この記事は 今週のオススメ記事 に選ばれました! |
ドラゴンクエストX とは、スクウェア・エニックスにて運営中のオンラインゲーム(MMORPG)である。
オフライン版については「ドラゴンクエストX オフライン」を参照。
概要
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ドラゴンクエストX |
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共通概要 | |
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ジャンル | オンラインゲーム (MMORPG) |
対応機種 | Wii(サービス終了) Wii U(サービス終了) Windows dゲーム(サービス終了) ニンテンドー3DS(サービス終了) PlayStation 4 Nintendo Switch ブラウザ |
利用料金 | ・30日間利用券:1,000円 ・60日間利用券:1,950円 ・90日間利用券:2,900円 ・PS4版 30日使用権:1,500円 ・ブラウザ版 30日使用権:1,650円 |
キッズタイム[1] | 月曜日~金曜日(祝祭日を含む):16時~18時 ・土曜日・日曜日:13時~15時 |
ゲームソフトテンプレート |
ドラゴンクエストシリーズの第10作目。
略称は「ドラクエ10」「DQ10」「DQX」など。
本作はドラゴンクエストシリーズにおいて、数々の「シリーズ初の試み」が行われた作品となっている。シリーズ初のオンラインゲームであり、シリーズ初のスクウェア・エニックス社内開発のソフトである。また、Wii版・Wii U版・Windows版・dゲーム版・ニンテンドー3DS版・プレイステーション4版・Nintendo Switch版・ブラウザ版というマルチプラットフォーム展開[2]を行っている点についてもシリーズ初である。
本作はアストルティアと呼ばれる世界を舞台に、「オーガ(ドラゴンクエスト)」「ウェディ」「エルフ(ドラゴンクエスト)」「ドワーフ(ドラゴンクエスト)」「プクリポ」の5つの種族が活躍する。従来のシリーズにおいても、エルフやドワーフといった種族はこれまでにもNPCとして登場していたが、これら種族を今回は全面的に押し出している。プレイヤーはこれら種族の中からひとつを自身のアバターとして選択し、物語を進めていく。
メインの物語は他のプレイヤーと遊ばずとも進めることができたり、画面上に表示される情報量を最低限まで削っていたりと、従来のシリーズ作品から違和感なくオンラインゲームへと移行できるような工夫が随所に凝らされている。
2022年9月15日には、ゲームシステムをスタンドアローン型に対応させた「ドラゴンクエストX オフライン」が発売した。
販売パッケージとあらすじ
1stパッケージ「目覚めし五つの種族 オンライン」
目覚めし五つの種族 |
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製作スタッフ | |
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プロデューサー | 齊藤陽介 |
ゼネラルディレクター | 堀井雄二 |
ディレクター | 藤澤仁 |
シナリオ | 藤澤仁 |
キャラクターデザイン | 鳥山明 |
音楽 | すぎやまこういち |
ゲームソフトテンプレート |
2012年8月2日にWii版が発売。約半年後にWii U版が、その数ヶ月後にWindows版が発売された。
時渡りの術と呼ばれるタイムトラベル能力を持った民族「エテーネの民」。その力を危険視した魔族・冥王ネルゲルがエテーネの村を襲撃した。時渡りの術で逃れた兄弟を除いて村人たちはみんな死亡したが、主人公の魂は、村の守り神「カメさま」の力によって別の種族として転生を果たしていた。仇である冥王ネルゲルの足取りを求め、転生後の姿にて旅を続けていく中、主人公は賢者ホーローという人物に出会う。彼の導きによって主人公の冒険は冥王ネルゲル討伐へ向けて加速していく。
本作の冒険の舞台は、7つある大陸のうち、人間が治める「レンダーシア」と竜族が住む「ナドラガンド」を除いた5大陸である。レンダーシアは2ndパッケージでの、ナドラガンドは3rdパッケージでの冒険の舞台として用意されており、本作の時点で、あらかじめ続編が発売されることが織り込まれた内容となっていた。
2ndパッケージ「眠れる勇者と導きの盟友 オンライン」
眠れる勇者と導きの盟友 |
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製作スタッフ | |
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プロデューサー | 齊藤陽介 |
ゼネラルディレクター | 堀井雄二 |
ディレクター | 齊藤力 |
シナリオ | 成田篤史 |
キャラクターデザイン | 鳥山明 |
音楽 | すぎやまこういち |
ゲームソフトテンプレート |
Wii版、Wii U版、Windows版ともに2013年12月5日に発売。
前パッケージで冥王ネルゲルの討伐を果たした主人公だったが、冥王ネルゲルは死の間際、自らの背後にいる「大いなる闇の根源」という存在を示唆していった。大いなる闇の根源に対抗しうる存在、グランゼドーラ王国王女「勇者姫アンルシア」に会うため、主人公は彼女のいる大陸・レンダーシアへ向けて海を渡る。謎の男クロウズに導びかれながらレンダーシアの冒険を進めるうち、新たなる脅威・大魔王マデサゴーラの存在が少しずつ明らかになっていく。
本作は拡張パッケージであり、「目覚めし五つの種族 オンライン」のインストールが前提となっている。冒険の舞台は、前作の段階では謎に包まれていた大陸レンダーシア。当パッケージのストーリー(レンダーシアストーリー)は、パッケージ発売後から段階的に解放されていく仕組みになっており、2014年12月25日リリースのバージョン2.4「悠久の果ての決戦」にて完結を迎えた。
3rdパッケージ「いにしえの竜の伝承 オンライン」
いにしえの竜の伝承 | |
製作スタッフ | |
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プロデューサー | 齊藤陽介 |
ゼネラルディレクター | 堀井雄二 |
ディレクター | 齊藤力 |
シナリオ | 成田篤史 |
キャラクターデザイン | 鳥山明 |
音楽 | すぎやまこういち |
ゲームソフトテンプレート |
前パッケージで大魔王マデサゴーラを討ち倒し、アストルティアに平和を取り戻した主人公と勇者姫アンルシア。しかしその平和も束の間、突如、謎の「白フードの男」が各国の要人を襲撃するという事件が発生する。白フードの男の足取りを追ううち、主人公は竜族が住む世界ナドラガンドへと突入する。
前パッケージと同様の拡張パッケージとなっており、「目覚めし五つの種族 オンライン」「眠れる勇者と導きの盟友」のインストールが前提となる。当パッケージでは、これまで秘められていた7番目の種族「竜族」の登場や彼らの住むナドラガンドが冒険の舞台となるほか、これまでに主人公が関わってきた主要NPCたちが多く再登場するなど、物語面で大きな盛り上がりを見せる。
当パッケージも前回同様、ストーリーが段階的に解放されていく仕組みになっている。2017年夏のバージョン3.5「嵐穿つ断罪の虚空」後期にて完結を迎えた。
4thパッケージ「5000年の旅路 遥かなる故郷へ オンライン」
5000年の旅路 遥かなる故郷へ | |
製作スタッフ | |
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プロデューサー | 齊藤陽介(~4.2) 青山公士(4.3~) |
ゼネラルディレクター | 堀井雄二 |
ディレクター | 安西崇 |
シナリオ | 成田篤史 |
キャラクターデザイン | 鳥山明 |
音楽 | すぎやまこういち |
ゲームソフトテンプレート |
前パッケージでナドラガを倒し、ナドラガンドから戻った主人公。兄弟姉妹から手に入れた謎の銀色の箱に隠されたスイッチを押すと、滅びたはずのエテーネ王国にいた。銀色の箱の力を使えば元の世界に戻れるだろうと、再び箱を使うと、今度は崩壊した謎の世界にやってきてしまう。その原因が5000年前の古代エテーネ王国にあることを知り、銀色の箱「エテーネルキューブ」に宿った時の妖精キュルルの導きで過去へと旅立つ。
前パッケージと同様の拡張パッケージとなっており、「目覚めし五つの種族 オンライン」「眠れる勇者と導きの盟友」「いにしえの竜の伝承」のインストールが前提となる。また、これ以降Wiiではプレイすることができない。当パッケージでは、古代エテーネ王国を初めとした過去のアストルティアが舞台となっている。
当パッケージも前回同様、ストーリーが段階的に解放されていく仕組みになっている。2019年春のバージョン4.5「遥かなる未来への旅路」にて完結を迎えた。
5thパッケージ「いばらの巫女と滅びの神 オンライン」
いばらの巫女と滅びの神 | |
製作スタッフ | |
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プロデューサー | 青山公士 |
ゼネラルディレクター | 堀井雄二 |
ディレクター | 藤澤仁 |
シナリオ | 藤澤仁 |
キャラクターデザイン | 鳥山明 |
音楽 | すぎやまこういち |
ゲームソフトテンプレート |
前パッケージでキュロノスを倒し、世界を滅亡の危機から救った主人公。しかし敵の罠に嵌まり、魔界への封印が解かれてしまう。間もなく現れた魔族により命の危機に陥るも、ユシュカという魔族の旅人に救われた。しかしその代償として魔族の姿にされ彼のしもべにされてしまった主人公は、やがて魔界における次期大魔王を決める争い、そして迫り来る大魔瘴期の危機に巻き込まれることとなる。
前パッケージと同様の拡張パッケージとなっており、「目覚めし五つの種族 オンライン」「眠れる勇者と導きの盟友」「いにしえの竜の伝承」「5000年の旅路 遥かなる故郷へ」のインストールが前提となる。当パッケージではこれまで敵として登場してきた魔族の本拠地である魔界が舞台となる他、メインストーリーのフルボイス化が実現した。
当パッケージも前回同様、ストーリーが段階的に解放されていく仕組みになっている。2021年夏のバージョン5.5「闇の根源」後期にて完結を迎えた。
6thパッケージ「天星の英雄たち オンライン」
天星の英雄たち | |
製作スタッフ | |
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プロデューサー | 青山公士 |
ゼネラルディレクター | 堀井雄二 |
ディレクター | 安西崇 |
シナリオ | 成田篤史 |
キャラクターデザイン | 鳥山明 |
音楽 | すぎやまこういち |
ゲームソフトテンプレート |
前パッケージでジャゴヌバを倒し、世界を滅亡の危機から救った主人公。アストルティアに戻ると、レンドア上空に謎の島が出現しているのを発見する。そこに導きの天使ユーライザが現れ、アストルティアを救った英雄に選ばれ新たな階梯へ至るための試練を受けるよう懇願される。主人公はこれを了承し、天空の島・天星郷フォーリオンへと旅立つ。
前パッケージと同様の拡張パッケージとなっており、「目覚めし五つの種族 オンライン」「眠れる勇者と導きの盟友」「いにしえの竜の伝承」「5000年の旅路 遥かなる故郷へ」「いばらの巫女と滅びの神」のインストールが前提となる。当パッケージでは天使が住む世界「フォーリオン」が舞台となる他、これまで断片的に語られてきた歴史上の英雄達も登場する。
当パッケージも前回同様、ストーリーが段階的に解放されていく仕組みになっている。2023年秋のバージョン6.5「天に煌めく星のごとく」後期にて完結を迎えた。
7thパッケージ「未来への扉とまどろみの少女 オンライン」
未来への扉とまどろみの少女 | |
製作スタッフ | |
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プロデューサー | 青山公士 |
ゼネラルディレクター | 堀井雄二 |
ディレクター | 安西崇 |
シナリオ | 成田篤史 |
キャラクターデザイン | 鳥山明 |
音楽 | すぎやまこういち |
ゲームソフトテンプレート |
前パッケージでジア・レド・ゲノスを倒し、世界をジア・クト念晶体の脅威から救った主人公。そこへメレアーデからエテーネ王国で開催される式典に招待される。しかしその最中、人が突然消えしかも周りの人間は消えた人のことを覚えていないという「創失」という現象を目の当たりにする。そこに現れた少女・ポルテからそれに対処するカギが「果ての大地ゼニアス」にあることを告げられた主人公は、グロスナー王の協力の元調査隊を結成し、ゼニアスへ旅立つ。
前パッケージと同様の拡張パッケージとなっており、「目覚めし五つの種族 オンライン」「眠れる勇者と導きの盟友」「いにしえの竜の伝承」「5000年の旅路 遥かなる故郷へ」「いばらの巫女と滅びの神」「天星の英雄たち」のインストールが前提となる。また、これ以降WiiU・3DSではプレイすることができない。当パッケージでは異世界「果ての大地ゼニアス」が舞台となり、これまで断片的に示唆されてきた前作「DQ9」との関係がついに明かされる。
当パッケージも前回同様、ストーリーが段階的に解放されていく仕組みになっている。
特徴
本作は、ドラゴンクエストシリーズ初となるオンラインゲーム(MMORPG)である。
全国のプレイヤーたちとゲームの世界を共有しており、街の中やフィールド、ダンジョンには様々なプレイヤーの操作するキャラクターたちが動き回っている。
プレイヤーがいる・いないに関わらずゲーム内の世界は常に存在し続け、リアルタイムで時間が経過している。フィールド上やダンジョンの中ではモンスターたちが歩き回っており、夜になると眠り出すスライムベスや、砂漠を走って移動するデザートランナーの群れなど、プレイヤーが見ていないところでもモンスターは習性に従って行動し続ける。
自分の分身となるキャラクター(主人公)は、そんなリアルタイムに経過する世界で、他のプレイヤーたちとパーティーを組んでレベル上げしたり、装備品などを自分で生産したりと、自由なプレイスタイルで遊ぶことができる。カジノで黙々とギャンブルに勤むような遊び方も、街の広場など多くのプレイヤーが賑わう場所で人間観察をすることも自由である。
なお、従来のシリーズに存在した「冒険の書」へのセーブ・ロードといったシステムはオンラインゲームのため存在せず、プレイヤーの行動はリアルタイムでゲームのサーバー上に記録される。そのため、いわゆる「リセット」を行うことはできない。
本作ではログイン先のサーバーはログインするごとに選択することができ、プレイ中でも所定の手順を踏むことでサーバー間の移動が可能。また、いわゆるインスタンスダンジョン系のコンテンツを遊ぶ際は元々別々のサーバーにいたキャラクターも自動的に同じエリアに集められる。従って「知り合いもプレイしていることを後から知ったが、サーバーが違ったため一緒に遊べない」といった事態が起こらない。本作しかMMORPGの経験がない人にとっては当たり前に感じるかもしれないが、実はMMORPGとしては割と珍しい仕組みである(多くのMMORPGではサーバー毎にキャラクターを作成し、別のサーバーで遊びたければそのサーバー用に新たにキャラクターを作るか、サーバー移転サービス等を使う必要があることが多い)。
バトル
主人公は、他プレイヤーキャラクターや、仲間にスカウトしたモンスターたちとパーティーを組み、最大四人で冒険を行う(一部イベントバトルでは例外あり)。
本作は、最近のドラゴンクエストシリーズではおなじみの「シンボルエンカウント方式」を採用している。モンスターたちはフィールドを自由に歩き回っており、プレイヤー、モンスターどちらかから接触することでバトルへと突入する。
バトルに突入しても画面は切り替わらず、そのままフィールド上での戦闘となる。バトル方式は従来のターン制ではなく、ファイナルファンタジーシリーズの「アクティブタイムバトルシステム」のようなリアルタイムのコマンド選択式となっている。さらに、バトル中もフィールドを自由に動き回ることができ、相手の範囲攻撃外へ退避したり、そのままバトルから離脱するなど、様々なアクションを行うことが可能となっている。
戦っている光景は他のプレイヤーからも見えている。こちらを応援してくれることもあれば、気にせず横を通り過ぎていくこともある。
なお本作では、多くのMMORPGのバトルで使われているヘイトコントロールシステムは採用しておらず、「移動干渉」という物理的な押し合いにて壁役を行うシステムを採用している。その見た目から、ユーザーからは「相撲」の名で呼ばれている。
→移動干渉については記事「相撲(ドラゴンクエスト)」を参照。
従来のシリーズに近い遊び方(サポート仲間)
オンラインゲームだからといって、必ずしも他のプレイヤーと一緒に遊ぶ必要はない。
本作では、街に存在する酒場に行くことで、ログアウト中の他プレイヤーキャラクターをAIキャラクター(サポート仲間)としてパーティーに雇い入れることができる。サポート仲間は、従来のドラゴンクエストシリーズと同じように、あらかじめ設定された命令に従って自動的に行動してくれる。この仕組みにより、MMORPGでありながらも、オフラインゲームに近いプレイ感覚で楽しむことが可能となっている。
同様に、自分のプレイヤーキャラクターをログアウト時に酒場へ登録させることで、他のプレイヤーに雇われるようになる。誰かに雇われている間は、自分がログオンしてバトルしている場合と同じように経験値やゴールドを稼いでくれている。そうして稼いでくれた経験値とゴールドは、次回ログオン時にまとめて支払われる。
頻繁にログインできない人のための救済措置(元気チャージとサポートゴールド)
サラリーマンのような、平日など頻繁にログインできない人へ向けた救済措置として、「元気チャージ」と「サポートゴールド」というシステムが存在する。
「元気チャージ」とは"ゲームにログインしていない時間"のことで、最大440時間分まで蓄積できる。この元気チャージを一定数消費することで「元気玉」「小元気玉」「超元気玉」「特訓元気玉」「メタル迷宮招待券」のいずれかのブーストアイテムが入手できる。「〜元気玉」シリーズは使用すると各種経験値やゴールドなどの入手量が一定時間2倍になるアイテムで、「メタル迷宮招待券」はメタルキングを筆頭としたメタル系モンスターが大量に発生するダンジョンへと突入できるチケットとなっている。
「サポートゴールド」は、一週間に一度、名声レベルに応じた額のゴールドを受け取ることができる仕組みで、受け取っていないサポートゴールドは蓄積していき次回に一括で支払われる。
ゲーム世界の経済とアイテムの流通
プレイヤーがお金を稼ぐ方法
本作はオンラインゲーム(MMORPG)という性質上、ゲーム世界の中で経済が成立している。冒険者であるプレイヤーたちはそれぞれ通貨「ゴールド」を所持しており、ゴールドを用いたプレイヤー間での売買取引がさかんに行われている。
従来のシリーズでは、お店で装備品などを購入した場合、代金として支払ったゴールドはそのままゲーム内から消失(システムが回収)するが、本作においては売買取引の対象が同じプレイヤーであるため、プレイヤー間でゴールドが移動するだけでゲーム内からは消失しない。そのため、ゲーム全体として見た場合のゴールド総量は徐々に増加していき、インフレ化する傾向にある。
上述の理由のため、本作では、モンスターを倒した際に得られるゴールドや、アイテムをNPCに店売りして得られるゴールドといった"システムから入手できるゴールド"が非常に少額に設定されており、インフレ化を抑える措置が取られている。よって、従来のシリーズのような方法では十分な額を稼ぐことができない。必然的にプレイヤーがゴールドを稼ぐ方法としては、他のプレイヤーからゴールドを受け取ること、すなわち売買取引がメインとなる。
具体的には、以下のような例にて他プレイヤーと売買取引する。なお、下記に挙げられている「職人」「自宅」については下項で解説する。
- 倒したモンスターから戦利品として得られた、毛皮や羽、ツノなどの素材を、職人である他プレイヤーと売買取引する。
- フィールド上に点在する採集ポイントから得られた、木材や鉱石、土などの素材を、職人である他プレイヤーと売買取引する。
- 自宅の庭で栽培した、米や野菜などの素材を、職人である他プレイヤーと売買取引する。
- 職人が素材から作成した、武器や防具といった装備品、家具などを、他プレイヤーと売買取引する。
- アイテムや経験値、ゴールドといった各種報酬をシステムから受け取ることができる「クエスト」の受注権利を、他プレイヤーと売買取引する。
なお、売買取引の手段としては、直接プレイヤー間で顔を突き合わせてトレードを行う方法と、「旅人バザー」という仲介システムへ出品する方法が存在している。
職人システム
本作では、プレイヤーたちが使用する装備品などは基本的にプレイヤー自身が生産する必要がある。それら装備品などのアイテムを制作するのが「職人システム」である。そうして生産されたアイテムは、前述の旅人バザーなどを通じてプレイヤー間で取引されることとなる。
職人の種類は以下の通り。
- 武器鍛冶 - 金属製の武器を作成する職人。鉱石がメインの素材となる。
- 防具鍛冶 - 金属製の防具を作成する職人。鉱石がメインの素材となる。
- 道具鍛冶 - 職人が使う道具や家具を作成する職人。鉱石や木材がメインの素材となる。
- 木工 - 木製の武器や家具を作成する職人。木材がメインの素材となる。
- さいほう - 布製の防具や家具を作成する職人。布や毛皮などがメインの素材となる。
- ツボ練金 - 武器や防具に物理系の特殊効果を付与する職人。様々な素材を必要とする。
- ランプ練金 - 武器や防具に魔法系の特殊効果を付与する職人。様々な素材を必要とする。
- 調理 - バージョン2.1より追加された、一定時間ステータスを上昇する料理を作成する職人。米や野菜がメインの素材となる。
このほかゲーム中に木こり、陶芸、花摘み、薬剤の5種の職人ギルド施設が存在しているが、バージョン3.1時点では稼働していない。また採掘については、バージョン3.1後期にて「お宝の写真」という名前のコンテンツとしてリリースされた。
自宅を持つ(ハウジング)
各地の街に併設された「住宅村」内の土地をシステムから購入し、そこに自分だけの家を建てることができる。
家を構成するのは「土地」「家キット」「家具」の3種類。土地はひとりひとつだけ持つことが可能で、そこに建物屋で購入した家キットを展開することで家を作成し、その家の中に家具を自由に配置していく。家キットで建てた家に対し、材料を消費して外装や内装をカスタマイズすることも可能である。
また、自宅の庭に畑を設置して、調理職人用の素材である米や野菜を栽培することができる。
五つの種族
本作では、前述の通り「オーガ(ドラゴンクエスト)」「ウェディ」「エルフ(ドラゴンクエスト)」「ドワーフ(ドラゴンクエスト)」「プクリポ」の五つの種族からいずれかをプレイヤーキャラクターとして選択し、転生を行う。
転生先のキャラクターには決まった姿はなく、好きなように性別・顔・髪型・体型などを設定することができる。選択した種族によって、冒険を始める大陸と物語序盤の展開が異なるほか、若干ながらステータスにも差異が発生する(バージョン3.2前期にてステータス差が撤廃された)。なお、性別の違いによるステータス差は存在しないが、性別専用装備や、温泉などの入室制限のある場所は存在する。
→本作の主人公については記事「主人公(ドラゴンクエストX)」参照。
オーガ
詳細は記事「オーガ(ドラゴンクエスト)」参照。
寒暖差が激しいオーグリード大陸に住む、力と勇気の種族。屈強な肉体に赤い肌、頭と肩に生える角、獅子のような尻尾が特徴。五種族の中では最も背が高く、男性はマッチョ、女性はグラマラスな体型をしている。毛皮を基調とした服装やテントなど、その生活は野趣にあふれ、肉体的な強さが尊ばれる文化を持つ。反面、魔法的な素養や知識量はあまり評価されにくい。
HP、ちから、みのまもり、おもさに優れる。火属性に耐性がある。
ウェディ
詳細は記事「ウェディ」参照。
一面を水に囲まれたウェナ諸島に住む、愛の歌を詠う種族。青色の肌と、耳や背中のヒレが特徴。五種族の中では二番目に背が高く、男女ともにスラリと引き締まった体型をしている。優男・優女揃いのリア充種族。全体的にマイペースで陽気な性格が多い。水の中では活発になる性質のためか、城や街はいずれも海に面している。同じ諸島内に多く存在する猫族が天敵。
すばやさが五種族の中で最も高く、HPとおもさはオーガに次ぐ高さを持つ。氷属性に耐性がある。
エルフ
詳細は記事「エルフ(ドラゴンクエスト)」参照。
美しい自然に囲まれたエルトナ大陸に住む、自然を敬う種族。紫色の肌にとがった耳、背中から生える翅(はね)が特徴。五種族の中では中間の背の高さだが、人間と比較すると、かなり小柄である。服装や建築様式など、その文化は日本の平安時代をモチーフにしており、BGMと相まって雅な印象を与える。伝統と格式を重視し、礼儀正しい性格が多い。
ドワーフ
詳細は記事「ドワーフ(ドラゴンクエスト)」参照。
砂漠や火山地帯が多いドワチャッカ大陸に住む、富と技術を尊ぶ種族。緑色の肌に、小さくがっしりとした体格、丸く大きな耳が特徴。背の高さは人間の腰の位置ほどで、五種族で下から二番目の大きさ。文明レベルが非常に高く、かつては「ウルベア魔神兵」や「ドルボード」などを産出するなど高度な魔導機械文明を築いていた。様々な知識・物事を吸収する貪欲さを持つが、反面、その欲深さのため自らの文明を滅ぼしてしまった過去を持つ。
平均的なステータスを持つが、とりわけきようさが高い。闇属性に耐性がある。
プクリポ
詳細は記事「プクリポ」参照。
平原となだらかな丘陵が続くプクランド大陸に住む、笑いと夢に生きる種族。小動物が直立したようなかわいらしい外見をしており、背の高さはドワーフよりさらに頭ひとつ分ほど低く、五種族の中で最も小さい。容姿のバリエーションは幅広く、様々な体毛の色、目(糸目、点目、キラキラ目、三白眼など)、耳(ウサ耳、ネコ耳、クマ耳)などが存在する。おとぎ話に登場するような城・屋敷などの建築様式を持ち、性格はおめでたい。
こうげき魔力に優れた種族だが、おもさは五種族中ワースト。光属性に耐性がある。
アストルティア
アストルティアを参照
キャラクター
神の器
ヒューザ~マイユはオフライン版では(アンルシアはDLCで)仲間となる。
その他
オーガ | ウェディ | エルフ | ドワーフ | プクリポ |
---|---|---|---|---|
人間 | 竜族 | 魔族 | 天使 | その他 |
職業とスキル
「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」で体系付けられた職業とスキルシステムが、引き続き本作でも採用されている。
1stパッケージ発売直後では、基本職6種類のみが用意されており、バージョンを重ねるたびに職業が追加されていった。バージョン3.0時点で、あわせて計15種類の職業が存在している。うち、1stパッケージで用意された職業は前作に登場した職業と同じ12種類で、2ndパッケージで用意された職業はいずれもモンスター使役職である。
職業には、それぞれ5系統のスキルと1種類の必殺技が用意されている。スキルは、レベルアップ時に取得するスキルポイントを各系統に割り振ることで蓄積されていき、一定のポイント数に達すると新たな「とくぎ」(特技)を習得する。必殺技は、職業が高レベルに達した際に受注できる専用のクエストをクリアすることにより、その使用が解禁される。
それぞれの職業は、装備可能な武具やとくぎ・呪文などが異なり、またそれにより得意とする状況、苦手な状況が分かれている。武闘家・僧侶・魔法使い・パラディンなどは特定の能力や状況に対応した特化型であり、きっちりと役割分担をこなして強力なボスと対峙する状況に強い。戦士・旅芸人・魔法戦士・賢者などは多芸で様々な状況に対応できる万能型であり、「ピラミッドの秘宝」のようなモンスターの大群に囲まれた乱戦など、各自が攻撃・補助・回復を行う必要のあるような状況に強い。
戦士
バージョン1.0より用意されている基本職。
前衛ポジションの中でもっともオールマイティな職業。同じ前衛ポジションに属する武闘家やバトルマスターが攻撃特化、同じくパラディンが防御特化であるのに対し、戦士は敵の弱体と無効化能力に優れている。また、前述の前衛ポジションのように自身の戦闘能力を上昇させる手段は持たないものの、素の状態で高水準な攻撃力・守備力を持っているため単騎での立ち回りに優れる。特に、「ピラミッドの秘宝」のようなモンスターの大群を相手にする乱戦において真価を発揮する。
必殺技は、範囲内の相手すべてに会心の一撃をお見舞いする打撃技「会心必中」、及び攻撃力と守備力と会心率を上げる「戦陣の凱歌」。
僧侶
バージョン1.0より用意されている基本職。
回復や蘇生呪文に特化された、後衛ポジションの職業。非常に高いかいふく魔力を持ち、回復呪文によるHPの回復量は絶大である。戦闘不能や状態異常に対する予防策が豊富で、この職業がパーティー内に存在するだけで安定感は飛躍的に上昇する。反面、自身の攻撃能力は低いため、パーティー全体としての敵殲滅力には影響を与えてしまう。したがって、雑魚戦よりも強力なボスなどとのバトルにおいてフルに活躍できる。
必殺技は、パーティーメンバー全員の状態異常と戦闘不能状態を治療し、HPを回復させる「聖者の詩」、及び周囲の仲間に女神の祝福を与える「神域の加護」。
魔法使い
バージョン1.0より用意されている基本職。
呪文による攻撃と、相手への状態異常を得意とする後衛ポジションの職業。こうげき魔力が非常に高く、さらにその魔法ダメージを上昇させるための手段を豊富に揃える。守備力は低く、複数のモンスターから攻撃を受けると危険であるため、前衛職に相手の足止めをしてもらいつつ攻撃呪文連打を行う「固定砲台」としての役割が多い。
必殺技は、一定時間、使用者がMPを消費しない状態となる「ミラクルゾーン」、及び極大の魔力で直線上にいる敵を滅却する「メドローア」。
武闘家
バージョン1.0より用意されている基本職。
素早い前衛ポジションのアタッカー。同じくアタッカー型であるバトルマスターが守備を捨てて瞬間最大ダメージを叩き出すタイプであるのに対し、武闘家は安定して高いダメージの攻撃を、その手数の多さで積み重ねるテクニカルタイプ。また、自身の与ダメージが一時的に倍加する「テンション」を上昇させる手段が豊富で、守備力の高い敵に対しても高ダメージを与えやすい。
必殺技は、相手全員をショック状態で動けなくし、使用者のテンションを上昇させる「一喝」、及び敵1体に闘気を凝縮した強烈な波動を放つ「崩命拳」。
盗賊
バージョン1.0より用意されている基本職。
バトルの勝敗には直接影響しない、特殊な能力を豊富に揃える職業。バトルにおいては、相手からゴールドやアイテムを盗み取ったり、死んだふりをして相手の注意を逸らしたりとできるとくぎを、バトル以外では、フィールド上に点在する宝箱などの場所をサーチできたり、見つけ出した宝箱が偽物(ミミック)かどうかを見破るとくぎなどを揃える。モンスターの持つアイテムは重要なものが多く、有用なポジションをおさえている。
必殺技は、バトル終了後に必ず宝箱をドロップさせることができる「お宝ハンター」、及び手裏剣をバラまき周囲の敵にダメージとスタンを付与する「ファントムハック」。
旅芸人
バージョン1.0より用意されている基本職。
物理攻撃・呪文攻撃・回復・援護・状態異常・状態異常回復と様々なタイプのアクションを行える、全職業の中でもっとも多芸な職業。回復寄りの万能型。レベルが低いうちはその多芸な能力がまだ出揃わず、序盤は多数の敵と同時に戦うようなシチュエーションも少ないため活躍の場は少ないが、高レベル・物語後半以降になると八面六臂の活躍を見せる。その性質上、多数の敵に囲まれた乱戦において真価を発揮する。
必殺技は、使用者と味方全員のみかわし率を大幅に上昇させ、さらに相手の攻撃に対してカウンターを行える状態になる「アクロバットスター」、及び周囲に幻惑と守備力を下げる奇術を見せつける「トリックゾーン」。
レンジャー
バージョン1.1からの追加職。
遠隔攻撃武器「弓」や全体攻撃可能な「ブーメラン」を装備できる職業。わずかながら攻撃呪文と回復呪文を使える、攻撃寄りの万能型。特に蘇生呪文ザオが使えるのは心強い。物理的な範囲攻撃・遠隔攻撃に優れる。また、この職業で「おうえん」を行うと、まれにひっさつチャージが発生するため、特定の狩りに加えておくと非常に便利である。
必殺技は、パーティーメンバー全員の攻撃力と守備力を上昇させ、さらにHP・MPを徐々に回復する「妖精たちのポルカ」、及び冥界の獣神を呼び出して敵を引き裂き守備力を0にする「アヌビスアタック」。
パラディン
バージョン1.1からの追加職。
非常に高い守備力と重さを持ち、敵を足止めしつつ攻撃を一身に受ける「壁役」となる職業。防御能力を底上げするとくぎや回復呪文など、全体的に防衛に特化している。後述の職業・スーパースターが相手の行動を妨害するタイプの壁役なのに対し、こちらは純粋な固さで仲間を守る壁役となっている。反面、火力は他前衛よりもやや劣るため、パーティー全体の殲滅能力としては貢献できない。強力なボスとの戦いにおいて活躍する。
必殺技は、相手全員の攻撃を使用者へ向けさせ、さらに使用者が一定時間無敵状態となる「パラディンガード」、及び自身の最大HPを大幅に強化する魔力の鎧をまとう「聖光の鎧」。
魔法戦士
バージョン1.2からの追加職。
属性攻撃とMP管理のエキスパート。補助寄りの万能型。武器に炎や氷などの属性を付与できるとくぎ「フォース」と、敵の属性攻撃耐性を低下させるとくぎ「フォースブレイク」を活用し、パーティー全体の与ダメージを底上げする。また、自身のMPを仲間に分け与えるとくぎ「MPパサー」を使用することができる。自身のMPを回復させる手段が豊富で、MPパサーとの組み合わせが非常に強力。その優れたMP持久力と、属性攻撃による与ダメージ増加により、長期戦において真価を発揮する。
必殺技は、使用者の範囲のMPを大幅に回復させる「マジックルーレット」、及びMPを全て使い敵を打ち滅ぼす光を放つ「エナジーフォール」。
スーパースター
バージョン1.2からの追加職。
専用技の多くがMPの代わりにゴールドを消費する、一風変わった職業。ゴールドの雨を降らせて周囲の敵に大ダメージを与える「ゴールドシャワー」や、受けるダメージを無効化する「ボディーガード呼び」など、非常に強力なとくぎを揃えている反面、それらの行使には多量のゴールド消費を伴う。また、極限まで高めた「みりょく」パラメータにより敵をみとれさせたり、カメラのフラッシュで目くらましさせたりという状態異常攻撃も持っており、総合して、相手を妨害することで仲間を守るタイプの壁役としての側面が強い。
必殺技は、相手全員の攻撃を使用者へ向けさせたうえで自身に防御系の補助効果をかけ、さらに使用者へ攻撃してきた相手を麻痺状態にする「モンスターゾーン」、及び夢想の世界を作りチャージタイムを1秒にする「銀幕の世界」。
バトルマスター
バージョン1.3からの追加職。
武器をふたつ装備する事ができる職業。「防御を捨てて攻撃に特化したアタッカー」という色が濃く、守備力を落として攻撃力を上昇させるとくぎなどを持つ。単発で高火力な武器や、ダメージは低いが手数の多い武器など、攻撃の選択肢が豊富に取り揃えられている。HPの消耗が激しいため、強力な回復手段を持つ仲間との組み合わせが必須となる。なお、ベースとなる攻撃力そのものが高く、通常攻撃だけでも十分なダメージソースとなり、雑魚戦などではMPをあまり消費せずに掃討できる。
必殺技は、使用者をスーパーハイテンション状態することで次の一撃のダメージを倍加させる「テンションブースト」、及び対象とその周囲にランダムで4連撃を放つ「ラッシュバーン」。
賢者
バージョン1.3からの追加職。
数多くの魔法を覚える魔法のエキスパート。呪文の攻撃力・回復力においてはそれぞれ「魔法使い」「僧侶」に一歩譲るものの、MPの多さと呪文詠唱スピードにおいては2職を凌駕する。また、従来ではモンスターしか使えなかった「ドルマ」系の攻撃呪文や、上位の蘇生呪文「ザオリク」などを覚えるほか、敵の使用する「いてつくはどう」と同等のとくぎ「零の洗礼」を使用できる。攻撃に回復にと八面六臂の働きをするジェネラリストである。
必殺技は、MPを回復し、魔法の威力を高め、さらに一定時間、呪文詠唱速度を大幅に上昇させる「神の息吹」、及び周囲の仲間に光が降り注ぎHPが少し増える「天恵の光」。
まもの使い
バージョン2.0からの追加職。
モンスター使役職その1。けもの系・スライム系…といった多くのモンスターを仲間にして育てることができる。自身も両手武器を扱う前衛として活躍する。また、「HPリンク」「MPリンク」というHPとMPをそれぞれ仲間と共有するとくぎを持ち、それらが不足しがちな職業の欠点を補完することができる。特に「HPリンク」を使ってふたりでひとつのHPを共有した場合の耐久力は驚異的である。
必殺技は、使用者の攻撃力と守備力を大幅に上昇させ、さらに一定時間、行動間隔をゼロにする「ビーストモード」、及び流星のごとく切り裂く一撃を敵1体に放つ「流星爪牙」。
どうぐ使い
バージョン2.1からの追加職。
モンスター使役職その2。マシン系・物質系のモンスターを仲間にして育てることができる。道具の扱いに精通しており、道具効果の倍加や範囲化といったとくぎを持つ。倍加状態での"まほうのせいすい"でMPを一気に回復したり、範囲化状態での"せかいじゅのは"で複数の仲間を生き返らせたりと、非常に高いポテンシャルを秘める。また、様々な効果を持つ魔法陣の設置や敵が設置したオブジェクトの奪取など、設置型特技関連も得意としており、総じて、ボス戦において大きく活躍できる職業である。
必殺技は、一定時間、陣上にいる仲間の与えるダメージと会心率が上昇する魔法陣を描く「強化ガジェット零式」、及び未知なるエネルギーで敵1体を撃ち抜く「アブソリュートレイ」。
踊り子
バージョン3.0からの追加職。
バージョン3.0時点の職業の中で唯一、固有のスキルをふたつ所持している。一方のスキルは味方の強化に特化した「うた」、もう一方のスキルは敵の弱体に特化した「おどり」で、システムの都合上、両方のスキルを上限まで成長させることは当初は不可能となっていた(現在はスキルシステムの変更により両方をカンストさせることが可能となっている)。そのため、同じ踊り子でも「補助特化型」「弱体特化型」「バランス型」といったように、プレイスタイルによって前衛や中衛など様々な立ち位置に存在できる非常にテクニカルな職業である。バトルマスターと同様に片手武器をふたつ装備できるほか、ドラゴンクエストシリーズで有名なギラ系の呪文も覚えるなどの特徴も持つ。また、前述の「うた」「おどり」は複数の種類を重ねがけすることが可能であり、それらすべてを完了させるまでにはしばらくの時間を要する、したがって、踊り子が本領を発揮するのはボス戦などの長期戦であると言える。
必殺技は、味方全員のテンションを4回まで上げる(ただし、3回目以降は失敗することも有り)「荒神の舞」、及びテンションが上がる魔法陣を作る「歌神のスコア」。
占い師
バージョン3.3後期からの追加職。
「モンスタータロット」と呼ばれるタロットカードを集めて「タロットデッキ」を作り、それを駆使して戦う職業。タロットは攻撃、回復、補助など様々な効果を持ち、デッキの組み方次第で幅広く活躍できる。デッキは20枚で構成し、そのうち手札として引かれた4枚から1枚を選んで使用でき、使用した分は残りのカードから自動的に補充される。引きの運にある程度左右される面があるが、うまくはまればかなり高いパフォーマンスを発揮できる。占い師というよりデュエリストと言われることも。 その仕様から長らくサポート仲間として酒場に登録することができなかったが、Ver.6.5後期で可能となった
必殺技は、手札のタロットに効果を強化する「オーラ」を与え、更にタロット使用時の行動間隔を0にする「ゾディアックコード」、及び一定時間手札のタロットを消費しなくなる「ワイルドカード」。
天地雷鳴士
バージョン4.0からの追加職。
カカロン、クシャラミらなどの幻魔を召喚して戦う職業。また、ピオリム、ズッシードなどの補助系の呪文や、じわれ、ひばしらなどの攻撃系特技も取得できる。
必殺技は、幻魔と自身の行動間隔を短縮し、会心と攻撃力を増加させる「天地鳴動の印」、及びシュジャクを召喚し敵の周囲に雷を落とす「シュジャク召喚」。
遊び人
バージョン4.3からの追加職。
通常攻撃の後にたまに追加行動を取る「きまぐれ」という特性を持つ。また、任意でランダム行動を行う「あそぶ」や相手の行動を一回休みにさせる「ぱふぱふ」や「なめまわし」も覚えることができる。その一方で特訓モードへの切り替えが出来ないが、レベルアップによるスキルポイント上昇率が他の職業より多い。
必殺技は、発動した時によって効果が変わる「パルプンテ」、及び攻撃する属性をルーレットで決める「びっくりルーレット」。
デスマスター
バージョン5.0からの追加職。
がいこつやゴーストなどの死霊を召喚して戦う職業。また、ギラ系の呪文も取得できる他、敵や味方が倒れると「デスパワー」が貯まり、それを消費することで強力な技を発動することができる。
必殺技は、デスパワーを瞬時に満タンにする「デスパワーブースト」、及び周囲の仲間に天使の守りをかける「冥界の祝宴」。
魔剣士
バージョン5.4からの追加職。
闇属性の攻撃に特化した職業。敵に攻撃を与えることで「魔の波動」が貯まり、それを消費することで一時的に攻撃力と防御力が上がる「闇のヴェール」を使用することができる。また、ドルマ系の呪文も取得可能。
必殺技は、一定時間自身に「特技のモーション短縮」+「移動速度上昇」+「行動間隔ゼロ」を付与する「錬魔の秘法」、及び闇のヴェールを発動させる「魔剣開放」。
海賊
バージョン6.0からの追加職。
遠距離物理攻撃に特化した職業。ドラクエシリーズでは珍しい、銃や大砲を使った攻撃ができる。また、バギ系の呪文も取得可能。
必殺技は、通常の大砲よりも巨大な大砲を設置する「ウルトラ大砲置き」、及び大砲の間隔短縮と攻撃時に恐怖を付与させ、大砲の耐久力も強化する「パニックキャノン」。
ガーディアン
バージョン6.4からの追加職。初の「マスタークラス」と呼ばれる上級職で、転職には戦士とパラディンを極める必要がある。またマスタークラスは「ゾーン」と呼ばれる状態になることで、他の職業の必殺技に相当する「ゾーン技」を使用することができる。
光属性の攻撃に特化した職業。また、仲間のダメージを軽減したり、回復系の特技や呪文も取得可能。
ゾーン技は、乗っているとダメージを受けない魔法陣を15秒間展開する「防塞領域」、及び自身にチャージタイム10秒短縮+与えるダメージ1.5倍の効果を付与する「ブーストオーラ」。
竜術師
バージョン7.0からの追加職。「マスタークラス」の一つで、転職には魔法使いと魔法戦士を極める必要がある。
土属性の攻撃に特化した職業。また、敵の耐性を下げるブレスや味方の属性火力を増強したり、呪文の追撃を確定させる特技も取得可能。
モンスター
登場するモンスターの数は700種類以上と、過去最多となっている。スライムやゴーレムといったお馴染みのモンスターのほか、スカルガルーやさそりばちといった懐かしのモンスター、また本作から登場する新モンスターも登場する。
本作はオンラインゲームということもあり、従来から登場するモンスターについても「ならでは」の味付けをされているケースが多い。例えば、メタルスライムなどのメタル系モンスターは、フィールド上での取り合い防止のためか基本的にモンスターシンボルとしては存在せず、低確率で他モンスターのお供として登場するようになっている。また、特定のモンスターとのバトル突入時、一定確率でそのモンスターのレアバージョンが登場する「転生モンスター」が用意されており、普段狩られることのないモンスターへのテコ入れなどが図られている。
新モンスター(ニコニコ大百科に記事があるもの)
ドラゴンクエストXで新しく登場したモンスターのうち、ニコニコ大百科上に記事があるものを以下に記載する。なお、モンスターの名前そのものがネタバレとなるものについては、名前を文字反転し「(ネタバレ注意)」と補記する。
通常モンスター転生モンスター |
ボスモンスター |
主なコンテンツ
本作で遊ぶことのできる主なコンテンツについて以下に挙げる。ドルボードなどの移動用の乗り物についても、便宜上本項に含める。
序盤から遊べるコンテンツ
レベルを上げることで遊べるようになるコンテンツ |
ストーリーを進めることで遊べるようになるコンテンツキーエンブレムストーリーレンダーシアストーリー |
定期的な配信サービス
大型アップデート
1stパッケージでは、"10"にちなんでか10週に1度を目安として大規模なバージョンアップ(大型アップデート)が行われた。2ndパッケージでは、大型アップデートがさらに「前期」「後期」と分割され、それぞれ7週間隔で「2.1前期」→「2.1後期→「2.2前期」→…とアップデートを行うよう変更されている。
追加クエストの配信
不定期で、追加のクエストが配信されている。内容は各職業に関するエピソードが語られる「職業クエスト」や、各街でのその後のエピソードである「外伝クエスト」など。詳細は下記ページを参照。
メディア展開
「目覚めし冒険者の広場」という公式のプレイヤー用サイトが用意されている。ここでは、現在のキャラクターのレベルや装備品、サポート仲間として雇われている状態などを確認・公開することができる。
前述のようにWii版が発売された後、HDになったWiiU版が発売される。Wiiのデータは無償でWiiUに移すことができる。また、ニンテンドー3DSやスマートフォンアプリ(iOS/Android)での「ドラゴンクエストX 冒険者のお出かけ便利ツール」という連携機能も存在する。
ドラゴンクエストXTV
ニコニコ動画主催の公式生放送番組。2015年5月より「バージョン3」と題する第3シーズンへと突入。
新バージョン情報の公開や、初心者大使による体験レポート、ゲスト参加による挑戦イベントなど、ゲームの魅力を伝えるプログラムが組まれている。また、本番組の企画として、ニコニコ静画とのコラボレーションで各種イラストコンテストが開催されている。2回目以降はゲーム本編とも連動しており、テーマにそって読者のアイデアが募集され、優秀作品がゲーム中にも登場している。
コミカライズ
現在、集英社ならびにスクウェア・エニックスより、本作をテーマとした漫画が、下記の通り連載中となっている。
「蒼天のソウラ」は集英社のVジャンプにて連載中の、本作と同じ世界を舞台とした外伝作品である。作者は中島諭宇樹。2014年12月時点でコミックスは4巻まで発売中。
「ドラゴンクエストX 4コママンガ劇場」はスクウェア・エニックスのヤングガンガンおよびガンガンONLINEで連絡中の、本作をテーマにしたギャグ4コマ漫画である。作者はあべゆうき。コミックスは2015年1月24日に最終巻となる3巻が発売された。
「ゆうべはお楽しみでしたね」は同じくスクウェア・エニックスのヤングガンガンで連作中の、本作を遊ぶプレイヤーが主人公の日本を舞台としたラブコメディである。作者は金田一蓮十郎。2015年3月25日にコミックス1巻が発売された。
ゲーム内映像・音楽の配信について
動画と生放送について、プレイ動画の配信、投稿は原則禁止だったが、2013年6月22日にニコニ・コモンズへドラゴンクエストXについての利用宣言が登録され、利用条件に従うことで、ニコニコ動画、ニコニコ生放送、ニコニコ静画等ニコニ・コモンズ対応サイトでの配信が許可された。
株式会社スクウェア・エニックス(以下「弊社」といいます)の提供するオンラインゲーム「ドラゴンクエストX」のプレイ動画(ゲーム内BGMを含み、「プレイ動画」といいます)は、個人使用の目的に限り、以下に定める利用条件に従いニコニコ動画、ニコニコ生放送、ニコニコ静画等ニコニコモンズ対応サイトで配信いただくことができます。
■利用方法
動画や静止画を投稿する場合は、
①作品登録時に記入する「親作品」として、この宣言のコモンズID:nc73734 を追加し、作品タイトルの先頭に【DQX】を記載します。
② 次に以下の表示を明記してから配信ねがいます。
「この動画は株式会社スクウェア・エニックスを代表とする共同著作者が権利を所有する著作物を利用しております。また、動画に使用されている楽曲は有限会社スギヤマ工房が権利を所有する著作物です。当該動画および楽曲の転載・配布は禁止いたします。
(C)2012, 2013 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.」
また、赤の他人を晒す行為を併せ持つため、動画投稿者および生放送配信者はガイドラインを熟読した上で投稿や配信を行うよう、注意されたし。
「取材撮影OKの人向けサーバー」以外での画像・動画撮影の場合、自分以外のプレイヤーの名前が表示されている画像・動画の場合は、予め本人の承諾を得てください。もし承諾を得ることができない場合は、該当する名前部分にモザイク処理等の加工を行ってください。(中略)
※オートマッチングを使用した魔法の迷宮やコロシアムの公式戦、住宅村の自宅外エリア(庭を含む)などの事前に承諾を得ることができないプレイヤーと遭遇する可能性のある場所では生放送を行わないでください。
オフライン版
詳細はドラゴンクエストX オフラインを参照
関連動画
公式配信動画
ゲーム内容紹介動画
以下の記事を参照。
関連項目
ドラゴンクエストシリーズ |
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ナンバリング作品 | I / II(悪霊の神々) / III(そして伝説へ…) IV(導かれし者たち) / V(天空の花嫁) / VI(幻の大地) VII(エデンの戦士たち) / VIII(空と海と大地と呪われし姫君) / IX(星空の守り人) X(オンライン) X(オフライン) / XI(過ぎ去りし時を求めて) XII(選ばれし運命の炎) |
外部リンク
公式サイト
脚注
- *この時間中に限り、
利用料金を支払わずとも
ログインして遊ぶことができる。 - *“椿姫彩菜のゲームの話”第5回 スクウェア・エニックスの齊藤陽介プロデューサーと齋藤力ディレクターに聞く『DQX』の今後の展望
- *バージョン2.1まではレベル30以降でなければ入手できなかったが、バージョン2.2よりその制限が撤廃された。
親記事
子記事
兄弟記事
- ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
- ドラゴンクエストV 天空の花嫁
- ドラゴンクエストVI 幻の大地
- ドラゴンクエストIV 導かれし者たち
- ドラゴンクエストII 悪霊の神々
- ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち
- ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君
- ドラゴンクエスト(第1作)
- ドラゴンクエストIX 星空の守り人
- ドラゴンクエスト関連用語の一覧
- ドラゴンクエストモンスターズ
- ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
- 星のドラゴンクエスト
- ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ
- ドラゴンクエストウォーク
- ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎
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