スクスタメインストーリー炎上問題とは、『ラブライブ!』シリーズを原作とするソーシャルゲーム『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルALL STARS』(以下、スクスタ)のメインストーリー2nd seasonにあたる第20章からの展開を発端とした炎上騒動である。
この項目は、スクスタ メインストーリー2nd Seasonのネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で進めてください。 |
はじめに
多くの批判が挙げられているが、キャラクターの扱いやシナリオの展開については、個人の受け取り方次第という事を忘れてはならない。 特に、多くの批判の対象であるランジュを演じる声優・法元明菜氏や移籍組4人の声優に落ち度はない。純粋にシナリオを楽しんでいるファンもおり、それらに対する誹謗中傷はくれぐれも行わないようお願いします。 また、この騒動の原因と考えられる運営側(KLab、ブシロード等)及びシナリオライターなどへの行き過ぎた誹謗中傷は行わないようにお願いします。 |
本項はあくまでストーリーの内容に関する物であるため、ゲームシステム等については『スクスタ』の項の参照をお願いします。
また『ラブライブ!』シリーズは、雑誌・アニメ・アプリ等、媒体によって設定が異なる箇所が多数存在します。
この騒動の渦中となっている『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』もまた、アニメ等とは極端に設定の異なる箇所が多く、あくまで世界線の1つであるということを念頭に置いてください。
そのためアニメ版、にじよん等スクスタとは直接関わりがないコンテンツと混合して考えることは控えていただくことをお願いしたい。
また、重ねて申し上げるが出演声優・スタッフ等への過度な誹謗中傷等は絶対に行わないようにお願い致します。
『スクスタ』のストーリーについて
東京・お台場にある自由な校風と専攻の多様さで人気の高校、
私立虹ヶ咲学園に通う主人公(あなた)は、
ある日μ's(ミューズ)とAqours(アクア)の合同ライブを見て衝撃を受ける。「きらきら輝くスクールアイドルたちを、一番近くで応援したい!」
スクールアイドルみんなの文化祭「スクールアイドルフェスティバル」を目指して――。
プレイヤーの分身であり、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の部長となった『あなた』と共に、スクールアイドルたちが夢を叶える。公式には「あなたと叶える物語」というテーマも定められていた本アプリ。
ところが、2nd Seasonにあたる第20章から展開されたストーリーは、そのテーマを真正面から否定し『ラブライブ!』シリーズそのものを全否定するかのような内容だったのである。
問題となった箇所のあらすじ
1st Season最終盤~インターミッション編まで(17章最終盤~19章)
スクールアイドルフェスティバルを成功させ、三船栞子が加入し、10人+部長の体制となった同好会。音楽科に所属していた『あなた』は、科の決まりにより2か月の海外短期留学で同好会を離れることに。
『あなた』が居ない間、同好会の面々はμ’s・Aqoursと合同で合宿を行ったりと、今後に向けて練習に励んでいた。
合宿から少し後。虹ヶ咲学園に来訪した鐘嵐珠(ショウ・ランジュ。以下、ランジュ)とミア・テイラーという2人の人物、そして、彼女らを生徒会長である栞子の元へ連れて来た、ランジュの母でもある学園の理事長。『あなた』が不在の間に、事態は進行していた……。
2nd Season第1話(第20章)
短期留学を終えて帰国した『あなた』。同好会のみんなに会いたい一心で向かった学園で中須かすみ達から知らされたのは、スクールアイドル同好会がランジュの作ったスクールアイドル部に乗っ取られていたという寝耳に水な話。
スクールアイドルフェスティバルが成功した手柄も、いつの間にか同好会から部へと奪われていた。
しかも、ランジュは理事長の娘としての権限を振りかざし、生徒会に監視委員会という役割を与えていた。
監視委員会が居る限り同好会がスクールアイドル活動をすることは認められず、活動をしたければ充実した設備とプロの作曲家(ミアのこと)が整っているスクールアイドル部に移籍しろという、脅迫めいた事態に。更に追い打ちをかけるように朝香果林・宮下愛・三船栞子の3人は、同好会から部へと移籍していた事がかすみ達の口から語られた。
一度ランジュと会って話をする『あなた』であったが、プロを目指し、アマチュアを見下すランジュと意見は対立。部に移籍したメンバーたちも「その時に1番パフォーマンスが出来るアイドルが中心になるべき」というランジュ自身の考えからランジュのバックダンサーとしてしか扱われていなかった。(一応、ランジュが実力を認めれば「1曲くらいは歌わせてあげていい」と発言している)
このような横暴を許せない、残された同好会メンバー達。μ’sやAqoursの協力も得て、虹ヶ咲学園の中で生徒たちに向けてゲリラライブを敢行することとなる。
監視委員会の目が届かない音ノ木坂学院の屋上で合同練習に励み、いざゲリラライブ当日……の筈だったが。
ゲリラライブ直前、集まった観客である虹ヶ咲の生徒たちの元へ「同時刻、部がライブを行うらしい」という噂が舞い込み、多くの観客は部の方へと向かってしまう。
そんな中でも、湧きあがる感情を堪えてゲリラライブを完遂させる同好会。
これからの方針を練る最中……桜坂しずくが、部へと移籍することを表明したのだった。
2nd Season第2話(第21章)
勢いで「部に移る」と言ってしまった──そう悩む桜坂しずくは、宮下愛の元へ電話。
色々と相談ののち、部への練習そのものへは期待を膨らませることに。
ランジュのハグと愛・果林・栞子の歓迎を受け、部でのハードな練習に励む。その中でしずくの元を訪れたミアは「最低レベルは越えてるかな」と、彼女の歌う楽曲を作ることに。
ランジュと栞子が不在の間、しずくは愛・果林に「同好会が(監視委員会によって)活動禁止を余儀なくされている件」について尋ねてみる。しかし2人は「(言ってはみたが)ランジュは『みんなは部で活動すべき』と本当に思ってるみたい」と、止められてはいない様子であった。
ハードな練習の甲斐もあって、1曲だけセンターでしずくが歌わせてもらったある日。しずくはかすみから「しず子の声が(心に)届かなかった」と非難し、次の同好会ゲリラライブを見に来るよう強引に誘われる。そのライブは、たまに音が外れたり、今のしずくから見れば拙いダンスだったり。けれども、しずくの心に大きく響く……今までの自分には出来ないライブだったと、痛感させられた。
ミアと『あなた』の、音楽に対する考え方の違いを知ったしずくは『あなた』に頼んである計画を実行する。それは、次のゲリラライブにランジュとミアを見物させ、最後にサプライズでしずくが出るというもの。「やっぱり同好会に居たい」そう思ったしずくは、晴れてもう一度スクールアイドル同好会へと戻って来るのであった。
その裏では、苦い顔をするランジュとミア。特にミアの心には、しずくのライブがノイズのようにこびりついていた……。
2nd Season第3話(第22章)
しずくが部から離脱して以降、ミアが音信不通──。スランプではないかと心配する果林、愛、栞子に「テイラー家の一員であるミアはその辺の一般人とは違う」と語るランジュ。
ランジュによれば、テイラー家は代々音楽の才能に携わる人間が多く輩出されているのだという。
だが、ミア自身はしずくの一件でスランプに陥っており、新しく作った曲はランジュに「ダメ」と一蹴されてしまう。ランジュをなだめる栞子だが、愛と果林からも「『あなた』の顔がちらつく」という感想。放っといて、とミアは飛び出した。
一方の同好会。しずくが同好会に戻って来て以降、監視委員会の手は少し緩んでいたが、相変わらずゲリライブを途中で中断させられることは変わらない。だが徐々に観客は増えており、会場に観客が入りきらない事態や、SNSに好意的な感想も増えていた。それらを(特に素人である『あなた』の作った曲に魅了される人がいることを)快く思わないミアは、SNS上でレスバトルを開始……するが、結果はミアの敗走。
作曲は難航しており、新曲が出ないままの部のライブは、徐々に観客が減り始めていた。
観客が減っている理由を、ミアが曲を作らないせいだと一点張りするランジュ。宥める部員たちであったが、彼女らは同好会のゲリラライブ自体は認めており、ランジュはそれが気に食わない様子。
そんな中、ついにミアが行方不明に。心配になった愛は、同好会のメンバーに彼女の捜索を依頼。
かすみは「裏切り者が何の用ですか?」「私たちにメリットがない」と批難したが、説得の末協力。
捜索の中で、ミアと一度話をしたことがある璃奈は彼女にあるシンパシーを感じていた。そのシンパシー通り……ミアは、無人の劇場に居た。
ミアは「曲が書けないミア・テイラーに価値はない」と、自分が居なくなったことを何とも思っていなかった。聞けば、かつて歌うことが好きだったミアは、テイラー家という音楽家の家系が持つ大きな期待に押し潰され歌えなくなった過去があるという。「楽しくなんて気持ちで音楽に関わったことを後悔した」と語る彼女は、作曲という道でどうにか才能を発揮させたのだという。
璃奈による説得の末、ミアは同好会の会議に同席。次のゲリラライブはオンラインライブとして行おうと皆で知恵を振り絞るのを見て、ミアは「部ではなかった景色」と言う。ランジュが仕切り「スペシャリストがそれぞれの仕事を完璧にこなせばいい物が出来る」というプロの視点では、ミーティングや打ち合わせといったものは存在しなかったのだ。だが『あなた』は「私たちはプロじゃない。一人で出来ることには限界があるから、みんなで力を出し合わなければいけない」とアマチュアの視点を語る。
そしてオンラインライブ当日。璃奈の好意によって、ミアは再びステージで歌うことを決意。
「人前だけど人前じゃない」オンラインだから。監視委員会による妨害が随所で発生する中、ミアは自分だけの曲を歌い切ったのだった。
2nd Season第4話(第23章)
同好会によるオンラインライブを見た宮下愛とその感想を聞く、彼女の義理の姉のような存在・川本美里。同好会メンバーのことを楽しそうに語る愛に対して、美里は「だったらどうして同好会を離れたのか」と尋ねる。愛はファンサイトの人気投票等を引き合いに「みんなに勝ちたいから」と語る。
一方。ランジュはオンラインライブが好評だったことに苛立ちを隠せないで居た。もはや無意味だと感じ、監視委員会の解散を栞子に命じさせつつ、次の「ランジュの素晴らしさを広める」一手は何かないかと部員たちに語る。美里との会話から、愛はスクールアイドル同好会とスクールアイドル部による、トーナメント形式の合同ライブを提案し、同好会にもその話が伝わった。ルールは単純、1VS1でライブを行い、どちらのライブが観客の心に響いたかを競うもの。エマは「普通のライブじゃダメなの?」と否定的な意見を示すが「勝ちたい」ことにこだわる愛は、先の形式を力説。打ち合わせの結果様々な部やμ's・Aqoursまで巻き込む、スクールアイドルフェスティバル並に大規模な合同ライブが開催されることとなった。
同好会から参戦するのは、せつ菜・かすみ・しずく・璃奈。エマは「ランジュとは同じイメージを共有出来ず、私のパフォーマンスはこういう形ではみんなの心に届けられないから」、彼方は「勝負をしたい気分ではないから」、歩夢は「今回は応援する側で居たいから、トーナメント抽選会の司会を務める」と参戦を拒否。そ話を『あなた』から聞いた愛は、4人しか参加してくれなかったことを残念がりつつも、参加してくれたことには感謝しつつ、準備を進める。
そんな中。なかなかエマと会話が出来ずに居た果林は、ファミレスでかすみと、突発的な合同合宿では愛と会話。かすみからは「エマが果林に怒っている・部に行った今の果林には魅力がないとエマが語っている」ことを聞かされ、愛とは「せつ菜は私たちが目指すスクールアイドルの理想であり、超えられない壁だからこそ勝ちたい存在」であることを話し合う。
そして迎えたトーナメント抽選会。抽選の結果、第1回戦の組み合わせは
1番・璃奈VS愛 2番・しずくVSランジュ 3番・かすみVS果林 4番・せつ菜VS栞子
という形に決まったのだった。
2nd Season第5話(第24章)
意気込み新たに、トーナメントへと挑むスクールアイドルたち。勝敗結果は、観客たちの投票によって決められる。第1回戦の勝者は、1番から順に愛・ランジュ・かすみ・せつ菜となった。
特に、第3試合のかすみVS果林に至ってはかすみが圧倒的に票を獲得したようで、同好会メンバーたちが果林を昼食休憩に誘っても、彼女は考え事があるからと断ってしまった。心配する同好会だが、愛は「ああ見えて負けず嫌いだし、1人で反省会して猛特訓してるんじゃない?」と語った。
昼食を終え第2回戦、対戦カードは1番・せつ菜VS愛 2番・かすみVSランジュ。
第1試合は1票差でせつ菜が勝者となった。勝ちたかったと笑いながら涙を流す愛に、せつ菜は「私は愛さんのパフォーマンスの方が凄いと感じました。私が票を入れれば同点ですから、決着は着いてません」と語る。愛は「それなら自分も」とせつ菜に1票を投じようとするが、せつ菜はそれを頑として否定。
どうしても「決着はついておらず、いつかまた勝負したいのだ」とこだわる彼女を見て、愛は「本気でぶつかり合える相手と好きなことで競って、高め合いたい。誰にも気を遣わず、頭の中が空っぽになるくらい好きなことに向き合いたい、本気になりたい」と、自分の求めていたものを再認識することとなった。
第2試合・かすみVSランジュはランジュの圧勝に終わる。そのため、決勝戦の対戦カードはせつ菜VSランジュ。同好会メンバーたちはせつ菜に期待を込めるが……結果はランジュの勝利。同好会の敗北が決定した。
「勝利する」ことを考えてしまい、いつものように力を出せなかったせつ菜。そんなせつ菜にプレッシャーをかけてしまった同好会メンバー。或いは、勝負そのものに参加しなかったことを謝罪するメンバー。各々の「ごめんなさい」も程々に、かすみは次回の勝負についての話を切り出す。「今回は部の提案を飲んだのだから、次はこちらの提案(再戦)も聞いて貰わないと不公平」ということらしい。観客たちの間でも、同好会・部、それぞれを褒め称える声が多数あがっており、部側でも「次の合同イベントを検討しても良いだろう」と、再戦の機運は高まっている。
そんな中、学生寮・自室にて。朝香果林は蹲っていた。
努力はした筈なのに。ハードな練習に打ち込んでいた筈なのに。少量の票差ならともかく、どうして圧倒的な票差で完敗することになったのか分からない。どうしたらいいのか分からない。
悲痛な呟きが、寮の一室にこぼれていた。
2nd Season第6話(第25章)
先日の合同ライブの映像を見返す果林。同好会のみんなが良く思わないことは分かっていた。だけど自分の武器を磨くため部に移った。どんなことをしても自分を高めたかった──それなのに、何故かすみに勝てなかったのか? 答えの出ない果林は、どんどん追い詰められて行く。その様子は、愛を通じて同好会メンバーにも知らされ、せつ菜と『あなた』は、部に在籍中である栞子のもとを訪れ、様子を尋ねる。栞子曰く果林はかなり思い詰めているようで、部内でも彼女とは碌に会話が出来ていないらしい。そんな中、元・監視委員会の2人が現れる。彼女たちはいわゆる栞子推しのようで、どうすれば彼女がせつ菜を超えるスクールアイドルになれるかという点に興味があるらしい。せつ菜や栞子を褒めちぎる2人の話を延々と聞かされ、せつ菜・栞子は顔が紅くなっていた。
一方、果林を心配して寮の果林の部屋を訪れたエマ。それぞれ、スクールアイドルとして目指すものの違いから意見は対立。口論に発展し、エマは思わず「でも、この前はかすみちゃんが勝ったよね?」と言ってしまう。果林は「でも優勝したのはランジュ」と言葉を返す。それに対し「ランジュちゃんにはあのやり方があってるんだね。私は、あれはスクールアイドルなのかな? って思うけど」とエマが反論したことで、果林は激昂。「あなたたちはあなたたちで楽しくやってればいいじゃない」と反発し、エマを追い出してしまった。
後日。『あなた』を経由して、エマと果林の口論の話を知った彼方。エマと会話をし、互いのスクールアイドルアイドル観を語り合う。彼方は(いつも姉として頑張っている分)スクールアイドルでいる間はワガママでいるというもの。エマにとってスクールアイドルは寄り添ってくれる存在であり、かつてそういうスクールアイドルに救われたことがあるので、自身もそうでありたいというもの。観てくれる人のことを大切に思うエマにとっては、ランジュがステージの上で何を考えているか、応援してくれる人のことを考えてくれているのかが分からず、彼女のパフォーマンスが心に響かない──それは、今の果林にも言えることではないか。エマが語る内容を聞き、彼方は人肌脱ぐことを決心した。
彼方の取った作戦はまず、彼方の妹である近江遥のライブの現場に連れて行くというもの。観客は50人程度の小さなハコだがとてつもなく盛り上がったライブに、果林も思わず感動する。ここで果林が「お客さんから見たスクールアイドル」の視点を得たことを受け、彼方は果林を連れて公園へ。そこでは、幼い子供たちと一緒になって童謡を歌うエマの姿。
「ステージはスクールアイドルだけが作っているんじゃない、みんなでつくるものなんだ」
そう気づいた果林の元へ、エマが訪れる。お互い言い過ぎたとして、無事に2人は仲直りをすることが出来たのであった。
目指すスクールアイドルの形を得た果林は『あなた』の協力のもと、小さな会場でライブをする。スクールアイドルとして一番に、誰よりも高いところへ、1人ではなくみんなと一緒にてっぺんに行きたい。吹っ切れた果林のライブは好評で、彼女は志を新たにするのであった。
一方その頃。スクールアイドル部の部室に栞子の姉、三船薫子が姿を現す。姉の来訪に驚く栞子に対し薫子は「虹ヶ咲学園に教育実習生としてしばらくお世話になる」と語るのであった。
2nd Season第7話(第26章)
教育実習として虹ヶ咲学園にやって来た三船薫子。『あなた』たちが引き継ぐより前のスクールアイドルフェスティバルの運営に携わっていた彼女は学園内のスクールアイドル全員を集め、あるイベントの開催を提案する。それは各学校一推しのスクールアイドルのPVを作って日本中にお披露目するという「スクールアイドルエキシビジョン」というもの。ランジュが真っ先に虹ヶ咲代表に名乗りを上げるが、薫子はそれを一蹴。代表は学内で最も声援を集めた個人またはグループであり、オーディションが必須なのだという。そして薫子はオーディションに向け、主催者命令として同好会と部の合同合宿を行わせるのであった。
舞台となったのは、以前μ's・Aqoursと合同合宿を行った時と同じ無人島とその別荘。一切料理が出来ないランジュに軽く引きつつも、部の練習風景を見て同好会はあることに気が付く。それは、愛と果林がユニットを組んでいるというもの。2人はオーディションに向け、みんなに勝つための秘策としてユニットを組んでいたのだ。「部の仲間としてオーディションに参加して欲しい」「璃奈と絡むようになって牙が抜けたあなたにその牙を研ぎ直して欲しい」と作曲もミアにお願いしており、そのパフォーマンスは目を見張るもの。今まで、相手の良さを壊してしまわぬようソロ活動を主体としていた同好会メンバーだったが、新しいことにも挑戦すべきなのではないか、という空気が漂い始める。結果「エマ・彼方・かすみ・璃奈」の4人と「歩夢・しずく・せつ菜」の3人によるユニットが結成。『あなた』に曲作りを頼むことに。
しかし『あなた』の曲作りは難航。その人のことを真剣に考えて、1人のための曲を作ることは容易だったのだが、ユニットだと上手くいかない。そんな中、オンラインライブの件で『あなた』に借りがあるミアからアドバイスが。それは「曲のコンセプト」。同好会メンバーの曲を作る時はその子に寄り添った曲作りをしているのだから、ユニットでもそれをやればいい。彼女たちのユニットがどういうテーマを持っているのかを聞き出すべきだ、というものであった。
エマたちのユニットのコンセプトは「調和」。「一番の魅力は力をぶつけ合うだけでは届けられない。だから「勝利」をコンセプトにしている果林たちとは正反対のやり方で」という考えによるもの。
歩夢たちのユニットのコンセプトは「おもちゃ箱」。「考えがまとまらない自分たちだからこそ、あえてテーマパークのパレードのように、それぞれの良さを全て入れてしまおう」というもの。
コンセプトを聞いたことで『あなた』は曲を無事に完成させる。各メンバーにも曲は好評だったようで、合宿は無事に終了。オーディションは目の前に迫っているのであった。
2nd Season第8話(第27章)
合宿が終わったある日。三船栞子は、久しぶりに日本に帰って来た姉の薫子との関係が上手くいかず困っていた。元監視委員会の2人からスクールアイドルとしてせつ菜を追い越せるくらいパワーアップするプランを提案されその練習に励むも、ランジュや練習の見学に来た薫子のちぐはぐで余計なお世話とも言えるアドバイスに邪魔され、集中が出来ない。
そこで栞子は同好会の部室を訪れ、同好会メンバーとの練習を行おうとする。そこには近江彼方の妹・近江遥が同好会の見学に来ており、彼女を見た栞子は姉妹仲の事で相談することに。
高坂穂乃果、絢瀬絵里、矢澤にこ、高海千歌、黒澤ダイヤ、黒澤ルビィ、近江彼方、エマ・ヴェルデ……妹もしくは姉の居るスクールアイドルたちが集まり、会合となった。スクールアイドルアイドルフェスティバルの創始者である薫子に興味津々の一同であったが、栞子は彼女の事をよく思ってはいない様子。各々の妹・もしくは姉に対する価値観を聞いても納得が出来なかった栞子は、遥の頼みもあって近江家へお泊りすることとなった。
栞子曰く、薫子はスクールアイドルというものにのめり込んでからその動画を夜まで見て午後まで起きない等、三船家の跡継ぎとして相応しくない人間になってしまったようで。以前栞子が持っていたスクールアイドルに対する偏見も、そこから来るものであった。
そうでなくともグイグイ来る姉は自分と正反対で何を考えているか分からないが仕方ないと語る栞子に、彼方は「『仕方ない』で終わりにしないで『やだよ~』とか」『やめてよ~』って言った?」と問う。
「言ったところで聞きませんから諦めました」と栞子は答えるが彼方は「言ってもきかないってあきらめちゃったらそれはなんだか寂しいことだと思う」と反論。言ってダメなら違う方法がある、今の栞子にはその手段があると説得する。
違う手段……それはライブ。姉に対する思いのたけを鬱憤含めて全て込めたライブがしたい、だから協力して欲しいと同好会やスクールアイドル部に頼み込む栞子。全員快諾し、栞子のために同好会と部が協力してステージを作り上げることに。作曲を頼まれた『あなた』であったが、そこにランジュが訪れる。彼女は『あなた』が作っていた「同好会メンバーのことをまとめたノート」を真似たものを作っていたのだ。しかし、そこには『あなた』のノートには書かれていない幾つかの違いがあった。
1つは「(部のメンバーが)やらなければいけないこと」……だが『あなた』は果林を一例に挙げ「こういうのは果林さんの好みじゃないと思うけど」と語る。
もう1つは「(部のメンバーと)いつかやりたいこと」……だが「いつか」ではなく今すぐ出来ることもあるのではと問うと、ランジュは歯切れの悪い回答を漏らした。
ライブの準備は順調であったが、ランジュによるパフォーマンスプランに栞子が反発。そもそも「空を飛んで吊るされながら歌う」というものは普通の人には難しいと栞子だけでなく『あなた』からも意見が。
「幼馴染だから何でも知ってる、栞子なら絶対に出来る」と豪語するランジュであったが「ランジュは特別だから何でも出来るが人にはそれぞれ適正がある」「今回は私のやりたいようにやらせて欲しい」と語り、ついには「向こうに行っててください!」と叫んでしまう。その言葉を聞いてランジュは「栞子まで私のことを特別扱いするのか」と部屋を出て行ってしまった。
ランジュの行方は誰にも分からなかったが、それでも栞子のライブは無事成功。薫子との関係も修復され、皆はスクールアイドルエキシビジョンへの気持ちを新たにするのであった。
2nd Season第9話(第28章)
演出家・振付師・トレーナー、そしてシェフ……これまで自身が関わらせたプロの大人たちに連絡をするランジュ。自身のことを「凄い」と言ってくれた友達はみな「あなたについて行けない」とランジュの元を離れていく。今回こそは虹ヶ咲で……そう願っていたが、同好会からは受け入れられず、ついには幼馴染の栞子にも拒絶された。ランジュはスクールアイドル部を解散させることに。
ランジュと連絡が取れなくなったことで愛、果林、ミアが同好会に相談。栞子も合流し改めてランジュの過去を聞くことに。「活発だが、優秀であるがゆえにやがて孤立していく人」というのが栞子の見解。周りの皆も優秀にしようとその方法を伝授するが、悉くその人に合っていないアドバイス。その上ランジュ本人はそのやり方が良いと信じて疑わないものだから、周りは離れていくばかり。スクールアイドル部を設立する際にもそうだったように。
ランジュの行方を探していくうち、彼女が最後のライブを行うことを知る。彼女が最後とするパフォーマンスにこめられた想いは強く。「ずっと張り合える友達が欲しい」「みんなで高め合う毎日が欲しい」「ランジュと本気で遊んで欲しい」……ランジュの心の声が聞こえたような気がした同好会のメンバーたち。今まで「ランジュのやり方はスクールアイドルのものではないから」と自然と遠ざけていたエマも、もっとランジュと一緒に居たいと思うようになる。
しかし。ランジュは届け出を提出し、虹ヶ咲を辞めて香港に帰国するという知らせが入って来る。このままじゃいけないと、同好会・元スクールアイドル部の皆がアイデアを絞る。心を閉ざした今のランジュに話を聞いてもらうには……やはりスクールアイドルのパフォーマンス、曲を作るしかない。曲作りにはミアが立候補。こうして『あなた』のやり方を真似て作られたランジュの為の曲が完成する。
帰国直前。雨で離陸が遅れている航空機の中で、ランジュは送られて来たその曲を耳にする。ミアや愛、果林、栞子、そして同好会のみんなの気持ちを受け取った彼女は飛行機を降り、改めて皆の元へ合流。ミアからの挑戦状をしっかりと受け取り、改めてスクールアイドルとして復帰するのであった。
2nd Season第10話(第29章)
みんなの気持ちが昂ったランジュたちのライブを終え。果林・愛・栞子は、勝手に居なくなろうとしていたランジュの行動に苦言を刺す。「もう友達なんだから」と諭されたランジュは、思い当たることがあって『あなた』の元へ。かつて『あなた』に向けて言い放った意地悪な発言の数々を謝罪しに来たのである。しかし『あなた』はこの謝罪を軽く流しつつ「自分はスクールアイドルが大好きなだけ」と語った。
数日後。新たに開かれたスクールアイドル部のライブの中で、ランジュはある事に気付く。「観客はただ自分たちのパフォーマンスを見ているだけじゃない」「楽しいという気持ちを自分たちに教えてくれる、これがスクールアイドル」……『あなた』の言葉の真意を理解したランジュは、アンコールをもってスクールアイドル部を解散。後日、同好会に迎え入れて欲しいと頼み込んで来た。
かすみ等反発する者もいたが、ランジュは「活動妨害・部室を取り上げたこと・監視委員・無理やり勧誘したこと」をまとめて謝罪。これによってランジュは同好会へ迎えられ、果林・愛・栞子・ミアもおかえり、もしくはようこそと受け入れられた。改めてスクールアイドルエキシビジョンへ望む新生同好会であったが「そんなにスクールアイドルが好きなら、自分でパフォーマンスをしてみないのか」というランジュの問いかけが『あなた』の心にモヤモヤとして残ることに。様子がおかしいと気づいた歩夢と、2人で語り合うこととなった。
「応援しているだけの自分が同好会に居ていいのか」と思い悩む『あなた』。歩夢は自分が初めて『あなた』に作って貰った曲の話を出しながら「スクールアイドルは、ひとりぼっちじゃなれない」「だけどひとりでも応援してくれる人がいればなれる」「こんな私でもスクールアイドルになれる」と『あなた』を励ます。翌日、この話を聞いた同好会メンバーたちからの激励もあって「応援することもまた、スクールアイドル活動」と『あなた』は気持ちを新たに。やがて日は経ち、ついにスクールアイドルエキシビジョンのオーディションが始まったのであった。
2nd Season第11話(第30章)
オーディションが終わり、どのユニットをエキシビションへ進出させるかという段階。だが、観客たちの感想は「どのユニットが一番かなんて選べない」といった物が多く『あなた』も同意見であった。そこで『あなた』は、オーディションの中で湧いたインスピレーションや、色々な人たちから「スクールアイドル愛」を集め、新たな曲を作ることに。
様々な人に意見を聞いてまわったがそれでも曲はまとまらず。それを知った同好会メンバーは、作曲の際にいつもしている事の逆と称し『あなた』にインタビューを決行。慣れないインタビューであったが、その甲斐もあって曲は完成。そして、オーディションの結果発表当日。『あなた』はある行動に出た。
その行動とは、今まで協力してくれた様々な部活の人たちへの呼びかけ。「みんなを応援したい」という『あなた』の気持ちもスクールアイドル活動だと認めてくれたのなら、みんなからもらった気持ちのお返しをしたいから。だから、1グループまでというルールを犯してでも、全員を巻き込んだ大舞台に仕上げる。各部活の人たちも、思い思いの形でステージに立たせる。スクールアイドルは、スクールアイドルを楽しんでいる人たちみんなのことを表すのだと、薫子に対して答えを示したのである。
この答えに感銘を受けた薫子や、この話を聞いた全国のスクールアイドルたち。μ's・Aqoursもエントリーし、エキシビション本番への盛り上がりは加速して行くのであった。
何が問題だったのか?(キャラクター)
0.注意点
問題点は多岐に渡る。キャラクターの行動を非難するような記述が何度も登場するが、あくまで悪いのはキャラクターではなく、キャラクターにヘイトが向くような立ち回りをさせたシナリオライター陣であるということを念頭に置いて頂きたい。
1.監視委員会
様々な観点からこの炎上騒動の全ての元凶と言うべき組織。この組織によりメインストーリーはイジメ・妨害・悪意に満ちたものとなり、何人かのキャラクターはそのしわ寄せ等でその品位を大幅に落とす結果となってしまった。
関係者
同好会が受けた主な被害
主な問題点
2.ランジュの所業
監視委員会が全ての元凶の組織であれば、彼女は元凶の1人というべき存在。「プロのスクールアイドル」を自称する彼女のワガママが原因で、既存のスクールアイドルたちは悪い方向へ振り回されていく事となる。
監視委員会を用いた脅し
上記の監視委員会を作ってランジュが同好会に要求したものは「スクールアイドル活動をしたければ、ランジュが作ったスクールアイドル部に移籍しろ」というもの。
十分脅迫が成立しかねない代物であり、大半のメンバーは従うことなくランジュを敵視した。一方で、彼女の要求に従って部へ移籍したメンバーも居たのだが……
移籍したメンバーへの扱い
では部に移籍したメンバーは満足にスクールアイドル活動が出来たかと言われれば、決してそうではない。
部では「一番凄いランジュこそがセンターであり、彼女が認めた人以外はランジュのバックダンサーでしかない」という扱いを受けている(20章より)。つまり部に移籍したところでスクールアイドル活動は出来ておらず、大局から見れば「ランジュ以外のスクールアイドルは不要」と言われているようなものである。
いつしかこの設定はあってないようなものとなったが、なくなったという描写が存在しないため、後述の火消しによる矛盾に当たると言われている。部が用意した高価な練習設備を用いる事が出来たという意味では、ある意味恩恵があったのかも知れないが……?(後述)
作曲家を蔑視する言動
- 『あなた』に対して「プロの作曲家であるミアが居るから、作曲家として『あなた』は要らない」(20章)を始めとした『あなた』は要らない発言多数
- スランプに陥ったミアに対して「(曲作りは)テイラー家の一員なら出来て当然」等の言動(22章)
- 「そんなのはパフォーマーの結果に過ぎない。魅力的に聞こえるのはパフォーマーの力」(24章)
同好会に仕掛けた乗っ取り
- 部員の引き抜き
- 上述の通り
- 同好会部室の乗っ取り
- スクールアイドルフェスティバル開催の功績乗っ取り
主な問題点
「優秀すぎる故に孤立してしまう」生い立ちのため最終的に作中・作外で「不器用」とされたランジュであったが、そもそも不器用であれば何をしてもいいというわけではない。理事長の娘であるとはいえ、いち生徒が強権を行使して他の生徒の活動を弾圧する行為などあってはならないのだ。
20章時点でのランジュは過去について一切語らず、妨害を駆使してひたすら部に入る事を強要するワガママな人間であったことは紛れもない事実。悲しき過去を後から持ち出したところで、妨害を許せというのはなかなかに無茶な話なのである。
そして謝罪へ
そんなランジュは、29章でついに今までの所業に対する謝罪を行った。『あなた』への発言を筆頭に「活動を妨害したことも、部室を取り上げたことも、監視委員を作ったことも、無理やり勧誘したことも、ごめんなさい」と、全ての謝罪を行ったのである。
これによりプレイヤーのランジュへの評価は「ひとまず彼女の所業を許そう」「それでもやったことがやったことだし」「三船栞子の件があるので様子見(後述)」等、様々な方向へと分かれて行くことに。彼女がユーザーから真に許されるのは、今後の動き次第なのかも知れない。
3.朝香果林と宮下愛の言動
20章で部へと移籍していた2人。既存メンバーからの離反者という前代未聞の展開で、中須かすみの台詞から「裏切り者」と呼ばれるようになった彼女たち。その後の行動も含め(恐らく)2nd Seasonで最も品位を貶められたキャラクターと言っても過言ではない。
あまり見られなかった「妨害への働きかけ」
部に移籍するという事は、すなわち監視委員会などのイジメ・妨害を行うグループに身を置くということ。少なくとも一度はランジュに意見したようだがランジュには躱されている上、同好会への妨害は23章で監視委員会が解散するまで止むことはなかった。
しかもランジュが監視委員会を解散させた理由は「これ以上(の妨害)は無意味」。果林と愛の働きかけが見られなかったため、最後まで2人は妨害を受けている同好会を見殺しにした形になったのである。
移籍理由とその結末
- 朝香果林の移籍理由は「自身のスキルをもっと高めたい」
- 宮下愛の移籍理由は「練習が出来ないから」「何も知らない状態でランジュの事を否定したくはないから
(※のちに「練習が出来ないから」がなかったことにされ「同好会メンバー、特にせつ菜に勝ちたかった」という理由が後付けで登場している)
同好会を見殺しにし、裏切り者とすら言われた割に移籍理由の大半は実っておらず、総じて「何のために移籍したのか?」と言わざるを得ない結果となった。
無神経な言動
- ミアが音信不通になったので、同好会に助けを求める(22章・主に愛)
- 対価なしに個人の理由からトーナメント戦を申し込む(23章・愛)
- 塞ぎ込んだ果林の一件で同好会に助けを求める(25章・愛)
- ランジュと連絡が取れず、その事で同好会に助けを求める(28章・果林、愛、ミア)
バトルを申し込んだり部で何か揉め事があるたびに同好会に駆け込んだりと、移籍後も何かと同好会に関わろうとする2人。
前述の通り同好会は妨害を受けており、2人はその妨害を行う組織に籍を置き、それを止めなかった身。にも関わらずその同好会に部で起きたトラブルの助けを求める等の行為はあまりにも無神経であり、面の皮が厚すぎると言わざるを得ない。プロである部の人間だけでどうにかする能力はなかったのだろうか?
その他問題発言等
- 「部に移ったからと言って(同好会との)繋がりが消えただなんて思ってないわ」(22章・果林)
- 25章の一件を経てなお、同好会に戻って来る素振りは見せない(25章・果林)
- 「逆境の中でこそ真価を発揮する」「逆に燃えるじゃん、同好会から学んで行こう!」(23章・愛)
- 「ああ見えて負けず嫌いだし今頃1人反省会して猛特訓してるんじゃないかな」(24章・愛)
- 中須かすみに対し「かすかす」というあだ名で絡む(何度も・愛)
- かすみはこの呼び名を嫌がっており、その度にやめてくださいと拒絶の意志を示している
- 「スクールアイドルはみんなライバルで最高の仲間だよ。所属なんかどうでもよくない?」(25章・愛)
- 「(ミアが璃奈と関わるようになってから)抜けた牙を研ぎ直して頂戴」
「ミアに作って欲しい。部の仲間としてミアもオーディションに関わって欲しい」(26章・果林、愛)
- 『あなた』に曲を作って貰わなくていいのか、というミアの問いかけに対して
プレイヤーからの評価
結果として、朝香果林に向けられたコメントは「高校3年生の2学期でやるような事ではない」等、彼女の知能を揶揄するようなものが目立つ。そして宮下愛に押された烙印は「サイコパス」。再三になるがイジメを行う組織に属していながらイジメ被害者を頼る等の言動は無神経であり、特に上記赤文字のセリフにはスクスタにおける宮下愛がサイコパスと呼ばれる所以が詰まっている。また、これらのムーブメントを取ったとはいえ最終的に同好会へ帰って来る可能性が非常に高く、どの面下げてと言われることは必至である。
既存キャラがこのような扱いを受けたことは多くのユーザーから反感を買い、特に従来のキャラクター設定で「人情に厚く」という記述がある愛は「改悪」の2文字を叫ばれる事となった。
4.三船栞子の所業
1st Seasonでの騒動を経て、同好会へと加入した虹ヶ咲10人目のスクールアイドル。本項では書き切れないためその中身をかいつまんで言えば
- 中川菜々=優木せつ菜から生徒会長の座を奪った
- 各生徒にはそれぞれ適正があると信じてやまず、自身が見抜いた適正に沿った部活へと移籍させようとしていた
- (自身の姉との軋轢から)スクールアイドルを敵視しており、しきりに同好会を廃部にしようとしていた
というもの。1st Seasonにおける事実上の敵であった彼女が、同好会との交流を通じてスクールアイドルの素晴らしさを知り、10人目のメンバーとして迎えられた……というのが大まかなあらすじ。だがしかし、2nd Seasonにおける彼女は、同好会に対して後ろ足で砂をかける所業を幾つも犯したのである。
移籍理由に相反する「妨害の指揮」
彼女自身、実際は移籍理由を語っていないが「部のやり方には疑問を持っており、内部から栞子の幼馴染でもあるランジュをどうにか出来ないか」と語っており、これを事実上の移籍理由と見る者も。しかし、栞子が取った行動は
と、そもそもランジュの横暴を止めてもいないどころか、むしろ生徒会長の立場を利用して積極的に加担している。一応擁護するのであれば、ランジュは栞子の幼馴染であり、虹ヶ咲学園理事長はランジュの母。元々ランジュには手を焼いていた事もあって下手に動くことが出来なかったとも言えるが……生徒会長と理事長がズブズブの学校。
監視委員会が解散となった23章では、彼女は実働部隊であった右月、左月を連れて同好会に謝罪をしている。このとき栞子は「同好会の活動への影響が少なくなるような人選を取っていた」と語った。しかし監視委員会の項の通り、特に22章ではオンライライブに監視委員会が乱入するなど十分活動に影響が出ているため、保身から来る発言ではないかと批判の的となっている。そもそも生徒たちの活動妨害を指揮しておきながら未だに生徒会長という立場に居座っている事も踏まえ、かなりの顰蹙を買う事となった。
また。果林・愛同様に、そういった身でありながら同好会に助けを求めた事が彼女にもある(26章)。しかもあちらは一応スクールアイドル間でのトラブルだったのに対し、栞子が持ち込んだのは姉妹喧嘩。栞子は直接妨害を指揮していた事も相まって、そもそも彼女を助ける義理があるのか? と大きく非難の的となった。
誰の為に?
同好会を助けるでなく、ランジュに加担するようなアクションを幾つも起こしていた栞子であったが『あなた』に対して「ランジュに悪意はない」(20章)と語っている。
悪意がなければ何でもして良いわけではない上、天王寺璃奈が「ファンクラブの中に監視委員会がどうしよう」(20章)と発言しているため作中のキャラクターからですら十分悪意として認識されているのだ。
上記の行動も合わさった結果、キャラクター設定にある「みんなの為に行動」は出鱈目であり、幼馴染であるランジュの為にしか行動していないのではと疑問視されている。
行われなかった謝罪
ランジュの影で横暴を働いた栞子であったが、それに対する同好会への謝罪は行われていない。1st Seasonでせつ菜を侮辱する物言いをした事については謝罪したが、もはや彼女が謝らなければいけないのはそこだけではない。しかもその件ですら謝罪をしたのは26章、2nd Seasonの半ばに入った頃。つまり1st Seasonでは謝ってすらいなかったにも関わらず、2nd Seasonで更に横暴を働いたのである。
この前例があるせいで、29章で全ての謝罪を行ったランジュに懐疑的な意見も見受けられ「ランジュが許されるかはこれからの行動次第」「ランジュですら謝ったのに」等の意見が飛び交うこととなった。
主な問題点
生徒会長がその権力を用いて、幼馴染の頼みで何の罪もない生徒たちの活動を弾圧した。彼女の所業は端的に言えばこうである。1st Seasonでの生徒会長再選挙についても様々な物言いがあがっており、当時から物議を醸していた中での一連の行動は間違いなく生徒会長として不適格であるため、彼女がその座から降りる事を望む声すらある。それもその筈、。最初から栞子が真っ当に生徒会長の仕事をしていればおかしな組織は作られず、一連のゴタゴタが発生することもなかったのだから。
また果林・愛にも共通している事だが、彼女たちは移籍に際して『あなた』に一切連絡を取っておらず、同好会で作った衣装を持ち逃げしてランジュのバックダンサーをしていた(20章・衣装持ち逃げは21章で一時的に桜坂しずくも)。作中では「海外留学中の『あなた』に心配をかけまいとした」と説明されているが、事が事であるためこの辺りの行動は『あなた』への背信ではないかとされ、キャッチコピーである「『あなた』と叶える物語」に反しているという批判も。
5.責務を果たさない学園理事長
ランジュの母親である、虹ヶ咲学園理事長。生徒会長が動かないのであれば、監視委員会やランジュを諫めるのは「親」でもあり「教育機関の長」でもある彼女が果たすべき責務。
しかし実際は、ランジュにスクールアイドル部の設立を許可した事以外は何かをした描写が存在しない。そのため「イジメ行為を行う娘/生徒を放っておく母親/理事長」という最低な図式が出来上がることとなり、出番が少ない中でも大きな非難の的となった。今後彼女が公の場に出て来るのか、その責務を果たすのか。現状では「スクスタの虹ヶ咲学園は廃校にした方がいい」とすら言われる事態に陥っている。歴代のラブライブ!シリーズは廃校とどう向き合うかが題材の1つだったのに……。
6.シナリオの人形と化した同好会メンバーたち
ランジュや監視委員会らによる活動禁止はあまりにも横暴であり、メンバーたちもそれ自体には憤慨し、2nd Seasonにおける敵として認識されていた。しかしそれも大半は最初の方まで。いつしか彼女たちは、シナリオにとって都合の良いように動く操り人形でしかない存在になり下がったのである。
イジメの被害者であるにも関わらず
- 事態の解決を大人に託していない(20章~・全員)
- 「栞子ちゃんありがとう」(23章・全員)
- 「どうなんでしょう? 困ることもあるけど、それを乗り越えるのも楽しいっていうか」(26章・『あなた』)
- ランジュによる暴言の謝罪を一切受け取らず「ライブの感想の話と勘違いしていた」として語り始める(29章・『あなた』)
- ランジュの寂しい気持ちを分かってあげられなかったことに謝罪をする(28章・全員)
とりわけ最後については批判が強く、この状況を揶揄した言葉がある。
ごめんなさいランジュちゃん! 練習妨害、部室剥奪、ライブ禁止、監視委員会、全て対等な友達になるためのランジュちゃんなりの不器用な手段だったのに、それを分かって歩み寄ろうとしなかった同好会側にも非があるよね…… ランジュちゃんの孤独な気持ちに寄り添ってあげられなくてごめんなさい…… これからは友達だね! |
……これをどう受け取るかは、各々の良心と倫理観に委ねられる。
何が問題だったのか?(シナリオライター・運営等)
2-1.シナリオライターへの不信感
三船栞子の項の通り、1st Seasonもそれなりに賛否両論ある結末となっていた。
その中で、シナリオライターの雨野智晴氏は「ストーリーも17章でFirst Seasonが一段落。構成を上げてから3年、ここまでたどり着けてホッとしてます。ストーリーはまだまだ続いていきますし、これから色んな子が活躍していきますので、引き続きお付き合い頂けました幸いです」と発言。
1st Seasonではスポットが大して当てられなかったキャラクターもおり、ファンからは「今後を信じています」といった旨の意見が殺到。
しかし、ファンが想定する「活躍」という言葉からは程遠い展開により「色んな子(新キャラ)」「活躍(悪目立ち)」等と揶揄される事態に至った。
キャラごとによるスポットの当たり具合の格差も改善されておらず(特に中須かすみは『あなた』以上にプレイヤーの心情を代弁するようなセリフが多く、目立っている)そういった面からも批判意見が出ている。
22章では、プロ視点であるミアの口から「スペシャリストがそれぞれの仕事を完璧にこなせばいい物が出来る」という台詞が登場しており、作中において打ち合わせをする人間はプロではないと、アマチュアの視点を軽視する内容である。だがプレイヤーからは、この考え方をもってシナリオライター、及び運営が打ち合わせを行わなかったせいで社会的に問題があるストーリーが世に出たのではないか、と体制を問題視されている。
炎上8ヶ月目となる27章、その章のタイトルは「もう我慢はヤメです!!」
作中には(あくまで姉妹仲の話であるが)「仕方ないで終わりにしないで『やだよ~』とか『やめてよ~』って言った?」「言ったところで聞きませんから、諦めました」というやり取りが登場するが……
一部ではこれを、ユーザーに対する煽りではないか?と捉え、非難があがっている。
言ってダメなら違う方法があるという形で会話は続いて行くが……課金やログインを辞めて行ったユーザーたちを揶揄しているのだろうか?
余談であるが1st Seasonの頃、本人のTwitterは章更新のたび「よろしくお願いします」等のツイートをしていた。しかし2nd Seasonの炎上が続いた結果、一切のツイートをせず公式のRTばかりするようになり、その件でも「何か言えよ」等の批難が巻き起こっている。この事も、後述の「声優の盾」疑惑に拍車をかけてしまっている。
2-2.矛盾だらけのシナリオ
2nd Seasonの公開が始まって以降炎上が続くシナリオであるが、その炎上を矮小化させようという動きが数多く見られる。その1つとして前章まででユーザーから問題視された箇所を、それまでとは食い違う展開を起こしてでもなかったことにしようとする動きがある。例としては、下記の通り
- 宮下愛の移籍理由
「何も知らずに部を否定したくなかった」「練習が出来なかった」(20章)
「何も知らずに部を否定したくなかった」「同好会メンバーに勝ちたかった」(23章) - 監視委員会の所業
同好会の練習を見つけ次第即座に解散させていた(20章)
同好会のオンラインライブにも顔を出し、一部メンバーに至っては曲を歌うことすら出来なかった(22章)
毎回ライブが終わりそうになるまで、駆けつけないようにしていた(23章) - 三船栞子について
栞子と各部との交渉は上手く行っておらず、同好会が関わるまで学校説明会の準備は停滞していた(13章)
「栞子が各部との対話を諦めなかったことが、説明会成功の鍵だった」とされた(23章) - バックダンサーについて
部では、ランジュが認めた人物以外はランジュのバックダンサーに過ぎない(20章)
いつしか、その設定自体が消失している(24章以降) - 同好会の部室について
スクールアイドル部によって奪われ、入れないようにされていた(20章~)
入れるようになったことについて一切の説明なく、メンバーが部室で会話をしていた(25章)
これら以外にも何点かあるが、主だった矛盾点だけでも上記の通り。ユーザーの批判を受けてシナリオを急遽書き直しながら配信しているのではないかという疑惑が持たれているが、批判を受けてシナリオを書きなおすのであれば20章時点から書き直すべきである。無論、全編フルボイスであるため厳しいというのもあるだろうが、書き直すことを告知してしばらくは声なしで対処にあたるという手段も取れた筈である。幾ら最新章で「問題は解決しましたよ」とアピールしたところで、根本にある20章という土台がそのままである以上、ユーザーからは火消しに走ったとしか思われないのだ。
2-3.貶められた既存キャラたち
2nd Seasonは総じてランジュ(とミア)のための章と言っても過言ではなく、そのシナリオの過程で多くの既存キャラクターが踏み台にされていった。その事も、2nd Seasonが炎上した原因の1つである。
朝香果林・宮下愛
上記の通り。
優木せつ菜
- 壇上で三船栞子による人格攻撃を受け、再選挙で生徒会長の座を降ろされる(※1st Season)
- 元生徒会長となった事をスクスタ公式によって強調される
- 現生徒会長・三船栞子は、彼女の項の通りその職務を碌に行っている描写はないにも関わらず、せつ菜の口から栞子に高い評価を下す台詞を何度も言わされる
- 期待のスクールアイドルであっても、トーナメントではランジュに勝つことが出来なかった
桜坂しずく
その他同好会メンバー
μ's・Aqours
- ランジュたちと絡んだが最後、活動妨害の件について言及しない限り彼女たちも「イジメを見て見ぬふりした」という見方をされる
- これを受けてかは不明だが迂闊にシナリオに出すことが出来ず、結果的に出番の大幅減少
2-4 火消しと隠蔽
上辺だけのストーリー振り返り
まずはこちらのサイトを見ていただきたい。
これはスクスタ公式による20章から22章までの振り返りまとめなのだが……記載されたあらすじの中には監視委員会のかの字もない。唯一『同好会メンバーは制限の中でも活動するために「ゲリラライブ」を開催することにしました』という箇所があるが、何故制限が起きたのか、どういう制限があったのかは不自然なまでに触れられていない。つまり公式は炎上が起きたこと、何故炎上が起きたのかを知っておきながら、炎上の根幹たる部分だけは徹底的に隠そうとしているのだ。
こういった「上辺だけのストーリー振り返り」は何度も行われており、2nd Seasonクライマックスとなる30章が配信される直前、公式Twitterでも「印象的なシーンを毎日紹介」と称して20章からの振り返りが毎日1章ずつ行われた。ここでも「スクールアイドル部に対抗して、同好会メンバーはゲリラライブを開催することに…!」と書かれているが、何故ゲリラライブを行わなければならなかったのかの原因には一切触れられておらず、リプライでも多くのユーザーからツッコミや批判を飛ばされている。
こちらにリンクを置いておくので、大本営発表と実際の中身を見比べてみるのも良いかも知れない。
20章(1、2) 21章(1、2) 22章(1、2) 23章(1、2) 24章(1、2)
25章(1、2) 26章(1、2) 27章(1、2) 28章(1、2) 29章(1、2)
声優の盾疑惑
騒動から1年弱。上記のような大本営発表を繰り返す中、誰一人として責任者が表に出た事はなく、常に矢面に立たされ続けているのは声優ばかりである。しかも生放送ではストーリーに関するお便りを募集したり、上記の大本営発表を声優に読ませたりと、ユーザーの神経を逆撫でするような場面があり、その度にコメント欄は批判の嵐になる。
声優に一切の非はないが、非はないからこそこれらの生放送を「声優の盾ではないか?」と疑問視する声が上がっている。(※重ねて言うが、声優への誹謗中傷は断固としてアウトであるため注意)
キャラクターの盾
盾にされているのは声優だけではない。作中では「〇〇ちゃんが許しているのだから」といった展開が何度も登場し、これを「キャラクターの盾」と評するユーザーも存在する。
そもそもスクールアイドル部の一連の行為はただ謝って済むだけの代物ではない上、謝罪していない・加害者より先に被害者の方が謝罪する等のパターンもある。「〇〇ちゃんが許しているのだから、プレイヤーも許せ」という論調が通るラインは、とっくに超えているのだ。
問題点まとめ
スクスタは『ラブライブ!』シリーズのほぼ全キャラが一同に会す、文字通りALL STARなゲームと銘打たれており、発表当初からファンに多くの期待を寄せられていた。特に、スクスタが登場するまでは2年ちかく水面下での活動を余儀なくされていた虹ヶ咲のファンからの期待は凄まじいものだった。
にも関わらず、実際はスクスタ発の新しいキャラクターが既存のキャラクターたちを蹂躙していく、いわば公式ヘイト創作と言える様を延々と見せつけられており、お世辞にもALL STARとは程遠い内容となったのだ。
メインストーリーの更新は月に1度であり、一度ついた良くないイメージが払拭されるかどうかは1カ月先まで分からない。中にはサイコパス・ダブルスタンダード等、再起不能レベルに作中で品位を落としたキャラクターもおり、キャラクター及びその演者である声優を商売とするコンテンツとしてはあってはならない事態である。
月に2回挟まれるシナリオイベントの方はグループ同士の交流が多く描かれており、こちらは概ね好評である。ファンが求めるものと公式が提供するものの乖離、そして倫理観が狂っているシナリオが、今回の炎上を生んだのだ。
そしてこの炎上は決して非を認めようとせず、雑であっても「エモい」シーンを使えばユーザーは黙るだろうという運営の態度も相まって、1年近く続いているのである。
炎上による影響
- メインシナリオライターである雨野智晴への批判意見殺到(スクスタの脚本は雨野氏が所属するEDEN’S NOTES及び広樹優枝、森野ちよ子、株式会社 シナリオテクノロジーミカガミ、立原正輝がクレジットされているが、上記にある通り雨野氏がメインのシナリオの構成等を担当しているため、雨野氏に集中している)
- 炎上したシナリオの削除・変更・シナリオライターの降板や制作体制の変更等を求める署名運動に一部発展
- 「#虹ヶ咲に栞子はいらない」「#虹ヶ咲にスクスタはいらない」等、現状を揶揄するハッシュタグが横行
- 公式による最新章予告動画(Youtube)の低評価の数値が高評価を上回る(部外者による便乗もあるが、ラブライブシリーズの動画としては低評価の桁数が高評価に追い付く事自体かなり異例)
- シナリオを良しとするファンと不満を持ったファンとの間での対立が激化
- 放送中のアニメ「ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」にも「正史」といったコメントや移籍組が画面に映ると「裏切り者」等のコメントが散見される(特に20章公開直後の第5話は顕著であった)
- 投票・ランキング系コンテンツにおいて、テコ入れがない限り特定メンバー(朝香果林等)が下位常連へ
- ソースの信憑性に難ありだが、スクフェス(8周年)よりもスクスタ(1.5周年)の売り上げが下になっているという話が広がり始める
- 運営会社であるKLabの決算報告にて、第1四半期減収要因の1つとしてスクスタが名指しされる
※第1四半期=2021年1月~3月の減収であるためゲーム性の問題は今更考えづらく、原因のウェイトは2020年10月末から配信された2ndシーズンの方が大きいと考えられる - 第2四半期の決算報告(2021年4月~6月)でも減収要因の1つとして依然スクスタが名指しされている。
- 第3四半期の決算報告(2021年7月~9月)でもやはり減収要因として名指し。9月はスクスタにとっていわゆる「周年」であったにも関わらず、JP版は微減・グローバル版は横ばいという悲惨な結果に。
しかもこの決算報告の中で、KLabは「IPを活用したゲームの特徴として、IPサイドのプロモーションの盛り上がりなどにも影響を受ける。昨年と比較してプロモーション活動が一服していたこともあり、離脱しやすい状況になっていた。」と語っていた。「ラブライブ!」シリーズのIPを借りている身でありながら、この期に及んでIPのプロモーション活動に責任を転嫁するつもりかといった声も。
そして……
というもの。事実上、スクスタからKLabが身を引く結果となった。(スクフェスについては従来通りKLabがパブリッシャーとなる模様)
また12月通期の決算報告(2021年1月~12月の総合)では、最終損益34億円という数字を叩き出す結果となった。報告の中で、スクスタに対しては「新たな競合タイトルがリリースした影響などにより、売上高は大幅に減少し」とある。競合タイトルは2021年内にリリースしたソーシャルゲームの事だろうが、2nd Season開始前と比べてユーザーが万単位で離脱した(月2回行われるイベントのアクティブユーザー数参照)件について、最後の最後までKLabが触れることはなかった。
一方アニメでは
従来よりスタッフを一新され、『三ツ星カラーズ』の河村智之氏が監督を、Go!プリンセスプリキュア、キラキラプリキュアアラモードなどの『プリキュアシリーズ』の田中仁氏がシリーズ構成を務める、2020年秋アニメとして放送していたアニメ「ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」。
前評判ではスタッフ一新ということもあり先行きを不安視されていた。しかし蓋を開けてみると、その展開はスクスタの騒動とは裏腹に悪役となる存在が誰も居ない、当然悪役側に寝返るキャラクターも居ない、トラブルもなるべく早期に解決するような内容となっている。
コメント欄でも「正史」「正史世界」などが散見され、いかにスクスタのシナリオとユーザーが求めていた物が乖離していたかが伺える。
また、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会1st LIVEにて、天王寺璃奈役の声優・田中ちえ美が「虹ヶ咲は本来アニメ化の予定がなかった」とMCで語っていた。
スクスタ自体、リリースが1年以上延期していたり、いざ蓋を開けてみれば上記の事態を引き起こしていたり。アニメがあって本当に良かった、とする意見が非常に多い。また、証拠がなく憶測の域を出ない話であるが「スクスタ運営が用意したストーリーをラブライブ!運営が知ったから、急遽アニメを作らざるを得なくなったのでは」という考えも。
2021年5月9日、アニメ2期制作決定が発表されたが、既に栞子・ランジュ・ミアの所謂「スクスタ組」の登場の是非について様々な意見が飛び交っており、続報に色々な意味で注目が寄せられていた。
そして10月3日、2期のキービジュアルが公開、彼女ら3人もアニメに登場する事が確定した。監督・河村智之氏、シリーズ構成・田中仁氏の両名が続投した事にひとまず安堵する声・如何に3人をアニメの世界に馴染ませる事が出来るか・そもそも3人増えてアニメの尺は大丈夫なのか等、注目は寄せられていた。
そして放送された2期であったが……もはや当てつけと言わんばかりに「スクスタとアニメは違う」と言わんばかりの描写が多数存在した。軽く挙げるだけでも
- ランジュが妨害等を用いず、正当な形でのライバルとして描かれる
- 栞子が菜々=せつ菜の事実を批判したり、あまつさえそれを生徒会長選挙に持ち出さない(アニメではお互いに認め合い、順当に任期満了での交代となった)
- 部への昇格という噂が立ったが、同好会はその選択を拒否。当然、果林・愛の裏切り等も行われない
など。また、ミアの過去等はスクスタで登場したものをほぼそのまま用いている。スクスタでも、当時この話が登場した22章はミア周りに限って言えば比較的評判は良い方だったため、そのまま採用されたのだろう。
ただ「スクスタでついた悪印象を払拭しなければならない」「どういう形であれ、対立というものがセンシティブな扱いになっている」と言った部分がシナリオにとって足枷になったのか、そういった描写が「くどい」と言える場面もあったため「スクスタ2nd Seasonがなければもっとやりようはあったのではないか」と惜しむ声や、時折駆け足気味・説明不足な展開になったことから「1クールで13人を動かしきるのは尺の観点から難しかったのでは」といった声も見受けられた。
一方で、制約の中でも栞子たち3人を含めた物語を描ききった事、1期では見られなかったキャラクター同士の組み合わせが見られた事などを評価する人も多く、ニコニコ生放送(公式配信)のアンケートの全話平均では、歴代「ラブライブ!」シリーズ最高得点である初代(μ's)の2期・92.22点を上回り、92.60点となった。
また、作中時間ではまだ年度末(=卒業シーズン)になっていない事・ここから先の物語には制約が一切ない事などから、劇場版或いは3期など、続編を望む声も多い。
……余談であるが、アニメでのランジュは当初短期留学といった形で虹ヶ咲を訪れており、理事長がどうこうといった話が出てくる事は一切なかった。そのため、アニメでの虹ヶ咲学園理事長が誰なのか・どういった人物なのかは、2期最終話を終えてなお不明のままである。
更にその後……
2022年9月25日。リアイベであるスクフェス感謝祭2022にて新しいソーシャルゲームとなる「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル2 MIRACLE LIVE!(通称・スクフェス2)」の制作が発表された。μ's、Aqours、虹ヶ咲だけでなく、現時点ではスクスタに参戦していないLiella!も含めたスクールアイドルが登場し、それぞれのストーリーが展開されるという。
しかしこれまでの騒動もあって、不安の声が燻っている状況であった。そんな中、発表から数日。ブシロードの株主総会にて、不安を代弁するような質問がブシロード社長・木谷高明氏に投げかけられる。
「開発元はどこですか?」
木谷氏は現時点で開発元を明かしはしなかったが「KLabは関わっていない」と明言したという。開発元は明かさないにも関わらずわざわざKLabだけは名指しした辺り、相当である。
これにより不安要素が1つ取り除かれたと歓喜する者、実際の開発元やシナリオ担当はまだ分かっていないと警戒する者など、これからの動向に注目が寄せられていくことだろう。
最後に
イジメは決して許されるものではなく、「ラブライブ!」というコンテンツのメインキャラクターでそれをやらせるなどもっての外。ましてシナリオの都合とはいえ、罪のない被害者に謝罪を行わせるなどあってはならないのである。
また、作中・作外でたびたび登場する「仲間でライバル」という言葉があるが、
仲間でライバルということはライバルだけど仲間ということであり、決してライバル=敵ではないのだ。
そしてサービス終了
ラブライブ公式から2023年6月30日16:00をもってサービス終了の告知がされた。
関連動画
関連リンク
- スクスタ公式サイト
- スクスタ公式お問い合わせ
- 株式会社サンライズ問い合わせ(スクスタ運営の姿勢を鑑みるに「ラブライブ!」シリーズ全体の版権を持つこちらへの問い合わせの方が効果的な可能性がある)
関連項目
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- 0pt