本記事及び掲示板には「艦隊これくしょん -艦これ-(アニメ)」及び「劇場版 艦これ」についてのネタバレが含まれています。 注意してお読みください。 |
艦これアニメ被害者の会とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」のアニメ化によって「被害」を受けた艦娘で構成される会派である。ここで言う「被害」とは、主に次のようなものとなる。
アニメというのは、買った人しか見られない書籍と異なり、テレビの電源をいれれば何処のだれでも見られるものであるため影響が大きい媒体である。つまり、アニメ版の設定というものはユーザーの共通認識になりやすいものである。そんなアニメ媒体でネガティブな描かれ方をした場合、キャラクターの評判は悪くなってしまうだろう。
ゆえに、本記事では(原作の描写と乖離した)ネガティブな描写をされたことを「被害」として扱い、キャラクターを「被害者」として記述している。
「艦これ」そのものに対する被害者の会ではないので注意のこと。
上述のような、キャラの設定改変・不遇扱いなどに多くの批判が殺到しているが、これらは飽くまで「解釈・受け取り方」の一つであり、純粋にこのアニメを楽しむファンを叩いて良い理由にはならない。無論、キャラクターを演じた声優陣や「艦これ」の二次創作作者にも落ち度はない。
また、「アニメに出なかったから被害者」「アニメに出たから被害者」と短絡的にキャラクターを被害者扱いするのではなく、「被害者」として扱う以上、第三者から見ても理解を得られるような主張を心がけていただきたい。
ただし、アニメの出来から「アニメに出なかった艦娘は勝ち組」というポジティブな(?)風潮は広く受け入れられているようである(特に深海棲艦もろとも艦種ごとなかったことにされた潜水艦たちと、やはり1隻も出ずに存在を消されたような扱いになった海外艦たちにその風潮は強い)。
※艦娘の追加・削除に関する議論は掲示板で行われています。
新たに不遇扱い・被害を受けたキャラを提示する際には、掲示板の議論へご参加ください。
元々、扶桑と山城にはゲーム版では主人公とされる吹雪の憧れの先輩という設定が存在している。しかしアニメ版では吹雪の憧れの先輩は赤城という設定となっている。キャラクターの関係性というのは原作を尊重する上で崩してはならないものであるのだが……
扶桑と山城はアニメに出演していない。理由は主に次の2つであると考えられる
これらは根拠の無い憶測である点には注意が必要である。 アニメスタッフが描こうとした物語は「吹雪が憧れの先輩と共に戦えるほど強くなることを目指す物語」ではない。主目的は「MI作戦中、ミッドウェーの悲劇が繰り返されそうになるが、打破して逆転・ハッピーエンド」である。あらゆる設定は、これを成立させるために用意されている。
例えば、「悲劇が繰り返されそうになる」理由として「艦娘に元の艦艇と似たような運命を辿らせるようとする大きな力が働く」というアニメオリジナル設定が用意されている。(その設定を用意した悪影響は後述する) そして、クライマックスがMI作戦と決定したため主役は赤城とせざるを得なくなり、主人公の吹雪がそこに同伴する理由として「赤城と一緒に戦いたいから」という設定を用意する羽目になった。そうすると吹雪が扶桑に憧れてしまっては困るため、扶桑の存在自体を抹消することでこれを回避した……と考えられる。(重ねて書くが、憶測である。インタビューなどでこうした発言があったわけではない)
ただし、「アニメで設定がオミットされた」がゆえに、吹雪の憧れの先輩という設定が(カッコワライになりかねないものが大多数を占めるが)ファンに浸透したことは幸運なのかもしれない(けど、ヘイトになりかねないのはやはり不幸っぽい?)。 また、今となってはアニメに登場しなかったことはキャラ改悪等の憂き目に遭わずに済んだことを意味しており、それ自体は不遇かどうか怪しいところであり、アニメに出ずに済んだことはむしろ勝ち組であるとする扱いも多いため、被害者の会の中では少し微妙な立場に立たされている。
実は彼女達はメディアミックスに関してとことん運がない。アニメ化以前にもコミック「Side:金剛」にて活躍をしていたのだが、編集部のゴタゴタで作品自体が強制終了されてしまったのである。しかもそのSide:金剛において、アニメPVの赤城に先立って彼女らの水上スキーが描かれている(ただしSide:金剛とコミカライズ担当のSASAYUKi氏の名誉の為に弁明しておくと、水上スキー以外の描写の迫力はSide:金剛の方が伊達の利いた構図であった。つくづく終了が残念である)。
さらに皮肉なこととして、彼女らが吹雪の憧れの先輩という設定がフィーチャーされたのがそのアニメ発表後というのも報われない。これは相手の吹雪自身がフィーチャーされだしたのがアニメがきっかけという事や、扶桑姉妹が他のキャラと絡む場合は伊勢型の二人か西村艦隊のメンバーとの場合が多い事も関係している。
なお、最近(2015年5月)ではBlu-ray/DVDの第3巻CMにて扶桑姉妹がアナウンスを担当した。
2期への出演フラグとなるかは、現時点では不明。
そして、「劇場版 艦これ」では…相変わらず影も形もない彼女たちであった。劇場パンフレットや2017年8月発売のBD特装版での設定資料集にも一切姿がないことから、ハナから出演予定がなかったことは明らかである。
先行公開されたアニメ版加賀のビジュアルでは、加賀が弓道らしからぬアニメ的カッコイイポーズをとっていた。これについて「スタッフの姿勢に」問題があるとの指摘があり、軽度の炎上騒動が起きた。いわゆる「弓道警察騒動」である。
「原作のイラストの和弓は拘りのある絵だ。なのに、アニメスタッフはそれを無視して描写している」
VS
「別に艦娘「加賀」は戦闘で弓道をやってるわけじゃないんだから問題視するほうがおかしい」
といったところである。
これに合わせて修正したのか定かではないが、アニメでは赤城と加賀が「弓道らしい姿勢」のまま航行するややシュールな姿が描かれており、誰も得しない結果となっている
第5話では当然のように瑞鶴と反目し合っている様子が描写されたうえ、(ギャグシーンっぽく描かれてはいるが)旗艦として出撃したら初戦大破したという不名誉なキャラ付けを受けた。
まず、「艦娘に艦艇時代の記憶が無い」というアニメオリジナル設定において加賀が翔鶴・瑞鶴の能力を軽視する描写は、おかしなものである。
加賀が翔鶴・瑞鶴を下に見るのは、艦娘「加賀」が艦艇としての空母「加賀」現役時の「加賀>五航戦」という情報だけを知っていて、空母「加賀」沈没後の「加賀<五航戦」という情報を知らないからである。
それも、この「加賀>五航戦」という評価は日中戦争の時点で既に変態腕利きとして知られていた一航戦・二航戦の化け物パイロットからすれば、五航戦のパイロット達はヒヨっ子も同然だった(それでも開戦後の実戦経験もあり十分人外の域にあるパイロットが所属していたが)ために発生した評価であり、むしろ空母本体としてのスペックを単純に比較した場合は加賀が健在であった時点と限定しても疑いなく翔鶴型に軍配が上がる。それどころか、評によってはかのエンタープライズと互角か上回るともされる、WW2最強空母の一角である翔鶴型と急な設計変更から各所に不具合が見られた赤城・加賀ではその性能差など比較にもならない。
つまりこの現象は艦娘が「かつての艦艇としての自分が沈む(死ぬ)までの記憶を引き継いでいる」場合にしか発生しないため、記憶を引き継いでいないアニメ加賀が、性能面で明らかに負けており就役時期も恐らく大差はないであろう(参考までに原作ゲームでは実装時期が3週間ほどしか離れていない)翔鶴・瑞鶴を下に見るのはおかしいのである。(これについては、記憶を引き継いでいる設定の鶴翼の絆 第一巻が上手く扱っている)
記憶を引き継いでいないという設定を尊重した場合、アニメの加賀は(自分もたいしたことがないくせに)理由もなく翔鶴・瑞鶴を五航戦と呼び見下している嫌なやつということになってしまうのである。
付け加えれば、瑞鶴も含め加賀は劇中第5話時点で「第五遊撃部隊」に編入されてしまっているため、加賀はもはや一航戦=第一航空戦隊ではないし、瑞鶴も五航戦ではない。にも関わらずまるでアダ名か何かのようにお互いを「一航戦」「五航戦」と呼び合っているのは奇妙である。艦艇時代の記憶が無いのなら尚更、である。
アニメスタッフはおそらく吹雪を活躍させるために、空母キャラの能力を低く描いてきた。空母キャラが索敵を軽視しているのである。
スタッフは「吹雪が真っ先に敵を発見する」ことの意味を「吹雪すごいね」だけだと考えているようである。しかし、本来偵察(敵の発見)は航空機を擁する空母の役目であり、知覚範囲は「吹雪(駆逐艦)<<<空母」であるため、この描写は「知覚範囲で圧倒的に劣る吹雪に先に敵を発見される空母たちは無能である」という意味を持っているのである。たとえ吹雪がアニメの主人公であるとしても、彼女を持ち上げるために他のキャラクターを貶めていい道理はない。
とはいえ加賀は5話にて吹雪に指摘をされるものの「私まで……」とつぶやいている事から、理解はしつつも吹雪に先を越されたと見る事は一応できるかもしれない(そこまでスタッフが考えているとは到底思えないが、とは付け加えるし、じゃあなんで旗艦時は大爆発してんだよということにもなるが)
尤も11話でも敵地の真ん中で索敵はおろか迎撃機も不備という擁護しようのない失態を犯しているのでやはり挽回したとは云えない(これは加賀のみならず赤城・飛龍・蒼龍にも責任がある)
第5話にて作画ミスがあった。
ただし、第7話では瑞鶴を含む後輩達を厳しくも優しく見つめる先輩格として描写されたため、多少は被害緩和となった模様。二次創作でよく描かれるような赤城の取り巻きのお局様ではなく、口下手で寡黙だが意外と情に脆く赤城ほど厳しくなれない描写など、公式でも二次でも見られなかった新鮮な描かれ方もされている。
「劇場版 艦これ」では彼女は非常に重要な役割を与えられることになる。翔鶴・瑞鶴への厳しさも、自分のような思いをして欲しくないが故のものであることがわかり、少しは納得できるものとなった。しかし、後述する赤城同様、空母部隊の防空能力の低さは全く解消されておらず、何度も直撃を受ける危機に見舞われている。
第2話において座学の教官として登場。座学態度の良くない夕立を問い詰めた際、足柄の機嫌が悪い理由を「合コン失敗」と冗談めかして口にした如月にチョークを投げつけた。
原作にそうした要素がないにもかかわらず、アニメでは「学園モノによく出てくる三十路独身女教師ポジション」の属性に塗り替えられたのである。シナリオ上どうしても必要な改変だとしてもキャラ変更は問題になるものであるが、シナリオ上特に意味のない(悪質な)『いじり』の為のモノであったため、「これが足柄の人物像の共通認識となったらどうする!」と視聴者の怒りを買っている。
また、艦娘達は兵士であり兵器でもある。しかも、人類を脅かしている(らしい)深海棲艦に(おそらく)唯一対抗できる存在である。そんな彼女らが合コンなどに参加しているというのはどういうことだろうか?あの世界には生体兵器(みたいなモノ)と交際したい男がいるのだろうか?あるいは生体兵器とお付き合いしたい男なんていないから行き遅れているのだろうか?
おそらく何も考えずにぶち込んだであろう婚活キャラ化が、同じく何も考えてないであろう世界観にも重大な(ようなそうでもないような)影響を及ぼしているのである。
蛇足ながら、足柄は妙高4姉妹の3女である。従って姉の妙高と那智は足柄より確実に年上であり、にも関わらず彼女らの交際関係には劇中で全く言及されない。
既に彼氏持ちあるいは既婚なのか?諦めているのか?本人も周囲も気にしないだけなのか?脇役なだけ?
謎は深まるばかりである。
なお、この点についてはゲーム中で足柄自身が英国から「飢えた狼」と称された(居住性を考慮せず戦闘に特化した姿を賞賛したとも皮肉したともいわれる)と発言したことが元となっている。
ただし、それはこの「狼」を「性的にがつがつしている様」と解釈し、なおかつそれが「飢えている」という点や、比較的年齢層が高そうな見た目から「婚期を逃しそうで焦っている」と解釈したいわゆる二次設定である。実際のゲーム中で足柄が行き遅れについて発言したことはなく(そもそも年齢層すら不明である)、英国の評価通り「飢えた狼」的な側面はともすればバトルジャンキーと取られかねないほど戦闘に特化した性格として表れている。
第6話ではカレーイベントのラスボスとして君臨。何事にも全力で挑むのは原作キャラらしいが、「合コン後に泣きながら酔い潰れる」だの「嫁に行かせてあげたい」だの散々な言われようである。さらに同シーンでは必死さのあまり、第六駆逐隊の面々に「死に損ないども」と言い放った。
第3話で如月が轟沈し、第4話冒頭では如月の轟沈にショックを受けた駆逐艦(もちろん六駆も含まれる)達を姉妹と共に気遣うような素振りを見せていたにもかかわらず、である。どう見ても教え子に対しての態度ではない。
※余談だが、なんと4話と6話は同じ脚本家が担当している。わけがわからないよ・・・
原作ゲームの足柄は「(戦闘のことしか考えてない)飢えた狼のよう」と皮肉られた史実を反映し、1にも2にも戦闘で勝つことを考え、提督に報いる事を是とし、「カツ」という言葉に対してゲンを担ぎ、睡眠中に夢の中でも戦い続けるようなバトルジャンキーである。アニメにおける「(男に)飢えた狼」という描写は(放映前から放映中にかけて)、一部のファンサイドの二次創作上でしか存在していない。むしろ、足柄クラスタの二次創作作者の間では、ギャグ・コメディ系の作品でもそうした解釈を否定して彼女を純粋に素敵な(但し、やや恋愛ベタな)女性として捉えているところも多い。
にもかかわらず、アニメでは原作準拠の個性は一切表現されず、アイデンティティであるはずの戦闘(出撃)の機会すら一度もなく、原作とは似ても似つかないコメディリリーフ面のみが描かれる結果となった。
ついでに元ネタである重巡洋艦の足柄はジャン・コクトー等の西欧人が絶賛している経緯がある事や、終戦間際まで活動していた事からも、むしろ男運に恵まれていた軍艦である。
「劇場版 艦これ」においては、彼女は改ニになっていたものの、序盤のパーティー場面で談笑している姿が小さく描かれただけであった。スタッフはどうやら、一切彼女を貶めたことへのフォローをする気はないようである。
アニメ第3話内で20分の間に死亡フラグを乱立させたのち、敵艦載機の爆弾一撃で轟沈し、界隈は大荒れとなった。「いくらなんでもこれはあんまりだろ……」と。
艦これアニメ化決定の際、提督たちは「原作システムをどのように再現するのか」「二次設定は盛り込まれるのか」など、様々な不安と期待を抱いていた。特に轟沈(キャラの永久ロスト、沈んだ艦娘は二度と帰ってこない)に関しては、ゲームをプレイしているユーザーからしてみれば一際デリケートな問題であり「好きなキャラが轟沈するのは絶対に嫌だ」と「戦争を背景にした作品なのだから(史実的にも)轟沈はあっていい」という2つの意見に大別されていた(より俯瞰的な意見として「どのような形であれ、轟沈を出すとその艦のファン層を切り捨てることになりかねず、提督同士で大きな対立を生む事になりかねないため、轟沈を出すのは不適当」という意見もあった。どちらかと言えば前者に近い)。
これには前者はもちろんのこと、後者の意見を支持する者からも多くの批判が集まった。なぜなら後者が許容していた(あるいは望んでいた)轟沈とはあくまで「キャラクターの魅力を十分に発揮した上での轟沈」だったからである。
劇中の如月轟沈の原因はどう贔屓目に見ても如月含む艦隊全員の索敵不足と油断であり、ぶっちゃけて言えば残当であった。むしろ損傷を負いつつ如月と刺し違えた無名の敵艦載機の敢闘を評価する者まで現れる始末である。
同じく第3話で死亡した巴マミと比較されることがあるが、あちらは「第1~第3話の中で十分な活躍(シナリオ上の活躍+良作画の戦闘シーン)」を描き「主人公の頼れる先輩ポジション」というキャラ付けを確立した上で「視聴者と登場人物の両方に、この戦いの現実と苛酷さを突き付ける」という「意味のある退場」であった。加えて、魔法少女まどか☆マギカはオリジナルアニメであったため、第3話時点では「巴マミ」というキャラクター像自体が(視聴者の視点では)固まっておらず、巴マミというキャラクターのファン層などもほとんど存在しなかった。
対する如月は、「艦隊これくしょん」というゲームに登場して1年半以上が経った、既に固定のファン層を持っているキャラクターである。
にもかかわらずアニメでは「まともな出番があったのは当の3話から」であり、シナリオ上での活躍もなければ良作画の戦闘シーンもない。主人公の吹雪との会話などもない。キャラ付け、フラグ立て、退場の全てを20分に押し込む形となった。
ゲーム未プレイの視聴者にしてみれば、ぽっと出の新キャラが急にフラグを立て始め突然退場するという極めて薄っぺらいものとして映ったことだろう。
当然、如月提督を始めとする提督達は深い悲しみを覚えたのだった。
なお、「如月がウェーク島で沈む」というのは史実に基づいたものであり、アニメは「艦娘は元の艦艇と似たような運命を辿る」という設定でやっているつもりらしいので、シナリオ担当スタッフの中ではシナリオ上の必然性がある死だったと思われる。
ただし、作劇上は「如月を含む艦隊の全員が索敵軽視・注意力不足だったから」にしか見えないのが難点である。
元々日常7割と謳っていたアニメでこういった展開にしたことを憤る者もいるが、「如月が轟沈したこと」そのものではなく、なによりシナリオ構成があまりに雑であった事が批判の多くを占めているのである。
自分の嫁艦が適当な扱いを受け轟沈するのではないか……そんなことを想起させる要因にもなってしまっている。
ちょうど同時期に似たような世界観(人類が謎の生命体に脅かされている)を持ち登場キャラが次々死亡するアニメが放送されていたこともそれに拍車をかけていた。
当然ながら、そちらではキャラが適当にフラグを立てて適当に死ぬなどという雑な扱いは無かった。
如月轟沈直後の第4話は、如月の轟沈はそっちのけでギャグシーンから始まり、如月の轟沈について触れられるのはギャグシーンの後である。楽しい宴会でしたね…
アニメのこの回を扱った某二次創作作品では「葬式中突然漫才が始まり終わったとたん喪に服す」とまで表現された。
また、後に「艦娘は史実での出来事を夢に見る」という設定が追加され、「艦娘は元の艦艇と同じような運命を辿る」という設定の存在が登場人物・視聴者に明かされ、「その死を回避するのが目的だったのだ」と登場人物と視聴者に示された。結果として、史実では轟沈したはずの艦娘は、如月以外轟沈を回避している。「史実で沈んだ通りに死ぬ話だから仕方ない……」と自分を慰めていたら、如月だけ沈んだのである。作中には登場人物が如月の死で「艦娘は元の艦艇と同じような運命を辿る」ことに気付いた描写はないため、「なぜ如月だけ轟沈したのか」「意味があったのか?」という疑問が残ることになった。
第12話では総力を上げて中間棲姫を撃破し、MI作戦は成功に終わった。これで幕引きと思いきや、最後の最後に如月の髪飾りが海に浮かぶカットと「カエシテ…カエシテ…」という謎の声が入り、提督達の間で「中間棲姫(あるいは隻眼の空母ヲ級?)=如月だったのでは?」という疑念が浮上する。悲しみに暮れる提督達に更なる追い打ちをかけたのだった。
なお、その後発売されたアニメージュ2015年5月号にて、草川監督へのアニメに対するインタビュー記事が存在した。その中にその髪飾りのカットに対する質問があったのだが、その答えは「視聴者の皆様それぞれの受け取り方にお任せします」といういい加減過ぎる答えであった。本当は設定を考えていなくて視聴者に丸投げしたのでは?という疑問を残すことになり、再び大きな批判が発せられた。
そしてその後発売されたBD版最終話では如月の髪飾りのカットに作画修正が入ることになった。しかしその内容は浮いてきた髪飾りが真っ黒になるというもはや修正というより死体蹴りであり、これにより如月の深海棲艦化説がさらに有力説になってしまった。
元々「艦これ」においてはゲーム中の描写から「深海棲艦を倒せば浄化されて艦娘となり、暗くて冷たい海の底から暖かい水面へ帰ってくる」と解釈するプレイヤーも一定数存在する。そのため、この考え方からすれば髪飾りが浮いてきた(=深海から戻ってきた)のは同様の手順を踏んで如月として浄化されたため、そこまでは望めなくとも怨念めいたものは残らなかったとギリギリ解釈できていたのである。あるが……それがよりによって真っ黒に染まっていたということは……
つまり、まだ希望があるとされていた如月の復活もこの修正によりほぼ絶望的となり、「二期のラスボスが如月」「続編で敵として出てくるのでは」と囁かれる事態となってしまったのだ。如月提督は泣いていい。そもそもインタビューの時点で「受け取り方をお任せします」と書いておいてこの修正はどう考えてもおかしいと思うのだが…?
余談だが、本アニメのシリーズ構成を務めた花田十輝氏は『アイドルマスターXENOGLOSSIA』のシリーズ構成も務めている。そこでは登場人物の一人である、如月千早が散々な目に遭っている。他にも花田氏が脚本を務めた『もっと!ときめきメモリアル』のラジオドラマでは、如月未緒というキャラが酷い目に遭っている。"如月"に何か恨みでもあるのか
様々なひどい扱いから、アニメ最大の被害者とされることが多く、如月提督のほぼ全員がアニメに対して悪感情を抱いており、現在でも恨み言を言う人が多い。
「劇場版 艦これ」において、予告にはなかった彼女の出番があった。しかも、回想などではなく第2のヒロインと呼べる重要な役回りであった。
しかし、彼女の受けた苦痛と懊悩は、アニメ版の時のそれとは比べ物にならないものであった。劇場いっぱいに響き渡る彼女の叫びがトラウマになった方もいらっしゃることだろう。スタッフは彼女をここまで苦しめて一体何がしたかったのか…。最後の最後に救いと解釈できるものはあったが、1年半に渡る如月自身の、そして如月提督の苦悶をあがないきれるものでは到底あるまい。
原作ゲームでは、速さを鼻にかけて他を遅いと見下すような台詞こそあるものの、年齢層の低さから上官に対してタメ口を叩くなど友達であるかのように接している艦娘も目立つ駆逐艦の中にあってしっかりと終始敬語で対応するキャラクターであり、少なくとも命令無視や作戦中の暴走はしそうにないキャラクターに見える。アニメでの描写がそのイメージとはズレているとの指摘がある。
島風はいろいろな回に登場しているが、主に第4話での描写がキャラ改悪だと批判されている。
島風の「マイペース」という性格を表現するためか、第4話では金剛型四姉妹を待っているときに落ち着きなく飛び回っていたり、与えられた任務を忘れて鎮守府を放浪したり、出撃時には旗艦の金剛を無視して勝手に先頭にたったりという行動が目立ち、全体的に「空気が読めない」「変人」という描写をされている。特に戦場で競争と称して上官の命令を完全に無視し、身勝手に先頭に立った描写はかなり批判されている。軍法会議にかけられてもおかしくないレベルの行為である。
また4話ほどではないが、その後の6話では「カレー大会の趣旨を理解していないのでは?」と疑われてしまうような行動を取り、一部からは幼稚化に対する不満が出てしまっている。
しかし第9話では特に問題行動もなく極めて普通に周囲と接する没個性な島風が登場している。もちろん以前登場したのと同一人物(のはず)。どちらがアニメスタッフの描きたかった島風なのだろうか。
彼女が主人公を務める公式作品「つむじ風の少女」でも島風は周囲への配慮に欠けるとの描写はあるが、周囲からはっきりその素行を非難されている(主に朝潮からだが)。アニメ版の島風は4話を除けば、特に咎められる場面が見当たらない(この後の島風は急速に存在感が希薄になったのが要因であるが)
なお、こうした「視聴者の常識で考えると、他の登場人物に非難されるはずの行動がスルーされるため、アニメ世界内での常識・非常識がよくわからない」という現象は、島風以外でも発生している。
「劇場版 艦これ」では…序盤のパーティー場面でモブとして小さく出ただけだった。中の人も他の艦娘で出ているのに何でこの扱いなのか。まさかアホの子化しすぎたのでシナリオから排除した…編集者の邪推であってほしいものだ。
ひたすら北上に絡み、それ以外のときは寄せ付く艦娘達に悪態をつく北上厨として描写された。瑞鶴を甲板胸と身体特徴ネタでけなし、天気にすら悪態をつくアレっぷりに、一時「大井」と検索しようとすると予測検索に「うざい」「嫌い」などというネガティブな単語が並んだほどである。
アニメ大井がこうした描写になった原因については一般受けしにくい一部の二次創作ネタを「中途半端に」取り込んだせいなどと言われている。アニメ大井は北上以外の他のすべてを邪魔なものだとしか考えず、北上以外の周囲に悪態を振りまく「嫌な奴が過ぎる」キャラになってしまっている。
これについて、ゲーム原作の大井のレズ化?の遠因と言われることもある著名なtwitter二次創作なりきりアカウント「ガチレズ大井bot」は、「お前のせいだ」的な批判が集中し結果、活動を一時期停止するほどのヘイトを稼いだとされる。
後述のようにアニメスタッフはこのアニメ大井を魅力的なキャラクターとして推しているつもりのようだが、あそこまでご熱心に排他的な大井を「魅力的なキャラクターとして」視聴者に提示するつもりならば、大井がそうなってしまった経緯を描いて視聴者を納得させる必要があるだろう。やらなかったけど。
それこそ、3話の睦月と如月の説明程度には描かないと、見ている人間にとってはただただフラストレーションが溜まるだけなのである。「終了後」だけ描いて「経緯は察しろ」は通用しない。
なお、このアニメ大井が改悪なのか原作通りなのかについては、各所で意見が割れている。辛うじて公式レズかどうか曖昧と言えなくもなかったという、かなりギリギリのラインにあったゲーム大井だが、アニメでのレズ表現が『公式による特定の二次創作への肩入れ問題』を再認識させ、レズは曖昧だからという言い訳で成り立っていた不文律がアニメによって再度失われた形とも言える。
前述のような「見ていて不快になる」大井と北上のやり取りは毎度挿入されており、「またかよ……」と怒りを通り越して呆れる感覚を抱いた視聴者も多かった。キャラクターの出番の公平さや、シナリオ上描くべきだった要素の多さから「大井と北上のやり取りを全部カットして他のことを描いた方がいいだろ」という声もあったのである。
そんな中アニメ終了後に雑誌のインタビュー記事にて、アニメスタッフはこれを「大北劇場」と名づけており、おもしろいと思って毎話毎話繰り返していたことが明かされた。「毎回出番が用意されている」ことは一般的には優遇だが、結果的にヘイトを稼ぐことを更に加速させることにしかならなかった点は、むしろ不遇であるといえるかもしれない。
実際、悪い意味で暴走する大井と、それを放置する大井の付属物と化していた北上の評価は低下。ほとんどアニメでしか両者を知らないと思われる人々からは北上までもが『クソレズの片割れ』等と揶揄される事があるほどで、各々に思い入れの強い提督達は心を痛めていると思われる。当然のことながらアニメでの大井と北上は思い入れの強い提督達には認められることが少なく、特にアニメの大井は『アニメっち』という別称で原作の大井とより明確に区別されることもある。当記事掲載の被害キャラのいくつかは原作ゲームのアップデート時等においてフォローのようなことが行われている様子もあるが、大井の場合はフォローどころ か概ねそのままの調子であり、公式がアニメでの扱いをフォローしようとする様子は見受けられない。(2015/07現在)
余談ではあるが、史実において大井と北上は重雷装艦としての活躍はほとんどしていない。
第12話にて大井はドロップキック→投げ→砲撃というコンボをかました。物語の(一応)クライマックスでありシリアスな戦闘シーン(のハズ)で、である。しかしほとんどの視聴者は既に大井へのツッコミも擁護も放棄していたのであまり話題にはならなかった。
「理屈をほっぽり出して、動画だけ見る分にはカッコイイ」という声もあったが、真っ当に理屈を考えると問題だらけのシーンである。
当記事で「被害者」として纏めたように、アニメで発生した問題はあくまで「そういう描写をしたアニメスタッフ」が悪くキャラクター自体は批判の対象外なのだが、何故か大井は「大井というキャラクターの性質のせいだ」と批判されることがある。これが、アニメ大井の影響で大井を見ると嫌なキャラだと認識してしまうようになってしまい、擁護(?)する気になれなくなってしまったからだと、これこそが最大の被害なのかもしれない。
だが、原作の大井も考慮した場合、大井そのものが上記のように嫌われがちな理由がうかがい知れる。原作ゲームにおいての詳細な問題は当記事では省略するが、二次創作においての大井はレズで提督を無条件で嫌っている事が多く、更に所謂クレイジーサイコレズと言われるような扱いであることが多い。加えて2014/10/10の原作ゲームにおいてのボイス改悪により、ごく一部の提督を除いて一般的な大井のイメージは更に一般受けしにくい悪い方向へと定着してしまっている。大井はアニメ以前に既にネタキャラ要員、あるいは限定的な嗜好の一部の人向けのキャラとされてしまっているため、一般受けするキャラであるとは言い難く、提督(=ゲームを操作するプレイヤー)との仲も悪いというイメージを持たれがちなのである。
上記のような理由で、元々提督達の多くは大井に対してあまり良い印象を持っていなかったのに、アニメではそれを更に改悪し、結果的に北上をも巻き添えにする形で12話全てに登場し、ことごとく不快感を振りまいていった事によって大井そのものへのヘイトが更に高まったと考えられる。
大井が仮に排他的でなかったとしても、「百合厨」の記事にある通り、百合やレズは一般受け、万人受けするジャンルではない。アニメの所謂「劇場」は大井(と北上)に百合やレズを期待している人達に媚びを売ろうとして失敗したのではないかと指摘されている。
ただし、原作ゲームにおいてはケッコンカッコカリ周りの台詞を見ると他のいわゆるシスコン艦とは異なる反応を見せており、「依存体質と交友関係の狭さから結果的にガチレズに見えているだけである」という考察もある点には留意したい。
なお、余談だが、本アニメにおける同型艦は同型艦同士で行動することが多い(川内型・睦月型・暁型など)が、アニメに登場している同型艦の球磨・多摩との絡みはない。
ちなみに原作ゲームにおいて絵師・声優の違いや最終的な艦種の違い、制服の違い、図鑑の並び順などから、図鑑を中身まで見なかったり史実に明るくないプレイヤーからは姉妹艦と認識されていない例が散見される組み合わせである。(木曽改二が重雷装巡洋艦になったことで多少は改善されつつあるが)
まさかと思うが同じ勘違いをしているのだろうか。
「劇場版 艦これ」においては、上記のアレっぷりは鳴りを潜めており、決戦においても「普通に」活躍している。
大井参照
原作の北上は大雑把に言えば「自由意志あふれるマイペース。やるときはやるタイプ」といったキャラクターだが、アニメにそうした描写は皆無で、暴れ回る大井に対してなされるがままのキャラとして描かれている。俗称『大井のお人形』等々。
原作ゲームでは職務の放棄を続け暴走を続ける大井を若干強引に職務に復帰させる位のことはしている。責任感もきちんと持っており、なされるがままというキャラクターではない。
12話においても、北上をよく知る提督達からは酷い改変との指摘があがっている。原作の北上は轟沈時にすら飄々とネタを言ったり、(恐らく)過去のことについても『仕方なかったのかなー』と言い切る程の性格である。しかし、第12話ではあっさりとベタすぎる弱みを見せていたからである。
8話におけるダイナマイトバディと派手な水着について、原作改変だと批判する声がある。ゲームにおける中破絵から北上の胸はさほど大きくないからである。「アニメ用にキャラクターデザインを描き起こすと胸が大きくなるのは、業界ではよくあること」という声もあるのだが、それに対し「劇中でも巨乳扱いされており、絵柄の違いのもたらす誤差(よくあること)ではなく、属性の変更だ!」という反論も出ている。
原作から体型変更までしてしまっては、もはやキャラクターの解釈の違いなどのレベルの問題ではなく、原作無視である。
第2話では訓練中の吹雪を見かねて、止める大井を無視して講義を行ったり、第五遊撃部隊時には旗艦である吹雪を守り立てる等、必要最低限ではありつつもよき先輩としての描写もあるにはある。
当記事での説明は少なめだが、所謂「劇場」維持のため、大井の付属物としてのキャラクター改悪が概ね12話全てで続けられたと見てよい。アニメでの北上は暴走する大井にただ合いの手を入れているだけであり、ザックリ言ってしまえばただの道具扱いで、北上そのものの活躍はあまりない。大井と同様、出番が多いことが逆にその扱いの悪さを強調することになっていると言え、その被害は決して小さくはない。
「劇場版 艦これ」では大井同様に、決戦に参加しているが特に目立つ活躍はなかった。
加賀のキービジュアル騒動がまだ記憶に新しい中、アニメのPVが公開された。その中で赤城は、弓道っぽい構えで不動のまま水上を平行移動して進むというややシュールな絵面が披露され、再度軽い炎上騒動となった。「お前らが弓道弓道五月蝿く騒いだからこうなったんだぞ」という声や「加賀のキービジュアルをあれにしたのは、アニメの演出のためにあえて、信念をもってやったと擁護した俺が馬鹿だった」「弓道っぽくやるならやるで、せめてもうちょっと格好良く描けないのか?」といった声があがったのである。
なお、これについては赤城のイメージが悪くなったという話はほとんどなく、スタッフの能力を疑問視する声が主であった。
赤城は元のゲーム設定にある「吹雪の憧れる先輩」というポジションを扶桑と山城から持っていった。第1話で一航戦は「数十の深海棲艦に立ち向かい完全勝利した伝説の艦娘」と語られ、これをきっかけに吹雪は赤城に憧れと尊敬の念を抱くようになる……という物語である。しかし、「劇中で」赤城が戦闘で活躍するシーンは第1話でしか描かれず、第2話以降はあまり活躍することはなかった。このためゲームでのスペックを知らない視聴者には「この人本当に強いの?」としか見えないと思われる。 また「ゲームをやればスペックが高いことがわかる」からといって、活躍シーンを描かずに強いキャラだとして扱っていい理由にはならない。ひとつの作品として、単体できちんと説得しなくてはならないのである。台詞だけで「伝説の艦娘」と持ち上げられて活躍シーンを描いてもらえなかったことは、不遇であると言えるだろう。
第2話では、一部の二次創作で目立つ大食いキャラとして描かれた。
グルメもののアニメではないから仕方がないが食品の作画クオリティがお世辞にも高いとはいえずあまり美味しそうではなかったこと、盛り方・食べ方に品が無かったことなどから、あまりいい印象を与える描写ではなく、早速「伝説の一航戦の先輩像」は崩壊し始める。第6話では生のジャガイモをつまみ食いして頬張るわ、第8話では大和と一緒に特盛り肉じゃがと大釜一杯のご飯を食べ尽くすなどさらにエスカレート。「大食いキャラ」が強調され続けることになる。
そもそも、ゲーム赤城の評価の「大食い」というのは比喩表現である。ゲームで赤城が「大食い」するのは燃料・弾薬・ボーキサイトなどの資材であって、米や肉といった食料ではない。
また、実際のところ、ゲームの赤城の資材消費は他の艦と比較して異常に多いというほどではない。やや多いくらいであり、詳細な説明は省くが「戦艦など持ってない頃に入手する正規空母」「ごく初期にあったボーキサイト補給バグ」の関係で、消費がデカイという印象が残っているだけなのである。
二次創作にはキャラクターを崩すことで生まれるギャップで笑いをとる手法があるため、赤城の大食い(直喩)化の横行は仕方ないかもしれないが、公式がそれをやるのはどうなのか? という声は少なくない。ただし、これはアニメ化以前に時報や放置ボイスで追加されたり、フィギュアなどで山盛りご飯が付属するなど半公式化していたため「アニメスタッフだけがやったこと」ではない点には注意したい。
迎えた終盤のMI作戦では、史実での出来事(ミッドウェー海戦で大敗、赤城は雷撃処分)を夢に見たため、赤城は急に弱腰になってしまう。史実での行動で神経質になって周りが見えなくなったり敵の攻撃に戦々恐々としたり「運命には抗えないの…?」と絶望するなど、ただのヘタレキャラとなってしまった。伝説の一航戦とはなんだったのか
更に言えば「やれるだけの事はやった」(なのにヤバイので「運命のせいだ」)と言っているが……その実、敵地MIで索敵を行わず、あろう事か電探持ちの吹雪と金剛を無線封鎖してる中での連絡係として外し(ゲーム基準だと攻略作戦のメンバーで電探持ちは吹雪改二・金剛改二のみ)、攻略部隊の旗艦でありながら茫然自失で旗艦としての使命を放棄する等、ある意味史実以上の悪手を打ってしまっている。やれるだけのことなんて何もしていないのにやったと言い張り、運命のせいにしているような人物になってしまっているのである。AL/MI作戦(ゲームの方)で「必ず敵の機動部隊は出てくる」と力強く答え、強い意志を示した「一航戦・赤城」とは思えない醜態である。
これだけの醜態を晒しても、赤城は「吹雪の憧れる先輩」という設定は変わっていない。
さて、「劇場版 艦これ」においては、その「吹雪の憧れ」という立場が揺らぐことになった。実際に絡む場面はあるものの、悩みを打ち明けられたり決戦で共に戦ったりする役は大和に取られ、吹雪の態度もまるで「憧れの人」が大和に移ってしまったかのようだ。そして、決戦を終えて帰還した吹雪に一番に声をかける役目までも今度は加賀に取られてしまっている。
そして、上記の加賀のところでも触れたとおり、またしても空母部隊のお粗末な防空によって敵艦載機の爆撃を必死で回避する事態になっている。作った側はこれが「カッコいい」つもりなのだろうが、金剛が三式弾を放ったぐらいで、側にいるはずの利根・筑摩ら防空担当艦の活躍が一切描かれないのはなんとも、である。
劇中において秘書艦であり、表だって登場しない提督に代わり鎮守府を統括し艦娘に指示を伝える提督代理という重責にある彼女だが、その采配に関して疑問・矛盾が生じている。
・第1話で吹雪が今配属された理由について長門は「特型駆逐艦はこの先の戦いの鍵になる」と提督から聞いたと述べている。まるで提督(と長門)が「吹雪だけが特型駆逐艦であり、特型駆逐艦は非常に優れた特殊な型である」だと認識しているかのような言動である。しかし、アニメ鎮守府には既に特型駆逐艦が居るのである。しかも特型駆逐艦の最終形の暁型(第六駆逐隊)が、である。また、史実での吹雪の同僚(第十一駆逐隊)に加えて、特型の後継艦と云える朝潮型(第八駆逐隊)、艦隊型駆逐艦の決定版である陽炎、極めつけは最終系かつ最強の水雷戦隊型駆逐艦である島風も既に居る。
これについて「長門はおかしいと思わない無能として描かれた」「長門はおかしいと思いつつ、提督が白と言えば白、黒と言えば黒とするほどの忠誠心があるという描写」「スタッフは何も考えていない。長門が無能だと思われるなんて考え付きもしなかった」などと意見がわかれているところではある。だが、最終的には、第10話で視聴者に明かされた吹雪重用の真相により「アニメ長門は不憫……」で一致したように見受けられる。
・第3話のW島攻略作戦の作戦行動についても、疑問が残る。二個水雷戦隊での夜戦による奇襲という作戦概要そのものはまあいいとして(空母や戦艦等大戦力が揃っているのになぜハイリスクな水雷戦隊による奇襲を?という疑問はこの際置いておく)、真昼間に出撃させ敵泊地に進出。当然発見されてしまい、戦闘の結果如月を喪失するという愚行を犯してしまった。こういった作戦は普通ならば夜間に目的地付近に到達するように時刻を調整するのが常識であり、間違っても敵制海権下で肉眼で泊地を監視しながら夜を待つようなものではない。(敵制空権下・敵制海権下にある航空支援のない水上艦艇側がどれほど危険かはシブヤン海海戦や坊ノ岬沖海戦が端的に示している)
これについては細かい指揮を一任されていた長門のミスだとされており、失敗する様を描かれたことで長門は被害にあったものとして扱われている。(命令系統上の責任は提督にある、というのもある)
・第9話における、鎮守府が隻眼ヲ級に襲撃された際の「手薄な防衛網を突破されたか」という発言について。
→MO攻略作戦のためとはいえ、そもそも主力である一航戦・二航戦・五航戦・金剛姉妹、哨戒に必要な駆逐艦をごっそりと鎮守府から離れたトラック泊地に置いてる。ヲ級からすれば「攻撃してください」と言わんばかりである
・第10話、11話MI作戦実施の際の放送も、本来、陽動を含めた奇襲作戦のはずなのに攻撃目標を大々的に発表する。その上で無線封鎖をする謎対応(第7話で通信暗号が傍受・解析されてる疑いがあるとされていたにもかかわらず、情報の管理が杜撰にすぎる)
・第12話でついに長門は出撃したのだが、長門どころかほぼ全ての艦娘が出撃してしまっており「鎮守府の守りは?」という采配に関する疑問が拭えない。第9話の失敗が全く活かされていないのである
いずれも「提督の命令だから」という擁護も出来なくもない。艦娘=軍人と考えれば、上官に口答えをしないのは当然だからである。彼女は提督の明らかに誤った指示でも疑問を感じない、あるいは、提督の意図を測りかねる事を陸奥に対して呟いているように、疑問を感じても提督に対して助言をしないイエスマンというのは、軍人キャラとしてはおかしなことではないのである。ただし、そうしたイエスマンな軍人キャラというのは基本的に不遇なポジションである。本来、連合艦隊旗艦としての己に誇りを持ち、艦隊決戦の先頭に立つことを矜持とする生粋の武人肌である長門がこのポジションにされたことは、不幸としか言えないだろう。
第1話で「特型駆逐艦はこの先の戦いの鍵になる」と発言した長門であるが、第10話で「特型は特に秀でた点が無い」と発言する。(ゲームでは確かに特型駆逐艦は他の駆逐艦と比較して極端に優れたステータスは無いが……)
一応「提督から特型駆逐艦がこの先の戦いの鍵になると聞かされていたが、暁型の運用経験や実際に吹雪を見た感覚としてやはり特型は朝潮型や陽炎型など既に所属している後発の駆逐艦と比して性能面で特に秀でた点がなかった」という見方ができなくはないが……
秘書艦だが、第12話まで戦闘シーンがない。ゲームでは秘書艦=第一艦隊旗艦であり、戦闘での出番が最も多い艦娘なのであるが、アニメでは秘書艦=提督代行であり、戦闘での出番は無いポジションである。史実では聯合艦隊旗艦を務めた長門の扱いとしては不遇だし、アニメ化したのに「絵面として」格好いい戦闘シーンが描かれる機会に恵まれないことは悲しいことだろう。
最終話で主人公の吹雪や秘密兵器である大和を差し置いて、陸奥とともにトドメの一撃を持っていったなど、素直に活躍を喜んでよいものか迷うところである。
第6話において鎮守府開催のカレー大会で審査員を務めた際、辛い物が駄目なのにもかかわらず、他に審査員を加えなかった。挙句、甘口の第六駆逐隊のカレーを優勝としたため、「公平な」審査の形をなしてない(まあスタッフは長門が辛いものが苦手というギャップ萌えを表現したかったのだろうが、その代償として「審査員としてふさわしくないとわかっていても、何もしなかった」ということになってしまっている)
一部の二次創作で目立つ「実は可愛い物によわい」キャラとして描かれ、赤ちゃん言葉で喋った。原作の長門にそうした描写はない。
格好いい武人のイメージが崩れるという意味ではネガティブな描写であるが、一方でギャップ萌えが成立することにより魅力が増すという見方もあり、一概に「被害」と言えるかは微妙なところである。
最終話にてようやく戦闘に参加したものの、何故か積極的に殴る蹴るの肉弾戦を展開したことに、ツッコミが入っている。原作台詞「殴り合いなら任せておけ」はそういう意味ではないはずである。
本記事の掲示板で度々話題になっているが、この描写の問題点をまとめると次のようになる
普通に考えれば、威力・速度・安全性・リターンなど全ての面で、射撃>>パンチ・キックである。キックやパンチで倒せるなら砲で倒せない道理はなく、肉弾戦は不要なのである。実際、本作も第11話までは肉弾戦を描写してこなかったため、「現実同様、この作品でも肉弾戦は不要なのだな」と視聴者は認識していた。 このため第12話での長門の肉弾戦は不自然なものに感じられるのである。 しかも、さほどダメージを与えているようにも見えなかったため、長門が非常識な間抜けにしか見えない描写となってしまっている。
また、視聴者の間では「天龍や龍田、木曾などは近接武器のせいでアニメに出られないのかも」という見解が広まっていたため、 「なんだよ、天龍たちが出られない理由は無いじゃないか」という反発も生まれている。
この声に応えたものか、「劇場版 艦これ」では天龍が序盤の夜戦で敵弾を刀で切り払いする描写があった。肉弾戦なしに刀剣類を活かすものとしてはアリといえるもので、天龍ファンとしても溜飲を下げただろう。なお、長門本人は劇場版では本拠地の最終防衛ラインに回ったため、実に地味な活躍に終わっている。
彼女の初登場は戦闘シーンではなく、敵の急降下爆撃を受け大破炎上しているシーンであった。この間祥鳳の台詞は一切なく、数秒間映された後にフェードアウト。それ以降は登場しない。
第7話では他の鎮守府や別働隊の存在が示唆されたが、描写不足のためその実態は不明。祥鳳はMO作戦に参加していたようだが、彼女がどの鎮守府に所属していたのか、大破炎上した祥鳳がその後どうなったか、といった安否も一切不明である。そのため、祥鳳は「大破炎上(史実の通りであればそのまま沈没)するためだけに登場した」と言っても過言ではなかった。挙句「炎上祥鳳」というタグまで作られる始末。
ようやく名前が登場してどんな活躍を見せるのかと期待したら、まさかの出落ちである。
そして、「劇場版 艦これ」…。彼女の存在なんて最初からなかったかのごとく、一切その後の顛末が描かれることはなかった。
せめて、序盤のパーティー場面でモブの中にちらりと映るとか、所属鎮守府から修理完了の報告があったとか、ほんの一手間のフォローが何で出来なかったのだろう。
駆逐艦という、性能の低いキャラクターを活躍させるために、他のキャラが無能化させられている。 中でも空母の「索敵軽視傾向」が顕著である。スタッフが「吹雪は、座学はできる」という設定で活躍させようとしているため、 加賀、翔鶴、瑞鶴が索敵のさの字も知らないキャラとなってしまっている。
批判されるべきは表現の下手なアニメスタッフなのだが、「吹雪を主人公にしたからそうせざるを得なくなったのだ!」と吹雪にも矛先が向けられてしまっていることは、被害だと言えるだろう。
アニメ艦これの主人公として抜擢され初期から登場し続けている吹雪。 第1話、吹雪は実戦経験はおろか練度すら低いというか皆無、新兵未満のド素人であった。当然ながら彼女は下手したら命を落としかねない失敗やトラブルを起こしてしまうが、提督から咎められることは一切なかった。後に「秘密兵器である大和を勝手に連れ出す」という軍法会議レベルの問題行動を起こしても、「夕飯用の貝を拾う」というあまりにも軽微な罰で済まされている。しかし彼女が「自分が問題行動を起こしても咎められないこと」に疑問を感じている描写がないため、アニメ吹雪の神経、ひいてはアニメ艦これ世界の常識を疑う視聴者が出た。
そしてストーリーが第10話まで進んだところで、なぜ吹雪が鎮守府に呼び出され、重用されていたのかが明らかになったときに、問題は深刻化した。 吹雪の重用は、彼女に戦闘の資質や潜在能力があるといった戦略的な理由ではなく、提督が「吹雪とケッコンする夢を見た」要はただのキャラ贔屓という何ともお粗末すぎるものであったことが、吹雪の口から語られたのである。
(提督はこれを、吹雪が着任した時点(第1話)で吹雪本人に伝えている。) (ただし提督がどの程度詳細に伝えたのかは不明のため、「終戦後に生き残っている」という部分しか知らされていない可能性もある) これにより「吹雪の問題行動が咎められなかったこと」「吹雪がそれを疑問視しなかったこと」について、最悪の形で辻褄が合ってしったのである。
上記のように、吹雪の重用は提督の恋愛感情に基づくものである。これを聞いたアニメ吹雪は、なんと感動してしまっている。
原作の吹雪は「一生懸命な努力家」であり、クリック(お触り)時に「し、司令官…?」というリアクションをとる。そんな彼女なら、艦娘の努力や実績を一切無視して恋愛感情で贔屓をする上司に、こんな反応はしないであろうに…
強いて擁護できる点を挙げるとすれば、艦隊これくしょんというゲーム自体は『気に入ったキャラクターを性能度外視で使い続ける』『入手したばかりの艦娘を難関海域に放り込んでレベリングする』といったプレイングが可能なゲームである。そういった点で言えばプレイヤーの取りがちな行動をアニメにも反映していると言えなくもない。
ただしこれは、
という事情があってのものであるため、この図式をそのまま『一発轟沈あり』『能力は艦娘本人の練度や資質に大きく左右される』『描写されている範囲では装備の調整も追加・更新も何もなく基本的に自前装備の選択である』アニメの艦これ世界に当てはめることはできない。
それでなくとも「恋愛感情と実利のどちらを優先すべきか」という葛藤は様々な創作物で取り上げられるテーマである。特に戦争物では「たった二人(場合によっては一人)のために集団を危険にさらしてよいのか」という非常に重い展開になることが多く、判断までの過程で指揮官・主人公の人間性や仲間との信頼関係を描写する重要な要素である。艦これの二次創作でも艦娘の救出などシリアスなものから秘書官の選出理由と言った日常的なものまで、もっと良い形で取り扱っている作品は多い。
従って最終的に恋愛感情を優先する展開自体は決して悪手ではなく、むしろステレオタイプな流れに近いのだが、本作の場合は特に提督の描写が皆無に近いこともあり「突如他の部隊から自分の好みだという理由だけで能力面でも特筆すべき点がない新人を引き抜き多分な贔屓を含んだ重用を始める」という奇行にしか映らないのである。
原作の吹雪は改二になることで高い対空ステータスを獲得する。このため、「吹雪は赤城を守るために防空能力を高めたい」というシナリオ上は、吹雪改二になっても不自然ではない。
しかし作中で吹雪は改二にならなかった。これについてインタビューで「夕立みたいに改装で胸が大きくなると思っていたのにならなくてガッカリする吹雪 というネタがやりたかった」と語られている。
主人公に据えられながら、くだらないギャグの為にパワーアップイベントを没収されたことは、不遇なのかもしれない。
なお、第12話で今までの成果が発揮されるかと思いきや、旗艦としての経験や改装した性能はほとんど活かせずに幕引きとなってしまった。上記のような問題行動も目立つが、彼女もまた被害者なのである。
極めつけに、原作ゲームにおいて改二とは艤装や装備の大幅な改造・更新を意味するものである。艦娘にもよるが一概に身体的・精神的成長を伴うものではなく、ましてや必ずしも胸の成長を伴うものではない。
現に吹雪改二はイラストを見る限り吹雪改から取り立てて胸が成長したと言えるものではなく、アニメで描かれている吹雪と大差ないか、見方によっては目減りしている程度の慎ましいバストサイズである。
少なくとも「改二になっても胸が成長しなかった」というネタを阻害するほどの胸ではないのだが、本当になぜ改二にならなかったのであろうか。
一般的に「シナリオの主人公」は、たった一人の特別な存在である。 艦これのような「多数のキャラクターを擁したコンテンツ」で一人だけ「シナリオの主人公」扱いされることは、 多数の出番と活躍が約束される優遇であると同時に、枠を奪ったとして他キャラのファンから恨まれる不遇でもあるため、バランスが難しい。 吹雪の場合、「底上げではなく他のキャラクターを貶めての活躍」により他キャラのファンの恨みが大きくなってしまっており、トータルでは損してしまっている。
「劇場版 艦これ」においては、上記のように見送られた改ニがついに施された姿で登場した。ただ、胸は大きくならなかったようだが。さらに、シナリオ上もついに本当の意味の「主人公補正」を得て、自らの運命に決着を着けることになった。しかし、基本的に仲間が捨て石になりつつ吹雪一人がラスボスへ向かうという決戦模様になっており、上記の旗艦経験はやはり活かされなかった。しかも、彼女の「出生」が明らかになったことで提督の意図がますますよくわからないものになってしまった。尤も、提督は文字通り影も形も出なかったのであるが…。
第4話で初登場して以来、吹雪と絡む場面が増え頼れるお姉さんとしてのキャラが出来上がっていた提督LOVE勢筆頭の金剛。しかし第10話で提督が夢にでたという単純すぎる理由で吹雪を寵愛していることが発覚。つまり自分が愛している提督を妹のように可愛がっていた吹雪に取られてしまったのである。しかも金剛自身はそのことを知らず、12話において再び提督ラブな面を描写されてもピエロにしか見えないという有り様である。
また、提督が消えたことに対して何の描写もなく平然としていた事は、鎮守府の先輩格として後輩を心配させないための身構えとしては理解を示しつつも、せめて誰も見ていないところでは心配をするといった描写があってもよかったのではないかという声もある。
何から何まで描けとは言わないし、何でもかんでも描けばいいわけではないのは歴史が証明しているが、それでもキャラを立たせるために必要最低限の描写は大事である。この点を言えば、提督が絡まない金剛としての描写はそれなりにできていたとは言える。
あの3話のすぐ後にギャグシーンという擁護できない役をやらされて視聴者から怒りと呆れと悲しみを買ってしまった。
「葬式の途中でお笑い芸人がコントを始めて笑う事を強要されて、終わるとともに喪に服さねばならない」なんて真似は普通の人間には不可能。そんな理不尽な役目を背負わされたキャラでもある。
「劇場版 艦これ」においては、基本的にギャグシーンは無かったため、上記のような不遇をかこつ事はなかった。
ゲーム版とアニメ版の性格・設定の乖離・矛盾等が問題となっている。
ゲーム版霧島は自ら「艦隊の頭脳」を称する理知的な印象のキャラであるが、4話では姉妹達の起こす乱痴気騒ぎに特に異論を唱えることなく加わっており、あまり理知的とは言えない姿を晒してしまった。
(大井同様「二次創作の内容を誤解して取り入れている?)(二次創作の「艦隊の頭脳(自称)」ネタでは「知的に振る舞おうとするが、結局力技で解決する」という流れが多い。まずは知的に振る舞おうとするのである)
メガネの扱いについてもゲーム版との乖離(改悪?)が指摘されている。霧島のメガネについて、ゲーム版に「フタフタマルマル。司令!?メガネを取ったら私、戦えませんっ!」という時報ボイスが実装されている。 しかし第12話の戦闘シーンにおいて、霧島が自らメガネを外して砲撃するシーンが描写された。
また、これについては単純な原作設定との乖離(改悪)以外にも問題がある。
アニメの設定だけでも、霧島にメガネを外す理由が無い。そして、「スタッフは原作のセリフを知らなかった」という言い訳はできない。 「メガネを外して砲撃する必要性」が一切説明されず、外す前と後の砲撃にも特に違いは無かった
上記のような問題点により「製作サイドはゲーム版の設定を把握していない、あるいは軽視しているのでは?」という疑念を呼ぶことになった。
そして、「劇場版 艦これ」では比叡とともに敵戦艦部隊との砲撃戦を展開、だがメガネを外すことはなく、ヒビが入ってもクイッとかけ直す描写があった。本当にあのメガネ外しは何だったのだろうか。
敵キャラクターである深海棲艦の中でも、人気トップクラスの空母ヲ級。そのうち隻眼ヲ級と呼ばれる個体は第7話で初登場した。元々は普通の空母ヲ級だったが戦闘中に吹雪の砲撃を左目に受け隻眼となる。その直後大井・北上がヲ級に向けて魚雷を放つが重巡リ級に庇われリ級は轟沈、ヲ級は悔しげな表情を浮かべ撤退する。また9話で青いオーラを纏って再登場し、鎮守府を直接爆撃するなど、ストーリーの中核に位置するキャラクターのように見えた。視聴者の間でも「最終話で吹雪と隻眼ヲ級が直接対決するのではないか」と予想されていたが…その予想は的中した。微妙な形で。
最終話終盤、敵機動部隊を倒せば無限に回復する飛行場姫(中間棲姫)の再生を止められるという状況で登場。隻眼ヲ級に随伴する敵艦を金剛が撃沈し、ついに吹雪は一対一で隻眼ヲ級に立ち向かう。両者対峙し睨み合い…吹雪が魚雷を発射!…が、そこで画面は切り替わり長門の横顔アップ。ドカーン!夕立「空母、撃沈したっぽーい!」 そう、隻眼ヲ級は画面外であっさりと轟沈したのである。敵側の重要人物のような印象があっただけに、まさか画面の外で沈められるとは誰も考えてはいなかっただろう。しかも棒立ちのまま沈んだように見えるため、かなり情けない最期になってしまった。
これについてはスタッフも流石にわかっていたのか、後日の再放送版では追加カットで撃墜シーンの描写が追加されている。しかし吹雪のライバルとして伏線を張っていた最後の対決シーンも尺がないので溜めもなく、結局あっさり倒されてしまったのが納得いかないという声も少なからずある。
隻眼ヲ級は、MI島攻略に向かう赤城たちを偵察機によっていち早く発見。奇襲をかけて全空母に損害を与える事に成功した。そして赤城の直上より3機の爆撃機が迫り、爆弾を投下。戦意喪失して棒立ちする赤城に爆弾が迫る・・・ここまでが11話である。週が明けて次の12話、爆弾を投下され絶体絶命の危機に陥った赤城が一体どうなるのか。視聴者は固唾を呑んでその結果を見守った。しかし・・・。
11話で投下したはずの爆弾が無かった事にされ、3機とも一瞬で吹雪に撃墜されてしまったのだ。
深海棲艦からしてみれば、理不尽極まりない事態である。そして、どの敵空母も撃沈する事が出来ず、さらに敵の増援まで来襲するなど、奇襲攻撃で得たアドバンテージは見事に無へと帰してしまった。深海は泣いていい。
最終話の12話にて突如登場。なんと、モデルが全く異なりプレイヤーからは別人だと考えられていた飛行場姫が、中間棲姫へと変形したのである。
2人のモデルを考えればこの変形は滅茶苦茶なものであり、そのためファンから非難の声が生じた。原作でのキャラ・性格も大きく異なる2人のため、二次創作等で別人として楽しんでいたファン達は、複雑な思いを抱くこととなった。
また、担当声優が原作で川澄綾子さんと明記されていたのにもかかわらず、アニメでは飛行場姫からの続投で榊原良子さんが演じることとなった。
アニメでの変更はまだあり、原作では「誘爆シテ沈ンデイケ」といった高圧的なセリフや、「捉エテイルワ」「ソレコソ慢心ネ」といった落ち着いたセリフがあり、高圧的ながらも冷静沈着な印象を受ける。またデザインも美しいものであるため、敵ながらファンも一定数存在していた。
しかし、アニメではほぼ呻き声をあげているだけで原作のセリフは皆無であり、知性は感じられず原作と比べて魅力が著しく損なわれていた。
正直、見た目が中間棲姫に似ているだけのオリジナルキャラと考えたほうが、納得できるレベルの改変ぶりである。
また随伴艦が無事な限りは、損傷しても再生するという設定が付加され、腕がふっ飛んだり、腹に穴があいたり、火傷をしても瞬時に再生するなど、艦娘の負傷描写と比べ、全く容赦の無い惨い描写がされ続けた。(更にこの時には悲痛な呻き声つきである…)
極めつけはその最期である。まるで実際の艦艇や基地のように、内部(体内)からいくつもの爆発が起こり、それらの爆発によって胴体のあちこちが膨れ上がり、最後は破裂して爆散する。まるで北斗神拳でトドメを刺されたかのような、極めて惨たらしい最期を遂げさせられたのである。
作中でここまで凄惨な最期を遂げたのは敵味方含めて中間棲姫だけである。敵とはいえファンも存在する女性キャラへのこの仕打ちに、気分の悪くなった視聴者も多いことだろう。
一ファンの願いとしては、せめてこの埋め合わせに、今後は公式グッズ等で優遇するくらいはしてあげて欲しいものである。
ただし本項冒頭で矛盾点のひとつとして挙げられている『飛行場姫はガダルカナル島ヘンダーソン基地であるはずなので、ミッドウェー島をモデルにした中間棲姫へ変形するのはおかしい』という点についてはゲーム上の描写により変化が出ており、
以上の点から、深海棲艦の発生過程は不明であるものの『飛行場姫(飛行場をベースにした汎用型の個体)から中間棲姫(ミッドウェー島をベースにした特定の個体)へ変貌(成長?)する』という事態は、あり得ないとも言い切れないものとなってきている。
また、艦これ界隈において『ヘンダーソン飛行場』といえばガダルカナル島にあるものが有名だが、実はミッドウェー島(正確に言えばミッドウェー諸島のイースター島)にある有名な三角滑走路(中間棲姫が所持しているアレ)も『ヘンダーソン飛行場』と名付けられている。
これは偶然でもなんでもなく、どちらも米軍がミッドウェー海戦後に同海戦で戦死したフロトン・R・ヘンダーソン少佐を偲んで改名したものなのだ。そう考えると、一応飛行場姫=ガダルカナル島のヘンダーソン飛行場と考えられていた頃でも『全く関連のない二人』というわけではなかったりする。(ちなみに命名の事情は上記の通りなのでほぼ同時だが、飛行場自体の建設自体はイースター島の方が先である)
TV放送版第2話の背景に登場していたが、BD版の一部シーンでは背景から消えてしまっている。
周辺にいた他のキャラは立ち位置が修正される程度だったが、五月雨だけ跡形もなく消えている。前後のシーンでは何事も無く登場しているので、立ち位置修正時の配置忘れが原因と思われる。ちなみに五月雨は消えたものの、同シーンの作画ミスは修正されていない。
参考→https://pbs.twimg.com/media/CBAcXskUIAA-Hvm.jpg
アニメのTV放送が終了し、これ以上の被害は出ないと思われた矢先の出来事だった。
「アニメに出ないということはむしろ幸運なのでは」と思われがちだが、終盤に絶対に消されないであろうシーンがあるため、結局変わらない。
これらを要約すると、
と、なる。端的に言ってしまえば多くの視聴者が見たがっていたもの・見られると思ったものと乖離してしまっているのである。
特にキャラ関連は、キャラクター人気が総じて高い「艦これ」において致命的な問題であるといえる。
通常はテーマや舞台設定に沿ってキャラ選定や展開の調整をしていくものだがその辺の調整が為された形跡が一切なく(強いて言えばウ島に絡めるべく登用されたとみられる睦月型くらいか)、場面設定、キャラ選定、シナリオ、セリフ回し、二次設定の回収等、ありとあらゆる要素でやりたい放題やってしまった結果、必然的に崩壊を招いたといえる。
また、言い換えれば要素を絞ることができなかったということであり、日常物、戦記物、轟沈描写、二次設定、人気キャラ、ゲーム内要素、恋愛要素、百合勢、提督ラブ勢、弓道描写、その他、派閥も様々ある中で少しでも期待された要素を何一つ切り捨てず、おかず全乗せ特盛状態で全方位にアピールした結果、作品自体のまとまりもなくなり、全てが中途半端になって全方位からそっぽを向かれた形となっている。おそらく基本的な構成が同じだとしても特定層を切り捨てて一定の方向へ特化さえしていれば、その評価もかなり違ったものとなっていただろう。
ひとつの物に欲張ってあれもこれもと要素を盛りすぎると却って評価が落ちるという、いい手本だと言える。
2015年3月28日から2015年4月4日まで「艦隊これくしょん -艦これ-(アニメ)」の記事掲示板への書き込みにプレミアム規制がかけられた。(この時点でTV版は最終話まで放映済み)
記事掲示板の規制は、批評コメントと荒らしが同時に殺到している最中に行われたため、正確な規制理由は不明である。
見方次第では「運営側による騒動の把握・言論統制(インターネットスラングのほう)では?」とも解釈できる。
結果として行き場を失った不満が艦これ関連の各記事に流れる事態となった。
艦隊これくしょん -艦これ- (アニメ)(アンサイクロぺディアの記事)(酷いストーリーを観た気分を少しでも笑い飛ばそう)
掲示板
6511 ななしのよっしん
2024/03/16(土) 01:35:01 ID: qZhmHNpOPR
2期も発表されてから放送まで数年跨いでいざ放送が始まっても完成すらしておらず今まで何をしていたのか。1クール12話が8話に短縮とか前代未聞。
6512 ななしのよっしん
2024/03/30(土) 19:44:43 ID: JSiOyI0ijh
>>6511
2期の発表が2019年の正月だったから、そこから数えても放送開始に漕ぎ着けるまで3年以上掛かってる。
アニメ1期の放送があった2015年から数えると7年も空いたことになる。
確かにこれで「制作期間が足りなかった」は言い訳だとしても無理があるな
6513 ななしのよっしん
2024/10/20(日) 12:27:07 ID: JRsAbeTM8y
まさにオークらしい展開
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最終更新:2024/12/21(土) 21:00
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