電磁火山砲オリンポス・キャノンによる地球砲撃は
我ら火星ジオン独立軍の 40年の悲願である連邦本土を叩けば 地球圏で惰眠を貪る
スペースノイドに 決起を促せようその為の ガンダム
その為の 悪魔の力だ!
ボッシュ・ウェラーとは、漫画作品の機動戦士ガンダムF90ファステストフォーミュラ(以下、作品名は公式略称のF90FF、部隊名をファステストフォーミュラと表記)の登場人物である。続編である機動戦士ガンダムF90クラスター(以下、F90クラスターと表記)にも出演する。
厳密には、サイバーコミックス掲載版機動戦士ガンダムF90(以下、作品名は原作F90、機体はそれぞれ1号機、2号機、3号機、火星F90と表記)の『ボッシュ大尉』にムーン・クライシスとガンダムReonSDクラブ掲載版F90の『キール・ウェラー大佐』が設定修正・統合された存在である。
が、SDクラブ版は後述する大佐階級と苗字化以外設定への関与が少ないはずだったんだがため、ほぼサイバーコミックス版のボッシュ大尉を前提とした存在である。ゆえに、この記事で語られる「原作」はこのサイバーコミックス版だと思ってほしい。F91のメディアミックス前日譚のF90でラスボスを勤めたキャラクター二人の設定を統合した、さらに後付け前日譚の姿という、よく考えるとややこしい存在。
まだ音声化の一切が為されていないため、CV:中田譲治が続投するかも怪しい点は留意されたし。
ボッシュ大尉だった頃は、シャアの反乱に参加しながら『人の心の光』よりもガンダムの力を欲し、悪辣で小物な姿を晒して負けたせいで、最終話掲載の1991年から30年以上『闇のガンダムおじさん』『デビルマンに失礼おじさん』『人の心の光解釈違いおじさん』などと一部の人から良く言ってネタに、悪く言って嘲笑され続けてきた。
ネタにされるならまだしも、『ボッシュって誰? そんな人ガンダムにいた?』と言われるくらい存在感も知名度も無く、宇宙世紀出身のキャラなのにアニメはもちろんドラマCDや外伝漫画でモブとして描かれることもない、本当に『死んでいる』キャラクターだった。機械メーカーにして元ネタのボッシュや、海外ドラマのボッシュなどが有名なのもあって、彼は知る人ぞ知る存在だったのだ。
しかし、時は流れて令和の時代。ガンダムエースにて本作F90FFが連載されていた(全11巻で完結済)。
オールズモビル達のF90への恐怖や悪魔・化け物呼ばわり、老ジョブ・ジョンの暗黒ジジイ化などがちょっと話題になった。
それでいてボッシュ大尉の出番は一切なく、物語はディル・ライダーの惨敗を喫した第20話まで進んでおり、悪く言ってしまえば展開のマンネリ感がどこか漂っていた。
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そんな中、2022年1月6日にプレミアムバンダイにて「F90火星独立ジオン軍仕様」が発売される旨が発表された。懐かしの姿にサイバーコミックス残党が群がり、あるいはボッシュ大尉の悪評を聞いたガノタが好き放題感想を述べているのが、各所のSNSで見受けられた。
しかし、ある者はF90FFが連載中であることから警戒態勢に入り、ある者はボッシュに今更何か生えてきても問題ないと特に身構えもせず、2022年1月26日のガンダムエース3月号の発売日を迎えた。
皮肉にも表紙は、新規書き下ろしのラスト・シューティング。
今回の事件、通称『第一次ボッシュ・ショック』が起きたのである。
副題「見知らぬ力に流されて」
以降、F90FFの副題に度々ガンダムの主題歌・挿入歌の歌詞や副題、あるいはその改変されたものが使われる。
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時は突如U.C.0093年9月――宇宙世紀の歴史上、『第二次ネオ・ジオン抗争』『シャアの反乱』『アクシズ・ショック』などと称される出来事まで遡る。
当時、連邦軍技術少佐だったジョブ・ジョンと軍曹階級だったブラウン・ウッダーもその場に居合わせていた。☆本当に存在しない記憶じゃん――――!
帰りは、最前線帰りのロンド・ベルに拾って貰えと。生きて帰れる保障も無いのに、そもそもロンド・ベルがどんな惨事を迎えているかも知らず、アムロがそこにいるというだけで力になろうとしていた。
一方のアクシズ。でかい石ころを押すジェガンやジム、ギラ・ドーガ。そこには若かりし日のカムナ・タチバナやカール・シュビッツもおり、まるでスパロボやGジェネのワンシーンを見せつけられているような感覚に陥っていた。そして散々アクシズ参戦をネタにされる割に、この作品にはなぜかいないユウ・カジマ。後述するピューリッツァーには来たというのに。
摩擦熱とオーバーロードとの耐久戦に入る機体達に囲まれる、νガンダムとアムロのすぐ後方に――この男はいた。
アムロさん…! お供させてください
そう、まさかのボッシュ・ウェラーだった。階級は少尉、当時33歳[4]。
ボッシュ…! そういうことはしなくていい…!
アムロは頭を抱えながら、年上の部下のボッシュにも強く警告する。この騒動のケリを自分とシャアの命で購うつもりだったのに、確かな覚悟を感じてしまって。
ア「もういい! みんな離れろ!!」
ア「ガンダムの 力は……!」
――それがボッシュ達が聞いた、アムロ・レイの最期の言葉と光景だった。
後は語るまでもなし、νガンダムから放たれた光を発端に、加速し続けたアクシズの後方部はどういう原理か地球の重力圏を離れ、世界は核の冬を迎えずに済んだのだった。
ボ「あれが…ガンダム…!!」
ジョブ・ジョンは呆然と、しかしアムロが奇跡を起こしたと確信し、ボッシュは静かに涙を流し、見届ける。ここでフェードアウト。
時はU.C.0115年に戻り、サイド4のサナリィ本社。敬礼とともにボッシュが応接室へ入る。ジョブはそんな彼に「相変わらず軍人さんらしい[5]」と評しながら、迎え入れる。
アクシズで漂流していたボッシュを助けたのがジョブ・ジョンらのいた軍艦だったらしく、その恩返しにフォーミュラ計画に助力していたようだった。F90FFでの所属はフォン・ブラウン市の教導団で大尉階級になった事も判明した。
衰退が始まっていたアナハイムと連邦政府(ある意味ではサナリィ自身も含む)への組織論と愚痴もそこそこに、話題は主人公のディル・ライダーに移る。
ジ「そうなってしまったし そうできてしまった
アムロと同じです」
ニュータイプの少年――アムロ・レイに必要なことを出来なかったと、全て背負わせてしまった[7]と後悔を吐露し、自嘲するジョブ。
そんな彼に、ボッシュも笑いながら共感の返事をした。
ボ「…わかりますよ
私はあなたと同じものを見ているつもりだ」ジ「(フ……)だから
そう 信じます」
この後、サイド2・アメリアコロニーに入港するファステストフォーミュラがコスモ・クルス教団と接触する(+身内に教団員がすでに複数いると判明する)+後述する衝撃の後付け大量発生というなかなかとんでもない絵面と展開(ある意味では予定調和)があるのだが、ボッシュにはほぼ無関係なので略。
この話がガンダムエースに掲載された即日から、衝撃がネットを走り、阿鼻叫喚の地獄絵図と化した
。
言ってしまえばガンダム恒例の後付けなわけだが、今回のたった一話――なんなら『元カラバ』という設定一つで、ガンダム考察者やボッシュを馬鹿にし続けた人たちが一斉にSAN値直葬&アイディア判定成功による発狂ロールをし始め、さらには三日後の水星の魔女のPV発表が追い打ちとなり、ボッシュショックの拡散に一役買ってしまった。俺ボッシュで感動したくないよ。したくなかったよ。
それはたった10文字から生まれた、解釈違いなんて次元じゃない、古くから片隅に存在するキャラクターの新たな姿だった。
↓以下、宇宙世紀ガンダム全体のネタバレも含むため、覚悟を持ってスクロールするように↓
やはり TYPE"CA-Ⅲ"のコンピュータを積んでいる
2番機の方が機動運動は早いなF90には操縦者をサポートするコンピュータが入っているが
1番機と2番機では別々のプログラムがインプットされているのです計算では2番機は通常のMSモビルスーツの3倍の早さで動けるはずです
サイバーコミックス版F90第一話「遭遇」、ジョブ・ジョンの台詞より
シ「マジかよ たまんねーよなー」
第三話「発進」、シドとデフの会話より
ボ「お前のF90ガンダムの擬似人格コンピュータシステム"A・R"よりも
私の"C・A"の方が戦場慣れをしているようだな」
その前に、少しだけこちらに触れる。
引用の通りジョブの解説中に、二号機に搭載されているAI『TYPE"C.A.-Ⅲ"』の話題は出てきても一号機のAI『TYPE"A.R."』の話題が無かったはずだが、ボッシュ大尉は火星で対面した時には一号機搭載のA・Rについて言及している。その情報源はどこなのか(デフから聞いていた、ジョブ・ジョンとコマにないところで会話していた、などなど憶測ばかり)原作だけでは不透明だった。まぁ、説明する尺が当時は無かったor語るのを忘れていただけだと思われる。
しかし、ジョブとボッシュはU.C.0093から関係があったとすれば、話は大きく変わる。フォーミュラ計画には途中参加だが、それ以前からある程度の情報は共有しているだろうし、その過程で知る機会はいくらでもあったわけだ。
実際に、ボッシュは二号機の戦闘経験が平穏無事に第一次フォーミュラ計画を終えているはずの一号機よりも圧倒的に多いことは目撃しているため、このような台詞が出てくるのも当然だろう。もっとも、一号機はこの後二号機よりもさらに数奇かつ大変な経緯を辿る羽目になるのだが、さすがに死後のことまで知るすべは無いだろう。
だが、詳細はF90FF最終巻に譲るとしてファステストフォーミュラの件は後付けだからサイバーコミックス版の掲載当時に初対面なのは当然である歴史の闇に葬られてしまったため、双方ともに「よろしく」「初めまして」と初対面のフリをするしか無かったことになる。
他にも、オールズモビルに2号機が強奪されて狼狽するサナリィ社員の中一人だけ、
ふっ 良いデータがとれそうだ
などと余裕のある態度をとるジョブ・ジョン。さらにはサナリィにとっては100%被害者のはずの強奪事件の失態が、特例任務とはいえジョブ・ジョンの計らいでお咎め無しになった(しかもそれを伝えたのはボッシュ大尉)件、それにも説明が付いてしまう。
もしもボッシュとずっとグルなら、実験宙域の指定に始まりわざとらしい機体のセッティングミスとRFシリーズ襲撃タイミングまで計算に入れた手筈くらい整えられるし、今回の騒動で奪われても軍事的な問題は発生しても機体そのものに悪い扱いはされないことが分かっているため、現場で相当なトラブルでもない限り、ボッシュならパイロットもろとも帰還させてくれるのが、わかっているのだろう。
しかしここまで長く書いたが、あくまで「かもしれない?」という憶測の話だ。F90FF~F90クラスターでの会話の解釈と整合性を合わせた結果生じた、一番都合の良い空論でしかない。
2025年9月現在も、ボッシュ・ウェラーとジョブ・ジョンの関係がどれほど深いものだったか、一切作品内外での回答は無いため、結論は保留させていただく。それはさておき、F90クラスターの展開含めて、何が良いデータだよ、こんの妖怪ニュータイプと機体データ置いてけジジイ様はよぉ……
原作F90の書き文字で存在を言及されていたジムⅢ、デフとの決戦ではジェガンと言っていた件。これについても『カラバから』の下りだけで簡単に説明が着いてしまった。
言うまでもなく、カラバの主力だったジムⅡとその主導によるアップデート機であるジムⅢ。ロンド・ベルに移った後もジェガンが配備されるまではそれに乗っていたなら、全然不思議ではない。実際、当初は考察した結果浮上した事実程度だったが、オカルト誌月刊モビルマシーンを経た後付けの文章ではあるが、ロンド・ベルの設立初期からのメンバーだったことになった。
いや、そもそも『本当にロンド・ベル所属だったのか?』という疑念は、原作F90の時点で晴れていたのだ。皆さんは、覚えているだろうか?
……この文章が放つ違和感に、この第一次ボッシュ・ショック発生まで、誰も気づかなかったのである。順を追って解説する。
我々読者という神の視点の持ち主は、アクシズ・ショックの光源はνガンダムだと最初から気づいているが、逆シャア以降の宇宙世紀の登場人物の9割がアクシズの光または虹、アクシズの発光現象と認識しているのだ。
改めて考えてみれば、当然の話だ。ミノル・スズキの発言からもわかる通り、アクシズが光り始めてから人々は意識をやっと、地球を離れるアクシズへ向けている。地球から肉眼のみでMSなんか見えるわけないし、仮に観測可能な高級望遠鏡を持っていたorがある施設に避難していたとして、地球に小惑星が落ちるか否かの瀬戸際である。見ているor記録に残している暇があったら少しでも被害の外へ逃げるか、あるいは覗き込むことすら放棄して来るはずの死を待つばかりだったのだ。
一方の宇宙空間でも、誰もが地球を守るために目の前の巨大な岩を押し返すのに必死で、機体も己の命も辞さない状況だった。そんな中、突然未知の発光現象と共にアクシズから吹き飛ばされたら、光源にカメラを向けて確認している暇はない。光が強すぎれば、肉眼やカメラに映るものも映っているわけがない。眼がぁ! メガァァァァァ
さらに『虹に乗れなかった男』にて連邦政府は、ブライト・ノアの数々の軍事スキャンダルを不問とするのと同時、この発光現象も隠蔽したため、知りうる存在自体がさらに限られている。[8]
それこそボッシュと長年比較されてきたアニメ版ナラティブのイアゴ・ハーカナですら、当時に匹敵する過酷な戦況に陥ってようやく、光源の中心にあったのはガンダムタイプのMSと気付いたor思い出したくらいだった。
いや、もっと言ってしまえば――
シド・アンバー
「よっ! また隊長の自慢話ですか?
νガンダムと一緒にアクシズ支えたって」
F90第四話「疑惑」より
カイ・シデン
「オクトバーさん
あなたは アムロ・レイの最期の愛機を作った開発者だ
(略)
なぜ あなたが進めていたνガンダムの後継機は
開発中止に追い込まれたんです?」ユウ・カジマ
「あの日アクシズで見た機体…… アムロ・レイのガンダムだ
(略)
例のガンダムは ロンド・ベルが独自に発注した機体だと聞く
どんな仕様だったのか 知りようもない」エル・ビアンノ
「でもって カイさんとも 面識あったりするんだよね
(略)
それ以来 私たちも興味を持つようになったんだよね
アムロ・レイのガンダムに……」機動戦士ガンダム ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-
3巻~4巻、カイ・シデン、ユウ・カジマ、ガンダムチーム達の台詞
未完成の急造品であるνガンダムという機体名を知っているのが、双方に壊滅的被害となった第二次ネオ・ジオン抗争後ならば受注元のアナハイム社員か同僚のロンド・ベル、アムロ・レイを追いかけているカイ・シデンなどごく一部のジャーナリスト達くらいしかいないはずなのである。仮にもブライト・ノアと同じ大佐まで行ったユウ・カジマや、一般人に含めていいか怪しい枠であるシャングリラ・チルドレンでこの認識ならば、あの戦場でアムロ・レイのガンダムをνガンダムと知っているのは、上記三択になってしまう。[9]
そして、デフ達はカラバで出会ってから第二次ネオ・ジオン抗争までの物語を自慢話として散々聞かされたことは、台詞から想像に難くない。
F90FFは、たった10文字で『アムロ・レイを崇拝敬愛する長年の部下としてのボッシュ・ウェラー』を顕現させてしまったのだ。
当然、過去作品にはボッシュの影も形も無いのだが、この日を境に『アウドムラのこの辺にボッシュ』『この撃墜されていないネモがボッシュ』『ダカール演説の祝勝会のこの辺にボッシュ』『アストナージにジムの注文をつけるボッシュ』『ハサウェイの監視をするボッシュ』『ハサウェイに逃げられるボッシュ』『最後の破壊作戦前のブリーフィングで敬礼しているこいつがボッシュ?』『88艦隊よりも先に取り付くジェガンにボッシュ』『ブライトの頼みを聞いてベルトーチカに連絡を取るボッシュ』『バナージの覚悟に悲痛な顔をするボッシュがこの辺に』……などなど、F91以前の時系列の作品でボッシュ・ウェラーの幻覚を見るものが続出する羽目になる。
もちろん、ニコニコ動画やYoutube、各地掲示板などで「この辺にボッシュ」する際は各自気を付けるように。
ボ「…しかし 仕掛けてくるだけのことはありますな
アナハイムも
へビガンとは 思えない動きだ」ジ「あれも うちのF70のデータですよ
(略)近く 更なる改良を加えて
”ハーディガン“と名付けて 売り出すと聞いています」ボ「ジオニックらしいやり方だ」
ジ「AEアナハイムですよ 大尉
今のジオニックは グラナダ事業部だ」ボ「…そうでしたな
ボ「今動けば ようやく静謐を得たサイド3はもちろん
火星や木星のジオン……貴様らの故郷もただではすまん!」(中略)
ボッシュ大尉の『ジオンの草』としての活動期間についても、これで判明した。カラバやエゥーゴには元ジオンも多数おり、その一人であったことに不自然さは一切ない。一年戦争後、地球に潜みながら反逆の機を伺う。そんな任務を任された残党の一人だったかもしれないし、何らかの理由でジオンの在り方に絶望して離反した人間の一人かもしれない。
そもそも『ジオン系がお気に入り』という設定自体は当時から存在しており、それをF90FFは上手いことつなげたわけだ。
……そして、グラナダ事業部をジオニックと呼んでいた件、シャルル・ロウチェスターの教導団所属設定の判明(26&27話)、9巻のこの台詞、さらには11巻4ページの、
という火星残党の台詞をもって、一年戦争以前から『ずっとジオン側の人間筋金入りのジオニスト』だったことが確定した。
もっとも、今度は誰の親衛隊なのか、いつから大佐なのか、カラバのいつからアムロ・レイに惚れ込んでしまったのかという議論が沸くのだが。最終的な所属が火星ジオンならば、火星内乱を最後まで生き残ることになる&若手でも出世が速いキシリア派なのだろうが、どうも火星出身が確定しているシャルルやカナタはともかく、ボッシュ自身は火星ジオンと木星ジオンジュピター・ファントムは他人事のように語り、火星残党たちも同志のはずのボッシュに向ける感情が薄く、あくまで協力関係だけのようなのだ。
グラナダに良い感情を持っているとはいえない発言も併せて考慮すると、ジオン発祥の地であるサイド3の本国親衛隊ギレン派か、そこに縁深い人間か。はたまた、派閥争いの激しいジオン軍内でも異例でしかない転身組か……F90クラスターまで進んでなお、モビルマシーンも含めてこの辺は一切不明のままである。モノクロ+トーンでしかゲルググが描かれていないため、赤白か否かでキシリア派か否か一発でわかってしまうためか……。でも、モビルマシーンに掲載されたところでその信憑性はだいぶ低いのよね……。
とはいえ、赤いアイツと同じ階級まで行った+現場で仕事できるギリギリの格だとすれば、良くも悪くもジオンの活動圏外で動ける上限なのかもしれない。
そして、同い年のブライトとジオンならば同じ階級であり、憧れのアムロさんよりも上の階級になってしまうのは、ボッシュとしてどう思っていたのだろうか。
憶測ばかり走るが、語られる日は一生来そうにない。
話は急に変わって、漫画作品『機動戦士ガンダム ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-』(以下、ピューリッツァーと筆記)の第一巻Report5『カイ・シデン』より。
アムロ・レイの関係者に取材するために、頼る先が実質彼しかいなったとはいえ、ホワイトベースくらいしか付き合いが無かったキッカに、どうしてそこまでしてくれるのか。
最初は『あのチビの嬢ちゃんが頼ってくれるなら……』と茶化していたものの……違うことは見抜かれたのか、神妙な顔つきになって酒をあおりながら、カイは続ける。
葬式代わり なのかもしれん
アムロが死んだと聞いて
はいそうですかとは
納得できなかったんだ(略)
そうやって
アムロが死んだっていう証拠を探し回っている自分の滑稽さに気づいて
こう思ったのさちゃんとアイツの事を弔ってやりたかったんだってな
……以上が、他でもない彼の本音である。デイ・アフター・トゥモローなど多くの作品で登場する度にアムロを追いかけている彼の発言は、他でもない第一次ボッシュ・ショックと同じ号に掲載されたものだった。さては謀ってるなダムエー?
現在の宇宙世紀ガンダム設定では、アムロ・レイとシャア・アズナブルは『U.C.0093年にMIAという死亡。その後も「本人は」登場しない』として以降の作品群に適用されている。実際、シャア・アズナブルはガイア・ギアのクローン人間アフランシ・シャア、F90二号機搭載AIのC.A-Ⅲ、フル・フロンタルおよび関連する強化人間たちなど。アムロ・レイはエンデのガンダムがアムロ生存説の一部として語られたり、F90一号機搭載AIのA.Rとアマクサ搭載のバイオ脳があったりするくらいであり、我々が思っている以上に富野由悠季が主張する『アムロもシャアもアクシズで死んだ』設定に公式作品達は準じている。
……はずなのだが、それでいてスパロボやサンライズ英雄譚など多くの作品で、いくらゲームシステムの都合とはいえ第二次ネオ・ジオン抗争の後も特に理由なく生きているアムロばかり見て来た我々には、アムロ・レイの死は実感がとても薄いものだった。そうでなければ、特にUCで霊体として登場したアムロとシャア、その二人が成仏したように見える描写に対して、あそこまで非難はされない。あの程度で成仏するようじゃあ、宇宙世紀は死んでも死にきれないからな。特にF90FFを含めたF91周りの後付けのせいで……
世間にとってはもう「死んだ撃墜王」なのかもしれないけれど
……ピューリッツァーの『アムロ・レイの死』は、それこそ第一話から言及されていたものだが、改めてフラウやジョブ、カイらホワイトベース乗組員達という誰よりもアムロ・レイは生きていると信じたかった/を弔いたかった者達の発言をもって、我々に『アムロ・レイはもうこの世にはいない』ことを何度も叩きつけてきたのだ。ノア家はまだ来ていないが、彼らがオオトリなのは語るまでもないだろう。
そして、ここまで長々と別作品を語ってきたが、ボッシュの発言に戻ろう。
カラバからあなたについてきた
この重さである。
この発言の通りならば、ボッシュとアムロの付き合いは、最短でもハヤト派カラバの終焉であるΖΖ起点の5年、最長でカラバにアムロが参戦したΖ起点の7年に及んでいる。ブライト・ノアですらファーストの4ヶ月とΖの軟禁脱出後の数刻、ΖΖを終えてU.C.0090年のロンド・ベル結成で再会~アクシズ・ショックまでと見ると合計で4~5年ほどだというのに、詳細の判明次第となるがこんなに長い期間アムロのそばにいたのは、パラレル設定を除けば現時点で本当にボッシュくらいしかいないことになる。ボッシュがパラレルになる可能性はまだ否定できないが。そんなに長く崇拝されたら、さすがのアムロもうっとうしくなっているかもしれないが。
しかも、カラバ時代は連邦軍のスーパーエース兼一人の反抗期盛りの若者としてのアムロではなく、軟禁生活とララァのトラウマで精神がまいり、宇宙へ飛び出す恐怖を抱く、気弱な一青年になってしまった(あるいはジョブの回想通りなら『戻ってしまった』)アムロだった。でもいざMSに乗ると前作主人公の昔取った杵柄らしくやっぱり強い。後ろにも眼をつけるんだ! 故にΖの放送期間中はずっと地上でカラバの活動に残ったのだが、それにボッシュが同行している可能性が非常に高いのだ。
それを示すようなF90FFの10巻36話。エゥーゴ残党の組織エグムのリーダー、トロワ・トロワルドヨ中佐の回想。シーンはTV版Ζ37話、ダカール演説後の祝勝会。アムロとクワトロの平穏な一時。ニュータイプふたりが、未来を語らう姿。そんな彼らを見守る彼女の隣に、ボッシュと思わしき見た目の人物がいる。カメラを引いたらこの辺にボッシュじゃなくてここにボッシュ。でも、ジョブ・ジョンと誤認された少年兵Eの同類で、実際にはエゥーゴ兵のBさんだった可能性もまだある。
……そして、後の報告で聞いてしまったのではないだろうか。あの短気で生意気だけど、誰よりも人間思いな少年が、ガンダムに乗り続けた戦いの果てに心を壊してしまった+ハヤト・コバヤシの養子が亡くなってしまった事実を。劇場版準拠になると事情がまた変わりそうだが。
いや、それよりもずっと前。サイコガンダム悪魔のマシーンの虐殺を見るなり聞くなりしていておかしくないのだ。元ジオンのボッシュにとって、連邦の白い悪魔に続く二度目の悪魔の降臨となるそれを。しかも強化人間という大きな犠牲まで払い続けたそれを。
第一次ネオ・ジオン抗争(ΖΖガンダム)では、小説版はともかくアニメ版にアムロ・レイは影も形もないため、ボッシュの詳細は不明。だが確定して言えるのは、カラバの同志ハヤト・コバヤシの戦死――カツの死を実感して精神的限界を迎えた中、少年たちを乗せているガンダムを守ろうとした結果のもの――を間違い無く聞いているはずだということ。
プルシリーズやジュドーが味わった絶望をブライト達から聞いているかは、彼らが口を固くした場合少々怪しいところだが。
Dガンダムが戦闘した結果、テキサスコロニーが崩壊した件? 地球外の事は連邦政府が封殺しがちなのと、ダリ―側もやらかしているのと、F90FFにとって重要なのはモノトーン・マウス社とNSPの実在とジオン残党が木星に逃げた設定なので……
そして本題。第二次ネオ・ジオン抗争にてシャア・アズナブルは、ボッシュがよく知るはずのクワトロ・バジーナの名前を捨てて、宣戦布告を地球に起こした。それに呼応して、各地でジオンやジオンに与する者達が、シャア・アズナブル――いや、ジオン・ズム・ダイクンを継ぐシャア・ダイクンに追随した。
ジオンのスパイを続けていたであろうボッシュ・ウェラーにも、ジオンとして立ち上がるように同胞や上層から連絡があったことだろう。それでも彼は連邦軍を、ロンド・ベルを、アムロ・レイのいる世界を選んだのである。クライマックスU.C.やバトルユニバースみてーなことを……
その結果、生き延びてしまった。
νガンダムから放たれた光によって救われた世界を。アムロ・レイがいなくなってしまった世界を。
そして、見続けてしまった。
救われていながら奇跡を隠蔽する連邦政府と、地球を汚しながらもしがみつくアースノイド達を。
あの光の後も変わらずスペースノイドを害し、アースノイドへの憎悪を絶やさぬジオン残党やそれに組する者たちを。
同い年のラー・カイラム艦長ブライト・ノアが、ガンダムの騒動を目撃し続けながらも連邦の指示のまま黙殺し続けたことを。
マフティー・ナビーユ・エリンが地球連邦政府の腐敗糾弾にガンダムタイプのMSを使って、その名前を貶めてしまったことを。その正体はハサウェイ・ノアであり、その処刑の署名を父親のブライトがしたことを。
……原作F90刊行当時の1991年という、宇宙世紀の時系列が全然埋まっていなかった時代で、これである。同胞や敵対組織の少年少女が戦いで犠牲になり、カラバの上司は養子の後を追うように死亡、原作F90の15年前にはロンド・ベルの艦長の実子があらゆる意味で加害者にして犠牲者になったとかもう十分、目を覆いたくなる悲劇と惨状である。しかも、元ジオン・元カラバから見たジオン残党・非ジオン系反連邦組織達の醜態や無意味な反抗、アナハイムと連邦の腐った軍事&政治トラブルを28年――いや、一年戦争以前から40年以上に渡ってずっと見て来たのである。スパロボかGジェネのクロスオーバーシナリオ作品でフリット・アスノとの共演が待たれる。俺達が地獄だ……
幸か不幸か、当時の『閃光のハサウェイ』はあくまで小説版逆シャア『ベルトーチカ・チルドレン』の続編であるため、映像作品としての逆襲のシャアからはつながらないはずだったので、当時のボッシュは実際には経験していないかもしれない。まぁ皆様ご存じの通り、結果的に映像版逆シャアからもつながることになってしまったんですけれどね。逆説的に劇場版Ζもかなり怪しくなってきたな……?
そして、悲劇は増える。
U.C.0096年。ニュータイプの少年の専用機となり、神か悪魔かと言わんばかりに未知の超常現象を起こし続け、あげく肝心の少年をこの世から消しかけた『機動戦士ガンダムUC』
ヒトを強制的にニュータイプ(厳密な定義上は強化人間クラスまで)に覚醒させる「n.i.t.r.oナイトロシステム」を巡る騒乱と、後述するユニコーンガンダム3号機・フェネクスの犠牲者・被害者・加害者達を描いた、UCの補完作品『機動戦ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』『U.C.0096 ラスト・サン』
地球連邦軍のサイコフレーム調査部隊『マスティマ』とブッホ・コンツェルンの秘密部隊『バーナムの森』とサナリィによる、闇しかない激突を描いた『機動戦士ガンダムTwilight AXIS』
ユニコーンとΖΖと逆シャアをつなげるエピソードにして、サイコガンダムとサザビー試作機が悪魔合体した結果、コロニーもネオ・ジオンも連邦も巻き込んで大騒動になってしまった『機動戦士ムーンガンダム』
U.C.0097年。未遂で済んだユニコーンガンダムと違って明確にパイロットを取り込んだ描写が存在し、暴走と超常現象と殺戮を繰り返して世をかき乱し続けたフェネクスと共に、アクシズの虹を知る男に後押しされた青年にサイコフレームの奇跡を起こさせた、全方位でボッシュの地雷原トラウマを踏み荒らしすぎている作品『機動戦士ガンダムNT』
パプテマス・シロッコとハマーン・カーンの信奉者達によって、翻弄される少年少女とガンダムを描くことになった『機動戦士ガンダムヴァルプルギス』と前日譚『ヴァルプルギスEVE』
連邦とジオンの少年少女(+AI『K.B.』を搭載したF90-3号機とAI『C.A.』を搭載したF90-2号機)を巻き込み、アクシズ・ショックを彷彿とさせる現象と共に彼らをMIAへと追いやった『機動戦士ガンダムF90ファステストフォーミュラ』
などが、少なくともボッシュ存命の期間に追加されてしまった。しかも、まだ増える。おのれ福井晴敏。おのれ小太刀右京チーム・バレルロール。おのれガンダムエース。
まだ苦しみたいか!?
いつかは……やがていつかはと!!
そんな甘い毒に踊らされて
一体どれほどの時を戦い続けて来た!?
これが■■■■の夢!
■■■■の望み!
■■■■の業!
それだけの業! 重ねてきたのは誰だ?!
否!
『人に』『重ねさせ続けて来た』
のは"何"だ!!
――執筆中何度も思ったことを、CVがデフ・スタリオンと同じあの人の発言を少し改変してここに、初版として残す。不快な方がいたら申し訳ない。編集して消してくれ。
だが、事ここに至っては、我々もボッシュも同じ答えに行き着くだろう。
貴奴こそ人と共にあり、力と動機を与え、
世界を動かし救う/壊し作り直す代償に、
人の身と心を食らい、世界と時代に寄生する、
だと。
……そして、シャアの反乱(U.C.0093年3月)から数えて28年(U.C.0121年3月)。
すまんが、みんなの命をくれ
と、かつてブライト・ノアと共に全員覚悟を決めたロンド・ベルの――
「杞憂だな」
「は?」「そのとおり ジオンの残党など もはや過去の遺物」
「技術的にも カビくさい」
――末路を見たボッシュは、此度の第一次オールズモビル戦役をジオン側として協調することにしたのである。
誰が呼んだ/読んだか不明だが、彼を「ラスト・ロンド・ベル」と呼称する者もいる。最後を意味するLastであり、錆を意味するRust。そのダブルミーニングは、不幸にもボッシュを腐りきった連邦政府や形骸化したアムロ・レイ神話の最後の目撃者として相応しい存在へと、完成させてしまった。
落ちろ! ガンダム
……これが当時最後にデフ・スタリオンへ向けた台詞である。怨念がこもりすぎているが、連邦兵のデフではなく、あくまでその全てをガンダムへとぶつけているのが嫌と言うほど伝わってくる。
彼にとっては、生きてきた理由全てがガンダムだったのだ。
ガンダムによって時代ごと助けられ、ガンダムによって自分以外の全てを奪われ、こんにち乗ることになるまで自分を生かし・見下し続けた存在。
それが、ボッシュにとってのガンダムなのだ。
闇堕ちから脱出できなかった刹那・F・セイエイ、あるいは刹那の真逆を行く男とは00の放送当時からよく言われた【要出典】し、現在のボッシュ解釈でも一周回って間違っていないとも言われる。儚くも永久のカナシ
そしてF90FFを完走すればもうお気づきだと思うが、火星ジオンの少女「カナタ・サワメ」が(ボッシュとシャルル視点では)最後に乗っていたのは二号機である。原作F90において一号機はアドミラル・ティアンムが介入したことによって奪えなかったが、奪えたのがよりにもよってこちらとは。
……ボッシュはいったい、どんな感情で二号機の火星F90への改造を見届けたのだろうか。どんな気分で火星F90に乗って、連邦の教え子が乗る一号機と相対したというのだろうか。
語られる日は、来そうにない――――
そして最後に。
F90FF内で全く出番も言及もないし、地毛か茶髪なのか黒髪なのか怪しかったり、MSオタクゆえにそのテの話題に少々うるさかったりする以外、正直良く言って地味・悪く言って借り物の寄せ集めな主人公という認識が30年以上続いていたデフ・スタリオンの人物評が、とんでもない大暴騰を見せた。
アムロ・レイにそっくりな眼をした、MSは好きだけど戦争は嫌いな矛盾した感情を抱える、いつの時代もどこかにいるかもしれない程度の感性を持った若者。
そんな彼が、ボッシュ大尉にぶつけた啖呵こそ――――
これは!
これは俺の力ちからだ!!
……このとき、一号機は中破して動力も怪しく、AIの補助が万全とは言えない状態。メインカメラがやられただけだ! と突然言い出したそのまんますぎる発破も、ニュータイプ最盛期でオートロック完備人間探知機と化していた時のアムロならまだしも――戦闘センスはともかく感覚器官がオールドタイプであるデフには本当に致命的なものである。
アムロ・レイは、この苦境を脱出するために学習コンピュータと自動照準の機能を複合した自動操縦でジオングへやってのけたやっぱり乗り手としても技術者としても化け物だよあの天パのだが、デフ・スタリオンは自身が乗ったままほぼ自力操作でラストシューティングを有人機に叩き込んだ、ガンダム史上初の存在になったのだ。こいつも結果的に天パだったことになったが。というか、そうでなきゃテストパイロットに採用されるわけないんだが。
火星を背景に、このナヴィの一言をもって、原作F90は終わる。
なお、この脱出艇は最終話で何の説明もなく唐突に出てきたもの。当時は中破判定のためギリギリ生存しているはずの掃海艇アーレイバークのものだと思われていたが、F90クラスターで火星のマスドライバーに付随したものだと判明する。待って、デュゲイ・ドルス中佐って誰? え? SDクラブ版のノヴォトニー枠? SDクラブ版んんんんんんんん?! ベック・ベノ「ウ…ウソやろ」サニナ・イーリシュ「こ…こんなことが」ウェラー大佐(本人)「こ…こんなことが許されていいのか!?」
当時の誰からも『無理矢理アムロのそっくりさんにするな』『だからこの作品は「浅い」んだよ』『水谷優子の無駄遣い』などと言われていた台詞が、とんでもなく重いものに変わってしまった。
シャア(Char)・ダイクンになってしまった旧時代の老人、ボッシュ(Bosch)・ウェラー
アムロ(Amuro)・レイに僅かに似ているだけの今を生きる若者、デフ(DEF)・スタリオン
それは、所詮AIによるガンダムの真似事であり決してアムロを引き合いに出さないボッシュ
これは、AIや機体性能を引き出している「俺の力」だと否定するデフ
カラバからの付き合いのため一年戦争のアムロとRX-78-2を詳しく知らない[12]ラスト・ロンド・ベルのボッシュは、一年戦争のアムロがジオングへと送り出した――ある意味ではRX-78-2がアムロを送り届けた――動きを(本人も知らず)再現するデフに負けたのである。
そして、コア・ファイターすら乗り捨てたせいでアムロは帰還できたものの帰って来ることはなかった初代ガンダムと違い、様々な幸運の重なった結果とはいえサナリィまでデフ本人とともに帰還できたF90一号機、という対比も生まれたのだった。
……結果、なんの因果か。F90の一号機と系譜は、どういうわけか何が何でもパイロットを生還させる特性を持つようになる。
デフは言うまでもなし、フォーミュラー戦記しかり、F91しかり、クロスボーンガンダムしかり、現時点で公式の宇宙世紀最終時系列であるVガンダムに至るまで。さらに言えば、F90の設計思想が大元にあるだろう、SEEDシリーズのストライクガンダムやインパルスガンダムも同類と言える。ネオガンダム? あいつは最後の純アナハイム製だし一号機も二号機もロストしたのでノーカンです。
もちろん無事や生還が必ずしも幸福なことではないのは、歴代のガンダム作品たちを見れば解る通り。それでも、これ以上若者を戦場に送らないために今のパイロット達を必ず生かして皆の元へ帰すという初代ガンダムを創ったテム・レイ達の願いが、こんな形で叶い続けるとは誰が思うだろうか。まぁ、結果的に若い連中ばっかり乗るんですけどね、ガンダムは。
その一方でF90の二号機とその派生機は、親子のテストパイロットを両方MIAに巻き込み、続いて乗ったジオンの少女もMIAになり、肝心な時に不調を起こしてシドを殺しかけたり、此度の火星動乱の元凶になったり、現時点で時系列最後の登場であるクライマックスU.C.でもナナ・タチバナを肝心な時に窮地に陥れたり、ザビーネの末路にと、悲劇と混乱の舞台装置もとい象徴になり下がっている。また二号機かとはいうが、F90の二号機はそのテンプレの元凶の一機である。
三号機クラスターガンダムおよび以降の予備機たちがどうなるかは、F90クラスターの展開次第となるが……ここでいったんまとめるとしよう。
この日をもって、F90は宇宙世紀の新時代の到来を語るMSとなった
浅いオマージュと思われた砲撃は老人たちの妄執を撃破する弔鐘となり
悪魔性の強かったガンダムがパイロット達を無事帰投できるようになり
F91の『This is only the beginning』の字面は噓偽りなく
"アムロとシャアのいない新宇宙世紀"の始まりを告げたのだった
始まらなかっただろ、という点は突っ込まないでくれ
今やっとフォーミュラ計画が再評価されているんだから……
ガンダムエース内の連動企画である『月刊モビルマシーン』が『信憑性の低いゴシップ誌』という体裁である点も含めて、ことF90FFやF90クラスター関連の発言には(諸説あります)だの(この発言は非公式です)だの、いちいち予防線が張られている。
要するに、今なお非公式の与太話や『公式が勝手に言ってるだけ』にいつ降格してもおかしくない綱渡りの状態なのである。設定回りが凝りすぎているためか年代・型番の誤植とその修正も頻発しているため、今書かれている情報でさえ正しいと断ずることはできない。マリア主義容赦なさすぎだろ……
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ボッシュ及びフォーミュラ計画のあれこれは公式だ非公認などと、あまり騒ぎ立てない方が各方面に良いだろう。それはそれとして下記に書いた通り、令和からガンダムを追い始めたガノタ達に対して、絶版誌の没企画や忘れられた設定を掘り起こして都合よく改変して無節操に持ち込む強引な手法は、どうかと思うんですよ昔も今もこれからも。
第一次ボッシュ・ショックの後も、F90FFはやりたい放題である。(ボッシュがほぼ無関係なため、一応白文字で伏せる)
ハウゼリー・ロナがビジュアルと台詞付きで出てくるわ、ヴェロニカ中尉がシルエットフォーミュラのオーランド大尉と同じチームだった事が判明する(漫画版とは矛盾するが、ジオラマストーリー版は間違い無くMSA-0120であるためこちらが使われたと思われる)わ、宇宙戦国時代の悪役総出でドゥガチ総統の縁談を進めるわ、コスモ・クルスがよからぬ動きを見せ始めるわ、バズ・ガレムソンが有能な相棒として戦うわ、Vガンダムの若かりし日のオーティス・アーキンズがミノフスキー・ドライブの実験しているわ、しれっとGセイバーやガイア・ギアと『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』が設定に組み込まれているわ、etc.......といった具合にかなり強引な宇宙世紀の整地が行われていた。お前たちの宇宙世紀って以下略。俺ガンダムエースがMS小型化という時代を以下略。
誰が呼んだか、令和のサイバーコミックス。まさかF90クラスターや後年のGQuuuuuuXでさらに悪マニアック化するとは夢にも思わなかった。
しかし、よく考えたら『これ原作・旧年表・設定資料集で言っていた範囲だよな……』『まぁ、その元凶がお前なら仕方ない』と察せる・納得のいく・矛盾の少ない解釈がほとんどであり、21話が与えたショックとまではいかない内容だった。ハウゼリーお義兄様の死亡時期が同紙掲載のF91プリクエルと大きくずれている(プリクエルは小説版準拠のU.C.0112~3、F90FFは従来のU.C.0118)以外は。
良くも悪くも、すでにある設定をフルに使う小太刀右京のお家芸だと言える。何度もそんなことをしていれば、感覚も麻痺する。
そんなこんなで、第一次ボッシュ・ショックも薄らいだ頃。F90FFもトリムールティ防衛線という終盤戦を迎え、『2回目なんか起きるわけない』と身構えなかった我々に、死神はまたしてもやって来た。
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……それがこちらの、地球連邦軍仕様ジムⅢ(ボッシュ・ウェラー専用機)である。漫画版の一コマにある書き文字でしか言及されていない(GジェネFでは台詞がカットされたため存在を知らない人も多数)ジムⅢが、立体化してしまったのである。Side-Fはだいぶ錯乱している!
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なんかやけにかっこいいPVまで携えての、ガンプラ入りである。ある意味、映像作品に出演するよりも大変な事が起こってしまった。なんでGジェネFの立ち絵を使い回してんだよ、ガビガビ解像度じゃねーか。ほら、そこに今連載中の漫画の作者さん達がいるんだからさ……
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あ、やっぱり『ご存知なかったSide-Fと企画者が好き勝手にやった』んですね。それはすみません……それはそれとして、あなたも盛りすぎじゃあないですか?
「ついにネームドキャラを倒した事になったぞ! やったなギュネイ!!」
「月刊モビルマシーンはオカルト誌です大佐ぁ!」
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ガンダムベース福岡店と紛らわしい事に定評のあるSide-F限定かつ1日1限。
そんな厳しいのか?条件での販売となったが、なんと7月29日の発売から約三週間で完売した。この手のネットで話題になったキャラクター&量産機枠にしては、初期出荷分がこんなに早くさばけたのは大快挙と言っていい。
もっとも、当時『久しぶりに単品で販売された』ジムⅢでしかも新規パーツ多用かつ連邦軍正規カラーとなれば、ボッシュを知らなくとも福岡県というアジア圏の転売ヤーどもがやって来やすい地理も含めた需要があったのは、止むなしか。
そして、2025年6月。価格改定という名の再販通知
が発表された。備えよう。
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アクシズ・ショックカラーのジェガンこと実質ボッシュ機もよろしくぅ!
2024年3月26日、F90FFは11巻をもって完結した。ファステストフォーミュラとF90を巡る物語は、ベルフのF91への搭乗という形を持って幕が引かれた。
これは、0が1になる物語。――ということだろうか。
ボッシュもガレムソンもハウゼリーもシャルルも、その他F90FFの時系列では死ななかった面々も語られず終わってしまったが、あとは読者が自分の目で確かめてみろ! ということなのだろうか。
しかし――
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何も終わっていない、何も終わっちゃいなかった。
否、よく考えてみれば『This is only the beginning』に到達していなかったのである。
↓またしてもスクロール記事ですが、お許しください↓
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機動戦士ガンダムF90クラスター。
2025年の6月発売のガンダムエース8月号から連載が始まった、F90FFの続編にして――原作F90の第一次オールズモビル戦役から始まる物語だ。エクスカイザーだ! 絶対エクスカイザーだよこれ!!
この記事の冒頭の台詞を放つわけだが、すでにボッシュが覚悟完了して火星を巻き込んだ戦争を起こしていた頃。「そして思った! いつか中原先生の絵柄で出てやろうと!!」
火星ジオンの基地を進む子供達の姿。誰かの指示を受けて、その先に待つ『何か』を探してここまで来たようだ。
火星基地の7番格納庫ゲート。
そこにあったのは、ボッシュが乗りこなしていた火星F90――というには、いくつか武装やメインシステムに変更が加えられた、色んな意味で別機体。
後にサナリィ本社に回収されて、マルス・ガンダムという機体名とF90ⅤフォーミュラナインティーフィフスというF90Vタイプと紛らわしい型番[13]を辻褄合わせとして与えられるこの機体(以下、火星F90と区別するため「マルスガンダム」ないし「マルス」と筆記)が、
イヴァル・ダーナ
「…わからない
けどさ レオン これは――あの人の ガンダムだ!」
なんでOMS-90Rにコピー機体があるんだよ? 以下略。
やっぱりサナリィもやることやってやがったじゃん! (第2話「紅の機動兵器」でボッシュの指示だと判明したため)ジョブ・ジョンとボッシュ・ウェラーの密約の証拠が出てきたぞ!
と当初は話題になっていたが、話が進むにつれて判明したあらゆる意味でボッシュ・ショックが霞む存在である《死神三銃士デス・ガンズ》達が得ている情報をまとめると、『ターゲット=マルスは火星ジオンが勝手に作っていた+"魔改造"が施された』産物のようで、こっそりやってりゃいいのにコピー元の火星F90を奪い返される+マルスを破壊されるか奪われるのも承知で、連邦にわざわざ存在をアピールするほどの意義はあったのか、とドドンガ・ドンから疑問を抱かれている。なんだ、やっぱいつも通りジオン残党が無軌道にやらかしただけか……なんだろうね、この落胆?
しかしてこの後、デス・ガンズとは別口のディ……ユーリー・ミノフスキーによる情報だと、コバヤシ丸襲撃&撃沈の件から全ては始まっていたことが判明する。なんでSDクラブ版の描写なんだよここ
そして ジュピターサナリィが開発した
次世代F計画用のAIシステムは 忽然と消えた(略)F90-2号機は火星に輸送されるとともに 徹底的な解析を受け
コバヤシ丸から強奪した資材によってコピーが行われたそうして生み出されたのが おまえのF90…いわば
マルスには次世代F計画用に開発された特殊なAIが搭載されている
火星軍はそれを2号機のAIと組み合わせて
オリンポス・キャノンの制御に用いた
……さて。なぜわざわざここを引用したのかというと、この後FFの年齢から逆算すると33歳になったヴェロニカ・ヴァーノンが(台詞だけとはいえ)出てくるのも併せて、ここでちょっと思い出そうか。F90FFで大暴れするドライグMSA-0120の開発&出荷経路の話を。
ヴェロニカ・ヴァーノン
「フォン・ブラウンと地球に2機ずつ 納入されているのは確かなんだ
(略)問題は最後の2機だ
ルナツーに輸送されていた7号機と8号機が
テロリストの攻撃を受けて所在不明となっている」アーサー・ナイトレイ
「! それいつものアナハイムうちの手口じゃないんですか?
ヤバい品をその筋に引き渡す時の…!」
……あのぅ、サナリィさん? ここら辺も含めてしまうと、もしやあなたアナハイムと同じことしていません? 火星ジオンに情報を流してコバヤシ丸を襲わせていません? 要するに自演乙じゃありませんこと!?
まぁ、ここら辺今も裏方の情報は語られた以上が皆無であり、前述の通りジョブとボッシュの間で密約を交わしている可能性こそある(≒状況証拠と言えるものは揃っている)ものの断定できる物的証拠も一切存在しないため、双方の上層や無関係な現場が把握し切れていない未確認のアレコレはまだあると思われる。主犯が本社か木星かでも事情はだいぶ変わってしまうし、そもそも原作F90の通り本社もジョブ・ジョンも本当にただの被害者である可能性もまだ残っている。
・・・・・
これは 我々老人の戦争だ
お前たちがつきあって死ぬことはない!老人の戦争…か
無辜の若者をこれほど巻き込んでおいて…
何を今さら…そうだ…ガンダム…呪われた力であるなら…
いや――呪われた力であればこそ
道を拓いてみせろ!!!
……ボッシュの悲痛な独白を見るに、いくら30年近い付き合いとはいえ、ジョブ・ジョンとは悪逆非道な関係が無いことを心から祈るばかりである。あいつ「君を不幸にするつもりはない」とか言いながら若者や強化人間、ニュータイプでガチャるマッドエンジニア、いや暗黒フォーミュラジジイだからな……
何より実際後述の事態が起きたため、あまり憶測で語りたくないものだ。
……が、残念ながら本題はそっちじゃあない。死神三銃士が宇宙世紀に実在することになってしまった件も含めて十分ショックと言えそうなシーンだが、大事件は別の作品で起きてしまった。
同号掲載のピューリッツァー。単行本は3巻に収録となる第23話『オクトバー・サラン』、その終盤である。
カイ・シデンとオクトバー・サランの『ヤバいヤマ』の裏。南米・リオデジャネイロにて、佇むベルトーチカ・イルマに「助手席は空いたままで?」と話しかける不審な男がいた。
ナンパ目的にしては、その声に暗さと堅さがあった。
ええ 前に乗せた子とは馬が合わなくて
でも 私のプロジェクトに参加してくれるつもりなら
乗せてもいいわよ?ボッシュ・ウェラー少尉
……そこにいたのは、もしかしてこの頃こんな顔してたんじゃね? という妄想がそのまま形になったような、シャアの反乱から間もない、死人のような顔をしたボッシュ・ウェラーだった。自身も初の長期休暇を取得して、彼女のアムロ・レイの残滓を追いかける旅路に同行しようと言うのだった。終わりィ!? ピューリッツァー3巻ここで終わりィィィ!??!
はい。まだガンダムエース作品内部限定とはいえ遂に、ボッシュ・ウェラーがフォーミュラの世界を飛び出してしまったのである。しかもベルトーチカ・イルマという、作品をパラレルに持っていく力があるキャラクターとの接触である。
ピューリッツァーの連載開始が2021年8月であること――どちらかといえばファースト~逆シャア+閃ハサの登場人物にユニコーンやナラティブの人物達を絡めて設定の再整理が主目的だっただろうこと――を考えると、企画当初の予定にはボッシュ大尉もといボッシュ・ウェラーはいなかっただろうに。同じ元カラバなんだからコネはある、と言えばそれまでだが……。翌月号表紙の中央奥から睨み付けるボッシュの形相と『ボッシュMeetsベルトーチカ!』のアオリは何度観ても、錯乱と幻覚の産物悪ノリが増長した悪質なクソコラにしか思えない。でも、これが現実だしガンダムエースのやり方だよ。
この号で第一次ボッシュ・ショックから2年半も経過している事実から、ボッシュを別時代に登場させる準備を関係する時系列の作品を描く各所に調整させていたと観るのが良いか。話題の鮮度とタイミングを考えれば上述のジムⅢの辺り[14]で宣伝も兼ねてとっくに出してもおかしくなかったろうに……
以下、詳細な情報はピューリッツァー4巻をお待ちいただく。ネタバレすると、ウメタロウ先生によるボッシュ百面相、かわいそうはかわいい。
……などとボッシュ周りで黄色くわめいていたら、同年12月号掲載のF90クラスター第4話で、衝撃の展開が待っていた。
デス・ガンズ達の猛攻で、窮地に陥るイヴァル搭乗のマルス・ガンダム。
そこに聞こえる、大人の声。助けに入ったのは、ヒルト・ファンネル。飛んで来たのは、新型のハルファイター[15]。なんと、奇妙な形に変形するとともに、マルスの背面が外れてミッションパックのコネクターが露出、両機がドッキングを始めたではないか。
――――合体が完了すると、角がないなら骨もない火星F90にいつもの二本角の仮面が装着され、ジオングもといギガンティック・アーム・ユニットを彷彿とさせる有線サイコミュ兵器にビーム・ランスが備わった、悪魔その1ジオンと悪魔その2ティターンズと悪魔その3サナリィの悪魔合体と呼ぶに相応しい姿となってしまった。
……あのぉ、サナリィさん? 本当にジオン残党の100%被害者なんですよね!? なんで存在を認知していないマルス・ガンダムに合致するハルファイターが作られているんです?! そのガンダムにするための仮面ギミック絶っっっ対に必要ないですよね⁉ よしんば関与があったとして全部、あの暗黒フォーミュラジジイどもの仕業ジョブとボッシュが好き勝手にやったという認識でいいんですよね!!??
(略)
機体の制御自体をサイコミュで行っているとみたな…
あ、良かった。サナリィ製じゃないみたいだ、本当に関係なかった……いや、まったく良くない! ハルファイター、技術流出してるじゃん!! 機密はどうなってんだ機密は!!!
結論から言います
あなた(イヴァル)のガンダム…そして火星のハルファイターは
サナリィが開発した試作5号機で
あなたは嘱託でそのテストをしている民間人
ということにさせてください
(略)
あなたたちが遭遇したという男
“ユーリー・ミノフスキー”の件もあります
(略)
その「名」を使っての一連の行動と警告メッセージ
軽く扱っていいものではないと 私は考えます
・・
…“彼”にはいろいろ 借りもありますしね(略)
…私の予測では 近々大きな戦乱が起きます
・・・・・・・・・・
その時に再び同じ過ちが起きないように
どうか“マルス”を――頼みますよ
……ジョブ・ジョンの発言の意図は、いかなるものか。ボッシュとの関係はどこまで深いものだったのか。
フォーミュラの闇は、深まるばかりである。
今後のF90、いやそれも含めたU.C.Next100に、期待と不安が止まらない――――
機動戦士ガンダム GQuuuuuuxの劇場編集版、-Beginning-。
そして、本放送第4話「魔女の戦争」。
なぜか、ボッシュ・ウェラーが話題になってしまった。
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↓いやぁ……なんでやろなぁ……?↓
劇場用の編集がほどこされた、機動戦士ガンダムGQuuuuuuX -Beginning-。
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公開初日に視聴者を襲ったのは、まさかの一年戦争歴史改変シナリオ。シャアがV作戦で使われる予定だった白いガンダムに乗るところから全てが変わってしまう、衝撃しか無い展開だった。
そして一年戦争編も終盤に現れたのは、シャリア・ブル。シャアとMAV戦術を開発し、連邦軍を追い詰めていく様が描かれる。
そして、大量のビグ・ザムによる『ルナ・ツー』攻略戦――の裏、連邦軍捨て身の作戦である、グラナダへのソロモン要塞落下作戦。そこに偶然にも後方待機していたシャア達の部隊が、この阻止を計る。規模こそ月の一区画とソロモンであるものの、見た目だけなら完全に逆シャアのアクシズ投下&落下阻止作戦である。
しかし、特攻破壊作戦も終盤に入る頃。色気を出してグラナダもろともキシリアを葬ろうと情けない奴ムーブをしたせいで鬼子確定!セイラ、兄殺し行きまぁす!!されて窮地に陥るシャアのサイコミュが異常な反応を見せ、赤いガンダムを中心に爆発的なエネルギーが発生。後にゼクノヴァと名付けられた未知の現象によって、ソロモンの一区画が爆砕。軌道はグラナダを逸れて、連邦もジオンも宇宙の拠点を葬ることなく、一年戦争もとい『ジオン独立戦争』は、ジオンの戦術的勝利で終わったのだった。逆シャアを知っている我々からすれば、いわゆるシリアスな笑いが止まらない。
……このゼクノヴァ、アクシズ・ショックと似て非なる現象のため、本編終了まで考察もろもろ保留させていただく。というか、この頃ジオンの親衛隊(繰り返すがキシリア派か否かは不明)のどこかにいたはずのボッシュと当事者のシャリアにとって重要なのは、
1.ガンダムに乗ったニュータイプ
2.その部下兼相棒ポジションとして長期的に活動
3.ガンダムが奇妙な現象とともに、仕える上司ごとこの世から消えて無くなってしまった
三点であろう。ボッシュはオールドタイプのため、アムロの付き合いは7年でも足りないくらいだったが、シャリアはニュータイプのため、シャアとのコミュニケーションは(双方にハマーンやカミーユみたいな強い攻撃の意思もないため)大幅に短縮されているはずである。
……だが、ボッシュ・ウェラーとシャリア・ブルとの決定的な差として、ボッシュは自身の野望に未来を担う子供達を巻き込みたくない&巻き込んだ以上は被害だけでも最小に抑えようとしている描写が徹底的にされているのに対し、ジークアクス版シャリア・ブルは、ソドンの乗組員たちはもとより後にキシリアの草だと判明したため最初から気付いているならある意味当然の扱いだったかもしれないがエグザベ・オリベに無茶振りを強いるシーンが多数あるため、上司を失った経緯以外、何から何まで対照的である。9話「シャロンの薔薇」まで真意が一切描写されず、ずっと視聴者からも怪しまれていた。
そして、第10話「イオ・マグヌッソ封鎖」にて、シャリアの意図は明かされる。
ここからネタバレ→彼の真意は、『ニュータイプが人として生きていける社会』。ギレンのニュータイプの排除思想や、キシリアの兵器としてのニュータイプの運用思想とは異なる、平和が着地点のそれ。初代ガンダム39話から変わらず、木星で抱いた虚無とそれを乗り越えて善意を信じて生きていたことが判明した。そのニュータイプたちへの無茶振りも、新世代への期待の現れだったのが判る。何よりも『シャアを虚無に満ちた若者』として評したのは大きい。それこそ45年以上に渡って『シャアは全体的に作中では過大評価され気味かつ俺らガノタ達の間では過小評価されがち』だったのも相まって、アムロ・レイを『スーパーエースであり普通の若者、普通の若者でありスーパーエース』として見て来たボッシュに、ここにきて肩を並べることになった。……しかし、その虚無ゆえに、少し転べば人類を滅ぼす側に回ってしまうのも事実。最終話にてほどほどに説教して、完全部外者として生きるように諭しましたとさ。これでも油断したら逆襲ゲージを貯めかねないのが怖い。歴史の修正力は恐ろしいのぉ。←ここまでネタバレ。
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……そして、TV版放送が始まって以降。未知の領域になる第4話「魔女の戦争」
シイコ・スガイが乗るゲルググ(GQ)は、詳細を該当記事に譲るが、どう見てもジムみたいな見た目をした機体がゲルググと呼ばれているアレだった。奇しくも、ボッシュはカラバ時代にジムⅢ、一年戦争のジオン時代でゲルググに乗っているせいで、ごく一部で話題になってしまった。
私のために死んで ニュータイプ!
――そのお顔があまりに、ボッシュの「落ちろ! ガンダム」である。たとえジオンが勝利しようと、憎んだ先はガンダムそのものよりもパイロットとしてのニュータイプだったとしても、またしてもガンダムが不幸な人間を創り上げてしまったのは、ボッシュが曇りそうな話である。
そして、ジークアクスの6話「キシリア暗殺計画」。コバヤシ丸なり、キシリアの外遊なり、いかにもボッシュが出演してもおかしくない小ネタの数々が提示されたのだが、続く7話にそんなものは一切無かった。
8話「月に墜(落)ちる」で2話でカットを食らったソロモン阻止作戦に始まり、ジオンの海軍研究所≒サナリィに相当する機関や、ディアブロという単語が登場。サイコ・マシーン≒悪魔憑き、という意味なのだろうが、ボッシュ・ウェラーとフォーミュラ計画を知る我々としては、どうしても思い出される数々の考察の山……。
しかして、9話も10話も11話「アルファ殺したち」も最終話「だから僕は……」[17]もやりたい放題の限りを尽くした十分衝撃的な内容だったとはいえ、当然ながらボッシュの影も形もなし。
……さんざん話題を提供してくれたジークアクスも、ついに完結してしまった。
果たして、俺たちのボッシュ・ウェラーが閃光のハサウェイ第二部、ユニコーンシーズン2など、そもそも宇宙世紀ガンダムのアニメに出演する日は来るのだろうか。
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ついに、この日が来てしまった。そして、発売期間中にこの記事は間に合わなかった。
2025年1月24日発売のガンダムエース3月号。
F90クラスターも第7話。単行本2巻に収録となる「終焉と開闢」。
君も見届けるといい。
ガンダムが欲しかっただけの、
アムロ・レイはすごかったと語り継ぎたかっただけの、
未来と若者を信じたかっただけの男が、
U.C.0093から28年、現実時間で1991年から34年ごしに迎えた、
蛇足でしかない、惨めで哀れな最期の姿を。
↓…………↓
ん? 君たちは…ジオンか?
まさか…ジオンが連邦おれを助けに…?…すまない 恩に着るよ
一時休戦といこう君たちは?
第6話終盤。南極条約の救難信号を受けてイヴァル達が向かった先。中破状態のF90一号機と負傷した腕を抱えるデフがいた。
そして迎えた、第7話。デフの回想が、始まる。
ボ「(略)そして思った!
いつかこの力を手に入れてやろうと!」デ「そんなことのためにF90を強奪し…
これだけの戦いを引き起こしたのか!?」ボ「その必要があった! あれだけの光を見てなお
地球を蝕み続ける俗人どもを粛正するには![18]もはや刻は残されていないのだ! 我々"老人達オールズ"には!」
これがガンダム!!
デ「だからといって… だからといって!!
あなたが教えてくれたことは…
あなたがオレたちに語ってくれたアムロさんは!」そんな情けないものじゃなかっただろ!!!
……F90名場面に補完を交えながら、ボッシュとデフは戦った。生き急いだシャアを反省したボッシュは長く待ったが、結果として老いて枯れて/置いてかれてしまい、此度の騒動を起こすしかなくなってしまった。デフの中の人が後に思慮深い人格者ながらボッシュの41年分の闇を圧縮したような人生を歩まされて発狂することになるキャラや、創作界隈でも指折りに数えていいほど情けない奴らを演じたり、アムロの中の人がガンダムのつなげてくれた縁を反故にしてしまう情けない奴になり果ててしまったりで、時代の流れの残酷さを感じさせるワンシーン。
この戦闘の回想で、ボッシュ大尉を強く否定する「俺の力だ!」と言い放った下りが無いのは、勢い任せに出た台詞だから記憶になかったか。はたまたデフが語りかける彼らもまた、ボッシュが守りたかった無辜の民だからか。まぁ、ほぼ尺の都合だと思いますがね。この流れはプロローグでもやりましたし。
その後、オリュンポス・ジェネレーターの大爆発[19]でイヴァル達の近くまで吹き飛ばされた、とのことだった。
イヴァル達もデフも、複雑な心境を抱いていた。
レ「ウェラー大佐……シャルル兄様から聞いたことがあるぞ
若年でありながら親衛隊[20]として 一年戦争を戦い抜いた古兵火星に来てからも ジオンの未来のために
地球圏を往復し 力を尽くしたというが…
この作戦の中心人物…か…」デ「…憎かった訳じゃない
けれど ああしないと
ボッシュ大尉を止めることはできなかった」イ「……いいんです
あの人は僕たちを助けてくれたけど
あなたたちにとっては 紛れもなく仲間を殺した
テロリストなんですから…」殺し合わずに わかり合える道があったんじゃないかと
今でも思ってる――――[21]」イ「…大人がみんな
そう考えてくれたらいいんですけどね…」
そして、彼らは協同して地上に揚がる。破壊の限りが起きた火星の地表と、ならばその地下がどうなったか。被災者の身内を想像してしまい――――
そんな中、マルスに入る突然の信号。まさかの火星F90とボッシュ・ウェラーだった。
わずかな生存の可能性を信じ、イヴァル達にデフも同行する。
デ…フ…
私…は… 負けた…のか…
――――当然ながら、あれほどの機体ダメージを受けて、さらにはマグマに飲まれかけた大破MSのコックピット内である。
もうその老人の命は、風前の灯火だった。
イ「大佐!
イヴァル・ダーナとレオン・プラテルです!
あなたのガンダムに救われました!」ボ「そうか…
悪魔の…力であっても……
誰かを…救えたのなら…よかっ…た…」
ボッシュは、火星の子供たちが、デフとともに生き残れたことを知った。自分たち老人の妄執に巻き込まれたのに感謝を述べる彼らへ、ボッシュは何を思ったのだろうか。
大尉! どうして!
それでも尋ねずにいられなかったデフの問いかけに、ボッシュは――――笑った。
私は…
ガンダムに…乗りたくて…
乗りたくて…仕方…なかった…ただ…それだけの…
それだけの男…だ…
静かに笑いながら、デフ達へ語る。
全ての怨嗟や嘆きを飲み込んで。
全ての憧れも願望も飲み込んで。
ただ、ガンダムが欲しかっただけだ、と。
だから 子らよ…
次世代ニュータイプよ…
君らはどうか…あやまたず[22]…前へ……ハハ…また…
どやされて…しまうな…ア…
ムロ…
さん…
――それは、一年戦争から戦い続け
ニュータイプ達を見送り
オールドタイプ達に翻弄され
全てを救おうと失敗し
全てを葬ろうと失敗した
ボッシュ・ウェラーという不器用な男が迎えた
1991年に
「ガンダムが欲しかっただけのおじさん」
と下された評価そのままに死ぬことを選んだ
孤独で虚しい、最期の姿だった。
やっとボッシュが没したようだが(ボッシュだけに)
その程度の肉付けでボッシュの掘り下げが終わる
と
思
っ
て
い
た
の
か
?
ガンダムエース「まだだ……! まだ終わらんよ!」
そう。F90クラスター火星編にて、ボッシュは史実通りU.C.0121年に没した(ボッシュだけに)が、それ以前の時系列ならば宇宙世紀で40年以上にわたって存在できる事実を忘れてはいけない。いわゆる「死んでからが本番」のキャラ。なんならボッシュ・ウェラーの生き地獄は(オルタナティブシリーズも含めて)ガンダムというコンテンツが本当に終了するまで終わらない。そんなところまでアムロやシャアに似なくていいのに。
というわけで、F90クラスター2巻と同日発売となった、ピューリッツァー4巻。冒頭からさっそくボッシュとベルトーチカの会話が始まる。
四度に渡る連邦政府とのアムロ・レイ大規模捜索に参加してなお、遺体も本人安否も取れなかったため、此度の戦死認定を理由に、捜索の打ち切りを宣言されたボッシュ。
「彼は生きていると信じて?」と、悪気半分に問い詰めるベルトーチカ。
それは……と息を詰めながらも、ボッシュは反論する。
ですが 彼の成したことを思えば……
……まるで、リュウ・ホセイが死んで二階級特進を言い渡された時のアムロみたいな事を言うボッシュ。そんな彼の意図を組むように、導くように、ベルトーチカは言った。
あの石塊いしくれを調べても無駄よ
思い出してちょうだい
あなたは最後の目撃者でもあるのでしょう?
……ここのボッシュの顔が大変『芸術的』なのでぜひとも、単行本や電子書籍を購入、せめて合法的読み放題サイトなどで「目視」することをお勧めする。ヴァースキ・バジャック「美しい……これ以上芸術的な男はどの宇宙世紀にも存在し得ないでしょう」
ここからしばらく、F90FFでもあったアクシズ・ショックの『暖かな光』で吹き飛ばされるシーンの回想となるため、略。
……全てを語り終えた後、連邦政府は『νガンダムとアムロ・レイは大気圏で燃え尽きた』と結論付けた、と締めくくるボッシュ。
ロンド・ベルで行われた捜索活動の詳細を聞いたベルトーチカは、断定する。ロンド・ベルの計算にはある重要な数値が欠けていたと。だから見つけられるわけがない、と。
アマチュア学者がアングラネットで提出した論文が出した数値と、地球の引力から引き離せるだけの不可解な反発力。彼女もボッシュも「奇跡」と呼ぶそれから、導き出した座標を無人探査機で捜索した結果、一定の成果があったとのことだ。え? あの悪名高いカジマジェガンを見つけたんです? しかもキッカがユウにインタビューしている!?
しかし、連邦政府とブライト・ノアはあくまで「分断作戦に成功した」の一点張り。ここのボッシュがロンド・ベルの上司兼アムロとは自分以上に深い付き合いがあるはずのブライトに対するそれとは思えないほど淡泊あるいは押し殺した態度なのが気がかりだが、改めて疑問を抱くボッシュに、ベルトーチカはある憶測を語る。
小惑星ひとつを押し返すほどの力よ?
理屈を解明できれば コロニーレーザーに匹敵する
戦略兵器にだって 転用できるそれになにより……
ニュータイプであるアムロ・レイが起こした
奇跡だという解釈が広まれば どうなると思う?
……ここのボッシュが大変以下略。アムロ・レイをスーパーエースとしてだけでなく、普通の青年としての面を知るボッシュが、英雄ならまだしも神様にされる可能性を初めて想起したシーンである。
まぁ後世の描写をご存知の我々からすれば、ベルトーチカの懸念は(作品内でもガノタ達の語り草でも)もう手遅れに等しい状態なんですが。
アムロを想う元カラバ二人の暗闘が、キッカのインタビューの裏で始まったのである。
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https://twitter.com/saitaniume/status/1904402185225666709
……そして、2025年3月26日。ガンダムエース5月号掲載のピューリッツァー。アムロ・レイのガンダムをキッカとともに捜索する準備を進めるガンダムチームの裏で、久しぶりに元カラバ組が登場した。
なんと、ルオ商会のツテでボッシュがディジェに乗ることが判明してしまった。F90周りもそうだが、こっちもこっちでとんでもない後付けしやがる……まさかモビルマシーンの『GPA2とリック・ディアス』第8章「ディジェを巡る暗闘」でもやる気か?!
そんな彼らの行く先は――
ベ「今週も始まりました! 『企業最前線秘録』
レポーターは私 ベルトーチカ・イルマがお送りします
……安心してください、これはアラサーOLハマーン様です。偶然掲載位置が続いてしまっただけです。カラバは……ガンダムエースのおもちゃじゃないんだぞ!
それはさておいて……はい、ボッシュとΖΖ組は絡みが薄いと先述しましたよね。今回、接点になるかもしれない展開が生えて来ました。今後、どう衝突する事になるやら……休載が多い作品なので、ひょっとしたら、ムーンガンダム、OLハマーン様、ガンダムさん、その他宇宙世紀系作品に先に登場するかもしれない。
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……そして、同号掲載のF90クラスター。掟破りの同月発売単行本2巻に収録される第9話「胎動」――とは異なる、2話一挙掲載の片割れ。
無事単行本3巻に収録されたエピソード・EX、「フォーミュラ」[23]
中破状態で保管されているF90一号機を気にするイヴァルへ、シド・アンバーによる長い長いF90の機体解説が始まる。デフも止めるかと思いきや、さすがMSオタク。月刊MSモビルスーツファンの偏った解釈ばかり語るなと注文を入れた結果、二人の口喧嘩も始まる。「モビルマシーンはオカルト誌だろ!」「それならMSジャーナルの方が!!!」[24]
火星圏ではインレと頭が火星ジオンというか藤岡建機に染まりすぎなイヴァル母などの影響もあってか、100m級がガンダムの完成形と言われていたようだが、地球ではとにかく小型かつ高性能化が進みまくっており、もうすでにF90は最新からほど遠い機体になった話まで行ってしまった。デフはイヴァルを失望させたかと焦るが――
いいんです それよりもっと地球圏の技術を教えてください
世界を広く見て 体で感じろ
ボッシュさんはそう言ってたんですから!
……"それ"を言われちゃあ、仕方ないな。デフとシドは肩をすくめながら、態度で答える。
そして、新しくできた友人を祝ってその場に座りこんで、朝までMS談義をしようと提案する。困惑するイヴァルを置いて、珍しくデフも乗り気だった。
普段なら、そんな男バカ二人の馬鹿を許さないナヴィだが――
彼女の目に映るのは、MS談義に熱中しているボッシュ大尉と乗り気のシド、苦笑気味なデフ。その在りし日の姿だった。イマジナリー・ボッシュ
――今回だけよ。とばかりに、彼女も男三人を置いてその場を去る。あれ? ナヴィちゃんの台詞は? 苗字は?
以上が番外編エピソードのすべてだが……尊い、ってこういうものだよね。
以降は、デフが実験戦団時代に教わった「ボッシュ・ウェラー流」のストレス発散の手口とか、かの有名な「後ろにも目を付けるんだ!」をボッシュなりに解釈した「ロンド・ベル式」戦法などの小出しされるボッシュ要素のみとなる。
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道を示してくれ、バトオペ2
25年間たどり着けなかった、夢公式ゲーム参戦の彼方へ……GジェネETとエクバに参戦マダー?
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なお、当時の別枠のピックアップはΞガンダムである。……山ほどある言いたいことから、一言だけ言わせてくれ。
親の心とかないんか?
今後も、ボッシュ・ウェラーには地獄に付き合って貰う
ガンダムとアムロ・レイが擦られる限り――――
池波修太郎
ボッシュ・ウェラー
機動戦士ガンダムF90ファステストフォーミュラ
第6巻 STAFF LIST
(以降山中宏~池波修太郎の名前がスペシャルサンクスとして掲載されるが、
この巻にのみ、ボッシュ・ウェラーの名前が載る)
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最終更新:2025/12/05(金) 21:00
最終更新:2025/12/05(金) 20:00
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