Project Wingmanとは、RB D2氏が制作したフライトシューティングゲームである。
2020年12月2日にSteamで販売開始。
概要
RB D2氏が(ほぼ)単独で制作したインディーゲーム。歴代フライトシューティング(特にエースコンバットシリーズ)の伝統を取り入れつつも、独自な戦闘システム・ゲームモードや世界観、その中で独特な展開をしていくストーリー等、フライトシューティングの新たな境地を切り開いた作品である。
インディーゲームには珍しく、無線字幕・ゲームUIは若干怪しい箇所もあるが日本語翻訳がなされているので、英語がわからずともプレイ可能。
2023年10月4日、PS5版「Project Wingman: Frontline 59」が発売。PSVR2対応の新規キャンペーンモード追加の他、PC版の旧バージョン内容からの各種アップデートが行われている。
同時にPC版でも2.0β版がリリースされ、当初は新規キャンペーンモードの追加はなかったが2024年12月2日にDLC「第59戦線キャンペーン」として配信された。
ゲームモード
キャンペーンとコンクエストの2つのモード、PS5版はさらに番外編の追加キャンペーンモードがある。
いずれもイージー・ノーマルといった難易度の他、「与えるダメージが倍」「ステージに登場する敵機が2倍」等の難易度調整オプションがある。普通の難易度に飽きたら使ってみよう。
PC版は全編を通してVRに対応する。PS5版でPSVR2に対応しているのは追加キャンペーンモードのみ。
キャンペーンモード
――かつて世界中を襲った「大厄災」から数百年。プレイヤーはヒットマン1|「モナーク」となり、傭兵団「シカリオ」のパイロットとして戦場を駆け巡る――
ポストアポカリプスの世界で傭兵として戦場を駆ける、独特なストーリー。終盤の展開は本作ならでは。
ミッション中の無線でストーリーが進む他、ゲーム内の用語集から世界観を知ることができる。
主なキャラクター
- ヒットマン1|モナーク
本作のプレイヤーキャラクター。傭兵団「シカリオ」のヒットマン隊の1番機。例によって無口。コールサインは「王」を意味しており、機体には王冠のマークが描かれている。 - ヒットマン2|ディプロマット|ピーター・ケネディ
僚機その1。由緒ある出身であるが、航空アカデミーを落第後傭兵として身を立てることでパイロットとして成長する。コールサインは彼自身への皮肉となっている。ヒットマン3とは仲が悪い。 - ヒットマン3|コミック|イブリン・ロンドン
僚機その2。航空アカデミーを主席で卒業し、国防軍の中隊長まで駆け上がるが、ある任務の失敗後、指揮官の地位から降ろされる。その後、傭兵へ。コールサインは彼女の性格から。ヒットマン2とは仲が悪い。 - アサシン1|カイザー|アーノルド・フレンケン
傭兵団「シカリオ」の現リーダー。劇中では司令官の役割も務めている。カスカディアとの契約を成立させる。 - スターダスト|ジョシュア・グリフィス
カスカディアの将校でパイロット。ブリーフィングではカイザーと共にパイロット達に指令を出す。傭兵の管理を行う任務に就くが、彼自身は傭兵を嫌っている。 - ヒットマン1WSO|プレシデント|ロビン・クオ
性別を変えた時のプレイヤーキャラクター...ではなく、WSO/RIO専用のパイロット。普段は整備士であるが、プレイヤーが複座の機体を使用する時、その後席に搭乗する。無線が賑やかになる他、ミッションによって専用セリフが存在する。かわいい。 - AWACS|ギャラクシー|ドミニク・ザイツェフ
相変わらずラブリー(自称)なメイン・オペレーター。元DJ。ヒットマンチームを始め、傭兵チームを指揮する。乗機はボーイング737 AEW&C。 - フロスト・ドルイド|クララ・ラスク
連邦に所属し、新鋭機のテストパイロットを務めている元傭兵。 - クリムゾン1
連邦治安維持軍所属のエリート集団クリムゾン中隊を率いる連邦のトップエースパイロット。世界最高のエースと言われており、連邦の広告塔にもなっている。連邦の信奉者であり、残忍かつ冷酷。
コンクエストモード
特定のミッションを攻略しエリアを制圧、獲得した報酬で機体や他の傭兵を雇う。そして別のミッションに挑む...とハクスラ・ローグライク性のあるゲームモードである。
ミッションは前哨戦(優先ターゲットの撃破orポイント一定数獲得)の後、ステージボスの敵エース部隊と交戦する。
「アラートレベル」と呼ばれる指標が用意されており、一定スコア獲得とともに上昇する。このレベルが上がれば上がるほど、難易度も上がり、クリア時の報酬も増える。
撃墜されるとゲームオーバー。アンロックされた機体と一部のクレジットを残して最初からやり直しとなる。
第59戦線キャンペーンモード
PS5版で追加された新規キャンペーンモード。全6ミッション。
本編のミッション11「冷戦」以降における、マガダン方面の連邦側視点のストーリーが展開される。
マガダンの予備役航空団「K-9」の活躍と、カスカディア軍のファウスト将軍による連邦本土進攻作戦が描かれる。
主なキャラクター
- K-9A|ドライバー
「第59戦線」のプレイヤーキャラクターで、K-9の隊長。短期間で予備役とは思えない戦果を上げる。その腕前は、エース必修科目の作戦に抜擢されるほど。 - K-9B|ブッキー
K-9の2番機。賭け事絡みの台詞を口にするのが特徴。 - K-9C|コブ
K-9の3番機。何かとよくヴィータに突っかかる。本人曰く、クズな旦那がいる。 - K-9D|ブリック
K-9の4番機。部隊内では最年長で、本職はレンガ工。他の僚機に比べて言動は落ち着いている。 - K-9AWSO|アイ・ティー
K-9AのWSO/RIO担当で、「第59戦線」のプレズ。複座機でトンネルミッションに挑むと、文句を言いながら慌てふためく台詞が聞ける。 - AWACS|ヴィータ
K-9の指揮官を務めるAWACS兼ブリーフィング担当。頭がコルディアムで出来ている。K-9が予備役ということもあり、辛辣な発言が多い。 - ファウスト
カスカディア独立軍の女性将軍。「第59戦線」におけるマガダン上陸作戦の指揮官に当たる。圧倒的なカリスマ性を持つ一方で、友軍や部下の犠牲を厭わない一面も。
用語
本作で用いられる主要な用語について解説。各用語の表記は、ゲーム内の日本語訳準拠。
- 大厄災
リング・オブ・ファイア(環太平洋ベルト)全体で発生した火山活動連鎖によって引き起こされた大規模地殻変動。これによって本作の世界は一度文明が崩壊し、国家や地理は現実世界とは大幅に異なるものとなっている。年号はAC(After Calamity)が用いられ、ゲーム開始時点ではAC432年。先進国では大都市が築かれ、強力な軍隊やハイテク兵器を持てるほどに文明レベルは発展している一方、常に火山活動や地殻変動の危機に晒されている。この時代の勢力図は、コルディアムを含む地熱エネルギー資源を持つ者と持たざる者に分けられており、両者の間で軋轢が発生している。 - コルディアム
大厄災後に出現した未知の物質。本作の世界において最も重要なエネルギー資源として利用されている。僅かな量で莫大なエネルギーを生み出すことが可能。しかし扱いは難しく、管理を誤れば核兵器並みの爆発を引き起こす。そして、大厄災の原因にもなっており、自然界に存在するコルディアムが発火すれば連鎖反応で大爆発を引き起こし、さらには大規模な嵐や巨大地震を発生させる恐ろしい性質を持つ。ゲーム中では、主に巨大航空機であるエアシップの動力源に使用されている。コルディアムを用いたエンジンは特徴的な形状をしている他、稼働すると赤い粒子が散布される。 - 連邦
地熱エネルギー資源が豊富な国々で構成される、太平洋の巨大複合国家組織。資源の独占や他国(特に地熱エネルギー生産国)を軍事力を用いて傘下に収めることで、成長と拡張を続けている。自身の政策に反発する国々に対しては政治的・軍事的な権力を行使して圧力をかけている。本作の敵勢力。 - カスカディア
西部アメリカ海岸に位置する国家。エネルギー資源が豊富であり、国力は連邦にも匹敵する。資源を他国にも供給しているため、連邦とは異なり、世界各国から好意的に受け止められている。カスカディアが連邦のやり口に反発し、脱退したことによって連邦との紛争が発生した。戦力拡充のため、シカリオとの契約を結ぶ。 - シカリオ
モナークらが所属する傭兵団。リーダーはアサシン1ことカイザー。ヒットマン、アサシン、ガンセルの3つの戦闘航空団の他、地上部隊、電子戦部門、兵站部隊が存在する。本編開始時はクリオール共和国との契約終了間際であった。クリオールとの契約終了直後、カスカディアと契約を結び、連邦との闘いに関与していく。 - 辺境
地熱エネルギー資源に乏しく、他国からのエネルギー供給に依存せざるを得ない国々の総称。 - オセアニア戦争
大厄災後初の近代戦争。オセアニア諸国が連邦から脱退したことで連邦の侵略を受け、連邦の勝利で終わる。かつてフロストはこの戦争に参加していた。ゲーム中、連邦の兵士達が時折この戦争に関する発言をすることがある。 - ロウズドウワー空軍基地
アラスカに位置する、カスカディア国防軍の空軍基地。序盤で連邦から奪還した後、劇中の大半でシカリオの拠点として運用される。 - プレシディア
カスカディアの首都で、世界有数の超巨大都市。辺境との経由地であり、他国へのエネルギー供給の際にこの都市を通過することになる。カスカディアの心臓部であり、本作の最重要拠点。 - プロスペロ
カスカディアの大都市の一つ。商業ハブとして機能している。国内最大のエアシップ港があるため、軍事的にも重要な拠点。ゲーム後半ではこの場所で物語が大きな転換を迎える。 - イカロス・アーモリーズ
連邦と協力関係にある軍需企業。連邦の覇権拡大のために最新兵器を開発している。
機体
本作オリジナル機体を含む、21種類の機体が使用可能(PS5版ではさらに1機種追加)。ミッションの報酬を使ってアンロックする。機体のアンロック状況はキャンペーンとコンクエストでそれぞれ別にセーブされる。
以下、ネタバレを含むため、スクロール形式で記載。なお、本作に登場する機体名称は架空のものであるため、元になっている実在機を<>内に記載。
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- T-21 <MiG-21>
MG-21の練習機型で初期機体の一つ。機銃とSTDMを除く武装はDTしか装備できず、攻撃力は最弱。 - T/F-4 <F-4E>
F/E-4の練習機型で初期機体の一つ(コンクエストモードでは購入必要)。T-21同様、武装は一つだけだが、UGBLである分T-21よりはマシな性能。 - MG-21 <MiG-21>
この機体から購入にクレジットが必要。スロットが1個のみで、ハードポイントも武装の種類も少ないため、攻撃面で優れた点はほぼなし。コンクエストモードでは、専用兵装を搭載可能なMK.2を使用可能。 - SV-37 <JA-37>
本作で最初にASMが使える機体。エアシップが出現するミッションでは、性能の割に頼りになる。ハードポイントが少なく、手数に欠けている。 - F/E-4 <F-4E>
序盤機にしては武装が強力で、対地ミサイルがないことを除けば一通り実用的なものを揃えている。挙動が重く、ドッグファイトでは苦戦しやすい。 - F/C-16 <F-16C>
性能バランスの取れた小型戦闘機。中盤までならこの機体1機で大抵のミッションに対応できる汎用性を持つ。 - CR.105 <CF-105>
カナダで試作機で終わったCF-105アローがモデルのマニアックな機体。デルタ翼とウェポンベイ、全長24mの巨体が特徴。
速度は非常に優れているが操作性は劣悪で、良くも悪くも迎撃機。各種対空ミサイルの他、爆弾を搭載できるので一撃離脱の爆撃にも向いている。コンクエストモードでは、専用兵装を搭載可能なMK.2を使用可能。 - SK.25U <Su-25UB>
本作唯一のアタッカー。ほぼ全ての対地兵器とガンポッド、さらにはASMを搭載可能。また、HGP相当の機銃を搭載する。武装は立派だが、鈍足かつ重いので、折角の攻撃力を活かしにくい。 - MG-31 <MiG-31>
例によって「速いが曲がらない」迎撃機。最高速は隠し機体を除けばトップ。低機動は言うまでもないが、追加STDMと対空ミサイルしか兵装がないので、汎用性に難あり。 - F/D-14 <F-14D>
迎撃機の中で最も汎用性に優れた可変翼機。対空ミサイルによる長距離攻撃は勿論のこと、2種類の汎用ミサイルと爆弾を搭載でき、幅広い任務に対応可能。速度は優れているが、挙動はやや重い。 - MG-29 <MiG-29>
本作で最初に迎角リミッターを使用可能。性能バランスは良く、対空ミサイル、対地ミサイル、爆弾と、主要な兵装を備えており、総合的に隙のない優秀な機体。 - ACCIPITER <AV-8B>
限りなくアタッカーに近い特徴を持つVTOL機。対空ミサイルはないが、各種無誘導兵器が充実している。最大の特徴はVTOL機能で、唯一ホバリングができ、失速を起こさない。速度回りは弱いが、挙動はそこそこ良いので、ガンポッドを装備すればドッグファイトも十分強い。コンクエストモードでは、専用兵装を搭載可能なMK.2を使用可能。
ちなみに「ACCIPITER」とはハイタカ属のことで、チュウヒ(ハリアー)はこれに含まれる。 - F/E-18 <F/A-18E>
軽快な操作性とマルチロールならではの汎用性が売りの機体。迎角リミッター使用可能。ハードポイント数と武装の種類は多いが、スロットが2個しかないのが欠点。 - F/C-15 <F-15C>
ハードポイント数が多い戦闘機。武装の種類は少なめだが、使いやすいものが揃っていて、基本的に何でもできる。爆弾や対地ミサイルも装備でき、C型というよりはE型のような性能をしている。 - SK.27 <Su-27>
反応速度に優れており、迎角リミッターを使用可能。F/C-15に比べると操作性では勝るが、スロットが2個のみで、ハードポイントも多くないため、武装面では劣っている。
PS5版ではSTDMが4連装化したため、使い勝手が改善された。 - SK.37 <Su-37>
この機体から基本性能が飛躍的に向上し、迎角リミッター装備が当たり前となる。その代わりに、値段も高くなる。
隠し機体を除き、基本性能はトップクラス。各対空ミサイルとガンポッドの存在もあり、対空戦闘に関しては文句なし。しかし、終盤機でありながらスロットが2個かつ、一切の対地兵器を装備できないのが欠点。PS5版では、SK.27と同様にSTDMが4連装化したため、F/S-15の下位互換のような立ち位置から脱し、汎用性が上がった。
クリムゾン中隊の構成機の一つである他、通常の敵機として出現した場合も超機動を行う。また、耐久力も高い。 - F/S-15 <F-15S/MTD>
3スロット備えていることに加えて、全機体中最もハードポイントが多い機体。F/C-15と装備可能武器は同じだが、ハードポイントが増えたことで手数が増えている。反応速度は若干下であることを除けば、総合的な基本性能はSK.37より僅かに上となる。
敵機として出現した場合、SK.37と同様に超機動を行い、高耐久で厄介な存在となる。
機体名称はF-15S/MTDを意識したものだが、エンジンの形状を考えると外見はF-15ACTIVEに近い。 - VX-23 <オリジナル>
F-22とJ-20を合わせたような架空機。どちらかと言うとF-22の要素が強く、対空に比重が置かれた性能も相まって、本作のF-22枠と言える存在。
最大の特徴はMLAAの搭載量と連射数で、全スロットに装備することで、どちらも全機体中最多となる。速度回りはSK.37やF/S-15より下だが、挙動の軽さで勝っており、中でもヨーに関しては隠し機体を超える最高性能。
クリムゾン中隊の構成機の一つ。難易度にもよるが、通常の敵機としては基本的に終盤にしか登場しない。 - ACG-01 CHIMERA <オリジナル>
Su-57,F-16XL,テンペストを合わせた、まさしく「キメラ」という名前が似合う架空機。敵機としては出現しない。
攻撃力特化の重武装機。ほぼあらゆる兵装を搭載可能な上、ハードポイントも多い。対地攻撃に関しては最強クラスで、特にMLAGの搭載量と連射数は最多。コンクエストモードでは専用兵装も搭載できる。一方、終盤機にしては基本性能が低めで、迎角リミッターがないと対エース戦で不利になりやすい。 - SP-34R <オリジナル>
ミッション12のボスである架空機で、イカロス・アーモリーズが開発した実験機。コードネームは「スピア」で、正式名称の一部がleet表記になっている。
三面翼の小型機で、実際の戦闘機というより縦STGの自機のようなデザインをしている。高速飛行状態になると、カナード翼と主翼の一部が収納、水平尾翼が閉じ、ダブルデルタ翼に近い形状になる。コクピットはさながらコフィンシステムのような装甲で覆われている。
武装は複数種類のガトリング兵器とレールガン。ドッグファイトにおいて高い能力を発揮する兵器を搭載するが、ミサイルなどの誘導兵器は持たない。
ミッション12ではフロストが搭乗してヒットマンを迎え撃つ。撃墜はされるも、PW-Mk.I離脱の時間稼ぎ及び本機の飛行データ回収は成功し、フロストは脱出する。
キャンペーンクリア後に購入可能。4種類ものガトリング兵器(内1種類は機銃枠)とRGで構成された、完全に無誘導兵器に特化した機体。兵装パターンは固定。速度は高いが、それ以外の性能はCHIMERAと同じ。常に精密な射撃能力を求められる上、隠し機体にしては機動性が低くて迎角リミッター頼みになるなど、使いこなすには高度なプレイヤースキルが必要。その代わり、近距離での圧倒的な破壊力を有しており、他の機体とは異なる爽快感を味わうことができる。良い意味でも悪い意味でも上級者向け。 - X-PF <オリジナル>
ミッション16のボスで、PW-Mk.Iの前身に当たるような戦闘機。外見はCFA-44を三面翼化したようなデザインで、コクピットはSP-34Rと同じく装甲化されている。
ミッション16において、フロストがロウズドウワー基地に帰還中のヒットマンを本機で襲撃する。主な攻撃手段はBML-Uで、この兵装はPW-Mk.Iに引き継がれることとなった。最高難易度のみ、ミッション21でラスボスの護衛機として数機のX-PFが出現する。
PS5版では、コンクエストモード専用で使用可能となった。基本性能はCHIMERAと全く同じ。BML-Uは搭載不可だが、その代わり3スロット揃えていて、なおかつ搭載兵装の種類が豊富。コンクエスト専用兵装も搭載可能。 - PW-Mk.I <オリジナル>
本作のラスボス。SP-34Rと共にイカロス・アーモリーズで開発された機体で、コルディアムエンジンを採用した次世代戦闘機。本作のタイトルである「プロジェクト・ウィングマン」とも呼ばれている。
外見は端的に言うと「Su-37+VF-11+GNドライヴ×2」。大まかなシルエットは巨大化したSu-37だが、細部のデザインはマクロスシリーズのVF-11に近い。GNドライヴのような形状のコルディアムエンジンを2基搭載し、飛行時に光る粒子を撒き散らす。
機銃と通常ミサイルの他、多彩な武器を搭載する。中でも主兵装と言えるのが、機体上部と下部の計4箇所存在する多連装ミサイルランチャー。また、機体下部中心にはレールガンも搭載している。
ミッション12ではイカロス・アーモリーズの基地から離脱して行方をくらまし、ミッション20で再登場。クリムゾン1が操縦し、プレシディアにコルディアムミサイルを撃ち込み、敵味方諸共壊滅させ、街を地獄絵図に変える。そして、最終ミッションでモナークと一騎打ちを行う。
光る粒子を撒きながら飛ぶ高機動機でX-49、主兵装のミサイルランチャーでCFA-44、レールガンでX-02S、範囲攻撃手段のプラズマ兵器でXFA-33、そして、ストーリー上の立ち位置や展開でADFX-02と、歴代エースコンバットシリーズの架空機の要素がこれでもかというほど盛り込まれている。ミッション中では、フェーズが進むごとに使用される武器が増えていき、より激化した戦闘が展開されていく。
キャンペーンクリア後に購入可能。別次元の機動性を筆頭に、全てにおいて他を圧倒する基本性能を有する。最大の武器はミサイルランチャーBML-Uで、これによって本作最強の戦闘機と言えるだけの戦闘力を持つに至っている。BML-U以外にも、長距離からの一撃必殺が可能なRG、HGP相当の機銃と、強力な武器を持つ。兵装パターンは固定。絶大な強さを誇るが、SPウェポンはどれもリロードが長いことと、機動性が高過ぎて精密操作がしにくい(特に迎角リミッター使用時はじゃじゃ馬と化す)点には注意。
兵装
本作のプレイヤー機は、標準装備である機銃と通常ミサイルの他、対空ミサイルや無誘導爆弾等のSPウェポン(いわゆる特殊兵装)を装備できる。
機体ごとに最大3個のスロットが設定されており、それぞれにSPウェポンを選択可能。各スロットには機体ごとに決まった数のハードポイントがあり、その数が多いほどSPウェポンの連射数が増加する(例外あり)。スロットやハードポイントの数、装備可能兵装の種類は機体ごとに異なる。対空or対地に特化するもよし、バランスよく装備するもよしと、ミッションに応じて自由にカスタマイズできる。
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固定武装
- GUN/機銃
全機体が標準装備している。基本的にはガンポッドで言うMGP相当の機銃だが、一部機体はRGPやHGP相当の機銃を装備する。
本作の機銃は威力も当たり判定も強力であり、STDMの補助というよりもSTDMと並ぶ主兵装と言えるほどの活躍を見せる。ドッグファイトでは特に頼りになる他、艦船やエアシップの砲台破壊にも向いている。ガンポッドとの併用で凄まじいダメージ効率を叩き出す。
汎用ミサイル
- STDM/Standard Missiles/スタンダード・ミサイル
通常ミサイル。極一部の機体を除く、ほぼ全機体が標準装備している。
2連装・短射程・戦闘機や戦車の破壊に2発必要と、エースコンバットのものとほぼ同じ性能。装弾数はキャンペーンでは使い切れないほど多く、基本的に弾切れは起きない。SPウェポンとして装備できる場合、PS5版では最大4連射まで可能となる。ただでさえ多い総弾数が倍になる上、連射数も増えるため、汎用性や継戦能力が一気に強化される。 - HISM/High-Impact Standard Missiles/ハイインパクト・スタンダード・ミサイル
低速高威力長リロードの汎用ミサイル。戦闘機を1発で墜とせるくらいは威力が高く、STDMの補助としては十分な性能。ただし、完全にSTDMの2倍の威力というわけではなく、戦車などには2発必要。低速度は撃ち方次第でカバーできるがリロードの長さには注意。 - HVSM/High-Velocity Standard Missiles/高速スタンダード・ミサイル
高速低威力短リロードの汎用ミサイル。装弾数はHISMよりも多く、一見使いやすいが致命的に威力が低い。1発で破壊できるのは対空砲やSAMなどに限られ、通常の戦闘機相手でも3発必要になる。このため、無理に使おうとすると却って効率が悪くなりやすい。 - RDBM/Remote Detonation Burst Missiles/リモート起爆バースト・ミサイル
コンクエストモード専用兵装。敵に命中すると吸着、任意のタイミングで起爆して運用するミサイル。起爆時に周囲を巻き込んで広範囲攻撃できる。
大抵の目標は1発で破壊可能なほど高威力、エアシップを1,2発で撃墜可能な攻撃範囲、戦闘機相手に外れそうになったら近くで起爆して疑似近接信管攻撃が可能、性能の割にリロードは短めで装弾数はそこそこ多いなど、総じて優秀で汎用性が高い。運用方法の関係上、一度に撃てるのは1発のみ。
対空ミサイル
- SAA/Semi-Active Anti-Air Missiles/セミアクティブ対空ミサイル
ステアリングサークル内に敵機を捉え続けている間のみ誘導する長射程高誘導ミサイル。遠距離からの狙撃であれば戦闘機相手でも高確率で命中させられる。ただし、ドッグファイト状態で回避行動を取られていると、本兵装でも命中させるのは難しくなる。撃ちっ放しができないこと、装弾数の少なさ、リロードの長さが欠点。 - MLAA/Multi-Lock Anti-Air Missiles/マルチロック対空ミサイル
複数同時攻撃可能な長射程ミサイル。多くの機体が装備可能。ハードポイント数分ロックオン可能になるため、手数を増やしたい場合はハードポイントの多いスロットに搭載させるか、複数スロットに搭載する必要がある。MLAA-2,3と同時装備した場合は別兵装として扱われるため、統合はされず兵装切替が必要となる。
考えなしに遠距離から撃つだけでは外れやすいが、ばら撒き運用が可能なくらいには総弾数は多い。大抵の機体にとっては、エアシップの砲台を安全に破壊する上での主兵装となる。 - MLAA-2/Multi-Lock Anti-Air Missiles, Dual Volley/マルチロック対空ミサイル・デュアル・ボレー
1回で同時に2発発射されるMLAA。 - MLAA-3/Multi-Lock Anti-Air Missiles, Triple Volley/マルチロック対空ミサイル・トリプル・ボレー
1回で同時に3発発射されるMLAA。
対地ミサイル
- MLAG/Multi-Lock Anti-Ground Missiles/マルチロック対地ミサイル
複数同時攻撃可能な対地ミサイル。連射数及びMLAG-2との同時装備の仕様はMLAAと同じ。
射程はSTDMよりやや長く、トップアタック軌道を取る。基本的に地上目標の多いミッションでは安定して活躍する。 - MLAG-2/Multi-Lock Anti-Ground Missiles, Dual Volley/マルチロック対地ミサイル・デュアル・ボレー
1回で同時に2発発射されるMLAG。
爆弾
- DT/Drop Tank/ドロップ・タンク
爆薬を詰めた燃料タンクを爆弾代わりに投下する。加害範囲は狭く、総弾数も僅かであり、爆弾系兵装として何も優れた点のない最弱のSPウェポン。 - UGBS/Unguided Bomb, Small/無誘導爆弾・小型
小型で加害範囲は狭いが総弾数の多い爆弾。地上敵が多く、かつばらけているミッションではUGBLよりも優秀。反面、移動目標が相手だと思うように巻き込みにくく、特に艦船相手への運用は不得手。 - UGBS-3/Unguided Bomb, Small, Triple Volley/無誘導爆弾・小型・トリプル・ボレー
UGBSを一度に3発連続投下する。UGBSの欠点である加害範囲の狭さを解消しており、敵を巻き込みやすくなった。連続で投下すると爆撃機のような絨毯爆撃も可能。 - UGBL/Unguided Bomb, Large/無誘導爆弾・大型
大型で加害範囲は広いが総弾数の少ない爆弾。複数の敵を巻き込んで破壊するには十分な広さを持つ。艦船相手でも上手く投下すれば1発で砲台を全て剥ぎ取ることも可能。シンプル故に使い勝手は良いが装弾数が少なく、UGBSほど気軽には運用しにくい。PS5版では総弾数の少なさが改善された。 - EUFB/Experimental Uranium Freefall Bomb/試作型ウラン自由落下爆弾
コンクエストモード専用兵装。超広範囲、超高威力を誇る核爆弾。核兵器のイメージをほぼ体現したような途轍もなく広い加害範囲を持つ。着弾すると処理落ちを引き起こすほどの派手な爆発エフェクトが発生する。自機に対しても当たり判定があり、着弾まで範囲内から出ていないと問答無用で即死となる。
本来、本兵装が使用できるコンクエストでは、出現する敵の種類の関係上相性が悪く、活躍できる場面はほとんどない。MODを導入してキャンペーンでも使用できるようにすることで真価を発揮する性能をしている。特に、多数の地上敵が密集して出現するミッションでの殲滅速度は比類ない。
ロケット
- URS/Unguided Rockets, Small/無誘導ロケット
一度に8発の無誘導ロケットを連射する。ハードポイントが多ければ、それだけ同時に連射可能なランチャーの数を増やせるため、より高い制圧力を発揮できる。これはSRを除く他のロケット兵装も同様。
1発当たりの威力と加害範囲は弱いが、総弾数や一度の発射本数が最も多く、ロケット兵装の中で最も使いやすい。 - URM/Unguided Rockets, Medium/無誘導ロケット・中型
URSよりもロケット自体の威力は優れる代わりに、発射本数は7本で、総弾数がやや落ちているロケットランチャー。 - URMB/Unguided Rockets, Medium Burst/無誘導ロケット・中型バースト
7本のロケットを短時間で一斉発射するURM。攻撃を集中させたい時の無防備な時間を減らせる一方で、広範囲攻撃がやりにくくなっている。 - SR/Standoff Rocket/スタンドオフ・ロケット
単発の大型無誘導ロケット。連射は2発で固定。威力は高くても、加害範囲は狭く、リロードは長いため使い勝手は悪い。ロケット兵装として優れた要素はほぼなく、下手をするとDTよりも役立たず。
ガンポッド
- RGP/Rapid Gunpod/ラピッド・ガンポッド
圧倒的な連射速度を持つガンポッド。ダメージ効率が最も高く、なおかつ使い勝手も優れている。 - MGP/Medium Gunpod/ミディアム・ガンポッド
標準的な性能のガンポッド。ガンポッドの中では最も装備可能機体数が多い。 - HGP/Heavy Gunpod/ヘビー・ガンポッド
連射力は低いが、高威力かつ着弾すると爆発する榴弾を発射するガンポッド。当たり判定が広く、敵に命中させやすい。手動の方が素早く連射可能。 - CGP/Canister Gunpod/キャニスター・ガンポッド
ショットガンのように一度に複数の弾丸を発射するガンポッド。機首を微調整しなくてもまとまった敵に対してまとめてダメージを与えられる。
その他ミサイル
- ASM/Anti-Ship Missile/対艦ミサイル
艦船のみロックオン可能な特殊ミサイル。ここで言う「艦船」とは通常の艦船の他、エアシップと地上戦艦を含む。これらを攻撃する際、本来先に破壊しなくてはならない砲台を無視して本体を直接攻撃できる。
エアシップ等の大型兵器を一撃で破壊し得る兵装は複数存在するが、その中で最も確実かつ安全な方法となる優秀な兵装。一度に1発しか撃てず、リロード時間は長いが、大型兵器が出現するミッションでは非常に頼れる存在。
架空兵装
- BML-U/Burst Missile Launcher - Universal/バースト・ミサイル・ランチャー・汎用
PW-Mk.I専用兵装にして主兵装。空中地上問わずあらゆる敵を30箇所以上ロックオンし、大量の長射程マイクロミサイルを機体上下から一斉発射する。
早い話がPW版ADMMで、エースコンバット6仕様のものをさらに強化したようなミサイルランチャー。一度の使用でも瞬く間に大量の敵を一気に殲滅可能。誘導に優れ、当たり判定も広いため、通常の戦闘機どころかエース機であっても高い命中率を期待できる。さらにはエアシップでさえ3機ほどまとめて撃墜にまで追い込める(当たり方や角度次第では1機相手でも失敗することもある)。リロードは長大だが、性能はそれに見合うほど高く、そして装弾数は弾切れをわざと起こすことすら難しいほど多い。苦手な敵や状況が皆無に等しく、極めて高い汎用性を誇る最強のSPウェポン。 - RG/Railgun/レールガン
一部のユニットが使用するレールガンのプレイヤー仕様。ボタンを押して1秒ほどチャージされた後、実体弾を超高速で発射する。
NPCのように連射はできず、リロードは長大で、発射までラグがあるなど、一見使いにくい兵装。その反面、威力と当たり判定は非常に優れている。威力に関してはボス級のエース機でない限りは必殺レベルで、エアシップに対しては本体に直撃すれば1発で撃墜可能。当たり判定は遠距離狙撃する場合でもあまり精密さを要求されず、至近距離なら雑に狙っても当たるほど広い。ただし、その当たり判定が災いして目の前を横切った敵に当たる、砲台に喰われてエアシップの撃墜に失敗することもある。BML-Uのような汎用性はないが、エース機やエアシップに対して効果的という意味では間違いなく優秀。PS5版では貫通力が付加され、射線上の敵をまとめて攻撃できるようになった。
注意
フライトシューティングというジャンルがほぼエスコンの独占となっていること、本作がエースコンバットシリーズを強く意識して作られたこともあり、あちらと比較する意見が多々見られる(特に、最新作である7が発売当初賛否両論であったため、7を否定するような意見も多い)。
しかし、制作コンセプトや制作者を取り巻く環境の違い、発売時期の前後等、決して同じ条件で比較し優劣をつけるべきではない。
PS~PS2時代の黄金期から20数年、高解像度による制作費の高騰、機体ライセンスの問題、あまり奇抜なことができないゲーム性と、ライバルが次々と撤退していく中否応にもエスコンの独占となってしまったフライトシューティング業界。本作はそんな中現れた期待の新人である。本作をきっかけに、この業界が活発になることを願うばかりである。
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