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概要
"ふみいち" in ミラーズエッジ
(作:ほんわ・かれす(絵師)) 本作はバトルフィールドシリーズで有名なスウェーデンのEA DICEが送る作品である。
まず目に付くのはどこまでも澄み渡った青空と、眼下に広がる白を基調とした透明感のある美しい街並みを表現したグラフィックである。世界を構成する建物やアクセサリ、色に共通する独特なデザインは、どことなく同じスウェーデンの家具ブランドのIKEAに通ずるかの様な無機質で洗練された雰囲気を感じさせており、北欧の人達が持つ感性をモニターの中に見事なまでに具現化している。
ゲームの方はファーストパーソン(一人称視点)で描かれるパルクールアクションが特徴。銃を使う場面があるためにFPSと紹介されがちだが、メインはパルクールアクションであって銃撃戦ではない。いわゆる”タマヒュンポイント”が満載のこのゲーム。高所恐怖症の人は絶対やるなよ!いいか、絶対に(略)
PC版はNVIDIAのPhysXテクノロジーに対応しており、風で布がはためいたり、排気口の煙がたなびいたり、ガラスの割れ方がリアルになるなど、より強い臨場感が演出され、ミラーズエッジの世界に深く没入出来る。(別途対応するビデオカードが必要)
ストーリー
主人公の「フェイス」は政府の情報統制が厳しい社会の中、彼らの監視を避けて情報のやり取りを行う影の運び屋「ランナー」の一員として働いている。公安の目を盗むためにビルの屋上から屋上へ、プラント内部のパイプからパイプへとありえない高所を移動し、クライアントの下へ情報を届けるのが彼らの仕事だ。
しかしある日のこと、フェイスは妹である警察官のケイトが、何者かの陰謀に巻き込まれ、政治家殺人事件の犯人に仕立て上げられてしまったことを知る。唯一の手掛かりは、被害者が持っていた「イカロス」というメモ書き。ケイトの冤罪を晴らすため、フェイスは事件の核心に迫っていくことになるが…
登場人物
ランナーとその周辺人物
フェイス・コナード
本作の主人公であり、運び屋組織「ランナー」の一員。22歳。運び屋としての経験はかなりのもので、高度なパルクールの技術や戦闘能力を身につけている。殺人犯に仕立て上げられたケイトの冤罪を晴らすため、街を駆ける。
この街で育った彼女は、変化する以前の街を「危険ではあったが素晴らしかった」と回想している。やがて街が抑圧的な方向に向かい、16歳の時に「街の変化」に反対するデモに両親とともに参加するが、デモが暴徒化したため警察により実力でもって鎮圧され(ノーヴェンバー(11月暴動)と作中では呼ばれている)、その際母親を失ってしまう。それからすぐに家を出たフェイスは変わりゆく街を横目に空き巣などをして食いつないできたが、それがきっかけでマーキュリーと出会い、ランナーの一員として鍛え上げられる。
マーキュリー
フェイスたちランナーの上司。常にランナーたちをトラッキングして彼らの位置を把握すると共に、無線通信を使って彼らを確実なルートへ案内する。放棄されたエアコンの冷却塔を改造してランナー達の根城にしており、基本的にマーキュリーはいつもそこにいる。無線通信の内容からランナー達の給料も管理している模様。
周囲からは「マーク」と呼ばれている。
セレステ
ランナーの一人。フェイスのライバルであり、親友でもある。かつて軍に所属していたこともあり、身体能力も高い。ランナー歴はフェイスより二年ほど長い。ストーリー中において度々フェイスの手助けをするが…
周囲からは「セル」と呼ばれている。
ケイト・コナード
フェイスの妹。「街の変化」に反感を抱いて道を外れたフェイスとは異なり、「街の変化」を受け入れCPFの警察官として働いていた。そのような経緯から長い間二人とも仲違いしていたが、事件をきっかけに絆を取り戻していく。
ジャックナイフ
かつてのランナー。マーク曰く「良いランナーだったが、今は誰の為に働いているのか知れない」。事件について何か重大な秘密を知っているらしいが…?
街の権力者たち
キャラハン市長
街を厳格に統治する現在の市長。選挙においてロバート・ポープと対立していた。
ロバート・ポープ
殺人事件の被害者となった弁護士。フェイスの父親とは友人であり、街の再開発にあたってはフェイスの家族と共に反対運動に参加していて、フェイス自身とも(10年以上前のことだが)面識があった。抑圧的になってしまった街に、11月暴動が実現しようとした「変化」を与えるとして市長選に立候補し、現市長のキャラハンと対立していた。そんな中とある陰謀を知った彼はフェイスに連絡を取ろうとするが、その直前になって射殺されてしまい、その罪はケイトに被せられた。
プロレスが趣味だったらしく、事件の前には引退したプロレスラーであるロープバーンを警備責任者に就任させている。
トラヴィス・バーフィールド(ロープバーン)
かつては凶暴なプロレスラーだったが、引退後にロバート・ポープの警備責任者に就いた人物。事件のカギを握っているとされる人物。ジャックナイフ曰くより大きな権力を求めて高みを目指していくタイプらしい。格闘家だっただけあって体格は大きく筋力も有り、性格は粗野で乱暴。前歯は全て金歯になっている。
余談だがミラーズエッジのアンロックボーナスのラフ画にて、彼のセクシーな(?)セミヌード画像が見られる。
ミラー警部補
CPF警部補で、ケイトの上司。ケイトからは信頼されている存在で、ミラー自身もケイトに借りがあるらしい。ケイトのことを良く知っていることもあり、一連の事件の流れに疑問を抱いている。フェイスも情報を集めるため、彼と度々接触することになる。
ひょっとしたらこのゲームのストーリーは、結局この人と民間警備保障との縄張り争い(ミラーズエッジ→ミラー(の担当区域)の境界)の顛末なのかもしれない…
交戦する敵
街を走っている最中に、フェイスを捕まえようと攻撃してくる敵と交戦することが度々ある。敵は格闘で倒すのが基本だが、武装解除を使って敵の武器を奪ってしまうこともできる。奪ったり拾った武器は使用することが出来るが、リロード等は一切行わず、弾が切れるかムービーシーンに入ると自動で捨ててしまう。更にピストルやサブマシンガン以外の大きな武器を抱えていると大仰なアクションができなくなり、事実上ステージを進められなくなるため長時間保持するメリットは無い。
このゲームはあくまで身体的なアクションに重点を置いているため、銃を使ったアクションは少なくなっている。
パトロール警官
一般的な装備の警官。体力は弱い方で、武器も単発式のピストルしかないので武装解除も簡単。
機動隊
ボディーアーマーを装備した警官。パトロール警官より若干固い。武器はポンプ式のショットガンかサブマシンガンで、武装解除はそれほど難しくない。一部でライオットシールドを装備した隊員も登場するが、さっさとステージを進行していけば接触することはまずない。
特殊部隊
全身を重装備で固めた特殊訓練を受けている警官。持っている武器も中型マシンガンやオートショットガン等の武装解除の難しい装備が多く、確実に制圧するには武装解除や特殊攻撃に慣れておく必要がある。
スナイパー
遠距離から主人公を狙撃してくる厄介な存在。照準を合わせるのにレーザーを使うので、狙われているときはすぐにわかる。しかし一旦懐に入れば、他の特殊部隊ほど手こずらない。ライフルの威力は非常に強く、敵に使用するとどこに当たっても一発でダウンする。
追跡部隊
フェイス達ランナーと同じく、パルクールの訓練を受けた更なる特殊部隊。後半の一部のステージでフェイスを追い回してくる。他の警官たちと違ってどこまでもフェイスを追いかけてくるため、振り切るか頑張って倒す必要がある。基本的に格闘で闘うことが多いが、必要であればテザー銃を利用することもある(武装解除不可)。
組織
CPF(City Protect Force)
政府傘下にある一般的な警察組織であり、ケイトとミラーはここに所属している。街の治安維持の主要部分を担っているが、様々な民間警備会社が台頭してきたためか勢力は衰退気味で、更にポープ殺しの一件でケイトが逮捕されたこともあり一層肩身が狭くなってしまった。
PK(Pirandello Kruger)
要人警護から防犯インフラの提供まで手掛ける民間警備会社。民間と言えど隊員の装備はかなり充実しており、マシンガンやMINIMI(と思しき支援火器)まで(一企業のくせに)所持していて、戦闘力はCPFの特殊部隊に何ら引けを取らない。隊員は「PK」と印字されたヘルメットや制服を着用している。
市長のキャラハンと関係が深いこともあってか、市中のパトロール業務をCPFと共同で行うことも多くなった(そのためかフェイスと接触する警官は基本的にPKである)。ゆくゆくはCPFにとって代わるつもりであるとして、ミラーは強い警戒心と敵対心をもっている。
とあるミッションで支部の一つに潜入することになるが、とある従業員の顛末を見るになかなかのブラック企業のようである。
バーフィールド国際輸送
ロープパーンの弟であるジービー・バーフィールドが所有する企業。ロープパーンが社屋をアジトにしている。自前のRO-RO船を持つなど、規模は大きいようだ。PKとの関係も深いようだが…?
舞台
ミラーズエッジの各ステージは、いずれも無機質なビルディングが林立する高度に発展した大都市が舞台になっている。モデルは20世紀的魔天楼を持つロンドンやニューヨークなどの欧米の都市ではなく、モダニズム的なビルの多いシンガポールや上海、東京などのアジアの大都市が中心となっている。例えばあるステージでは首都圏外郭放水路がモデルと思しき建築物が出てきたり、プロモーション画像に損保ジャパンビルそっくりな高層ビルが紛れていたりする。
具体的にどの国の話かは作中では語られないが、街にはあらゆる言語が見受けられる。そのほとんどは英語だが、所々に中国語やロシア語、極稀に日本語も見受けられ(ステージの数か所に「都有地につき立ち入り禁止」の看板がある)、街並みと相まって独自の世界観を作り出している。
ステージ上にはロードを行うためのポイントとしてエレベーターで移動するシーンが多く見受けられるが、ほとんどのエレベーターには街の情報を配信する液晶ディスプレイが取り付けられており、ミラーズエッジの世界を更に深く覗き込むことが出来る(但し日本語版ではニュース記事の大部分が広告に書き換えられている)。
また、街中には時々ランナーズ・バッグと呼ばれる黄色いバッグを見かけることがあり、各ステージに三つずつ置いてある。近づくことにより拾得することが出来るが、全部集めても特に特典はない。実はバッグの近くにストーリーに関するヒントが隠されていたりする。一部のランナーズバッグは取得するとフェイスの独白が入る(日本語PC版ではカットされた模様)。
続編に関して
本作の制作中から「ミラーズエッジは三部作かも」という報道もあったが、本作の売り上げがEAの予想ほど伸びず、続編制作に黄信号が灯った。しばらく後に少人数のグループで企画中
との情報もあったが、結局順調に進んでいるとはいえず、EA側もあきらめてこそいない
が、今後に関しては明確な回答を避けてい
た。
その後、2013年のE3にて最新作の映像が公開。1作目のリブート(再始動)作として開発されており、主人公フェイスのキャラクターデザインも多少変更されている。2014年には日本公式サイトと開発の進捗を伝えるトレイラーが公開されるも、正式なタイトルは発表されていない状態であった。
2015年のE3を前にタイトルがMirror’s Edge Catalyst(邦題: ミラーズエッジ カタリスト)に決定し、E3ではトレイラーが公開された。加えて8月のgamescomではゲームプレイトレイラーも公開されている。
関連動画
関連項目
- パルクール
- Still Alive (Lisa Miskovskyが歌う本作のメインテーマ曲)
- 購入意欲を吹き飛ばす程度の魅力
- エレクトロニック・アーツ / EA DICE
- えどさん”&ふみいちシリーズ [EA公式実況動画
]
- タマヒュン動画(ω)
- 片桐はいり
関連リンク
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