フォーエバーヤング (Forever Young) とは、2021年生まれの日本の競走馬。鹿毛の牡馬。
かつて「凱旋門賞以上の無理ゲー」とも言われた米国競馬の最高峰ブリーダーズカップ・クラシックを日本調教馬として初めて制覇した、日本競馬史上最高獲得賞金のレコードホルダー。
父:リアルスティール、母:*フォエヴァーダーリング、母父:Congratsという血統。
父は2015年クラシック世代で、クラシック三冠では2着、4着、2着と善戦マンに終わったが、4歳でドバイターフを制して血統を証明した良血馬。全妹にラヴズオンリーユーがいる。2019年に社台SSで種牡馬入りし、初年度産駒からレーベンスティールを輩出するなどしているが、2024年からは日高のブリーダーズ・スタリオン・ステーションに移動することになった。フォーエバーヤングは2年目の産駒。
母はアメリカの馬で、GⅡサンタイネスSの勝ち馬。ノーザンファームに輸入され、フォーエバーヤングは第4仔。3代母*ローミンレイチェルはゼンノロブロイの母である。
母父コングラッツはアメリカのA.P. Indy産駒。自身は2005年のGⅡサンパスカルHを勝利し、同年のドバイワールドカップ5着の実績がある程度だが、種牡馬としてGⅠを3勝したTurbulent Descentなどを送り出している。
2021年2月24日、ノーザンファームで誕生。2022年のセレクトセール1歳の部で、4000万円からスタートし、サイバーエージェント代表・藤田晋に税別9800万円で落札された。(下記動画の126:00あたりから) ちなみに誕生日はサイバーエージェントの子会社・Cygamesのゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』のリリース日である。
馬名意味は「曲名より」。同名の楽曲は数多くあるが、藤田オーナー曰く由来となっているのは自身が原案を務めたドラマ「会社は学校じゃねぇんだよ」の主題歌である、AK-69の「Forever Young feat. UVERworld
」とのこと[2]。
なお、この馬名は国内では2代目[3]であり、初代は父*ハンセル、母ヤングオトヒメ、母父*ラッキーソブリンの2002年生まれの鹿毛の牡馬であり、水沢競馬場で1戦0勝、総獲得賞金2万8000円であった。
父と同じ栗東・矢作芳人厩舎に入厩。デビューは2023年10月14日、京都・ダート1800mの新馬戦となった。鞍上には矢作師の愛弟子である坂井瑠星を迎え、4.2倍の2番人気に支持される。
レースはスローペースの流れを4番手の好位で進めると、直線では前の間を割ってあっという間に抜け出して4馬身差で圧勝デビュー。坂井騎手は「キックバック、馬混み、抜け出すところまで新馬戦としてはいろいろ勉強しながら。その中で勝てたのはよかったです」とのコメント。
続いて門別へ向かい、JBC2歳優駿 (JpnⅢ) へ。単勝2.2倍の1番人気に支持されたが、内の2枠3番からスタートで出負けして後方からのレースになってしまう。坂井騎手も「ちょっと焦った」というが、落ち着いて末脚を信じて3コーナーから進出を開始。直線では大外から一気に前を呑み込み、先行抜け出で粘り込みを図った2番人気サンライズジパングを並ぶ間もなくかわして、1馬身半差で勝利。2連勝で重賞制覇を飾った。リアルスティール産駒はこれがダート重賞初勝利。
というわけでダート2歳王者決定戦、川崎の全日本2歳優駿 (JpnⅠ) へ。兵庫ジュニアグランプリを勝ってきたイーグルノワールと人気を分け合ったが、2.1倍の1番人気に支持される。
今回は大外枠から積極的に押していき先行策。2番手につけてレースを進めると、3コーナー前でもう逃げ馬をかわして先頭へ。2番人気イーグルノワールと轡を並べての進出となったが、直線であっさり振り落とすとあとは完全な独走態勢。終わって見れば7馬身差の圧勝で3連勝、ダート2歳王者に輝いた。
7馬身差は交流重賞となってからでは最大着差記録。坂井騎手は「ここまで離すとは思っていなかったですし、最高の気分です」、矢作師も「自信はありましたけど、小回りと1600メートルは向いていないと思っていたので、こんなに強いのかと驚いています」と陣営もびっくりの圧勝ぶりだった。藤田晋オーナーは嬉しいGⅠ級初制覇。父リアルスティールも産駒GⅠ級初勝利となった。
後に発表されたレーティングでは113と、それまで同レース最高レートだった2017年勝ち馬ルヴァンスレーヴの111を更新した。
海外遠征に定評のある矢作厩舎ということもあり、2024年から始まる3歳ダート三冠と海外路線のどちらを選ぶかが注目されたが、年明けに陣営は「招待が来れば」と、国内三冠ではなくサウジダービー→UAEダービー→ケンタッキーダービーの海外ダービー転戦ローテを進むことを表明。無事に招待を受け、サウジダービー (
G3) に向かうことになった。
レース本番は海外ブックメーカーでも1番人気に支持されて迎えたが、レースはスタートで出遅れ、まず序盤の位置取りで坂井騎手の手がグイグイ動く。超前傾ラップの超ハイペース展開の中、キックバックを避けるために3コーナーから4コーナーにかけても大外を回されて手応えも悪く、前潰れで3番手まで上がってきたものの直線に入って前を行くBook’Em DannoとBentornatoに突き放される。どう見ても良くてこのまま3着……という展開だったのだが、なんとそこからさらにぐんぐん脚を伸ばし、残り200mでBentornatoをかわすと、粘り込みを図るBook’Em Dannoを猛追。最後にアタマ差捕らえきったところがゴール板だった。
勝ちタイムは従来のレコードを1.8秒近くも更新する1:36.17。およそ弱点を全部露呈したようなグダグダなレースぶりだったが、それでも勝ちきるという「着差以上に強い内容」とかなんかもうそういうレベルではない意味不明な勝ち方で、藤田オーナーに海外重賞初勝利を贈った。ちなみにこの年のサウジダービーの日はフォーエバーヤング自身の誕生日でもあり、この勝利はバースデーVでもあった[4]。
続いてケンタッキーダービーへの出走ポイントを取りにUAEダービー(
G2)へ。大外11番枠となったが、日本のみならず各種海外ブックメーカーでも単勝1倍台という圧倒的支持を受けた。
レースはスタートで若干出負け気味も、外枠を活かして押して前に出て行き5番手を確保。キックバックを避けてそのまま枠なりに外の好位につけた。4コーナーから進出を開始し前を早めに捕まえにかかると、直線ではアルゼンチンのAuto Bahnとの一騎打ちとなったが、残り300m過ぎでかわすと、そのまま悠々と振り切り、3着以下を大きく突き放してゴール板を駆け抜けた。
前評判通りの完勝できっちり出走ポイント100を獲得し、ケンタッキーダービー出走権を無事に確定。
このままアメリカに渡り、いよいよ本番ケンタッキーダービー(
GⅠ)に挑戦することになった。米国勢はフロリダダービーを13馬身差で圧勝したFiercenessが最大のライバルとして立ちはだかる他、日本からは伏龍Sを制したテーオーパスワードが合流。無敗で中東2か国のダービーを制した事を評価され、JRAオッズではフィアースネスに次ぐ2番人気、現地でも3番人気に推される。
そして本番。スタートで少しもたついて出遅れてしまい15番手付近(20頭立てである点に注意)になってしまう。外を回して直線を向き、Sierra Leoneと併せ馬で上がっていく。最後はMystik Dan1着、Sierra Leoneハナ差2着、フォーエバーヤングはそこからさらにハナ差の3着に終わった。そして彼とテーオーパスワード(5着)は日本馬として初めてケンタッキーダービーで掲示板内に入賞した馬となった[5]。
当初はそのまま二冠目のプリークネスステークスに継戦する予定だったらしいが、結局この1戦で帰国。夏休みを挟み、3歳秋はブリーダーズカップ・クラシックを目標に定め、そのステップとして3歳ダート三冠最終戦のジャパンダートクラシック(JpnⅠ)から始動することになった。
東京ダービーを圧勝したラムジェット、レパードSを快勝してきたミッキーファイト、芝ダート二刀流サンライズジパングら中央勢に、地方勢からもサントノーレやフジユージーンが参戦する豪華メンバーとなる中、本番はBCということでメイチの仕上げではないこと、1枠1番で出遅れが怖いことなどが若干不安視されたものの、1.7倍の1番人気に支持される。
レースはスタートで若干躓いたものの出遅れることなく、逃げるカシマエスパーダを2番手で追走する好位を確保。外からサンライズジパングにがっつりマークされ、ラムジェットが後ろから捲り気味に進出してきたが、気にすることなくレースを進めたフォーエバーヤングは、直線でカシマエスパーダを捕まえて抜け出すと、追い込んできたミッキーファイトの猛追を全く寄せ付けず、1と1/4馬身差という着差以上の完勝。横綱相撲でその実力を示し、新設ダート三冠の一角に名を刻むとともに、本番のBCクラシックへと弾みを付けた。
なお勝ちタイムはJDD時代含め良馬場では最速の2分4秒1。白砂に変わって時計の掛かる馬場になった大井競馬場でも破格のタイムを叩き出している。そして翌日には同じリアルスティール産駒のチカッパが東京盃を制し、今後の世代交代にも弾みをつける結果となった。
BCクラシック(
GⅠ)では前売り2番人気。1番人気はオブライエン厩舎悲願のBC制覇がかかる英ダービー馬・City Of Troy。他にもその「City Of Troyに5馬身差で勝つ」宣言を出したトラヴァーズステークス馬Fierceness、因縁のSierra Leoneら、KYダービー組との再戦に。が、枠順抽選ではよりによって1枠1番を引いてしまう。序盤から飛ばして好位を確保するのが定石のアメリカ競馬における最内枠は、上手くスタートダッシュを決めないと馬群に揉まれたまま終わる難しい枠。瞬発力より持続力、後方一気より王道先行が得意のエバヤンとしては「最悪」(矢作師・談)の枠である。
レース本番ではスタートから果敢に走るが、1コーナー時点でFiercenessを交わせず厳しい展開に。最終直線で外に持ち出すロスもあり、Sierra Leoneから2と3/4馬身差の3着に終わった。とはいえ、このレースでも史上最速クラスの超ハイペースの中で先行しても垂れることなく最後まで伸び続けた辺りは、確かな成長を示していたと言えよう。
帰国後は暮れの大井ダート大一番・東京大賞典(GⅠ)へ。この年のJRA勢は彼を含めたBC出走馬3頭が揃ったため、出走に必要な賞金ボーダーラインが2億円を超えるという状況に。そんな中で海外経験豊富なクラウンプライドやJBCクラシックを勝ちGⅠ級馬となったウィルソンテソーロ、今年は牡馬相手に戦いを挑んできた牝馬のグランブリッジ、JDC以来の再戦となるラムジェットら精鋭との対決となったが、国内前走JDCでの時計やBCクラシックでの走りを評価され、単勝1.3倍の断然人気に支持される。
迎えた本番。矢作師がアメリカで鍛えたというスタートを決めるとクラウンプライドに先頭を譲り二番手追走。途中4コーナーカーブ付近で手応えが怪しくなるが、坂井の手綱で乗り切ると直線で抜き去り先頭へ。その後上がり36秒6の末脚でラムジェットを置いていき、ウィルソンテソーロの追撃も難なく振り切り、国際GI初勝利を飾った。
3歳馬の東京大賞典勝利はオメガパフュームの2018年以来6年ぶりであり、3着に同期のラムジェットが入った事により同レースでは初めて3歳馬が複数頭馬券内に入った。そして馬主の藤田氏はこれが初の国際GI勝利に。
レース後坂井騎手曰く「前回がすごく良かったので、まだ本調子とはいかず8割くらいかなというイメージでした」との事で、遠征帰国後の検疫により緩んだ部分がありながらも古馬を一蹴しての勝利となった。なお、この日は馬名の由来となった楽曲の作者であるAK-69も大井競馬場に来場しており、藤田オーナーと並んで口取り式に臨んでいたところが確認されている
。
この年度のJRA賞では海外レースの好成績を評価され、特別賞を受賞。最優秀3歳牡馬に関しては年間通してJRAレース未出走という事もありダノンデサイルに明け渡したが、全体256票のうち4割強の109票を獲得した[6]。
4歳は再び中東へ向かい、サウジカップ(
G1)から始動。彼を含む東京大賞典上位馬のウィルソンテソーロ、ラムジェット、ウシュバテソーロらと共に遠征へ。米国勢やLaurel Riverら有力馬が回避する中、前走G1ジェベルハッタをレコードで完勝した香港最強馬・Romantic Warriorと人気を分け合い1番人気に推される。
アメリカ競馬で好走したサウジダービー馬が帰ってくるという期待からか、なんと発走数十分前にはRacing TVで特別アニメPVが流れるという好待遇であった。まるで死んだような扱いの「伝説の名馬リアルスティール」だの「右回りのチャーチルダウンズ競馬場」だの「富士山が見え桜が散る大井競馬場」だの、ツッコミどころ満載だが妙に感動できる内容。これで負けたらどうなってたんだろう……。
前走同様にスタートを決めたフォーエバーヤングは先行策、道中は三番手の好位で直線を進む。4コーナーでRomantic Warriorに抜け出しを許すもただ1頭食らい付き、最終直線は完全にマッチレースの様相。直線での叩き合いが続く中、外に持ち出したフォーエバーヤングはラスト1F12秒9の豪脚が炸裂。残り25m辺りでRomantic Warriorを差し切り、クビ差先頭でゴールを駆け抜けた。タイムは1分49秒09のコースレコード。なお3着は追い込んだウシュバテソーロであったが、2着のRomantic Warriorとの間には10馬身半もの差が付いていた、まさに上位2頭の壮絶な一騎打ちであった。
この勝利でフォーエバーヤングと坂井騎手、藤田オーナー共に海外G1競走初制覇。1着賞金約15億7000万円のサウジドリームを掴み取り、獲得賞金は一気に21.9億円に爆上げ。日本馬の歴代獲得賞金ランキングでイクイノックスに次ぐ3位に浮上した。更に今年から設定された「ブリーダーズカップ・クラシック優先出走権」もゲット。秋のリベンジに向けて最高の一歩を踏み出した。
そしてこの歴史的なマッチレースは世界からも高評価を受け、後日3月13日にIFHA's Longinesが発表した2025年のレーティング第1版
では、フォーエバーヤングは128と案内している。この128はサウジカップが終了した時点のもので、今後の活躍次第でこれから先さらに上昇していく可能性が大いにある形となった。
なおこの数値、2001年にジャパンカップダートの伝説的な走りを見せたクロフネの125を3ポンド上回っているどころか、祖父ディープインパクトが所持している127よりも高い。あくまで暫定値だが、この時点で歴代日本最強ダートホースの座にも大きく近づいたと言えるだろう。
この後は予定通りドバイへ転戦し、ドバイワールドカップ(
G1)を目指す。当初ドバイ一本に絞って連覇を狙っていたLaurel Riverは状態が整わず回避という事で、ブックメーカーの前売りオッズは断然の一番人気。しかしながら前哨戦のアルマクトゥームチャレンジを圧勝した地元馬Imprial Emperorや、サウジでの雪辱を期す日本勢、米国勢が勝ち逃げさせまいと逆襲を狙っている。秋のBCクラシックに向けて、本土で待ち受ける米国の強豪達に挑戦状を叩きつける事が出来るか。だが、流石に疲れが残っていたか、あまり伸びることが出来ず3着に沈んだ(それでも日本馬最先着だし、勝ち馬Hit Showから2.03馬身差なので、そこまで負けてはいない。4着のWalk of Starsには2.45馬身差を付けているので、そこまでボロ負けでもない)。
さすがにこの負けとRomantic Warriorのドバイターフの2着敗退[7]の影響もあり、レーティングは1下方修正され127に変更になった。
夏は全休し秋初戦はBCクラシックを見据えて日本テレビ盃(JpnⅡ)に出走。同レースにはキングズソード、ライトウォーリアも出走したが当然のように単勝1.1倍、複勝元返しの圧倒的1番人気に推される。レースではスタート後にキックバックをまともに受ける場面もあったがライトウォーリア、僚馬レヴォントゥレットより後ろの3番手集団に位置取り、3コーナーから進出開始。直線で先頭に立つと鞭を入れられながら力強く伸び2着に2馬身半差つけて快勝。レヴォントゥレットも後続の追撃を振り切り2着を確保し、矢作厩舎のワンツーとなった。フォーエバーヤングはこの勝利によりGⅠ・GⅡ・GⅢの国際重賞競走、及びJpnⅠ・JpnⅡ・JpnⅢの国内グレード重賞競走の全格付けを勝利。意外にも日本競馬史上初の記録である。
同厩のアメリカンステージ・スウィッチインラヴと共に米国へ渡り、フォーエバーヤングはついに前年と同じ決戦の地、デルマー競馬場に帰ってきた。昨年と同じく現地のカメラに愛嬌を振りまきつつ、迎えた現地時間11月1日、ブリーダーズカップ・クラシック当日。1番人気になると目されていた3歳2冠馬Sovereigntyが熱発で回避したこともあり、オッズでは前年の上位3頭であるSierra Leone、Fiercenessと共に4歳三強の一角として上位人気、ブックメーカーによっては1番人気に推される。なおこのライバル2頭はこのレースをラストランとすることが決まっており、フォーエバーヤングにとってはこれが最後のリベンジの機会でもあった。
レースが始まると五分のスタートから前へ出てラビットを外から見る二番手に付ける。最内枠から出たFiercenessを内に閉じ込めながら追走すると外からMindframeが並びかけ、二頭は向正面で早くも馬なりでラビットを置いていき始める。4コーナーで鞍上坂井瑠星の仕掛けに応えて力強く加速しだすと並走していたMindframeをあっという間に置き去りにし、フォーエバーヤングは四角先頭で直線に入る。後ろからは外に切り替えたFierceness、後方待機して大外から突っ込んできたSierra Leoneが迫り、前年と同じ三強による争いになったがフォーエバーヤングは衰えることのない末脚で走り続け、Larry Collmusアナウンサー[8]による「CELEBRATE, JAPAN!!」の現地実況と共に先頭のままゴール板を通過。ダートの世界最高峰ブリーダーズカップ・クラシック
を勝利し、世界一のダートホースとなった。勝ちタイムの2分0秒19は砂質が全く違うとはいえ、スマートファルコンが2010年に東京大賞典で出した日本調教馬によるダート2000mの日本レコードタイム(2分0秒4)を上回っている。
曽祖父サンデーサイレンスが1989年にこのレースを勝利してから36年。祖国で種牡馬として評価されず日本に渡り、そこから産まれた無敗の三冠馬が種牡馬として大活躍し、その血が世界のレースを席巻する一端を担った父から産まれたフォーエバーヤングは、ついにその父系の力をアメリカに見せつけたのである。ダートの本場アメリカで一番のレースを勝ったことは日本競馬にとって前にも後にもないほどの偉業であり、フォーエバーヤングは文字通り永遠にその名を刻まれる存在になった。
「馬の調子はパーフェクト。これで負けたら『俺どうしたらいいんだろう』という程の状態。」
「瑠星への指示は『馬を信じて乗ってこい』とそれだけ。自分はちょっと早いと思ったが彼のほうが馬を信じていた。」
「直線の短いアメリカで勝つためにコーナーで少し置かれる点の修正に力を入れ、4コーナーでトップスピードに乗れるような調教をした。」
「ラビットが思ったよりも飛ばさなかったので当初のイメージであったFiercenessを見る位置より横につけて閉じ込める方がいいと感じた。」
「追い切りでもコーナーで仕掛けることを想定して動かしてきた。」
と語った。
つまり調教師の的確な訓練と騎手の臨機応変な状況判断が噛み合った上でフォーエバーヤング自身がそれらに完璧に応えたレースであったということであり、日本で繋がれた血統から日本の牧場で生まれ育ち、日本の厩舎で鍛えられ、日本人騎手を背に、日本のレースでの勝負付けもした上で世界に出て戦ったこの結果は、フォーエバーヤングと彼を支え導くチームが日本競馬や日本の馬産の代表・先駆者として挑み、世界最高峰の舞台で勝利したと言い切れる大きな意味を持っている。
また、フォーエバーヤングはこの勝利によって総獲得賞金が29億9350万4900円になり、円立ての国内賞金ランキングトップに躍り出た。また、米ドル立ての世界賞金ランキングでもRomantic Warrior(2860万ドル)、Golden Sixty(2146万ドル)、ジェンティルドンナ(1969万ドル)に次ぐ4位(1945万ドル)まで上昇し、テイエムオペラオー(1702万ドル)がついにトップ10から陥落することとなった。とはいえ彼が引退したのは2001年なわけで、賞金も今ほどではなかった四半世紀も前に活躍した彼がまだランクインしていたこと自体かなりの異常事態であった。
11月の定例のIFHAレーティング発表において、I区分でも127と発表された。(I区分とは10ハロン路線のことであり、ブリーダーズカップ・クラシックのパフォーマンスが127とされたということである。)
そして翌2026年に発表されたJRA賞では最優秀4歳以上牡馬、最優秀ダートホース、そして年度代表馬の3冠を達成。JRA賞3冠は1998年のタイキシャトル(年度代表馬・最優秀5歳以上牡馬・最優秀短距離馬)以来、JRA未出走馬の年度代表馬受賞は1999年のエルコンドルパサー以来である。なお、年間を通じてダート競走のみに出走した競走馬の年度代表馬受賞は史上初となる。当初はJRA未出走という部分に懐疑的な意見もあったが、終わってみれば投票総数248票中226票と大差での年度代表馬選出となった。
加えてNARグランプリでは日本テレビ盃をBCへのステップレースにしたことが考慮され、特別表彰馬に選出された。こちらの歴代ラインナップも、地方競馬を中心にダート競走などで名を残した錚々たる面子揃いである。
また、1月20日に発表されたロンジンワールドベストレースホースランキングでは、フォーエバーヤングのレーティングが2位タイの128ポンド(ダートのM区分)と発表された(1位は芝のL区分のCalandagan[9])。一時下方修正されたサウジカップのレーティングが再び128に見直され、ブリーダーズカップ・クラシックも128と上方修正となった(I区分)。
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https://twitter.com/worldsbesthorse/status/2013666505439719562
さらに米国時間の1月22日(日本時間の1月23日)に発表された2025年エクリプス賞では、フォーエバーヤングが最優秀ダート古牡馬を受賞した。また、ブリーダーズカップ・クラシック制覇が全米サラブレッド競馬協会 Moment of the Yearに選ばれた。なお年度代表馬はSovereigntyが受賞。そりゃそうだ。
日本馬のエクリプス賞受賞は2021年のラヴズオンリーユー(最優秀芝牝馬)以来の快挙。Moment of the Year選定も同年のラヴズオンリーユー&マルシュロレーヌ以来である。牡馬としては初の日本馬受賞となった。
さすがに年度代表馬は逃したものの、ダートレースのメッカ、米国の賞であるエクリプス賞において最優秀ダート古馬を北米調教馬以外が受賞したことはほとんど前例がない。外国調教馬がエクリプス賞を受賞することはそこまで珍しいケースではないのだが、基本的にそれは芝部門(米国は芝の大レースが少ないためBCマイルやBCターフを勝利すればほぼ受賞)の話のため、ダート部門で受賞したことは間違いなく快挙と言っていい話である。
偉大な勲章を携えて帰国したフォーエバーヤングは、年の暮れの東京大賞典はパスしそのまま休養へ。歴史を動かした1年を終え、ひと足早く来年のレースに備えることとなった。
5歳春は2025年同様サウジカップ(G1)から始動。その後は同様にドバイへ転戦し、雪辱を果たすべくドバイワールドカップ(G1)へ挑む。
2026年一杯での引退も示唆される中、矢作師によれば芝を一度使いたいという事で、その締めくくりとして有馬記念を狙う計画もあるようだ。2025年にダートの頂点を極めた王者は、2026年は再び挑戦者として新たな世代を相手にドバイの忘れ物を目指すことになった。
その連覇が懸かったサウジカップ(G1)。悲願の初制覇を狙うアメリカのボブ・バファート厩舎がBCダートマイル勝ち馬のNysosとNebada Beachを送り込み打倒フォーエバーヤングを目論む他、日本からは同期のサンライズジパングと後輩のルクソールカフェらもリヤドで名を上げるべく王座を狙っていた。
スタートを決め道中4番手に付けるも、世界王者に勝手させるかとライバルたちは完全包囲網を形成、中々外に出せない展開になってしまう。しかしハナに立っていたBanishingが少し外に膨れ、抜け道が出来たと見るや瑠星はゴーサイン、あっという間に抜け出しに成功し直線ではもうNysosとの追い比べ。ここを1馬身差できっちり勝ち切り、サウジカップ連覇を果たしたのであった。
BCクラシック覇者として負けられないレースを制し、ドバイのリベンジに向けて最高のスタートを切ったフォーエバーヤング。このレースで昨年に続いての1着賞金1000万ドル、日本円にして約15億6733万円のサウジドリームを手にし、獲得賞金は45億6083万4550円に到達。30億を一気に飛び抜け、日本調教馬史上初の40億円ホース誕生となった。
なお藤田オーナーが来年も参戦しようかと色気を出したところ、矢作師からは「俺の体が保たないね。お酒を飲ませて、全力で体を張って阻止します。
」との返答。最早夫婦漫才である。
この後は16日を目途にドバイへ移動し、昨年3着の雪辱を果たすべくドバイワールドカップ(G1)へ挑む。日本からは東京大賞典を制した大井の8歳馬ディクテオン、2024年JDC以来の再戦となるミッキーファイトらが参戦を表明しており、もちろん米国、地元中東の強豪たちも待ち受けている。来る種牡馬入りも見据え、目指すは中東の完全平定である。
だが、諸事情により他の日本馬は全て回避。結果として彼以外の日本馬はいなくなった。そしてレースだが、2番手につけて逃げるMagnitudeを見ながら進んだが、直線で突き放され、最後まで捕まえることは叶わず、0.98馬身差の2着に終わった。ただ、3着のMeydaan(2026年アルマクトゥームクラシック(G2)勝ち馬)には2.99馬身差つけており、前年覇者のHit Showはフォーエバーヤングから6.38馬身遅れた5着となったため、リベンジは果たした形。実はここまでのレースは全て1着か3着だったので2着は初めてである。坂井も「全て計画通りに運びましたが、勝ち馬が強かった」と述べているし、矢作師も「言い訳できない」と純粋に負けを認めざるを得なかった
。
ドバイワールドカップの賞金は240万ドルで、3億7615万9050円が加算され、獲得賞金は49億3699万3600円となった。帰国後のプランは未定だが、選択肢は多いとのこと。
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果たして、どのようなルートを彼はたどるのだろうか。
」。普段はマイペースな性格をしているようで、調教後の手入れ時に渋田助手の手の中でそのまま寝てしまったこともあるという。
前述の通り2026年2月現在の総獲得賞金は45億円超だが、中央競馬では新馬戦以外走っていないため、中央獲得賞金が僅か720万円しかないことをよくネタにされる。ちなみに地方獲得賞金は2億8700万円で、残る40億円超を海外で稼いだ計算になる。
国内獲得賞金は2億9420万円だが、実はこれはシンエンペラー(3億5600万円)以下。netkeibaなどの競馬情報サイトでは海外の獲得賞金はカウントされないため、馬主で検索をかけるとデフォルトでは賞金順に表示されるため上から2番目に表示される。
同姓同名の馬主を分けて検索できなかった頃は、ハッピープログレス[14]よりも下に表示されていた(2024年東京大賞典で追い抜いた)。
」と吉田照哉氏に語り、レースでもフォーエバーヤングを応援していたという。
」。| リアルスティール 2012 鹿毛 |
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
| Wishing Well | |||
| *ウインドインハーヘア | Alzao | ||
| Burghclere | |||
| *ラヴズオンリーミー 2006 鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | |
| Terlingua | |||
| Monevassia | Mr. Prospector | ||
| Miesque | |||
| *フォエヴァーダーリング 2012 栃栗毛 FNo.2-b |
Congrats 2000 鹿毛 |
A.P. Indy | Seattle Slew |
| Weekend Surprise | |||
| Praise | Mr. Prospector | ||
| Wild Applause | |||
| Darling My Darling 1997 鹿毛 |
Deputy Minister | Vice Regent | |
| Mint Copy | |||
| *ローミンレイチェル | *マイニング | ||
| One Smart Lady |
クロス:Mr. Prospector 4×5×5(15.63%)、Northern Dancer 5×5×5(9.38%)、Secretariat 5×5(6.25%)
より。
』より。
より。
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掲示板
3081 ななしのよっしん
2026/05/30(土) 08:47:47 ID: rW+ENWMWp7
3082 ななしのよっしん
2026/06/07(日) 08:03:16 ID: pk7P8KtmgF
カランダガンは馬塲が悪すぎるとはいえ昨年負けた相手(2着馬)にも大きく離されて先着される4着 競馬場適正って本当に大切なんだな
3083 ななしのよっしん
2026/06/12(金) 05:45:02 ID: pk7P8KtmgF
ナイソスがトップハンデでジャーナリズム達を四馬身完全に置き去りにしてメトロポリタン制覇かぁ
さすがはエバヤンに必死に食らいつけてただけはあるなぁ そりゃバファートもキングコングっていうわけだ
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最終更新:2026/06/12(金) 10:00
最終更新:2026/06/12(金) 10:00
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