ヴァイエイト(OZ-13MSX1 Vayeate)、メリクリウス(OZ-13MSX2 Mercurius)とは、アニメ『新機動戦記ガンダムW』及びその関連作品に登場する架空の人型機動兵器、モビルスーツ(MS)又はモビルドール(MD)である。
概要
「最強の矛と盾」をコンセプトに、5人のガンダム開発技術者達によって設計、開発された試作型MS。両機は同時期に開発され、同時運用する事を前提とした、いわば双子の兄弟機である。互いが得意とする戦闘分野を補完しあうことで、総合的な汎用性を高めている。二機の外見上の違いはカラーリングと頭部アンテナ、武装だけで本体の形状は同一である。頭部のバイザーを上に跳ね上げると、リーオーと同様のカメラアイが露出する。
設計思想上はトールギスの系譜にあたるが、実際はトーラスをベースとして開発されている(可変機構は無い)。又、ガンダムエピオンの型式番号は「OZ-13MS」であるが、両機との関係性はほとんど無い。
作中ではヒイロやトロワが乗るMS仕様と、2人の戦闘データを利用したMD仕様の2タイプが存在する。又、外伝漫画作品『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』では、ヴァイエイトシュイヴァンとメリクリウスシュイヴァンがバリエーション機として登場する。こちらはそれぞれ頭部の変更以外は装備はそれぞれビームキャノン2基、プラネイトディフェンサー20基と原型機の2倍になっている。また他にもメリクリウスシュイヴァンは長らく武器が不明であったが、メリクリウスのビームガンとASクラッシュシールド(スコーピオモデル)と判明した。これは中央の砲口は高出力ビームサーベル発生器であり盾自体もビームシールド発生機能を持つ盾である。
デザインはカトキハジメによるもの。それぞれ風神と雷神をモチーフとしたデザインがされている。
OZ-13MSX1 ヴァイエイト
Vayeate | |
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型式番号 | OZ-13MSX1 |
設計者 | ドクターJ プロフェッサーG ドクトルS H教授 老師O |
製造者 | OZ |
所属 | OZ(MS仕様) ホワイトファング(MD仕様) |
頭頂高 | 16.3m |
重量 | 7.3t |
材質 | ガンダニュウム合金 |
武装 | ビームキャノン×1 |
機体コンセプトは「最強の矛」。デザインのモデルは「風神」で機体色は青。名前はエジプト神話の女神「ヴァイエト」に由来する(メリクリウスともに、OZのMSとしては珍しく星座由来の名前ではない)。パイロットはトロワ・バートン。
武装はビームキャノン1挺のみ。長距離砲撃に長けているだけの極端な武装だが、メリクリウスのプラネイトディフェンサーによる援護防御のおかげで、近接戦闘時の弱点を克服している。
本体の防御力も高く、ウイングゼロのツインバスターライフルを受けてもなかなか爆発しなかった。そしてその頑丈な装甲をぐにゃりと曲げるトロワのパワーはさらに凄い。
ヴァイエイトのアビリティレベル(リーオーをオールレベル100として換算)
ヴァイエイトの武装詳細
- ビームキャノン
- 大型の携行ビーム砲であり、ウイングガンダムのバスターライフル以上の出力を持つ。背部に搭載されている大型の円形ジェネレーターからバイパスチューブを通してエネルギー供給されため、バスターライフルのような発射制限は無い。
後に、ビルゴの主武装となるビームキャノンとして後継型が開発されており、生産性と汎用性を高めるために砲身短縮化や出力抑制が施されている。又、このビームキャノンの技術はアルトロンガンダム(TV版)の2連装ビームキャノンにも応用されている。
OZ-13MSX2 メリクリウス
Mercrius | |
---|---|
型式番号 | OZ-13MSX2 |
設計者 | ドクターJ プロフェッサーG ドクトルS H教授 老師O ハワード |
製造者 | OZ |
所属 | OZ(通常仕様) ホワイトファング(MD仕様) |
頭頂高 | 16.3m |
重量 | 7.3t |
材質 | ガンダニュウム合金 |
武装 | ビームガン×1 |
クラッシュシールド×1 (ビームサーベル発振) |
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プラネイトディフェンサー×10 |
機体コンセプトは「最強の盾」。デザインのモデルは「雷神」で機体色は赤。名前はローマ神話の神「メルクリウス」に由来する。パイロットはヒイロ・ユイ。
武装はビームガン、クラッシュシールド、プラネイトディフェンサーの3種。近接格闘を得意とする機体であり、接近戦ではプラネイトディフェンサーによる防御やヴァイエイトからの援護射撃も相まって、トールギスと互角に戦える程である。
余談だが、右手にシールド、左手に銃を装備するなかなか珍しい機体である、
メリクリウスのアビリティレベル(リーオーをオールレベル100として換算)
メリクリウスの武装詳細
- クラッシュシールド
- 手持ちの円形シールドであり、中央部から高出力のビームサーベルを発振する攻防一体の近接格闘武装。通常の戦闘ではプラネイトディフェンサーに頼らずとも、このシールドのみで充分な防御ができる。中央部以外の突起はビームシールド発生器となっていて高い防御力を誇る。
サーベルに用いられた粒子加速技術はアルトロンガンダムのツインビームトライデントに応用されている。
- プラネイトディフェンサー
- 背部に10基搭載されている小円盤型の電磁場シールド発生装置。空間を自由自在に浮遊・移動し、1基ずつが様々な配置陣形を作ることで電磁場を発生させて射撃ビーム ビームサーベルや実弾、ミサイル等の物理攻撃も防ぐことができる(小説ではビームのみ防ぐ)。2基が互いに向かい合うと更に高密度の電磁場を発生させ、ビームサーベルの斬撃をも弾き飛ばしてしまう程である。レーザー等の高指向性兵器には容易に貫通されてしまうという弱点もある(しかしそれでもガンダニュウム合金を破るためかなりの出力を持つレーザーガンが必要となった。現にトーラスのレーザーガンはビルゴ相手に出力調整がされていなかったとはいえ、すぐ焼き切れてしまうほどの威力のものだった)ツインバスターライフル等の超高出力ビームも防ぐことはできるが、やはり数発程度で無力化されてしまう(ゼロvsメリクリウス戦でツインバスターライフルのビームが最大出力であったかは定かではないが)。
後にビルゴシリーズやスコーピオ等にも同様のプラネイトディフェンサーや改良型が搭載された。又、ガンダムデスサイズヘルのアクティブクロークにはこのシールド技術が応用されている。
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ヒイロとトロワが搭乗したためか、非ガンダムタイプの機体の中では珍しく放送時にキット化されている。機体自体の人気も高く、ロボット魂をはじめ立体化の頻度は高い。
2020年9月11日、プレミアムバンダイ限定で完全新規HGCEキット(2体セット)として受注開始。OZのMSとしてはリーオーに続く2番目、ガンダムW登場のモビルドールとしては初のHGCE化である。頭部カバーの展開やプラネイトディフェンサーの射出、ビームキャノンを支えるアームの構造には特許がとられているなど気合の入ったキットとなっている。HGCEリーオーの構造を踏襲しつつ、より可動域が広くなっている。
関連項目
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