「アタシは魔法が使えるのっ。魔法少女スイーピーなんだから!」
スイープトウショウ(ウマ娘)とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
実在の競走馬「スイープトウショウ」をモチーフとするウマ娘である。CV:杉浦しおり
概要
誕生日:5月9日 身長:139cm 体重:計測断固拒否 スリーサイズ:B72/W49/H73
ツンツン駄々っ子な魔法少女。魔女を名乗る祖母の元で育てられ、その影響で魔法使いを目指すようになった。レースで勝てば魔法を体得できると信じている。今は見習いなので、思い通りにいかないと物理で解決しがち。
ワガママで、泣き出すとなかなか泣き止まない。
自称「魔法少女スィーピー」魔法を使えると信じ切っており、常に魔女のような恰好をしている。とってもワガママな性格で、トレーナーの言うことはほとんど聞かず、自分の思い通りにならないとすぐにへそを曲げる。
(リニューアル前)
一人前の魔女を目指してレースを走るウマ娘。耳付きのとんがり帽子を被っている。
祖母(グランマ)のことを強く敬愛しており、彼女が『魔法』へ非常に強いこだわりを持つ要因にもなっている。
父親にはとてもつんけんしているが、本当は大好きなツンデレちゃん(byカレンチャン)。この世界のスイープのパパって、もしかして池添なのでは…? 育成ウマ娘のホーム台詞でやたらあんみつを推す設定が提示されて池添説が補強された。
「スイーピー」は実馬にも用いられていた愛称。
(※上記プロフィール文の「スィーピー」は原文ママだが、現行だと「スイーピー」表記になっているため単純に誤表記と思われる)
よく見るととんがり帽子の耳の位置はウマ娘の耳の位置に対して前すぎるのだが、この帽子はグランマ作で、耳はスイープ自身の耳が入って物理的に動かしているわけではなく、耳の動きと連動して工学的に動いているハイテクアイテムであるという設定が後に判明した。
勝負服は金色と赤(海老色)のダイヤモンド型が散りばめられた丈の長いローブ。イラストでは裾がかなり余って引きずっており、名前と関連の深い箒を携えている。
ゲームでもほぼそのままだが、さすがに箒は持たず、ローブの裾は足首あたりの高さになった。
アニメでの扱い
2期・第1話でトレセン学園の図書室に一瞬だけ登場するのだが、その時に読んでいた本が、
と、ツッコミどころ満載な書物ばかりで、トウカイテイオーも「何読んでるの・・・」とツッコミ。池添!嫁に何読ませてんねんwww
劇場版『新時代の扉』ではセリフ無しのカメオ出演だが、その中ではかなり出番が多い。さらに顔は映らないとはいえグランマもアニメ初登場となった。
史実のジャングルポケットとスイープトウショウの調教師(渡辺栄)及び主戦騎手(角田晃一)が同じ故のの好待遇だろう。ちなみに史実の「グランマ」サマンサトウショウや、母タバサトウショウも渡辺師が管理していた。
ゲームでの扱い
育成ウマ娘:プラタナス・ウィッチ
ステータス(☆3) | |||||||||||||||||||
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スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ | |||||||||||||||
101 | 85 | 110 | 65 | 89 | |||||||||||||||
バ場適性 | |||||||||||||||||||
芝 | ダート | ||||||||||||||||||
A | G | ||||||||||||||||||
距離適性 | |||||||||||||||||||
短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 | ||||||||||||||||
E | A | A | D | ||||||||||||||||
脚質適性 | |||||||||||||||||||
逃げ | 先行 | 差し | 追込 | ||||||||||||||||
G | G | A | A | ||||||||||||||||
成長率 | |||||||||||||||||||
固有スキル『いただき☆ストレリチア!』 | |||||||||||||||||||
最終コーナー突入時まで冷静に後方で控えていると残り300m地点でスピードアップの魔法をかけて速度を上げ続ける | |||||||||||||||||||
ウマ娘テンプレートボックス |
育成実装まで
育成未実装、アオハル杯での使用可能を経て2021年10月11日のカワカミプリンセス実装に際してレースライバル・勝負服姿が実装。
サポートカードとしては恒常R及びSR[見習い魔女と長い夜]が最初の追加ガチャで実装された。
学園内の生活態度もワガママ自己中心的な行動がとにかく多く、野菜が食べたくないから他人に押し付ける、スズメに魔法をかけようと追いかけ回す、赤点補習が受けたくないのでサボって逃げるなどやりたい放題。寮長フジキセキも先生達も翻弄されて大変。
挙句、学園内に描いた落書き魔法陣を生徒会に消されたことに対して『勝手に魔法陣を消さないで!!』と怒りの逆ギレ陳情投書を生徒会に提出し、エアグルーヴを呆れさせた。
このように全体的に大暴れしまくりだが、あくまで好きじゃないことをはやりたくないだけの主義であって、根は素直な少女。悪いことをしたという自覚があればちゃんと謝る。謝って済まないくらい迷惑かけている気もするけど。
2021年7月29日にはSSRサポートカード[ツメたいヒトリジメ?]が実装。同日から開催の期間限定イベント「ウマ娘夏物語」でもメインキャラの1人として登場した。
イベント内ではマルゼンスキー達が行こうとしていたバブリーランドが「最高の魔法がかかる場所」と聞くや否や、目を輝かせてそのままマルゼンの愛車を全力疾走で追いかけて同行するアクティブさを見せた。ウマ娘は所定の場所以外での全力疾走を禁止されているはずなのだが、大丈夫なんだろうか……。実際、放っておくとまずいと思ったダイワスカーレットが追いかけ、スカーレットは誘いを断ったのに結局バブリーランドを訪れるという話に繋がる。
また、イベント内ではこれまで断片的でしかなかった祖母や『魔法』と、彼女がそこまで強くこだわる理由が判明。
小さい頃に不安や悲しみに暮れていると、祖母が『魔法』と称して不思議なおまじないと共に赤いバラや白いハトをパッと出して見せ、励ましてくれたのだという。つまり祖母の魔法とは手品なのだが、スイープ自身は本物の魔法使いと魔法そのものを信じ、そして魔法が勇気を与えると心から確信して今に至るのである。
事実、サポートカード他ゲーム中にスイープが魔法を使おうとする際は、必ず何かもしくは誰かに向けて呪文を唱えており、例えば自分に対して足が速くなる魔法だとか頭が良くなる魔法をかけるといった描写は一切無い。
イベント内でもスランプ気味になってふさぎ込むスカーレットを呼び出して、祖母と同じバラやハトの魔法をかけて勇気づけており、本質は「誰かに向けた魔法」なのだろう。
2022年2月24日の1周年で実装された「Make a new track!!」内のイベントでは、史実で縁があったゼンノロブロイ、アグネスタキオンやキタサンブラック等の他の面々との会話が大幅に増えている。
育成実装
育成シナリオは「『ティアラ路線のウマ娘(牝馬)はクラシック三冠路線のウマ娘(牡馬)に劣る』という(スイープ現役当時の)統計的事実」という概念を劇中で提示するなどして、「牝馬の時代の始まりを告げた競走馬」としてのスイープトウショウを強くフィーチャーした内容となっている。
ワガママ少女に振り回されるシナリオになるかと思いきや、ワガママだが決して物を知らない子供ではない、天賦の才を持ち人々に「魔法」を掛ける大魔女スイープが描かれ、これまでの彼女のイメージを覆すような姿が描かれる。
そんなシナリオの兼ね合いもあってか、秋華賞(クラシック10月後半)で1着必須という過去に類を見ないハードな目標設定が見られる(対戦相手は厳しくないが)。ちなみに、直前に実装されたイナリワンも「クラシック級東京大賞典(12月後半)で1着必須」という類を見ない要素があったのだが、いきなり塗り替えられる形になった。
メイクデビュー直後には、出遅れ率が大幅に上がる&賢さが下がるマイナススキル「アタシに指図しないで!!!」が付与され、この手の要素の中でもかなり長持ちでシニア級宝塚記念まで除去されない。もっとも追込なので出遅れてもそんなに不利ではなく、そして入れ替わりで掛かり率が下がる&賢さが上がるスキル「自制心」が習得可能になる。固有スキルが掛かりで不発してしまうため嬉しい効果。
なお、トレーニング制限イベントはバッチリ搭載。まあ他のウマ娘にあってスイープに無かったら嘘ですよね……
さらに固定イベントにてレース出走制限というのもあるが、これはクラシック6月後半のみの効果で、クラシック級で宝塚記念に出走して勝ってしまったらシナリオが台無しになるのでそれを防ぐ意図もあっての要素と思われる。
また、冬の日にコースに出たのに一向に走ろうとしないスイープを信じて待ち続けて雪が積もるトレーナーといった池添伝説エピソードも完備。
サポートカード
所持スキルはやはり追込系のものが2つあるが、汎用だが逃げくらいしか使わない「ポジションセンス」、汎用で優秀だが追い抜き目的なのでこっちも追込だとやや劣る「スリップストリーム」と、一貫性の低いラインナップ。
「ささやき」「トリック(前)」「トリック(後)」とデバフで他人に迷惑をかけてくる一面もあるが、「ささやき」はともかく「トリック」が優先順位の低いものなのでデバフ要員としての価値はそれほどでもない。
共通イベントでは序盤につけば多大なアドバンテージとなる良いコンディション「愛嬌〇」が手に入るという破格のイベント「ワンダフル☆ミステイク!」を搭載しているのが大きな強み。愛嬌○以外は何も貰えないので中盤以降では無意味だが、もう一つの選択肢は体力-20・スキルpt+40とデメリット大なので無意味とわかっていてもスズメを探すことになりがち。
もう一つの「ミラクル☆エスケープ!」も体力+10できるため、かなり優秀と言える。
SR[見習い魔女と長い夜]
スピードタイプ。
友情ボーナスが最大30%と高いうえにトレーニング効果も最大5%+固有ボーナス、やる気効果アップも最大40%、とトレーニング性能がSRとしては非常に高い。得意率も50と高水準。ヒントボーナスがない(固有で発生率のみ上がる)分、レースボーナス・ファン数ボーナスや初期絆ゲージも一通りあって隙がなく、スピードSRでも屈指の強カードである。
ヒントボーナスなしも、スイープは上記の通りヒント面で優秀とは言えないため、汎用スピードSRとしてはあまり気にならない欠点。
基本性能だけでも十分すぎるほどの強さだが、前述の通り共通イベントも強力。
一方でSR連続イベントは、上選択肢は2回ともスピード・スキルptが上がるが、貰えるヒントが「ラッキーセブン」と「冷静」といずれも微妙。下選択肢では1回目の「おひとり様○」はともかく2回目では育成で強い「一匹狼」が手に入るが、やる気がダウンしてしまい能力アップもない。と使いにくさがある。
SSR[ツメたいヒトリジメ?]
こっちもスピードタイプ。
友情ボーナス最大35%+固有、得意率65、固有スピードボーナスと、SRの友情性能の高さがそのままSSR化したかの如く驚異的な数値を持つ。しかしトレーニング効果アップなし、やる気アップも3凸でようやく追加されて最大30%と非友情性能が貧弱、友情特化なのに初期絆0とアンバランス。ヒントボーナスはないがレースボーナスが最大10%と高い。
レアスキルは終盤で視野を確保する追込用スキル「天命士」。長らくNPCアドマイヤベガの実質専用スキルとなっていたのがついにプレイヤーに与えられる形となった。視野スキルゆえにコストが安いため、チームレースではスコア稼ぎとしても有益。
連続イベントでは、1~2回目の上の選択肢が博打仕様であり、1回目はやる気、2回目は体力が増減する。1回目は成功時に追込用の強スキル「直線一気」も貰えるので、追込育成なら攻めたい場面。なお、失敗時もイベント中途終了はせず、レアスキル自体は確定で貰える安心仕様である。
余談だが、連続イベント2回目は実装当初「あまあま☆ニガニガ☆黒魔法」という名称だったのが、実装から少しして「あまあま☆マズマズ☆黒魔法」に変更されている。
関連ウマ娘
- ゼンノロブロイ
- 読書家ゆえか歴史上の魔女についても詳しく、『うまよん』ではスイープに度々早口で知識を語っているが、どうにも理解されなくてロブロイの空回りになるケースも。育成シナリオではスイープの「魔法」に掛かったライバルとして描かれ、史実同様秋シニア三冠を達成し「英雄」としてスイープに対峙する。モチーフ馬はスイープトウショウと対戦経験のある1歳上の牡馬。
- アグネスタキオン
- 共にジャンル違えど、研究好きなのも相まって仲が良く、タキオンからは薬の調合などのセンスの良さが評価されている。史実においてスイープトウショウの初仔がアグネスタキオンの産駒なので、そちらの縁とも。
- フジキセキ
- 栗東寮の寮長。
彼女にかかればその魅力とカリスマ性でどんなウマ娘も一発でメロメロ――なのだが、スイープだけはあまりにもクソガキじゃじゃ馬で言うことを聞かないので手を焼いている模様。ただし完全にふいにされているわけではなく、根気よく接すればちゃんと言うことを聞いてくれる。
モチーフ馬はスイープのデビュー当初(紅梅Sまで)の所属厩舎(渡辺栄厩舎。定年のためスイープは鶴留明雄厩舎に転厩)の先輩であり、デビュー当初の主戦騎手も同じ角田晃一だった。 - カワカミプリンセス
- モチーフ馬は2歳下で、晩年に牝馬GIで2回対戦。そして共に気性難でも有名。さらには魔女とプリンセスというどこか通じるモチーフもありながら意外と絡みはなかったが、先に実装されたあちらの育成シナリオでレースの先輩にして主なライバルとして登場。面と向かえば悪態をつくが、実はその言動を気に入っている。続くスイープの育成シナリオでは後輩として、比較的素直な関係で登場。
- ウオッカ、ダイワスカーレット
- 2人ともスイープにしばしば振り回されているが、付き合ってあげた時の喜びようから何だかんだ放っておけないらしい。
モチーフ馬は3歳下で、対戦は引退レースでのスカーレットとの1回のみ。スイープトウショウを牝馬の時代の先駆けとするならそれを確固たるものとした筆頭格がこの2頭であり、スイープの育成シナリオではその面を強く意識して描かれている。 - キタサンブラック
- ゲーム1周年以降にフィーチャーされ始めた関係。ワガママを物ともせず進んで付き合うお人好しぶりを発揮し、スイープも満更ではない様子。
モチーフ馬はスイープトウショウとの間に仔がいる(9番仔のピエドラデルーナ、スイープの血統を繋げるため引退して繁殖入りしている)。名前がスペイン語の「月長石(ムーンストーン)」に由来しており、「Make a new track!!」での共演イベント「突然の雨!からの……」は月長石が話題に出る内容になっている。 - ラインクラフト
- スイープに強く憧れて尊敬しているウマ娘。メインストーリー第2部ではスイープ育成シナリオでの「三冠路線もティアラ路線も関係ない、強いウマ娘が強い」というスイープの会見が重要なキーワードとして登場、スイープの「ヤダヤダ」に対して拝み倒して粘り勝ちして併走に付き合ってもらったりする。モチーフ馬は同じエンドスウィープ産駒の1歳下の変則二冠馬だが、クラフトが古馬戦線を走った時期にスイープが怪我をしていたこともあって直接対決はない。
- グランマ(スイープの祖母)
- スイープの前ではいかにも老魔女といった感じのアクの強いお婆さんだが、トレーナーと話す際には物腰丁寧な普通のお婆さんであり、おそらくこちらが本来の姿なのだろう。ファンタジーが許容される部分もあるウマ娘世界だが、前述の通り彼女の「魔法」はあくまで知識や技術等を駆使した代物として描かれている。
モチーフというか設定の由来は、後述の通り祖母サマンサトウショウから「魔女」の名前を受け継いできた部分だろう。 - 「水色リボンのウマ娘」
- スイープの育成シナリオに登場するモブウマ娘。トウカイテイオーに目をかけられており、ティアラ路線のライバルとしてスイープと競い合うが秋華賞の後に故障離脱してから意欲を失ってしまい、スイープの「魔法」もなかなか掛からなかった難敵で、出番はなかなかに多い。
モチーフとなっているのは、同期の阪神JF勝ち馬でトウカイテイオー産駒のヤマニンシュクルだろう。最終的にカワカミプリンセスの斜行が原因で故障引退となったことでも知られ、カワカミ育成シナリオでもそのエピソードは(控えめに)拾っているが、こちらでもそれを意識した描写がある。
なお、シナリオ上ではこの表記で通されているが、レースでは「シュガーニンフェ」という専用のモブウマ娘が固定出走しており(※「シュクル」はフランス語の「砂糖」由来)、事実上はブリュスクマンと同じような待遇である。 - その縁の為か、(目標外であるが)シニア級有馬記念に出走するとテイオーがライバル枠として登場する。
余談
ゲーム中に彼女が唱える不思議な呪文は、すべて実在する植物の学名(ラテン語名)から取られている。
サポートカード内のイベントに「グランマ秘伝の野草図鑑」なる百科事典らしきものが登場しており、おそらく祖母はこの本に掲載されている植物の名前を拝借して魔法のネーミングに使ったと思われる。
史実
制覇の条件
勝ちいそぐ者も 悠長な者も
成功からは遠ざかるいまなのか、まだなのか
逡巡の中で誰もが頼れる何かを探す
強豪牡馬をねじ伏せる実力と、嫌なことは断固拒否する気性難で知られたワガママお嬢様。
2001年生まれの牝馬。父エンドスウィープ、母タバサトウショウ、母父ダンシングブレーヴ。母母サマンサトウショウも重賞勝ち馬であり、タバサトウショウ共々『奥さまは魔女』に由来する名前だったことから、父名のsweepを原義の「(箒で)掃く」とかけてスイープトウショウと名付けられた。
祖母と重賞を初制覇した角田晃一を背に2003年にデビューし、新馬戦とGⅢファンタジーステークスを連勝するも、阪神JFは5着に敗れる。明けて3歳の初戦を勝った後、厩舎移籍に伴い鞍上が池添謙一に代わり、以降引退まで一貫して手綱を取った。
3歳春はG3チューリップ賞を勝利後、桜花賞5着、優駿牝馬2着、秋華賞では勝利しG1初制覇。4歳時は安田記念で2着に入った後、中2週の宝塚記念ではゼンノロブロイ、タップダンスシチー、ハーツクライら一流牡馬が揃う中、11番人気の低評価を覆して勝利する。牝馬の宝塚記念制覇は1966年エイトクラウン以来39年ぶりの快挙であり、馬主のトウショウ産業にとってもサマンサトウショウの父トウショウボーイ以来28年ぶりの宝塚制覇となった。
4歳秋には牝馬G1エリザベス女王杯でG1三勝目を挙げ、5歳時は春に骨折して休養を余儀なくされるが、11ヶ月ぶりの復帰戦となったG2京都大賞典をスローペースをものともしない差し切りで勝利した。しかしこの頃には気性難がさらに悪化しており、結局これが最後の勝利となる。
現役中はとにかくワガママな性格で、機嫌を損ねると立ち止まって動かなくなる癖があった。池添騎手を乗せて歩くのを嫌がってスタート地点まで歩かせたり、池添騎手があげた人参を目の前で吐いたり、ついには調教をボイコットして目標とするレースに出走できなくなることもあった。彼女の性格がもう少し真面目ならもっとG1を勝てたと思うファンは多い。と言うか池添騎手本人も後に「順調に調教出来ていたなら後5~6個G1を勝てていたと思う」と明言している。
とある番組で、インタビュアーが池添騎手に「(スイープトウショウを)彼女にしたいですか?」と質問したところ、池添騎手は「いやー、きついでしょ」と即答した(ちなみにこの時も、自分から顔を池添騎手に寄せてきたくせに、池添が顔をなでた途端プイとそっぽを向いている)。
後に池添騎手は2011年にオルフェーヴルをクラシック三冠に導くが、2度も振り落とされるわ、ラチに突っ込まれそうになるわと、これまた尋常でない気性難で、どうやらこういった馬に縁がある模様(前任者の角田晃一も競馬学校時代から癖馬ばかり乗らされており、1991年桜花賞で勝利したシスタートウショウもそのうちの一頭である)。
引退後は繁殖牝馬として、初年度のアグネスタキオンを皮切りに、ディープスカイ、ステイゴールド、ディープインパクト、オルフェーヴル、キタサンブラックなど大物G1馬を中心に種付けされるが、目立つ産駒は出ていない。だが孫世代でスウィープフィートが2024年のチューリップ賞を勝利し、牝系からようやく重賞ウイナーが誕生した。
2020年にはディープインパクトのラストクロップ(産駒最終世代)であり、国内で最後に生まれたディープ産駒(スイープトウショウの2020、後のスイープアワーズ)が誕生した。
意外と真面目に子育てをしていたらしいが、2020年12月5日、腸捻転の為、この世を去った。お腹には2019年ジャパンカップ優勝馬スワーヴリチャードの仔を宿しており、前日まで変わりなく過ごしていたが、お腹の仔と共に旅立ってしまった。
これにより「スイープトウショウの2020」改めスイープアワーズは父母両方の最終世代の看板を背負うこととなり、ひときわ大きな注目を集める存在となっている。
また、ディープスカイとの仔であるビシュートウショウの仔のスウィープフィートが2024年にチューリップ賞を制している。
詳細は当該記事へ→スイープトウショウ
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