本記事では、クトゥルフ神話における神性や生物の分類で「外なる神」「旧支配者」「旧神」「奉仕種族」「独立種族」に分類されない存在をまとめている。
大いなるもの・地球本来の神々
大いなるもの
大いなるもの(Great Ones)とは、クトゥルフ神話において地球のドリームランドにのみ棲息している神である。
神格の中で最も力を持たない存在であり、人間であっても知恵を使えば彼らを凌ぐ余地があるとされる。ただし、神格であることには違いなく、決して人間から見て弱い存在というわけではない。
大いなるものは外なる神に保護されており、人間は彼らを信仰・崇拝してときに交配することがあるという。そのような関係性のため、大いなるものやそのカルトが直接的に人類に危害を加えることはほぼない(0ではないが)。
上記から推察できるように、人間に善意的な神という傾向が強く、平時であれば敵対的な様子は見られない。ただし、当然ながら自身を傷つけようとした人間や悪意の強い人間相手であれば話は別であり、何らかの罰を下すこともある。
現実の地球に干渉することもあるといわれているが、あまりにも干渉しすぎるとニャルラトホテプを怒らせて滅ぼされてしまうという前例が存在している。
ただし、リリス(Lilith)については例外的で、最も頻繁に現実世界に干渉し人間を操るほか、ニャルラトホテプとも特殊な関係にあるとされる(その邪悪な性質や出自の関係上、リリスは旧支配者・邪神として扱われることもある)。
地球本来の神々
地球本来の神々(Gods of Earth)とは、一般的には大いなるものに加えて、古来より地球で信仰されてきた神々(=従来から存在する神話や宗教の神々や、古代文明であるハイパーボリアやムー等で信仰されてきた設定を持つ神々の一部)も指す用語であり、大いなるものよりも広義の意味で用いられる。
立ち位置の類似性があるため、作品によっては旧神と紐づけられる場合もあるほか、旧神の扱われ方次第では両者が統合されていることもある。そのため、下記リストの神々の一部は作品内で旧神と呼称されていることもあるほか、逆に旧神のページで紹介されている神々が地球本来の神々の一柱とされていることもある。
古来より信仰されていた神々ということもあって、こちらもまた人類に対しては好意的である例が比較的多くみられる。一方、旧支配者などと比較した際には弱い存在であると設定している作品が多い。
初期の設定では邪神、破壊神などもこの分類に含まれていたが、近年ではそれらの神々は旧支配者として再区分されている。また、主神、創造神といった主要な神々は近年では旧神に再区分されていることが多いため、検索の際には注意が必要である。
下級のドリームランドの神格
下級のドリームランドの神格(Lesser Dreamlands Deities)は神話体系に属さない無数の小神(=神話上で取り上げられるほどの神ではない)である。
大いなるもの(地球本来の神々)と似ているものの、彼らよりも力を持たない(権能や影響力が小さいという意味合いであり、戦闘力やステータスが低いという意味合いではない)とされ、ドリームランドの特定の小さい地域や特定の人物にのみ影響力を持つ。オウクラノスとヨプはこの代表例である。
リスト
- アリエル(Ariel) →アリエル(クトゥルフ神話)
- ブラーラドール(Blaalador) ※巨大な昆虫(フンコロガシ)神。作品の設定からおそらくは下級のドリームランドの神格に区分される
- アーガリグ・リーオニス(Hagarg Ryonis)
- ヘルペテ(Herpete) →旧支配者ともされる
- イクセエラ(Ixeera) ※猫の女神とされる。明言はないがおそらくはここに該当
- カマン=ター(Kaman-Thah) ※ナシュトと共にドリームランドの入口にいる神官。彼ら自身が地球本来の神々とされることもある
- カラカル(Karakal) →カラカル(クトゥルフ神話)
- カサタナ(Kathatana) ※酸性の液体を染み出させるハイパーボリアで信仰された古くから存在する小神
- カスルアレ(Kathruale) ※妖精神。明言はないがおそらくはここに該当
- コス(Koth) ※設定揺れあり。 →旧支配者ともされる
- レニクア(Leniqua) ※月の女神。明言はないがおそらくはここに該当
- リリス(Lilith) →旧支配者、邪神ともされる
- ロボン(Lobon) →ロボン(クトゥルフ神話)
- メルセゲル(Meretseger) ※エジプトの墓の守護者。TRPGでは唯一の存在
- ナシュト(Nasht) ※カマン=ターと共にドリームランドの入口にいる神官。彼ら自身が地球本来の神々とされることもある
- ナス=ホルタース(Nath-Horthath)
- ネメシス(Nemesis)
- オウクラノス、オーカラノス(Oukranos)
- ファウズ(Phauz) ※猫の女神とされる。明言はないがおそらくはここに該当
- クァルク(Qualk) ※魚のような小神。明言はないがおそらくはここに該当
- ロビグス(Robigus) →ロビグス(クトゥルフ神話)
- シンバ(Shimba) ※羊飼いの神とされる。明言はないがおそらくはここに該当
- タマッシュ、タマシュ(Tamash)
- ヨプ(Yop)
- ザルバノス(Zarbanoth) ※明言はないがおそらくはここに該当
- ゾ=カラル、ゾ=カラール(Zo-Kalar)
- ティームドラ大陸の神々、ティームフドラの神々 ※多くの神々(以下に記す神々が代表例)が地球本来の神々と類似する立ち位置にいる。ただし、一部の神は旧支配者とされている
唯一の存在
のどちらかに該当する個体が分類されるカテゴリーである。
つまるところ、旧支配者などの神格には及ばないものの、通常のクリーチャーを凌駕する力を持つ存在(=神と生物の中間的な存在)が多く含まれているカテゴリーであるといえ、中には高い神性を持ち崇拝される存在すらいる。
また、その多くが旧神によって封印されておらず、主たる旧支配者復活のために活動していることも特徴的である。そのため、人類との接触機会も比較的多い傾向にある。
ただし、いずれの存在も旧支配者などの神格ほどの権能や不死性を兼ね備えているわけではないため、小説作品やTRPGの公式シナリオの一部では人間に撃破されている例もある。
1.について
ここに分類される存在はたいていその種族の長となって率いていることが多く、またそれ自身が崇拝の対象である場合もある。
崇拝されている存在は神格には及ばないものの、高い神性(ほぼ完全な不死性[2]や強力な精神干渉能力)を持つほか、個体によっては時間経過による旧支配者への進化の可能性を持つ。解釈によっては旧支配者と一まとめにされる場合もあるなど、人間から見れば神に近い存在である。
神性がそれほど高くなく崇拝対象でない存在も非常に強力な力を持つことは確かで、多くの場合種族の指導者と旧支配者への信仰のリーダーを兼任する。また、寿命を迎えることがない個体がいるなど、完全ではないにしろ不死性を持つことがあることも特徴。
1.に該当する個体の多くはその種族のプロトタイプのような存在とされており、太古から生きているものが多い。
なお、種族の中で特別な地位に就いているわけではない強力な個体も時折存在する。こういった存在は社会の背後で暗躍していることが多い。
2.について
ここに分類される存在はどの種族にも当てはまらない存在であるため、その性質は多種多様である。また、一概に言うことはできないものの、その多くは非常に強力な性質や特殊な能力を持つとされている存在である。
立ち位置については旧神や旧支配者に仕えるものから他種族や神格との関わりを持たず過ごすものまで様々である。また、神が行使してもおかしくないような独自の特殊能力や魔術を持つ存在も多くみられるため、まさにユニークな存在が多いといえる。
中には神格でないにもかかわらず旧支配者と同等以上の権能や力を持つ存在もおり、単に旧支配者未満の存在と扱うことが適切ではない場合すらある。
その他
一部の神格がこの分類に含まれる場合がある(媒体によっては外なる神や旧支配者として扱われる)。情報が不足している神や解釈揺れがある神、神格かどうか微妙である存在が変則的な形で分類されるケースが多い。下級のオールド・ワン[3]がここに含まれることもある。
また、クトゥルフ神話作品に登場した伝承上の怪物や神話上の存在が該当することがある。登場時には原典の設定を概ね踏襲していることもあるが、クトゥルフ神話の世界観に合わせるために出自や性格に変更が加えられているものもいる。
リスト
以下のリストでは登場した作品での立ち位置や描写された能力・性質、クトゥルフ神話の解説書やTRPGでの分類・設定を元に細分化して該当する存在を記載している。
百万の恵まれたるもののように該当する存在が複数いる場合もあるが、いわゆる種族ではないために唯一の存在(の総称)として扱われている。
神格
- ボクラグ(Bokrug) →旧支配者またはLesser Old One
- ケートー(Keto, Ceto) ※ギリシア神話の海の女神にして怪物
- リヴァイアサン、全てのサメの父(Leviathan, Father-of-All-Sharks) ※クトゥルフの息子もしくは化身とされる神格だが、強大な深きものか星の落し子であるとする説もある →クトゥルフ、旧支配者のページも参照のこと
- メルセゲル(Meretseger) ※クトゥルフ神話ではイグとエジプトの巫女との間に生まれた神とされている →地球本来の神々である可能性も高い
- ムナガラー、ムグールロック(M'nagalah, M'guleloc) →一般的には旧支配者とされる
- 名もなき霧、マグヌム・インノミナンドゥム(Nameless Mist, Magnum Innominandum) →外なる神
- ナラトース、ナラトゥース(Narrathoth) →おそらくは下級のオールド・ワン。クトゥルフをはじめとした旧支配者の下僕
- ヌクトルー、ヌタルフ(Nctolhu) →旧支配者または下級のオールド・ワン
- ヌクトサ、ヌトゥーサ(Nctosa) →旧支配者または下級のオールド・ワン
- ファロール(Pharol) →下級のオールド・ワンもしくは特筆すべき強力な生物。旧支配者のページも参照のこと
- ルリム・シャイコース、ルリム=シャイコース(Rlim Shaikorth) →旧支配者またはLesser Old One
- サーイティ(Saaitii) →下級のオールド・ワンもしくは特筆すべき強力な生物。旧支配者のページも参照のこと
- 眠っている神(Sleeping deity) ※クトゥルフと似ているがおそらくは別個の神格
- テュフォン、テュポーン(Typhon) ※ギリシア神話最大の怪物。セトと同一視されることもある
- 未だ生まれていないもの(Unborn thing) ※ウボ=サスラと関連すると考えられる地球を卵とし、あらゆる地球の生物を模倣できる黒い液体状の存在
- 八岐大蛇、九頭竜明神(Yamata no Orochi, Kuzuryū myōjin) ※クトゥルフの星の落し子が強大な魔力と融合して神格化した存在、もしくはイグと関連するとされる神格
- イェグ=ハ(Yegg-Ha) →下級のオールド・ワンまたはLesser Old One(夜鬼の上位存在)。旧支配者のページも参照のこと
- イブ=ツトゥル(Yibb-Tstll) →外なる神または旧支配者
高い神性を持つ存在、信仰される存在
ここに該当する存在は場合によっては旧支配者として扱われることもある。また、旧支配者と渡り合う存在や将来的に神格に成長する可能性のある存在も含まれる。
- アザーティ(Azathi) ※アザトースの落とし子と同義で用いられることもあるが、その中でも特に以下の3体を指して用いられていることが多い →下級の異形の神とされることもある
- 穴の中の獣(Beast in the Pit) ※人類の負の感情の化身。その力は外なる神にも匹敵する
- 黒いスフィンクス(Black Sphinx) ※特に強力な百万の恵まれたるものの1体
- チャルナディス(Charnadis) ※時の魔物。ヨグ=ソトースまたはクァチル・ウタウスに関連する可能性がある
- ダゴン(Dagon) ※深きものの上位存在
- フサッグァ(Fthaggua) ※炎の精の上位存在
- ガジラ(Gazira) ※旧支配者と戦うゴジラのそっくりさん。なお、ゴジラ自身が登場する作品も存在する
- 守護者たる柱(Guardian Pillar) ※旧神の化身
- ホリグ(Horig)
- 魔犬、妖犬(The Hound)
- ハイドラ(Hydra) ※深きものの上位存在
- クニガティン・ザウム(Knygathin Zhaum) ※ヴーアミ族とスファトリクルルプの間に生まれた不死身の混血児
- クローグ=カブログ(Krog-Kablog) ※ダゴンのはとこの水蜥蜴
- モノリスの主、黒の碑の神(Master of the Monolith, God of the Black Stone) ※ゴル=ゴロスとされることがある一方、ツァトゥグァやツァトゥグァの末裔の強力な個体であるともされており設定が安定しない
- 無名のもの(Nameless thing)
- ニャルラトテップの異母兄弟(Nyarlathotep's Half-brother)
- 嘆きの聖母たち(Our Ladies of Sorrow) ※特に強力な百万の恵まれたるものの3体
- ローグリンドル、ローグリンドル・ザ・アンナンバード(Røgryndr the Unnumbered) ※北大西洋に棲むとされる旧支配者に比肩する存在
- サクテ(Sakkuth) ※聖書に言及のある存在。小説ではハスターに仕える魔神とされている
- 沈黙のもの(Silent Ones) ※深きものと関連する3体の小神
- タシルダ(Tassilda) ※ハスター(黄衣の王)の後継者にして末娘
- タシロック(Tasylock) ※父に謀反を起こしたハスター(黄衣の王)の次男
- テングリ(Tengri) ※実世界とは異なり強大なロイガー族の1体とされている
- 上にあるもの(Those Above)
- トートゥート(Thothut) ※父に謀反を起こしたハスター(黄衣の王)の長男
- ヒキガエル神(Toad God) ※中央アメリカに眠るミイラ化した小神。ゴル=ゴロスとされることがある一方、ツァトゥグァやツァトゥグァの末裔の強力な個体、または別個の神であるともされており設定が安定しない
- ウブ(Ubb) ※ユグ, ユッギャの上位存在
- ヴールヴァス、ヴォルヴァス(Vhourvath) ※魔導書アル・アジフの背後にいるとされるカリストの昆虫の王
ある程度の神性や特別な力を持つ存在
主に種族の支配者・指導者を務める個体や旧支配者の有力な従者、神格には及ばないが強力な存在が該当する。
- アルケタイプ、プロトタイプ、原始型(Archetype, Prototype) ※動植物含む各種族の始祖たち
- アタカ(Ataka) ※反逆したバイアティスの元配下
- カリュブディス(Charybdis)
- Cgfthgnm'o'th ※クトーニアンの上位存在
- エ=ポォ(E-Poh) ※ロイガーとツァールを信仰するトゥチョ=トゥチョ人の指導者
- ゴアスコイ(Goaskoi)
- ニャルラトテップの4騎手(Horsemen of Nyarlathotep) ※強力な4体の百万の恵まれたるもの
- クバア、妖蛇 クバア(K'baa, K'baa the Serpent)
- 夢の守り手(Keeper of Dreams)
- 檻番の巨人(Keeper of the Cage)
- クトゥッグオル(K'Thugguol) ※ウボ=サスラの守護者にして従者である最古のショゴス
- 星界の音楽家、異次元の影からのもの(Music of the stars player, Thing from the shadows of another dimension) ≒ トルネンブラ ※正式名称不明
- ナグーブ(Nagoob) ※ニョグタを信仰する食屍鬼の指導者
- ヌガー=クトゥン、ンガ=クトゥン(N'gha-Kthun) ※ハスターを信仰するミ=ゴの指導者
- ニーオス=コルガイ、ニオス・コルガイ(Nioth-Korghai) ※ゾティークの王に仕えた魔物。解釈によっては神格ともされるが、同名の種族の強力な1体または強力な怪物と見做す解釈が近年は主流
- クームヤーガ、クウムヤアガ(Quumyagga) ※シャンタク鳥の指導者
- ライノダクティル(Rhinodactyl)
- スキュラ(Scylla)
- ススハー、スススハー(S'sshaa, Sss'haa) ※イグを信仰するヘビ人間の指導者
- タ=ヴォ=シャイ(Ta-Vho-Shai) ※ヴルトゥームを信仰するアイハイ族の指導者
- チィトカア(Tch'tkaa) ※灰色の織工の指導者
- 虚空に吊るされたもの(Thing Hanging in the Void)
- 神樹(The Tree, The Great Tree) ※旧神クタニドの子孫ティアニアの友人であるエリシアの園の神樹、独立種族の大いなる木のうちの1本
- ツンス(Tsunth) ※隠れたものの指導者
- ヴォジャノーイ(Vodyanoy)
- ヴーアム(Voorm) ※ヴーアミ族の太祖
- 知識を守るもの、知識の守護者(Warder of Knowledge)
- 水眼、澄んだ瞳(Watery eyes)
- ジウルーン(Xiurhn)
- ヤス=リ(Yath-Lhi) ※ニャルラトテップ配下の吸血鬼
- ヨガシュ、グールのヨガシュ(Yogash, Yogash the Ghoul) ※シャーラッシュ=ホーの子で最初期の食屍鬼
- ヨス・カラ(Yoth Kala) ※緑の深淵の落し子の上位存在
- ゾス・サイラ(Zoth Syra) ※緑の深淵の落し子の上位存在
小区分
- 百万の恵まれたるもの、百万の恵まれたるものども(Million Favoured Ones)
- 星のよどみに潜むもの(The Lurker in the Star Pool) ※百万の恵まれたるものの1体
- 沼に潜むもの(Swamp Lurker) ※星のよどみに潜むものの幼胚または別形態と思しき百万の恵まれたるもの
その他の唯一の存在(クリーチャー)
- 悪夢の生物(Der Albtraum creature)
- アヴェロワーニュの獣(The Beast of Averoigne)
- サゴンに棲むもの(Black object of Thuggon, Invisible creature in Thuggon) ※正式名称不明
- アヴェロワーニュの黒いユニコーン(The Black Unicorn of Averoigne)
- コエデノボーエン(Coedeno'boen)
- イルーニュの巨人、イルーニュの巨像(The Colossus of Ylourgne)
- シコール(Cykor) ※アイハイ族の皇帝
- ブラ=シェスの悪魔(Demon of Bula-Shess)
- ドゥボルナ=アン(D'horna-ahn) ※旧神に協力する命ある渦状気体
- 妖怪ラティ(The Eidolon Lathi) ※シロアリ人間の女王。後に主人公たちと協力する
- フェニュウドゥール(Fenyw'dŵr)
- 浮遊する顔(Floating faces)
- グレン・アフリックの浮遊する恐怖(The Floating Horror of Glen Affric)
- ゴース、地を穿つもの ゴース(Ghoth, Ghoth the Burrower)
- イクラ=バフスグル(Ikla-Bafthgul)
- ル・カルコル(Lou Carcolh)
- メェル・デイル(Mae'r Dail) ※複数存在
- ムバワ(M'bwa)
- 怪物的なトカゲ(Monstrous lizard)
- ミスター・シャイニー(Mr. Shiny) ※ショゴス・ロードの1体
- 炎のネメシス(Nemesis of Flame) ※強力な炎の怪物
- ヌグラムボサ、ングラムボサ(Ngrambotha)
- 老女マギー(Old Maggie) ※ショゴス・ロードの1体
- ペシュ=トレン(Pesh-Tlen) ※オトゥームの手先の1体
- ズーラ姫(Princess Zura) ※納骨堂庭園の支配者。後に主人公たちと協力する
- 走るもの(Running Thing) ※後述の走るものとは別個体で、人間にも友好的である
- ソルティ・ボブ(Salty Bob) ※元人間の骸骨亡霊で、止めるには魂を昇天させる必要があるとされる
- 砂を歩くもの、サンドウォーカー(The Sandwalker)
- シュシュシュシュシュ(Sssss) ※旧神寄りの立場にある善良なガス状知性体
- 星から召喚されし魔物(Star-begotten devil) ※エイボンの指輪に封じられた魔物
- 封じられたコーダーの領主(Thane of Cawdor) ※特殊な無形の落とし子
- 鏡からのもの(The Thing from the Mirror) ※ニトクリスの鏡から出てくるショゴスと思しき存在
- クライド川に棲むもの(The Thing in the Clyde)
- 虎のような怪物(The Tigerlike thing)
- 三位一体の怪物(Three creatures)
- トゥピゴス(Tupiggoth)
- 名状し難いもの(The Unnamable)
- 荒野を監視するもの(The Watchers in the Waster) ※6体存在
- 歩く妖蛆(The Worm That Walks) ※クトゥルフ神話TRPG7版にて奉仕種族にも独立種族にも当てはまらない種族と定義された
- ヤス=リの衛兵(Yath-Lhi's Guardsmen) ※6名存在
伝承上のクリーチャー・寓話のクリーチャー
伝承上のクリーチャー・寓話のクリーチャーとは、一部小説作品やクトゥルフ神話TRPGに登場する形でクトゥルフ神話の世界に取り入れられている、伝承や伝説でよく語られるクリーチャーまたは種族である。
クトゥルフ神話の生物や神格と直接のつながりを持たない場合もあるが、クトゥルフ神話の世界観に合わせるため、特定の神格への信仰があったりクトゥルフ神話の種族と関連があったりするという設定や、魔術的に創られた存在であるといった設定が付与された上で取り入れられることが多い。また、クトゥルフ神話の作風を踏まえ、邪悪・無慈悲な側面や人間に対し敵対的な側面を切り出し再構成した上で登場させていることも多い。
その他、本来の設定では個体数が〇体と定められているクリーチャーや1体しか存在しないクリーチャーの場合、繁殖可能という設定を付与したり、実は数多く存在していたという設定を付与したりするといった対応がとられることもある。
なお、宗教との結びつきが強かったり、人類に好意的なイメージが強くあったりする神や存在、または種族の場合、本来の設定から大きく変えずにそのまま登場させる例も時折みられる。念のため、本来の設定を強く維持しているものに関しては出典を注釈で示している。
いずれのクリーチャーもクトゥルフ神話特有の存在ではないが、便宜上このページに記載する。なお、小説作品や海外サプリメントで取り入れられているクリーチャーも含むため留意してほしい。
リスト
- アク・テングリ
- イェティ ※ヴーアミ族、ミ=ゴなどの別名ともされる
- 生きた彫刻、ガーゴイル
- インキュバス
- ヴーニス
- ウナリガエル
- ウパスの木 ※猛毒を持つ木
- オオカミ男(人狼)
- オーガ
- 鬼
- 大蛇(オロチ) ※イグやイグの子、ロイガー族と関連するとされている
- 骸骨(スケルトン)
- カサブタウオ
- 河童
- カミソリトカゲ ※草食で温和な種族とされる
- カリカンツァロイ
- ガルーダ ※『Secrets of Tibet』で登場。ビヤーキーと同じような性質を持つインド神話の神鳥たち
- 狐、化け狐 ※妖怪・精霊とみなされるような狐を指すため、動物の狐は含まない
- キメラ、キマイラ
- キューグル
- 吸血鬼
- 巨人
- 巨大粘菌
- クー・シー
- 雲の獣
- グリフォン
- グリンディロー
- クル ※『Cthulhu Invictus』で登場。原典はサーミ神話。呪いをかけられ淡水の泥底の中での生活を余儀なくされた人間の子孫で、祈りや讃美歌で落ち着かせることができるという
- 黒仏
- 白蛆の翁 ※ルリム・シャイコースの力を得て怪物化したもの
- ケルコープス
- ケルベロス
- ケンタウロス ※『Cthulhu Invictus』で登場。群れによっては人類と友好的な例もあるとされる
- ゴースト ※個体毎に性質や性格が大きく異なり、場合によっては友好的な場合もある
- ゴーレム
- ゴブリン
- ゴルゴン
- サイクロプス
- サキュバス
- サスクワッチ ※ヴーアミ族などの別名ともされる
- サソリ男
- ザラタン
- サラマンダー、デア
- シシ神
- ジャージー・デビル
- シェイド
- ジン
- スカール ≒ 外なる神の従者
- スキアポッド
- スクッカ、ドラウグル
- スケアクロウ(かかし)
- ストリクス
- スナウター、原始スナウター ※好奇心旺盛な齧歯動物。人間にも(物を盗むなどのイタズラはあるが)好意的である
- スフィンクス
- スロブルビキク
- セイレーン
- ゾンビ
- 荼枳尼 ※『Secrets of Tibet』で登場。仏教やヒンドゥー教で現れる存在
- 龍
- チュパカブラ
- チョウドラゴン ※敵対的な生物ではなく、飼育も可能とされる
- 翼ある蛇
- ディオメーデースの人喰い馬
- ディブク
- 鉄鼠 ※グールと関連するとされている
- 天狗
- 道教の仙人、不滅の道教 ※『Secrets of Japan』で登場。玉皇大帝(Jade Emperor)に帰属する
- 導師 ※『Secrets of Tibet』で言及がある
- トレンティ ※『Cthulhu Invictus』で登場。草木の妖精
- ドライアド
- ドラゴン
- ナメクジック
- 肉食魚
- 日本古来のクリーチャー ※『クトゥルフ2010』に登場。人間に友好的な場合もある
- ニンフ
- バゲーン
- バシャジャウン ※『Cthulhu Invictus』で登場。動植物と羊飼いの守護者とされる
- バシリスク
- ハーピー
- パン
- 人食い植物
- 人だま ※世界各地の不思議な燐光の存在を一括りにしているため、正体については諸説あるという形で登場している
- 火蟲
- ブオポス ※草食で大人しい性格とされており、基本的に人間に対して非敵対的もしくは友好的である
- ブーダ、ボータ
- フューリーズ、エリーニュス ※冥府に住み標的となる人間を徹底して罰する復讐の悪魔たち。原典のギリシア神話以上に恐ろしさや執念深さが強調されており、人間に敵対的な側面が強い
- ブラックドッグ
- ブレムミュアエ
- ペガサス
- ウィップアーウィル、ホイップアーウィル ※死者の魂を捕まえる性質を持つ伝承的なウィップアーウィルを指す
- 菩薩 ※『Secrets of Japan』で登場。仏(Botsu)の代行者たち
- マガ鳥
- マジキン
- 魔女の木
- マス-ダ シャカル
- マーメイド
- マンティコア
- マンドレイク
- ミイラ
- 見えざる馬
- 湖の怪物 ※ネッシーやオゴポゴといった湖に住む未確認生物のカテゴリー。基本的には人間に対して非敵対的である
- ミノタウロス
- ミューズ、ムーサ ※『Cthulhu Invictus』で登場。あらゆる思考や学芸を司り促進する良心的な女神たちであるとされる
- ミンチ海峡の青い男達
- メガロドン
- 妖怪たち ※アザトースの落とし子、混沌の一端とされる
- ヨモツシコメ ※クトーニアンの伝令として動いている種族(?)で、通常のヨモツシコメとは異なる
- 夜に来るもの
- ラミア
- ラミアの子
- ライストリューゴーン族
- ランプ=イモリ
- レーシー
- レプラコーン
- ワイト
関連項目
脚注
- *リン・カーターによって定義された、旧支配者に仕えかつ奉仕種族を率いる存在が含まれるグループ
- *寿命による死がない、ダメージを受け肉体を失っても復活が可能、など。ただし、完全に滅ぼされてしまい復活できない場合もあるため、その点をもって完全ではないとされている。
- *前述のLesser Old Oneと文字自体は同じだが、あちらとは異なり、こちらは旧支配者に次ぐ小神や旧支配者へと成長中の下級の神格を指す
親記事
子記事
兄弟記事
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