ヘンダーソン氏の福音を 単語

ヘンダーソンシノフクインヲ

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ヘンダーソン氏の福音をとは、小説家になろうで連載中のSchuld作のWeb小説、およびその商業版としてオーバーラップ文庫より刊行中のライトノベル作品である。

なお、正式タイトルは「TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す  ~ヘンダーソン氏の福音を~」、商業化前の旧題は「ヘンダーソン氏の福音を データマンチ異世界転生してTRPGをする話」であるが、いずれにせよ長文であるため、通称としてこの呼称が広く定着している。

概要

RPGプレイヤー異世界最強ビルドを
~ヘンダーソン氏の福音を~
小説
作者 Schuld
イラスト ランサネ
出版社 オーバーラップ
レーベル オーバーラップ文庫
刊行期間 2020年4月-
巻数 既刊10巻(2024年3月時点)
漫画
作画 内田テモ
出版社 KADOKAWA
レーベル 電撃コミックスNEXT
掲載 電撃コミックレグルス
掲載期間 2022年8月-
巻数 既刊1巻(2023年4月時点)
小説漫画テンプレート

ぱっと見、タイトルからは「ファンタジーRPG世界転生物」と思われがちだが、実際のところゲーム要素と呼べるのは主人公視点での「権」に関する描写くらいのもので、それ以外の部分では隅々まで丹念に世界観が作り込まれた本格的なハイファンタジーとして純に楽しめる作品となっている。多種多様な異種族が入り交じったファンタジー社会の制度や文化風俗に至る緻密な描写は一見の価値あり。

また、精年齢補正(+3x歳)もあって少年らしからぬ可げを見せつつ、随所で「バフを積んで初見殺しを仕掛ける」データマンチとしてのえげつなさを炸裂させる主人公の立ち回りも見どころ。

あらすじ

若くして病により命を落とした現代の日本人である更待朔は、「自分の経験を熟練度に変換し、データスキルツリーを参照して自由に成長を決定できる」という権を与えられて、異世界農家息子エーリヒという新たな生を受けた。

だが、前世の彼はガチTRPGプレイヤー、それも「ルールとそのフル活用して最大効率やロマンコンボ追求し、データがあるなら神殺しさえやってのける」という、データマンチ、あるいは和マンチと呼ばれる人種であった。

が為したいように為すがよい」という何処かの邪神のような台詞背中を押されたエーリヒは、与えられた権を最大限に悪用活用し、やがて世界を動かすだろうへと乗り出すことになる。

ヘンダーソン氏とは

本作の表題にある「ヘンダーソン氏」とは、プレイヤー全滅させる気しかない殺意マシマシGM宰する卓にカチ合った際にテクニックの限りを尽くしてシナリオを脱線させ、見事キャンペーン大団円へと持ち込んだ伝説TRPGプレイヤーであるオールドマン・ヘンダーソン氏に由来する。

これに関連したTRPGとして「物語事前シナリオからどの程度脱線したか」を表すヘンダーソン・スケールと呼ばれる標が存在するが、本作ではこれに因み、本編中のイベントによって物語が脱線した"if"の世界線を描く「ヘンダーソン・スケール x.x」という外伝的な小話が挿入されることがある。

登場人物(書籍版登場済み)

主人公

エーリヒ

三重帝国南部に位置するケーニヒスシュトゥール荘の自作農の四男。前述した通りの前世に由来する記憶と権を持ち、データを駆使した最強ビルドをして成長していく。

エリザ都の魔導院で魔導師子入りすることになったため、その世話係を兼ねて丁稚奉公に出ることとなる。

ビルド方針は器用度最優先の回避前衛。のちに魔法の習得を経て、手数と兵技量がちょっとおかしい領域に突入していく。とはいえ基本路線は慎重に器用万スタイルを突き詰める方向。ついついその場の誘惑に負けて、変な特性や技をつまみ食いしてしまうのは御嬌。

2D6を1000回振った均値が4という腐った運の持ちであり、故に固定値を信奉すること著しい。その腐れ運っぷりはイベント遭遇表で存分に発揮されており、に出ればちょっともう尋常じゃない頻度[1]トラブルに遭遇し、その内訳もネームドエネミーとのランダムエンカウントなどロクでもないことになっている。

なお、エリザを殊の外溺愛しており、彼女が絡むと沸点が一気に低くなる。

ケーニヒスシュトゥール荘関係者

ヨハネス一家

ヨハネス

エーリヒ父親。ごく普通自作農と思いきや、元傭兵という意外な過去の持ち都に立つエーリヒに、餞別としてかつての"送り"を贈る。

ハンナ

エーリヒ母親一家の最高権者。

ハインツ

エーリヒの長。幼い頃は冒険者に憧れるガキ大将だったが、成長するにつれ家長を継ぐに相応しい貫を身につける。とはいえお調子者なのは変わらず、結婚式でのやらかしとも相まってに敷かれる日々。

ミハイル

エーリヒの次ハンスとは双子

ハンス

エーリヒミハイルとは双子

エリザ

エーリヒ5歳年下の。幼い頃から病弱で成長が遅く、甘えたがりが抜けない手の掛かる。実は妖精が人の子として宿った"取り替え子"の半妖精であり、高い魔法の素質を見抜いたアグリッピナによって子に迎えられ、エーリヒに伴われて都へ立つこととなる。

その他

マルギット

ケーニヒスシュトゥール荘の代官お抱え猟師の長女。ハエトリグモ種の蜘蛛人。エーリヒより2つ年上の幼馴染み。種族柄、隠密行動や登攀が大の得意であり、の腕も確か。外見は幼く体格も小さいものの、女性優位の種族ゆえに食系。エーリヒエリザと共に都へ立つ際「再び迎えに戻って一緒に冒険に出る」という誓いを交わし、一対のピアスを分け合った。

ランベルト

荘の自警団長を務める退役傭兵。古傷まみれの岩のような巨金壺眼の相という恐ろしい見たに違わず、長大な両手を軽々と操る膂・技術とも一流の勇士。指揮官・教官としての技倆もズバ抜けており、エーリヒの見立てでは敵味方の士気や行動バフデバフを掛け、打撃を受けた相手には行動不能の追加デバフまで押し付ける特持ち。

スミス

荘の鍛冶場を預かり、専ら釘や包丁などを手掛ける坑種の親父さん。腕利きの鍛冶でもあり、兵演棋の駒の一式を代代わりとしてエーリヒに革を仕立ててくれた。

妖精達

ウルスラ

褐色の肌に白色を持つ宵闇の妖精都へのの途上にあるエーリヒを見初めて、ちょっかいを掛けてくるようになる。[2]なお、彼女をはじめとする妖精達に滅法気に入られたことで、エーリヒ体成長系の特性に干渉を受けて背が伸びなくなってしまった。

ロロット

爛漫で暢気者な風の妖精実験材料として捕らえられていたところをエーリヒに救出され、お礼として「妖精ナイフ」を贈る。

灰の乙女

丁稚としてアグリッピナに仕えることとなったエーリヒが下宿として与えられた一軒に住み着いている妖精。歴代の住人を悉く追い出してしまう気むずかし屋だったが、エーリヒのことは気に入り、何くれと世話を焼いてくれる。

魔導院関係者

マグダレーネ・フォン・ライゼニッツ

魔導院の最大閥である払宰する教授であり、アグリッピナの師匠にして上。外見は二十歳前後の黒髪女性だが、実際は齢200に達する死霊である。溢れる善人と見せかけて、同時に重度の生命礼賛義者[3]というフェイタル級の変態であり、気に入った少年少女に好き勝手奢な衣装を贈って着飾らせては観賞してでるという迷惑な趣味を持ち、速その餌食となったエーリヒからは々とエネミー認定を受けた。

とガチめの重厚なファンタジー世界観である本作において、一人だけ吸っている空気が違うコメディリリーフ的存在。

アグリッピナ・デュ・スタール

三重帝国の隣であるセーヌ王男爵令嬢。払ライゼニッツ閥に所属する長命種研究員で、半ば遺失技術とされる間遷移魔法を操る極めつけに優秀な魔導師フィールドワーク中に商隊に随伴して立ち寄ったケーニヒスシュトゥール荘で出会ったエリザ子に取り、ついでにエーリヒを丁稚兼世話係兼ライゼニッツ卿への生贄として雇い、二人を都へ連れ出した。

性格は怠惰を極めており、自堕落に過ごすためなら手段を選ばない悪辣な外道でもある。都度振り回されて偉いに遭うエーリヒからはエネミー認定されている模様。とうに教授に昇進しておかしくない実の持ちだが、昇進すると面倒だから嫌だと言って研究員に留まっている。

とはいえ何だかんだ言って導者としては優れており、子に取ったエリザ教育に行っている。

ミカ

魔導院において払双璧を為すに所属する聴講生。くせ毛中性的な美貌の持ちエーリヒと同い年の未成年ながら造成魔導師としての実はなかなかのもので、足止めや地形良の術に長けた優秀なデバッファー。

容姿が中性的なのも当然で、実は三重帝国における少数民族である中性人。男女の中間形である中性状態を基本に、一月おきに男女への体変化を繰り返す特性を持つ。

魔導院に入った当初、中性人としてのカミングアウト失敗したことがトラウマとなっていた[4]が、そのことを牙にも掛けず友誼を貫いてくれたエーリヒ二の友と慕い、共に生死を賭けた冒険へと身を投じることとなる。

三重帝国関係者

三皇統家当主

アウグストⅣ世

バーデン。二期30年に渡り位を務める現三重帝国皇帝。本名、アウグスト・ユリウス・ルートヴィヒ・ハインケル・フォン・バーデン=シュトゥットガルド

若い頃から騎を駆って戦場を巡り、かつて一度は失われた東方交易路を再打通した偉業によって異名を持つヒト種の英傑。その実は人生に疲れた還暦前のおっちゃんであり、気楽な隠退生活(という名のツーリング三昧)を望む毎日を送る。新しもの好きで、航空艦の技術開発に多大な援助を行っている。

グラウフロック公爵

グラウフロック。本名、ダーフィト・マクコンラ・フォン・グラウフロック

今上の義にして戦友。良く言えば放磊落、悪く言えばはっちゃけた性格の人狼種。その昔、アウグストⅣ世のからの脱走を手引きした廉により、被選権を持つ公爵の身でありながら出禁を食らったという武勇伝を持つ。

エールストライヒ公爵

エールトライヒ。本名、マルティン・ウェルナー・フォン・エールトライヒ。

かつて三期45年の長きにわたり、マルティン一世として選位を務めた齢400の「若き」吸血種。優れた魔導師であり、魔導中天に属する教授という顔を持つ。今上に輪を掛けた技術マニアにして内政マニ[5]。一人を溺愛しているが、からは嫌われている。

皇統家関係者

ツェツィーリア

露店の大兵演棋を通じてエーリヒと知り合った僧侶磁のような肌に、ぬばたま色の血色の瞳を持つ吸血種の美女

秘的で清楚な雰囲気と裏に、芯が強く好奇心旺盛でお茶な性格。

実はエールトライヒ公爵の一人。本名、コンスタンツェ・ツェツィーリア・ヴァレリア・カトリーヌ・フォン・エールトライヒ。[6]実家の方針により出していたが、これまた実家の都合で位を継ぐため還俗させられそうになったことに反発し、逃げ出してエーリヒの元へ転がり込んでくる。

フランツィスカ・ベルンカステル

本名、テレーズィア・ヒルガルドエミーリアウルズラ・フォン・エールトライヒ。ツェツィーリアの大叔母[7]にして、かつて三重帝国史上でも希な女として名を馳せた女傑。吸血種としての特性[8]っ向叩き付けての肉弾戦を得意とするストロンスタイルの強者。的にも立場的にも性格的にも、エールトライヒ公爵天敵と言うべき存在。現在は一族の郷里であるリプツィのに隠棲し、詩人・劇作家としての日々を送っている。素肌にのトーガのみをった古な姿(好意的表現)で出歩く変人。

ウビオルム伯爵領関係者

グンダハール・フォン・ドナースマルク

ナースマルク侯爵三重帝国以前から生きる長命種。柔和な外見に違わぬ篤志・慈善として的には知られているが、その実は謀略を謀略として楽しむ策略としての側面が強い人物。長命種としてはしく子孫を残すことに旺盛で、婚姻外交にも積極的。

非定命の利点を活かして、50年にわたり室直轄領であったウビオルム伯爵領に対する継承権争いに陰から関わってきたが、そのウビオルム伯爵位に落下同然にアグリッピナが任されたことから、急転直下の事態に対応すべく表に立って動き出す。

意外と負けず嫌いな情熱であり、何度挫折しようと再起のためなら相手の靴をめるような真似も辞さない根性の持ち

ナケイシャ

ナースマルク侯爵心として抱えている百足人の少女[9]で、密偵の一人。鎖分の付いた棍の使い手。侯爵配下の暗殺部隊としてアグリッピナの護衛を務めるエーリヒと何度も突するが、その中で殺しとでも呼ぶべき惚れ込み方をして行く。

ラシッド

ナースマルク侯爵に使える百足人の密偵頭。ナケイシャの祖

リプラー子爵

ウビオルム伯爵領でも有数の工業都市を領する子爵。謀略の才など微も持ち合わせていない小心者の悪徳貴族だが、経済運営に関する才覚と芸術に対する審美眼は本物で、ドナースマルク侯爵の後援の元で隠し鉱山から大な利益を上げ、領内を肥え太らせている。[10]

モーリッツ・ヤン・ピット・フォン・エアフトシュタット

エアフトシュタット男爵。ウビオルム伯爵の数少ない忠臣として、領というぬるま湯の統治に長年緩みきった中をまとめる実直な初老のヒト種の男性

その他

老魔術師

エーリヒが7歳の時に荘の祭りで出会った魔法使い。まだ魔法に触れたことのなかったエーリヒ魔法の在り方を説き、記念として指輪を贈った。

"勇猛なる"ローレン

ケーニヒスシュトゥール荘の祭りに訪れた大規模な隊商に用心棒として雇われていた巨女性。故郷のガルガンテュワ族でも一番の勇士。露店での割り勝負に見事勝ったエーリヒを気に入り、"つば付け"[11]を行う。

マリウス・フォン・ファイゲ

三重帝国北方のヴストローに居を構える年老いた人。魔法的な手法を駆使して原本と寸分違わぬ複製本を作り上げるという一流の腕前を持つ複製師であり、その技術だけで貴族位を与えられるほどの達人だが、途方もない偏屈としても知られる。

その実態は書痴とでも呼ぶべき乱読で、特に散文英雄譚といった「俗な」物語好しており、それを活かした職を選んだまでは良かったのだが、なまじ神業レベルの腕を持っていたがゆえに、やって来るのは論や魔導書、専門書といった堅苦しい大作ばかり。いつまで経ってもやりたい仕事が出来ない憤が溜まって、すっかりヘソを曲げてしまったというのが偏屈の実情。

前世でルールブックコレクターな一面を持つだったエーリヒとは見事に意気投合し、嬉々として文章談義にを咲かせる[12]が、そんな彼の依頼によってヴストロー近郊のを訪れたことが、エーリヒミカ運命を変える事件の発端となる。

登場人物(書籍版未登場)

以下書籍版未登場人物

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライン三重帝国

中央大陸中西部広大な領土を持つ大。三つの皇統の中から七選定侯の推挙によって皇帝を選出する権体制を持っており、皇帝の在位は一期当たり15年。近代的な行政システムが整備されているほか、建の過程で参加した諸種族が軒並み貴族として政に参加していった経緯により、多種多様な異種族が住まう多民族国家の一面を持つ。ベアリンには大規模な魔導院が設置され、学術振も盛ん。

マルスハイム

西方行政中枢として築かれた要塞都市。元々は大河マウザーの他は何もない地で、昔は支配権確立帝国と周辺の小国や諸族の間でしい攻防が繰り広げられていたが、造成魔導師の大量投入によって一夜で丘もろともを建てる[13]という荒技によって帝国の支配権が確定した。

ゆえに治安は良いとは言えないが、逆に諸規制が緩いことから一旗揚げるには絶好の条件がった、自由の気溢れる土地。

市井の人々

"聖者"フィデリオ

旅人商人相手の宿である"子猫の転た寝亭"を人の妻と共に切り盛りする温厚篤実な陽導の在俗僧。優秀な戦士であり、玉(九位中第三位)の位階を持つ高名な冒険者。

かつて不良冒険者の氏族によって常駐先の宿の現在方)が強姦された際、報復としてっ正面から相手氏族に殴り込みを掛け、きまでに全員叩きのめした伝説[14]の持ちマルスハイムの冒険者の間では、絶対に怒らせてはいけない人物として認知されている。

"不羈なる"ロランス

ロランス氏族の頭色のを伸ばした巨女性

ガルガンテュワ族の出身であり、故郷の一族でもくに二つ名を授かるほどの優秀な戦士だったが、同輩のローレンに悉く後れを取り、ついには直接対決でも叩きのめされたことから、居たたまれなくなって出奔同然に遍歴のに出た。

のちに冒険者としてマルスハイムに流れ着いたものの、戦いに楽しみを見出せずすっかり腐りきった日々を送っていたが、配下が面がって連れてきたエーリヒと久方ぶりの真剣勝負を繰り広げたことで戦士の喜びと誇りを取り戻し、以降は有氏族の頭としてエーリヒの良き協者となる。

剣友会

既存の氏族の中から気に入った落ち着き先を見つけられなかったエーリヒが自ら立ち上げた「氏族のようなもの」。会費も上納も不要で他氏族との掛け持ち可など実態は冒険者を養成する私塾に近く、厳密には氏族と呼べる存在ではないが、周囲からは氏族同然に見られている。

会員は50人ほどで、前述の事情ゆえ剣術場のノリで参加している者も少なくない。エーリヒ直々に鍛えられているため、冒険者としての位階は低くとも一端の腕前を持つ実いの精鋭集団となっており、身なりの清潔や自身の所属を嵩に着ないなどのエーリヒの教えもあって仕事での評判は良い。

"金の髪の"エーリヒ

3年間の丁稚奉公を経て成人[15]とともに都からケーニヒスシュトゥール荘に帰ったエーリヒは、約束通りマルギットを伴って西方し冒険に出た。

基本戦闘スタイル片手剣を併用したオーソドックスなもの。カンストした器用度を最大限に活用したキメラビルドとなっており、魔法を使わずともそこらの腕自慢程度であれば一蹴できる戦闘力を持つ。

"音なしの"マルギット

ケーニヒスシュトゥール荘の幼馴染が成長した姿(外見はともかくとして……)。一流の斥にして狙撃手エーリヒ背中にしがみついて背後を守る[16]というフォーメーションも。正式な婚礼は交わしていないが、エーリヒとは出度く結ばれた様子。

"幸運にして不運"ジークフリート

冒険者になったばかりのエーリヒライバル心剥き出しで突っかかったことから妙に気に入られ、一緒に依頼をこなすようになる青年。当初はヒヨッコ同然の新米だったが、のちに統率勇気に溢れ、強い責任感を備えた優秀な指揮官戦士へと成長する。エーリヒと共に友会を立ち上げ、実質的なNo.2としてメンバー達から「兄貴」と慕われるように。

常にエーリヒの傍に付きまとっていたため、彼に降りかかる常軌を逸したトラブルの数々に一緒に巻き込まれてヒーヒー言う羽になるが、それらのことごとくを五体満足で切り抜けてきたことが二つ名の由来。

なお、本名はディルク。故郷を出て冒険者として登録する際、どうせなら格好いい名前で、と中二病を発症して偽名で登録したのが運の尽き。英雄譚に登場するほどの名を獲得したにもかかわらず、故郷で気付いてもらえなくなった。

"若草の慈愛"カーヤ

ジークフリート幼馴染魔導師としての正式な教育は受けていない「魔法使い」だが、魔法の作り手として高い実を持ち、そのレパートリーはちょっとした治療栄養[17]から煙幕や催弾の類、果ては切断されたすら繋ぎ合わせる霊や、敵味方識別を持った焼夷地雷などというオーバーテクノロジーじみたキワモノ[18]まで多岐に及ぶ。

登場人物(ヘンダーソンスケール)

以下ヘンダーソンスケール登場人物

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スケール1.0

致命的な脱線により、本来のエンディングに到達不可能になる。

ver 0.1系 村の剣聖編(1巻掲載)

エーリヒ

ひょんなことからマルギットと仲良くしてしまったおかげで、冒険に立つまでもなく故郷のショットガンウェディングを迎えてしまったエーリヒ。一見破れた田舎者EDと思いきや、本来社会魔法関係に突っ込むだった熟練度を兵技に全ツッパしているため、あらゆる世界線の自分から勝利ワンチャンあると言われるほどのと化している。

ver 0.2系 妖精狼編(2巻掲載)

送り狼

ウルスラの誘惑に乗せられて「永遠の薄暮の丘」に連れて行かれてしまったエーリヒの成れの果て。月光のような色の毛並みを持つ巨大なの姿をした妖精で迷ってしまった子供達や旅人を、事に人里へと送り届けてくれる。

"妖精狩りの"エリザ

エーリヒ妖精の手から取り戻すべく、残された長を手に果てしない辺を続ける半妖精の魔法剣士大木を何本もまとめてなぎ倒すような、デタラメ剣術の使い手。

ver 0.3系 漂泊卿編(3巻掲載)

エーリヒ・フォン・ダールベルク教授

丁稚からそのままアグリッピナの正式な子となり、聴講生・研究員を経て二十代半ばにして教授へと昇進[19]したエーリヒの姿。幻想生物研究大家として知られると共に、一流の剣士にして、師匠譲りの間遷移魔法化学反応を援用した魔術爆弾を操る払でも随一の戦闘魔導師のこととなるとすぐムキになる重度のシスコンぶりは相変わらず。

師匠とは正反対の行動として知られ、一年の半分以上はフィールドワークに費やしており、半年以上魔導院に帰って来ないこともザラ[20]。おかげで"漂泊卿"という褒めているのか貶しているのか分からない二つ名が付く始末。気に入った相手を冒険に連れ出していくこともしくないため、半ば妖精のような扱いであり、ほとんど冒険者と変わらないと陰口をたたかれる問題児だが、本人は「さっぱり冒険に行けやしない、やっぱり教授になんかなるんじゃなかった」と思っている。

ミカ・フォン・シュポンハイム教授

エーリヒと同時に史上最年少の24歳で教授に昇進した友。その中性的な美貌から"裙卿"の二つ名を持つ。都市計画整備の達人として政に関わることも多い。

エリザ・フォン・レムヒルト教授

出度くアグリッピナの元から独り立ちして教授に昇進し、工房を構えたエーリヒ。"香り高き"エリザ二つ名の通り、香水などの作成を得意としている模様。[21]

弟子

エーリヒの直子。貴族の末で、先的な魔力過剰による障害に苦しんでいたところを見出された。実家の困窮の中で苦労して育った過去から、13歳という年齢に似合わずしっかり者。過保護な師匠と周囲の人々に辟易しつつも尊敬している。

ver 0.4系 吸血騎士編(4下巻掲載)

エーリヒ・フォン・ヴォルフ帝国騎士

ツェツィーリア属化されて吸血種となったエーリヒ彼女皇帝として即位したため、近衛騎士として傍にっている。

フランツィスカという優れた先達が傍にいたことも手伝って、吸血種特性ツリーに熟練度をガン振りした強襲前衛ビルドを選んだはいいが、賦活ついでに熟練度が溜まるから、と戦いの中で調子に乗って吸血しまくった結果、三重帝国で「吸血鬼」といえば魔物堕ちした吸血種[22]ではなくエーリヒ個人のことをすようになってしまった。

弱点をさずに済んで得じゃん、ということで、急所である自身の心臓を宝玉化して指輪の形でツェツィーリアに預けている[23]が、ベタ惚れと倒錯性癖の為せる業なのかもしれない。

"慈愛帝"ツェツィーリア

ちょっと堪え性のなかったうっかりさん。通算で八期120[24]という長大な治世を務める羽になる。とはいえ君としては有能

エーリヒとは、互いに血を啜り合い与え合うという倒錯した情関係。

ver 0.5系 帝都の密偵編(6巻掲載)

エーリヒ

グリッピナ師の口に乗せられ、辺ではなく都で冒険者として旗揚げしてしまったために、彼女からの裏仕事依頼を集中的に回されまくった挙げ句、すっかり個人的な密偵となってしまったエーリヒ。既に壮年と呼んで良い歳で、知体力ともまさに全盛期といったところ。

"音無しの"マルギット

一緒に冒険者になるというエーリヒとの約束によって、私のパートナーとして共に密偵働きをしている。エーリヒとナケイシャとの仲を焚き付けた本人。

ナケイシャ

ナースマルク侯爵配下の密偵筆頭。エーリヒとは時に敵対し、時に協する複雑な関係。エーリヒとの間にけたを後継者として育てているが、いずれ敵として見える可性を考慮して、父親とは会わせて居らず名前も教えていない。

スケール2.0

メインシナリオの崩壊。キャンペーンの終了。

本作のメタ的には、本来フラグの外のはずのキャラクターメインヒロインに取って代わってしまった位置付け。

ver 0.1系 老執事編(4上巻掲載)

エーリヒ・フォン・ダールベルク教授

10年間の追加休暇と引き換えに、ライゼニッツ卿に売り渡されたエーリヒ。その後正式な聴講生を経てライゼニッツ卿の直子となり、教授位を得て実質的なライゼニッツ卿の執事コレクションの番人として長年働いている。既に齢70を数え、体的にも衰えが始まっているものの、若い頃から研鑽を重ねた剣術魔術の腕は確か。身分不相応と言われつつも、乙女が護る下宿に未だに住み続けている。

ver 0.2系 死霊伯爵編(5巻掲載)

エーリヒ・フォン・スタール伯爵

何としても上流社会の面倒事に関わりたくない外道グリッピナの社会的な弾除けとして婿に取られてしまったエーリヒ……だったのだが、106歳という驚異的な寿を全うして涅槃休暇に入ったのもつかの間、アグリッピナとライゼニッツ卿の共謀により死霊として現世に再度召還されてしまった。

アグリッピナ・フォン・スタール伯爵夫人

通称、リッピナ。社交界の面倒事からの弾除けとしてエーリヒを強引に婿に迎え、果てはお迎えが来た後に冥界から死霊として現世に引っり戻すことまでやらかした外道。とはいえ、本来子孫を残す欲求の薄い長命種としては驚異的な一男三女という子宝に恵まれたあたり、夫婦情は本物だったようである。

スタール伯爵家長女

"の捲き手"の異名を取る魔導院払教授。周囲からは両の閥の後継者と見られている。古生物化石発掘に熱を上げるフィールドワークとして知られる一方で、父親をして「ティルトウェイトかよ」と呆れさせた広域破壊魔法を操る戦闘魔導師。両から容姿的な長所を受け継いだスタイル抜群の美女だが、男性への評価基準値として父親を挙げるファザコンの権化であり、王子様のハードルよりも高い。

スタール伯爵家次女

"魔法嫌いの染め"の異名を取る魔導極夜教授。抗魔法研究大家で、気怠げで退廃的な雰囲気の黒髪美女作を趣味としているが、馬鹿を発揮した父親によって密かに書き溜めていた原稿を集として出版されてしまったことを根に持っている。そりゃ黒歴史にされたら誰だって戦争になるわな

スタール伯爵家三女

"凍った黄金"の異名を取る魔導教授。専門は建築学。生前のシュポンハイム卿にベタ惚れしており、その子として閥を受け継いだ。未だに彼に対して操を立てており、持ち込まれる縁談の悉くを蹴っ飛ばしている問題児

スタール伯爵家長男

ライゼニッツ卿配下で魔導院の研究員として働く官僚志望。容姿は父親の生き写し。ちゃらんぽらんな達に代わって社交関係の苦労を一手に引き受けるスターの良心。まだ未成年なのに。

スケールEX

計測不能

ケーニヒスシュトゥール荘のエーリカ

お気に入りの子達の幼少期の姿を眺めてhshsしたいというライゼニッツ卿の思いつきが引き起こした時魔法事故により召喚されてしまった、並行世界エーリヒ同位体。性別が反対なのは前世(更待子)から。

エーリヒが慎重に加算式でスキルを積み上げる器用万ビルドなのに対して、こちらは完成形から逆算して一点集中突破のロマンビルド。経験値効率のお得な信仰ツリーに熟練度をガン振りしており、二十代にして陽導に仕える高位の戦闘僧である。カンストまで持っていった値と技を載せた鉄拳[25]で全てを解決するという「レベルを上げて物理で殴る」の究極形の具現。

かつて同僚の武僧にプロポーズされた折、「私を実で押し倒せばになる」と宣言してしまい、その堂々たる侠気も手伝って未だ独身を貫く益荒乙女。陽導は、このまま死なれたら責任とって列させた上で自分のに取らないとならないんじゃないか、と戦々恐々[26]としているとか。

なお、妖精に気に入られることはなかったようでエーリヒよりも頭一つ分近く背が高い。でかい

関連静画

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *したマルギットがあきれ果てるレベル
  2. *妖精一般は金髪碧眼で純子供っぽい容姿や雰囲気の人間を好む
  3. *要はロリコンにしてショタコン
  4. *しいものとくれば何であれ研究として遠慮くつつき回す魔導師相手では要領が悪かったと言える
  5. *というかエールトライヒ家出身の皇帝は、非定命種族特有の気の長さゆえか大抵内治に入れ込む傾向がある
  6. *コンスタンツェは実エールトライヒ公爵、ツェツィーリアは大叔母テレーズィアから与えられた名前的なファーストネームコンスタンツェだが、彼女自身はこの名前を嫌ってツェツィーリアと名乗っている。
  7. *ベルンカステルの一員としてのツェツィーリアに対しては伯母という仮の立場を取っている。
  8. *吸血による吸収、圧倒的な身体賦活、無限再生蝙蝠への身体変化など
  9. *二対の腕が付いた人間の上半身と、十八対の歩脚が付いた長大な百足の下半身を持つ亜人。膂、生命に優れるほか、常人に数倍する体ながら天井を音もなく移動するゆえ隠密行動も得意。
  10. *ついでに本人も丸々と肥えている。
  11. *気に入った相手に接吻(巨族の文化においてはの交歓ではなく名誉の進呈を意味する)を贈り、自分の所有物(≒いつか仕留めるべき獲物)であることを知らしめるというどこかの女傑族のような儀式
  12. *人だけに……
  13. *エーリヒは「同郷人」の介在を疑ったが、実際には当時のマルスハイ辺境伯の独創
  14. *「フィデリオ一夜潰し」として伝わる
  15. *三重帝国ではヒト種においては15歳で成人と見做される
  16. *……後席旋回機
  17. *要はファイト一発ヒロポンではないと思いたい
  18. *さすがにこれはエーリヒの入れ知恵の産物
  19. *教授になると一代爵位を与えられるので名乗り貴族位が付く
  20. *教授の義務である講義活動は、遠見の魔法と念動による書でリモート開催している
  21. *してみると、エリザの元となったのは妖精かもしれない
  22. *く「堪え性のない阿呆
  23. *心臓製品を叩き込まれることは吸血種の即死条件。考えてみれば、皇帝の手元というのは極めつけに安全な保管場所ではある
  24. *即位時点で三重帝国は建から500年ほどであるため、治世末期における三重帝国歴史の約1/5は彼女の治世である計算
  25. *得物が別された拳メリケンサック)であるため文字通りの鉄拳
  26. *神話においては陽導夫婦で、が元々強な悪だったこともあり、陽導日常的に折檻されるダメとーちゃんキャラが定着している
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