えせ科学とは、きちんと実証されていないにもかかわらず、いかにも科学的な根拠が存在するかのように見せかける理論である。
疑似科学や、ニセ科学ともいう。インチキ科学、トンデモとも。医療分野はえせ医療、にせ医学と称される。Wikipediaでは、疑似科学を参照。
概要
テレビ・雑誌・インターネット等のメディアの一部の人間によって紹介され、広まってしまうことが多い。都市伝説的なものや民間療法にも紛れ込んでいたりするので侮れない。
また、一部は本当の科学との境界が曖昧である。えせ科学と見られていたものが、後に本当だと分かることも、極々まれにだが、ある。
科学と疑似科学の線引き問題は哲学的題材となり、科学哲学という分野で議論されている。
ここでは人文科学・社会科学関連も記述する。日本に於いて「科学」は理系分野、即ち自然科学の印象が強いが、広義には「文系」分野も含む。水からの伝言などでは、文系的側面も保持している。
えせ科学の特徴
長崎大学の武藤浩二教授は、えせ科学の特徴をこう分析している。
- 科学用語や「科学的に聞こえる用語」を多用する
- 物事を少数に分類し、断片的な表現が多い
- 何らかの商売が関係するものが多い
- メディアに登場する際、博士の肩書き(国内では耳慣れない学位の場合もある)を持った人が現れ、権威付けを行う
のパターンが多く見られる。(科学リテラシー実態調査について/2015年3月24日
より引用。)
えせ科学の例(とツッコミ)
- オゾンは身体にいい(殺菌効果はある。そして同時に人体にも有毒である)
- 酸素水は健康にいい(水に溶ける酸素は人間に対してはとんでもなく微々たる量であり効果はない)
- 炭酸水を飲むと骨が脆くなる(炭酸水に骨を漬けると確かに溶ける。が人体内で同じことが起こるはずがない)
- ゲルマニウムも身体にいい(ただの金属)
- ワクチンに含まれるチメロサール=水銀は危険(チメロサールは無機水銀。無機水銀はすぐに人体外へ排出されるし、そもそもワクチンに含まれる水銀は魚介類と比べると滅茶苦茶少ない)
- 麻疹ワクチンで子供が自閉症になる(海外一流医学誌に実際に載った論文…だったが、後に反ワクチン主義者による資金援助を受けた捏造論文だったことが発覚し論文取り消し。執筆した医師は医師免許を剥奪された。なお原著はLancetのHPで現在でも閲覧可能)
- 子宮頸がんワクチンに関わる各種報道(殆ど全てが反ワクチン団体が流した陰謀論を軸とするデマで医学的根拠なし。詳細は世界保健機関の記事を参照にどうぞ。)
- サプリメントを摂り過ぎると子供が発達障害になる(サプリメントが直接子供の発達に影響を与えるという論文は存在しない。添加物はキケン、という立場からのえせ科学)
- 血液サラサラで健康に(医学的にはサラサラだから健康というわけではない。適度な水分を摂っていれば問題ない)
- マイナスイオンは癒しの効果がある(ところでマイナスイオンって何ですか?塩化物イオンとか?←陰イオンとは別物らしい)
- コーヒー浣腸で腸内環境正常化(医学的根拠なし。むしろ迂闊な腸内洗浄は腸管穿孔などのリスクが有り、簡単にしてよい行為ではない)
- 腸にこびりついた宿便を取り除く(コーヒー浣腸、デトックスにも関連。腸の表面細胞は僅か3日で代謝するため、腸管に便がこびりつくという事がそもそも起こり得ない。本来の定義での宿便とは、便秘により排出が留まった便のことである)
- 爪もみ健康法(元新潟大教授の阿保氏による理論。だがまとも根拠なし。そもそもそんな簡単な方法で健康になれれば誰も苦労しない)
- ガンは放置したほうが良い(発案者の近藤誠氏の主張は基本的に全てデタラメ。時代背景が違うデータを直接比較したり、関係ないデータを資料として提示するなど結構あくどいことをやってるし、そもそもこの理論に関する医学論文を彼は今まで一度も書いたことがない。ひたすら素人相手に本を書いて嘘理論を信じこませるのが彼のやり口。ただし、Quality Of Lifeを高めるために敢えて積極的な治療を避けることは問題なし)
- 固体マイナス水素イオン
←逆転サヨナラ負け優勝みたいなもん
- 波動ビジネス(波動水やOリング治療法など。でも本気で信じてるヤブ医者がいるので気をつけよう)
- サブリミナル効果で購買意欲が増す(有名なコーラの宣伝の実験があるが実験の透明性に問題があり科学的に証明されていない)
- 血液型で性格が分類される(血液型が脳の高次機能に影響を与えるはずもない。)→血液型の項を参照
- ゲームばっかりしてるとゲーム脳になる(人格に影響を与える可能性はありますが、それは小説やドラマだって同じです。海外での研究で既に否定された理論。)
- 氷はクラシックを聴かせると綺麗な結晶になる。
- 水にありがとうと話しかけると綺麗な結晶になる(「水からの伝言」などで言われているが、根拠が薄弱。)
- トレパネーション
- 野菜にクラシックを聴かせると美味しくなる(植物に音を感知する機構があるのかどうかは別として、クラシックによる味覚変化については実証されていない)
- 植物に語りかけたり音楽を聴かせるとよく育つ(同上)
- 避妊にはコーラ(酸性の液体も同様。というか膣内は元々強い酸性です)
- 産み分けに膣内のpHを変える(単純に運の問題です。精液はpHが悪いとすぐに機能停止し不妊の原因に)
- ホメオパシー(2000年台初頭に医学的効果が大規模に検討され、プラセボ効果以外は無いことが実証された。多くの先進国で医療の現場から除外されている。本場のイギリスの王立病院でも一部の病気には使用しないことになっている)[1]
- トルマリンはイオンを出し続ける(永久機関ですか?)
- モーツァルトの楽曲をn倍速で聞くと頭の回転が速くなる/IQが高まり学力の向上につながる(IQの向上は一時的な物で視聴時とその直後のみ)
- 右脳は芸術的思考、左脳は理論的思考を司る(どちらも大脳新皮質によるものといったほうが信憑性が高い)
- ヒトは皮膚呼吸の割合が高い/皮膚呼吸が出来なくなると死ぬ(風呂に入って苦しくないのも喉に物を詰まらせて死亡に至るケースがあるのも全て肺による呼吸によって賄われている為。更に人体には皮膚で呼吸する器官は存在しない。)
- 血液は腸で作られる(いわゆる千島学説のこと。胎児初期は卵黄嚢、中期は肝臓や脾臓で、出生後は骨髄でしか造血は行われない。これを信奉してるヤブ医者が未だにいる)
- デトックス(そもそも毒素って何?医学的なデトックスは急性アル中とか覚せい剤中毒者に対する緊急透析、胃内洗浄などのことを指す。健康食品メーカーが作った非医学的な別の概念)
- 飲むヒアルロン酸・飲むコラーゲン(体内で消化されてアミノ酸に分解されるので単なるアミノ酸補給にしかならない。)
- 無農薬野菜は安全(農薬から守られない植物は農薬より強力な毒物を生成することが多い。むしろ有毒な成分を含む野生由来の成分の混入のリスクもある)
- 卵はコレステロールが高く、控えるべき(ウサギに行った実験による考察。奴は草食動物だから異常が出るのは当たり前。ヒトでは外因性のコレステロールは血中コレステロールに影響がないことが最近の医学研究でハッキリしました。)
- 『味の素』は猛毒(海外での実験にて『味の素』を注射したマウスが死亡した、のだが、実際は人間に直すととんでもない量を投与されており、意図的なバッシングが根底にあると考えられる)
- オナニーのしすぎで馬鹿になる(昼間からオナニーをし、眠気に勝てず勉強時間が減るという間接的な因果関係は存在しそうだが、脳への直接的な悪影響は全く無い)
- オナニーをやりすぎるとハゲる(オナニーによる毛髪に対する影響はない)
- イライラするのはカルシウムが足りてないからで、カルシウムを摂るとイライラしなくなる(実際は関係ないと科学的に立証されている)
- EM菌(科学的根拠なし。もはや宗教と化している。詳細は代替医療の項目を参照のこと)
- タバコは肺がんの原因ではない(タバコに含まれる『ニコチンは肺がんの原因ではない』なら正しい。タバコに含まれるコールタールには非常に強いDNA損傷作用があり、これが発がん性に繋がっていることは言うまでもない)
- 丸山ワクチン(攻殻機動隊の電脳硬化症関係の元ネタ。かれこれ数十年前から研究されているが、医学的根拠を未だに得ることが出来ていない。陰謀論者と丸山氏信者を中心に『このワクチンはガンに良く効く』『承認されないのは国の陰謀』などという喧伝がなされている。)→一応、免疫療法の一つではないかとの研究はされているが、未だ詳細は不明(参照外部リンク
)。
- 布ナプキンを使うと子宮が温まり生理痛が軽くなる(布ナプキン信者による根拠が無いデマの一つ)
- 市販のナプキンを使うと性器の粘膜から化学物質が吸収されて体に悪影響が出る(肌に合わなくて肌荒れを起こすことはあるだろうが、化学物質とは無関係。これも布ナプキン信者によるデマの一つ)
- ビタミンKは赤ちゃんには不要(飲ませることによって赤ちゃんの脳出血のリスクを大幅に下げることが研究で既に明らかになっている。母乳には含まれていない上に人工乳からの補充は不十分なので、ビタミンKシロップを飲ませる必要がある。『教科書に無関係だと書いてある』と主張する人がいるようだが、おそらく1970年台などの古い教科書と考えられる)
- 紙おむつより布おむつの方が良い(紙おむつに使用される吸収素材・高分子ポリマーは、幼児の生殖器を冷やし、婦人病や生殖機能停止をもたらすと主張される。しかし素材の種類によって、内性器が冷やされることはない。布おむつのメリットは経済的であることだが、感染症の危険性も伏せ持つ)
- 赤ちゃんはお母さんのお腹の中での記憶を持っている(池上氏による誕生学と呼ばれるもの。子供への質問から証明したとしているが、子供の発言に対する信頼性が非常に問題で、池上氏自体がホメオパシーとの繋がりもあることから、エセ科学として有名な話となっている)
- ジェムリンガ(パワーストーンを膣内挿入し、精神的安定を実現。女性としての自己啓発向上を目指す。形状はアナルパールに類似し、素材は水晶や銀などを使用している。2万円台から購入可能。「子宮女子」「子宮系女子」なる言葉での口コミが多い。「子宮委員長はる」氏が先陣を切って宣伝している。ただ医療関係者は「膣内の異物挿入、特に『入れっぱなし』は雑菌侵入や増殖が懸念される。それに伴い、子宮内膜炎や敗血症などの病気に罹患する恐れがある」と指摘する。また販売業者に対する懐疑的見方も強い。公式ホームページは科学的根拠を解説すると同時に、「効果・効能は全くない」と明言している[2]。医療機器・健康機器ではなく、宗教的・精神性アイテムとしての側面が強いと言えよう。)
- 火傷は温めた方が良い(冷やさなければ火傷がさらに重症化する。子供に強制すれば、それは立派な「医療ネグレクト」である)
- 輸血は拒否すべき
- 輸血用血液は放射能汚染されているから
- 輸血後GVHDなどの危険性があるから
(「エホバの証人」ような宗教的輸血拒否ではなく、一般人による輸血拒否。船瀬俊介・内海聡 両氏による著作「血液の闇」で拡散した。この書籍に影響された船橋市議・高橋宏 氏もブログで主張し、話題となる。確かに放射線照射は実施されている。これには、輸血後のGVHD(移植片対宿主病、拒絶反応のようなもの)を予防すべく、原因となるリンパ球不活性化させ、増殖を防止する目的がある[3]。ただし、このリンパ球不活性化に用いるガンマ線のレベルは弱く(15Gy〜50Gy)、リンパ球以外の血液中の組織はほとんど損傷を受けない。そのため大きな危険性は考えられない[4]。これは「ガンマ線滅菌」と似ているが、滅菌ではない。ただ大きな危険はないとされているが、突然変異などの未知数な点は少なからず存在し、長期的観察は必要とされている。ただ根本論として、死亡という最悪の事態を防止するために輸血が必要である。そして輸血しなければ外科手術も不可能である。そして「現時点で輸血由来の発癌事実がない」「放射線照射導入前は年間数百人がGVHDで死亡していたが、2000年以後は発生していない[5]」事実を鑑みても、輸血拒否はトンデモと言える。)
- 発達障害は「伝統的子育て」で予防・改善できる。(詳しくは親学を参照。)
- 雷は金属に落ちやすい(落雷は雷雲の静電気と地表の静電気の間の放電現象。雷雲が発生すると、地表付近では金属でも木でも静電気が発生する為、金属だから落ちやすいとは限らない。よって「金属を外せば安全」というわけではない。
- NMRプロテクター(外部エネルギーなしで水道管の汚れが落ちると謳う代物。公共施設などに売り込まれていて、効果はないのだがそれを理由に点検費をぼったくっている。)
上記に挙げたうち、反ワクチンや化学添加物、化学物質の完全撤廃を目指す人々を揶揄する表現として「自然派」の呼称が用いられる。そしてそれを信じて疑わない産後女性のことを「自然派ママ」とも。
何より大事なのは、通説を覆すような主張を見た時に必ずソースを吟味することです。そうすることで、『この発言は根拠があるのか、はたまた個人の妄想なのか』を見分けることが出来ます。その上で『提示してある根拠の信頼性は?その根拠をどう解釈すればそういう主張になるのか?』まで踏み込めるようになれば、大抵のエセ科学を見分けることが出来る様になるでしょう。
量の問題が議論されてない故批判がされている例
- 焦げたものを食べると癌になる(毎日何トンも真っ黒焦げの料理を食べてる人は注意が必要だが…)
- IH調理器や携帯電話は人体に有害(まだ確定はされてないが、電磁波の量が議論されている)
- 高圧電線の下に住んでいる人は白血病のリスクが上がる(確かに事実なのだが極めて微々たる差)
- 小規模な焼却施設にはダイオキシン(類)がいっぱい発生してて危険(そうでもないと結論づけられている)
- 食品添加物で寿命が縮む(確かに非常に危険なものもあるが、殆どは常識的な範囲なら無問題)
- GABA入りチョコレート(GABAを口から食べても脳内には移行しない。その一方で、医学研究によると何かしらの別経路で脳内物質が増えることが示唆されている)
焦げた食べ物に発がん性物質が含まれているのは事実。強い電磁波が周波数によっては脳に悪影響なのも事実。ダイオキシン類は猛毒な種類もあるのも紛れも無い事実。しかし、問題はその量であって、存在しているかどうかについてはほとんど意味をなさない。「○○が含まれている!」と不安を煽るメディアには要注意。
特に食品添加物関係では、無添加を良しとする主張がメディアで広められているが、添加物無しには現代の食生活・食習慣を成り立たせることは困難である。生ハムやソーセージの亜硝酸Naのように、添加物を使わないとその食品が食中毒の原因になるリスクがあり、不安を煽るのではなく上手く食べて付き合うことを考えたほうが良いだろう。
余談だが、「菌」についても似たようなことが言え、ばい菌がそこに存在しているかどうかは議論の対象ではなく、「ばい菌が繁殖できる環境かどうか」に注目すべきである。というか病院の無菌室でさえも無菌環境はあり得ません。厳重な管理が必要な手術室の空気でさえ細菌まみれですが、徹底的な消毒や清潔操作などのおかげで手術に関わる感染症が起こりにくいのです。
また、量の問題とは違うが、「厳重に管理された劇薬」と「誰もが飲めるように置いてあるお酒」ではどちらが人体に有害だろうか。そういう所も冷静になって考えてみよう。
えせ科学の可能性がある事例
ある事柄について、効果・影響が本当にあるかどうか実験することや検証すること自体はえせ科学ではない。
- 乳製品は人体に有害(←ラクトース不耐性の人とはまた別問題の話。『牛乳』の項目に説明あり)
- 地球温暖化をはじめとした環境問題(これについては諸説ある。確かに環境破壊はすべきではないし、自然は保護すべきではあるが…)
- ナットウキナーゼは腸で吸収されない(そもそも酵素はタンパク質であり、胃腸でアミノ酸に分解されてしまう。分解を免れたとしても、分子量が大きすぎて腸管から血管に入り込むことができない)
- おっぱいを揉むと大きくなる(好きな人にされた場合に限り、女性ホルモンが分泌されるとか…? 尚、揉むことでクーパー靭帯が破損し、乳房を支えきれなくなることで体積が広がるというのは事実ではあるものの、それは大きくなったわけではなく垂れただけである)
- 酢を飲むと体が柔らかくなる(クエン酸(クエン酸回路によって生成)には凝り固まった筋肉をほぐす効果はある。つまりマイナスをゼロにするようなことはできる
が、それ以上柔軟性を高めるにはストレッチをするしかない)
- 携帯電話が医療機器に誤作動を起こす可能性あり(これは批判側が優勢…?)
- マスクにインフルエンザの予防効果なし(特定のマスクにのみ効果あり。一般的なマスクの場合はマスクの網目をウイルスが通り抜ける。しかし、インフルエンザの感染は殆どが飛沫感染であり、ウィルスを含んだ飛沫をマスクを着用した感染者による散乱を防ぐ、周囲に対する予防効果は間違いなくある)
- ブルーライトは目に悪い為ブルーライトカット眼鏡をかけるなどして予防すべき(実際のブルーライトによる人体への影響とカット眼鏡の効果は怪しい。)
- LED照明は蛍光灯と比べ消費電力が少なく省エネ。(回路による熱損失が大きいため消費電力は蛍光灯と大差ないと言われている。但し現時点ではLEDは発展途上の技術であり、今後消費電力が下がる可能性はある。)
- 胎教/妊娠中、胎内の赤ちゃんにクラシック音楽等を聞かせると良い。(胎教は科学的根拠はなく、効果はよく分かっていない。音楽に至っては胎内の赤ちゃんには低音しか届いていないと立証されている。)
- 母乳育児をすると子供が優しい子供になる(母乳至上主義者の発言の大半は医学的根拠なし。母乳育児をWHOが推奨しているのはあくまで衛生的な理由が大きく、先進国で衛生状態が良い日本では粉ミルクも母乳も大差はない。要は母親がどれだけ愛情を注げるか次第。)
- 母乳に母親が食べたものの味が移る(既に否定された理論。ただし酒やタバコは成分が移行するので良くないってのは研究で証明されたのでご注意)
- 電子レンジで調理された食品は危険。(←危険だと主張する側のソースが曖昧)
- 鍼灸(プラセボ効果以外の効果があるのかどうかの証明が不十分。反西洋医学と結びついて過激な主張も散見される。WHOの伝統医療認定にも疑問が残る)代替医療解剖(サイモン・シン、エツァート・エルンス著)
- 体罰肯定論、スパルタ教育(体罰肯定者は精神論や感情論を前面に推し出し、科学的根拠を示さない場合が多い)
- 脳幹論(本能論とも。戸塚ヨットスクールの校長 戸塚宏 氏が主張する「青少年の非行は脳幹の機能低下によってもたらされる。従って脳幹を鍛えることで情緒を抑制でき、癌やアトピー、うつ病、登校拒否などの症状も克服できる」とする論理。戸塚ヨットスクールはこの理論に基づき運営されている。また戸塚ヨットスクールを支援する会の石原慎太郎は、オーストリアの動物行動学者コンラート・ローレンツによるものと主張するが、実際にはその様な主張はされていない。なお戸塚本人は名古屋大学工学部卒業であり、医学者ではない。日本児童精神医学界は医学的根拠がないと批判している2015.04.15「私の脳幹論」理事会声明(日本児童精神医学界)
。)
- 脳幹論(本能論とも。戸塚ヨットスクールの校長 戸塚宏 氏が主張する「青少年の非行は脳幹の機能低下によってもたらされる。従って脳幹を鍛えることで情緒を抑制でき、癌やアトピー、うつ病、登校拒否などの症状も克服できる」とする論理。戸塚ヨットスクールはこの理論に基づき運営されている。また戸塚ヨットスクールを支援する会の石原慎太郎は、オーストリアの動物行動学者コンラート・ローレンツによるものと主張するが、実際にはその様な主張はされていない。なお戸塚本人は名古屋大学工学部卒業であり、医学者ではない。日本児童精神医学界は医学的根拠がないと批判している2015.04.15「私の脳幹論」理事会声明(日本児童精神医学界)
- ツボ押し(プラセボ効果以外の効果があるのかどうかの証明が不十分)
- 漢方薬(製薬会社を中心にデータの蓄積が行われているが、エビデンスについては未知数な面も。)
- カイロプラクティック(いくつか効果を実証する論文があるが、否定的な論文も多い。日本では国家資格になっていないが、これは明確な効果を証明できないことが根底にある。低質な施術による事故も散発している)
- 経血コントロール(別名、月経血コントロール、おまたぢから。普段は膣口を閉め、月経血を溜める。ためた経血はトイレで排泄する、昔の女性は普遍的に実行していたと主張。おまたぢからは、元看護師の立花杏衣加 氏が「月経は排便/排尿のようにコントロール可能」と主張する経血コントロール法。氏が創設し、代表を務める日本おまたぢから協会は「子宮温暖化」「生理コントロール」を謳い、民間資格「おまたマスター」の講習を実施している。
これに対し、内科医・NATROM 氏は、過去の立花氏のブログを引用し「ビタミンK投与を問題視する立花氏が、『月経コントロール』や『冷えのメカニズム』における医学的理解をしているとは思えない」と批判[6]。産婦人科医・宋美玄 氏は「女性器の構造上は完全に遮蔽して経血を溜めるのは不可能である。ただびっくり人間のように可能だった人間もいたのだろうが、一般的ではなかった」と解説。) - 水素水は健康にいい(効能があったとする論文もあるが効果を実証できていない論文もあり、検証中の段階。詳細は『水素水』の記事を参照。)
- 朝ごはん食べて学力アップ(どちらも家庭環境が良ければ上がりやすいものであり、擬似相関の域を逸していないとの意見も多い)
特に人体や環境問題についてはまだまだ未知数で不明瞭なことが多いため、専門家の間でもいろんな意見が飛び交っている。その為曖昧ではっきりしない事が多いです。ただ、どんな物でも食べすぎたり、化石燃料にしろ水にしろ無駄遣いするのは良くない事くらいは素人でも直感で分かるでしょう。無駄遣いしていいのは才能だけです。
えせ科学というわけではないが、昔は科学的に正しかったものの現在は対策・技術進歩の結果当てはまらなくなったもの
- 心臓ペースメーカーは携帯電話等の電波に弱い為要注意。 - 携帯電話が普及しだした1990年代には理論・実験ではペースメーカーの誤作動が起こり得ると確認されていた。しかし、2013年現在には電波帯の変更や技術進歩の結果あまり心配はなくなった(総務省 | 平成25年度電波の医療機器等への影響に関する調査結果及び当該結果に基づく「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針」の改訂
)。ペースメーカー等から3cmまでは影響があるので15cm程度までは離したいという指針が出た。現実的には故意ならともかく偶発的にはまず誤作動は起こらない。
- LED照明は蛍光灯に比べて輝度や光量を減らしている - 2010年前後まではそうしたごまかしがあった。しかし、現在ではそうしたことは行われていない。
関連動画
参考文献
- ニセ科学関連文書(大阪大学)
- 疑似科学とのつきあいかた ~教師を目指す皆さんへ~(長崎大学学術研究成果リポジトリ)
- 疑似科学とされるものの科学性評定サイト(明治大学科学コミュニケーション研究所)
- The Skeptic's Dictionary 日本語版
関連項目
脚注
- *謎解き超科学(ASIOS著)
- *ジェムリンガの効果、効能(ジェムリンガ公式)
- *製剤への放射線照射-移植片対宿主病(Graft Versus Host Disease;GVHD)の予防のために-(日本赤十字社)
- *輸血血液への放射線照射(GVHDの予防) (08-02-02-12)(高度情報科学技術研究機構)
- *「放射線照射血液製剤」について(日本赤十字社)
- *2015-10-09 「日本おまたぢから協会」代表・立花杏衣加氏について
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