『YAIBA』とは、青山剛昌の漫画である。青山の代表作のひとつで、出世作でもある。
もしかして
概要
父とともにジャングルで修行にはげんでいた、型破りの少年剣士・鉄 刃(くろがねやいば)。
ふとしたことから日本に戻り、新たな修行の地でサムライ魂一直線!
峰家のお世話になって学校へ通いだしてからは、ライバル・鬼丸と真剣勝負の日々が続くが…(出典:小学館・サンデーミュージアムの作品紹介)
1988年~1993年に小学館の『週刊少年サンデー』で連載されていたサムライ冒険アクション漫画。平成を舞台に、歴史上の人物やおとぎ話などがさまざまな形で登場する。
物語は鬼丸軍との戦い(八鬼・鬼丸四天王)、龍神の玉探し・かぐや編(アニメはここまで)を経て、いくつかの短編を挟み、地の民編、ヤマタノオロチ編、織田信長御前試合編と続く。最終話は三年後の様子が描かれ、刃とさやかが火星に飛んでいく描写で唐突に終わる。
単行本は全24巻、ワイド版では全12巻、文庫版や新装版などでも発売されている。
1993年~1994年には「剣勇伝説YAIBA」の題名でテレビアニメ化され、ゲームソフトなども発売された。
最初に「アニメやゲーム向きの話を…」と担当編集に言われ、YAIBAの1話目は動きがあってノリがいい始まり方にしようと思ったなぁ~…
『まじっく快斗』の頃、アンケートで低年齢層に人気がなくて、担当編集に「おめぇーのまんがは子供に受けねぇからなぁ~」と言われ… カチンと来て「よっしゃ! 子供のハートをつかんでやるぜ!」とギャグとアクション満載にしてたら、子供にしか受けなくなってしまった…(笑)
登場人物
- 鉄刃(くろがね やいば)
- 主人公。ジャングル育ちで天下一のサムライを目指すツンツン頭の14歳。元祖バーロー。
誤ってジャングルから密入国(帰国)し、父・剣十郎に半ば強引に峰家へ押し付けられ居候となる。
そして雷神剣を引き抜いたことにより、鬼丸との長き戦いや壮大な冒険が始まった。
小柄で身長はさやかより低いが、最終話では成長して追い抜く。一方、身体能力はかなり高め。
「人間」で唯一魔剣の力を引き出せるが、これはスサノオの血筋によるものと終盤判明する。
織田信長御前試合後には妹・諸羽と母が集結し、一家4人が初めてそろう。
作中で数々の魔物や強敵と渡り合っているが、実際は魔剣の能力に依存する部分も大きい。
純粋な剣技は最終的に一般現代人以上だが、十兵衛や若い武蔵・沖田・鬼丸など達人には押される。
編み出した主な技は「せんぷう剣」「かみなり斬り」「風車」「十文字斬り」(他はムサシにより不採用)。 - 峰さやか(みね-)
- 峰道場の一人娘で14歳のおてんば中学生。作中では制服姿でいることが多い。
家族は父・雷蔵、母・静香、祖母(通称「ご隠居」家系図では「富士」と書かれた静香の母)。
後に乙姫の血をひく家系で現代の龍の巫女だとわかり、かぐやに狙われる。
戦うことはほとんどなく、大抵はさらわれたり守られるという典型的なヒロイン。
だがなぜか「水魔の太刀」を使えたり、かぐやに臆せず命令するなど意外と侮れない。
最終話はさやかの生活を中心に、三年後の仲間たちそれぞれの様子が描かれる。 - 宮本武蔵(みやもと むさし)
- もうすぐ400と10歳になる(本人談)、二刀流で有名な歴史上の人物。
天狗岳で伝説のサムライを待ち続けていた。雷神剣を譲ってからは刃の師匠になる。
眉が異様に長く二頭身。がめついスケベジジイだが、二刀流と戦知識は年老いても健在。
今は見る影もないが織田信長御前試合の第一回優勝者で、若い頃は相当な強さと容姿を誇った。
容姿端麗で強かった頃のムサシは、かぐや戦後の短編「武蔵VS.小次郎in江戸」に収録。
「極楽未来(ミニのねーちゃん)まで生き抜く」と宣言し、スケベ心により現代まで生き延びている。
最終話は「火星の洞窟で庄之助やカゲトラもろとも化け物に捕まった」と語られるがセリフはない。 - 佐々木小次郎(ささきこじろう)
- ムサシのライバル。有名な巌流島の戦いでムサシに敗れ死んだが、クモ男の薬で現代に蘇った。
仲間?になってからは伸びる妖刀・物干し竿で刃達を助ける。宿敵ムサシとは今やスケベ仲間。
女と見ればすぐ手を出す手癖の悪さはムサシ以上。行く先々で女性に鼻の下を伸ばしている。
終盤の織田信長御前試合前には女子遊びを控え、一心不乱に鍛錬を積むという信じがたい風の噂も。
ゾンビのため何年経っても全然老けず、三年後は殺陣の役者として(女性に)人気。 - 柳生十兵衛(やぎゅう じゅうべえ)
- ムサシの弟子で隻眼の柳生新陰流使い「柳生十兵衛光厳」。鬼丸の力により現代に蘇った。
師を「精悍・清廉潔白・武士の鏡」と信じていたため、現代ムサシに会い強いショックを受けている。
普段は非常にまじめで一番サムライっぽいが、真面目すぎてすぐ腹を斬りたがる悪癖がある。
また、復活時に狼と融合させられたことで、酒を飲むと狼男「さすらいのウルフ」に変身してしまう。
登場時や織田信長御前試合のような純粋な刀の勝負では刃にも引けを取らない。
三年後の場面は先行したアニメ最終回とほぼ同じ展開で、刀で分かれ道の行く先を決める。 - カゲトラ
- ジャングルで刃を襲った野生のトラ。流れで刃らと日本に密入国輸送され、気付けば仲間に。
鳴き声はガルゥ。初期は戦うこともあったが基本的に戦闘要員ではない。
1話から登場しているものの、9話でさやかに名づけられるまで名前はなかった。
さやかによると名前の由来は「上杉謙信(長尾景虎)みたいでカッコイイ」から。 - 庄之助(しょうのすけ)
- 同じくジャングル育ちのハゲタカ。鳴き声はクピー。戦闘より移動面で活躍する。
こちらはジャングルにいたころからの刃の相棒で、刃を追って日本まで飛んできた。
貴重な空中移動要員として活躍するが、よく仲間全員が乗ってヘロヘロになる。
刃には翼を傷つけられ、飛ぶ鬼丸城を追わされ、ヤマタノオロチに根性で近づけと言われる。 - ゲロ左ェ門(ゲロ田ゲロ左ェ門・カエル男) *テレビアニメの表記は「ゲロ左衛門」
- 元は鬼丸に仕える八鬼のうちの一鬼で、刃たちが最初に戦った鬼丸の手下。長い舌と斧を使い戦う。
二度の失敗でヘビ男に始末されそうになり、成り行きで刃たちの仲間となった。
料理が得意なグルメで峰家の食事も作る。競馬ではナマコ男と5000万円稼ぎプロ馬券師を自称した。
ヤマタノオロチ封印後は悪しき力が消え、元のカエルとして峰家の庭の池にいる描写がある。 - ナマコ男
- 元は八鬼のうちの一鬼。名前通りナマコで戦闘はおろか移動もままならず、鬼丸曰く「失敗作」。
しかし小さい体で何度も刃たちの危機を救う。普段は仲間の肩に乗るかさやかの胸元に入っている。
必殺技は「ナマコンキック」らしいが成功したためしがない。伊豆の出身で「~ズラ」としゃべる。
ヤマタノオロチ封印後は、ただのナマコに戻り峰家の庭の池に生息している描写がある。 - クモ男
- 八鬼のうちの一鬼で人間サイズのクモ。関西弁でおしゃべりだが大きい音は苦手。
弱い上に失敗続きだが、なぜか長期にわたり鬼丸と行動し、鬼丸もクモ男をこき使っている。
ギャグキャラなせいか、常に戦場真っ只中にいたにも関わらず最後まで生き残った。
ヤマタノオロチ封印後は、普通のクモに戻り峰家に住み着いたような描写がある。 - 鬼丸猛(おにまる たけし)
- 刃の宿敵でさやかと同じ中学校の剣道部員。最序盤のみ祖父と姉も出演していた。
元は礼儀正しくハトを世話するやさしい面ものぞかせるが、風神剣の力の誘惑に負け鬼と化す。
つるつる頭に鬼の角、悪のシンボルという骨鎧姿で、多数の手下を従え刃たちを襲う。
最初は全国制覇と刃排除に躍起だったが、魔王剣を持ってから世界破壊と再創世に考えが変化する。
かぐや編ではカーボン化したり刃との共闘により、悪役の立場をかぐやに奪われていた。
使用武器は風神剣→魔王剣。鎧の装置?で空も飛ぶ。全編通じて技も力も精神力も刃を上回る。
編み出した技は風神剣を使った「竜巻斬り」、居合切りの「横一文字」と、どちらも超強力。
人に戻り鬼の記憶を失ってからは剣十郎に剣の教えを請い、刃への憎しみの感情を消す。
そして純粋に剣の道を極めることを目指し、刃打倒にストイックになる。
八鬼編
- ヘビ男
- カエル男(ゲロ左ェ門)を処分しに来た2人目の八鬼。邪神の矛という武器を使う。
刃が偶然編み出したせんぷう剣(ローリングサンダースペシャル)で真っ二つにされ、ヘビに戻った。 - ヒトデ男
- 八鬼のNo.2らしいが、大して戦わないまま故郷・熊本で家庭を築く。妻はミポリン、息子は晃一。
阿蘇山では鬼丸におびえつつ刃に協力し、火の玉を見事とってきた。熊本弁で話す。 - カマキリ男
- ヒトデ男・ナマコ男と一緒に送り込まれた八鬼だが、故郷を思い出し名古屋へ帰った。名古屋弁を話す。
- ナメクジ男
- やたら軽い性格のナメクジ八鬼。塩で縮み一度は退散するが、カタツムリ男を名乗り再戦。
だがやはり塩にやられ、バットマンが来た隙に逃亡。そのまま登場しなくなった。 - バットマン(こうもり男)
- 八鬼最強の男で、英語交じりな言葉を使う。太陽光に弱いため常にサングラスで保護している。
尊敬するムサシのサインで浮かれつつも停戦交渉は拒否し、ムサシとの戦闘に喜びを感じていた。
一戦目は刃が敗北、二戦目はせんぷう剣で刃の辛勝。復活後の鬼丸城ではかみなり斬りで一撃。 - Mr.オニック
- 鬼丸城に売り込みに来た賞金稼ぎで、巨大な手袋から謎の光線を発する魔術師。
刃の雷神剣を曲げるも白羽取りで修復してしまい、かみなり斬りで手袋の装置を切られ退散した。
「マジックでもトリックでもないハンドパワー」の通り、元ネタは当時話題になったMr.マリック。
鬼丸四天王
- やきとりくん
- 鬼丸城地底湖で戦うチョウチンアンコウ。普段はさわやか口調だが、キレると関西弁でまくしたてる。
刃は水中戦で苦戦したが、ムサシの助言からせんぷう剣で翻弄しかみなり斬りでとどめを刺した。 - カメレオン・ボナパルト
- 城内の森で戦うナポレオン風のカメレオン。保護色で隠れたり刃に化けて混乱させてくる。
しかし、さやかの計算問題にまともに答えてしまい、正体がばれ敗北した。 - ドライ・ドライ
- スーパーマンのような装いの小さなゴリラ。異常な怪力だが、小次郎の裏切り?に油断しKO。
ゴリラに戻り余計暴れたが、森のバナナと刃のゴリラ語?でジャングルを思い出し帰っていった。 - トータスヨーロッパ
- 四天王唯一の機械型でクモ男が操作するカメメカ。モデルチェンジするとクモ型のクモンガーZになる。
鬼丸城の角が突き刺さったり半壊しても動いていた。
龍神の玉編
- 金棒博士(かなぼうはかせ)
- 折れた風神剣の修復ついでに鬼丸軍のブレーンとして雇われた老人。鬼に金棒。
鬼丸砲や空飛ぶ潜水艦(プリティーさやか号)、風雷バズーカなどの兵器を開発した。
かぐや撃破直後、突然物語に絡まなくなる(最後の出演は番外短編のチキチキグランプリ)。
元々鬼丸を金ヅル扱いするドライな関係だったが、唐突に消えた理由や経緯、その後は一切不明。 - 三好清海入道(みよしせいかいにゅうどう)
- 鬼丸がタコと融合させ現代に復活したタコ坊主。大ダコに変化するも、刃のかみなり斬りで成仏。
- 風魔小太郎(ふうま こたろう)
- 鷹と融合した忍者。一度刃に敗れ石田六右衛門を連れて再戦するが、裏切られ昇天させられる。
名前と身長のギャップを気にしている大男で、指摘すると怒る。 - 天草四郎時貞(あまくさしろうときさだ)
- 狐と融合したキリシタン。金の玉と化け合戦を繰り広げたが、火の玉の直撃を食らい成仏した。
- 石川五右衛門(いしかわ ごえもん)
- 熊と融合した大泥棒。石田六右衛門を名乗って小太郎をだまし、刃たちの信用を得ようとした。
大阪鬼丸城を改造したロボで大の玉を使った刃と戦うが、かみなり斬りに敗れ脱出。
川中島の決戦では「クマドリした熊」に変化し、使い古しのかみなり斬りを十兵衛に続き破った。
しかし手裏剣を利用されて鎧を貫かれ、中に火の玉を撃ち込まれ成仏した。 - 河童野ケロ吉(かっぱのケロきち)
- 眼鏡をかけた河童で闇の世界の案内人。玉に吸い込まれた人間が死ぬまで一緒に遊んで暮らす。
刃が語る夢に心動かされ、後に芭蕉と入れ替えで闇の玉から出るも、直後クモ男に拉致される。
鬼丸城で雑用中に刃らと再会し富士山火口へと案内したが、その後は登場せず消息不明。 - ケロ介
- 闇の滝を守る河童。間抜けな名前の響きとは裏腹に、巨体で火を吹く乱暴者。
頭の皿が弱点だがかみなり斬りは通用せず、刃が十兵衛と特訓・開発した「風車」で砕いた。
ケロ吉がいなくなり孤独らしく、新入りの芭蕉を食わずに追いかけまわして遊んでいる。 - 武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)
- 牛と融合した僧兵。鬼丸の命令に従い、刀集めならぬ玉集めをしていた。
ムサシにだまされて怒り猛牛に変身。闇の玉から出た刃と野球風の対決を繰り広げた。
だが結局普通の戦闘の流れになり、氷の玉の力で凍結粉砕されて成仏した。 - 松尾芭蕉(まつお ばしょう)
- サルと融合した俳人。独眼竜・伊達政宗が大量の玉に隠したとされる伝説の玉を刃に探させた。
300年越しの夢である天下取りのため、自分をよみがえらせた鬼丸打倒をたくらむ。
サルに変化し、あらゆる物を石化させる吹き針を駆使して刃たちを追いつめた。
しかし闇の玉を持ったナマコ男を見逃し、夢を吸い込む闇の玉に飲み込まれた。 - 龍神
- 千年前に「龍神の玉献上」という無茶な要求に応え、玉の力でかぐやを倒した先代龍神。
かぐやが眠りにつくと龍神も眠り、龍神が目覚めるとかぐやも目覚める関係にある。
現代で七つの玉を集め龍神の砦の試練を見事乗り越えた刃に、龍神の玉を譲った。
刃がかぐやを封印したため玉ごと眠りにつくが、鬼丸が太古の魔物復活に動いたため再び登場。
刃が覇王剣の力を引き出すきっかけを与えたが、最期は刃をかばい敵もろとも異空間へ消失した。
かぐや編
- かぐや
- 千年前に都を襲った月からの侵略者・女帝かぐや。死の星と化した月から地球への移住を企む。
見た目はバニーガール姿の人間だが、これは千年前戯れに合体した「龍の巫女」の体で、耳もつけ耳。
当時の龍神に耳を切られている(耳が切れた月星人は分離不可。巫女の体はかぐやも食い破れない)。
千年に一度現れる龍の巫女のエキスだけが、巫女の体から解放される唯一の手段である。
刃が龍神を継いだことで千年の眠りから目覚め、再度地球に襲来し刃&鬼丸コンビと戦う。
活動中は24時間に一度若いおなごのエキスで維持しないと、寿命を過ぎた巫女の体が朽ちる。
真の姿は真っ黒で巨大な化け物であり、魔王半月剣すら容易に跳ね返す波動を放つ。
結果的に刃に敗れ地球に封印されたが、後にヤマタノオロチと戦うため封印を解かれ、さやかに憑依。
ヤマタノオロチ封印後は気を失ったさやかから分離し、月星人とともに月へと帰還した。
最後は「みにくい巨大な姿は好かん!」といってバニーガール姿に戻る様子が描かれている。
ちなみに龍神の玉所有時は刃を「龍神」と呼ぶが、玉を失ってからは龍神と呼ばなくなる。 - ツキカゲ
- かぐやの部下で最高位の将軍。かぐやが武器の扇を使わせるなど信頼も厚い。
若く見えるが幹部最年長。他の幹部連中が生まれる以前の、かぐやの真の姿も知っている。
派手に暴れる弟とは対照的に目立つ戦闘シーンは少なく、作戦指示や頭脳戦の場面が多い。
かぐやが地球と合体するために月星人共々同化するが、封印されたため復活まで出番がない。 - ゲッコー
- かつてかぐやの片腕だった、右目に傷のある真っ黒な月星人。ツキカゲの弟だが兄と違って粗暴。
千年前かぐやが永い眠りについた隙に月を乗っ取ろうと反乱を起こすが、囚われ投獄される。
現代でさやか誘拐のためかぐやに牢から呼び出されるが、龍神の話を聞くまで反抗的な態度だった。
しかし千年前に右目を奪った龍神への恨みから任務を承諾し、久々に解放される。
一度刃に退けられたが、あろうことか魔王剣の封印を解放し、右目も魔王剣の魔力で回復する。
魔王剣は三日月剣・半月剣まで使用したが、満月剣はゲッコーには使えず発動未遂に終わった。
その後は兄同様かぐやと同化(原作では描写なし)。かぐや分離後は刃討伐を提言している。
兄同様かぐやの元の姿や真の力を知っているためか、魔王剣をもらってもかぐやに従い戦う。
短編
強ネコ・ドクロVS.刃編
- ドクロ
- 全身傷だらけの黒猫。三か月前に「人間に捨てられた」元飼い猫で、人間を恨んでいる。
数十匹の手下猫を従え、満月の夜が来るたびネズミから食糧を巻き上げたり殺戮を楽しんでいた。
用心棒を探すネズミに誤って秘薬を盛られた刃とさやかは、ネズミサイズの状態で戦うことになる。
本名は「クロ」。刃に敗北後、偶然通りかかった飼い主の女学生に再会し再び一緒に暮らす。
大和撫子がやってきた
- 大和撫子(やまと なでしこ)
- 六年前に刃に猛獣から助けられ、この三年間ずっと刃を探していた娘。出番は1話完結話のみ。
さやかが刃をこき使う場面に偶然遭遇し、刃を開放すべく峰家に道場破りをしかける。
本人は当時夫婦の誓いをたてたつもりだったが、刃は「ソバ屋のボウズ」と勘違いしていた。
スケベな小次郎やムサシはもちろん、普段女に見向きしない十兵衛まで見惚れる和風美人。
武蔵VS.小次郎in江戸編
【スペシャル版】チキチキグランプリ編
- 神様
- 全知全能の神。退屈しのぎに宇宙大戦争を仕掛けようとして天使に止められ、地球でグランプリを開く。
- 天使
- サングラスな天使。神の暴走を止め、地球でのグランプリを提案。レースでは1人で全役割をこなす。
- 青山剛昌
- YAIBA作者。自分の立場を利用した卑劣な手段(順位書き換え)を行い、神の天罰でリタイアする。
ピラミッド・地の民編
- エメラルド
- 岩石戦士の自爆から刃を救った謎の少女。髪留めをつけ、機械的な口調でしゃべる。
ピラミッド内にある日本を沈める超重力装置を止めるため、刃たちを案内を申し出る。
空を飛び、自分の体力を使って相手を回復したり、ある程度の攻撃を防ぐバリヤーができる。
その正体は、刃をおびきだし確実に殺すために記憶を消された戦士だった。
ダイヤモンドに記憶を戻されると、口調も流暢な元の戦士としての人格を取り戻す。
その後4人が同化したジュエルが倒されると、防御の戦士が幸いし4人で唯一生き残る。
刃を守っていた期間の記憶も戻るが、負傷したまま傷の深い刃を回復し自分自身が虫の息になる。
最期は油断した刃をかばって重力装置に体を撃ち抜かれ自爆。髪飾りだけが残った。
機械の身ではあるが、刃と冒険した仲間では唯一の戦死者。 - ○○戦士(戦士と書いてソルジャーと読む)
- 地の民が作り出した戦士たち。どの戦士も共通して固く、普通の斬撃や雷神破はほぼ無効。
また魔剣を操る力を与えられていて、負けを悟ると自爆するよう造られている。
ピラミッド内ではスギ花粉戦士、雪ダルマ戦士、アリ戦士、ぶどう戦士、きのこ戦士などが登場。
全員名前通りの外見で、アリ戦士(無視)、ぶどう戦士(転落)以外は刃の十文字斬りで撃破された。
地下帝国ではムカデ戦士などが行く手を阻むが、すべて刃の覇王剣の一振りで倒されている。 - ジュエル
- 力の戦士ルビー、技の戦士サファイア、頭脳の戦士ダイヤモンド、防御の戦士エメラルドの集合体。
浅黒い肌と全身タイツ姿が特徴の女タイプで、4人の長所特技をすべて兼ね備える強敵。
終始刃を圧倒したが、突如覇王剣が誕生したことで体を切り裂かれ、元の4人に分離した
ルビー:ショートヘアでイヤリングをつけた少女。エネルギーを斧状に変換して戦う怪力。
サファイア:髪を二つに縛った少女。刃の技だけでなく雷神剣までコピーする。
ダイヤモンド:カチューシャをつけたリーダー格。攻撃予測に長け、鎌と投げナイフを駆使する。 - シルバー
- 地下帝国で地の民が起動した試作戦士の片側。ヒョウ柄の服装で鉄球が武器。
物理的攻撃を完璧にはじくゴム状の装甲をしているが、目だけは例外で弱点。
しかし目から恐ろしく強力な電撃を放つため、安易には攻められない。
ゴールドと違って敵味方を判別する程度の知能はあり、攻める相手を間違えない。
しかし目をつぶされ刃に誘導されるままゴールドを殴り、最後はゴールドに真っ二つにされた。
ゴールド共々試作段階のため、パワーは100%出せるが制御できず言葉も話せない。 - ゴールド
- シルバーと共に起動された試作戦士。武器は剣で、図体のわりに「むちゃくちゃはえ~」。
目からは念動力を飛ばせる。装甲が完璧な分シルバーより知的レベルがおちる。
気分次第で味方である地の民やシルバー、主人である鬼丸すら攻撃してしまう。
鬼化後は地下帝国を焼き尽くせという鬼丸の命令に忠実になるが、最後は刃に胴体を貫かれた。 - 地の民のボス
- 地の民にボスと呼ばれる人物で名称は不明。鉄刃抹殺を企て下級戦士の岩石戦士を遣わした。
普段は地底5000m以上の地下の帝国で滝のシールドに守られている。
大地や地上の動植物を荒らし地の民にまで影響を与えた人間を恨むが、民を救われ考えを改める。
ヤマタノオロチ復活時は刃たちを地底へ逃がし、エメラルドのような回復能力で刃を癒した。 - (仮面ヤイバー)
- スギ花粉戦士の花粉攻撃対策にさやかのビキニを顔にかぶった刃のこと。自称・正義の味方。
ゲロ左ェ門が提案し、鼻なしで花粉の効かないナマコ男が身動きできない刃にかぶせた。
トップスで両目を隠し、ボトムスで鼻と口を覆った姿はむしろ「変態仮面」に酷似する。
ヤマタノオロチ編
- レイン
- 水や雨を操り水の太刀を使う水の鬼神。鬼丸に遣わされ、眼鏡の女子中学生に化けて丸腰の刃を襲う。
だが覇王剣を受け取った刃に体を貫かれ敗北。「巨大な力」の存在をほのめかし、刀を残して消滅した。 - バーナー
- 火を操り炎魔の太刀を使う炎の鬼神。さやかの水攻撃程度なら軽くかき消し、炎を発する盾を使う。
刃に敗けたうえに鬼丸のことをペラペラしゃべったせいで、黒鬼姿のダークに葬られる。 - ダーク
- 闇の鬼神。ダークゾーンで空間移動したり刃を閉じ込めて苦しめたが、刃が剣の力を引き出し逆転。
切り札デルタゾーンでさやかを人質に再度刃を追い詰めるも突如龍神が出現。互角の戦いを繰り広げる。
最後は戦闘力の80%以上を消費する超デルタゾーンで龍神をとらえるが、体当たりで道連れにされる。 - プラズマ
- 小次郎に化けた光の鬼神。刃を奇襲し最後の封印を守る氷を解かすが、小次郎本人に阻止される。
小次郎の刀まではマネできなかったが、光の屈折でビル倒壊や雪崩、津波などの幻を駆使する。
刃以外は見えないほどの光速移動を誇り、また光の集合体のため気配がない。
太陽光や刃の呼ぶ雷を吸収し波動を放つが、刃らが刀で反射し負傷。最後は封印の氷ごと自爆した。 - ヤマタノオロチ
- 伝説の魔龍。太古には全長数百メートル程度だったが、長い時間大地を食らい、超巨大化している。
鬼丸が復活させたときは日本列島サイズ(日本国土そのもの)で、その後首が8つに分かれ正体を現した。
さやか(に乗り移ったかぐや)を飲み込むが、そのせいでかぐやに心臓を止められ活動停止。
刃と鬼丸の決着直後に急所の角を切られ撃沈し、刃が覇王剣で永久に封印した。
その際、頭と尻尾(北海道と沖縄)が逆のまま封印したため、以降本作の日本は逆さまになっている。
織田信長御前試合編
- 鉄剣十郎(くろがね けんじゅうろう)
- 刃の父。1話から登場するが、風来坊で時々現れては頻繁にいなくなるため出番も散発的だった。
無精ひげや身長を除けば、見た目は髪型から服装まで刃と瓜二つ。ただし性格はいい加減。
鉄家から失踪し家族をバラバラにした張本人だが、十数年ぶりに会った妻とはまだ愛しあってる様子。
3年後は、諸羽に呆られつつ家から抜け出す手助けをしてもらう様子が描かれる。
ジャングルに渡った経緯、ムサシとの関係、鉄グループでの立場、剣の実力など、謎が多い人。 - 鉄諸羽(くろがね もろは)
- 刃の妹で鉄(アイアン)グループの令嬢。刃を「お兄ちゃん」と呼ぶ(母の前では「お兄様」)。
幼い頃に母から「父を剣十郎に殺された」と聞かされ、剣十郎を「父」の敵として恨む。
復讐のため母に隠れて修行していたが、女の力の限界を悟り、刃に接触し剣十郎を倒すよう頼む。
彼女が生まれる前に剣十郎が刃ごと失踪したため、剣十郎と刃は諸羽とお互い面識がなかった。
一連の誤解が解決してかなり困惑するものの、剣十郎のことを「お父さん」と呼ぶようになった。 - 鉄美智子(くろがね みちこ)
- 剣十郎の妻で刃と諸羽の母。名前は作中登場しない。刃はライオンに食われたと聞かされていた。
剣十郎が家を放り出したせいで鉄グループを一人で盛り立て守ってきた、やり手の美人。
幼い諸羽が剣十郎の写真を見つけた時に反射的に嘘をつき、本編のややこしい事態を巻き起こす。
剣十郎とは剣道を通じて知り合う。剣十郎と刃が失踪した当時、諸羽はまだお腹の中だった。 - 沖田総司(おきたそうし)
- 新選組・沖田総司の六代目。関西弁でひょうひょうとした性格。得物は名刀・菊一文字。
天才的な才能故に剣術が退屈で、辞めるために新選組の羽織を着て大会に出る。
刃を遊んで倒せるほど実力差があり、刃が鬼丸をマネて失敗した横一文字も一回で完璧に模倣する。
初代の三段突きを超える、いわば五段突きを放ち、稽古中に偶然編み出した技で刃を瀕死に追い込む。
だが刃の執念と十兵衛戦に続き偶然放った闘刃に翻弄され、結局無傷のまま自ら試合放棄した。
武器
- 風神剣(風神の剣)
- 鬼丸家に代々伝わる、風神が宿った片刃の魔剣。使用者は鬼丸→刃(かぐや戦途中から)。
天狗気味な鬼丸のおしおき目的に祖父が使わせたが、心が未熟だった鬼丸は鬼となってしまう。
鬼丸は最初普通に触れてるが、雷神剣の雷のように風神剣にも剣を守る性質があったかは不明。
鬼丸城で刃のかみなり斬り(玉あり)を受け真っ二つに折られたが、金棒博士が完璧に修復した。 - 雷神剣(雷神の剣)
- 伝説のサムライ(刃)にしか触れられない、雷神を宿した片刃の魔剣。ほぼ全編通して刃が使う。
玉あり状態で刃以外が触れると雷に打たれ、風神剣同様、未熟者が力を使うと鬼になる。
玉を抜けば刃以外も触れるため、ムサシなどが玉無し雷神剣を使う場面もある。
オニックには曲げられたものの、風神剣と違い覇王剣になるまで一度も折れなかった。 - ※雷神剣・風神剣の共通事項
- 元は一つの剣『覇王剣』。平和な世にはあまりに強大すぎたため神々が二つの魔剣に分けた。
鍔に大きな穴があり、そこに雷神風神の玉がはめ込まれている。玉は取り外しが可能。
非常に重く切れ味も怪しいが、折れたのは風神剣の一度のみ。仲間の刀はポキポキ折れるのに。
実は魔力の源は玉で、風神剣でも龍神の玉や相対する雷神の玉まで使える。
本来玉の力を使えるのは刃だけだが、鬼になった鬼丸や力を与えられた地の民の戦士も使える。
風と雷の力を融合させると、魔王半月剣はおろか銀河をも貫く強烈な波動を放てる。
しかし相反する力のショートは使用者にも危険で、バズーカで放った時は一発で砲身が壊れた。 - 龍神剣
- 雷(風)神剣が「火・水・大・氷・闇・金・空を飛ぶ龍の力」を十二分に発揮するため変化した姿。
玉の威力は数十倍に跳ね上がり、能力併用も可(巨大化や化けたまま火炎玉など)。
変化後は両刃の剣。雷神剣で切れなかった風神破も真っ二つに斬るなど剣の切れ味も向上する。
ただし剣を手放すと龍神パワーが無効化し、剣の変形まで解けてしまう。
月星人の龍神探知機は龍神パワー使用中しか探知できず、海中も捕捉できない(月に海はないため)。
バリヤーは兵器程度なら容易に防ぐが、竜巻斬りや三日月剣レベルになると何度も防ぎ切れない。
龍神は真の力を解放すると「地球をチリにすることもできる」と言っているが…。
かぐやを倒したあとは、先代の龍神と共に龍神の玉も消えたため登場しない。 - 魔王剣
- かぐやが月を治めるために創った漆黒両刃の魔剣。だが思惑に反し、月を死の星に変えてしまう。
持ち主の邪悪な心を増幅させてパワーに変えるという異質な性質を持つ。
使う力に応じて穴の部分が三日月→半月→満月と変化し、満月剣にもなると星をも砕く。
同じ三日月剣でもゲッコーと終盤の鬼丸では形もパワーもまるで違う。半月剣は同じ。
ゲッコーの満月剣は未遂に終わったが、鬼丸は刃との最終決戦で3発続けて放っている。
刃が受け流した1発目の満月剣は、実際に宇宙の星を木端微塵にしてみせた。
鬼丸は刃との戦いで魔王剣の限界を突破させるが、最後は決着と同時に柄から真っ二つにされた。 - 覇王剣(占いババアの発言前は便宜名「風雷剣」)
- 雷神剣と風神剣が二つに分かれる前の本来の姿で、神々が創り出した両刃の聖剣。
刃がジュエルに追いつめられたときに二つの剣が融合し、現代に復活した。
当初は切れ味が元の魔剣を上回るほか、身体能力が向上する程度しか能力を引き出せなかった。
身も心も剣と一体にならないと本来の力は引き出せず、刃は仲間の死やピンチのたびに力を開放する。
鬼丸戦では最初三日月剣にも力負けしたが、次第に剣と一体となり風雷波並みの波動を出す。
だがその波動も「サヤからこもれでる淡い光」に過ぎず、満月剣で「硬いサヤ」が砕け真の姿を現す。
真の姿は「地球上のあらゆるエネルギーを吸収し、使う者の闘気を刃に変える光の聖剣」。
はるか昔、神々に選ばれし勇者スサノオはこの光の聖剣でヤマタノオロチを退治したという。
満月剣やオロチの体ですら軽く一刀両断するが、使い手の闘気が失われると光の刃も消えてしまう。
鬼丸と決着をつけた刃は、ヤマタノオロチ封印と引き換えにこの剣を永久に失う。 - 妖刀・物干し竿
- 小次郎が愛用する片刃の長い妖刀。小次郎が「伸びろ!物干し竿!」というと刀身が伸びる。
主人の命令にしか反応しないが、たった一度だけさやかの必死な願いに応じたことがある。
際限なく伸び何度折られてもすぐ復活するが、火山の熱は刀が嫌がって避けてしまう。
獅子の毛で編んだ柄紐に秘密があり、封印をほどくと妖気が漏れて時空がゆがみタイムスリップする。
なお、この名称は史実上の佐々木小次郎の刀「備前長船長光」の通称である。 - 水魔の太刀
- レインの武器。強烈な水球を放つなど水を自在に操り、刀身は物体をすり抜け肉体のみ切り裂く。
なぜかさやかも能力を使えるが本家には遠く及ばず、バーナー曰く「お前の力では水鉄砲」。
さやかがダークのデルタゾーンにつかまった際に手放してしまい、以降登場しなくなった。 - 炎魔の太刀
- バーナーの武器。着火状態で触れたものは刀だろうと引火してしまう。鞭のように変形してしなる。
- 魔剣クサナギ
- 刃が沖縄の先っちょ(ヤマタノオロチの尻尾に相当)で見つけた剣(つまり草薙剣・天叢雲剣のこと)。
最終話の最後数コマしか登場せず、武器としての描写が一切ないため詳細は不明。
限られた描写から説明すると「指笛で呼び寄せ火星まで光速飛行できる乗り物」。
関連静画
関連項目
関連リンク
- サンデー名作ミュージアム (第一話が無料公開。前述の作者のコメントもあり)
- アニメ「YAIBA」公式サイト
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