「私にできることは、走ること。それだけなので」
サイレンススズカ(ウマ娘) とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
実在の競走馬、サイレンススズカをモチーフとするウマ娘である。
概要
誕生日:5月1日 身長:161cm 体重:増減なし スリーサイズ:B70/W53/H79
スタート直後から先頭に立ち、そのまま独走する『大逃げ』を得意とする天才肌。
物静かでストイックだが、他者を嫌っているわけではなく、ただ走ることに心を奪われているだけである。スペシャルウィークと同室の先輩で、その透明感に憧れる者は多い。
無口で物静か。不思議な透明感と、どこか影のある憂いを秘めたクールな美少女。
走る以外の興味関心が薄く、ひたすらストイックにトレーニングに打ち込む姿は、まるで悲劇のヒロインを思わせる。(リニューアル前)
儚げな雰囲気を湛えた、クールなウマ娘。言葉少なで物静か、ストイックにレースに打ち込んでいるが、その心にあるのは常に「走ることが何よりも好き」という気持ちだけである。
白を基調に、緑のアクセント入りの勝負服も、華麗ながらもどこか折れてしまいそうな儚さを思わせる。
それとは別に、常に緑の耳カバーをつけているが、これは競走馬のメンコが反映されたもの。
周りの面々が濃すぎるため、自己主張の強い友人たちの聞き役や、『うまよん』などギャグ寄りの媒体では巻き込まれ役・ツッコミ役が多いが、本人もマイペースすぎて周囲を置いてけぼりにしたり、あまり他人の話を聞いていなかったりと、割と天然ボケなところがある。
モチーフ馬がJRAのCMで「最速の機能美」と評されたためなのか、どこかの部分の斤量が少なくて空気抵抗が小さそうな非常に華奢でスレンダーな体型をしている。あるいはモチーフ馬が小柄な馬(馬体重は430~450kg台)だったのに身長がそれほど低くないぶん胸が削られたのだろうか。
???「スズカの方がゲート広いデース!」
なお、アニメ版の設定資料には「胸のボリューム気を付けて下さい<B70>」という注意書きがある。が、注意が守られてなかったシーンがあることもよく知られる。
アニメでの活躍
Season1の第1話から登場。主人公のスペシャルウィークが東京に出て東京競馬場にて最初に見たレースで、颯爽と登場し持ち前の圧倒的なスピードで快勝してみせる(元ネタは1998年のバレンタインステークス)。そのレーススタイルはスタートからいきなり先頭に立ち、最後までぶっちぎる「大逃げ」である。
当初はトレセン学園の最強チーム「リギル」に所属していたが、チームの方針によりレース中のペースを抑えるように指導され、スランプに陥っていた。その後、思うところあり、自主性を重んじるチーム「スピカ」に移籍する。「夢を与えられるウマ娘になりたい」と彼女は言う。
学園の寮では奇しくもスペシャルウィークのルームメイトとなる。彼女と心を通わせ、やがて無二の友情を築くのだが…。
この項目は、物語の重大なネタバレ成分を含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
第7話「約束」。快進撃を続けるスズカは天皇賞(秋)に出走する。その後はジャパンカップでスペと念願の対決、それを最後にアメリカへの遠征に臨む――はずであった。
毎日王冠の雪辱を誓うエルコンドルパサーらチームリギルの面々や、メジロライアン、ウイニングチケットといった強敵らをも遠く置き去りにして快走を続けるが、3コーナーで事態は急変。左足に激痛を感じたスズカは体勢を大きく乱したまま、減速もままならない状態となる。
しかし、観客席から飛び降り逆走してきたスペに途中で受け止められて停止し、それを見たトレーナーは「左足を下につけるな」と急いで指示を出した。
(この対処とよく似たものとして、アメリカの競走馬カリズマティック(ワンダーアキュートの父親)のエピソードがある)
スズカはその場で意識を失い、目覚めたのは病院のベッドの上だった。
左足は骨折しており、再び元のように走れるようになるかはわからないと言われる(後に、実は「復帰は絶望的」と言われていたのを誤魔化していたのが発覚する)が、現場での対応の甲斐あってか生命の危機はもちろん、再起不能にも至らずに済んだ。
そこからは復帰を目指して長いリハビリが始まり、復帰戦はスペが出走する翌年のジャパンカップの前日のオープン特別戦となった。
スタートで大きく出遅れて彼女にあるまじき後方からのレースとなり、一時はやはりダメかと思われたが、直線で末脚を爆発させる。好調でレースに臨んだ新鋭サンバイザーも全く及ばず、格の違いを見せつける圧勝。あの日から1年(史実からは20年)の時を経て、止まっていた時計の針が再び動き出した。
なお、このレースは一応架空のレースということになるが、JCの前日という日取りやその他の描写から「1999年のキャピタルS」を間借りしていることがわかる(プロデューサーの伊藤氏も明言している(Twitterリンク))。
その後は本編中でのレースはないが、第13話のウィンタードリームトロフィーに出走しており、復活からも相応の活躍を残したことが示唆される。
第2期ではアメリカに遠征しており、出番はほぼスマホやタブレット越しでのものに限られる(最終回ではレース場に駆けつける形でサプライズ登場、驚いて感極まったスペに抱きつかれて押し倒された)。
『うまよん』では第1話、第8話、第9話に登場。7話、10話、12話も背景にいる。
1話では実況のトウカイテイオーとともに追試特別の解説を務めた。スペチャーン
8話ではウマソルジャーVのメンバー、グリーンスズカとして登場。他がボケしかいない中でひたすらツッコミ続ける羽目に。
9話では逃げ切り☆シスターズのメンバーとして、スマートファルコン・ミホノブルボンとともに新メンバーを求めて逃げるアイネスフウジンを追いかけた。
コミカライズでの描写
STARTING GATE!
トレセン学園に転入してきたスペシャルウィークが最初に出会って物語は始まる形で登場。ラブコメか!
かつては生徒会ら先輩たちからも期待される程の逸材であったが、怪我による影響により周囲から関わりを避けるようになっていた。そんな中ルームメートのスペシャルウィークと関わる事で徐々に自分を取り戻していくこととなる。
うまよん
スペシャルウィークを中心とするウマ娘たちのドッタンバッタンに巻き込まれ見守る事が多い。「うそでしょ…」
一方でマチカネフクキタルとの対等な付き合いや、突然誕生し参加させられたアイドルユニット「逃げ切り☆シスターズ」(他:スマートファルコン、ミホノブルボン)との交流といった他とは異なる顔を見せている。
ゲームでの扱い
育成ウマ娘:サイレントイノセンス
…やっと見えた!
スピードの向こう側…静かでどこまでも綺麗な…
私が見たかったもの…!
ステータス(☆3) | |||||||||||||||||||
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スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ | |||||||||||||||
101 | 101 | 79 | 85 | 84 | |||||||||||||||
バ場適性 | |||||||||||||||||||
芝 | ダート | ||||||||||||||||||
A | G | ||||||||||||||||||
距離適性 | |||||||||||||||||||
短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 | ||||||||||||||||
D | A | A | E | ||||||||||||||||
脚質適性 | |||||||||||||||||||
逃げ | 先行 | 差し | 追込 | ||||||||||||||||
A | C | E | G | ||||||||||||||||
成長率 | |||||||||||||||||||
固有スキル『先頭の景色は譲らない…!』 | |||||||||||||||||||
レース後半に差をつけて先頭にいると、さらなる脚を使って速度を上げる | |||||||||||||||||||
ウマ娘テンプレートボックス |
育成ウマ娘:波間のエメラルド
ステータス(☆3) | |||||||||||||||||||
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スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ | |||||||||||||||
101 | 84 | 77 | 100 | 83 | |||||||||||||||
成長率 | |||||||||||||||||||
固有スキル『水平線のその先へ』 | |||||||||||||||||||
終盤突入時に先頭だと少し前に出る、そこが第3コーナーで中盤に大きく差をつけて先頭にいた場合すごく前に出る | |||||||||||||||||||
ウマ娘テンプレートボックス |
育成目標
- ジュニア級6月:メイクデビューに出走
- クラシック級2月前半:ファンを5000人集める
- クラシック級3月前半:弥生賞(G2)で5着以内
- クラシック級9月後半:神戸新聞杯(G2)で3着以内
- シニア級3月前半:金鯱賞(G2)で1着
- シニア級6月後半:宝塚記念(G1)で3着以内
- シニア級10月前半:毎日王冠(G2)で1着
- シニア級10月後半:天皇賞(秋)(G1)で1着
概要
サービス開始時から☆3育成ウマ娘[サイレントイノセンス]として初期実装。やはりと言うべきか脚質、固有スキル、習得可能スキルの全てが逃げに特化しており、これら全てが上手く発動すると「逃げて差す」と称された得意の大逃げが炸裂する。ゲームシステム上、史実のような序盤から他を突き放した独走大逃げはできないのが残念だが、カットインの発動とともに一気に加速して後続を突き放し大差で逃げ切る爽快感がたまらない。
史実では旧4歳時(ゲームでいうクラシック級)、弥生賞でのゲートくぐり事件をはじめ、ダービーやマイルCSといったG1では全て掲示板外と重賞未勝利に終わっているが、シナリオでは弥生賞で迷いを生じクラシック三冠挑戦を見送るという展開になるため、ダービー等は目標には一切関わらない(出走は可能)。
史実では覚醒のきっかけを掴んだのは鞍上が武豊に変わった12月の香港国際カップだが、海外レースが実装されていないため、こちらでは(史実では逃げ切り寸前でマチカネフクキタルに差され上村洋行が降板することになった)神戸新聞杯で立ち直るという展開になり、シニア級の金鯱賞から史実の軌跡を辿ることになる。
というわけで育成目標はほとんどG2という珍しい内容であり、それぞれの目標の間の期間も長い。目標レースもほとんどが中距離で距離適性に振り回される心配もない(毎日王冠のみマイルだが適性Aなので無問題)。サクラバクシンオーほどバクシンな育成は通用しないとはいえ、適度にスタミナを与えればあとは成長率の高いスピードによる逃げで立ち回りやすい。また所持スキルが軒並み良質で、特に育成から対人まで非常に有用な「コンセントレーション」を自前で供給でき、逃げに固定さえすればどの距離でも腐りにくい点も目立つ長所。そのため総じて攻略難易度はかなり低く、初心者でも非常に育てやすいウマ娘と言える。
そして最後の目標は、史実ではもちろんアニメでも勝てなかった天皇賞(秋)で1着を取るというものになっており、達成した時はファン感涙ものの専用特殊実況とイベントが待っている。
なお、ゲームでの天皇賞(秋)は「脚に痛みがあるが、『次がきっと一番速く走れるレースになる、それを逃したくない』として出走を選ぶ」という経緯になっている。
ウマ娘ストーリーではアニメ版と同様、最初はプレイヤーとは別のトレーナーにスカウトされるが、得意の大逃げではなく前半は抑えて後半でスパートという指導を受けた結果スランプに陥る。見かねたプレイヤーの手助けで立ち直り、元のトレーナーの許可を得てプレイヤーのもとに移籍するという、史実における「覚醒前」の要素が取り入れられた流れになっている。先行適性がCと比較的高めなのも、覚醒前の逃げ馬でなかった時期があるためだろうか。
特有のランダムイベント(複数回発生)として、外の景色を見るやミーティングを中断して外へ駆け出し、体力-10、スピード+20、そして天候に恵まれ気持ちよく走れたか否かでやる気が増減する、という色々な意味でスズカらしいイベント「今日の空模様」がある。
専用二つ名の「異次元の逃亡者」の取得条件は「作戦「逃げ」かつ1番人気で重賞を6連勝以上し、そのうち1戦は宝塚記念でスタート200m地点からゴールまで1番手のままで勝利する」という史実再現+α。史実では重賞5連勝で、6戦目があの天皇賞(秋)であるため、条件に秋天こそ含まれていないものの、意味合いとしては「あの秋天を勝っていたら」というif要素を含んでいると思われる。
取得難易度は普通にプレイしているだけでも取れるので専用二つ名の中では簡単な方だが、スピードに偏った育成をしていると他のステータス(主に根性や賢さ)が低くなってG1レベルでは1番人気を取りにくいのが少々厄介。勝ち方に指定のある宝塚記念で出遅れたり、逃げのネームドウマ娘やモブウマ娘に先頭を奪われて条件未達になってしまうこともあるので、確実性を高めるなら「コンセントレーション」「先駆け」「先頭プライド」等のスタートダッシュスキルを確保しておきたい。
目標日程が緩く、目標のG2レースもG1と被っていないため、目標外でのG1出走の自由度が非常に高く、芝のG1は全て出走可能。なので史実で獲れなかったダービーやマイルチャンピオンシップ、アニメでスペシャルウィークと対戦の約束をしていたジャパンカップなどを獲りに行くこともできる。長距離適性が低いので、菊花賞があるクラシック三冠、天皇賞(春)がある春シニア三冠と天皇賞春秋連覇、有馬記念がある秋シニア三冠などの制覇は継承で適性を大きく盛らないと厳しいが、安田記念・マイルチャンピオンシップの春秋マイル制覇は楽。また、「三冠路線を完全回避でき、かつマイル~中距離適性」という特徴から桜花賞・オークス・秋華賞のトリプルティアラ狙いに適している。牡馬なのに。
目標レースがG2中心のため目標レースだけではファン人数を稼ぎにくいので、ファン人数が条件となる固有スキルのレベル上げやスキルpt稼ぎ、レジェンド達成を目指すなら目標外のG1に積極的にチャレンジしていこう。短距離・長距離の適性も因子があれば戦えるレベルに上げられる範疇なので、ダートを除く全距離のG1を荒らしまくることも不可能ではない。中にはダート因子を大量に積んで「砂のサイレンススズカ(本物)」を育てたトレーナーもいたりする。
サクラバクシンオー同様、育成が楽かつレースで勝ちやすいため、因子獲得のための周回が非常にしやすいのも魅力。☆3の利点と言える固有スキルの継承においては、逃げウマ娘への継承としては有力な選択肢。先行でもわりと機能するが、先行では競り合った状態から抜け出したあとの「優勢な状況をより確実にする」保険としての意味合いが強くなる。先頭に出る時間が短い差しと追込には言うまでもなく不向き。
なお、チームレースでは同格のスピードを持った相手(チームの仲間含む)と競り合ってスタミナを消耗してしまい、固有スキルを封じられて育成時のようには逃げ切れないことが多く、チームレースで勝ちきれるスズカを育成するのは結構難しい。スズカを勝たせたいなら、同じチームの残り2人は少なくとも固有スキルの発動条件がスズカと被らないウマ娘にするのを推奨。
また、ジュニア級の間に最低限のステータスを確保し、ジュニア級12月前半の朝日杯FSか阪神JFから2ターンレースに出して1ターン練習か休ませるというローテ(3ターン連続でレースに出すと調子が下がるため)でひたすらレースに出し続けることでマニー稼ぎ・ファン数稼ぎをすることもできる。中距離のG1を使えるためバクシンオーより出せるレースの幅が広く、バクシンオーと違って継承相性も悪くないので過程で良因子を引いた場合のメリットも大きい。やりすぎると殿堂入りウマ娘の登録枠を圧迫するのだけ注意。
なお、1周年後に追加された育成イベントで、スキル「大逃げ」を獲得できる。条件は重賞を6連勝以上してシニア級天皇賞(秋)を勝利となっている。取得できるのは現在では6名となっているが、実装当時に取得できたのはスズカ
だけである。
このスキルを習得した状態で作戦・逃げを選ぶと逃げのウマ娘をさらに突き放すまさに大逃げ戦法が見られる、がスタミナの消費っぷりも通常のそれではなく十分なスタミナがあっても中距離以上では息切れしてしまう可能性がある。特に大逃げがかち合った場合は位置取り争いなどのシステム上スタミナを多く消耗するため、必要スタミナを確保していても沈む可能性が高くなる。原作のほうのスズカの適正距離も1800~2000と言われているためある意味再現なのかも。
なおチャンピオンズミーティングでは大逃げというのはセイウンスカイの強力固有アンスキを潰したり、逃げウマのスキルを発動させなくしたりと戦略的ラビットとしての価値は高くしばしば用いられた。
また、1周年のアップデートで固有の発動条件が「最終直線」から「レース後半」に変更され、発動条件も易しくなった。ちなみに東京2000mの条件では最速だと大ケヤキのあたり(第3コーナー)で発動する。
しかし1周年で追加されたシナリオ「Make a new Track!!」ではこのイベントは起きないため取得不可能。取得するには個別目標ありのシナリオで。
なおL'Arcシナリオではクラシック級ジャパンカップを勝利すればシニア級宝塚記念後に習得できる。
サポートカード
所持スキルは「先駆け」「急ぎ足」「押し切り準備」「逃げ直線○」「逃げコーナー○」「逃げのコツ○」「先頭プライド」と逃げ用のスキルが山積みで、他に「集中力」「前途洋々」「左回り○」が入手可能。
「集中力」は汎用だが前方ほど有用、「前途洋々」は実質逃げ用であり、「左回り○」だけが汎用、残る全てが逃げ向きで総数もかなり多いという他に類を見ない内容である。
アオハル杯での加入時もこの無駄のないスキルが輝くことが期待できる。
共通のランダムイベントでも「左回り○」を入手可能。もう一つの選択肢が総計ステータス+15なので損得勘定はした方がいいが、ヒントイベントで狙うのは分が悪いので、左回りレースに出すための育成においては検討に値するだろう。
SSR[輝く景色の、その先に]
R[トレセン学園]とともに初期実装。どちらも友情トレーニング対象はスピード。
前述の所持スキルラインナップに加えて、レアスキル「逃亡者」が入手できる。友情トレーニング対象もスピードなので、わかりやすく逃げ育成に特化したサポートカードである。
所持スキルの種類が多い上にヒント発生率アップが固有ボーナス分しかなく、ヒントLvアップもないため、イベント入手の「逃亡者」以外の特定のスキルを狙って教えてもらうのは難しいが、逃げならほぼどのスキルでも腐らない。確定入手できる「逃亡者」は逃げ用スキルの中でも強力なので、基本は「逃亡者」目当てに編成し、他のスキルは貰えたものをスキルptと相談しつつ拾うという運用になるだろう。
トレーニング支援面ではトレーニング効果アップがないという問題はあるものの、得意率・友情ボーナス・やる気効果は高いので、高い得意率を活かして友情トレーニングを多めに引ければスピードの重点強化には上々の性能。
スズカ自身の育成に使えないという問題はあるが、逃げウマ娘の育成においては有力候補に上る。性能はSSRの中では良くも悪くもそこそこなので、手持ちの状況によってはそれ以外に採用することも考えられるだろう。
SSR[WINNING DREAM]
2021年8月のハーフアニバーサリーで配布。友情トレーニング対象はスタミナ。イラストはスペシャルウィーク・トウカイテイオーとのメイントリオである。イラストだけ見るとセンターのスペちゃんのサポカに見えるのは禁句だ。
連続イベントにて「逃亡者」に代わり、これまでSSR駿川たづな(不確定)のみだった「コンセントレーション」が確定で入手できる。所持スキルから「集中力」ヒントを引いておけると嬉しい。
また、連続イベントの1回目で回復スキルの「栄養補給」か「軽やかステップ」のどちらかを入手可能(イラストに一緒に描かれているスペとテイオーの所持スキル)。ただ「栄養補給」は先行限定、「軽やかステップ」は中距離指定だが「左右に動いてもわずかに疲れにくくなる」という効果なので、先頭にいると左右に動く理由がなくなる逃げとはやはり噛み合いにくく、どちらも逃げ育成にはあんまり関係ないオマケと割り切るべきか。
サポート効果はガチャSRと同程度でその中でもとりたてて優れた点はなく、相変わらずヒント発生率・ヒントレベルアップがないのが惜しいが、とにかく「コンセントレーション」が魅力的なので、スタミナサポートが入る育成方針で「コンセントレーション」が欲しい場合は唯一無二の役割を担える。
SSR[まだ見ぬ景色を求めて]
2021年12月22日より公開されたメインストリー第5章報酬。友情トレーニングはスピード。
こちらの連続イベントでは中距離回復レアスキル「切り開く者」(「前途洋々」上位)が入手できる。
同じスピードタイプ(輝く景色の、その先に)に比べて練習効率は低くステ稼ぎには不向きだが、中距離の逃げウマ育成としては選択の余地あり。
一番の魅力はサークルPtさえあれば完凸は容易なので、無課金には重宝。
メインストーリー
メインストーリーでは前述の通り2021年12月に公開された第5章の主人公。アニメ第1期や育成でのウマ娘ストーリーと同様、最初は主人公たちチームシリウスとは別のチームの所属で、逃げではなく控えるレースを指示されて迷走。チームシリウスへの移籍を経て自分の走りを見つけて覚醒、という流れを辿る。
ちなみにアニメでは連勝街道が始まったバレンタインステークス後にチームスピカへ移籍、育成シナリオでは前述の通り神戸新聞杯で立ち直るという展開なのに対して、こちらではシリウス移籍後の初戦は史実で大逃げを仕掛けるも直線で捕まり6着に敗れた97年天皇賞(秋)になっている。
覚醒後のスズカの圧倒的な走りに膨らむ夢。しかしその一方で、シリウスのトレーナーは「あの走りにスズカの脚が耐えられるのだろうか」という言いしれぬ不安に襲われる。そこに声を掛けてきたのは……。
これまでの4章では基本的に史実通りのレース展開を描いてきたメインストーリー。5章であの98年天皇賞(秋)がどう描かれるのかは各自の目で確かめてほしい。
なお、第3R「離れぬ憂慮」には真っ黒な影のモブウマ娘が登場し、それぞれ98年天皇賞(秋)出走馬をイメージしたと思われる「○○なウマ娘」という名前がついている。たとえば7枠10番(ステイゴールド)は「小柄なウマ娘」。
ちなみにこの影モブウマ娘は育成レースに出走するモブウマ娘と同じモデルを別に用意してシルエットを被せていたようなのだが、その素体がライブシアターで「指定なし」を選んだときにランダムで出現するモブウマ娘のテーブルに紛れ込んでいたらしく、ライブシアターで一部のモブウマ娘が2人同時に出現する不具合が発生していた(修正済)。
関連ウマ娘
- スペシャルウィーク
- モチーフ馬は1歳下で、同じ時代を駆けながらも対戦経験はないが、同じサンデーサイレンス産駒であり、同じ鞍上(武豊)を持つ同士。また、スズカの悲劇の翌年の天皇賞(秋)の盾を武豊に届けたのがスペシャルウィークである。ウマ娘ではルームメイト(アニメではそれに加えてチームメイト)であり、特にアニメではスペシャルウィークからちょっと過剰なまでの憧れと尊敬を受けている。ゲームでも最初のストーリーイベント「キミの夢へと走り出せ!」やメインストーリー第5章でで、アニメとはまた異なる形での出会いが描かれている。
- エアグルーヴ
- モチーフ馬は2度の対戦経験(97年天皇賞秋、98年宝塚記念)がある1歳上の牝馬であり、同じ鞍上(武豊)を持つ同士。ウマ娘においてもライバルでありながらお互い気の置けない間柄で、エアグルーヴの方が先輩だが敬語を使わず話す仲。特にメインストーリー第5章では、普段は凛としたすまし顔のエアグルーヴの色々な表情を見ることができる。
- マチカネフクキタル
- モチーフ馬は4度の対戦経験(97年プリンシパルS・日本ダービー・神戸新聞杯、98年金鯱賞)のある同期であり、対照的な馬生を送った馬。振る舞いは正反対だが、お互い気さくに言い合える仲。ゲームではスズカの育成シナリオでは金鯱賞で固定ライバルとして出走するもののやや影は薄い。一方フクキタルの育成シナリオではスズカがダービーおよび金鯱賞での強敵として立ち塞がり、そしてシニア級10月後半にスズカを見送るイベントがある(タイトル「それぞれの天寿」)。
- タイキシャトル
- モチーフ馬は1度だけ対戦経験(97年マイルCS)のある同期。フクキタル同様、性格は正反対だが仲は良い。スズカの育成シナリオではマイルCSがスルーされており本筋に絡まないが、タイキの育成シナリオでは最終目標のマイルCS(98年相当)で対決することになる。
- スマートファルコン
- モチーフ馬は同じく鞍上が武豊となってから大逃げ戦法で覚醒し、「砂のサイレンススズカ」と呼ばれたダート馬。前述の通り『うまよん』ではファル子に巻き込まれ、ミホノブルボンとともにアイドルユニット「逃げ切り☆シスターズ」を結成することになる。ゲームでも前述の二つ名からファル子の育成シナリオで絡みが多く、強引なファル子と天然ボケをかますブルボンに振り回される。
- アグネスタキオン
- スズカが主役のメインストーリー第5章で登場。スズカと直接の絡みはほぼ無いが、物語上で重要な役割を果たし、後述のデュエット曲を一緒に歌っている。モチーフ馬は同じサンデーサイレンス産駒ということ以外に直接的な繋がりはないが、どちらも異次元のスピードで後に大活躍する世代を圧倒し、そしてファンに見果てぬ夢を与えたまま故障でターフを去った馬である。
楽曲
- Silent Star
- 作詞:Cygames (corochi) 作曲・編曲:田中秀和 (MONACA)
- CD「STARTING GATE 01」収録。スズカの声質を活かしたウィスパーボイスで歌うバラード曲。アニメでは第7話のスペシャルED曲として使用された。
- 七色の景色
- 作詞・作曲:瀧田綺美 編曲:中西亮輔
- CD「ANIMATION DERBY 01」収録。アニメ第1話のウイニングライブで披露した挿入歌。
- transforming
- 作詞:森由里子 作曲・編曲:田中秀和 (MONACA) 歌:サイレンススズカ(CV:高野麻里佳)/アグネスタキオン(CV:上坂すみれ)
- 前述のゲームのメインストーリー第5章「Scenary」で実装された、アグネスタキオンとのデュエット曲。CD「WINNING LIVE 03」収録予定。
史実
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どこまで続くポールトゥウイン エキゾーストノートはいらない
※1998年 天皇賞(秋)本馬場入場 フジテレビ塩原恒夫の「ポエム」より
サイレンススズカは1994年、父サンデーサイレンス、母ワキアというアメリカからの輸入馬から生まれた。当初は別の馬を母に配合する予定が叶わず、当時はまだ種牡馬として未知数で予定が空いていたサンデーサイレンスを代わりに配合して生まれたのが彼であった。
放っておくと所構わず左回りにぐるぐる回り始めるという奇妙な「旋回癖」があり、レースでも左回りの方が走らせやすかったという。この癖はウマ娘でもそのまま取り入れられている。
なおウマ娘では「スズカ」が愛称だが、実際は「スズカ」は馬主の永井啓弍氏が使用している冠名であり、他にもスズカマンボ(2005年天皇賞(春))、スズカフェニックス(2007年高松宮記念)といったG1馬や、半弟(母が同じ)のオペラオー世代の善戦マン・ラスカルスズカなどがいる。ネット上で「ススズ」と呼ばれることがあるのはそのため。
3歳(旧4歳)2月に新馬戦を7馬身差で圧勝デビュー。当初から素質は非常に高く評価されていたが、迎えた初重賞の弥生賞ではスタート前にゲートをくぐり抜けるという奇行に出る、レースではすぐ掛かると落ち着きを欠いていたため実力を発揮できず、重賞では年中全敗のいい所なしであった。そこに現れたのが武豊であり、年末での初騎乗を経て必勝のパターンである「大逃げ」を確立していくこととなる。
円熟期のサイレンススズカの走りは「逃げて差す」と称された。その武器は「短距離並のペースで中距離を走れる」ことで、道中マイペースに走っているだけで先頭を引っ張る形になり、最後の直線でスパートをかけたらもう誰もついてこられない。差しや追込でサイレンススズカをかわすのは不可能とも言われた。
そして、他馬と同じ道を走って競い合うがゆえに速い者が勝つとは限らないのが競馬だが、最初からずっと先頭にいれば誰にも邪魔のしようがなく、速い者が必ず勝つ。まさしく究極の戦法と言えた。
そんな4歳時は最初から何馬身差もつけるようなブッチギリレースで連勝街道を驀進。OPバレンタインステークス、G2中山記念、G3小倉大賞典と瞬く間に3連勝すると、G2金鯱賞では道中独走大逃げから直線に入ってもさらに差が開き続けるという異次元のレースで、なんと11馬身差の大差レコード勝ちを収め競馬ファンの度肝を抜いた。20年以上が経った現在も、JRAの平地重賞で着差「大差」での勝利が記録されたのはこれが最後である。
そして宝塚記念でいよいよG1レースに挑戦。武豊にエアグルーヴの先約があったため南井克巳が騎乗し、やや抑え気味の内容とはなったが、ステイゴールドやエアグルーヴの猛追を振り切って逃げ切り、G1初勝利を挙げた。
続くG2毎日王冠においては、それまで共に無敗の外国産馬・エルコンドルパサーとグラスワンダーという1歳下の強敵2頭を迎え撃つ。世紀の3強対決に詰めかけた13万人の大観衆の前で、トップハンデの59kgを背負いながらこの2頭に影も踏ませず、「どこまで行っても逃げてやる!!(byアオシマバクシンオー)」と言わんばかりに2着エルコンドルパサーに2馬身半の差をつけて快勝。
エルコンドルパサーが国内で負けたのはこの1戦のみであり、グラスワンダーともども「最強世代」の双璧として活躍したこの2頭の不敗神話をまとめて斬って捨てたこの1戦は、現在も伝説のレースとして語り継がれている。実績だけで見ればG1を1勝しただけのサイレンススズカが最強馬論争に名前が挙がるほどの存在として語られるのも、鞍上の武豊の「ディープインパクトに勝てるとすればサイレンススズカ」という発言に加え、エルコンドルパサーとグラスワンダーに完勝したこのレースあってこそと言えるだろう。
つぎは本命の目標だった天皇賞(秋)。これまでの6連勝とその内容、さらには好条件まで重なった結果、もはや関心が「どれだけ差をつけて勝つか」になるほどの圧倒的1番人気を獲得。レース後はジャパンカップを経て、アメリカへの遠征も計画されていた。
レースがスタートし、サイレンススズカは後続に一時は10馬身差をつける圧倒的スピードでレースをリードした。いや、リードしたというよりは、彼だけが別次元を突っ走っているかのようだった。だが…
3コーナーを過ぎ、その姿が大欅の向こうに現れたとき、いきなり彼は姿勢を乱し、ガクッとスピードを落とした。その左足は粉砕骨折していたのである。そのまま4コーナーを曲がることなく競走中止。東京競馬場は悲鳴と沈黙に包まれた。
なんとか治療の道を開いて生きながらえてほしいという競馬ファンたちの願いも虚しく、予後不良とされ、サイレンススズカは天国へレースをしに旅立ってしまった。→沈黙の日曜日
ウマ娘においても、その悲劇の影は確かに付き纏っている。しかし、物語の中でならそれは打ち破ることができる。あの日の沈黙を栄光に変えるため、ゲームでは自らの手で是非、その手助けをしてあげよう。
詳細は当該記事へ→サイレンススズカ
関連動画
JRA賞特別賞について
JRA賞特別賞とは、JRA賞のうち、特別に称えられるべき馬や人物に贈られる非常設部門である。
サイレンススズカは天皇賞(秋)で故障するまで圧倒的な逃げでの6連勝が評価され、98年に受賞された。
ウマ娘化した中では、他にも93年に奇跡の復活を果たしたトウカイテイオーや、2007年牝馬としては64年ぶりに日本ダービーを制覇したウオッカ、99年古馬戦線で天皇賞春・秋を制したスペシャルウィークと前年から有馬・宝塚記念三連覇を果たしたグラスワンダー、89年クラシック無冠なれどJRA移籍後圧倒的な戦績を残したオグリキャップなどが受賞しているが、サイレンススズカや95年のライスシャワーのように故障事故で死亡した後に、その実績が評価され受賞した例がある。
その他の受賞馬やその経緯など、簡単なゆっくり解説動画があるので、参考にして欲しい。
ウマ娘プロ実況リンク
1998年11月1日 東京競馬場 第118回 天皇賞(秋) 実況:塩原恒夫(フジテレビ) 解説:吉田均(競馬エイト) 解説:東信二(1987年 皐月賞・菊花賞勝利騎手) |
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