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デミトレーナー

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～デミトレーナー：チュアチュリー・パンランチ搭乗機～

デミトレーナーとは、『機動戦士ガンダム水星の魔女』に登場するモビルスーツである。

当記事ではカスタム機の「デミトレーナー（チュチュ専用機）」、
同じ「デミ・シリーズ」である系列機「デミギャリソン」「デミバーディング」についても取り扱う。

機体デザインは全て海老川兼武が担当している。

概要

デミトレーナー
開発・製造	ブリオン社
型式番号	MSJ-121
頭頂高	16.2m
重量	59.3t
固定武装	マルチツール「デダラス」
オプション武装	多数
パイロット	スレッタ・マーキュリーチュアチュリー・パンランチハムレット・レーコオルタ・シューバッカ …他パイロット科生多数

ブリオン社が開発・製造する訓練用モビルスーツ。アスティカシア高等専門学園での様々なカリキュラムに運用されている。略称「デミトレ」。

オリーブ色をした簡素な機体。コクピットハッチは赤色だが、用途やイベントの際には様々な色に塗り分けられる（ガンプラにも5色のシールが付属する）。
デザインの特徴としては、絶妙に野暮ったいドーム状の頭部とゴーグルカメラ、三本指の手が挙げられる。この三本指マニピュレータはマルチツールシステム規格「デダラス」に基づいており、手首から先を外して、対応した別のユニットに組み替えることができる（第4話にてハンドミサイルランチャーに換装する授業が描かれている）。
この他にも、フロントスカートがメンテ時の丁度良い足場になったり、転んでコクピットハッチが開かなくなった時に頭部を吹っ飛ばして脱出できたり、決闘の勝敗判定用のスタッフアンテナも別途用意されていたりと、海老川デザイナーこだわりの設定が随所に見られる。

学園では、推薦企業・各寮・パイロット個人のいずれかが購入し、各寮のメカニックたちが維持管理している模様。学園側のレンタル用機体が準備されているのかは不明だが、作中描写されている事情から判断するに、全ての責任は各寮に委ねられている部分が大きいと思われる。

操縦性・整備性・拡張性はいずれも高く、パイロット各人に合わせたチューニングも容易。なお、外見こそ変わらないが、機体は毎年改良され、マイナーチェンジが繰り返されている。このため初期量産型と最新型では性能と価格が大きく異なる。

武装

当然だが、作中で登場するものは全て訓練用の装備であり、学園レギュレーションが組み込まれている。
ガンプラの武装セットには様々な実戦用装備も付属している。

デダラス対応装備
作中では4連装ハンドミサイルランチャーと丸ノコが登場。他にドリルもあるようだ。
ビーム・ガン
普通のビーム銃。
サーベルスティック
大層な名前の警棒。格闘訓練に用いられるものと思われる。
電磁機能やヒート機能があるのか、本当にただの棒なのかは不明。
シールド
小型だが防御性能は十分。コクピットハッチを確実にガードする。

チュチュ専用機

チュチュ専用機
改造	地球寮メカニック科（ニカ・ナナウラ）
型式番号	MS J-105CC
頭頂高	17.4m
重量	63.5t
固定武装	ビーム・バルカン大型ビーム・ライフルユニット
パイロット	チュアチュリー・パンランチ

アスティカシア学園・地球寮の保有機で、同寮所属のパイロット科生、チュアチュリー・<チュチュ>・パンランチの乗機。最初期型の型落ちデミトレを、地球寮メカニック科のニカ・ナナウラ主導でレストアし、チュチュに合わせてチューニングした機体である。
（どれくらいの型落ち機なのかは不明だが、型式番号が改良世代を指すと仮定すると、121と105CCでなんと16世代前の旧式機ということになる）

経済的事情で新型デミトレを導入できない地球寮による一大レストア作戦「プロジェクト・チュチュ」によって生まれたこの機体は、大型ビーム・ライフルによる一撃離脱戦法に特化している。パイロットがあんなんなのに何故かって？他寮の最新鋭機と正面からぶつかって勝てるわけないっしょ？

外装は原型機から大きく変更され、左右非対称のアシンメトリー構造となった。カラーリングはサンドイエローに変更。頭部は射撃補助用に索敵性能を強化し、牽制用のビーム・バルカンを搭載。バックパックは主砲のビームライフルと直結したエネルギーパック仕様に換装。ライフルを保持する右肩の装甲は取り払われ、反対に敵に相対する左肩にシールドをセット。両膝の装甲は軽量化のためか撤去され、代わりに両腿には自在にスイングするフレキシブルスラスターを追加。踵にも大型のローラーが組み込まれ、後進性能が大きく強化されている。
幾つかのパーツはフロント管理社が運用するデミギャリソンと共通しているが、そちらのジャンク品も含まれているのだろう。

結果、出来上がったのは「強引に急加速・急制動を繰り返す」都合上、パイロットに高い対G耐性を要求してくる暴れ馬モビルスーツであった。コイツを難なく乗りこなすチュチュはすごいやつなのである。

武装

劇中では全ての武器が学園仕様。黄緑色の低出力ビームを発射する。

ビーム・バルカン
劇中未使用。頭部に2門搭載。近接戦での牽制用だが、ガンダム・エアリアルのバルカンが全然活躍していなかった例を見るに、こちらも敵機に当たっても効くかどうかは怪しいところ。
小型シールド
左肩に搭載。ビーム・ライフルの構えの都合上、敵機に機体左側を向ける本機ならではのカスタムと言える。
大型ビーム・ライフル
既存の大型火器をカスタムした本機の主砲。バックパックとエネルギーケーブルで直結しており、ビーム収束率を変えることであらゆる距離に対応した射撃が可能。
機体股間部に固定ブームを接続し、右手でグリップ、左手でフォアグリップを握って保持する。歴代ガンダムで言えばEx-Sガンダムのビーム・スマートガンの構造に近い。
緊急時には銃身を握って棍棒としても使われる。
ビーム・ガトリングガン
バトルロイヤル決闘・ランブルリングにおいて搭載した新たな主砲。大型ビーム・ライフルの砲身部を換装し、単発火力よりも手数を重視したもの。
初出はプラモデルの武器セットシリーズ。

YOASOBI仕様

デミトレーナー（YOASOBI 仕様）
開発・製造	YOASOBI社(塗装のみ)
型式番号	--
頭頂高	--
重量	--
武装	--
パイロット	--

シーズン1オープニングテーマ『祝福』の完全生産限定盤CD特典のガンプラとして造られ、本編第7話にも登場した。

ベネリットグループが定期開催しているインキュベーションパーティー会場に展示されていた機体。
モビルスーツに兵器以外の可能性を見出したいと、音楽などで表現する「YOASOBI社」所属のメカニカルユニットのメンバーたちが独自にカラーリングした機体。紫色をメインにピンク・水色に塗装され、肩には「夜」「遊」とペイントされている。

デミギャリソン

デミギャリソン
開発・製造	ブリオン社
型式番号	MSJ-OP122
頭頂高	16.5m
重量	65.9t
武装	ビーム・バルカンビーム・ライフル
パイロット	フロント管理社社員

デミシリーズの実戦配備仕様。他社製のディランザ・ソルやザウォート・ヘヴィ、ハインドリー・シュトルムらと同じ立ち位置にある。

劇中ではアスティカシア学園フロントやプラント・クェタフロントの警備用として、フロント管理社が運用している。

カラーリングはグレーとなった他、機体各部に様々なパーツを追加している。すこし目つきがカッコよくなった頭部はアンテナとビームバルカンを標準装備。両肩・両膝側面にブースターを搭載。バックパックの形状も一新され、より空間戦闘を想定したような設計になっている。

実戦出力時のビーム色はピンク。

デミバーディング

デミバーディング
開発・製造	ブリオン社
型式番号	MSJ-R122
頭頂高	16.9m
重量	78.3t
固定武装	ビーム・サーベルフィストバルカン
オプション武装	ビーム・ライフルプラス特殊バックパック「バオリパック」
パイロット	チュアチュリー・パンランチ

SEASON2後半で登場した、新型デミシリーズの試作機。採算度外視のコンセプトモデルであり、新造パーツと従来の駆動ユニットを組み合わせることで、高スペックとデミシリーズの特長である整備性を両立している。

ブリオン寮に搬入されていたものの、調整終了前に2度目の学園テロが発生。地下施設に避難したセセリア・ドートとロウジ・チャンテ（共にブリオン寮生・決闘委員会所属）の現場判断で、同じく避難中だったチュチュら地球寮生徒に託されることになる。
後に地球寮の「クワイエット・ゼロ」遠征の際にも、ロウジの同行を条件に地球寮に貸与された。セセリアが提示した破損時の賠償金額はマルタンに泣き言を吐かせるに十分であった。

カラーリングは（奇しくもチュチュ専用機と近い）サンドイエロー。頭部は完全新規造形となり、一見すると大きな6角形アイカメラに見えて、全周にセンサーを搭載した独特の形状になっている。両肩部にはスラスター、両腿にはフレキシブルスラスターを搭載。
装備面での最大の特徴は、デダラスを発展させて開発された、本体から分離できる有線ドローン兵器兼フライトユニット『バオリパック』。バオリパック側にもパイロットが搭乗可能であり、劇中では補助要員としてニカ・ナナウラが搭乗した。

クワイエット・ゼロ遠征時には、オーバーライド対策用に非パーメット式の光無線通信に切り替えられるコックピットシステムが搭載されている。

武装

実戦出力ビームの色はピンク。

ビーム・サーベル
両腿部フレキシブルスラスターに各一基内蔵。
フィストバルカン
両手の甲部分に内蔵されたビームバルカン。牽制用の装備。格闘用ではない
ビームライフルプラス
長銃身のビーム銃。ブリオン社の新製品。
緊急時には銃身を握って棍棒としても使われる。
バオリパック
単独飛行を可能とするフライトユニット機能の他、ビームキャノン2門を搭載。キャノンの砲身可動域は広く、肩上・腋下から回して前方に向けられる他、背部全域をカバー可能。
学園テロの際には未搭載のまま出撃している。

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