Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀(サンダーボルトファンタジー トウリケンユウキ)は、2016年7月から9月にかけてテレビ放送された武侠ファンタジー人形劇である。
niconicoにおいても、1期がテレビ放映から約1週間遅れでニコニコ生放送で配信された。
概要
ゲーム・アニメ・特撮など様々なジャンルで活躍する脚本家「虚淵玄」と、台湾で圧倒的な人気を誇る人形劇(布袋劇)エンターテインメント「霹靂布袋劇シリーズ」の制作会社「霹靂國際多媒體股份有限公司」(霹靂社)のコラボレーションによって生まれた、日台合同映像企画。
「霹靂」は「雷」や「雷鳴」を意味する言葉であり、タイトルの「Thunderbolt」や、T.M.Revolutionの歌う主題歌「RAIMEI」もここからとられている。
中国・台湾では数百年前から「布袋劇」という人形劇が伝統芸能として存在していた。そして1970年ごろから台湾では、現代的な演出を加えた布袋劇がテレビ放映やビデオソフト化され、人気を集めるようになった。その代表が霹靂社による「霹靂」シリーズである。
この「霹靂布袋劇」は派手なアクション、美麗な人形の造形、そして幻想的なストーリーによって台湾のいわゆるオタク層の中では確固たる地位を築いている。だが、日本では「知る人ぞ知る」といった存在であり知名度は低い状態が続いていた。
だがある時偶然「霹靂」シリーズを観た虚淵玄はその映像に驚嘆した。それと同時に日本での知名度の低さにも疑問を抱いたことから、日本での展開を持ちかけるためにすぐさま霹靂社にコンタクトを試みるが、時同じくしてなんと霹靂社の方も虚淵氏とのコンタクトを取ろうとしていた。実は虚淵氏が布袋劇を観覧し、感銘を受けたことが台湾の地元紙で報じられており、それを見た霹靂社もすぐさま行動を起こしたが故に起きた偶然だった。このことから双方大いに前向きな姿勢で企画がスタートしていったという。
原案・脚本・総監修は虚淵玄で、ストーリーは彼による完全新作。監督や人形操演・撮影など映像制作はもちろん霹靂社である。
さらに、キャラクターや武器のデザインには虚淵玄が所属するゲームメーカー兼デザイン事務所「ニトロプラス」が、そして人形造形にはフィギュアメーカーである「グッドスマイルカンパニー」が協力しており、人形や舞台などの制作は霹靂社に所属する職人たちの手作業によって行われた。
また、劇中音楽は『機動戦士ガンダムUC』『進撃の巨人』などで知られる「澤野弘之」が担当した。
2016年7月8日放映開始。全13話。最終話がテレビ放映された9月30日に、続編の制作が発表された。
2017年4月7日、小説『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 外伝』が発表。このうち前日譚に当たる殺無生編と、虚淵玄による書き下ろしの後日譚である殤不患編が映像化され、2017年10月2日、劇場版「Thunderbolt Fantasy 生死一劍」として発表。同年12月2日より公開された。
2017年・2018年のエイプリルフールでは、ニトロプラスが原作をつとめるゲーム『刀剣乱舞』とのコラボムービーが1日限定で公開。2017年には三日月宗近(刀剣乱舞)と凜雪鴉が、2018年には千子村正(刀剣乱舞)と殤不患が、それぞれ中の人繋がりで対決した。
2018年8月31日、宝塚歌劇団星組の公演として「異次元武侠ミュージカル」と題して舞台化。凜雪鴉を紅ゆずる、丹翡を綺咲愛里が演じる。また日本以外にも第三回宝塚歌劇台湾公演として上演される。
2018年10月1日より『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 2』と題し2期放映開始。全13話。最終話の放送された12月24日放送内で3期制作決定が発表された。
2021年4月3日より第3期『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 3』がTOKYO MX、BS日テレにて放送された(全13話)。
2024年10月5日より第4期『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 4』がTOKYO MXにて放送。
2025年に完結編となる劇場版『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章』の公開予定。
あらすじ
第1期
遥か昔、人類の滅亡を狙って魔界の軍勢が大挙して人間界に押し寄せ、壮絶な戦争「窮暮之戰」(キュウボノセン)が起こった。
強大な力を持つ魔神を前に、追い詰められた人類は神仙の教えを受け、無双の力を持つ武器群「神誨魔械」(シンカイマカイ)を鍛造し、激闘の末に全ての魔神を撃退することに成功した。
それから長い年月が流れ、僅かに現存する神誨魔械はその超常の力が世を乱すことの無いよう、「護印師」(ゴインシ)と呼ばれる守護者の手によって守られていた。しかし、神誨魔械の中でも最強の力を持つ「天刑劍」(テンギョウケン)を我が物にせんとする謎の組織「玄鬼宗」(ゲンキシュウ)が天刑劍を守る護印師「丹衡」「丹翡」兄妹を襲撃。丹衡は敵の手に掛かり、からくも逃げ出した丹翡も絶体絶命の窮地に立たされるが、偶然行き合った「凜雪鴉」「殤不患」の助力を得てなんとか難を逃れる。
運命に導かれるように出会った3人は玄鬼宗の頭目「蔑天骸」を討つべく、彼の居城である「七罪塔」を目指すのであった。
第2期
災いを招く危険な秘宝「魔剣目録」を携えて、流浪の旅を続ける剣士、殤不患。
生国、西幽を離れて東離の地に落ち延びたことで一時の安息を得た彼だったが、その消息が仇敵「禍世螟蝗」(カセイメイコウ)に知られたことで、再び身辺に危険が迫る。
遙かな西幽より続々と送り込まれる異能、異形の刺客たち。
そんな殤不患の窮地に、紅蓮の装束に身を包んだ謎の吟遊詩人が現れる────
第3期
魔脊山の谷間に転落した婁震戒と七殺天凌の行方を捜して、谷底を捜索する殤不患たち。
だがそこで彼らが迷い込んだのは、奇怪な植物の生い茂る広大な洞窟だった。
かつて魔神復活の野望を阻まれた妖女・刑亥が、西幽の邪教宗門『神蝗盟(シンコウメイ)』と手を結び、いま再び周到なる罠を張り巡らせて凜雪鴉と殤不患の前に立ちはだかる!
第4期
萬世神伏によって刑亥の野望を無界閣と共に地の底へ葬り去った殤不患。しかし、崩壊から脱出する一行の中に紅き吟遊詩人の姿はなかった。
紅き吟遊詩人――浪巫謠は、母の仇にして父、阿爾貝盧法へ復讐すべく、魔界へと足を踏み入れた。
魔界では魔宮貴族による内紛の予兆が生じ、さらには禍世螟蝗までもが魔界探索に法師を差し向けた。
混沌の坩堝と化した魔界で、復讐に燃える浪巫謠を権謀術数が待ち受ける!
登場人物
シリーズの主要人物
読みは基本的に日本語(一部台湾の公用語である國語(=中国語)の併記有り)。
青文字は念白(布袋劇の人形が舞台に登場する際に歌われる、台湾語の詩)。
- 凜雪鴉(リンセツア/リン・シュエヤー) - CV:鳥海浩輔
- 幽夜匿形不謂隱 明光伏影是迷觀 虛實由來如一紙 誰識幻中吾真顏
(闇に紛れた画策は隠形にあらず、光の中で惑わせる事こそ真の力。虚実の境は紙一重、幻惑の裏の素顔を誰が見抜けるだろうか)
- 通り名は掠風竊塵(リョウフウセツジン/ルゥエフェンチエチェン)。故あって普段は鬼鳥(キチョウ/グイニャオ)という偽名を名乗る。
常に煙管を吹かす謎めいた人物。非常に博識で、丹翡の服装を見ただけでその素性を見抜いた。蔑天骸とは面識があり、彼の手に神誨魔械が渡ることを阻止するために丹翡に力を貸すことを約束する。
たまたま出会った殤不患を言葉巧みに誘導して丹翡を助けるように仕向け、玄鬼宗と戦わざるを得ない状況へと追い込んだ策士。かなり複雑な過去があるらしく、多彩な人脈を持っている一方で様々な人物から相当な恨みも買っており、「殺したがる人間を集めたら行列ができる」とさえ言われる始末。
幻術や炎を操る術などを身に付けている。
- 作中屈指の大悪人。悪党相手に貴重な宝をかっさらう盗賊で、曰く「月明かりを浴びて影を落とさず、雪道を踏んで足跡を残さず、天地の理さえも欺いて奇計妙策を巡らす」。更に真の目的は「悪党を欺いて陥れて屈辱を味わわせる」事であり、最高の愉悦と称する。外伝では殺無生や刑亥との過去が明かされたが、有体に言って胸糞が悪くなるような事をやらかし、しかも楽しんでいる。
本物と寸分たがわぬ贋作を作る腕前を持ち、剣の達人でもある。しかし修行の中で「極める程に果てが見えなくなる」事に嫌気がさしてやめてしまった。終盤では蔑天骸を文字通り完膚なきまでに叩きのめしたが、彼が自害という手段で自分から逃げた時には(理不尽な)怒りを露わにしている。ラストでは殤不患を狙い現れる悪党を目的とし、彼を追いかける形で旅立った。悪党逃げて。
- 殤不患(ショウフカン/シャン・ブーファン) - CV:諏訪部順一
- 狂風驟雨催紙傘 遊人浪跡步不休 天地滂沱如何渡 蓑衣褪盡任濁流
(傘が折れるほどの嵐にあっても、流浪の旅人の足は止まらず。滂沱たる風雨をいかに渡るべきか、蓑を脱いで濁流に身を任せよう)
- 通り名は刃無鋒(ジンムホウ/レンウーフェン)/ 啖劍太歳(タンケンタイサイ)。
「西幽」([1]という国から旅をしてきた無頼の剣客。凜雪鴉の口車に乗せられて成り行きで丹翡を助ける羽目になり、玄鬼衆の追っ手を切り伏せたことで追われる立場になってしまった巻き込まれ系主人公。
旅人であるために物語の舞台である「東離」の常識には疎く、彼が何かを聞いて誰かがそれに答えるという形で視聴者への説明役を担っている。また、男女の機微にもやや鈍い。剣の腕前について同行者から疑わしく見られており、しまいには捲殘雲から侮蔑の意味を込めて「刃無鋒」の通り名をつけられたが、かえって気に入ってしまった。しかしその剣にはある秘密が隠されている。
- 彼が持つ剣は銀色に塗った木剣である。しかし気功術により鋼を容易く断ち切る武器となり、一振るいすればあらゆる敵を殺戮する。本人は「剣を軽々しく振るうものではない」とし、しかし自らに枷を課すのが「面倒くさい」ために、あえて木剣を携えていたに過ぎない。
西幽において天下を乱した魔剣36振を封印した魔剣目録を所持しており、その目録を安全な場所に捨てたいが為に旅をしていた。終盤に復活した妖荼黎相手にも全く動じず、目録から呼び出した魔剣「須彌天幻・劫荒劍」にて時空の彼方に吹き飛ばして再封印。鍔と柄を丹翡に託して旅立った。
- 第二期では丹翡の紹介で護印師の砦・仙鎮城を訪れ、城主の伯陽侯(ハクヨウコウ)に目録を委ねるが、蠍瓔珞に魔剣を二振奪われてしまう。『喪月之世』は嘯狂狷から取り返し、『七殺天凌』は持っていた婁震戒の抵抗で彼と共に行方不明となる。しかし、伯陽候より三振の神誨魔械を預かることとなり、1期の時から魔剣目録の剣が二振増えてしまった。
- 第三期では禍世螟蝗との過去が描かれており、東離へ向かう要因となった戦いが明らかとなる。
更に過去の世界に飛ばされた彼は白蓮という男と出会い、神誨魔械が作られた経緯を知ることとなる。
- 浪巫謠(ロウフヨウ/ラン・ウーヤオ) - CV:西川貴教
- 筋為弦 脈為鼓 息如笙歌 以吾命 譜樂章 邪音不容
(筋は弦、脈は鼓、呼吸は笙のしらべの如し。我が生命という楽曲に、悪の雑音が混じる余地はない)
- 燃えるように赤い衣装が特徴の吟遊詩人。西幽では殤不患の相棒だった。
通り名は弦歌斷邪(ゲンカダンジャ/シアングードゥアンシエ)。
かつての仇敵・禍世螟蝗(カセイメイコウ/フオシーミンファン)が手の者を放ち、東離に潜入した事を知らせに来る。
寡黙かつ無表情で、感情表現は携えた琵琶「聆牙」を奏でる事で示す。また琵琶の音は広範囲に及ぶ破壊を可能とするなど、尋常ならざる技を持つ。「生死一剣」にも登場している。
- 天籟吟者(テンライギンジャ/ティエンライインチャ)という称号を嘲風より与えられていたが、殤不患との出会いを切っ掛けに彼と行動することを決めた。そのため西幽では殤不患と共に追われる立場となる。
- 生まれた頃より魔性の声を宿していると言われているが、彼の母は西幽の皇女でありながら魔族・阿爾貝盧法の子供を身籠っていた。両目を彼に奪われた母は宮中を脱出、落ち延びた先で巫謠を産み育てた。
- 故に阿爾貝盧法は父であり、母の目を奪った仇である。巫謠は父を倒すため殤不患一行から離れ、魔界へ旅立った。
- 聆牙(リョウガ/リンヤー) - CV:小西克幸
- 浪巫謠の愛用の琵琶。棹の先端に顔がついており、人語を介して尚かつ喋る。
浪巫謠の代弁者的な位置にあり、皮肉な態度が特徴。曰く、魔力の籠った浪巫謠の言霊を浴び続けた結果、こうなったという。
主人公一行(第一期)
- 丹翡(タンヒ/ダン・フェイ) - CV:中原麻衣
- 膺懷丹心承天命 身負恩仇江湖行 裂棄柔絲綺羅絹 付盡情夢仗寒兵
(真心をもって天命を承り、恩讐を背負い江湖を往く。平穏な生を示す絹を裂き捨て、冷たい刃を手に掴むのみ)
- 天刑劍の「鍔」を守護する護印師。蔑天骸率いる玄鬼宗の襲撃を受け、絶体絶命の窮地に陥った所を凜雪鴉と殤不患に助けられた。以降は紆余曲折を経て彼らと共に旅をすることになる。
由緒正しい護印師の家柄のお嬢様で、生真面目で凛とした性格だがやや世間知らずで天然、性善説を信じるお人よし。兄ほどではないが剣術の心得があり、丹家に伝わる「丹輝劍訣(タンキケンケツ)」という技を用いる。
かわいい。かわいいので視聴者からの人気がある。ニコニコ生放送での本作放映時は、OP映像中の丹翡の場面で「たんひたそ~」という謎のコメント群による弾幕が発生していた。
- 自分の実力が不足している事を知りつつ、せめて一太刀なりとも蔑天骸に浴びせようと七罪塔を目指していた。しかし凜雪鴉にはめられる形で捕らえられ、牢屋に幽閉されてしまう。
天刑劍が破壊され、もはや妖荼黎を止められないと絶望していたが、殤不患のおかげであっさりと解決。新たなる守護を使命と心得て旅立つ彼を見送った。捲殘雲を夫に迎え、彼に丹輝劍訣を伝授せんとする。
- 第4期では護印師の長を引き継ぎ、護印師たちを主導する立場になる。
- 狩雲霄(シュウンショウ/ショウ・ユンシァオ) - CV:小山力也
- 雙目不能視物 隻眼能望千里 凝吾眸光成箭 奪人不避之命
(双眸あっても何も見えぬ者あれば、隻眼にて千里を見通す者もあり。我が目を凝らせば視線は矢となり、逃げきれぬ者の命を奪い取る)
- 通り名は鋭眼穿楊(エイガンセンヨウ/ルイイェンチュアンヤン)。
世に名高い英雄にして隻眼の弓使い。遥か遠くからでも凄まじい精度で敵を射抜く驚異の腕前を持つ。また、弓の達人でありながら格闘術にも優れ、3人がかりで襲い掛かった獵魅たちを軽く退けて見せた。
言い出したら聞かない弟分については割と放任主義。
- 世に名高い英雄とは偽りで、本性は度し難い悪党。外伝では凜雪鴉の依頼で殺無生を絶望に叩き落とす手伝いをしている。丹翡に力を貸したのも、天刑劍を奪って一儲けしようという魂胆からだった。ただし捲殘雲に対する態度は嘘ではなく、弟子として期待を寄せていた。後に刑亥と組んで丹翡を裏切り、捲殘雲と戦い右目を射抜いて退ける。丹翡から天刑劍の鍔を奪い取って蔑天骸に引き渡すが妖荼黎の復活を知り、慌てて阻止しようとして刑亥に殺害された。
- 捲殘雲(ケンサンウン/ジュエン・ツァンユン) - CV:鈴村健一
- 人笑良圖若華胥 吾志凌雲意堅行 不與浮榮競朝夕 無憾黃沙染身時
(能天気な夢と笑われようが、俺はこの凌雲の志を貫く。うわっつらの虚しい名を追いかけるより、死ぬ時まで心残りなく生きたい)
- 通り名は寒赫(カンカク/ハンハー)。ただし自称。
狩雲霄のことを「兄貴」と呼んで付き従う槍使い。シリアスブレイクに定評がある。
性格は軽薄で無類の女好き。丹翡を気に入って言い寄っているがまるで相手にされていない。だが口先だけではなく実力も確かで、狩雲霄からもその点は認められている。
「江湖[2]で無名のうちはまだ生まれていないも同然」と強く考えており、功名のためなら命をも惜しまない無鉄砲で頑固な一面もある。
その「愛すべき馬鹿」っぽい性格から視聴者からの好感も得ており、ニコニコ生放送のコメントなどでは「ケンちゃん」の愛称で呼ばれることもあった。
- 後に本性を現した狩雲霄に幻滅し、丹翡を牢から救出。彼女の為に戦うが右目を射抜かれて敗北する。
助けに来た殤不患に、自分の不甲斐なさから八つ当たり気味に「刃無鋒」と呼び、お前にはお似合いだと告げるが逆に気に入られる始末。凋命率いる玄鬼宗の追手に取り囲まれて絶体絶命となるが、真の力の一端を露わにした殤不患の腕前をその目で見て心服する。
最後は後事を任され、丹翡と結婚して婿入り。妻の厳しい指導の下、新たなる護印師として修行の日々を送る事となる。
- 刑亥(ケイガイ/シン・ハイ) - CV:大原さやか
- 妖歌吟 鴆花蜜 鎮亡夜之魂 惑永寐之軀 生人樂舞 屍亦婆娑 幽冥絕麗之界 不聞人語 唯識月光
(妖魔の歌は毒の蜜、夜に惑う魂を鎮め、永遠の眠りについた屍も魅了する。舞踏とは生者のみの楽しみでなく、死者も同じ。美しい幽冥界において人語は聞こえず、ただ月の光を知るのみ)
- 通り名は泣宵(キュウショウ/チーシァオ)。
かつて魔界から人間界へやってきてそのまま居着いてしまった妖魔。人付き合いが下手で社交性に乏しく、普段は「夜魔の森」に引き籠っている。森に踏み込んでくる者には容赦しないが、入口に忠告を用意する優しい所もある。
世間では邪悪な妖魔として有名で、内容の真贋はさておき「子供の生き胆で若返りの仙薬を作る」「理想の生き人形を作るために美男子100人を切り刻んで部品を集めた」と、魔女のように噂されている。
凜雪鴉とは過去に色々とあったようで「顔を見ただけで臓腑を炙られるよう」「金輪際関わり合いになるのは御免」など、蛇蝎のごとく嫌っている。当然ながら仲間に加われという要請も突っぱねたが、天刑劍の話を聞くと態度を一変させて自ら協力を申し出た。高名な死霊使いであり、鞭を使った近接戦闘もこなす。
- 真の目的は天刑劍に封印されていた妖荼黎の復活。蔑天骸と手を組み、これを阻もうとした狩雲霄を鞭で絞殺した。遂に本願を果たして「我がことなれり」と歓喜し、祠の崩落に巻き込まれる形で姿を消した。
- 第二期の終盤で打倒・殤不患で思惑が一致した西幽の神蝗盟と同盟を持ちかける。そして第三期で「無界閣」を敷設し、東西の往来を容易にすることで殤不患らを追い詰めようとした。その最中、姉妹である照君臨と再会。以降は彼女の肉体を取り戻そうと尽力した。
- 凜雪鴉を操っての味方殺しや殤不患の身柄確保、照君臨復活と順風満帆に事が進むも前二点は凜雪鴉の謀略で台無しに。後者も照君臨が殤不患らに敗れて宇宙の彼方へ消失して失敗に終わる。
- その後は阿爾貝盧法に従事し、彼の命で浪巫謠と共に魔界へ向かった。
- 外伝では過去が明らかにされた。八仙樓(ハッセンロウ)に暮らし、男を誑かせる魔性の美女・戀娘子(レンジョウシ/リャンニァンジー)と協力関係にあり、美と若さを保つ仙薬と引き換えに生き人形の「部品」の提供を受けていた。
- しかし凜雪鴉の「お前を気に入っている、共に人の世で暮らそう」と大嘘をつかれてその気になった挙句、戀娘子との関係が破綻して窮地に陥る。更に凛雪鴉からは「気に入ったのは本当だ。からかい甲斐がある獲物としてな」と言い放たれた。そりゃ凛雪鴉絶対殺すウーマンにもなろうってもんよ。
- 殺無生(セツムショウ/シャ・ウーション) - CV:檜山修之
- 今朝啼鳥訴生死 眾生執迷 江湖宿命無人悟 一劍終末
(今朝啼いた鳥が生死を告げたが、衆生はいまだ迷っている。江湖の宿命を悟る者は誰もおらず、我が一剣が終末をもたらすのだ)
- 通り名は鳴鳳決殺(メイホウケッサツ/ミンフォンジュエシャ)。
二振の刀と暗器を用いる殺し屋。かつて凜雪鴉に「命より大切なもの」を奪われたらしく、それ以来執拗に命をつけ狙っている。杳として知れない凜雪鴉の居場所を掴むため、彼に縁がある人間を片っ端から斬り捨てるという大胆な手口で手がかりを探していた最中、廉耆を手にかけて彼の持っていた文と迴靈笛を奪った。紆余曲折の末、七罪塔のある魔脊山の山頂で凜雪鴉の首を刎ねるという条件で一行に加わることになる。
裏社会では知らない者はいない有名な剣客で、近接戦闘の実力は手加減をした状態でも狩雲霄や捲殘雲を上回る。その上、強いと噂される人物とは戦わずには居られない厄介な性質を抱えているため、これまでに斬った人間は数知れない。その結果、酒を飲む相手も久しくいない程度に孤高を貫いている。その一方で逗留先の宿で自分の悪名を知って客が逃げた事に対して貸し切り料を支払っており、案外いい人である。
- 後に凜雪鴉の首を取るべく七罪塔に踏み込むが、蔑天骸を前に「剣の道は必然の探求、決して勝てぬと悟った以上は実際に負けてみなければ気が済まぬ」と対決し敗北。居合わせた凜雪鴉に「貴様とて冥土の旅路は避けられぬ、先に待つ」と告げて死亡した。
- 外伝では過去が明らかにされた。彼が生まれた時に母が死に、父に捨てられる。頭蓋を割られ瀕死の状態だった所を剣客・鐵笛仙(テッキセン/ティエディシアン)に拾われて育てられ、剣の技を磨くうち、殺し屋としての道を歩む事となる。しかし本人はそんな生き方とは決別したいと思っていた。
そんな中凜雪鴉と知り合い、彼の用心棒として3年間共に過ごしていた。凜雪鴉を「掠」と呼び信頼を置き、彼の勧めで剣技を競う「劍聖會」に出場。優勝して「劍聖」の称号を得る事で汚名を晴らし、剣の道を真っ当に歩む為に生まれ変わろうと考えていた矢先、謎の弓の使い手によって出場者の大半が殺害されるという事態に陥る。それでも大会は開催され、遂に決勝戦では鐵笛仙と対峙する。
- しかし一騎打ちの最中に鐵笛仙は足に矢を受け、同時に殺無生の放った一撃に倒れる。狩雲霄を雇って参加者を殺戮し、師を殺害した悪党に仕立て上げられて絶望する中、凜雪鴉は彼に「劍聖會を破綻させ、殺無生の誇りと未来を奪う」という3年がかりの計画を暴露。「徒名や愛称で呼ばれるなどとても居心地が悪い」と言い放ち、姿を消した。そりゃ凜雪鴉絶対殺すマンにもなろうってもんよ。
玄鬼宗
東離に蔓延る悪党。魔力が宿る魔脊山の中の七罪塔を拠点とし、魅翼という猛禽を操り各地と七罪塔を往来することが可能。
第1期で天刑劍を持つ丹兄妹を追い詰め、介入した殤不患を捕らえようとする。
- 蔑天骸(ベツテンガイ/ミエ・ティエンハイ) - CV:関智一
- 萬物之生 死亡之序 奉吾則功上枯骨 逆吾則劍下亡魂 寒刃之前 唯此二道
(万物の生は死の始まり。我に従えればすなわち偉業を成し遂げる力となり、栄誉の内に死ぬだろう。我に逆らうならば、我が剣の下で屍となる。この冷たい刃の前には二つの道あるのみ)
- 通り名は森羅枯骨(シンラココツ/センルゥオクーグー)。
玄鬼宗の頭目。強烈無比な剣技と呪法を振るう本作最大の敵。死霊を操る法術の使い手でもあり、死者の記憶を読み取る能力などを持つ。
「剣こそは力の証」という信条を持ち、世に名だたる宝剣・魔剣の類を集めるのが趣味。その一環として天刑劍を手中に収めんと画策し、丹兄妹を襲撃した。大変に尊大な性格だが部下にはその圧倒的なカリスマから崇められ、彼の為なら命さえ捨てる。
- 終盤、遂に天刑劍の完成形を入手。妖荼黎の復活により乱世となるのも厭わず、敢えて覇道を進まんとするが、凜雪鴉と対峙して文字通りフルボッコにされる。屈辱と怒りの中で奥義を放つも届かず、しかも寸止めされて生かされるという更なる屈辱を味わう事となる。しかし最期に凜雪鴉に絶望を与える為、妖荼黎封印の要となる天刑劍を破壊し、笑いながら自害した。
- 殘凶(ザンキョウ/ツァン・シォン) - CV:安元洋貴
- 蔑天骸の部下。ひとかどの剣豪らしいが、劇中では専らかませ犬。
丹翡を追撃する中、なし崩し的に殤不患と剣を交えた。鍔迫り合いの末に敗れ、何とかして情報を持ち帰るために自ら首を落とし、壮絶な最期を遂げる。その首は使い魔によって蔑天骸の許に運ばれ、殤不患と凜雪鴉の姿と名を知らせ、彼らを玄鬼宗の敵として広く認知させた。
外伝にもちょびっと登場。顔の傷は殺無生につけられたことが判明した。
- 獵魅(リョウミ/リエ・メイ) - CV:戸松遥
- 凋命(チョウメイ/ディアオ・ミン) - CV:大川透
- 蔑天骸の部下で玄鬼宗の幹部。冷静沈着な性格の銀髪の男性で、鉤剣を操る。
蔑天骸の命により殤不患達を追っていたが......
神蝗盟
西幽を脅かす邪教結社
- 禍世螟蝗(カセイメイコウ/フオシーミンファン) - CV:速水奨
- 神蝗盟の教祖。赤い蝗の描かれた石碑から威圧的な声を発する。
- 恐るべき外法の達人であり、殤不患と浪巫謠、睦天命の三人相手に圧倒。魔剣を使わせるよう煽るなど、明らかに策があるような言動で殤不患に魔剣を使わせなかった。
善悪に与せず、影響力を持とうとするいわゆる「自分こそがルール」という考えを持っている。かつて西幽で猛威を振るった魔族の復活すら些細なことでしかないと認識している。
- 蠍瓔珞(カツエイラク/シエ・インルオ) - CV:高垣彩陽
- 劍上逐力競鋒芒 莽夫之浮誇 玉爪輕藏一點香 死亡之凝華
(剣の鋭さや技術を競うのは、大袈裟過ぎて愚の骨頂。爪先に隠された一滴の毒こそが、真に洗練された死の芸術である)
- 蠍の紋章を持つ美女。高飛車な笑い声が特徴。
通り名は「蝕心毒姫(ショクシンドッキ/シーシンドゥジィ)」。毒を操るほか蠍の群れを召喚、細身の剣で戦う。
「生死一剣」にも登場し、殤不患の命と魔劍を狙って襲いかかる。
- 魔剣を二振奪うも、片方は裏切った嘯狂狷に奪われ、もう片方の七殺天凌は精神を狂わせるヤバい剣であった。諦空の説法や殤不患との戦いを経て、魔剣の魅了から脱する。そして神蝗盟から足を洗おうとした矢先に七殺天凌に魅入られた諦空に殺害されてしまった。
- 萬軍破(バングンハ/ワン・チンホー) - CV:大塚明夫
- 招汙負蔑清名礙 豈識初心未曾改 明朝浴血不枉義 吾之大道吾主宰
(汚名を背負い、己の名誉が地に落ちても、我が初心は決して変わらない。大義の為、明日血を浴びることになったとしても後悔はしない。己の大義は己が決め、実行するのみだ)
- 百足の紋章を持つ戦士。
通り名は「百撃成義(ヒャクゲキセイギ/パイチチェイイー)」。大小二振りに分離する青龍刀「虎嘯山河」を武器とする。
かつては西幽の武将で、部下たちからの信任も篤い傑物だったが、腐敗する西幽の皇女・嘲風とそれを黙認する幽皇に失望して神蝗盟に加わった。
- そのため宮中では将軍でありながらスパイという立場だが、中間管理職としての苦悩も垣間見れる。
西幽では嘲風から無理難題の指示を出されるも、婁震戒の登場で救われる結果となった。また、西幽で猛威を振るった照君臨の復活を阻止すべき考えを持つ軍破のに対し、「捨て置け」と一蹴した螟蝗猊下の判断によって板挟み状態となっていた。
- 魔剣目録を手にした軍破は皇軍・神蝗盟の部下を束ねて打倒・照君臨を決意。魔剣を以て殤不患と共闘した結果、魔剣の代償で全身が燃える程の満身創痍と化していた。照君臨を追い詰めた英雄は最後に幽皇と対峙するが、正体に気づいた時は既に遅し。逆賊として討ち取られることとなった。
- 花無蹤(カムショウ/ファーウーツォン) - CV:バトリ勝悟
- 殺人不見鋒 武藝最高境 吾敵有福命 至死未曾知
(刃すら見せぬ殺しこそ至高の武芸の技である。私の敵は幸福なことに、死してなお殺されたことに気付かない。)
- 「蜘蛛」の紋章を持つ神蝗盟の法師。
通り名は「八羅幻(ハチラゲン/パールオフアン)」。鏈子(鎖)を蜘蛛の糸のように張り巡らして戦うことを得意とし、禍世螟蝗より授かった神誨魔械「玲瓏剣(レイロウケン)」を武器にする。
- 元は盗賊であるが、幽皇の秘密を暴いたことを機に神蝗盟に加わる。計略を得意とするが、女性蔑視が強い。特に、伎芸以外の才覚を伸ばそうとする女性への当たりが強く、覇王玉とは何かと対立する。
- 鬼奪天工(キダツテンコウ/クイトゥオティエンコン) - CV:上田耀司
- 時空の狭間に居た老科学者。第3期にて初登場。
婁震戒の為に義手を作り、現世への帰還を企てる。しかし、婁震戒が紛失した剣を鉄屑呼ばわりしたために、彼によって時空の狭間に閉じ込められてしまう。
- 第4期で現世に帰還した彼は、魔界探訪の野心を果たすべく神蝗盟に加入。
禍世螟蝗に魔界へ向かう秘術を授け、覇王玉と花無蹤を魔界へ送り込む。
- 天工詭匠とは因縁があるらしい。
魔界の魔族
刑亥や照君臨と異なり、窮暮之戰後の200年間を魔界で過ごした者。
実力主義の魔界においては、武勲を立てた者が評価され、上位の者は貴族としての扱いを受ける。魔宮の序列は魔王を一位とし、二~八位まで定められている。
窮暮之戰の後、魔王は人間界への侵攻や魔族同士の私闘を禁止した。そして多くの者を魔神への祈祷に動員させ、表向きは「平和」となっている。
- 阿爾貝盧法(アジベルファ/アーペイルーファ) - CV:三木眞一郎
- 魔宮第八位の魔族。時間と空間を操る魔術で、自在に魔界と人間界を行き来できる事が可能。魔界の意向よりも己が関心事を優先して人間界に関わってきた。近年人間界に関心が無かったが、魔界に飛ばされた浪巫謠の歌声を聞き、巫謠に接触する。
- 巫謠の父であり、母・聆莫言(リョウバクゲン)の視界を奪った張本人。
彼の興味事は息子の浪巫謠で、照君臨への協力はついでである。魔界の門を開いたのも照君臨への加勢は建前、本命は自身を仇として見ている浪巫謠を魔界に誘い出すことにあった。
- 魔界の現状を「退屈」と評しており、息子である巫謠を利用し、魔界に内乱を起こそうと画策する。
- 安索亞特(アンサァト/アンスオーヤット) - CV:興津和幸
- 魔宮第四位の魔族。蜘蛛のように多数の足を持つ。
他人の眠りの中で夢を操作する魔術を得意とする。この夢は智慧を求める者に新たな啓発をもたらす反面、極めつけの悪夢で記憶を蹂躙し、精神を崩壊させかねない危険が伴う。
- 魔王には服従するものの魔界の現状に不服を懐く過激派。魔族同士の私闘が禁じられた魔界において、神蝗盟の覇王玉・花無蹤と協力関係を築くことで阿爾貝盧法の排除を目論む。
- 迦麗(キャレイ/チアーリー) - CV:渡辺明乃
- 魔宮第七位の魔族。
流血を好む荒くれ者で魔獣の狩猟が趣味。武人気質で強者との闘いを好む。
- 狩りの標的である魔獣・悍狡(かんこう)を浪巫謠に狩られたため、巫謠を狩ろうとする。しかし、魔族の力を発揮した巫謠に為すすべなく、討ち取られる。
- 休德里安(キュウチリアン) - CV:野島健児
- 魔宮第二位の貴族
魔王に服従し魔界の現状を良しとする穏健派。冠位を持つ魔族においては頭一つ抜けた実力者であり、普段は魔王の相談役も務めている。同胞の叛意を探り、必要とあらば冷酷に粛正する処刑人でもある。武器として切っ先のない断頭剣を用いる。
- 芙爾雷伊(フジライ) - CV:清水理沙
- 魔宮第三位の貴族
魔王に服従し魔界の現状を良しとする穏健派。志を同じくする休德里安と結託し、常に魔宮貴族の中に離反者が出ないか目を光らせている。少女趣味嗜好で、洋傘を武器として用いるほどだが、その実力は魔宮三位の座に恥じない。
「1」の登場人物
「2」の登場人物
「西幽玹歌」の登場人物
「3」の登場人物
- 照君臨(ショウクンリン/ポーヤンホウ) - CV:悠木碧
- 200年前、西幽の皇室に入り込み悪事の限りを尽くした妖魔。護印師によって討ち取られたが、彼女は秘術で自らの魂を討ち取った剣に封印し、七殺天凌として変貌を遂げた。その後は魔剣として西幽で暴れるも、殤不患に封印されてしまう。
- 魔界では名高い人物で刑亥とは姉妹の関係にある。刑亥に拾われた彼女は無界閣を利用して時を遡り、死体を回収し死霊術で魂を取り出すことで復活を果たす。しかし、同行した婁震戒から剣の姿に戻るよう言われ、呆れた彼女は彼を気絶させ過去の世界に置き去りにした。
復活した彼女は魔界の軍勢を率いて戦う。殤不患らに追い詰められた彼女は前述の秘術で牽制するも、現世に帰還した婁震戒によって再び七殺天凌として封印されてしまう。
結局、婁震戒の意向で彼と共に宇宙の彼方に飛ばされる。婁震戒は安心して息を引き取るも、不死である彼女は永遠に虚無の空間に漂うこととなった。
- 幽皇(ユウコウ/ヨウフアン) - CV:速水奨
- 西幽の皇帝。政を娘の嘲風に任せ、自身は内裏に引き籠っている。
- その正体は神蝗盟のトップである禍世螟蝗。西幽の表と裏を支配する張本人。
- 白蓮(ビャクレン/パイリエン) - CV:子安武人
- 聆莫言(リョウバクゲン) - CV:井上喜久子
「4」の登場人物
スタッフ
主題歌
関連動画
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二次創作(公式)
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関連リンク(台湾)
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脚注
- *物語の舞台である東離と「鬼歿之地」という呪われた荒野を挟んで隣にある国。この二国は元々「萬輿」という一つの国だったが、現在は行き来が出来ない状態にあるとされる。)
- *本来は大きな川や湖のこと。転じて、広い世間や社会一般を指す言葉。
- *えんおうえつ。三日月型の刃を2つ組み合わせたような形状の武具で、両手に一つずつ持って使う。八卦掌でよく用いられ、相手を切り裂いたり武器を受け止めて絡め取ったりと攻防に幅広く活用される。