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医師(いし)とは、医療従事者のうち医学や医術に基づいて、人間に対し診断及び施術、公衆衛生に関する指導等を行う職業である。
概要
一般的には医者(お医者さん)、先生と呼ばれている。
大きく分けると、自分で病院や医院を経営する「開業医」(かいぎょうい)と、病院に勤務をする勤務医に二分されるが、医学者、産業医、医官、保健所長という役職も存在する。
社会的な地位も高く、永山基準施行後のある凶悪事件で地元の名士の61歳の男性院長が被害者となったが、なんと被害者1人に対して2人に死刑判決確定を下せた唯一の職業でもある。
正しいとは限らない
真面目にやってる患者思いの良いお医者さん…もいれば、
その真逆を地で行く(技量がない・態度が最悪すぎる)とんでもない奴も居るので要注意。
例:同業者が増えすぎ玉石混合になった歯科医など。
いわゆる「ヤブ医者」や「金儲け第一の悪徳病院」「無駄な治療」「誤診だらけ」も普通にあるため
大きい病院だからと安心せず、事前に情報を調べておくのも有効。
(医療機関の評判を集めたサイトや、Googleマップ等のレビューでも調べる事が可能)
「悪い病院」「悪い医者」+「見分け方」「特徴」なんて検索してみるのも非常に役に立つ。
医師も人間であるため、技量・知識にも個人差(得手不得手)もあるため、「医者がそう言っていたから間違いないのだろう」ではなく、複数の医師・病院の診察を受ける手段(セカンドオピニオン)も非常に有効である。
…結果に不安があったり、態度の悪すぎる医師に従う必要はない。
セカンドオピニオンを申し出て医者がブチ切れるならビンゴである。
医師になるには
医師は国家資格であり、医師になるためには「医師国家試験」に合格し、厚生労働省から免許を受けなければならない(医師法第2条)。
「医師国家試験」の受験資格者は、同法第11条において定められており、基本的には医学部を卒業した者が受験資格を有する。
これに合格後は、同法第16条2項にて「診療に従事しようとする医師は、2年以上、医学を履修する課程を置く大学に附属する病院又は厚生労働大臣の指定する病院において、臨床研修を受けなければならない」と定められている。
この期間において臨床研修を受けている者を一般的に「研修医」(けんしゅうい)と呼んでいる。
ステップ1: 医学部に入学する
医師になるには、まずは医学部に入学しないとどうにもはじまらない。
日本の医学部は大きく分けて「国公立」「私立」「大学校」に分けられる。
国公立は行政が立ち上げている大学にあたり、何よりも学費が安い(他の国公立大理系学部と全く同じ)であることが大きなメリット。そのため、両親が裕福でなくても入学し、バイトで生活しながら学ぶことが出来る。ただし、それゆえに非常に競争が激しく、偏差値も地方大でもかなり高めに推移しており、一番低くても65(河合塾)である。ちなみに、受験科目の違いから一概には比較できないが、東大理科Ⅰ類は67.5なので、東大よりほんのちょっとだけ簡単というレベルである。
最近では「地域枠」を設ける地方大が多い。これは、予め設定した人数をその地元(北海道なら道内から○○人)から受け入れるというものである。大学によっては定員の半数が地元枠だったりする。これにより、将来的に地元に残ってくれやすい人材を確保できるようになり、地方の深刻な医師不足を改善することが期待されている。その一方、首都圏在住で地方医大にしか受からないような学力層の人間にとってはかなり辛い状況なのが現実だろう。現実には、その地方に縛られることを嫌った地元の好成績層が地域枠を回避した結果、この水準では医学教育に耐えられないと判断されるような成績層の学生しか集まらず、定員割れになるケースもみられている。
国公立大は学費が安いが、足りない分は税金から賄われる。卒業までに、1人あたり5000万の税金がかかっている。だからこそ、卒業生が医者や医学研究者にならないことが叩かれたりするのである。
なお、例外が自治医科大学。ここは表向きは私立大なのだが、卒後はほぼ全員が僻地医療に貢献するという条件付きで、学費全額免除などの優遇を受けて学んでいる。受験も特殊で、47都道府県からそれぞれ2~3人の合格者を出す仕組み。その都道府県により大きな難易度格差があるので要注意。「僻地」が無い大阪府でも2人の枠がある。不思議だ。
私立大は民間により設立されている。学ぶ内容に大差はないのだが、民間設立ゆえに学費がアホみたいに高い。一番安い慶応大や順天堂大、慈恵医大クラスでも、卒後までに最低でも2000万はかかる(そこに生活費などが加わる)。3000万は軽くかかる大学も多く、こうなると普通のサラリーマン家庭では通わせることはまず無理。結果として裕福な家庭のボンボンが集まる環境であり、受験難易度も国公立と比べるとかなり下がる大学が多い。学生時代から高級外車を乗り回すような輩がクラスメイトになるという。しかし、底辺私学でも医学部は偏差値62.5(同じく河合塾)はあり、MARCH理系より上である。倍率もとても高い(昔の私立医学部はFランたくさん、裏口入学当たり前であったが)。最近では地元出身者優遇のための東北医科薬科大学の学費が安く抑えられていたり、国際医療福祉大など新規参入もある。
やや例外的存在なのが産業医科大。国からの支援も多少ある。ここは将来産業医として企業の福利厚生に貢献することを求められる大学で、学費は国公立よりは高いが他の私立よりは遥かに安く、難易度も医学部の中ではあまり高くない。産業医に興味があるならかなりオススメ。
近年、某大学では入試で女性というだけで80点減点されていたということが明らかとなった。これは日本が少ない医師数で現場を回すという政策で動いている以上、産休や育休で穴をあける女医を入れたくない、という業界としての選択の現れだった。現代の感覚で言えば当然ながら女性差別なのだが、これを「じゃあ男女平等に入学させれば」と稚拙に解決しようとすると失敗するのは目に見えている話であり、根本的に医者の絶対数が増えて、男女ともに安心して休める環境を作らないと解決しない話である。また、実際に優秀な外科医は圧倒的に男性に多いという性差もはっきりと存在しているのも難しい問題である(もちろん、優秀な女性の外科医もいるが)。しかし、女医が診察をした方が患者の死亡率が低いというデータもある。
大学校として存在するのは防衛医科大のみ。ここは卒後は幹部自衛官としての道が開かれている。授業料はタダ。というか自衛官扱いなので給料も衣服も食事も全部出る。全員が入寮する義務があるが、防衛大と違って二人一室。防衛大のような恐ろしいレベルのシゴキもない(自衛官なので体力をつける目的の運動はかなりやらされるが)。なお、防衛大と異なり、卒後の自衛隊勤務義務を破ると制裁金が課されるので要注意。受験は東大理Ⅰクラスよりもちょっと簡単というレベルで結構高めに設定されている。
最近では国内の医学部に入学が難しいと判断して、ポーランド、ハンガリーなどの東欧や、インドなどの海外の医学部を目指すケースもある。が、海外の医師免許は日本では使えないことが大半で、再度日本の医師国家試験を受ける必要がある。この場合、日本の大学の医学科で勉強して受ける国家試験とは別の試験となり、難易度がメチャクチャ跳ね上がり、滅多に合格できない超絶狭き門なのだそう。
キミがどこを選ぶのかは、キミの両親の経済状況や将来進みたい方向とを踏まえてよく考えよう。私の経験上、一般人でも頑張れば地方医大くらいなら入れる。学力に自信がなくても地方医大を目指す所から始めて欲しい。地方医大なら両親が貧乏でも奨学金を最大限もらったりすれば問題ない。医者になったあとは給料たんまり貰えるから、いくらでも借金返せるし親孝行も出来るぞ。出身大なんて教授を目指すとかじゃなければ全く評価されない世界でもあるからね。東大卒でもやぶ医者はいるし、底辺私立大でも良医はたくさんいる。
ステップ2:大学時代
晴れて医学部に入れたキミ、おめでとう。あの激しい受験戦争を乗り越えるために、青春を灰色にしてまで必死に勉強してきた人も多いだろう。
1,2年の一般教養も学ぶ時期はある程度は余裕があるのだが、徐々に基礎医学講義が入ってくると、朝から夕方までミッチリ授業が詰まっていることが当たり前になる。もちろん、程よく講義をサボって遊んだりは出来るし、それだけ要領よくサボっても単位を取れるだけの奴も多いと思うけど。
大学によっては2年後期くらいから解剖実習が始まると思う。これは実際の遺体(ホルマリン処理されているが)を使って人体の構造を学ぶというもの。生まれて始めてメスを持って、実際の人の体に傷をつける初めての日。解剖実習初日にはリアルに実習室でゲロる医学生がいるし、平気だった人でも、その後数日間は(以下ホワイトアウト)肉→筋肉に似てるからや、スクランブルエッグ→脂肪組織に似てるから、ホルモン→内蔵を食べることが出来なくなるなど傷跡を残す事が多い。なお大抵の人が数回実習をやると慣れる。が、慣れは怖いもので解剖実習中にふざけて人体で遊んだ医学生が退学処分になったってケースが以前話題になったり。献体になることを望まれた方の気持ちを踏みにじってはいけない。
3年くらいから臨床講義が始まる。これは今までの基礎医学をベースに、実際の医療の知識を学んでいくもの。これが非常に莫大で、これを1年半かけて詰め込んでいく。将来進む気がない科の知識も完璧に覚えることを要求されるので辛いところ。科によって試験の難易度も差があり、毎年半数くらいを追試験送りにする科があれば、解答欄に「本当に美味しいカレーの作り方」をかけば受かるなんていうゆるい科も存在する(これは他の学部でも同じかもね)。
これを乗り切ると、CBTというパソコンで受ける統合試験とOSCEという基礎的な実技試験を受けることになる。これらに受かるとStudent Doctorとしてみなされ、一部の医療行為が実質的に合法化され、大学病院や市中病院での実習が許可される。
そして、早い大学では4年の冬から、たいていの大学では5年の頭から病院実習が始まる。主に大学病院にて、実際の診療風景を見させたり、上級医の監督のもとで、問診や簡単な診察、採血などの医療行為を行い、臨床スキルを身に着けていく。この実習が始まると完全に時間が読めなくなるため、バイトをやめざる得ない状況になるケースが非常に多く、奨学金に頼る人も増えてくる。外科系だと、実習時間があと30分で終わる!という時に超緊急オペが入り、終わる頃には日付が変わる直前なんてことも…(遠い目)。
この実習中は食費がかなり浮く。上級医のおごりで食事を食べに行ったりする機会が増えるため。以前は製薬会社主催の勉強会で食費が相当に浮いていたが、製薬会社との癒着を問題視した当局により規制がかけられ、勉強会はしても映像を流すだけで終了、食事は持参してください、というレベルになってしまった。まぁ、製薬会社から上手く金を引き出して勉強や遊びに行く医者や医学生も実際いたのはいたので、規制はやむなしだったとは思う。
この頃から国家試験の勉強を始める人が出てくる。国家試験の範囲は非常に広く、生半可な勉強ではかなりしんどい。「早くから始めておけば後が楽」はまさにその通りなので、ちょっとした休みを使って回っている科のクエスチョンバンクを解いたりすると良いと思うよ。
5~6年生の実習の休みを使って、初期研修で行きたい病院に見学に行くことをおすすめする。今の時代は初期研修先は自分で行きたい病院を探して応募し、病院によっては採用試験を受ける必要がある。特に、超人気病院ともなると競争率が数倍まで上がるため、面接担当の医師に名前と顔を覚えてもらったほうが有利になるので、そういう病院(聖路加とか亀田とか飯塚とか武蔵野日赤とかその辺り)を狙うなら、何度も見学に行くことをオススメする。
6年次は自分が特に興味がある科を中心に、夏くらいまで1ヶ月単位で実習を行っていく。これが終わると卒業試験・国家試験に向けた勉強が本格化する。実習が終わると完全放置の大学もあれば、TECOMやMECを大学単位で購入し、全員に授業として見せる大学もある。
そんでもって卒業試験。これは大学により異なるので割愛するが、国家試験合格率を高めるため、底辺層を不合格にして留年させる大学も存在する。特に入学時偏差値が低い私立医科大。
国家試験は3日間かけて行われるマーク式の問題。最近は、以前のような「重箱の隅をつつくような超マニアックな疾患」はほぼ出なくなり、「医師をやるにあたって平均的な知識」を求められる傾向にある。あと英語での出題も増えたね。問題の難易度自体は年により異なるが、だいたい受験生の9割程度を合格させるように合格最低点が変動するので気にする必要はない。禁忌肢問題が時折話題になるが、露骨な地雷選択肢(これやると患者が死ぬよってレベルの選択肢)だったりするのでよほど勉強不足でなければ大丈夫だろう。また、極端に正答率が低い問題は、合格最低点をいじるために削除される時とされない時があり、それは後日厚労省から発表される。
これに合格すると晴れて医師免許をゲットだ。合格発表まで1ヶ月以上あるが、自己採点で大抵合否が分かっているので、晴れて卒業旅行に行ったり、落ちてそうだけど来年また頑張ろうと開き直って楽しむ学生が多いだろう。
奨学金について(超重要)
大学で学ぶ際に貰う人が多いと思うのでいくつか注意点を。
- JASSO(育英会)…返還義務ありの2種を貰う人は結構多いと思う。卒後も数十年かけて返済する義務があるが、利息が安めに設定されているし、将来の勤務先の制限がないので、経済的に苦しいならまずJASSOを検討して欲しい。相当な低金利であれだけの額を貸してくれるというのは、将来の待遇が約束された医学科では物凄く嬉しいことだったりする。
- 行政系…各都道府県など行政が出しているもの。大抵が卒後条件を満たせば返済義務がないもの。身近なものだと、地元枠入学生の学費免除などが該当する。他には、卒後X年間の指定地域での勤務で返済義務消失といったものも。将来その地方で働きたいという意志があるのなら、返済義務無しが多いので検討の価値があるが、心変わりしてやっぱ嫌だ、となった際は全額返済が要求されることもあり注意が必要。
- 民間病院系…各病院や連合グループが独自にやっている奨学金制度。卒後にそのグループに入って医者をやれば返済条件が消失するし、破れば返済義務が生じるのは他の奨学金と変わらないが、医学部に入学したてで何も知らない医学生相手に、そういう事情を隠して奨学金勧誘を行うグループがある。特に民医…うわなにをするやm・・・
ステップ3: 初期研修医時代
2年間の初期研修医時代は、以前では「安月給・休みなし」という超絶ブラックとして有名であった。「ブラックジャックによろしく」などの著作中でもあるが、大学病院では月給が手取り5万円などというとんでもない状況だった。そのため、休みを潰して夜勤のバイトに行くなどして生計を立てるしかなかった。
だが、臨床経験が非常に浅い医者がまともに診療をこなせるわけもなく、初期研修医が診察を行ったことで誤診や死亡事故が散発。これを重く見た厚労省が「その年代の社会人がもらえる平均的な給料を最低でも渡しなさい(税金込で30万程度)」という通達が入り、同時に初期研修医のバイトは禁止されることとなった。
この通達が出て以降、病院ごとの給料の格差がはっきりと出るようになった。黙っていても初期研修医が集まってくる人気病院・ブランド病院は厚労省通達と変わらない額しか出さないところが多いが、北海道や東北、山陰や四国など、深刻な医師不足に悩む地域では研修医の初任給が手取り50万を超えるようなところも出るようになった。以前は初期研修1年目の年収が1000万を超える病院が青森にあったが、現在では減額されてるね。
医師免許を持っているとはいえまだまだ右も左も分からないわけで、原則としては上級医の指導、監視のもとで様々な臨床行為を行っていく。内科系では日常の診察だけでなく、その患者の治療方針や手技なども自ら実践する機会を多く得ることになり、様々な良い経験、悪い経験もして医者としての立ち回りを覚えていくことになる。
患者に感謝されることが多いだろうし、それが医者をやってて最高に嬉しい、やっててよかったと思う時なはず。だけど、ありもしないこと、関係ないことで理不尽にキレる患者もいる。モンスタークレーマーみたいなのと遭遇した時は、その日1日が鬱になるだろう。理不尽な事で裁判起こされたりことも考えられる世界だ(※病院の顧問弁護士がしっかり守ってくれるし、こちらに落ち度がない医療訴訟で医療側が負けるケースは殆どない)。いずれにせよ、常に最悪の事態を想定して、日常の診察を行うことは本当に重要。
現在の研修医指導方針が総合診療/救急医療に偏っているため、興味が無い科であっても数ヶ月回ってまんべんなくスキルを磨くことを求められる。最近はその傾向がやや薄まり、2年目には将来進む科を長く回ることも可能にはなったと思いきや、マイナー科へ進む医学生が激減したため、また制度が変わるようである。
なお基本的に、専門医取得に必要な症例に、初期研修医時代のものを利用することは出来ない。
3年目以降
初期研修を2年終えると、修了証を渡されて晴れて「1人で治療方針を決定したり出来る権利」を得ることになる。
が、たった2年の臨床経験でしっかり患者の治療が出来るか?と言われると答えはNO。大抵の医師は、上級医と相談したり自分で知識を得ながら臨床経験を積んでいく。
特に、多くの科では5年目以降に専門医取得を控えている。その症例を得るため、3年目以降は出来る範囲で主治医としてすべての治療方針を決定しながら経験を積み、同時に座学で専門医試験を突破するだけの知識を深めていかなければいけない。
なお、専門医は必ず持っていないといけないものではなく、専門医制度が激動の時代を迎えている現状では、積極的に取る必要がないと考える医者がそれ相応にいるのは当然だと思う。将来的には専門医資格は試験ありの更新制になる可能性が高く、忙しい業務の中で試験対策しないといけない、と考えるとげんなりする状況になるのは目に見えている。
3年目には、多くの医師が各大学病院の科に入局し、その人事に従い病院を決定していくが、一部の医者は入局せず、独自に病院を探して就職を選択するケースもある。待遇はたいていは勤務先の額になるが、そのへんのサラリーマンと大差ない額かつ各種手当てゼロになるため、5月や9月など休みが多くなると手取りが1桁ということすらある。
そのようなブラック企業もびっくりな待遇では生きていけるわけもないので、夜勤のバイトなどで生計を立てることになる。3年目以降はバイト出来るので、当直のバイトなど行くと時給数万(時給だよ。1回の総額じゃなくて)もらえるような病院に行ったり出来る。市中病院勤務の場合、土日の待機番もあるため原則としてバイトは出来ないが、市中病院は3年目以降は手取りで50万をこえるようなところも多いのであまり問題にはならないだろう。
このような時代であるため、はじめから大学医局に入らず、独自に病院を探す人も増えた。それが気に入らないのか、専門医試験の受験資格を得るためには、大学病院での勤務を事実上義務化する動きがあったりして、国としては大学医局に医者を縛りたいのだろうねって感じる。
また、臨床現場から離れて研究の分野に進む人も一定数いる。ノーベル賞を受賞した山中先生もこのパターン。このパターンだと大学院の授業料を払えないため、大学医局に所属し、授業料のために病院業務をすることが多い。が、これが無給医問題である。バイトを回してもらうために、大学病院業務をタダでさせられている大学院生が非常に多く、適切な給料が支払われていなかった。ちなみに適切な給料を支払うと、大学病院の大半が大赤字に転落する。国が病院を徹底的に締め付ける制度にした結果、医療者の労働環境が劇的に悪化しているのだ。
他、臨床を諦めて医官に進む道もある。これは、医師免許を持った人限定で、厚生労働省に入省出来るコースとなっている。医療行政に強い興味があるならオススメするが、臨床経験が少ない人が、国民が求める医療行政を立案出来るのか、疑問に思うことはある…。せめて感染症医学を一通り経験するとか、そういう人に入ってもらいたいのが本音なのかな、と思ったり。
同じく行政系であれば、保健所の所長という仕事も。法律で医師免許持ちでないと所長になれないという制約があるため、初期研修終わった直後の人でも「所長」の椅子に座れる。給料はそこそこ、定時勤務、土日祝完全休みと割とホワイトということで、都市部の保健所長の椅子は非常に狭き門なのだそうだ。まぁ、今の新型コロナ関係では神経すり減らしてる保健所勤務の人たちも多いだろうし、有事には大変な仕事ではあるね…。
医師・医局を題材にした作品(五十音順)
ニコニコ大百科に記事がある作品
- ER緊急救命室
- 犬童医院繁盛記
- カドゥケウスシリーズ
- 仮面ライダーエグゼイド
- THE 外科医
- 白い巨塔
- JIN-仁-
- スーパードクターK
- チーム・バチスタの栄光
- ドクターX〜外科医・大門未知子〜
- Dr.コトー診療所
- ドクター・ストレンジ
- Dr.HOUSE
- 脳外科医 竹田くん
- ブラック・ジャック
- ブラックジャックによろしく
- 振り返れば奴がいる
- HOSPITAL. 6人の医師
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医師一覧
実在の医師
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記事タイトルが実名(あるいは「実名+敬称」)の人物
- アルフレッド・アドラー:心理学者。眼科→内科→精神科というキャリアを辿った
- アレクサンドル・ボロディン:作曲家、化学者として知られるが本業は医科大学の教授
- 石井四郎:細菌学の権威。ろ過装置の発明などあるが、大日本帝国陸軍731部隊長としての黒い闇も
- 伊奈川愛菓:将棋棋士。2016年医師国家試験合格
- 岩田健太郎 : 神戸大学医学研究科感染症内科教授。国内では名の知れた感染症専門医。DP号告発動画は賛否両論だった
- 梅村聡:政治家、内科医
- カール・グスタフ・ユング:心理学者、精神科医
- 北村惣一郎:心臓血管外科分野での業績多数
- クレマン・ジュグラー:フランスの医師・経済学者。経済学者としての業績で著名
- 小池晃:政治家、消化器内科医
- 斎藤環:評論家、精神科医
- 坂井秀至:囲碁棋士。2001年医師国家試験合格
- ジークムント・フロイト:精神分析学者、精神科医。精神分析の創始者
- ジャック・ラカン:精神分析学者、精神科医。
- JANAKIRAM先生:インドの頭蓋底外科医、耳鼻咽喉科医
- 立谷秀清:内科医、福島県相馬市第6代市長
- ダンカン・マクドゥーガル:アメリカの医師。人間の魂の重さを測ろうとした実験で知られる。
- 中塚尚子:立教大学心理学部教授、精神科専門医臨床心理士
- 名越康文:思春期精神医学、精神療法を専門とする精神科医。高野山大学客員教授、相愛大学客員教授。映画評論や漫画の解説、ゲーム実況でも知られる。
- 西浦博:京都大学大学院医学研究科環境衛生学教授。理論疫学の世界的権威。「8割おじさん」
- 野口英世:黄熱病研究にその身を捧げた日本を代表する医師。
- 日野原重明:文化勲章持ち。多数の著書や医学への貢献などで有名
- フランク・ジョーブ:アメリカの整形外科医。トミージョン手術の発案者。ダイジョーブ博士の元ネタでもある
- フランソワ・ケネー:フランスの医師・経済学者。経済学者としての業績で著名
- 山中伸弥:iPS細胞でノーベル賞を受賞。再生医療を更に現実とした人
- ルドヴィコ・ザメンホフ:人工言語エスペラントの発案者。ポーランドの眼科医
記事タイトルが実名ではない人物
- 海堂尊:外科医・病理医であり小説家。現在は重粒子線治療や医療Aiに関わる日本の権威
- 伽那ノ光:フリーゲーム制作者。小児科医
- 香山リカ:ライター、評論家、政治活動家。精神科医
- チェ・ゲバラ:キューバのゲリラ指導者。アルゼンチン時代に医師免許を取得している
- 手塚治虫:日本が世界に誇る漫画家。医師でもあったが診療行為を行ったのは医師免許取得前のみ
- Dr.熱血:歌い手、ゲーム実況者、コスプレイヤー。堀江由衣のファン。救急医
- 内科部長(アイドルマスター):アイドルマスターのファン。内科医
- ノストラダムス:16世紀フランスの予言者、占星術師、詩人、医師、科学者、料理研究家。
- 森鴎外:明治・大正時代の文豪。医師としても陸軍軍医部長を務めた
- ゆうきゆう: 「マンガで分かる心療内科」などの漫画原作者。精神科医。精神科医院・皮膚科医院を複数運営
ニコニコ大百科に記事がない人物
- 大村智:線虫感染症に関わる研究で2015年にノーベル賞を受賞
- 華佗:中国後漢末期の医師。世界ではじめて麻酔を使って手術を行ったとされる偉人
- 北里柴三郎:細菌学の世界的権威。ノーベル賞は当時の東洋人差別で受賞できず。北里大創設者
- ハンス・シュペーマン:胚細胞の発生についてノーベル賞受賞。高校生物で有名な研究の人
- 利根川進:抗体生成の遺伝的原理を解明。1987年にノーベル賞受賞
- ハラルド・ツア・ハウゼン:ドイツの医師。子宮頸がんとHPVの関連を証明し2008年にノーベル賞受賞
- 華岡青洲:江戸時代の外科医。文献が残っている中では世界最古の麻酔手術を行った人物
- アンドリュー・ウェイクフィールド:イギリスの「元」医者。論文捏造で医師免許を剥奪された悪しき研究者
- 内海聡:医師。反精神医療活動家。陰謀論を軸とした反医療本を多数執筆するSF小説家でもある
- 近藤誠:元放射線科医。がん放置療法でメディア出演多数。主に悪い意味でがん治療に影響を与えた
- 毛利子来:小児科医。育児本で賞を多数受賞した功績があるが、反ワクチン活動の大家でもある
- 母里啓子:医師。反ワクチン本を多数執筆。古いデータを愛用して現代ワクチンを叩くスタイル
フィクションに登場する医師
- 雨宮吾郎
- 井坂深紅郎
- ISI君
- ISHR先生
- 泉博
- ガヴィル(アークナイツ)
- カエル医者
- 鏡飛彩
- 岸谷新羅(闇医者)
- 九条貴利矢
- コンバット越前
- 賢木修二
- 佐渡酒造
- ジョーイ(ポケモン)
- 鈴原トウジ
- ダイナミックドクター
- チョコラータ
- TRN
- ドクトル・ホグバック
- 新野洋一
- 花家大我
- パラメディック
- 比良坂竜ニ
- ブラック・ジャック(モグリ)
- 宝生永夢
- 撲殺天使宮田
- ロマニ・アーキマン
関連項目
- 病院
- 職業の一覧
- 医学部
- 研修医
- 看護師
- 薬剤師
- 臨床工学技士
- 公認心理師
- 保健医
- 医者が病気
- 白衣を着た患者
- 医者が黙って首を横に振るシリーズ
- 医者が絶望シリーズ
- 医者要らず
- 厚生労働省
- ニコニコ大百科:医学記事一覧
- 衛生兵
- ペスト医師
- 闇医者
- ドクターヘリ
- 白衣
- 額帯鏡
子記事
兄弟記事
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