全体的に何とかなるSuzerainとは、ゆえぴこ氏による動画シリーズ。2023年9月から2024年8月までニコニコ動画およびYouTubeに投稿された。本編全19話+総集編1話からなる。作者によって付けられたシリーズ名は「大統領りりせ」。
概要
どうしようもないソフトウェアトーク劇場シリーズで知られるゆえぴこ氏による動画シリーズ。テキストベースのRPG「Suzerain」のプレイ内容を複数の音声合成読み上げソフトと自作の3DCGのキャラクターを使用して再現する、ソフトウェアトークのゲーム実況の中で「遊劇場」と言われるジャンルにあたる。同様の制作手法は「全体的に何とかしたほうがいいIXION」こと「ムネオハウス」でも使われており、今作はそれに続く2作目となる。
今回の動画シリーズでプレイされているSuzerainは、プレイヤーが一国の大統領となり国の舵取りをしていくゲームではあるものの、そのプレイ内容の中で政治方針を決める部分だけをゲーム画面で写し、その他の役人との会話や投票結果、他国との交渉などにより分岐するルートなどのストーリーパートを全て自作の3DCGモデルを駆使したアニメーションに置き換えている。ゲーム内に登場するキャラクターは主人公の彩澄りりせを始めほぼ全てゆえぴこ氏のソフトウェアトーク劇場シリーズに登場するキャラクターとなり、20分を超える動画時間の内殆どの時間がSuzerainのストーリーを基にした多数の登場人物からなる濃厚な政治劇が展開される。前作のムネオハウスでは3分の1ほどはIXIONのプレイ画面が映っていたが、今作ではSuzerainのプレイ画面は5分も出てこない。
しかしながらSuzerainのプレイ経験者からは高難易度で知られる難解なストーリーをかみ砕いて動画化している為か評価が高く、様々なSuzerainの紹介の場で共に言及されるに至っている。ゲームの紹介ページでは日本語MODが対応しているバージョン(ver2.0)と一緒にゆえぴこ氏がプレイしているバージョン(ver1.1)が案内されていることもある[1]。
Suzerainの開発者である「Torpor Games」もその公式Xアカウントにて「才能あるコミュニティクリエイターに敬意と感謝を申し上げます。あなたの素晴らしい作品を光栄に思います。」と賞賛している。
作者によればストーリーパートのBGM、3DCGには有料の素材がふんだんに使われ、膨大な編集時間も相まって1本の動画に対するコストはかなりのものになっているという。大きな動きがない政治劇というジャンルでありながら、印象的な画面構成やカメラワーク、ストーリーを盛り上げる多くのBGM、話数が進むに従って変化していくOPの映像など、商業アニメと比べても遜色ない演出が施されている。また製作期間の長期化で使用しているソフトのアップデート、編集技術の向上により、動画のクオリティは回を追う毎にパワーアップしていた。ニコニコ超会議2024では今作を含む動画制作のノウハウをまとめた本が頒布されている。
あらすじ
1954年、20年に及ぶ独裁政権から脱しつつあるソードランドは
今までにない苦難の時代を迎えていた…国有企業の無理な民営化に端を発し国内経済は崩壊…
自国通貨であるソードランドレンの価格は暴落…
国民は失業と貧困にあえいでいる経済の低迷から治安も悪化しており 同時に民族問題も再燃し
過激派によって情勢は非常に不安定だ政権与党である統一ソードランド党 ――USPはかろうじて議会の過半数を獲得しているが
それも一枚岩ではない国民も、そして議会も伝統主義と革新主義の揺れ動き… 互いに睨み合い…
ソードランドは前に踏み出せずにいる第1話冒頭より
登場人物
ソードランド共和国
大統領府
- リリセ大統領/Ririse
- 演 - Voicepeak 彩澄りりせ
- 本作の主人公。ソードランド共和国第4代大統領。革新派。
- 前政権までの負の遺産でもあるソードランドの低迷した経済の改革と時代遅れの憲法を改正し、大統領選で再選を果たす為に奔走する。
- かつてソル大佐に最年少で統一ソードランド党に公認され、ソルが大統領選に敗れなければカリン曰く司法大臣の座にあったという優秀な人物。
- 大統領としては自由市場経済の実現と憲法改正に向けて各勢力と戦い、国境を接する諸外国には経済、国防両面での協定を結ぶために交渉を続ける。
- 外交問題に対しては徹底して交渉での解決を目指す中道派である反面、目的を果たす為にはオリガルヒとの裏取引も辞さないなど清濁併せ持つ政治姿勢を持つ。本人は感情的に振舞う事は殆ど無いものの、目標とする市場改革を阻もうとする者に対しては敵意を隠すことはしない。
- 最終的には4年間で現行憲法を民主的な憲法に改正、経済規模を10倍に引き上げることに成功し、外交ではアルカシア条約機構への加盟を実現させ見事再選することに成功した。
- ゲームパートでは「どうもみなさん!最新の音声合成技術を搭載し手軽に読み上げさせることが可能なVoicepeakのりりせです!」の挨拶と共に登場し、本編のシリアスな雰囲気を毎回木端微塵に破壊している。
- カリン副大統領/Karin
- 演 - CeVIO AI 夏色花梨
- ソードランド共和国副大統領。革新派。
- リリセの親友。大統領選では多くの票を集めリリセの大統領当選に寄与した。
- 国民からの支持のあつい政治家で、政権内では政権与党であるUSP内の調整を担当している。
- 憲法改正に向けては与党の統一ソードランド党のみならず、最高裁判所へプレッシャーを掛けるために多くの賛成票を得る為野党各党へも働きかけ歴史的な賛成多数での可決成功に成功した。
- 副大統領就任以前からルシアンを始め様々な在野の優秀な人物を見出してリリセに推薦するなど人物眼に優れるが、後に起きたランバーグ王国の工作員事件に関してはその自信が裏目に出る結果になってしまった。
- ゲームパートではリリセと共に登場し、本編とは打って変わってボケ倒すリリセに突っ込みを入れている。
- ルシアン主席戦略官/Lucian Galade
- 演 - Voicepeak 女性1
- ソードランド共和国大統領主席戦略官。革新派。
- リリセの掲げる目標達成のため様々な情報を集めリリセに多くの選択肢を用意している。
- 副大統領のカリンが党内調整を担当している為、代わりにメディアへの対応やロビー活動などを担当する。最も大統領と行動を共にする機会が多い大統領府のスタッフ。
- かつてエグムント王の治世の時代に工作員として活動し、ソル政権時にはUSPのスポークスマンや内務大臣補佐官を歴任した。リリセの党首選及び大統領選の際にカリンに見いだされ、選挙戦略を担当した。自身と同じくカリンに推薦される形で大統領府に入ってきたリヴィアを疑い、リリース内務大臣に独自に調査を依頼していた。
- 物語開始当初は視聴者へ向けて度々補足レクと称したSuzerainの作中用語の解説を行ったり、第1期終了後には総集編でこれまでの物語の解説などを行っていた。
政府閣僚
- ウィスシ外務大臣/Deivid Wisci
- 演 - Voicepeak 女の子
- ソードランド共和国外務大臣。革新派。
- リリセの大学時代の恩師で、リリセからは先生と呼ばれている、経験豊富な外交官。外見は小柄な少女だが、閣僚の中では最高齢。
- 大統領として経験を積んでいくリリセに対し「仲間は大切にしろよ」という助言を送った。
- ソル大佐に対しては批判的で、ソル大佐が大統領だった時はアグノリアに大使として赴任していた。政権末期のソル大佐にソードランド統一党に誘われ、それが縁で今回リリセに外務大臣に任命されている。最後は教え子の成長に満足して再選前に政界を引退した。
- 自身の身長が低いことを非常に気にしていて、公式には身長2メートルを超える人物であると情報を流していたり、閣議にソンブレロを被ったまま参加しようとしたり、シモン経済大臣の「身長が伸びる薬を隠している」という冗談を信じてランバーグに探しに行こうとしたりしていた。
- シモン経済大臣/Symon Holl
- 演 - Voicepeak 女性3
- ソードランド共和国経済大臣。革新派。
- 政権肝いりのビッグプロジェクトである高速鉄道のプロジェクトの他、様々な国家プロジェクトを手掛ける優秀な人物。
- 他の閣僚がそれぞれ思惑で政府内で働きかけを行う中で「私は経済にしか興味はありませんし、それが専門です」とまで豪語して市場改革を推し進める。
- リリセが目指す国有企業の売却へ向けて準備を命じられた際には政治的な問題を無視して4社すべての売却を勧めるなど、あくまでも市場経済への改革を目指す意見を述べるなど、ゲームパートのリリセからは「裏表なさそう」と評されている。
- ロザーバーググループの権力争いの件についても知っているが、改革の末にパワーバランスがどうなるかなど、経済以外の問題はやはり深く考えていない。
- 演説を苦手としているが、数字が絡むと急に流暢になる。しかし専門性が高すぎる為市民にはあまり通じないという問題がある。
- リリース内務大臣/Lileas Graf
- 演 - Voicepeak 女性2
- ソードランド共和国内務大臣。保守派。
- 歯に衣着せぬ言い方をすることが多い、少しキツイ印象がある人物。
- 国内の悪化した治安を改善するため、警察組織の維持・強化を重点施策とする。
- バーナード・サーカスの暗殺事件を発端とする治安の大幅な悪化に人員や装備が足りない中奮闘する。
- また国防軍の憲兵隊による治安維持活動を問題視しており、憲兵隊を内務省に移管するよう主張している。
- 以前はアグノ・ソードランドの都市アーボリーの市長で、ソル大佐が大統領の時は首都ホルソードの市長だった。アグノ・ソードランドの復興の為、政権発足当初に道路網の整備の計画をリリセの元に持ち込んでいた。
- 元々はホーカー長官によって政権に送りこまれたが、後に決別。その際にわざわざ直接会いに行ったためホーカー長官からは「律儀すぎる」と言われていた。元々は敵対勢力だったが、最終的にはリリセが最も頼りにする閣僚の1人となった。
- イオセフ国防大臣/Iosef Lancea
- 演 - 四方ひらり【2.0】(楽)(CoeFont.cloud)
- ソードランド共和国国防大臣。保守派。
- 時代遅れの装備を更新して国防軍の拡充を目指す。軍人ではないが国防大臣としては常時軍服を着ている。
- 高度化する装備の対応や予算を確保するため徴兵制の廃止を主張し、参謀総長と意見が衝突している。この為に軍との関係は少しギクシャクしたものとなっていたが、リリース内務大臣が管轄する警察と憲兵隊の衝突を政治問題化にするという助け舟を出したことにより、間接的に軍に対する発言権を上げることに成功した。
- ランバーグによる戦闘機撃墜事件の際にはリリセの外交的な解決を目指す方針を批判しつつも軍を抑えきって解決に貢献している。
- シアナ文部大臣/Ciara Walda
- 演 - ろさちゃん-soft-v2[最高精度](CoeFont.cloud)
- ソードランド共和国文部大臣。革新派。
- 地方との教育格差を無くすべく地方の学校教育の拡充を目指す。
- ソリストのプロパガンダの場と化している学校教育の改革の為「教育の民営化」による予算確保を経て学校教育の改革を推し進めた。
- 中盤以降は教育関係が政権の主要課題に上がることが無かった為登場機会は減少していたが、地方での学校建設などを続けていた。
- パスカル保健大臣と容姿がそっくりで、なおかつ共に地方格差の解消を目指している関係で行動を共にしていることが多いが、名前を呼び間違えると翌日に数百ページに及ぶ抗議文書が送りつけられる為、ルシアンを始めとする政府関係者からは恐れられている。
- パスカル保健大臣/Paskal Beniwoll
- 演 - さいかわボイス(CoeFont.cloud)
- ソードランド共和国保健大臣。革新派。
- 地方との深刻な医療格差を是正するべくシアナ文部大臣と共に予算編成閣議の前にリリセの元を訪れた。
- 医療格差と労働者の権利向上を目指しUSPの改革派であるアルビン議員と連携し、労働者権利法を成立させた。
- 物語中盤以降は感染症であるポリオの侵入に対応するため、感染拡大の終息とワクチンの輸入を目指し奔走する。
- 物語終盤、匿名の通報を受けリリセの「不正」を知り、2期目に向けての選挙戦直前に辞任を申し出て決別することになってしまった。
- ニア司法大臣/Nia Morgna
- 演 - 白寝ねんね(CoeFont.cloud)
- ソードランド共和国司法大臣。革新派。
- 政府内の汚職の頻発に対応するため特別組織を立ち上げて政府組織を改革することを目指す。
- また時代遅れの憲法の改正に向け、新憲法の執筆も担当する。
- 司法大臣は最高裁の法案拒否権に関する議決権を持ち、リリセと共に裁判所内の中道派の切り崩しを行っている。
- ソル大佐の治世を批判的に見ている数少ない人間の1人であり、新憲法ではソル大佐の名誉議員条項を削除するよう主張していた。
- バーナード・サーカス殺害の件ではリリース内務大臣がこれに関わっているのではないかと疑惑の目を向けていたこともあった。
その他のソードランド関係者
- ソル大佐/Tarquin Soll
- 演 - Voicepeak 女性4
- ソードランド共和国第2代大統領にして大国民議会名誉議員。保守派。
- 軍事クーデターに端を発する内戦を収め、ソードランドの大統領になった元軍人。ソードランドの国民国家化を志向し、国民が皆一つのソードランド人として手を取り合う未来を目指したが、計画経済下で政府の腐敗が侵攻し、最終的には経済改革を目指すアルフォンソに敗れ退陣した。
- USPの党首選でアルフォンソに敗れた後の政権末期では、彼を副大統領に任命した後大統領選まで公に顔を出さずにいた。敗色は濃厚だったが、アルフォンソ政権の正統性を証明するため選挙に出馬している。
- 憲法改正案の議会通過後、オリガルヒとの関係について警告する為、大統領府を訪れた。
- 政権末期には自身に批判的だったウィスシ大臣をUSPに勧誘した。大統領府を去るときに語った「後続に信念を託す」という話はウィスシ外務大臣に大きな影響を与えている。
- 16話では外遊に出たリリセに代わってゲームパートに「どうもみなさん、共和制足りてますか~?ソルです!」の挨拶と共にホーカー長官と登場した。
- ホーカー長官/Orso Hawker
- 演 - uyu(CoeFont.cloud)
- ソードランド共和国最高裁判所長官。保守派。
- ソル大佐の信奉者「オールド・ガード」の中心人物。
- リリセ達の掲げる新憲法を「軟弱な憲法」と呼び、憲法改正の最大の壁としてリリセ達の前に立ち塞がる。
- 現行の憲法を守るためには手段を択ばず、リリース内務大臣を監視のために政権に送り込んだり、就任当初は憲法を停止しての独裁化を提案してきたこともあった。
- かつて司法省に在籍した頃に現行憲法の執筆を担当した。後に大国民議会の議員となり、ソル大佐によって最高裁判事に任命された。本人は自分は政治家には向いていないと思っているが、ソルからは政治家向きだと評されている。
- 憲法改正を掲げるリリセ達に対して一貫して反対し続けるものの、ソリストとしてソルの目指した共和制を受け継ぎ、立法妨害など直接的な攻撃は行わなかった。
- ランバーグ王国の工作員事件ではニア司法大臣の要請に応えて「超法規的措置」による事態の終息に協力した。
- 16話では外遊に出たリリセに代わってゲームパートにソル大佐と共に登場する。
- リクター議員/Frens Ricter
- 演 - Voicepeak 宮舞モカ
- 野党第一党である「人民の自由と正義党」党首。議会における改革派のリーダー。
- 70議席を持つソードランドの革新政党の党首で、憲法改正に向けては与党のUSPと歩調を合わせ、
- 新憲法の内容についても主導的役割を担った。
- 現憲法で保障されている強大な大統領の権限を議会に移すことで改革が成功すると考えている。
- ランバーグ王国の工作員事件では与党のグロリア議長の要請を受け、アルカシア条約機構への加入へ向けて事態の鎮静化を図ることで合意し協力した。
- 以前アルカシアのウォーカー大統領と協力関係を模索したが、条件が折り合わず決裂した過去を持つ。
- ケサロ議員/Kesaro Kibener
- 演 - VOICEVOX 九州そら
- 極右政党「国民戦線」を率いる民族主義者。
- 憲法の改正案に最後まで反対を続け、成立を阻止するために司法大臣の問責決議案まで提出して抵抗を続けていた。
- 大国民議会の第2野党の党首ではあるが、持っている議席は30議席程で、アルビン議員には「党議拘束もままならない烏合の衆」と揶揄されている。
- グロリア議長/Gloria Tory
- 演 - 村田川こまち(CoeFont.cloud)
- ソードランド共和国大国民議会議長。保守派。
- 政権与党ソードランド統一党所属議員。党内に40議席程の保守派及び穏健派からなる派閥を率いる。
- 憲法改正に際しては
- 「国家は国民の教育に責任を持たなければならない」という考えを持ち、政府の教育の民営化に反対し、これ以上の医療や国有企業の民営化が行われれば保守派は政権を支持しないと牽制している。
- アルビン議員/Albin Clavin
- 演 - 遠野七々(CoeFont.cloud)
- 政権与党ソードランド統一党所属議員。USP内の改革派からなる派閥を率いる。
- かつてリリセと大統領選を戦った仲で、憲法改正に向けて党内の改革派を取りまとめた。
- パスカル保健大臣と連携し、労働者権利法を成立させている。
- 元々5話でゲーム内Wikiの「写真写りの悪い」状態で初登場し、後に正式にストーリーパートに登場した。
- エドモンズ最高裁判事/Isabel Edmonds
- 演 - VOICEVOX 雨晴はう
- ソードランド共和国最高裁判所判事の1人。
- ホーカー長官と距離を置く中立派3人のうちの1人でリーダー格。
- 憲法改正に於ける最高裁判所のキーパーソン。
- 憲法改正によって最高裁判所に不利益があるのではと心配していたが、リリセと直接言葉を交わし、新憲法に賛成することを決めた。
- ランバーグ王国の工作員事件の際には司法省に協力するホーカー長官に「裁判所の信義に反する」と抗議していた。
- ヘロン最高裁判事/Heron Garaci
- 演 - VOICEVOX 猫使ビィ
- ソードランド共和国最高裁判所判事。
- ホーカーに代わり最高裁長官に就くことを目論見、新憲法に賛成することを条件にリリセに取引を持ち掛けてきた。
- かつては政治家として活動していたが、アルフォンソに最高裁判事に任命されて政界から追放された経歴を持つ。最高裁判事になってからは最高裁判所の法案拒否権を使って立法妨害を仕掛け、アルフォンソ政権が崩壊する切っ掛けを作った。
- かつてソードランドで革命が起きその座を追われた王族の復帰を目指した「王党派」のルーデリン将軍の親族で、現在も共和国政府に対して強烈な反感を持っている。
- ニア司法大臣に「危険人物」と呼ばれ、ルシアンからは「腐ったリンゴ」に例えられた。
- クルーガー参謀総長/Valken Kruger
- 演 - 碧波めい(CoeFont.cloud)
- ソードランド共和国国防軍参謀総長。保守派。
- 国防軍のトップとしてランバーグを始めとする諸外国に対するための軍の増強や時代遅れの装備の更新を政府に要請している。
- イオセフ国防大臣とは同じ保守派に属するものの、軍の運営方針の相違もあってなかなか足並みがそろっていない。
- マルセル/Marcel Koronti
- 演 - AIあけさと -楽しい β-(CoeFont.cloud)
- ソードランドを代表するコングロマリット、ハート・オブ・ソードランドの代表。
- ロザーバーググループの次期スポークスマンの座を狙う新興の実業家で、現スポークスマンのタスクとはライバル関係にある。
- ソードランド国内のメディアへの多大な影響力を持ち、HOSに干渉しないこと、詳細は告げずに大きな「お願い」を聞くことを条件に政権への協力を申し出る。
- ランバーグ工作員事件ではタスクがランバーグとの繋がりがあることを理由に少しでも影響力を削ぐためメディアを使っての事態の鎮静化に協力した。
- タスク/Walter Tusk
- 演 - といろん(CoeFont.cloud)
- 現在のロザーバーググループの代表を務める。オリガルヒのベルジア・スチール社のオーナー。
- ブルティッシュ自由戦線やランバーグ王国とも繋がりを持ち、財閥系の実業家から多くの支持を集めている経済界の大物。
- ロザーバーググループ内では自身の後釜を狙うマルセルと激しく対立している。
- 鉄道プロジェクトに関して自身の傘下企業への契約の見返りとして賄賂を持ちかけ、以降政権に協力する見返りに様々な便宜を図るよう働きかけてくる。
- 物語終盤に成立した公正取引委員会によってオリガルヒ全体が打撃を受けた時には匿名でリリセの不正を通報し、パスカル保健大臣が辞任する切っ掛けを作っている。
- マンソン議員/Mansoun Leke
- 演 - CeVIO AI 双葉湊音
- ブルティッシュ出身の無所属議員。治安維持法によって以前禁止されたブルティッシュ自由党の合法化を目指し、「少数民族保護法」の支持をリリセに直訴しに現れた。
アグノリア共和国
- ヴァン・ホーテン首相/Maartin Van Hoorten
- 演 - VOICEVOX Nemo 透川ナナ
- ソードランド北方で国境を接するアグノリア共和国首相。
- ウィスシ外務大臣からは「いい人間ではないが、悪人でもない」と評されている。
- ソードランドと結ばれていた「鉄鋼価格を市場より安価で販売する」という不平等条約の改正を目指していたが、リリセとの首脳会談では議論が平行線となってしまい、鉄鋼価格の価格を据え置く代わりにヴァルグスランドとの係争地で、油田が発見されている「ヘルジランドの領有権を認める」という条件を提示した。この条件をリリセに認めさせることは成功し、経済、軍事両面での同盟関係を樹立したものの、国民が求めていた不平等条約の改正が出来なかった為大きく支持を落とす結果になってしまった。
ウェーレン共和国
- スモラーク首相/Wiktor Smolak
- 演 - 黄琴海月(ひそひそ)(CoeFont.cloud)
- ソードランド南西に国境を接するウェーレンの首相。
- 内戦状態だったウェーレンの首相の座に就任以来、反政府勢力を徹底的に弾圧することによって政権を維持している。
- ソードランドとの国境付近に存在する「ブルティッシュ自由戦線」の壊滅を目指し、ウェーレンを訪れたリリセに石油の輸出を条件に軍事作戦への協力を持ちかけてきた。リリセからは民族浄化であると断られたが、妥協案として国境の警備を厳重化させることを認めさせた。
- ウィスシ外務大臣からは「話が通じるだけの狂人」と評され、ソードランドの対応に関わらず軍事行動を起こしていただろうと言われている。
レスピア共和国
- アルバレス首相/Patricio Alvarez
- 演 - ささやき燈乃(CoeFont.cloud)
- ソードランド南方に国境を接するレスピアの首相。
- 常日頃から公務中に酒を飲み、酔っぱらった状態で他国の首脳と会談していたといい、アグノリアでは泥酔状態だったが故に飛行機から降りられず、首都上空を何周も飛び続けたという醜聞まである。
- だがシモン経済大臣は「元々アルバレス首相は抜け目のない実業家だった」とこの噂に懐疑的で、油断しないようにリリセに忠告した。
- ソードランドから貿易協定を結ぶために訪れたリリセにウェーレンの民族浄化の影響で発生した難民問題を理由に石油関係の国有企業の売却を迫り、これが受け入れられると貿易協定の締結と共に軍事同盟を持ち掛け、リリセを「西側」へと勧誘した。
ランバーグ王国
- ベアトリス女王/Beatrice Livingston
- 演 - Voicepeak 東北きりたん
- ソードランド北方に位置する超大国、ランバーグ王国の女王。
- 長らく続いていた外交問題の決着の条件として、突如1世紀前の戦争についての賠償金をソードランドに求めてきた。
- ウィスシ外務大臣はこれをソードランドの西側加入を食い止めるためと予想し、また同時にランバーグ内の拡大政策を求める世論に振り回されているのではないかと述べている。
- 後に起きた戦闘機撃墜事件に際してはソードランド国防省から既に軍の統制を失っているのではないかと報告された。
- 政府広報官
- 演 - VOICEVOX もち子さん(cv 明日葉よもぎ)
- ランバーグ王国の政府方針を伝える広報官。
- ランバーグのソードランドに対する賠償請求についての政府見解を発表していた。
アルカシア共和国
- ウォーカー大統領/Dwight Walker
- 演 - Voicepeak 彩澄しゅお
- 資本主義世界の超大国アルカシア共和国の大統領。
- 科学技術の発展の先に人はもっと個人の夢を追いかける時代が来るという展望を持つ。
- ランバーグに裏から手をまわしてソードランドに揺さぶりをかけていたが、ソードランドが隣国との関係を改善しランバーグとの危機を外交努力により解決しようとするリリセの前に現れ、西側を「勝利の側」と呼びソードランドもそれに加わるよう要請する。
その他の登場人物
- アルフォンソ
- ソードランド共和国第3代大統領。
- リリセの前にソードランドの大統領だった人物。ソードランドの経済をソル政権時代の計画経済から資本主義の自由市場経済を目指し国有企業を民間へ売却したが、急激な市場の変革に国家が付いて行けず、政府内の汚職の深刻化も相まって身動きが取れなくなり失敗した。
- アルフォンソの政策の失敗によって保守派が勢いづいてしまい、革新派のリリセ達の負担が増えることにもつながっている。
- 現在は「史上最悪の指導者」の悪名がついてしまっているものの、その政策自体は完遂すればリリセからも国を豊かにするものだと評価され、ウィスシ外務大臣からは「危なっかしいが見どころがある」と評されるなど全くの無能というわけではなかった。
- シモン経済大臣からは改革の失敗はUSPから受けた裏切りによるせいだと擁護されている。
- カターン・レステ
- アンリカの市長。
- 高速鉄道の開通による物流の改善を求めて政府に要望していた。
- アルトール・ウィスシ
- ソードランド共和国初代大統領。
- かつて王政を打破して大統領に就いた革命家。
- 革命を成し遂げた人物として大きな人気を誇っていたが、政治家としては理想主義が強すぎて国政に失敗。4年後に左派と右派の将軍に相次いでクーデターを起こされ失脚した。
- バーナード・サーカス
- ソードランド大国民議会の国会議員。急進的な共産主義で人気を集めていた。
- 詩人としての一面を持っているが、ソードランド国内では全て発禁処分になっている。
- 第2話にて大統領就任式の為に訪れた官邸の正門前で国粋主義者に殺害される。
- 彼の銃撃事件は保守派と共産主義者の対立激化を招くことになり、急速な治安の悪化による政権の危機に発展した。
- 後にコンタナ連邦から資金援助があったことが明らかになっている。
- ハイルストーン
- ランバーグからソードランドに亡命してきた保安局のエージェント。
- 彼の亡命によりランバーグの新たな大量破壊兵器開発、そして政府内の諜報員の存在が明らかになる事になった。
用語
- ゾス!
- ゲームパート開始直後の「どうもみなさん!最新の音声合成技術を搭載し手軽に読み上げさせることが可能なVoicepeakのりりせです!」の挨拶時に視聴者からされるコメント。
- 元々は前作「ムネオハウス」のゲームパート開始時の「ゾス!小春六花です!」という挨拶が元ネタ。あまりにもコメントしやすい為か今作でも1話からコメントされ弾幕化している。
- 左下のおじさん
- ゲームパートの左下に表示されている男性の肖像画の事で、Suzerain内のプレイヤーのアバターでもある。
- 名前はアントン・レインで、このゲームの主人公。Suzerainのパッケージに描かれている人物でもある。つまりゲームパートに表示されている「アントン・レイン」「レイン大統領」という名前はリリセ大統領を指す。
- リリセによって4話目で初めて「大統領みたいな見た目」と言及され、以降も大きな改革を成功させた時などにちょくちょく話題にされた。
- コメント職人により時々吹き出しとセリフが付けられていることがある。
動画クレジット
- 原作:Torpor Games「Suzerain」
- 3DCG:Velkin Labs、Tirgames assets、MetalMan3D、Leartes Studios、Hivemind、HQ PBR、Cooking Polygons
- アニメーション:Clean Curve Studio
- アニメーション制御:Flmpossible Creations、RootMotion
- 映像効果:Kronnect
- 音楽:Audiostock
- キャラクター音声:Voicepeak、CeVIO AI、VOICEVOX、CoeFont.cloud、MYCOEIROINK
- 動画制作:Unity
メインテーマ
各話リスト
話数 | 動画 | サブタイトル | サムネイル | 備考 |
---|---|---|---|---|
01 | 「新大統領りりせ」 | リリセ大統領 | ||
02 | 「揺れ動く国家」 | ルシアン主席戦略官 | ||
03 | 「やまない雨」 | イオセフ国防大臣 | ||
04 | 「偽りの平和」 | ウィスシ外務大臣 | ||
05 | 「国家の未来」 | シアナ文部大臣 | ||
06 | 「オリガルヒ」 | タスク | ||
07 | 「改革の岐路」 | ソル大佐 | ||
08 | 「理想と現実」 | ヴァン・ホーテン首相 | ||
09 | 「代償」 | スモラーク首相 | ||
10 | 「密室の謀略」 | クルーガー参謀総長 | ここまで第1期 | |
10.5 | 第1期総集編、第2期予告 | ルシアン主席戦略官 | ||
11 | 「危機の中の結束」 | リクター議員 | ここから第2期 | |
12 | 「権力の渦」 | シモン経済大臣 | ||
13 | 「闇に潜む」 | シモン経済大臣 ウィスシ外務大臣 |
サムネイルが2名 なのはこの回のみ |
|
14 | 「野望の系譜」 | ヘロン最高裁判事 | ||
15 | 「超大国」 | ベアトリス女王 | ||
16 | 「暴露」 | アルバレス首相 | ||
17 | 「ブルティッシュ」 | マンソン議員 | ||
18 | 「宗主国」 | ウォーカー大統領 | ||
19 | 「新しい朝」 | リリセ大統領 | 本編最終回 |
関連動画
関連静画
関連リンク
- Suzerain:Steam
- 大統領閣下、レクのお時間です!~テキストベースRPG"Suzerain"の紹介・レビュー~|Tark_IOL / たきおり
- 全体的になんとかなるSuzerain - YouTube
関連項目
- ソフトウェアトーク劇場
- ソフトウェアトーク遊劇場
- どうしようもないソフトウェアトーク劇場シリーズ
- 全体的に何とかしたほうがいいIXION
- 彩澄りりせ
- Suzerain
脚注
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- なし
- 20
- 0pt
- ページ番号: 5705597
- リビジョン番号: 3301157
- 編集内容についての説明/コメント: