かくも多くの人々の生活が劇的に目まぐるしく一変した時代は初めてだった
蒸気機関車が時代を推し進め、その雄叫びは七大陸にとどろいた
煤と灰にまみれた街頭で人々は革命の種を芽生えさせていった
先見の明のある商人や外交官が世界を驚嘆させ、そしてひらめきの光が空へと向かった高く、あの煙突よりも高く
その先に眠る大いなる明日に向かって
Victoria 3 - Announcement Trailer
訳はsm38773734
コメント欄より
| Victoria 3 | |
|---|---|
| ジャンル | ストラテジー 経済シミュレーション |
| 開発元 | Paradox Development Studio |
| 販売元 | Paradox Interactive |
| 機種 | Win Mac Linux |
| 発売日 配信日 |
2022年10月26日 |
| 価格 (税込) |
5,390円 Grand Edition:8,690円 |
| その他 | 日本語を含む11言語に対応 |
| ゲームソフトテンプレート | |
Victoria 3とは、Paradox Interactive社が発売するストラテジーゲームである。
帝国主義と産業化の時代であるヴィクトリア朝期とも呼ばれる19世紀中ごろから20世紀初頭の世界を舞台に自国を繁栄させることを目的としたゲーム『Victoria』シリーズ第3作。
の4つのゲームデザインの柱を掲げ「社会シム」と呼べるものとなると予告された。
Vicシリーズは2010年に発売されたシリーズ前作『Victoria II』が商業的に振るわなかったせいか、2013年の拡張パック第2弾『Heart of Darkness』の発売を最後に長らく大きな展開が無かった。
そのため他のParadox社タイトルにはない緻密な経済と政治のシステムに魅了された少なくないシリーズファン達は続編を熱望しており、Paradox社の新作発表の噂が流れる度に『Victoria III』の話題が流れる事が通例化。そのうちParadoxファンの間で『Vic3』自体がネットミームと化してしまった。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/PdxInteractive/status/1283396601843789825
ミーム化の流れが更に加速していく反面、実際の続編発表は絶望視されていった。
そんな中2021年5月21日にイベント『PDXCON Remixed』内にて新作『Victoria 3』が「Paradox至上、最も期待されているゲームのひとつ」と銘打って発表され、シリーズファンは驚喜に包まれることとなった。
なお、タイトルがローマ数字からアラビア数字になったのは「リークされても誰も信じないようにするため」とのこと。
Vic3の地図は約50の戦略地域(外交の項で詳述)とそこに属する約700の州地域、さらにそれに属する4万以上の地方(プロヴィンス)によって分かれている。
州地域には過去作の地域(Region)と同じように国境によって複数の州(ステート)が存在していることがあるが、今作ではそれに加えて条約港設立などによって新たに分割されることがある。
人口や資源量などが州毎に管理されるなど政治や経済についての重要な機能の多くは州に移っており、地方には固有名称も設定されておらず主に戦線(後述)の移動や植民地化時の単位として使用される。
マップグラフィックも大幅に向上している。ズームアウトすると国家ごとに塗り分けられた紙の地図のようだが、ズームインすると3Dマップになる。
3Dマップは世界の進歩や環境の変化に応じて動的に変化する。例えば州の産業の発展に応じてマップ上に都市や農地、鉱山が広がり、建物は煤煙を吐き地面も汚染される。生活水準の上昇によって住居の見た目もより豪華なものになる。
マップ上では乗り物も動いており、技術進歩やインフラの整備によりそれらが変化する。例えば道路上を走る馬車は特定の技術によって自動車に変化し、州に鉄道を敷いた際に走るようになる列車も蒸気機関車から電気機関車、鋼製車両へと変化する。海や航路では貨物船が航行し、都市に摩天楼が建設されると空には飛行船が飛ぶようになる。
戦争が始まると配備されている部隊の装備に応じたエフェクトが表示され、地域の荒廃度に応じて地面が汚れ建物が燃える。
アートパック『Dawn of Wonder』を導入すれば昼夜が変化するようになり、建物や列車に照明が灯る。
文明国/非文明国の区分は廃止され、承認国(Recognized Nation)/非承認国(Unrecognized Nation)に置き換えられた。非承認国は承認国と比べて社会制度や経済状況、技術力等が遅れた状態でスタートし、外交や技術伝播(後述)速度に大きなペナルティがあるがVic2の非文明国のように大きく異なるルールでプレイさせられる訳ではない。非承認国が承認を得るためには列強を相手に「承認の強要」の外交劇(後述)を行い勝利しなければならない。Ver1.7より「国家の承認」のジャーナル(クエストのようなもの)が追加され、国家の様々な要素の近代化を進めることで承認を得ることができるようになった。
また、新たに分権型国家(Decentralized Nation)の区分が追加された。Vic2で未入植地として表現されていた地域に存在する先住民の国であり、他国は適切な技術さえあれば戦争を経ずに植民地化することができるが、その過程で緊張が高まると先住民の蜂起が起こる事がある。
分権型国家はVer1.7現在プレイ不可だが、いずれプレイ可能になるかもしれないとのこと。
国家によっては特定の州を領有することで上位の国家を形成することが可能である。主に大国統一と小国統一の2種類がある。
必要条件は領有の他、民族主義/汎民族主義の研究など国ごとに条件が異なる。
大国統一は統合を支持する周辺国を纏めて併合する。統合可能な国家であれば、対象外の州も併合するため、ドイツであればオーストラリア併合でハンガリーや北イタリアを領有することが可能。
一方、小国統一は必要な州を全て自国で領有する必要があり、傀儡国の領土は含まれない。
シリーズお馴染みの人口を表現するシステム。今作では全てのPopに文化や職業で外見が変わる3Dモデルが用意された。
Vic2では12種のPopタイプが存在し、何を消費し何を生産するか、どの様な思想を好みやすいかなどを規定していた。Vic3でも15種の職業が存在するがそれぞれの理想的な比率や役割は雇用されている建造物や生産方式によって大きく変わるようになった。
また、Popの昇格/降格システムは見直され、Popの転職には教育、社会的地位、富などその職に就くための「資格」が必要になり、代わりに転職前の職業に応じた制限は廃止された。
今作の奴隷は特殊な職業として表現される。
奴隷制を採用している国の農場や建設局などの建造物は労働者や百姓(peasants,自給自足の建造物(後述)で働く生産性の低い農業従事者)の代わりに奴隷を雇うことができる。奴隷は建造物から賃金の代わりに生活水準(法律や収益性に基づいて決定される。一般的にとても低い)を維持するために必要な商品を直接支給される。
転職や移住ができない代わりに労働力の比率が高い。
誰が奴隷になるか、どこで奴隷制を認めるかは奴隷法により規定されている。
債務奴隷制以外の奴隷は法的に差別されている文化の人々である必要がある。
Vic3の全てのPopは財力などによって規定される1-99の生活水準スコアを持っており、出生率、死亡率や忠誠度に補正を掛けている。生活水準が上がると基本的に出生率、死亡率ともに低下するが、死亡率の低下幅のほうがより大きいため人口増加率は上がる。
財力はPopの需要を満たすために必要な商品の基礎価格の合計によって決まる。今作のPopの消費需要は財力によって規定されており、Vic2とは異なり職業による差異は無い。レベルが上がるほど多量かつ多様な需要が生まれることになる。
各需要は様々な商品で満たすことができる。例えば「基本的な食料」の需要の場合「穀物」「魚」「肉」「果物」「食料品」といった商品で満たすことができるが、各商品の入手しやすさなどによって複数の商品で需要を満たすPopもいれば穀物のみを使うPopもいる。
Popの文化や宗教は「執着」や「タブー」を持つことがあり、特定の商品を消費することに執着したり忌避する。例えばフランス人は「高級飲料」の需要を満たす際にコーヒーや茶よりもワインを多く消費し、逆にイスラム教徒は忌避する。
今作の識字率はPopの構成員の子供達が教育を受けられる割合を示す教育機会の値に近付くようにゆっくり変動する。教育機会はPopの財力や国家の教育制度に基づいて決まる。
前作までは総人口のうち労働者以外を指す被扶養者はフレーバー要素に過ぎなかったが、今作では法律によってその割合や役割を変えることができるようになった。例えば女性の労働を認めれば出生率の低下と引き換えに労働人口の割合が増え、児童労働を廃止すれば扶養収入が減る代わりに死亡率が減少し教育機会が増加する。
また、重傷を負った戦傷者も被扶養者に組み込まれることとなる。
今作のPopの文化は1つか複数の特性を持つ。特性はその文化がどの地域に由来するか、どの言語を話しているかなどを表現する。
国家は1つか複数の主要文化を持ち、市民権法に基づいてどの程度主要文化に似ているかによってそれ以外の文化を受容する。例えば「人種隔離」法の下ではいずれかの主要文化と系統文化特性(ヨーロッパ系統、アフリカ系統など)を共有する文化のみを受容する。
Ver1.8より、それぞれのPopがどれだけ社会的に受け入れられているかを示す受容度の数値が導入される。受容度は1-100の数値をとり、基本的に市民権法によって定められた数値に長い時間をかけてゆっくりと近付いていくが、母国州(その文化の故郷であると見做されている州)に住んでいるか否かや政治状況など様々な要因によっても上下し得る。これにより、「完全に受け入れられているか、そうではないか」のような二元的表現ではない様々な差別の状態が表現されるようになる。
差別や貧困などによって急進化したPopを多く抱えている文化は騒乱値が上昇する。騒乱値は世界全体、国家ごと、州ごとにそれぞれ別に集計される。
高い騒乱値を持つ文化のPopは大規模移民によって住みよい土地に移住しようとする可能性が高まるが、彼らがその文化の故郷に住んでいる場合分離独立運動を始め(Ver1.8より、分離独立運動は政治運動(後述)システムに統合される)、内戦に発展することもある。
今作のPopの宗教は1つか複数の特性を持ち、国家は宗教法に基づき国教以外の宗教を受容するかを決める。例えば「良心の自由」法の下では国教と同じ特性を持つ宗教を受容する。
Ver1.8より、文化と同様Popの宗教と宗教法も受容度の数値が上下する要因となる。
アメリカ大陸の移民ボーナスは廃止された。今作の移民は法律や経済状況などの要素から移住するステートを選ぶ。
今作の移民には国内市場(後述)内でのPopの移動である市場内移民と、騒乱が発生した文化のPopが世界のどこかの魅力的な移住目標に惹きつけられる現象である大規模移民の2種類がある。
3Dモデルとキャラクター特性、イデオロギーを持つキャラクターの概念が追加された。
キャラクターはそれぞれ国家を統治する統治者、君主制国家の次代の統治者である後継者、利益集団(後述)を率いる政治家、将軍や提督として軍隊を率いる司令官、政治運動を率いる扇動者(Ver1.3から追加)、企業の経営者である経営責任者(Ver1.9から追加)といった役割を持ち、国家元首が自身の利益集団も率いる、君主や独裁者が軍隊を率いるといったように複数の役割を兼ねることもある。
それぞれのキャラクター特性の効果はキャラクターの役割によって変化する。
キャラクターはまた国民からの評価を表し、特性やイベントによって上下する人気というステータスも持つ。人気もまた役割によって効果が変化する。統治者の人気は政府の権力(リソースの項で詳述)生成量にボーナスを与え、政治家の人気は利益集団の魅力を高め、司令官の人気は軍隊の士気の回復を早めたり遅らせる。
今作ではほとんどのPopがVic2での工員のようにステートに建てられた建造物で働くことで様々な物を生み出すようになった。
Vic2の資本主義国家では工場や鉄道は資本家が自動で建設していたが、今作の建造物は経済システムに関わらず基本的にプレイヤーの意思で建設されるものになる。今作でもVer 1.2より「自律的投資」の概念が追加され、貴族や資本家の意思によって新たな建造物が建設されるようになった。その投資効率や民間と政府の間での建設力の割り当て、政府が建設した建物が国営になるか、あるいは即座に民間に売り払われるか等は経済システムによって異なる。
各建造物に生産方式を設定し、建造物の機能やコスト、雇用可能なPopの種類を変更可能になった。
ある生産方式に変更するには対応する技術や法律が必要である。新しい生産方式が全てにおいて古い物より優れているということはなく、様々な要因を考慮して選択する必要がある。
全ての建造物には2~5の生産方式のカテゴリーがあり、ほとんどは以下のいずれかの種類に分類される。
資金以外の国家の主要リソースが「行政力」「権力」「影響力」の3つのキャパシティに再編された。
キャパシティはそれぞれ一定の生成量と使用量が存在する資源であり、生成量が使用量を上回るとちょっとしたボーナスが、下回ると大きなペナルティが発生する。
多くの様々なジャンルのゲームに存在するような資金を一括払いで支払う類のコストがほぼ廃止され、建造物の建設のようなコストであっても週毎の収支に計上され週末に支払うようになった。
また、金準備上限の要素が追加された。資金を金準備上限を超えて保有しようとすると収入が大きく減ってしまう。
債務上限も存在する。Vic3では資金がマイナスになっても債務として扱われるだけで金利を支払わなければならない以外のデメリットは無いが、債務が債務上限に達すると債務不履行と見做され国内経済の混乱や他国の介入のリスクを背負うことになる。破産を宣言し債務を放棄する事も可能だが、そうするときわめて大きなペナルティを負うことになる。
債務上限額は国内の建造物の資金準備の合計で決まるため、産業大国ほど多額の債務の保有が可能になる。
Vic2では国家の収入と支出をスライダーで調整していたが、Vic3では5段階の水準で設定するようになった。これにより収支の細かな調整が難しくなり、その変更による政治的影響が明確になった。
世界中どこからでもアクセスして価格ロスなしで無制限に商品の取引ができる世界市場と、列強のみが扱える国家市場(Internal Market)を広げるシステムは廃止され、1~数か国が所属する国内市場(National Market)に統合された。他の市場との貿易ルートの数は貿易制度などの要因によって異なる。
Ver1.9から、世界各地と商品をやりとりする場としての世界市場システムが新設された。各州と世界市場との間の取引は民間や国家によって建設された取引所の規模と、市場間の価格差によって生まれる利益に基づき自律的に行われる。
Ver1.8まで行われていたような、プレイヤーが手動で行う国家間貿易は外交条約の形で行われるようになった。
また、商品備蓄の概念が廃止された。商品価格はその時々の需要と供給のバランスによって決定されることとなる。
各ステートには市場アクセスの度合いが存在する。インフラが貧弱なステートは国内市場へのアクセスが非効率でステート外との取引量が制限されてしまう。市場アクセスが悪いステートで産業を拡大しても商品は国内市場にあまり流通せず、該当商品の現地価格のみが大きく下がっていくことになる。
Ver1.5からはインフラの他に法律や技術も市場アクセスに影響をもたらすこととなり、ゲーム最終盤を除きほぼ必ず各州の現地価格と市場価格に差が生まれるようになった。ゆえに工場や農場を建設する際には週毎の産業の状況を考慮する必要がある。
隣接していない貿易相手の市場、本国から離れたステート、海外の戦線に送られる大隊(後述)と本国は航路によって結ばれている。航路は港湾建造物が生み出す船団によって維持されており、航路の長さや補給規模によって必要な船団数が増える。船団は敵国海軍による通商破壊によって撃沈されうるため、海外貿易や海上帝国の維持には精強な海軍が必要不可欠である。
国家に様々な要求をし、恩恵をもたらす利益集団(Interest Groups)が登場する。Popは利益集団に所属することがあり、そのイデオロギーに応じて国家に対し法制定や維持の要求をする。
利益集団はまた様々な特性を持ち、影響力の高い利益集団は政府に対する支持レベルに応じて国家に様々な恩恵や不利益をもたらす。
支持レベルの低い利益集団は内戦を起こしたり彼らを支持する外国を呼び込むこともある。
利益集団の影響力はその構成員であるPopの政治力の合計に基づいて決まる。豊かで地位の高いPopは貧しい労働者の数百倍から数千倍の政治力を持つ。平等的な選挙制度を持つ国ではこの差は軽減される。また、参政権を認められていないPopは政治力を全く持たない。
国は政府に利益集団を取り込むことができる。取り込んだ利益集団に応じて制定可能な法律の選択肢が増えるが、多くの利益集団を取り込むと政府の正当性が下がり政府外の利益集団からの支持の低下や国民の急進化、法律の制定に時間が掛かるようになるなど様々なペナルティが発生する。
独裁制では利益集団を弾圧したり支援したりするのが容易である。
国によって様々な異なる利益集団が存在し、イギリスにはイギリス国教会が、清には儒者が存在するように同系統の利益集団であっても国によって異なるイデオロギーや特性を持っており国家の特色となり得る。
また、利益集団はゲームの展開や指導者が持つイデオロギーによっても様々に変化する。
今作の政党は民主主義国家において共通の政治的綱領を持つ利益集団の連合として表現される。
政党に所属する利益集団は4年に1度行われる選挙の結果に応じて追加の政治力を得る。プレイヤーは選挙の結果に関わらず政府に参加させる政党を選ぶことが出来るが、有力な政党を無視することは政府の正当性の低下など政治的に大きなリスクがある。
Ver1.7で追加された利益集団の集まりで、「親国ロビー」「反国ロビー」「親宗主国ロビー」「反宗主国ロビー」の4種類がある。政党とは異なり、一つの利益集団が複数のロビー団体に所属する事もある。
それぞれ特定の他国や宗主国を支持/反対し、対象国に対する自国の外交行動に応じて、所属する利益集団に対し政府への支持ボーナスやペナルティを与える。政府に具体的な外交行動を求めることもあり、受け入れればその外交行動を手助けしてくれる。
ロビー団体の存在により、自国の内政状況が外交に影響を及ぼす場合が増えることとなる。
今作の政治運動はPopが直接法制定や維持を要求する手段として登場し、以下の3つの種類がある。
政治運動はVer1.8で全面的に改訂され、一つの法律ではなく特定のイデオロギーや文化・宗教に紐づいた長期的な運動になった。国民や軍隊から広く支持されておりかつ急進性の高い政治運動は法制定や政治運動参加者が支持している利益集団のリーダー選定に大きな影響を与える反面混乱や革命のリスクももたらす。
以下の3つの種類がある。
全国的な支持を得たイデオロギー運動や宗教運動の急進性が一定以上になると武装蜂起の組織化が始まり、進捗が100に達すると政治運動の支持者の多いステートが蜂起し革命国家を建国する。この時、革命派の利益集団を率いる指導者や将軍、提督も革命に参加する。彼らが元の国家に戻ってくることは二度とない。
革命国家の建国後は元の国家との外交劇(後述)が始まる。通常の外交劇とは異なり白紙講和の選択肢は無く、元の国家が勝利した場合は革命が鎮圧され、革命国家側が勝利した場合は革命国家が元の国家を引き継ぐ。
文化運動、全国的な支持を得られなかった宗教運動や一部のイデオロギー運動は急進化すると分離独立を試み、内戦で元の国家に勝利するとそのまま独立する。
社会改革と政治改革以外の政策が政党に紐づけられていたVic2とは異なり、政府に所属する利益集団のうち少なくとも一つからの承認と特定の社会技術などの条件さえ整えば様々な法律や政策を変更可能になった。
法律の制定には政府の正当性や政府内の法律に賛成/反対する利益集団の影響力、政治運動の影響などに応じて数カ月から数年の時間がかかる。
法律は以下の3つのカテゴリーに分かれており、それぞれが7つのサブカテゴリ―を持つ。
Ver1.12から、それぞれの法律に追加されその効果を調整する修正条項のシステムが追加された。一部の国ではゲーム開始時点で制定されているほか、法制定時の利益集団との交渉やランダムイベントにより追加されることがある。
インドのカースト制度やオーストリアの荘園制、フランスの200フラン選挙権やラテン諸国の選挙縁故主義など、様々な国家・地域固有の法律や修正条項も存在する。
教育や医療、警察機構など、国が自国のPopに対して提供する様々な基本的な公共サービスを表現する政府の制度(Government Institutions)のシステムが追加された。それぞれの制度の運営主体や効果は対応する法律によって規定されている(宗教学校か公共学校かなど)。制度は官僚機構をコストとして使用し、その量は各制度のレベルと編入したステート(Incorporated states)全体の人口により決まる。植民地や紛争地、最近併合してまだ編入していない領土は制度の恩恵を受けない。
今作の技術は取得しただけで効果があるものは比較的少なく、生産方式や商品、法律、イデオロギー等をアンロックするものが多い。すなわち実際に効果をもたらすためには技術研究時のリソースの他に資金や時間などのコストを別途支払う必要がある。
今作の技術研究に使用されるリソースには技術伝播と革新点の2種類がある。
技術伝播は国家の識字率や言論の自由度等に基づいて算出され、外国からの技術の伝播を進めるのに使用される。伝播する技術は3つの技術ツリーに1つずつ指定可能である。
革新点は学者を雇用した大学から得られ、国家が定める1つの技術研究に使用することができる。識字率が低い場合は使用可能な革新点が制限され余剰分が技術伝播に回される。
今作の技術は生産・軍事・社会の3つのツリーに所属しており、それらが更にI~Vの時代に分かれている。前作とは異なり到達していない時代の技術も研究できるが、新しい時代の技術を研究する際には古い時代の未取得の技術の数に応じて研究コストにペナルティがかかる。
実業家・軍隊・知識人の利益集団が満足している国ではそれぞれ生産・軍事・社会技術のコストが低下する。
また、技術の取得状況に応じてランダムに手に入る発明は廃止された。
シリーズお馴染みの世界各国の国力ランキング。今作では前作までの工業点・軍事点・威信点の要素が統合され、経済・軍事・文化・その他諸々の要素によって上下する威信点を参照するようになった。
威信点や国家の種類に応じて列強(Great Power)・主要国(Major Power)・未承認主要国(Unrecognized Major Power)などのランクが適応され、高いランク程より多くの影響力を持てるなど外交で有利になる。
前作までとは異なり各ランクの国の数は固定ではなく、各国の平均威信点や最強国家の威信点との差によって各国のランクが決定される。
国家は国家ランクと海軍規模に応じた数の関心を戦略地域に対して表明することができるようになった。関心を表明するとその地域で発生する外交劇(後述)に参加することができるようになる。
また、侵略的行為を働いた国家は悪名値が増加する他に対象の地域に関心を持つ全ての国家との関係に直ちにペナルティを受けることとなる。
外交画面から宣戦布告ボタンが削除され、今作の戦争はVic2の「危機」システムを拡張したものである外交劇の結果起こるものになった。
外交劇は開始国が領土の割譲や従属国化、貿易制度や奴隷制廃止などの法改正といった対象国が望まないことを要求し、対象国もそれに対する要求をする所から始まる。
主要参加国(開始国と対象国、またはそれぞれの宗主国)は国家ランクに応じて得る工作値を使って潜在的参加国(対象地域に関心を持つ国家や主要参加国の同盟国、宗主国など)の引き込みや要求の追加を行うことができる。参加国の引き込みには通常、戦争になった際の戦争目標を約束するなどの懐柔が必要である。
外交劇中にどちらかの主要参加国が譲歩した場合外交劇に勝利した側の主要な要求のみが受け入れられるが、どちらも譲歩しないまま毎日値が増加する深刻化ゲージが限界に達すると要求を戦争目標とした戦争が始まる。
マップ上の軍事ユニットをプレイヤーが任意の場所へ移動させることはできず、プレイヤーは戦略レベルの判断のみを行うこととなる。
また、戦争の政治的・経済的・人的コストが上昇している。軍隊は動員するだけで事故や病気により戦闘以上の死傷者が発生し、動員費用や、戦傷者やその家族のための福祉予算が巨額の財政負担となる。
今作の陸軍戦闘は戦線に部隊を割り当てる形で行われる。戦線は外交劇の開始と共に開始国と対象国の国境線上に自動で作成され、開戦後は戦況に応じてプロヴィンス(ver1.4まで。Ver1.5より)ステート単位で移動する。
海軍戦闘には戦線の概念は無く、艦隊に対し海域や航路で任務を行う命令を出す方式である。
戦線への部隊の割り当てや艦隊への命令は将軍や提督を通じて行われる。Ver1.5より、将軍や提督は大隊や分艦隊と同様に、部隊や艦隊に所属するものとなった。
将軍や提督は戦略地域から登用され、維持に官僚機構を必要とする。彼らはその能力と階級に応じて指揮上限を持ちその範囲内で部隊や艦隊を指揮することができる。
彼らは国家元首や利益集団の指導者と同じように能力や性格を表す特性を持っており、それらに応じて部隊・戦線・艦隊・戦闘にボーナスやペナルティを付与する。
彼らはまた利益集団にも属しており、その活躍や階級に応じて利益集団に政治力をもたらすほか、利益集団が内戦を起こした際には利益集団に味方して敵に回ることもある。
陸軍部隊や艦隊は1000人単位の大隊や分艦隊で構成される。大隊や分艦隊は兵士や士官Popが働く兵舎や徴兵施設、海軍基地などの軍事施設からもたらされる。施設の生産方式によって歩兵編成や砲兵の種類、医療レベルなどを変え、追加の商品コストと引き換えに大隊や分艦隊の攻撃力や機動力、生存率に補正を加えることができる。Ver1.5より、部隊の編成や追加オプションの変更は施設ではなく部隊ごとに行うようになった。
分艦隊の編成やアップグレードには時間がかかる。また、大隊は非動員時には物資や維持費の消費が少ないのに対し分艦隊の維持には戦時と同等のコストがかかる。
今作の国家の陸軍がどのような人々で構成されどのように運営されるかは法律の一種である陸軍体制により規定されている。
戦争を続けていると敵による自領土の占領、Popの死傷、自国内の混乱、敵の戦争目標の達成状況などに応じて戦争支持度が減少していき、-100に達した国家は強制的に降伏させられ、自国を対象とした敵の戦争目標を全て引き渡す。
自発的に降伏することも可能だが、早期に降伏した場合や降伏しても失うものが無い場合は同盟国に対する裏切りと見做され外交上のペナルティが発生することがある。
戦争主導国が降伏したがまだ戦争目標の対象である国が残っている場合はそれらの国の中から戦争主導国が選ばれ戦争が継続する。
また、講和交渉によって戦争を終わらせることもできる。講和交渉では互いの戦争主導国が戦争目標を基に要求を出し合い、全ての交渉国(戦争目標を持っているか戦争目標の対象となっている参加国)の同意を以て終戦が成立する(つまり味方を売る形の交渉は成立しにくい)。互いの目標を譲り合う形の交渉を提案することも出来る。AIがどのような講和交渉に応じるかは各国の戦争支持度によって影響される。
チュートリアルがプレイヤーの行動や国家の状況によって動的に変化するものとなり、これによって全ての国家でチュートリアルが実行可能になった。
また、チュートリアルで操作とゲーム要素について学んだが何を目標にプレイしたらいいか分からないというプレイヤーのためにプレイヤーの目標という要素が追加された。バニラの目標には通常のチュートリアルに相当する「ゲームを学ぶ」、自国市場の拡大を目指す「経済的支配」、自国と自国の従属国の拡張を目指す「覇権」、国民の機会均等と経済的平等の実現を目指す「平等主義的社会」の4つがある。ゲーム開始時に目標を有効にするとゲームの進行に応じてそれぞれの目標を達成するためにこなすべき様々な課題が情報欄に表示される。「ゲームを学ぶ」以外の3つでは「なぜ課題を達成する必要があり、そのためにどうすればいいか」というレッスンはなく、解決法はプレイヤーの手に委ねられる。
各目標はチュートリアルと同様任意の国家で有効にできるが、目標毎に数か国の推奨国家が用意されている。推奨国家には目標を達成しやすいものもあれば独特の困難さを持つものもある。
サブタイトルの意味は「民衆の声」。利益集団のリーダーや政治運動を率いる扇動者の登用といったアクションが可能となるほか、近代フランス史を表現するための新たなイベントやイデオロギー、建造物・UIデザインが追加される。
サブタイトルの意味は「南の巨人」。ペドロ2世による改革とそれに抵抗する地主たちとの対立、パラグアイ戦争や南米諸国の統合など、南米諸国でのプレイ体験を深化させる様々なイベントやイデオロギー、新たな文化や人物が追加される。
サブタイトルの意味は「勢力圏」。海外投資や従属国への干渉など、当時の帝国主義的な外交を表現する新システムが多数追加される。また、英露の中央アジアでの覇権争いを再現するための各種イベントと、それをメインに据えたプレイヤーの目標であるグレート・ゲームが追加される。
サブタイトルの意味は「帝国の要」。英国によるインドの支配やそこからの独立運動、カースト制などインド関連のシステムとイベントが多数追加される。
サブタイトルの意味は「商業憲章」。植民地の設立や異業種への参入など企業に様々な特権を与える企業憲章や、産業の独占、高級品の概念など産業や貿易に関する様々なシステムや要素が追加される。
サブタイトルの意味は「国民の覚醒」。オーストリア帝国の中央集権化や東欧諸国の独立に関する様々なイベントやキャラクターが追加される。
サブタイトルの意味は「イベリアの黄昏」。スペイン内戦やポルトガルの復興、キューバやフィリピン、モロッコなど、イベリア半島とその植民地諸国に関するイベントやキャラクター、新システムが多数追加される。
(有志による開発日記等翻訳)
(Vic3オリジナルサウンドトラックがSpotify、Youtube Music、Apple Musicなど各ストリーミングサービスで利用可能になっている)掲示板
91 ななしのよっしん
2024/05/01(水) 22:16:57 ID: m/DhTiC2dK
>>90
記事見てるとCore i9とかが危ないのかな?
詳しくはないのですんまそん
92 ななしのよっしん
2024/06/03(月) 01:23:54 ID: nt6XGiZD9+
取り敢えずで60時間程度触れて一つだけ気付きがあった
やっぱ宗教はクソ!
全ての権力をソビエトへ!
93 ななしのよっしん
2025/03/26(水) 02:39:29 ID: reRtcVJkDc
マジで今回のDLCでようやく始まった感がある
散々言われてきた重い問題も解決した、勢力のご機嫌取りも国際関係と合わせてそこまでかかりっきりになることもなくなった、大国承認するのにロシアやらに戦争仕掛けるのがいらなくなったと
最初からこれできてりゃ過疎になることもなかったのに…元々日本はパラドゲー死んでるけど
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/29(月) 21:00
最終更新:2025/12/29(月) 21:00
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