この概要で満足してくれよ?
このコミュニティ記事では、D.C.Ⅱ.5D's大百科掲示板で進行中のリレー小説について取り扱っています。
ストーリーのあらすじや登場人物、及び作品中のオリジナルカード等についてを紹介していますので、当ストーリーを初めてご覧になる方やリレー小説に新たに参加したい方はお役立て下さい。
ストーリーは大百科掲示板で進行中ですので、向こうの掲示板でどうぞ。
もっとも執筆者によっては、ストーリーの原案を幾つか用意している方もいらっしゃるようなのでストーリーやデュエルの展開について執筆者同士で打ち合わせを行うと円滑に進むかもしれません。そのために当コミュニティをご利用頂ければ幸いでございます。
勿論、動画シリーズやリレー小説などと関係なく、遊戯王シリーズとD.C.シリーズ双方の作品が好きだという方も歓迎致しております。
簡潔なあらすじ
サテライト初音島で暮らしていた鬼柳達のもとへ突如現れた謎の敵。朝倉音姫の身柄を狙って来たらしい敵を撃退した鬼柳達はその後、学園長・芳乃さくらと学園理事長レクス・ゴドウィンより謎の敵についてを語られる。謎の敵の正体とは枯れない桜に集積した邪な願い・悪意が形を成したものであり、枯れない桜の力をもってサテライト初音島を、やがては世界を悪意で染め上げようとしているという。
やがて数日後、鬼柳達一行は枯れない桜の前で悪意の化身「ダークフラワー」の手によって、枯れない桜や島内の桜の木に黒い桜の花が咲き乱れていく様を見せられる。敵に曰く、これが島中に咲く前に敵を止められなければ黒い桜はやがて島の外へ根を生やしていき、世界を悪意で満たしていくらしい。
黒い桜の邪悪な意思に精神を支配されたサテライト初音島の住人・仲間達や、自由と引き換えにダークフラワーの協力者・手先と化したセキュリティ犯罪者達の襲撃を退ける中、鬼柳達「新生満足同盟」は黒い桜の暴走を止めることができるのか?
登場人物
新生満足同盟・及び協力者
- 鬼柳京介
主人公。新生満足同盟(チーム・サティスファクション)のリーダー。
デュエルの腕前は学園内でも髄一で、ストーリー中では敵幹部の1人を倒して見せた。敵の術中にかかり、精神世界でもう1人の自分とデュエルを行うも勝利を収め、現実世界へ無事に帰還。
使用カードは原作と同様インフェルニティ・デッキ。 - 不動遊星
新生満足同盟の1人。鬼柳の親友。劇中では敵幹部の一角を破ってみせた。
使用カードは原作と同様ジャンク及びシンクロモンスターで構成されたデッキ。 - ジャック・アトラス
新生満足同盟の1人。鬼柳の親友。黒い桜に洗脳されたエリカをデュエルで破り正気に戻した。
使用カードは原作と同様の悪魔族・ドラゴン族で構成されたパワー重視デッキ。
実はライディングデュエル以外にも、ランニングデュエルもこなす。 - クロウ・ホーガン
新生満足同盟の1人。鬼柳の親友。鉄砲玉。
使用するカードは原作と同様のBF(ブラックフェザー)デッキ。 - ニセジャック
新生満足同盟の1人。ジャックのニセモノ。
使用するカードはジャックと同様のものであるが、細部が違う? - 十六夜アキ
新生満足同盟の1人。鬼柳たちの親友。
本編中でデュエルシーンは現状まだ無いが、使用するカードは原作と同様の植物族デッキか。 - 龍可&龍亞
鬼柳達と行動を共にする双子。アキさん同様、ストーリー中では空気的な扱い?
こちらも本編中でデュエルシーンは現状まだ無いが、使用するカードは原作と同様に龍亞がD(ディフォーマー)デッキ、龍可が妖精族デッキと思われる。 - アンチノミー(グラサンの男)
謎の男。イリアステルの一員。天枷研究所にて水越博士を黒い桜から救助した後しばらく鬼柳達と行動していたが、学園に設置されたゼロリバース発生装置の存在を知ると、それ止めるべく水越博士と行動を開始する。
こちらも本編中でデュエルシーンは現状まだ無いが、使用するカードは原作と同様に機械族としても扱うモンスター効果を持つテックジーナス・デッキか。 - 雪村杏
鬼柳のガールフレンド。音姫・由夢に代わる本作のメインヒロイン。ストーリー中でも様々な形で鬼柳をサポートし、小恋・茜と協力してセキュリティ犯罪者を撃退する活躍も見せた。
使用するカードは氷結界を主軸としたデッキ。 - 朝倉音姫
サテライト初音島の、桜の護り手。鬼柳と由夢の姉。敵の術中にかかった妹・由夢を救うべく奮闘中。
使用するカードはライトロード。切り札はライトエンド・ドラゴン。 - 朝倉由夢
鬼柳の妹。鬼柳達と一緒に行動中だが、敵の術中にかかってしまい、姉である音姫と「闇のデュエル」をする事になる。
使用するカードは闇属性をメインとした魔法使い族などで構成されたデッキ。切り札はダークエンド・ドラゴン。 - 月島小恋
杏・茜とは親友同士で、雪月花と呼ばれる仲。鬼柳達と一緒に行動しているが、現在は敵の術中にかかり・・・?
使用するカードはナチュルを始めとするカード。 - 花咲茜
杏・小恋とは親友同士で、雪月花と呼ばれる仲。藍という死に別れた双子の妹がいるらしい・・・?
使用するカードは、ジェムナイト。杏、小恋との3人で、さらなる力を発揮する。 - 白河ななか
鬼柳達と一緒に行動している、学園のアイドル。ダークシグナー・ディマクを追い払った事もある程の腕前。
使用するカードはハンデス、リチュア等。
また少々変わった血筋故か、さくらや音姫達とはまた違った力があるらしい? - 天枷美夏
天枷研究所でかつて製造された、少女のロボット。鬼柳達と一緒。μ達(ライディングロイドver.)の司令塔?
使用するカードは機械族サイバージェネレーター、及び遊星から一部譲り受けたカードなど。 - 沢井麻耶
鬼柳達のクラスの委員長。一時は黒い桜に操られ鬼柳達と敵対していたが、美夏とのデュエルに敗れ正気に戻った後は美夏と行動を共にし、鬼柳達と合流後は一緒に行動する。
使用するカードは美夏とほぼ同じと思われるが、敵に洗脳されていた時はダークフラワーの持つカードを使用していた。(現在はそれらのカードを持っていない) - エリカ・ムラサキ
黒い桜に操られていたが、ジャックとのデュエルに敗れた後はジャック達に協力し、やがて敵として立ち塞がったかつての部下・フローラと再会した折には彼女とのデュエルにも勝利を収める。
使用するカードは、帝シリーズを中心としたデッキ。 - 高坂まゆき
音姫の親友。黒い桜に操られていたが、杉並とのランニングデュエルに敗れ現在は気絶中。
使用するカードはトラグニティ等。 - 小鳥遊まひる
風見学園に存在する幽霊。
黒い桜に操られるも、デュエルで敗れ正気に戻り現在は学園で留守番(学園から出られない)。 - 板橋渉
鬼柳達の親友。鬼柳達と一緒に行動中。
本編中でデュエルシーンは現状まだ無いが、使用するカードは凡骨ビート等と推測される? - 桜内義之
物語の前日談にて桜の木に眠りについていたが、謎の敵が襲撃した折に遊星の身体を借りて一時的に復活、敵を撃退する。やがてさくら達の力添えで正式に復活し、現在は杉並と行動中。
使用するカードは桜シリーズ(本作オリジナル)を主軸としたデッキ。 - 杉並
鬼柳達の親友にして、謎の多い男。朝倉純一とは50年以上に渡って親交があるらしい?
まゆきとのランニングデュエルでは魔轟神を披露したが、使用するカードは他にもあるかもしれない。余談だが、杉並もイリアステルの一員である。 - 朝倉純一
音姫・由夢の祖父にして、桜の護り手。桜が悪用された事を知ると、彼もまた行動を起こし、アイシア・杉並と再会した後はゴドウィンから受け取った謎のカードの力で若返りを果たす。鬼柳達とは別行動中。 - 芳乃さくら
鬼柳の保護者にして、魔法使いの血を引く存在。
かつてサテライト初音島に枯れない桜を植えた人物でもある。鬼柳達や純一達とは別行動中。 - アイシア
芳乃さくらと同様の、魔法使いを使命を持つ女性。
さくらや義之と同様に桜カードを使用し、切り札は「桜の大賢者・ソメイヨシノ」。 - チームラグナロク(ハラルド&ドラガン&ブレイブ)
さくらやアイシアの協力者。二人と同様に、北欧地方の出身。シグナーや魔法使いの力と似た「ルーンの瞳」という左目を持っている。使用するカードは、極星シリーズ。 - 牛尾哲
セキュリティ犯罪者を捕縛するべく、鬼柳達と別行動中? - 水越舞佳
天枷研究所の研究員。アンチノミーと共に、学園に設置されたゼロリバース発生装置を止めるべく行動中。
イベールという名のμを従者として連れている。 - 朝倉由姫
朝倉音姫、由夢の母親。本編では既に鬼籍だったが、生前に魂の一部を「枯れない桜」に封印ししていた。
「ダークフラワー」の術中に嵌った新生満足同盟を助ける為に遊星の前に現れた。
ダークフラワー(桜の悪意の化身)、及び協力者など
- ???(名称不明)
桜の悪意の化身・ダークフラワーの総元締め。枯れない桜に集積した悪意・邪な願いを吸い上げて、サテライト初音島に漆黒の桜の花「闇桜」を咲かせる。 - 封魔輪廻(コートの影)
ダークフラワー幹部「闘封神鬼」の筆頭。鬼柳や遊星達を謎のマジックアイテムで手に掛ける。 - シャルヴァ(大柄な影)
闘封神鬼の1人。遊星とのデュエルの末に敗れる。敵幹部で最初に倒された人物だが、消滅する間際に後述するスヴァロギッチの動向についてを教えた。 - スヴァロギッチ(長髪の影)
闘封神鬼の1人。サテライト初音島にあるセキュリティの施設から犯罪者達を解放し自分達の手先として利用、さらに学園にゼロ・リバース発生装置を設置した張本人。最後は鬼柳とのデュエルに敗れ消滅。 - ドゥアガー(小柄な影)
闘封神鬼の1人。所有するデュエルディスクに特殊なカードをセットする事で、様々な力を発動する。
ストーリーでは、謎のカードを使用して新生満足同盟メンバー同志で同士討ちを発生させる。 - インドラ
ダークフラワーの構成員。鬼柳達の前に最初に姿を見せた敵で、音姫を枯れない桜の生贄にするべく鬼柳達の下へ強襲するが撃退されてしまい、最後は自分自身が生贄にされてしまった。 - 淡墨
ダークフラワーの構成員。彼曰く「インドラと同等くらいの地位」のこと。初音島の危機に駆け付けたアイシアの前に立ちふさがったが、アイシアとのデュエルに敗れ消滅。 - ルドガー・ゴドウィン
ダークフラワーの協力者。プラシドと交戦後、共倒れとなって消息不明。再登場するかは不明。 - ロットン
セキュリティからの協力者。鬼柳に倒された借りを返すべくダークフラワーの手先として襲いくるも、雪月花とのデュエルに敗れリタイア。 - ディマク
セキュリティからの協力者。ルドガー達と共にセキュリティ収容所を脱走し鬼柳達を狙うが、ストーリーにあまり登場していない為に現状や詳細は不明。 - チーム・カタストロフ(ニコラス&ハンス&ヘルマン)
デュエルチームの3人組。
犯罪者集団の第1波が鬼柳達を襲撃した際には居合わせず、やがてさくらが義之を桜の力で復活させるとそれを妨害するべくさくらの前に姿を現した。しかしチームラグナロク(ハラルド)とのデュエルに敗れ3人共リタイア。 - フローラ・クエイシー
エリカ・ムラサキのかつての従者。とある事件より捕われの身であったが、ダークフラワーによって解放された後は彼らに手を貸すようになり、エリカを付け狙う。やがてエリカと再会しデュエルを果たすも敗北、正気に返った後は彼女達の前から一旦姿を消した。再登場については未定。 - 音夢の影
敵の術中に堕ちた純一の前に姿を見せた、少女時代の音夢の姿をした幻影。
枯れない桜の記憶を元に生み出された。 - 闇鬼柳
敵の術中に堕ちた鬼柳の精神世界の前に姿を見せた、ダークシグナー以前の鬼柳をイメージした幻影。 - 闇遊星
敵の術中に堕ちた遊星の精神世界の前に姿を見せた人物。自らを「“絶望の未来”から来た不動遊星」と名乗るが・・・ - 闇アイシア
敵の術中に堕ちたアイシアの精神世界の前に姿を現した人物。アイシア曰く「“魔法の力”が全てを幸せに出来る、と信じた頃の私」とのこと。 - 花咲藍
敵の術中に堕ちた花咲茜の前に現れた双子の片割れ(妹)。既に故人となっているが・・・ - ヴァニオス&ヴァニアス
ダークフラワーの構成員。ドゥアガーに付き従う、双子の妖魔。
ななかと小恋へそれぞれ憑依し、互いの心の闇を増大させ不仲を引き起こすが・・・? - 鬼柳零
桜の思念の中に存在する、「鬼柳の父親」を名乗る謎の男。精神世界へ迷い込んだ鬼柳の前に姿を見せた。
念のため断っておくと、本作オリジナルの人物。
その他のキャラクター。(主に敵にも味方にもなりそうな人達)
- ホセ
- プラシド
- ルチアーノ
風見学園自転車部の構成員かつイリアステルの一員。プラシドは偶然出くわしたルドガーと交戦後に復活、ルチアーノと共にまゆきの身柄を音姫達へ届けた後姿を消す。ホセは杉並に「長官」と呼ばれているらしいが? - レクス・ゴドウィン
風見学園理事長。さくらとは少なからず親交があるらしい。
杉並達にデッキを渡した後は、独自に行動しているようだが詳細は不明。 - パラドックス
サテライト初音島へ現れた謎の男。素性や行動目的など、一切が不明。独自の思惑をもって行動中と思われる。
登場人物達との関わりは、鬼柳が封魔に襲撃された時に姿を見せたくらいだが・・・? - Z-ONE(ゾーン) アポリア(プラシド、ホセ、ルチアーノ)、杉並、アンチノミー、パラドックスの上官にしてイリアステルのリーダー。破滅の未来からきた謎の男。今作ではダークフラワーの計画を阻止するため未来からやってきた。
オリジナルカード
この作品でも、オリジナルカード(以下、オリカ)がたくさん登場している。その数はかなりのものとなっており、ここですべてのカードについて書くとおさまりきらないので、ここでは物語に大きくかかわる2つのカテゴリーについてまとめておく。
桜シリーズ
桜内義之、芳乃さくら、アイシアが使用するカード群。それぞれのカードに「桜」の名がつく。
桜カードといっても、こちらとは無関係です。
- 特殊召喚が主な戦術。
- アドバンス召喚(生け贄召喚)からのシンクロを得意とする。
- 「桜」と名の付くモンスターが破壊された時、デッキからそれ以下のレベルを持つ桜モンスターを手札に加える効果が付く。
- チューナーは通常召喚すればそのターンはシンクロ素材とする事が出来ない為、手札にあれば腐ると言われている。
- その為、サポートカードには手札の桜モンスターをデッキへ戻し、カードを2枚ドローする・・・など、コストが手札のモンスターを使うのが多い。
・・・とのこと。
ダークフラワー
ダークフラワーの幹部が使用するカード群。全てが闇属性、植物族。幹部はそれぞれ「ダークフラワー ~」といった名のレベル9のモンスター を1枚ずつもっている。それらは、通常召喚できず、特殊召喚するために3体のリリースが必要となるため、ダークフラワーは、そのリリース素材をそろえる速さが特徴といえるだろう。
ストーリー本編(過去ログ)
以下、掲示板で進行したストーリーの過去ログを掲載。(現在、レス番>>2224まで。追ってまとめていきます)
最初から読みたい方、及び読み難くて読むのを途中で断念した方のために。
【1章:サクラサクミライコイユメ】
【本編より数年前の出来事・・・】
仮面の男「ハハ、さらばだ歴戦のデュエリスト達よ・・・。」
仮面の男「何だ!?時間移動のせいで次元が歪みだしただと?クッ・・・」
ジャック「俺のホイール・オブ・フォーチュンの調子が悪いぞ!遊星!」
クロウ「俺のブラックバードもだ!」
遊星「分かったから少し待ってくれ・・・、アレは何だ?」
ジャック「波・・・だと?」
クロウ「おいおい、こんな所に波がくるわけ・・・て近づいてきてんじゃねーか!!」
3人「「「うわぁぁぁ!!!」」」
・・・一方初音島では
杏「義之、今日はごはんどうするの?」
義之「いや、音姉が弁当作ってくれたから」
茜「あれれ~、愛妻弁当かな、義之くーん。これはヤバイよ!小恋ちゃん!」
小恋「ど、どうして私なの!」
杉並「同志桜内よ・・・」
少年「うぉ!会話してる途中に入ってくんな!」
杉並「板橋もだ」
渉「は?俺たち?」
杉並「どうだ?今年の体育祭は、どかんと一発大きなことをやってみないか?」
少年「俺は音姉に迷惑かけちゃいけないんだよ」
小恋「あわわ~!!!」
渉「どうした?月島?」
小恋「教室の真ん中がゆがんでる~!」
渉「おいおい何言って・・・ って人が出てきた~!!??」
・・・
渉「ん、おっといけねぇ。昔の事を思い出してたか・・・ そういえば遊星や鬼柳達とあんな感じで出会ったんだっけなぁ・・・で、あれ誰だっけな?1人だけどうしても思い出せねぇ・・・」
渉「あーあ、ヒマだなぁー、こんな時に彼女がいたらなぁー今頃あーんな事やこーんな事を・・・」
???「それって、どんな事だ?」
渉「それはとてもじゃ無いけど、口には・・・って、誰だよ」
???「お兄ちゃんはモテないんだね」
渉「うるせー、お前みたいなチビに言われたくないやい」
???「チビって何だよ、俺にはちゃんと龍亜って名前があるんだい」
渉「おーおー、その龍亜、年上に対しての口の聞き方ってモンがあるだろう。お兄ちゃんが鍛え直してやろうか、あぁ?」
龍亜「うっ・・・・何か強そうなオーラを放っているけど、何故か勝てるような気がしてきた」
渉「なにっ、喧嘩で勝とうとでも言うのか、このお子様は」
龍亜「喧嘩は無理だよ、だって俺、小学生だし、それじゃぁデュエルでどうだ」
渉「いいねー、だったら経験の差と言う物を見せてやろう」
「「デュエル!」」
・・・
そして別の所では・・・。
【商店街にて】
鬼柳「何で俺が荷物持ちなんて・・・ こんなんじゃ・・・満足・・・できねぇぜ・・・」
由夢「兄さんが負けるのがいけないんじゃないですか?私達に最初にデュエルを挑んできたのは兄さんの方ですよ」
杏「勝てない時は、何度デュエルしてもホントに勝てないものね・・・鬼柳・・・」
鬼柳「くっ、おのれぇ・・・!こうなったらデッキからアイツらを呼び出してこの荷物を・・・あン?」
鬼柳「あそこにいるのは・・・ 杉並?」
・・・
由夢「兄さん、何処にいるのー!」
由夢「はぁ、まったく兄さんったら何処でほっつき歩いてるんだか。」
???「あのー」
由夢「あ、はい。」
???「すみません、私と良く似た双子の兄の龍亜って子を捜してるんですけど、見かけませんでしたか?」
由夢「貴方、お名前は?」
???「私、龍可っていいます。」
由夢「それにしても、お兄ちゃんと二人?」
龍可「いえ、私、今日は龍亜とアキさんっていうお姉さんと一緒にこのサテライト初音島へ訪れたんです。」
由夢「へぇー。」
龍可「でも、アキさん女の人と一緒にいる遊星を見つけるなり急に私たちを置いて何処か行っちゃって・・・。」
由夢「えっ、遊星さんと知り合いなの?」
龍亜「え、遊星を知ってるんですか。」
由夢「知ってるも何も、私の兄さんの仲間(クラスメイト)だもの。」
龍可「へー、そうだったんですか。」
由夢「良かったら、立ち話も何ですし、デュエルでもしませんか?」
龍可「良いですね・・・!」
「「デュエル!」」
・・・
【サテライト初音島某所・1人になった龍亞】
龍亞「結局あのお兄ちゃんは負けて泣いて帰ったけど、それにしても遊星はどこに行ったんだろう。見かけてすぐに追いかけたけど、また見失ったし、ハァ、龍可ともはぐれて、良いこと無しだな」
???「何をしているんだ、龍亞」
龍亞「そ、その声は・・・遊星」
遊星「龍亞?・・・龍可はどうした?」
龍亞「それが・・・・・・」
数秒後
遊星「そうか、はぐれてしまったのか」
龍亞「うん・・・どうすればいいんだろう、見知らぬ男の人に声かけられていないかな、連れ去られていないなかな、俺は心配で・・・」
遊星「・・・大丈夫だ、ここの島の人は全員優しい。例えどんな事があってもそんな小さな女の子を見捨てるような事はしない、だから安心しろ、俺も龍可を探すのを手伝うから」
龍亞「遊星・・・・」
遊星「それじゃ行こう、龍可を探しに」
龍亞「うん」
しばらくして
ななか「アレ、アレって遊星くんじゃない・・・って遊星くん、何小さな男の子と手を繋いで・・・そしてその男の子・・・誰」
小恋「えー遊星くん、そんな趣味が」
ななか「小恋、セキュリティを」
遊星「待て、誤解だぁーーーーーーーーーーーーーー!!」
・・・
【同時刻・由夢と別れた龍可】
龍可「デュエルに夢中で龍亞を探してる事忘れちゃった、急いで龍亞を探さないと」
???「何してるんだ?龍可」
龍可「あ、ジャック、龍亞見なかった?」
ジャック「ああ、あいつか知らん、俺も遊星を探していたんだがカフェでゆっくりしてる間にどこかはぐれてな・・・」
龍可「そう・・・じゃあ一緒に遊星と龍亞を探さない?」
ジャック「任せろ!このジャック・アトラスに成し遂げられないものなどない!」
数分後・・・
音姫「ん?あれってジャック君じゃない?何で子供を釣れて歩いてんだろう」
まゆき「さぁ?もしかしたら案外ジャックってああいう子が好きだったりして・・・」
音姫「え!?ジャック君ってそういう趣味だったの?速く警察に連絡してあの子を助けないと」
ジャック「MA☆TTE!これは誤解だ!俺は遊星を・・・!」
・・・
【同時刻・サテライト初音島住宅街】
???「ハア。龍可と龍亞、何処にいっちゃったのかしら・・・」
鬼柳「あれ、お前アキじゃねえか。」
十六夜アキ「あ、鬼柳。」
鬼柳「こんなところで何してるんだ?」
アキ「龍亞と龍可を見失っちゃって、今探している所なの。」
鬼柳「だったら、一緒に探しに行くしかねぇ!」
数分後・・・
茜「ん?あれって鬼柳(or京介)君じゃない?」
杏「・・・なんか女の人と一緒にいるわね。」
茜「あれはぜーったい浮気よ。杏ちゃん。」
杏「・・・氷結界の龍トリシューラ。」
杏「鬼柳へリアルダイレクトアタック」
・・・
【サテライト初音島・商店街】
由夢「全く、兄さんは杉並君をみるなり荷物をモンスター達に持たせるし、杏先輩も、茜先輩を見るなりそっちに行っちゃうし、どうしてこうなるの・・・かな」
そのとき、近くで鬼柳が杏のトリシューラのリアルダイレクトアタックを目撃した。
由夢「・・・そうだ、近くのカフェにでも行こうかな、龍可ちゃんの事も気になるし」
その頃、遊星
牛尾「・・・そうか、大変だったな遊星」
遊星「何故俺が・・・・俺が誘拐犯扱いに」
牛尾「まぁ龍亞と手を繋いでたら、女子からはそう見られるだろうな」
蟹「オ・・・オレハ、ケッシテユウカイナドハ・・・」
牛尾「とにかく落ち着け、龍亞はななかってヤツが面倒を見るって言っていただろ、だからもうここからは解放してやるから、な?」
遊星「・・・ああ」(遊星退場)
牛尾「ったく、アイツが誘拐などおかしいとは思ったが、そう言う事だったのか」
警官「牛尾さん」
牛尾さん「どうした」
警官「ジャック・アトラスが幼女誘拐の疑いで逮捕されました」
牛尾「? ・・・・とりあえず、連れてこい」
・・・
牛尾「まったく・・・いつぞやの偽者騒動の次は幼児誘拐と間違われたってか?普段の行いが悪いと言うか、悪人面様様というか・・・(呆)」
ジャック「凡人共には解らんのだ・・・」
牛尾「もう誤解されるような事は起こすなよ・・・お前も行ってよしっと」
(ジャック退場)
牛尾「ふ~ぅ・・・こういう時って、大体何か起こる前触れだよな・・・」
(上記と同時刻、島内のとある場所)
美夏「何だ貴様!こら、やめれ~!」
青年「へぇ、これが人間型ロボットか・・・何だかDホイール以上に興味深いなぁ」
女性「ブルーノ君とは貴方かしら?」
ブルーノ「? えーと・・・僕に何か用ですか?」
女性「私は天枷研究所で研究員を務めている水越という者だけど、これから少し私に付き合ってもらっていいかしら?」
・・・
【島内のとある施設にて】
その頃、島のとある保育所
さくら「うん、ありがとうクロウ君」
クロウ「良いって事よ、このクロウ様にかかればガキ共の世話ぐらいどおって事ねーよ」
さくら「そうだね・・・・・」
クロウ「どうした、さくらさん」
さくら「うん、クロウ君の声を聞くと、何故か義之くんの事を思い出すから・・・」
クロウ「・・・そうか、そう言えば杉並も昔言ってたな、俺と桜内は声が似ているって」
さくら「・・・京介くんは、何て言っている?」
クロウ「アイツには話さない方が良いと思う、何故なら・・・」
さくら「・・・うん、分かってる。今覚えているのは私とクロウ君、そして遊星君たちに音姫ちゃん達だけだと思うから」
クロウ「・・・・だが、いずれかまた、帰ってくるさ。どうせアイツの事だ、何もなかったかのように、さ」
さくら「・・・・うん」(涙がポロリ)
生徒A「・・・おいクロウ、何俺達の理事長を泣かしてんだ」
クロウ「・・・・・あぁ」
生徒B「覚悟は出来ているんだろうな」
クロウ「・・・ここにもお世話をしなきゃいけねーガキ共がいたぜ。と、言うわけでさくらさん、俺はここでおいとまさせていただくぜ。さぁ来い、ガキ共!」
生徒「うぉりゃーーーーーー」!
・・・
(数年前を思い出すクロウ)
鬼柳「何故だ義之!お前が消える事なんて無いはずだ!?それなのに・・」
義之「・・・ごめん、でも俺は、救いたいんだ、大事な友達を」
クロウ「義之!!」
遊星「義之!!」
鬼柳「義之ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
クロウ「・・・って、何を思い出しているんだろうな。だが、あの時もっと俺達が強ければ・・・・・」
ドン
クロウ「ぎゃぁ、いってーな、気をつけろ!」
ひったくり「クッ」
クロウ「あ、逃げやがった・・・ん、何だ、この荷物は」
警官「追いついたぞ、ひったくり」
クロウ「うぉっ、何だ」
警官「観念しろ」
クロウ「ちょっと待て、俺は何もやっていないんだー!」
牛尾「そうか、お前も間違えて」
クロウ「クッ、俺は何もやってないのに」
牛尾「ったく、遊星、ジャックに続いてクロウと来たか」
クロウ「遊星とジャックもここに来たのか?」
牛尾「ああ、だがもうここにはいない。俺が帰って良いと言ったから。もうお前も行ってよし」
クロウ「・・・何だか、次は鬼柳が来そうだな。この流れで行くと」
牛尾「だろうな、この流れで行くと」
・・・
警官「牛尾さん」
牛尾さん「どうした、次は鬼柳が連れてこられたのか?」
警官「いえ、鬼柳は先ほど重傷で病院に運ばれました」
クロウ「・・・何やってんだ、アイツは」
牛尾「・・・大体は分かる。女ってモンは、怒らせると怖いからな」
苦労人「・・・確かにな。鬼柳のヤツ、杏を怒らせたな」
【その夜、芳乃家】
鬼柳「・・・と言うわけで、ここに集まってもらったのも他でもない」
杉並「大体は分かった。その痛々しい体を見る限り、何か面白そうな事が起こると」
遊星「・・・それで、何を行うつもりなんだ、鬼柳」
満足「奴らにとっておきの復讐をしてやる。俺をあそこまで痛めつけた、俺の復讐の業火はもう止まらねーよ」
クロウ「落ち着け鬼柳、どうせ今から何かをやったって、返り討ちにあうのが目に見えている」
鬼柳「だがな、そんなんじゃ俺は満足出来るわけがねーだろ。だから今夜、奴らに対して、デュエルを行う事にした」
龍亞「そ、それって、女子VS男子のデュエルになるんじゃ」
遊星「・・・龍亞、いつの間に」
龍亞「そ、そりゃさっきまでななかって人と一緒にいたけど、俺が少し汗をかいているからって一緒にお風呂に入らされて・・それでここまで逃げて」
男子一同「何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
龍亞「な、何だよ」
鬼柳「おのれななか、龍亞にそんな羨ましい事を」
渉「そうだそうだ、羨ましすぎるぞ龍亞」
遊星「・・・龍亞、良かったな」
クロウ「・・・ま、まぁ鬼柳、そのデュエルってのは、どんな感じのデュエルなんだ?」
・・・
一同「・・・」
杉並「ほほ~う、それはまたオツな発想をする。今度もでかい花火が上げられそうだなぁ、同志鬼柳よ?」
ジャック「面白い!キングのデュエルを見せてやろう!」
ニセジャック「さあ、この俺を存分に楽しませてもらおうではないか!」
渉「お前は相変わらずさりげなく出てくるな・・・」
鬼柳「俺を・・・ 満足させてくれよ!」
【同時刻、風見学園】
理事長「今見ても懐かしい校舎ですね・・・自転車部に所属していた頃を思い出しますよ・・・」
さくら「ホントに懐かしい話だね~ ていうかそれ、死ぬほど昔の話じゃないの~?」
理事長「たまには思い出にも浸りたくなるものですよ、芳乃学園長?」
さくら「まあそうだよね。じゃあ用が済んだのならボクはこれで失礼するね、ゴドウィン理事長」
理事長、改めゴドウィン
「さて、今はもう暫く芳乃学園長と彼らを見守る時でしょうか・・・」
・・・
【再び芳乃家】
鬼柳「・・・と言うわけで、作戦はこうだ!!」
杉並「なるほど、だがこっちの方が良いかもな」
・・・・ガサッ
鬼柳「誰だ!!」
クロウ「・・・・誰もいねーみたいだぜ」
鬼柳「・・・・気のせいか」
遊星「いや、気のせいではない」
ジャック「遊星、今までどこに行っていたんだ」
遊星「ちょっとな、スパイに発信器をつけさせに行ったきた」
【数分後、朝倉家】
杏「お帰り、小恋・・・」
小恋「あう~、私が男子の行動を探るなんて無理だと言ったのに」
アキ「それは仕方ないでしょう、あなたがじゃんけんに負けたのだから」
龍可「それで、龍亞達は一体何を」
小恋「そ・・・それは、この録音機に話し声を録音してあるから」
杏「聞きましょう・・・」
そして数分後
音姫「全く弟君ったら、夜中に襲撃デュエルをやろうだなんて」
杏「やっぱりあの性格だもの、あれだけやってしまったらただじゃ済まさないつもりでしょうね」
小恋「ふう、精神的に疲れたー」
(キラン・・・)
龍可「ん、その襟元に付いているその黒い物体は何?」
小恋「え、ええ、虫!!」
アキ「これは・・・・・!!発信器、しかも中にはマイク入りの、こんな物を作れるのって」
杏「遊星・・・・やってくれるわね」
・・・
アキ「で、どうするの?まさか私達のさっきまでの会話も聞かれていたによね?」
小恋「う、うぅ~・・・」
杏「最悪、小恋が録音した会話ももしかしたら、録音されているのを見透かした上でニセの情報を吹き込まれてる可能性も疑う必要があるわね・・・杉並が付いてるなら尚更」
龍可「何にしても、デュエルに負けるのは気分が悪いよ。絶対勝ちたいよね!そうでしょ!」
茜「でもま~あ、夜中に襲ってくるのならぁ、出迎えてあげるだけでしょ~」
杏「そうね。小恋は寝込みでも襲われるといいかもね」
小恋「杏ったら~!も~ぅ!」
アキ「でももうそろそろ来るかもしれない頃合いなのよね・・・準備だけはしておかないと・・・」
・・・
次の瞬間
\ドカーン!/\ドカーン!/\ドカーン!/
音姫「なに!何が起こったの!?」
アキ「しまった!既に先を越された!」
杏「・・・思ったよりも早かったわね。」
小恋「あう~」
茜「ま~あ、どうせ出迎えるつもりだったんだしぃ、皆も迎え撃つんでしょう~。」
龍可「そうね!皆、やりましょう!」
そんな中、爆煙から謎の人影が・・・
・・・
鬼柳「っと、不意打ちとは卑怯だな」
???「フン、俺をここまで追いやるとは、お前、ただ者じゃねぇな?俺のデュエルエナジーもそろそろ限界を迎えている頃だな、よし、ここは一旦引くぞ」
モブ「YES」
(謎の敵、逃走)
鬼柳「あ、オイ、デュエルを放棄するとは、満足出来ないな!」
遊星「後を追うな鬼柳!感じるんだ、奴らから途方もないオーラを」
鬼柳「・・・・・クッ」
杉並「だがどうする、さっきの爆発で恐らく女子共に気づかれているかもな」
満足「それでも、行くしかねぇ、さぁ、パーティの幕開けだ」
男子一同「オー」
遊星「・・・だが、さっきのヤツは一体何なんだ。鬼柳とデュエルしていたのを見ていると・・・・それにあのデュエル、何かおかしかった、まるで、相手を死に追いやるような・・・。何か、イヤな予感がする。今日何も起こらないにしても、また別の日に、何かが起こりそうな気が・・・」
・・・
【朝倉家】
杏「夜中だというのに、随分派手な登場をするのね。近所迷惑とか考えたらどうなの、鬼柳?それとも杉並かしら?」
音姫「ケンカはダメだよ、弟君!?デュエルならお昼でもいいでしょう?お姉ちゃんでよければ相手してあげるから!」
アキ「・・・? 何か、ヘンな予感がする・・・ あの人影、今呼んだうちの誰でもないようだけど、どこかで見たような・・・?」
???「ああその通り、残念だけど今名前を呼ばれた誰でもないよ。」
龍可「その声は・・・クロウ? でも髪型が違うような・・・」
(煙が晴れる)
驚愕の女子一同
「・・・弟君!?」「・・・義之くん!?」「・・・義之!?」
・・・
???「ああ。ようやく帰って来れたよ。そして音姉、寂しい思いをさせてゴメン、ずっと会いたかった」
音姫「弟君・・・!!(義之?に駆け寄る)」
遊星&鬼柳「行くな!!」
音姫「!? ・・・あれ?」
???「何だよ、つまらないな」
アキ「声が変わった!?・・・いや、雰囲気まで・・・まさか、さっきまでとは別人なの?」
音姫「あなたは弟君・・・じゃないの?」
鬼柳「雰囲気で解らねぇのか?そいつは義之なんかじゃねぇ!偽者はジャックだけで充分だぜ!」
ニセ&ジャック「「何だとォ!!」」
小恋「でも私何で・・・今日まで義之の事忘れてたんだろう・・・」
杏「それも確かに気になるわね。それはともかく・・・ あなた、何者?」
???「『彼』と同じく、桜から生まれ出でたもの、とだけ言っておこうかな。今日のところは」
・・・
一同「桜の木から・・・?」
鬼柳「あの枯れない桜の事だってのかよ?」
???「ああ、その通り。お前の保護者でもある芳乃さくらが深く関わっている、あの桜の木だ」
音姫「さくらさんが・・・?まさか貴方はさくらさんと関係があるの!?」
???「いや、彼女はこの島に桜を咲かせただけだ。そうだな、どうせ今回は挨拶がてらにここへ来ただけだから、詳しい話はまた後日にするか。ついでに言えば、朝倉音姫も連れて帰られれば尚良かったんだが」
杏「何の話をしているの・・・?」
鬼柳「いずれ暇な時にでも話してやる。だが今俺は、こいつに話があるんでなァ!」
ジャック「その通りだ!行け、我が魂!レッドデーモンズドラゴン!」
???「・・・(何者かを召喚)」
ジャック「ぐわあああ!」
鬼柳「何!?レッドデーモンズが一撃で!?」
遊星「それに、奴が何をしたのか、それとも何かを召喚したのか・・・全く見えなかった・・・!」
???「今日はこれでお暇しよう。さっきの話の続きを聞きたければ、3日後に枯れない桜の所へ来るといい。面白い物を見せてやるぞ・・・」
(???闇の中へ消失)
鬼柳「待ちやがれ!!」
・・・
【同時刻・別の場所にて】
仮面の男「ここは・・・、そうか、先程の時間移動の際に空間が歪み別次元と繋がったようだな・・・」
(静寂・・・・・)
仮面の男「だが、そのせいで色々と厄介なことも起こっているようだ。別の次元と次元が繋がれば人間関係・人物の存在、そして記憶、それらが1度全てばらばらになり、元に戻る。しかし・・・必ず『今まで通りに』戻るとは限らない・・・」
(再び静寂・・・・・)
仮面の男「まぁ、しかたあるまい。こうなった以上、私にも何もできない・・・。記憶や繋がりを戻す事ができるのは己のみだからな・・・。」
仮面の男「・・・だが、『ほぼ完全に存在が消え記憶に残っているかもわからない者』が元に戻るには、相当な繋がりが必要になる。さて、こんな所に長居は無用だ・・・さらばだ・・・」
・・・
【上記と同時刻・島内のまた別の場所】
????「もう訪れることはれる事はないと思っていた・・・」
(静寂・・・・・)
????「かつて大好きだった皆がいたこの初音島に今、異変が起き始めている・・・」
????「でも、今の私は人々からの記憶や繋がりを失い、生と死の狭間にいるような存在・・・」
(再び静寂・・・)
????「あなたならどうするのかしら?ねえ、さくら・・・」
・・・
【再び朝倉家】
鬼柳「・・・消えた」
???「面白くない、こんな奴ら今のうちに倒しとけばいいのに」
遊星「!!誰だ」
???「俺か、俺はインドラ、ダークフラワーのメンバーだ!」
鬼柳「ダークフラワー、それがお前らのチーム名か」
インドラ「あぁ?そんな甘ったれた物じゃねぇよ、その組織の名前だ」
クロウ「組織だと!!」
インドラ「野郎め、ここでコイツ等を潰さなくて何になる。そこでだ」
パシュ 音姫「きゃぁ!」
鬼柳「音姫!」
インドラ「さぁ、コイツの命が欲しければ、俺とデュエルしな」
遊星「クッ・・・・」
・・・守りたい
遊星「!!」
クロウ「どうした、遊星?」
遊星「・・・俺が相手だ」
鬼柳「!!どうしてだ遊星、俺に」
遊星「いや、俺が相手だ!!」
インドラ「面白い、お前が負けた場合は」
遊星「さっさと始めろ」
インドラ「・・・・図々しいヤツめ、後悔するといい」
遊星&インドラ「「デュエル!」」 {LP 4000VS4000}
・・・
インドラ「まずは俺のターンだ、俺はチェーンフラワー・ホルスを召喚{ATK1800}カードを1枚伏せて、ターンエンド」
遊星「・・・人の大事な姉を人質にして、ただで済むと思うな!」
鬼柳「ゆう・・・せい」
遊星「俺のターン、相手フィールド上にのみモンスターが存在する時、『桜の騎士 チェリーン』は特殊召喚できる{ATK1500}」
杏「!!桜シリーズ、まさか」
鬼柳「義之なのか?」
遊星「さらにそのモンスターをリリースして、桜を咲かせる子人をアドバンス召喚{ATK2000}。さらにこのモンスターが召喚に成功した時、デッキから桜と名の付いたレベル3以下のチューナー1体を特殊召喚できる。チューナーモンスター、桜の種・チェランド・シンクロンを特殊召喚{ATK1200}」
杏「何て展開力、これが桜シリーズ・・・」
「レベル5の桜を咲かせる子人に、レベル3の桜の種・チェランド・シンクロンをチューニング〈☆5+☆3=☆8〉桜舞う夜の礎が、大地を奮わす桜の戦士を呼び起こす、現れよ、闇の桜。シンクロ召喚、相手を蹴散らせ、桜の戦士 チェリング・ウォーリア{ATK2700}」
インドラ「・・・だが、俺は罠カード、奈落の・・・」
遊星「このモンスターの効果発動、相手が罠カードを発動した時、手札の桜と名の付くモンスター1体をデッキに戻す事により、その効果を無効にし、破壊する」
インドラ「な・・・なに!!」
遊星「バトル、桜の戦士 チェリング・ウォーリアで、チェーンフラワー・ホルスを攻撃、桜の舞」
インドラ「クッ・・・・」{LP4000→2800}
・・・
遊星「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」
インドラ「・・・調子に、乗るな!!俺のターン・・・っふ」
鬼柳「!!何がおかしい」
インドラ「まさか3ターン目でコイツを呼べるとは」
遊星「!!ま、まさか・・・ヤツを」
インドラ「俺はまず、手札のチェーンフラワー・ダイスを召喚{ATK0}そしてこのモンスターが召喚に成功した時、デッキから同名モンスター2体を特殊召喚」
ジャック「一気に3体のモンスターを揃えただと!」
インドラ「そしてその3体を除外する、見せてやる、コイツがお前を再び桜の中へ封じ込めてやる。ダークフラワー・シード」
地響きと共に、巨大な種のモンスターが登場。
ダークフラワー・シード「キシャァァァァァァァァァ」
渉「な・・・ななな何だコイツは」
インドラ「コイツが、俺の持つダークフラワーの1体、闇の花の種だ{ATK3000}。ダークフラワー・シードの効果発動、1ターンに1度、相手フィールド上に存在するモンスター1体の攻撃力を半分にする事ができる」
遊星「なに!!{ATK2700→1350}
インドラ「バトル、ダークフラワー・シードで、桜の騎士 チェリング・ウォーリアを攻撃、ダーク・ドレイン」
遊星「ぐぁぁぁぁぁぁ!」{LP4000→1350}
一同「義之!!」
インドラ「俺はターンエンド。諦めな、このままお前は負けるのが確実なんだよ?」
遊星「・・・だが、俺は諦めない。体を貸してくれた遊星のため、そして俺が勝つと期待している奴らの為に、俺は・・・負けられない!!」
・・・
遊星「お前のエンドフェイズ前に、俺は効果を使わせてもらう。このモンスターが破壊され、墓地に送られた場合、デッキから桜と名の付くモンスター1体を手札に加える。それにより、俺は桜の花びらの妖精を手札へ」
インドラ「だからどうした、お前のライフはすでに風前の灯火なんだよ」
遊星「それはどうかな」
音姫「・・く、口調が変わった?」
遊星「お前は自分の勝ちを見過ぎた。お前は義之の戦略にまんまとはまった訳だ。見せてやれ義之、俺達の、絆を」
・・・・あぁ
遊星「俺の・・・タァーン、桜の花びらの妖精の効果発動、このモンスターは手札に加わった場合、自分のスタンバイフェイズで特殊召喚できる。来い、桜の花びらの妖精{ATK900}そしてそのモンスターをリリースして、桜の魔術師をアドバンス召喚{ATK2100}そしてこのモンスターの召喚時、デッキからチューナーを特殊召喚、桜の種・チェーリン{ATK100}」
小恋「す・・・凄い、モンスターがどんどん展開されていく」
遊星「そしてチェーリンが特殊召喚された時、墓地のレベル5の桜モンスターを手札に加える。レベル6の桜の魔術師にレベル1の桜の種・チェーンをチューニング〈☆6+☆1=☆7〉」
ジャック「・・・特と見せてもらおう、お前が俺達に見せる想いを」
遊星「桜満開に咲く時、集えし魔法が集結する、現れよ、希望の魔法。シンクロ召喚、来い、桜の森のウィッチ{ATK2500}」
インドラ「無駄無駄無駄、コイツに勝とうなど」
遊星「ウィッチの効果発動、手札の桜と名の付くモンスター1体をデッキへ戻しその攻撃力を得る、俺は手札の桜を咲かせる小人をデッキへ、そして攻撃力を得る{ATK2500→4500}」
インドラ「ば・・・バカな、攻撃力4500だと!?」
・・・
遊星「バトル、桜の森のウィッチで、ダークフラワー・シードを攻撃、ブロッサム・イリュージョン!」
インドラ「ぐぁぁぁぁ、まだだ、このモンスター効果・・・」
遊星「そして罠発動、集えし願い。桜と名の付くモンスターが戦闘によりモンスターを破壊した場合、相手はこのターンのエンドフェイズまでモンスターを特殊召喚する事ができず、攻撃を行ったモンスターの元々の攻撃力を半分にする事により、もう1度攻撃できる」
インドラ「んな!?」
遊星「これが・・・」
義之「俺達の・・・」
遊星&義之「絆だ、{ATK4500→1250}」
インドラ「猪口才な!」
遊星&義之「そしてモンスター効果発動。このモンスターの攻撃力が変化した場合、その攻撃力を元に戻す事ができる{ATK1250→2500}」
インドラ「・・・・ちぃ、今日はここまでか」{LP1300→0}
インドラ「フン、今日はここまでで勘弁してやる。だが次に会う時、ただじゃ済まさねぇぞ?」
クロウ「待て・・・」
(インドラの体が砂と化して消える)
鬼柳「・・・消えた」
遊星「・・・今はここまでか・・・・」
小恋「義之!!」
遊星「俺の・・・限界が・・・来たようだ。だから・・・これだけ・・・お願いしても・・・良いか」
音姫「・・・・何」
遊星「桜を・・・頼む」
ガクリ
一同「義之」
遊星「・・・・義之・・・分かった、俺達は奴らと戦う。待っていろ義之、必ず俺達が・・・」
鬼柳「救ってみせる」
遊星「鬼柳!ああ、絶対に救って見せよう。仲間として、友として!」
・・・
由夢「さっきまでの遊星さん・・・まさか、兄さんなの?何だか、懐かしい雰囲気を感じた・・・けど」
鬼柳「まあ、そんなトコだろうかな。もう1人のお前の兄貴・・・懐かしかったかよ?」
由夢「な、何を言うんですか兄さんは!」
クロウ「しかし、奴らは3日後、あの桜の木へやって来いと言っていたな・・・奴らの仲間が他にもいて、そこで出迎えてくれるってか?」
ジャック「フン、ならばまとめて叩き潰すまでだ!」
小恋「あれ・・・ また、誰か来たよ・・・?」
鬼柳「何!?ならば、今度は俺が相手に」
女性「どうしたの京介君?ボクとデュエルがしたくなったの?嬉しいな~」
音姫「さくらさんだったんですか・・・ 驚かさないで下さいよ、ただでさえ暗くて見えにくいのに・・・」
さくら「まあここで立ち話というのもナンだし、これからボクの家でみんなでお茶でも飲まない?」
・・・
【同時刻、静寂に包まれた枯れない桜にて】
大柄な人影「3日後というのは、早すぎたのではないか?」
長髪の人影「そうでもないだろう?どうせ完成するまで多少の誤差はあっても、3日後より遅れる事はないはずなんだし」
小柄な人影「ところでインドラは何処?また一人で何かやらかしに行った?」
長髪「さっきうちのリーダーの後について行ってたような気がするが?」
???「成る程、私に代わって事を成し遂げようというわけか・・・」
コートを着た人影「・・・来たようだ」
(砂の中からインドラが帰還)
大柄「いつもより遅かったではないか?」
インドラ「まさかこの俺がしくじるとはね・・・だが、次は必ず倒してやる!」
???「いや、その必要は無い」 インドラ「!?」
???「お前にはここで、『糧』となってもらう。もうお前は用済みだ」
インドラ「どういう事だよ!?たかが奴にデュエルで1敗しただけじゃねーかよ!?」
長髪「そうか、それなら確かに朝倉音姫の代案として使えなくはないし、完成も早まるって訳か!頭いいなリーダー?」
小柄「お前はいつも勝手な独断行動ばかり繰り返してたけど、これまでは結果が伴ってたから事後承諾的な言い分も聞いてやってたんだぜ?だが、今度は弁解の余地も無いって、自分で解ってる?」
???「さらばだ、インドラ」
インドラ「ま、待ってくれよ!?俺は・・・ うわああああ!! ・・・」
(地中から木の根が突き出し、串刺しにされるインドラ。やがて黒い煙となって霧消、枯れない桜へ吸い込まれていく)
大柄「インドラを倒したデュエリスト、次は俺が戦ってみたいものだ」
長髪「だったら俺はそれ以外全員って事?まあ、誰が相手だとか特に拘らないけど」
コート「・・・」 (再度、静寂)
・・・
【芳乃家にて集合】
鬼柳「…で、聞かせてもらおうか。さくら学園長。さっきの奴は一体何者なんだ?」
さくら「うん…彼…インドラは秘密結社『ダークフラワー』の幹部だよ。」
杏「何故…学園長がそんなことを…?」
さくら「実は理事長が彼らのことを追っていてね。僕もよく情報を交換したりするんだ。」
遊星「それで…そいつらについて他に分かっていることは?」
理事長「そこからは私がお話しましょう。」
一同「ご、ゴドヴィン?!」 「理事長!?」
さくら「あ、ゴドヴィン長官理事長。来てくれたんですね。」
理事長「はい。こちらも、先ほどの男による被害は最低限に抑えることができました。」
杉並「…当然、俺も協力させてもらった。」
鬼柳「す、杉並…おまえ、いないと思ったら…。」
理事長「…それで、彼らのことについて知りたいんでしたね。…まずは彼らの目的から話していくとしましょう。」
音姫「目…的?」
ゴドヴィン「the root of destraction(ザ・ルート・オブ・デストラクション)…それが彼らの計画です。」
渉「な…なんだって?」
遊星「…日本語訳で破滅の根源…それが奴らの計画というわけか。」
鬼柳「おお、さすがだな遊星。」
ゴドヴィン「今わかっている重要なことはもうひとつ。組織の重要人物について。」
ななか「そ、そんなところまで分かってるんですか?!」
由夢「一体何処でそんな情報を…。」
杉並「まあ、俺が色々動いたといえば説明の必要はあるまい。」
ゴドヴィン「…それで、組織の超重要人物である4人。彼らは闘封神鬼と呼ばれています。」
クロウ「とーほーしんき?」
ゴドヴィン「今話すべきことはそれくらいでしょう。では、私は失礼させていただきます。」
さくら「え?もう帰っちゃうの?」
ゴドヴィン「申し訳ありません。私も間でしなければならないことが山ほどあるので…それでは。」
ゴドヴィンは芳乃家を去っていった。
・・・
一同「・・・」
渉「何だか、いきなりスケールのでかい話になってきたな・・・」
さくら「でも嫌いじゃないんでしょ?京介くん達もこういうの」
クロウ「おうよ!」
音姫「でもあの人、『枯れない桜』について仄めかしてましたよ?もしもあの魔法の桜を悪用するつもりなら、私達も傍観はできませんね・・・!」
アキ「まして音姫さんの場合、身柄まで狙われていたしね・・・」
遊星「で、芳乃学園長は何故、ゴドウィンに協力して彼らを調べていたんだ?」
さくら「ボクには、『彼』を止める責任があるから・・・」
一同「彼・・・?」
さくら「ボクが義之君に会いたくてあの桜を植えた陰で、そこから生まれ出でた『彼』がここまでの行動を起こす事を予測できなかった、そう、ボクの責任・・・」
鬼柳「さくら・・・ さん?」
さくら「ちょっと長くなるかもしれないけど、お茶でも飲みながら聞いてくれるかな?」
・・・
遊星「まさか・・・そんな・・・ つまり奴は・・・!」
音姫「でもこれで、やるべき事は決まったよね弟くん達!由夢ちゃん!」
鬼柳「ああ、全ては例の3日後って事か!」
さくら「お願い・・・ あの桜に・・・ ボクとお兄ちゃんの思い出の木に・・・
これ以上・・・ ひどい事をさせないで・・・!!」
???「ようこそ・・・」
鬼柳「よう、約束通り来てやったぜぇ!こんな時間に何を始めるつもりか知らねえが、満足させてくれよ?」
クロウ「おお、確かにゴドウィンの言う通り4人、そしてこの前の奴で5人か」
龍亞「揃いも揃って木の上が好きなのか、コイツら?」
音姫「あなた達は・・・この桜を使って何をするつもりなの?」
長髪の影「 ・・・この島に桜を再び咲かせる。ただそれだけだが?」
アキ「桜を咲かせる・・・? 以前までのように、この島に年中桜を咲き乱れさせるとでもいうの!?」
???「そのとおり。もう1つ付け加えるなら、最初に対面した日から3日空けたのは、計画を成就させる為に時が必要だったからだ。桜を咲かせるために必要なものを集める時間が・・・」
ななか「桜を咲かせるのに必要な物・・・ 養分とか日光とか?」
大柄な影「これから我等が咲かせる桜には、そのようなものは不要。何故なら、この枯れない桜と言われたこの木は、普通の植物ではない木なのだからね。この桜について、芳乃さくらから既に話を聞いているのかは解らないが」
杏「芳乃先生の話、ホントだったのね・・・」
長髪「『ザ・ルート・オブ・デストラクション』がもうすぐ実現か・・・そろそろ始めるリーダー?」
???「そうだな。あとは実際に自分達の目で見た方が早いだろう。さあ、その眼でとくと見るがいい!!」
(パチン!(指を鳴らす))
音姫「なんなの・・・ これ・・・!」
クロウ「枯れない桜の木に桜の花が咲いていく・・・しかも、どす黒い花弁の・・・ 桜・・・だと!?」
・・・
茜「今は桜の季節じゃないわよぉ!?ていうかぁ、こんな桜の木の下でお花見なんかしたくないってば~!!」
小恋「しかも何だかこの木や花・・・ 近くにいると気持ち悪くなってくる・・・」
小柄な影「へぇ、予想はしてたけど、伝説と謳われた赤き竜の力や魔法使いの力を持つ者には、影響が無いって事だね・・・あと近くにいる奴にも」
???「まずは計画の第一手目・・・そうだな、この桜は便宜上『闇桜』と命名しようか」
杏「ジャックは何ともないように見えるけど・・・ 貴方も、何でもないの?」
ニセJ「俺は確かに普通の人間とは違うのでな、特に、こういった類の影響を受けないように作られたらしい」
???「人々の願いや夢を吸い上げる魔法の木・・・ 我々はこれを『嫉妬』『憤怒』『憎悪』といった負の思念のみを吸い上げる木へと作りかえる事を考えた!そしてこれを完成する上で、遊星粒子は大いに役に立ったぞ!」
遊星「遊星粒子だと!?」
長髪「その通り。芳乃さくら然り初音島然り遊星粒子然り、この世界には本当に便利なものが揃っているなハハハ!!」
アキ「貴方達は・・・ 何者なの?」
???「桜内義之と同じモノだよ?最も桜内義之と違うのは、『桜に集積した悪意から生まれたモノ』だ。付け加えるなら、私達を生み出したりこの世界へ呼び寄せたのも、この木なのだがな?」
音姫「何だか貴方も弟君と何となく似たような雰囲気がすると思ったら、そんな事があったのね・・・!とにかく、こんな悪い桜には今すぐ枯れてもらいます!」
???「やめておいた方がいいと忠告しよう。その桜はいわば、島中から吸い上げた悪意・邪な願いの集合体だ。無理にアクセスすれば、命はおろか魂まで闇に染まっていくだろう」
音姫「うっ・・・!」
由夢「お姉ちゃん・・・」
???「そして、周りを見てみるといい。どうだ、美しい風景だと思わないか?」
ジャック「ま・・・ 周りの桜の木にも・・・ 花が・・・」
龍可「どんどん咲いていく・・・ 全部、この木と同じで黒い桜ばっかりだ!!」
ななか「このまま、島中に咲き乱れていくというの・・・?」
???「島中に・・・か。理解が早くて助かるね。そう、この桜はサテライト初音島の住人達の魂や悪意を糧に、みるみる咲き乱れていくというワケだ。最終的に、この闇桜はサテライト初音島をすべて埋め尽くし、島の外や外界へと根を巡らせていく。今頃は、島の住人達が桜に魂を吸われたり、桜の闇で美しく彩られて始めている頃かな?この世界では『ダークシグナー』と呼ばれているのだったか」
大柄「少々違うぞ、ダークシグナーはデュエルで邪神を倒されるとシグナー自身も消滅する存在だからな?」
???「これは失礼・・・」
長髪「もう1つ言うと、ホントならこの桜に朝倉音姫を糧として捧げたかったけどね。魔法の力ともなれば、かなり腹も膨れるだろう」
小柄「だけど、代わりにお前らが倒したインドラを供物にしてやったわけさ。腕は決して悪くない奴だったが、きっかけをくれたお前達には感謝しないとな?」
音姫「島の人達が・・・私達の大事な人達が・・・この黒い桜に取り込まれるというの?」
遊星&鬼柳「「そんな事は俺たちがさせない!お前達を必ず倒す!」」
???「ああ、かかって来るといい。ちなみに私達は今こことは別の場所にいるが、逃げも隠れもしないよ。この桜は桜の木に集積された悪意たる私達自身でもあるから、私達を倒すことができればこの闇桜は枯れ、全ては元に戻るだろう・・・もっとも、この桜がサテライト初音島の全てを覆うのとどちらが早いかは、解らないが」
クロウ「要は、この黒い桜が島中に咲くより前にテメェらを探して1人残らず叩きのめせばいいってコトだろ?やってやろうじゃねぇか!!」
???「そういう事になるな。フフ、では改めて、パーティの始まりをここに宣言しよう!!(パチン!)」
(???達の姿が黒い桜吹雪となって消失、同時に四方から黒い人影が複数出現)
???の声「我等を楽しませてくれよ・・・?」
大柄な人影の声「インドラを倒した奴!俺と戦うまでやられるんじゃないぞ?」
・・・
【黒い桜が咲くのと同時刻・サテライト初音島某所】
仮面の男「何だ?未来と過去へのゲートが黒い桜に・・・。また厄介な事が起こり出してきているということか・・・」
仮面の男「七つの大罪、矛盾は時を越えた果てに真実となる。邪悪な未来を作るか夢のような未来を作るか、それは自身の現在(いま)にかかっている。そして私が遊星達に協力するか、ザ・ルート・オブ・デストラクション、奴らの計画に協力するか、見物するかも・・・な」
(パラドックスが枯れない桜へと歩き出す)
パラドックス「さて、通常なら関係がないが未来と過去に行き来できない以上、どうしようもない。私たち、そしてシグナー達を呼び出したのもあの場所にある桜だろう・・・。私たちに危機を伝えたかったのか、助けてほしかったのか・・・。そして『芳乃さくら』・・・、奴の存在も私の計画を狂わせる訳だが、本当に邪魔になる事しか起こらない・・・」
・・・
【再び、鬼柳達】
遊星「クッ、コイツ等単体では弱いが、複数でかかってくると厄介だ」
鬼柳「確かにな、このままじゃアイツ等と戦う前に俺達がやられてしまう」
杏「バトル、氷結界の龍グングニールで攻撃、コールド・プレス。っ、まだ出てくる!」
黒い人形「フッフッフ、こちらのターン、こちらは闇花・ザークを召喚{ATK1600}このモンスターは攻撃力を半分にする事により相手にダイレクトアタックできる、バトル、不動遊星にダイレクトアタック」
遊星「クッ・・・・・・」
???「遊星!!」
遊星「お・・・お前は」
???「私はTGブレード・ガンナーに装備されているグレード・ガードナーを墓地へ送り、その効果を発動する。相手フィールド上に存在する「直接攻撃ができる」モンスターを全て破壊する、ガード・カウンター」
フィールド一掃、全てが直接攻撃型
???「さあ遊星、行け」
遊星「あぁ、俺のターン。俺は手札のボルト・ヘッジホッグを墓地へ送り、クイック・シンクロンを召喚{ATK700}そしてボルト・ヘッジホッグを特殊召喚{ATK800}レベル2のボルト・ヘッジホッグにレベル5のクイック・シンクロンをチューニング〈☆2+☆5=☆7〉シンクロ召喚、燃え上がれ、ニトロ・ウォーリア{ATK2800}そして相手にダイレクトアタック、ダイナマイト・ナックル」
黒い人影「ウォォォォォォ」{LP2000→0}
???「さぁ行け遊星、道は開いた。あとの雑魚は俺が面倒を見る」
遊星「すまない、みんな、先に行く」
鬼柳「俺達もすぐに来るからな」
ジャック「アブソリュート・パワーフォース。さぁ行け」
・・・
クロウ「悪いなこんなトコまで。だけどお前、何者なんだ?せめてそのグラサン外せないのか?」
グラサンの男「そんな事より、まだ奴らは来るぞ!」
ジャック「全くキリの無い連中だ・・・ ん?」
少女の声「杏せんぱーーい!!」
グラサン「ようやく来たようだな・・・」
杏「その声は・・・ 美夏?D・ホイールなんて乗れたの?あなた」
鬼柳「おお、現われたか地縛神コカパk」
美夏「誰がジバクシンだ誰が!!とにかく、ようやく追いついたぞ!そして、来たのは美夏だけではない!」
(近づいてくる多数のD・ホイールのエンジン音)
アキ「あれはまさか、ライディングロイドver.のμ(ミュー)!?大勢来たわね・・・私達の味方をしてくれるの?」
美夏「水越博士が天枷研究所から、一緒に連れて行けと言ってくれたのだ!」
クロウ「頼もしいぜ!野郎共、数がみるみる減っていくぞ!」
美夏「しかし一体、何が起こっているのだ?黒い桜などというのは、美夏も初めて見るぞ?しかも最初は水越博士も突然様子がおかしくなったと思ったら、一緒にいたその男が突然変貌して、何だか解らんうちに水越博士を正気に戻してくれた・・・」
由夢「詳しいことは後で話すね、天枷さん。今はここを何とか切り抜けないと」
ジャック「そうだな。 ・・・ん、そこにいるのは誰だ?出てこい!このジャック・アトラスが成敗してくれるッ!」
(遠くから女性の人影が出現し、歩いてくる)
少女「見つけたわよ・・・ 天枷さん?こんな所にいたのね」
・・・
グラサン「この少女は?君たちの顔見知りか?」
杏「うちのクラスの委員長よ・・・沢井麻耶委員長」
美夏「どうしたのだ沢井?」
麻耶「天枷さん?貴女は、自分の置かれている立場をまだ理解していないようね?」
小恋「こんな怖そうな委員長・・・初めて見る・・・ 何というか、学園にいる時とは別人みたい・・・」
鬼柳「ダークシグナーと似てるな、だが地縛神の気配は委員長からはしない・・・この黒い桜に操られているのか?」
麻耶「ちょうどいいわそこの悪の根源3人組!遊星がいないのはしょうがないとして、まずはアンタ達から相手をしてやろうかしら!」
ニセジャック「俺は含まれないのか!?」
美夏「待て!美夏が相手になるぞ!」
麻耶「何ですって!?」
杏「大丈夫なの?うちのクラスで委員長を伊達に務めてるわけじゃなく、鬼柳や遊星にも劣らない程の実力を持っているわよ」
美夏「任せてくれ杏先輩!美夏には杏先輩が、遊星と一緒に作ってくれたデッキがある!それに、その男が水越博士を助けてくれたように、次は美夏がお前たちを助けるぞ、鬼柳!」
杏「・・・ 解ったわ、ここはお願いするわね」
美夏「他ならぬ杏先輩の頼みだ!任せろ!」
グラサン「では、ここは彼女に任せて我々は先を急ぐぞ!」
鬼柳「ああ!頼むぜぇ!!地縛s」
美夏「誰がジバクシンだ!」
(μ達と人影が戦う中、美夏と麻耶のみが残る)
麻耶「願っても無い機会だわ・・・! ここのμ達を全て廃棄処分してやる前に、まずは貴女から父さんの下へ送ってやるんだから!!」
美夏「一時は沢井と友達にだってなれたのだ!待っていろ沢井、美夏が必ず目を覚ましてやるぞ!」
天枷美夏&沢井麻耶 「「デュエル!!」」 (LP4000 VS LP4000)
・・・
麻耶「まずは私のターン、私はダーク・フロットを召喚{ATK1000}カードを2枚伏せてターンエンド」
美夏「美夏のターン・・・美夏はSJ(サイバージェネレーター)プラグを守備表示で召喚{DEF900}」
麻耶「そんなモンスターでどうするつもり?」
美夏「そして手札から強情な壺を発動、デッキからカードを5枚墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドローする」
麻耶「自分のデッキを破壊してまでドローにこだわるとはね・・」
美夏「デッキからカードを5枚墓地へ、そしてカードを2枚ドロー。その瞬間、墓地へ送られたSJトランスの効果発動、このカードがデッキから墓地へ送られた場合、手札を1枚墓地へ送る事により特殊召喚できる。手札のボルト・ヘッジホッグを墓地に・・・SJトランスを特殊召喚{ATK1600}」
麻耶「デッキを破壊して、特殊召喚・・・・まさか」
美夏「レベル3のSJトランスにレベル4のSJプラグをチューニング〈☆3+☆4=☆7〉機械と機械が重なる時、重装備の機械が現れる、合体、シンクロ召喚、撃て、SJデスクパーソナル{ATK2900}」
麻耶「レベル7で・・・攻撃力2900!!」
美夏「バトル、SJデスクパーソナルで、ダーク・フロットを攻撃、このモンスターの攻撃時、相手はカード効果を発動する事はできない」
麻耶「何ですって」
美夏「ギガンティック・ランチャー」
麻耶「クッ・・・・・」{LP4000→2100}
・・・
【島内某所】
大柄「・・・そういえば???よ」
???「どうした」
大柄「インドラのカード、ダークフラワー・ロータスのカードはどうした、あのカードは我々ダークフラワーにとって戦力となりえるカードだぞ、アレごと闇桜に吸収したんじゃないだろうな」
???「安心しろ、アレは使えそうなヤツに渡した。心の闇がもたらす許したハズの因縁、ククク、面白そうだな」
大柄「・・・・ん、こっちに誰か来たようだ。フッ、では俺は失礼する」
???「やられるなよ」
【再び、美夏と麻耶】
麻耶「ロボットのクセに・・・・」
美夏「美夏はカードを2枚伏せてターンエンド、これでどうだ」
麻耶「・・・・私のターン、天枷さん、あまり調子に乗らないのが身の為よ、それを見せて上げる。罠発動、連続召喚、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、デッキからレベル1の同名モンスターを3体特殊召喚できる。でもコストとしてライフの半分失われるわ」{LP2100→1050}
美夏「この感じ・・・・イヤな予感しかしないぞ」
麻耶「そしてダーク・レインを3体特殊召喚{ATK0}そしてその3体を墓地へ、現れよ、ダークフラワー・ロータス」
地響きと共に、巨大な花が開花。
美夏「んな・・・・・・」
麻耶「これが、私の怨念の塊よ!{ATK3600} ダークフラワー・ロータスの効果発動、相手フィールド上のモンスター1体を破壊して、その攻撃力の半分のダメージを相手に与える。クラッシュ、ギガドレイン」
美夏「くぁぁぁぁぁぁ?」{LP4000→2750}
麻耶「そしてこの効果を使用した場合、エンドフェイズまで攻撃力は半減する{ATK3600→1800}。そして続けて攻撃、ドレッド・ドレイン!」
美夏「ぐぁぁぁぁぁぁ」{LP2750→950}
麻耶「ターンエンドよ、残り950、この状況でどうやって勝つつもりかしら」
美夏「・・・・・・ダメなのか」
その時、過去の事を思い出す。
美夏「・・・・そうだった、一度仲直りした相手・・・友達なら、それを救えなくてどうする。待ってろ麻耶・・・・・」
麻耶「まだ戦うつもりね、良いわ、次のターンでスクラップにしてあげる。ターンエンド」
美夏「美夏の・・・・ターン、!!こ、このカードは・・・」
・・・
(2日前)
遊星「美夏」
美夏「どうした、このデッキに何か不調でもあったのか?」
遊星「・・・いや、何かイヤな予感がしてな、念のためだ、このカードをデッキに入れとくといい」
美夏「あ、あぁ分かった」
・・・
美夏「イヤな予感・・・だが、これで勝機は出た。美夏はカードを1枚伏せて、SJディフデンド・フロップを召喚{DEF2000}ターンエンド」
麻耶「諦めが悪い!!私のターン、再び効果を使わせてもらう、クラッシュ・ギガドレイン」
美夏「この瞬間をまっていたのだ」
麻耶「なに・・・」
美夏「手札のエフェクト・ヴェーラーの効果発動、エンドフェイズまでそのモンスター効果を無効にする」
麻耶「それがどうしたの、攻撃すれば・・・・」
美夏「そして罠カード、真実の目を発動、手札を1枚墓地へ送り、このターンのエンドフェイズまで、相手は罠カードを発動できない」
麻耶「な・・・・・」
美夏「まだだ、そして2枚目の罠カードを発動、サンダー・ブレイク」
麻耶「そ・・・そんな、このモンスターは破壊されないけど・・・効果が無効になっている今、それは無意味な効果に・・・」
美夏「そして最後の罠カード、ジェネレーター・オーバーを発動、フィールド上に存在するレベル4以下のSJを破壊して、そのレベル分のカードを墓地へ送り、相手にその攻撃力、または守備力分のダメージを与える」
麻耶「ま・・・負け、この私が」
美夏「インジェクト・バスター」
麻耶「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」{LP1050→0}
・・・
麻耶「うぅ・・・ ここは?」
美夏「大丈夫か?沢井!?」
麻耶「天枷さん?どうしたの?それにそのカード・・・私さっきまで、貴女とデュエルしていたの?」
美夏「ああ・・・」
麻耶「そういえばさっきまで家にいたはずなのに・・・何だか気分が悪くなってきたかと思ったら、急に天枷さんやロボットが憎らしいと思えてきて、そこに誰かが語りかけてきて・・・」
美夏「詳しいことは後で遊星達に話してもらう。今は沢井にも手伝ってほしい事があるのだ」
麻耶「天枷さんの頼みだもの、私にできる事があれば手伝うわよ!」
美夏「ああ、だがまずは遊星達に合流しなければ、何かやばい感じだな・・・」
麻耶「いつもはバカばっかりやってる奴らだけど、こんな時はアイツらが頼もしく見えるから不思議ね?それに、実はこういうバカ騒ぎ(SSPみたいな)もホントは嫌いじゃないのよね私!」
美夏「では行くぞ沢井!しっかり捕まっていろ!」
麻耶「ええ!」
・・・
鬼柳「こんなところまで黒い桜が・・・。」
???「ん?貴方は...。どうやらインドラをやった彼とは別物のようですね。」
鬼柳「!!お前が闘封神鬼って奴なのか・・・?」
???「ほぉ...闘封神鬼の存在を知っているとは。その通り。私は闘封神鬼リーダー・封魔輪廻(ふうまりんね)と申します。」
鬼柳「いきなりリーダーのご登場ってわけか。」
封魔「どうせ貴方も『ザルートオブデストラクション』の復活を妨げようとしているのでしょう?」
鬼柳「当然だ!そんなわけの分からない計画は根元から刈らなきゃ満足できねぇんだよ!デュエルだ!!」
封魔「いいでしょう。...残念ながら私はD・ホイールを使ったライディングデュエルはしない主義です。故にスタンディングでお願いできますか?」
鬼柳「関係ねぇよ。結局デュエルができりゃ同じなんだからな。」
封魔「では...行きましょうか...。」
・・・
封魔「私の先攻でいきます。ドローカード。...『封印の使い魔』を守備表示で召喚。」
封魔「カードを2枚セットして、ターンエンド。」
鬼柳「(エクゾディアデッキか?)オレのターン!オレは、インフェルニティデーモンを召喚!バトルだ!」
封魔「封印の使い魔の効果。手札1枚を除外し、『右腕』を手札に加えます。」
鬼柳「カードを3枚セットし、ターンエンド。」
封魔「私のターン。手札から『壺の中の魔術書』を発動。お互いに3枚ドローします。」
鬼柳「3枚だと?」
封魔「『ダークバースト』。『封印の使い魔』を手札に加え、再び召喚。カードを1枚セットして、ターンエンド。」
鬼柳「(まずいな...もう手札に何枚かはパーツがあるだろうし。)オレのターン。」
封魔「リバースカードオープン!『仕込みマシンガン』!計2000ポイントのダメージです。」
鬼柳「(バーンカード?!)リバーストラップ、『全段発射!』発動!手札は6枚。よって、1200ポイントのダメージを与える。」
封魔「手札を0に...?!」
封魔「(この戦術...まさか?!)」
鬼柳「残念だったな、ダメージが減って。」
封魔「そういえば貴方...名前は?」
鬼柳「チームサティスファクションリーダー、鬼柳京介だ。」
封魔「鬼柳・・・やはりそうでしたか。」
鬼柳「何を言ってる?」
封魔「何故貴方がそちら側の人間にいるのですか?」
鬼柳「?話が見えないぞ。」
・・・
【桜公園から少し離れた、森林の中】
大柄な影「来たな・・・!」
遊星「何とか逃げられたか・・・ここにも黒い桜が咲き始めているとは・・・ さて、奴らを倒すのが先か、それとも鬼柳達と合流するべきか・・・」
大柄「待っていたぞ!インドラを倒したデュエリストよ!」 遊星「!!」
大柄「最初に言った通り俺に負けるまで、誰にも負けずにいたようだな!」
遊星「お前は何者だ!先程見かけたという事は、例の『闘封神鬼』の1人なのか?」
大柄「その通り。おお、そういえばまだ名乗っていなかった、これは失敬・・・闘封神鬼が一人・シャルヴァと見知り頂こうか」
遊星「シャルヴァ・・・」
シャルヴァ「さて、ここで会ったからには貴様を逃がしはしない!」
遊星「この男・・・いろんな意味で只者ではないようだ・・・!!」
シャルヴァ「インドラを倒したその力!存分に見せてもらおうか!」
遊星「フィールド魔法」
シャルヴァ「スピード・ワールド2、セット、オン」
『デュエルモード、オン。オートパイロット、スタンバイ」
遊星「ライディング」
シャルヴァ「デュエル」
遊星&シャルヴァ「「アクセラレーション!!」」{LP4000}
・・・
【サテライト初音島のどこか】
???「『ダークフラワー・ロータス』を与えた彼女が敗れたか・・・サテライト初音島の人間達も思ったよりやるようだな・・・?」
???「まあいい、封魔があの男と接触を果たし、シャルヴァもまた間もなくインドラを倒したデュエリスト・・・不動遊星と交戦するだろう」
???「そして、スヴァロギッチも行動を開始したようだ・・・どれ、もう暫くは高見の見物と洒落込もうか・・・ククク」
・・・
【公園から少し離れた住宅街にて】
杏「鬼柳・・・まるで何かに呼び込まれるように胡ノ宮神社の方へ行ってしまったわね・・・」
音姫「神社の方にもあの黒い桜、咲いてたね・・・ それにこっちにも少しずつ、咲き始めてる・・・」
ななか「京介くん・・・大丈夫かな?」
ジャック「心配あるまい、デュエルになったとしても、ヤツが簡単に不覚を取ることはなかろう」
由夢「あの兄さんが、女の子以外のデュエリストを相手に負ける絵なんて想像できませんもの」
長髪の影「それはどうかな?」 一同「!?」
クロウ「テメエは!!」 杏「あの桜の木にいた1人・・・」
長髪「はじめまして紳士淑女の皆様方。俺はダークフラワー・闘封神鬼の1人、スヴァロギッチという者だ。ま、長いからスヴァロで結構だけど」
クロウ「ああ、じゃあそれで呼んでやるか。」
スヴァロ「しかしその様子だと、前菜は中々に満足してもらえたようだね?」
ジャック「お陰でな。では貴様のその首が、このパーティのメインディッシュといったところか?」
スヴァロ「へぇ中々面白い事をいうものだ!だけど俺は正直、野郎には興味が無くて。なあそっちの少女達?」
茜「何だか感じ悪いわね~・・・」
スヴァロ「サテライト初音島ってのは美少女が多いの?それともたまたま、ここに美少女が揃ってるだけ?まあとにかく、君たちにまた次の『プレゼント』を持って来た事を伝えにきたんだ」
アキ「プレゼント?」
スヴァロ「ああ、サテライト初音島にも『セキュリティ』ってトコがあるだろ?さっきあそこへ行って、いろいろとプレゼントしてきてやったワケだよ、そしたら凄い事になったなぁ~」
由夢「ま、まさか・・・!?」
スヴァロ「ああそうだよ、君がいつか倒したルドガーという男を始めとして、様々なヤツらが『ダークフラワーに協力する』という条件の元に手を貸してくれたからね。今頃は君達を探しはじめてるところかな?ハハハハハ!」
クロウ「野郎!」
アキ「セキュリティの捕らえた人達が放たれた、ですって・・・!?」
スヴァロ「そういう事。黒い桜が島中に満開になるまでの間とはいえ、結構な余興だと思わないかい?」
ジャック「ふざけるな!!」
スヴァロ「まあそんなワケで、俺はもうしばらく高見の見物とさせてもらうよ。おお、何人か来たようだ。」
ジャック「フン!何人来ようともまとめて蹴散らしてくれる!」
スヴァロ「威勢はいいねぇジャック君?さっきの君の言葉になぞらえて言うなら、『君達の悲鳴こそが俺にとってシャンパンの代わりだ』ってトコかい?とにかく、そいつらを倒せたらその時は俺が相手をしてあげるよ」
(スヴァロの姿が黒い花吹雪となって消失)
ジャック&ニセ「「どこまでもバカにしおって・・・!」」
スヴァロの声「ああ、君たちの通う風見学園という場所にも興味があるな・・・そうだなぁそこで待つ事にしようか。じゃあね?」
杏「また来たならまた倒すまでよ、由夢ちゃん?できないわけじゃないでしょ?」
由夢「当然です!」
クロウ「あの野郎!1発殴ってやらねえと気が済まねえ!」
・・・
【ジャック達一向の元へ近づく人影】
ルドガー「鬼柳京介、朝倉由夢・・・ 恨みを晴らしに来たぞ?」
???「ヒドゥン・ナイト・フックがあればあいつらなんざ!」
・・・
【同時刻・島内のとある桜並木】
アイシア「そんな・・・初音島の桜が真っ黒に・・・。まさか、あの悲劇を再び繰り返そうというの・・・?」
アイシア「かつて、私の無自覚な悪意が危うく初音島をひいては世界を破滅へと導いてしまうところだった・・・」
アイシア「あんな悲劇は繰り返してはいけない!私が、私が絶対に止めて見せる!」
その時、彼女の前に謎の人影が・・・
???「邪魔はしないでいただこうか・・・」
アイシア「いやよ!」
???「ほう、ではどうするのかね?」
アイシア「デュエルよ。おばあちゃんから受け継いだ私のデッキを持ってすれば、貴方なんかには負けないわ。」
???「ふっ、面白い。よかろう」
アイシア&???「「デュエル!!」」 (LP4000 VS LP4000)
アイシア「私の先行、私はXローズ・サントを召喚{ATK1900}カードを2枚伏せて、ターンエンド」
???「フフ、私のターン! 私は、ダークフラワー・ルートを召喚!(ATK1500) このカードがフィールドに存在する時1ターンに1度、ダークフラワーと名の付くカード1枚をデッキから手札に加える事ができる。私はデッキから手札にダークフラワー・ステムを加える」
アイシア「あなた達からは、何か邪悪な気配がする・・・あなたは何者なの?」
???「この桜から生まれたモノだ、と言っておこうか。名前は淡墨(ウスズミ)という。闘封神鬼の方々ほどではないが、私もダークフラワーではインドラと同等くらいの地位にいるのだよ。さてついでに、お嬢さんの名前も聞いておこうか?私に倒される前にね」
アイシア「私は・・・アイシア。この桜を守る宿命を背負った者」
淡墨「ほほう、それは大層な使命だ!では私を止められるのかね!ハッハッハ! カードを1枚伏せターンエンドとさせて頂こう」
アイシア「私のターン!このカードは、おばあちゃんから受け継いだカード。いつか魔法が、この桜が悪用される日が来た時、それを止めるために生まれたカード・・・!」
淡墨「な・・・!?それは・・・!!」
アイシア「降臨せよ! 桜の大賢者・・・!!」
・・・
淡墨「な・・・ 何故だ!? 芳乃さくらしか・・・持っていないはずの・・・カードを、 何故キサマのような ・・・小娘・・・ が・・・!!」 (LP→0)
淡墨「桜の 大賢者 ・・・ ソメイ・・・ヨシ・・・ノ・・・!!」
(淡墨の体が黒い霧となって霧消する)
アイシア「アナタたちのような純然たる悪意はこの世界にいてはならない・・・でも、この様子だとどうやらさくら達も抜き差しならない状態に陥っているかもしれないわね・・・」
アイシア「さて、さくらや純一達は元気にしてるかな?」
・・・
【そして鬼柳は・・・】
封魔「おや、ここは道となる所となりましたね、では、ここでおさらばさせてもらいます」
鬼柳「待て、俺は一体何者なんだ。オイ」
(黒桜へと姿を変え、散っていった封魔)
鬼柳「・・・・・俺は・・・俺は」
???「何を悩んでいる」
鬼柳「・・・お前は?」
???「私は・・・・パラドックスとでも名乗っておこう」
鬼柳「パラ・・・ドックス」
パラドックス「お前はどっちの道に行きたいんだ」
鬼柳「・・・・・」
パラドックス「仲間を裏切りそっちに行くか」
鬼柳「!!ば・・バカ言え、俺がそんな事を言うわけがないだろうが!!」
パラドックス「だったら、お前がどんな正体でも遊星を選ぶのか」
鬼柳「・・・・当たり前だ、俺はチームサティスファクションのリーダー、だから・・・・」
(近づいてくるD・ホイールの音)
鬼柳「!遊星」
パラドックス「・・・・・・・」
鬼柳「!!き・・・消えている。何なんだあの仮面野郎・・・だが、俺は仲間を裏切らねぇ、またあの悲劇みたいに仲間を失うのは、もうゴメンだ」
(鬼柳、D・ホイールへ)
鬼柳「遊星!!」
遊星「鬼柳!どうしてここに」
鬼柳「それよりも遊星、お前はデュエル中だな」
遊星「・・・・あぁ」
シャルヴァ「お前のターンだ」
遊星「クッ・・・・俺のターン」
遊星4→5LP3200 フィールド、伏せカード1枚、モンスター無し
シャルヴァ4→5LP3900 フィールド、伏せカード無し、モンスター1体、フラワー・レン ネクロ{ATK2300}
遊星「俺はチューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚{ATK1300}そして効果により墓地のスピード・ウォーリアを特殊召喚{DEF400}そして墓地のボルト・ヘッジホッグと手札のワンショット・ブースターを特殊召喚」
鬼柳「来た、遊星の連続召喚が」
遊星「レベル1,ワンショット・ブースターにレベル2,ボルト・ヘッジホッグとスピード・ウォーリア、そしてレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング〈☆1+☆2+☆2+☆3=☆8〉集えし願いが、新たに輝く星となる、光刺す道となれ」
シャル「来るか」
遊星「シンクロ召喚、飛翔せよ、スターダスト・ドラゴン{ATK2500}
遊星「バトル、スターダスト・ドラゴンで、フラワー・レン ネクロを攻撃、シューティングソニック」
シャル「クッ・・・・・・」{LP3900→3700}
遊星「カードを1枚伏せてターンエンド」
シャル「俺のターン」
遊星5→6LP3200
シャルヴァ5→6LP3700
シャルヴァ「俺は、SP-スピードの中の小人を発動、自分のスピードカウンターが6つ以上ある時、スピードスペルを2つ取り除くごとに小人トークンを1体特殊召喚する{SPC6→0}来い、小人トークン3体{ATK0}そしてその3体をリリースする事により、現れよ、ダークフラワー・マンドラゴラ」
地面から人型の植物登場。
遊星&鬼柳「こ・・・これは」
シャルヴァ「これこそが、俺のダークフラワーだ{ATK3900}バトル、ダークフラワー・マンドラゴラで、スターダスト・ドラゴンを攻撃。このモンスターの攻撃時、表示形式を守備表示にし、貫通ダメージを与える」
遊星「・・・・・俺を甘く見ていたな」
シャルヴァ「あぁ?」
遊星「お前は前だけを見続けて、俺の戦術を見損なっていた。手札に存在する途上のガーディアンを墓地へ送り、スターダストの守備力を1500ポイントアップさえる{DEF2000→3500}
シャルヴァ「それがどうした、まだまだこっちの方が上だ」
遊星「まだだ、さらに罠発動、シンクロ・ディフェンド。シンクロ素材となったモンスターの数×500ポイント、守備力をアップさせる」
シャルヴァ「なに・・・・・!!」
遊星「それにより、スターダストの守備力は、6000となる{DEF3500→6000}返り撃て、シューティング・ソニック!!」
シャルヴァ「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」{LP3700→1600}
シャルヴァ「だがまだだ!俺のライフはあと1600も」
遊星「俺はさらに罠カード、シンクロ・バスターを発動、自分フィールドのシンクロモンスター1体を墓地に送り、攻撃力、または守備力の半分のダメージを相手に与える。スターダストの守備力、6000の半分の3000のダメージを食らえ!!」
シャルヴァ「ば、バカなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」{LP1600→0}
・・・
シャルヴァ「俺が・・・負けたのか・・・」
遊星「手強い相手だったな、このような手練れが少なくともあと4人(3人+1人)いるというのか・・・?」
鬼柳「よくやったぜ、遊星!」
シャルヴァ「フフ、見事だったぞ不動遊星!俺を倒すとはな!だからお前達に1人のデュエリストとして敬意を払い、最後に1つ教えてやろう」
遊星&鬼柳「!?」
シャルヴァ「俺の仲間が・・・この島のセキュリティなる施設に囚われていた者達を開放した」
遊星「何だと!?」 鬼柳「マジかよ!?何て事をしやがる!」
シャルヴァ「今頃は我等の同胞・協力者として島に残った人間やお前の仲間達を襲い始めているであろう。助けにいくなら用心する事だ」
遊星「言われるまでもない! ・・・だが何故、お前はそんな事を俺達に教える?」
シャルヴァ「俺はあのスヴァロギッチという男が嫌いなのでな!組織の仲間としては充分頼りになる奴ではあるが、デュエリストとしての奴を俺は大いに気に食わん!」
鬼柳「次に倒すべきはそいつか・・・ あァン?お前、身体が・・・!」
(シャルヴァの身体とD・ホイールが黒い霧へと変わり始める)
シャルヴァ「フフフ、俺はお前達に敗北した以上、間もなく消滅する。一夜限りでは会ったが、いい夢を見させてもらった」
遊星「・・・」
シャルヴァ「さらばだ不動遊星!インドラを倒したその手腕、しかと見届けたぞ!!」
(シャルヴァの身体とD・ホイールが、全て黒い霧と化して消滅)
遊星「シャルヴァ・・・その名、覚えておこう」
鬼柳「しかし、早くジャックや朝倉姉妹達に合流した方がいいんじゃねぇか?敵の数も少なくはないはずだ」
遊星「ああ、先を急がなければ!!」
・・・
【島内某所】
???「シャルヴァが敗れたか・・・インドラや淡墨に続き、どうやら我らはサテライト初音島を甘く見すぎていたのだろうか・・・?」
???「まあいい、現状は闇桜の成長が少し遅れるのみであるから、計画に支障は無い」
???「さて、あの不動遊星・鬼柳京介という男をもう少し観察させてもらおうか。万が一、計画を脅かす存在ともなれば、全力で排除しなければならぬ」
【風見学園にて】
スヴァロギッチ「へぇ~、シャルヴァが負けちゃったか。結局大口叩いておいてやられちまったのかよォ、マヌケかアイツは?」
スヴァロギッチ「まあ、どうせ俺がそいつらも倒せば後の結果は同じだけどね」
・・・
【サテライト初音島・住宅街】
音姫「・・・? 黒い桜の邪悪な気配が少し、薄れた・・・?」
ジャック「確かに。重圧のようなものが多少、軽くなったようだな」
小恋「ホントだ、少しだけど気分が良くなったよ・・・」
グラサンの男「だが安心しているヒマは無い。奴らが来るぞ!」
クロウ「来るなら来やがれ!全員ぶっ潰してやるぜ!」
・・・
美夏「さて、杏先輩や遊星達はどこにいるのだ?」
麻耶「あっちの方にいったようだけど? ・・・でもなんだか、また気分が悪くなってきた・・・」
美夏「大丈夫か沢井!まさか、またさっきまでと同じように・・・?はっ!」
アラーム音『ピコン、ピコン、ピコン・・・』
美夏「うぅしまった、どうすれば・・・この異常事態のせいでバナナにまで気が回らなかった・・・」
(D・ホイールを一旦停止)
麻耶「この黒い桜・・・ 近くにいると気分が悪くなってくる・・・!」
美夏「沢井!しっかりしろ! だが美夏も、バナナを早く補給しなければ沢井どころではない・・・!どうしたらいいのだ・・・!」
アラーム音『ピコン、ピコン、ピコン・・・』
(美夏達の元へ誰かが歩いてくる)
少女「その子、気分が悪いの?アナタも大丈夫?」
美夏「貴様は誰だ?気分が悪いのかと言ったようだが、彼女(麻耶)は見ての通りだ。そして美夏もまた、バナナミン(バナナに含まれる栄養)が切れかかっているのだ・・・うぅ、このままでは美夏は機能を停止してしまう・・・」
少女「アナタ・・・ロボットなの?」
美夏「そうだ、美夏は人間とは違う!笑いたければ笑うがいい!」
少女「いいえ、笑うなんて事はしないわ。それより彼女に、コレをあげて」
(少女からアクセサリーを受け取る美夏)
美夏「これは何なのだ?首飾り・・・か? 綺麗な桜色なのだな・・・」
少女「それはお守りだよ」
美夏「お守り? ・・・まあこの際何でもいい、沢井、しっかりしろ!」
麻耶「うぅ・・・ ?、何かしら、急に何だか気分がよくなってきた・・・」
美夏「おお!体は何ともないか?」
麻耶「さっきまで体調が優れなかったのが嘘みたい・・・今受け取った、このアクセサリーのお陰なの?何だか、身に付けてると安心する・・貴女がくれたの?ありがとう」
少女「そういえばアナタ、バナナが食べたいって言ってたわね?コレでいいの?」
美夏「それは・・・!紛れも無くバナナだ!美夏が頂いていいのだな?」
少女「ええ。アナタにあげる」(・・・そういえば、美春も大好きだったなぁバナナ)
美夏「恩にきるぞ!ありがとう!いずれ改めて礼をさせてくれ!ガツガツガツ」
少女「もしアナタ達が、アタシの事を覚えていたらその時は改めてお礼させてもらおうかな・・・」
麻耶「貴女、名前は・・・あら!?」
美夏「どうした沢井?モグモグ」
麻耶「さっきまでここにいたあの女の子・・・ どこへ行ったの?」
(数分後・・・)
美夏「まったく、改めてお礼を言おうと思ってたのに・・・」
麻耶「結局、あの娘から名前を聞けなかったわ・・・」
美夏「いいさ沢井。この初音島に留まっているのならまた会えるさ。」
麻耶「そうね・・・」
美夏「さあ、杏先輩や遊星達の元へ急ごう!」
???&???「「見つけたぞ!」」
美夏「!?何なのだお前たちは!」
謎の男1「お前たち、不動遊星、鬼柳京介の仲間だな?」
美夏「だったら何なのだ!」
麻耶「貴方達、一体何者なの?」
謎の男2「我々はかつてセキュリティに収監されててね」
謎の男1「そんな時、我々はダークフラワーによってそこから解放されたのだよ」
麻耶「なんですって!なんて恐ろしいことを・・・」
謎の男1「そして、我々は彼らと協定を結んだ。」
謎の男2「彼らの計画を邪魔をする者たちを捕えろ!とな。」
謎の男1「そして計画が上手行った暁には莫大な報酬を貰う手筈でね。」
謎の男2「出来ればここで大人し捕まってもらおうか?」
美夏「お前たちの指図を受ける様な美夏では無いぞ!」
謎の男1「そうか・・・では仕方が無い、デュエルで決着を付けるとしよう。」
美夏「デュエルだと!」
謎の男2「そうだ、ここでお前たちが勝てたのなら我々は退散してやろう。」
謎の男1「どうした、おじげづいたのかね?」
麻耶「天枷さん。私も一緒に戦うわ!」
美夏「沢井!大丈夫なのか?」
麻耶「大丈夫よ。あの娘からもらったペンダントのおかげか、なんだか気分がいいわ。」
謎の男「丁度お互いに二人だ。この際、タッグマッチで行うとしよう。」
美夏「いいだろう。お前達なんかけちょんけちょんにしてやる!」
美夏&麻耶vs謎の男1&2「「「「デュエル!!」」」」 (LP8000 VS LP8000)
・・・
【再び、住宅街のジャック達一行】
杏「あっちにいるのは確か・・・」
クロウ「カタストロフの野郎共、よくもチームユニコーンの連中を事故らせやがったな!だが、ここへ来たのはあいつらだけじゃねえようだ・・・!」
由夢「あれは確か、兄さんがやっつけた後に牛尾さん達に連行された筈の・・・!」
ジャック「奴め、鬼柳に倒されたかと思えば、性懲りも無くまた現われおって!」
長身の男「おい!鬼柳の野郎はどこだァ!?ここにはいねぇって事か!」
音姫「弟くんならここにはいませんよ?・・・でも貴方も、あの人達に手を貸したらこの島が、世界がどうなってしまうのか解らないわけでは無いはずです!何故こんな事を!?」
長身「あん時は世話になったなぁ風見学園生徒会長サンよぉ?生憎だが、あの連中が何を考えてようが俺にとっちゃどうでもいい事でね。『鬼柳の野郎に借りを返す』!俺が奴らに手を貸す理由は、ただそれだけよ!!まあ、鬼柳さえ倒せれば、その後は奴らと行動を共にするのも悪くねえと思ってるがな」
小恋「うう・・・あの人が学園へ来た時は、鬼柳や遊星君がいたから追い払えたものの・・・!」
杏「いいわ、私が行く」 茜「杏ちゃん!?」
長身「おぅ、お嬢ちゃんは確かあの鬼柳の連れか。こいつは面白ぇ、鬼柳を粗挽きの肉団子にしてやる前にまずはウォーミングアップといくか!」
茜「待って杏ちゃん?杏ちゃんが行くなら、私と小恋ちゃんも一緒に行くわ?いいよね小恋ちゃん?」
小恋「うん、杏と茜が一緒なら、充分戦えるよ!」
長身「あぁん?1人かと思ったら3人がかりってか!?3人なら俺に勝てると考えてるわけか、笑えねぇ冗談だなぁ!まあ俺はどっちでもいいけどよ?」
ジャック「ではこの場は奴を・・・ロットンをお前達に任せたぞ、杏?」
杏「ええ。任されたわ。鬼柳と付き合い始めると、以前にも増してデュエルしか頭に無くなるのよね・・・よくも悪くも」
長身の男、改めロットン「さぁて?俺の相手はお嬢ちゃん1人か?それとも3人まとめてか?どちらにしても、たっぷりと可愛がってやるがよォ?」
杏「・・・そうね、もとは私が1人でいくつもりだったけど、せっかく小恋と茜が協力を申し出てくれてるんだもの、少々無作法ではあるけど3人であなたの相手をするわ」
ロットン「いいだろう・・・ならこっちは1対3って事でハンディキャップをもらうとするぜ!LPを3人分の12000で、と行きてェところだが、2人分の8000でスタートとする代わりに先攻は頂く。さらに、カードを初手のみ、デッキから10枚ドローさせてもらう!文句はねぇな?」
杏「(この条件はまさか、あの時の1ターンキル戦法へ続く・・・)いいわよ。小恋も茜も、依存は無いわね?」
茜「杏ちゃんがいいって言ったんだもの、断るわけないわよ~」
小恋「うん!鬼柳がいなくても頑張るよ!」
ロットン「ところでデュエルの前に一応聞いておきてぇんだがよ?嬢ちゃん達、俺の女にならねぇか?」
雪月花「??」
ロットン「見たところ、3人とも見た目は悪くねぇし、それにバーバラ以上に使えそうな感じがする、もといよくできてるようなんでな。俺と一緒に来れば、悪い思いはさせねぇぜ?」
杏「お断りね。鬼柳を平気で裏切れるほど、現状に不満足なわけじゃないのよね」
小恋「一番苦手なタイプ・・・私もお断りします」
茜「小恋ちゃんはこんな時も真面目よね~・・・お兄さんってもしかしてぇ、可愛い女の子を沢山侍らせてまったり楽しみたいって嗜好の持ち主?残念だけどぉ、私達はお兄さんとデートしてる場合じゃないんですよね~」
ロットン「ほぅ、そりゃあ残念だ、ククク・・・しょうがねぇ、なら嬢ちゃん達には鬼柳を叩き潰す為に協力してもらうとするかぃ・・・人質としてなぁ!!」
杏「いくわよ、小恋、茜」 小恋「うん!」 茜「おいのち、ちょうだい!」
雪村杏&月島小恋&花咲茜 VS ロットン「「「「 デュエル!! 」」」」
(LP4000×3 VS LP8000(但し初手のみ手札10枚のスタート&先攻))
・・・
杉並「長官...これは一体?」
ゴドヴィン「いつもどおり試作カードで構築したデッキです。」
杉並「こんな緊急事態である今でも構わず試せと...?」
ゴドヴィン「いえ、今だからこそそれは試せます。本気で立ち向かってくる相手にどれだけそのカードたちが通用するか...。」
杉並「なるほど・・・緊急事態の有効活用というやつですか。」
ゴドヴィン「まあそんなところです。...引き受けてくれますね?」
杉並「オレが今まであなたにさ逆らったことはありませんよ?」
ゴドヴィン「そうでしたね・・・。では、頼みます。」
・・・
【移動中の鬼柳&遊星】
遊星「誰だ!!」
謎の人1「悪いがここで消えてもらう、俺達はダークフラワーの命令でお前らを倒せと言われてな」
鬼柳「おもしれぇ、だったら俺達を満足させるデュエルをやらせてもらおうじゃねーか」
謎の人2「生意気な・・・・行くぞ」
鬼柳&遊星VS謎の人1,2「デュエル」{LP8000}
そして3ターン後・・・・
謎の人1「か・・・勝てる訳がねぇよ」
謎の人2「ば・・・・化け物かコイツ等は」
鬼柳「生憎、こっちも急いでいるんでね」
遊星「お前らにかまっているヒマはないんでね、バトル、スターダスト・ドラゴンでコアキメイル・スピードを攻撃、シューティング・ソニック」
鬼柳「そして罠発動、ライジング・エナジー。手札を1枚墓地に送り、スターダストの攻撃力を1500ポイントアップ」
遊星「そしてこちらも罠カード、シンクロストライクを発動する。スターダストに使用されたモンスターの数は3体、よって1500ポイントアップ」
謎の人2「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃ」
遊星「よって、攻撃力は5500だ!」
謎の人1,2「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」{LP2300→0}
鬼柳「先に進むぞ!」
遊星「あぁ!」
・・・
【(雪月花を除く) ジャック達一行】
由夢「向こうは雪村先輩達に任せられるとして、他の人達はどうしたら・・・」
ななか「あの時の人(ディマク)までいる・・・だけど、一人ずつデュエルしていくしかないのかな・・・?」
音姫「杉並くんも杉並くんで、ここへ来るまでにはぐれちゃったし・・・まさかこんな時まで何かやるつもりなのかな?」
ジャック「奴の事だ、その通りかもしれんな。だが俺達が倒すべき敵は目の前にいる連中ではない。奴は学園にいると言っていた、こやつらをかわしながら学園へ乗り込んだ方がいいかもしれんな・・・!」
女性の声「あら、ワタシとは遊んで行ってくれませんの?」
クロウ「女の声!?誰だ?いや、この声は・・・!」
アキ「そうだったわ、私達を狙っているのは何もダークフラワーの手の者や、セキュリティからの協力者達だけじゃなかった・・・!彼女とも、戦わなければならないの・・・?」
ジャック「事態が事態だ、隙や躊躇いを見せたらこちらがやられるぞアキ!覚悟を決めろ!恐らくは先程の委員長と同じケースだろう!」
少女「さぁて、どなたがワタシをエスコートしてくださるの?」
・・・
【再び、雪月花VSロットン】
ロットン「俺のターン、俺はガトリング・オーガを召喚{ATK800}そして、弾を装填。ガトリング・オーガの効果により、セットした魔法、罠カードを墓地に送る事により、1枚につき相手に800ポイントのダメージを与える」
杏「ガトリング・オーガ、先に狙われるのは・・・・」
ロットン「先にくたばってもらうぜ、ガトリング・ファイア!」
ガガガガガガガガガガガガ
小恋「杏ちゃん!」
杏「手札に存在する氷結界の護り人をゲームから除外して、手札より罠カード、ディメンション・ダメージを発動」
ロットン「手札から罠発動だと!!」
杏「このターン自分が受ける効果ダメージは、変わりに相手が受け、さらにこの効果により除外したモンスターを、次の自分のスタンバイフェイズに特殊召喚する。喰らいなさい、800のダメージを」
ロットン「クッ・・・・・」{LP8000→7200}
茜「どうするぅ、また効果を使用するの?」
ロットン「冗談じゃねぇ、俺はカードを1枚伏せてターンエンド」
小恋「わ・・私のターン、ふぇーん、手札事故だよぉ~。カードを4枚伏せて、1枚場に伏せてターンエンド」
茜「私の、タァーン。手札からぁ、融合を発動。手札のルイマリンとアレキサンドを融合。現れよ、ジェムナイト・パーズ{ATK1800}カードを2枚伏せてターンエンドォ」
杏「じゃ、私のターン。手札からカードを1枚、氷結界の水影を墓地に送り、トリッキーを特殊召喚{ATK2000}そしてトリッキーをリリースして、氷帝メビウスを召喚{ATK2400}そして効果により、2枚のカードを破壊」
ロットン「クッ、ミラフォとリビングデッドが」
杏「カードを2枚伏せてターンエンド」
ロットン「俺のターン!『ガトリング・オーガ』次弾装填といくぜ!」
杏「次も私を狙うのかしら?」
ロットン「次のターゲットはお前(茜)といくか!弾を5発装填完了だ、受けろ!ガトリング・ファイア!」
ガガガガガガガガガガガガ
小恋「茜!?」
茜「永続罠発動、『超時空・ファウンティン』!相手がモンスターカードの効果を発動した時、その効果を無効にするっ!更にこのカードがフィールドに存在する間、相手フィールドの全てのモンスターは思考が麻痺して、モンスター効果を発動できないっ!」
ロットン「何だとォ!?ふざけた真似しやがって!!」
小恋「やっぱり杏と茜が一緒なら、負ける気がしないよ・・・!」
杏「もしかしてお兄さん、鬼柳への復讐しか頭に無くて、私達なんてどうとでもあしらえるとか考えてたりしてた?鬼柳に負けるワケよね、クスッ」
茜「んも~ダメだよ杏ちゃ~ん、思ってもそんな事いっちゃ?」
ロットン「くっ・・・!」
リアリスト(だが、せいぜい今のうちに余裕ぶってなァ?俺の手下共がもうすぐここへやって来れば、テメェらは揃って一網打尽よォ?今のうちに、せいぜい楽しんでおくがいいぜ・・・!)
リアリスト「ならば俺にも考えがある。俺は場のガトリング・オーガをリリースする事により、罠カード、オーガ・キャノンを発動。自分の場のガトリング・オーガをリリースする事により、相手の魔法、罠カード1枚を破壊する。俺は超時空・ファウンティンを破壊。さらに破壊したカードが永続罠、または永続魔法だった場合、自分のデッキからガトリング・オーガ2体を特殊召喚する{DEF800}」
杏「ガトリング・オーガが2体!」
ロットン「まだまだ終わりじゃねぇぜ?その2体をリリースする事により、ロングバレル・オーガを守備表示で召喚{DEF3000}」
小恋「何かやなモンスターが登場した・・・」
ロットン「ロングバレル・オーガの効果により、相手フィールドの攻撃力の最も高いモンスター1体を破壊する。グレイトスナイプ、ファーストショット」
茜「パーズ!!」
ロットン「そして、その攻撃力の半分のダメージを、相手に与える。食らえ!」
茜「かはっ・・・・」{LP4000→3100}
杏「茜!!」
茜「だい・・・じょうぶよ」
ロットン「人の心配よりも、まずは自分の心配をした方が良いんじゃねーのか、お嬢ちゃん」
杏「!!」
ロットン「ロングバレル・オーガの効果は2度行えるんだよ。グレイトスナイプ、セカンドショット」
杏「メビウスが・・・」
ロットン「そしてその半分のダメージ、1200のダメージを食らえ!!」
杏「っ・・・っ・・・」{LP4000→2800}
小恋「杏ちゃん!!」
ロットン「ん、そう言えばお嬢ちゃんは何もダメージを喰らって無かったな。安心しろ、特大のダメージを喰らわせてやる。罠カード、ガード・キャノンを発動。自分の場の守備表示モンスター1体を選択して、その守備力の半分のダメージを与える。ロングバレル・オーガの守備力は3000、よって、半分の1500のダメージを喰らわせる。グレイトスナイプ、サードショット」
小恋「くうっ・・・・・・」{LP4000→2500}
杏&茜「「小恋!(小恋ちゃん!)」」
ロットン「直撃とは随分と苦しいだろうな。ハッハッハ、俺はターンエンドだ!」
茜「私の・・・ターン。ってこれは・・・・」
(数日前)
茜「・・・・これは・・・何で私の手元に?」
(起きた時に手元にカードが)
茜「・・・絆を繋ぐカード、私にはそう聞こえた。手札からジェムナイト・ガネットを召喚{ATK1900}そして、カードを1枚伏せて、ターンエンド」
小恋「わ・・・私のターン。ってこれは・・・・」
(数日前)
小恋「何だろう、このカードは?」
(起きた時に手元にカードが)
小恋「・・・私は伏せていたヴァイロン・ソルジャーを反転召喚{ATK1700}そして手札から、ヴァイロン・キューブを召喚{ATK800}レベル4のヴァイロン・ソルジャーにレベル3のヴァイロン・キューブをチューニング〈☆4+☆3=☆7〉光と光が重なる時、真の光を目撃する、大地を揺るがす、光よ。シンクロ召喚、現れて、ヴァイロン・シグマ{ATK1800}」
ロットン「んで、それがどうしたァ?」
小恋「まずはキューブの効果により、デッキからデーモンの斧を手札に加える。そしてバトル、シグマで、ロングバレル・オーガを攻撃、エンジェル・リング」
ロットン「バカな・・・そのまま返り撃て、グレイトスナイプ」
小恋「一見無意味な行為かもしれないけど、それには深い意味があるのよ。シグマの効果発動。自分の場にこのモンスター以外のモンスターが存在しない場合、攻撃宣言時にデッキから装備魔法カードをこのモンスターに装備できる。私はデッキから2枚目のデーモンの斧を装備。よって攻撃力は2800となる{ATK1800→2800}」
ロットン「バカめ、それでも足りないと言うことが分からないのか」
小恋「くはっ・・・」{LP2500→2300}
小恋「そしてカードを1枚伏せて、ターンエンド」
杏「小恋・・・何をやりたかったの?これじゃ・・・」
鬼柳「自爆行為に等しいと言いたいのか?」
杏「鬼柳!」
遊星「だが、その行いには必ず意味がある。何も考え無しに行動するような事は誰もしないハズだ」
杏「遊星まで・・・」
ロットン「お前ら、ちょうど良いところに来たな。今からコイツ等を・・・」
鬼柳「残念ながら、お前はすでに包囲されている」
リアスト「なに!!」
牛尾「ったく、随分とハデにやらかしたな、遊星、鬼柳」
ロットン「キサマ・・・何故ここに」
牛尾「何故って・・・島の市民を守るのがセキリュティの仕事だからに決まっているからだろ。観念しなロットン、お前のお仲間さんは全て遊星と鬼柳が倒してしまったからな」
ロットン「な・・・ふざけやがって!」
満足「だがロットン、このままじゃ満足できないだろ、だから取引だ。このままお前が勝てばお前はそのまま見逃してやろう。だがお前が負けたら・・・仲間の情報を教えてもらおうか」
ロットン「・・・面白い、だが次の俺のターンで俺の勝利は確定している。その賭、乗ってやろう」
遊星「鬼柳、なんて約束を・・・」
鬼柳「・・・・アイツ等が負けるとでも思っているのか」
杏「・・・・私の・・・ターン。このカードは」
(略)
杏「このカードの意味、何だろう」
茜「罠カード、花の道しるべ」
杏「!!」
小恋「それにチェーンして、2枚の罠カードを使用。1つは武装射出、私の手札の装備カードをモンスターに装備させる。デーモンの斧をシグマへ。そして2枚目は月の分かれ道」
杏「・・・全く、デュエルは最後まで勝負が決まらないのよね。(キッ)このスタンバイフェイズ時、ディメンション・ダメージの効果により除外していた護り人を特殊召喚{ATK0}
そして手札から氷結界の分身忍者を召喚{ATK100}そして、このモンスターをリリースする事により、デッキから同名モンスター2体を特殊召喚。さらに墓地に存在するこのモンスターを除外除外する事により、墓地のレベル3以下のモンスターを特殊召喚、水影よ、現れて」
鬼柳「この流れ、来るか」
杏「レベル3の分身忍者2体とレベル1の護り人、そしてレベル2の水影をチューニング〈☆3+☆3+☆1+☆2=☆9〉シンクロ召喚、吹雪け、トリシューラ{ATK2700}そして効果を発動。場のロングバレル・オーガ、そして墓地のガトリング・オーガを除外」
ロットン「何だと・・・ロングバレル・オーガが!」
杏「さらに手札から魔法カード、雪の降る道を発動。これで場には花、月、雪が揃った。雪の降る道の効果を発動。場にこの3枚が揃った時、フィールド上の全てのモンスターの攻撃力を1つに集める。トリシューラの攻撃力は、ガネット、シグマの2体の攻撃力を得て、8400となる{ATK8400}」
リアスト「攻撃力8400だと!!」
茜「さらに花の道しるべの効果により、相手はこのターンのエンドフェイズまでカード効果を発動できず」
小恋「守備力が攻撃力を上回っていた場合、戦闘ダメージを与える」
杏「これで終わりよ、ロットンにダイレクトアタック。パーフェクト・ブリザード」
ロットン「ぐぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ!!」{LP7200→0}
・・・
杏「どう?私達も結構、強いでしょ?」
鬼柳「さて、奴らの事で知っている事を全部話してもらうぞロットン。奴らは何者だ?」
ロットン「ぐっ・・・ あぁわかったぜ、約束は約束だ、話してやr・・・ぐあぁ!?」
茜「何!?何だか様子がおかしくなったわよ!?」
ロットン「何だ・・・これは!!頭が割れ・・・うわあああ!!」
???(まさか機会を与えてやったのに負けてしまうなんてね・・・ とんだ役立たずだなお前は・・・)
牛尾「何だアイツ、急に頭を押さえ出して。頭痛か?」
ロットン「テメェは・・・ その声は・・・! あの時俺達を解放した・・・!俺の頭の中に直接・・・ 語りかけてるってのか!?」
スヴァロの声(そうだよ。お前は結構実力があったから他の奴らと同じように俺達の味方・戦力として使えるかと思ったんだけど、もういいや。負けた以上お前に用は無いからよ?)
ロットン「う・・・ ぐっ・・・!!」
遊星「奴から何か怪しい気配がする・・・ロットンに何者かが、乗り移っているのか・・・?」
スヴァロの声(ついでに、俺達に関する余計な事を喋られても困るからね。だからお前には闇桜の『糧』になってもらい・・・いや、やめた。たっぷりと苦しんでもらおうかな。 じゃ、アディオス♪)
ロットン「ぐう・・・ うわあああああああああああああああああああああ!!!」
鬼柳「ロットン! ・・・これは何だ、動かなくなっちまったが気絶してるワケではない・・・一体何があったってんだ!」
スヴァロの声「ああ、その男の精神に闇桜の思念を少しばかり、流し込んであげたんだ。どうだい?敗者へのお仕置きを代行してあげたよ?」
杏「その声は・・・!さっきの?」 鬼柳「てめえ!!」
遊星「お前は今どこにいる!どこからか俺達を見ているのか!」
鬼柳「てめえ!今すぐ姿を現しやがれ!」
スヴァロの声「そう怒鳴るなよ?俺は君達の目の前にいるんだから?」
鬼柳「何だと?」 杏「まさか、この黒い桜が・・・?」
スヴァロの声「ご名答。この黒い桜は俺達自身を構成するものでもあるからね、だからこの桜を通してお前達を監視する事だってできるよ?」
茜「ノゾキが趣味だなんて最悪ね~・・・もっとマシな趣味持てないのかしら?」
スヴァロの声「別にいつも覗いてるワケじゃないさ。まあそんな訳で、その男はこの桜が咲いている限り、永遠に悪夢を見続けるんだ。精神が崩壊するのが早いか、命が尽きるのが早いかな?ハハハ!」
鬼柳「野郎・・・この桜よりも前に、てめえをぶっ潰して満足させてもらうぜ!」
スヴァロの声「やってみなよ?ククク・・・じゃあ、アディオス♪」
杏「学園・・・次に進むべき場所は決まったわね」
小恋「でもどうやって行くの?まだ何人かいるし、移動中も追っ手の人が誰か来るかもしれないよ~?何だか怖くなってきたなぁ・・・」
遊星「ところで牛尾、アンタはこの桜の影響を受けなかったのか?いや・・・その(不似合いな)ペンダントは何だ?」
牛尾「桜の影響?何の事だ?ん、何だよこのペンダントがどうかしたか?芳乃女史が俺にくれたんだよ何日か前に。「ずっと身に付けていろ」とやけに五月蝿く言ってきたけど何の事なんだか・・・とにかく、お前らのトコの学園長って、結構いろんなトコに顔が利くようだよなぁ」
茜「でも何だか触ってると安心できるよ~?小恋ちゃんも触ってみる?」
鬼柳「・・・」
【ジャック達の陣営】
アキ「彼女を一体どうしたら・・・ でも、向こうはちょっと落ち着いたようね・・・」
クロウ「しかも遊星や鬼柳もこっちに合流できたようだぜ。このまま一気にここを抜けれるかもな!」
エリカ「あら、ワタシのお相手は誰も務めてくれないのかしら。でしたらこちらから挑みますわよ朝倉先輩?今の私には貴女にだって勝てる自信がありましてよ?」
音姫「私が!?ムラサキさんと戦えだなんて・・・でも、彼女はこのままだと・・・」
ジャック「ならば!ここは俺に任せてもらおう!」 ななか「ジャック君!?」
音姫「彼女とデュエルするなら気をつけて?ジャック君も解ってると思うけど、今のムラサキさんは普段の彼女とはまるっきり別人よ、きっとジャック君の知っている彼女ではないわ・・・?」
ジャック「フン!伊達にムラサキのいる生徒会と騒ぎまわっているわけではないわ!よって俺の心配なぞいらん!クロウ、お前達は鬼柳達と共に学園へ急げ!俺達もすぐに後を追う!」
クロウ「ああわかったぜ。お前も遅れるなよ! ・・・さて、まずはこの包囲を何とか突き破るかくぐり抜けるかしねぇとな!遊星!鬼柳!」
ななか「お願いだよジャック君!彼女を必ず助けてね!」
ニセジャック「不本意だが、今回は貴様に花を持たせてやるとするか。貴様がしくじったら、その時は俺があの女を倒してやる。なので安心して戦うがいい」
ジャック「フン、ほざいていろ! ・・・お前も抜かるなよ」
エリカ「・・・事有る毎に貴方達に翻弄されてばかりでしたけど、それも今日までね?貴方を倒し、二度とあのような振舞いができないようにしてさしあげますわよ?」
ジャック「一国の姫君もこうなっては堕ちたものだな。さあ、来るがいい!我が魂、レッド・デーモンズ・ドラゴンが、貴様の中に巣食った怨念を全て焼き払ってくれるッ!」
ジャック・アトラス VS エリカ・ムラサキ「「 デュエル!! 」」 (LP4000 VS LP4000)
【3章・ヤミサクラアマネクセカイ】
少女「ハァハァ・・・」
セキュリティ囚人1「見つけたぞー!」
囚人2「逃がすな!」
囚人3「お前を倒せば、ダークフラワーから大きな見返りが得られるぜ」
少女「くっ!こんな所で足止めをくう暇は無いのに・・・」
老人「やれやれ・・・若いモンが女の子?一人で寄ってたかって襲うもんじゃないよ。」
囚人3「んぁ!?何だ、てめえは・・・ってぐうあああ!」
少女「あ、貴方は・・・誰?」
老人「何だい・・・長らく会ってないからってもう忘れてるのかい。ハァ~かったるい」
少女「!?もしかして・・・純一?」
純一「久しぶりだね・・・アイシア。」
・・・
【サテライト初音島・ジャックとエリカ】
ジャック「俺のターン!手札から『マッド・デーモン』(1800/0)を召喚!カードを2枚伏せてターンエンド」
エリカ「私のターン。手札の『ダンディライオン』を捨てて、魔法発動『ワン・フォー・ワン』
デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚しますわ。『レベル・スティーラー』(600/0)を特殊召喚」
エリカ「『ダンディライオン』の効果、墓地に送られたときフィールドに綿毛トークン2体を残します
『スティーラー』をリリースし、手札から『炎帝テスタロス』(2400/1000)をアドバンス召喚!
『テスタロス』の効果発動!アドバンス召喚成功時、相手の手札を1枚捨てる!右端のカードを捨てなさい」
ジャック「ちいっ、『クリエイト・リゾネーター』が…」
エリカ「追加効果よ。モンスターを捨てた場合、そのレベル×100ポイントのダメージを与える」
ジャックLP4000→3700
エリカ「『テスタロス』で攻撃!」
ジャック「『マッド・デーモン』は攻撃されると守備表示になる!ダメージは喰らわんぞ!」
エリカ「『レベル・スティーラー』は上級モンスターのレベルを1つ下げて墓地から特殊召喚出来ます。
カードを1枚伏せてターン終了ですわ」
ジャック「俺のターン!相手フィールドのみにモンスターが存在することにより、
手札から『バイス・ドラゴン』(2000/2400)を特殊召喚!この効果で特殊召喚した場合、攻守は半分になる!
さらに手札から『ドレッド・ドラゴン』(1100/400)を召喚!」
エリカ「チューナー!?」
ジャック「レベル5の『バイス・ドラゴン』にレベル2の『ドレッド・ドラゴン』をチューニング!
王者の叫びがこだまする!勝利の鉄槌よ、大地を砕け!シンクロ召喚、羽ばたけ『エクスプロード・ウイング・ドラゴン』!(2400/1600)」
ジャック「『エクスプロード』で『テスタロス』に攻撃!『エクスプロード』の効果、このカードと戦闘する
攻撃力2400以下のモンスターを破壊し、その攻撃力分のダメージを与える!」
エリカ「きゃっ!よ、よくも…」LP4000→1600
ジャック「帝だろうとキングの前にはひれ伏すのみ!ターンエンド!」
エリカ「言ってなさい!私のターン、トークン1体をリリースして『光帝クライス』(2400/1000)をアドバンス召喚!
『クライス』の効果により、『エクスプロード』と私の『スティーラー』を破壊するわ」
ジャック「何だと!?」
エリカ「この効果を受けたプレイヤーはカードを1枚引くことができるわ。せめてもの慈悲、受け取りなさい」
ジャック「くっ…」
エリカ「私も1枚ドロー。『クライス』は召喚ターンに攻撃ができないわ。『スティーラー』を守備表示で復活させてターン終了」
ジャック「俺のターン!(出せるモンスターが無い…)カードを1枚伏せてターンエンド!」
エリカ「私のターン。トークンをリリースして『風帝ライザー』(2400/1000)をアドバンス召喚!
『ライザー』の効果により、あなたの左側の伏せカードをデッキの1番上に置いてもらうわ」
ジャック「何だと!?」
エリカ「『ライザー』の直接攻撃!」
ジャック「ぐわあああああああ!!」LP3700→1300
エリカ「これで終わりよ!『クライス』で直接攻撃!」
ジャック「この程度でくたばるジャック・アトラスではないっ!手札から『血涙のオーガ』を守備表示で特殊召喚!
『オーガ』は相手ターン中2度目の直接攻撃宣言時に特殊召喚でき、
その攻守は1回目に直接攻撃したモンスターの攻撃力と同じになる!(2400/2400)」
エリカ「シンクロ素材にでもするつもりかしら?無駄よ、罠発動『超古代生物の墓場』
このカードが場にある限り、特殊召喚されたレベル6以上のモンスターは攻撃できず効果も発動出来ない!ターン終了」
ジャック「俺のターン!カードを1枚伏せてターン終了!」
エリカ「私のターン!魔法カード『服従』発動。
このターン相手モンスターは攻撃表示で攻撃を受けなければならない!守備でしのごうとしても無駄ですわ」
ジャック「くそっ…」
エリカ「『ライザー』で『オーガ』に攻撃!」
ジャック「罠発動!『ハーフorストップ』!お前はバトルを終了するか、このターン半分の攻撃力で攻撃するか選ぶ!」
エリカ「当然攻撃ですわ。こちらの攻撃力が半分になれば、それに従い『オーガ』の攻撃力も半分になる。
続けて『クライス』の直接攻撃!」
ジャック「ぐああああっ!!」LP1300→100
エリカ「魔法カード『リロード』発動。手札すべてをデッキに戻してシャッフルし、戻した枚数ぶんドローするわ。
ライフ100から逆転を狙っているの?無駄よ、諦めなさい。」
ジャック「誰が諦めるものか!俺のターン!!・・・(ニヤ)」
エリカ「!?(あのムカつく顔…何を引いたのかしら)」
ジャック「貴様のフィールドの表側表示の罠1枚をコストに、手札から『トラップ・イーター』(1900/1600)を特殊召喚!」
エリカ「んな…『トラップ・イーター』ですって!?」
ジャック「さらに手札から『パワー・ブレイカー』(1900/0)を召喚!
レベル4『パワー・ブレイカー』にレベル4『トラップ・イーターをチューニング!
王者の鼓動、今ここに列を成す!天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚、我が魂『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!!(3000/2000)」
エリカ「でも『レッド・デーモンズ』じゃあ今の状況は覆せないわ!
(私の手札にはさっき『リロード』で引いた『邪帝ガイウス』がある…次のターンになれば…!)」
ジャック「その顔…何か企んでいるな」
エリカ「私が何を考えようが勝手ですわ」
ジャック「大方次のターンで逆転する方法でも考えているのだろうが、その必要は無い」
ジャック「このターンで俺が勝つからだ!!」
エリカ「なんですって!?」
ジャック「永続罠『強化蘇生』!墓地のレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚し、このカードを装備!
装備モンスターはレベルが1、攻守が100ポイント上がる!墓地から『パワー・ブレイカー』を蘇生!」
エリカ「そんなモンスター蘇らせて何をするつもり!?」
ジャック「さらに罠発動『ナイトメア・デーモンズ』!自分フィールド上モンスター1体をリリースして発動し、
相手フィールド上に『ナイトメア・デーモン・トークン』(2000/2000)を守備表示で3体特殊召喚!」
ジャック「行けぇ『レッド・デーモンズ』!アブソリュート・パワー・フォース!!
『レッド・デーモンズ』の効果により、相手フィールド上の守備モンスターを全て破壊!デモン・メテオ!!
『ナイトメア・デーモン・トークン』が破壊されたとき、コントローラーに1体につき800ダメージを与える!」
エリカ「そんな…きゃあああああああああっ!!」LP1600→0
・・・
エリカ「う・・・ ワタシは今まで何を・・・?」
ジャック「ほう、思ったより目覚めが良いようだな。何よりだ」
エリカ「はっ!?貴方はジャック・アトラス!よりによって目が覚めて最初に見た顔が貴方だなんて・・・」
ジャック「お前を助けてやったのは俺だぞ!?何という言い草だ!しかし最初に見た顔だと?お前、まさか先程までの記憶が無いのか?」
エリカ「何の事かしら?」
ジャック「お前はさっきまで俺とここでデュエルしていたのだ」
エリカ「ワタシが今まで貴方とデュエルしていたですって!?でも、この黒い桜は何なの・・・?そういえば、さっきこの桜が近所に咲いたのを見て気分が急に悪くなったと思ったら、まるでワタシがこの宇宙、じゃなかったこの世界中でナンバー1になった夢を見て・・・ダメだわ、この先から記憶が・・・」
ジャック「だが、そうやっていつものように振舞えるなら何よりだ。それにどうやら、俺の知る限り同じ状況に陥ったのはムラサキ1人だけではないようなのでな。この黒い桜が咲いている限り、またどこかで誰かが同じ事になっているかもしれん。お前だけではなく、この島の人間が何人かこの黒い桜の悪意に操られているらしい・・・!」
エリカ「ワタシの他にも、ですって?それに今の話を聞く限りでは、貴方達はこの黒い桜を何とかしようとしていますのね?」
ジャック「そうだ。そして、今はアイツらと共にその黒い桜の元凶を叩き潰しに行くところなのだ。同時にこれから同じ状況に陥った連中がいたら助けなければならんのでな。お前にも手を借してもらうぞ、ムラサキ?」
エリカ「当然ですわ!ワタシをこんな目に逢わせた下賤な輩がいるのなら、王族としてお礼の一つも返して差し上げなければなりませんわ?ひとまず当面は、貴方と行動を共にするという事でいいのね?」
ジャック「そういう事だ!いろいろあって今このサテライト初音島には俺達の敵があちこちにいるのでな、単独での行動はまずいだろう!よって一緒に来てもらうぞ!」
エリカ「まさかあの日お兄様と一騒動あって以来、貴方達とまたバカ騒ぎなんてやる日が来るなんて・・・!でも、今日はどこまでもお付き合いしますわよ!」
【サテライト初音島のどこか】
小柄な人影「先程の彼女のみならず、まさか彼女(エリカ)まで続けて敗れたのか・・・」
女性「彼女は、エリカは決して弱くはなかったはずですよ。少なくとも、先日まで彼女を側で見ていた限りでは」
小柄「しかし、セキュリティからの者以外で、我等に協力を申し出るような者がいるとは思ってもみなかったよ。まあこちらの利害や目的を阻害するわけでもないし、裏切りの相が見えるわけでもない。その上で協力を申し出てもらえたとあれば追い返すつもりは毛頭無いのだけどね」
女性「ええ、すんなりと受け入れて頂けて恐縮です。私も彼女や彼らとは、過去にいろいろあったものですから」
小柄「ほう・・・戦うに足るだけの理由が、かい?」
女性「ええ。どうせこのまま何もしないでいても、本星の仲間と連絡が取れるわけでもなく数日後に本星へ送還されるのを待つだけ・・・でしたら私も、貴方がたに協力させて頂きたいと思ったまでです。しかし貴方たちは、不可思議な存在なのですね・・・」
小柄「お前の住んでいた星には、我らのような存在はいなかったであろうからね」
女性「とにかく、リオ達がこの星へもう一度訪れる前に・・・本星に帰る前に、最後くらいフォーカスライトの家の者に私自らの手で制裁を与えようと考えましてね?かつては私の中に芽生えた程度の小さな欲望だったのに・・・この謎めいた黒い花が、私にそのような願望を後押しさせるのでしょうか」
小柄「(フッ)いいだろう・・・では彼女はお前に任せよう」
女性「ええ。拘束中の身であった私を解放して頂けたのも貴方達のお陰のようですわね、しかもご丁寧に私の使っていたデッキまで用意して頂いたのですもの。そしてリオ達が不在の今、私は私で好きなようにさせて頂きますよ? ・・・では、ごきげんよう」
(女性がその場を去っていく)
小柄「このような事は予想もしなかったが、面白い事になったな。フフフ、桜の闇が呼ぶかつての主従同士の戦い・・・見物だね」
女性「さて、覚悟して待ってて下さいねエリカ?そして、いつかの彼らにもお返しをしてあげなければならないわね?」
・・・
【美夏と麻耶】
麻耶「先行は私が貰うわ。ドロー!」
麻耶「モンスターを守備表示にして召喚。リバースカードを2枚セット。ターン終了。」
犯罪者達「このガキ・・・何者だ・・・?」
麻耶「私を誰だと思っているの?バトル、魔轟神レヴュアタンで、相手にダイレクトアタック!!魔の誘い」
犯罪者1,2「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」{LP100→0}
美夏「やったな、これで先に進めるぞ」
麻耶「そうね、先を急ぎましょう」
・・・
【サテライト初音島某所・杉並達】
杉並「長官から授けられたこのデッキ、1つは俺として、2つ目は一体誰に手渡せば良い物か・・・・」
???「・・・・何やっているんだ、杉並?」
杉並「・・・・・・・何故俺だと分かった」
???「相変わらず変わらないな、お前は・・・はぁー、かったりぃ」
杉並「お前が変わりすぎなのだ、同志朝倉」
杉並「しかし、お前がこのような状況に足を踏み入れるとは、いったいどういう風の吹きまわしだ、同志朝倉よ?」
純一「な~に、音姫、由夢達が今もこうして戦っているのに自分ひとりじっとしては入れれないのでね。(それに昨日さくらに会った時の表情がどうも気になる・・・)」
杉並「そうか・・・で、その隣にいる少女はいったい何者なのかね?」
純一「杉並。お前なに言ってるんだ」
杉並「?お前そこ何を言ってるんだ朝倉。そのような少女今まで見たこともないぞ?」
純一「そうか、いやいあ思い違いだった(やっぱり杉並もアイシアの事を覚えていないのか・・・)」
少女「はじめまして、ってなるのかな?私、アイシアっていいます。」
・・・
杉並「ふっ、なるほどな。その為に君はこの初音島に来たというのだな。」
アイシア「はい、なんとしてもこの悲劇を止める為にも私が止めなきゃならないのに・・・」
純一「まあ、心配ないさ。遊星君達がこの事態にあたているんだ。」
アイシア「えっ」
純一「だからさ、何でも一人で抱え込むなよ、アイシア。仲間だろ」
アイシア「純一・・・」
???「ふっふふ。お取り込み中すまないね。」
一同「!!!」
スヴァロギッチ「今までの話は全て聴かせてもらったよ。」
アイシア「人影が無いのに声だけが聞こえる。何処、何処にいるの?」
スヴァロギッチ「君たちとはこの桜を通して監視しているのでね。」
杉並「ほお、これはまた興味深い。」
純一「コラ杉並、関心している場合じゃないだろ!」
スヴァロギッチ「それにしても、これ以上我々の脅威となる者は無視できないねぇ。」
アイシア「くっ!」
スヴァロギッチ「なので、君たちはここで消えてもらうよ」
(突如、次々と現れる人影)
純一「!?なんだ、あれは!」
スヴァロギッチ「君たちを倒す為の刺客さ。特にそこの女は我々の最大の障害の一人だしね。」
純一「なんだと!?」
スヴァロギッチ「鬼柳京介や不動遊星とそのお仲間は俺のいる学園に向かっている様だけど果たして生きてそこまで来れるかねぇ?」
杉並「ほう、他の者たちは、もうそこまで進んでいたのか。」
純一「そうか、今は遊星君達は無事なんだな?よかった。」
スヴァロギッチ「おしゃべりが過ぎたようだね。さあ、お前たち(影の集団)かかれ!」
アイシア「望む所だわ。まとめて相手をしてあげるわ!」
杉並「まあ、待ちたまえアイシア嬢?」
アイシア「えっ」
杉並「コレを受け取りたまえ」(ひょい)
純一「何だコレは?」 っとアイシアと同じ箱を持つ純一。
杉並「ふっ、それは(ゴドウィン)長官から預かったデッキだ。俺の持つデッキにアイシア嬢と朝倉のを含めて三つ。」
純一「なんだか胡散臭いな。」
杉並「まあ細かい事は気にするな。それよりも、今はあの男が言ってただろう。彼女は脅威だと。」
純一「何が言いたいんだ?」
杉並「ならば、あの男のいる学園に彼女を向かわせることが先決だと思うがな。」
純一「なるほど、確かにそうかもな。」
アイシア「えっ、二人だけで大丈夫?」
純一「大丈夫だ、心配するな。それに、さっき渡されたデッキを手にしてから何だか若返った気分だよ。」
アイシア「!?気分というレベルじゃない気がするけど・・・」
杉並「おい、朝倉。その姿は一体どうしたというのだ?」
純一「ん?何を言ってるんだお前らは。あれ、何だか視界がぼやけてきたぞ(ry」
そこには一人の老人が徐々に青年へと若返っていく姿があった。
(数分後)
杉並「ほう、朝倉が持っているデッキには何らかしらの影響を与える効果があるのやもしれんな。」
アイシア「確かに私にもデッキに何か特別な力を感じるわ。」
朝倉(若)「へえ、そりゃどうも。何だか体が軽いな。」
杉並「ふっ、思いださないか朝倉。」
朝倉(若)「何をだ?」
杉並「かつて俺達が学園いた頃の出来事を」
朝倉(若)「あ~そうだったな。今なら思いっきり暴れることができだろうな。はあ~かったるい。」
杉並「さあ行くのだ!アイシア嬢。我々を置いて先に学園にいくんだ!」
アイシア「はい。分かりました。」
朝倉(若)「頼んだぞ、アイシア!恐らく先に着いてるであろう音姫や由夢、そして遊星達に合流するんだ。」
(そして二人を振り切って一人学園へと向かうアイシア)
スヴァロギッチ「ふうん、二人でこの集団を相手にするなんて随分と余裕じゃないか?」
杉並「ふっ、舐めてもらっては困るな。かつて学園を震撼させたチームがあったという事を。今は満足同盟(チームサティスファクション)なるものが取って代わった様だが・・・」
純一(若)「まあ、俺達が活動する度にデュエルを挑んできた音夢には勝てなかったがな。」
杉並「ふっ、今でも朝倉妹には弱いと見えるが?」
純一(若)「それは言うなっての。」
杉並「さて、そろそろ始めるとしようか、朝倉。(ドヤ顔」
純一(若)「だな、杉並。」
杉並「行くぞ!我らチーム(ry」
・・・
杉並「フフフ、いつの時代も祭りはこうでなくてはな!どうした、そんなものか?」
純一「『若返ったオレ様は無敵だ!』ってか?よーしお前で最後の1匹か!攻撃!」
影「!!」 (LPが0になった黒い影が、黒い煙と化して霧消)
杉並「ざっと、こんなものか。フフ、錆が付いていない様で安心したぞ、同志朝倉よ?」
スヴァロ「バ、バカな!?俺の率いる直属部隊だぞ?全滅なんざ有得ねぇ・・・!」
純一「俺達二人でこうなんだ。音姫達や彼等なら、もっと早く全滅できただろうぜ?」
杉並「何を言うか、俺達だってまだ負けはしないぞ?あとはお前が・・・」
スヴァロ「クッ、舐めやがって・・・!まあいい。あの連中も俺の所へ向かっているようだし、連中は俺が相手をしてやるか」
杉並「アイシア嬢は間に合うだろうか?まあ彼女が不在でも問題ないとは思うがな」
スヴァロ「ハッ、間に合おうが間に合うまいが奴らはまとめて返り討ちにしてやる。あいつらはここへ来る事で本当の恐怖を知るだろうな!ハハハ・・・!」
純一「ではお前はあいつの・・・鬼柳京介という男の本当の力を知るだろうな?」
スヴァロ「!? ・・・ヒッヒッヒ、まあいいや俺をせいぜい楽しませてくれよ?じゃあな?」 (黒い桜から気配が消失)
杉並「さて、あとは向こうの同志達に任せようか。俺達は俺達でやるべき事をやらねば」
純一「そうだな。 はぁ~かったるい・・・」
杉並「しかし、同志鬼柳の持つ力とは何だ?朝倉」
純一「それは見てのお楽しみ、かな?まぁ子供の頃から、伊達にお菓子ばっかりあげてたワケじゃないんでね?」
杉並「・・・」 (今のお前の顔は、まるで自分の身内(孫)を自慢する親そのものだな朝倉よ・・・?)
・・・
【再びジャック・エリカ達】
ジャック「ではいくぞ、ムラサキ!まずは学園へ急ぎ、アイツらと合流する!」
エリカ「了解ですわ!しかし、このD・ホイールは狭いのね?サイドカーくらい用意できなかったのかしら?」
ジャック「やかましい!これは俺専用のD・ホイールなのだ!本来ならば、俺以外の人間を乗せる事など絶対にしないッ!」
エリカ「しょうがないわね、状況が状況だからこの窮屈な体勢も少し我慢しようかしら。 ・・・あら、この音は?」
少女の声「おーーい!!」 ジャック「この声は?」
エリカ「天枷さん?それに沢井さんも一緒にいるなんて」
麻耶「ジャックが一人だけというのも珍しいわね・・・と思ったらムラサキさん!?まさか、ムラサキさんに変な事しようとしたわけじゃないでしょうね!?」
ジャック「何を言うか! ・・・どうやら委員長は無事らしいな。一時はどうなるかと思ったが、見事にやり遂げてくれたようだな天枷よ?」
美夏「当然だ!」
エリカ「・・・沢井さんが、ですって?まさか貴女もワタシと同じように、記憶が?」
麻耶「まさか、ムラサキさんも同じ状況に?」 エリカ「そうなんですの・・・」
ジャック「だがひとまずは、学園へ急ぐぞ?そこにどうやらお前達をこんな目に逢わせた、この黒い桜の元凶が待っているようでな。クロウ達が既に学園へ向かっている」
エリカ「意外と身近なところにいたのね・・・?」
ジャック「幸い、さっきクロウ達が奴等を蹴散らしていったのと、知り合いの警官(牛尾)がここへ来たのを見て逃げていったおかげで、ここには今敵の影は殆ど見えない。抜けるなら今だろう」
美夏「そうだな!」
・・・
【風見学園にて全員集合】
クロウ「学園に到着したのはいいが、それらしき人が見当たらない。どうなってるんだ」
アキ「確かに、ここの学園がどんな感じなのかは知らないけど、それらしき気配が全くしないわ」
しばらくして
遊星「クロウ!!」
クロウ「遊星、無事だったか」
鬼柳「お前らも無事だったのか」
龍可「当たり前じゃない、シグナー3人がここにいるのに」
ジャック「遊星、クロウ、鬼柳!!」
龍亞「ジャック、それに・・・・誰?」
???「どうやら、全員揃った訳だな!」
一同「!!」
スヴァロギッチ「っふっふ、よくぞ集まってきたな」
遊星「何を企んでいるんだ、お前らは」
スヴァロ「まぁ落ち着け不動遊星、お前らをここに呼び寄せたのは遊星、お前に絶望を与える為だ」
遊星「絶望だと?」
スヴァロ「アレを見ろ」
(指さす方向に、巨大な砂時計が)
茜「何あれぇ、見るからに巨大な砂時計なんだけどぉ~?」
杏「・・・いや、よく見ると中で何かが回っているわ」
遊星「アレは一体何だ!答えろ!」
スヴァロ「知りたいか、なら教えてやろうアレは砂時計だ。それは見れば分かるがな・・・だが中の砂は、遊星粒子を大量に導入されてある代物だがな」
遊星「遊星粒子だと!!」
スヴァロ「そうだ、あの中にある大量の遊星粒子、一度に膨大な量のエネルギーを導入したらどうなるだろうな?」
遊星「まさか・・・・キサマ」
スヴァロ「そうだ、ザ・ルート・オブ・デストラクション、その目的は、世界規模のゼロ・リバースを引き起こす事だ!」
クロウ「ゼロ・・・リバースだと」
音姫「ゼロリバース?」
杏「ゼロ・リバース、何かイヤな響きね」
スヴァロ「知らないのなら教えてやろう。こことは別のサテライト、そこに1人の研究者がいた。聞いたことが無いか。日本のどこかで自然現象により島と島が分かれたと言う事件を」
杏「それは聞いた事があるわ、その事件はあまり報道されなかったけど」
スヴァロ「だがな、実際には自然現象では無かったのだよ」
渉「と言うと、どういう事だよ」
スヴァロ「実際には、実験中だったモーメントが謎の事故により爆発して、その規模が大きすぎて、島もろとも壊滅寸前まで追いやられた。しかも笑える事に、その時の責任者が不動博士、そこにいる不動遊星の父親だ」
鬼柳「遊星・・・お前にそんな過去が・・・」
遊星「・・・・・」
スヴァロ「おまけにその時事故に巻き込まれて、クロウの親まで死に至らせた。そんなヤツが仲間など、お前らには」
クロウ「黙れ、お前に遊星の苦しみが分かるか。コイツはその事をずっと自分のせいだと思ってきた。それを自分一人でその責任を背負い込んできた。そんな遊星の姿を見るのはもうたくさんだ!」
遊星「クロウ・・・」
鬼柳「だよな、俺達はサティスファクションのメンバーだ。そんなちっぽけな事で仲間外れにするようなチームではない!」
スヴァロ「・・・・何故だ、何故お前らはそんな事を聞いて平然としてられる!?」
ジャック「フン、そんなのは決まっている。これが俺達の絆だからだ!」
スヴァロ「・・・・そんな舐め腐った言葉を・・・」
鬼柳「言いたい事はそれだけか。ならば俺が相手だ」
遊星「お前ら・・・・」
小恋「そうよね、遊星君は悪くないもんね」
ななか「むしろ励ます言葉をかけてやりたいぐらいだね」
渉「そうだよな、そんな事で友達を見捨てる程、俺達は弱くはない」
スヴァロ「・・・・くだらん」
鬼柳「納得だぜ。何故アイツがコイツを嫌うのか」
鬼柳「さぁ、ごだ事は済んだか。俺を・・・満足させてくれよ」
スヴァロ「面白い、まずはお前から消してやる」
鬼柳京介VSスヴァロギッチ 「「デュエル!!」」{LP4000}
・・・
鬼柳「俺のターン!俺は、インフェルニティ・デーモンを攻撃表示で召喚(ATK:1800/DEF:1200)。カードを2枚伏せ、ターンエンドだ」
スヴァロ「ククク・・・お前達に1つ聞くが、俺にデュエルを挑んできたのは、シャルヴァの奴を倒せたから俺や他の連中も同じように何とかなる、なんて甘ったれた考えじゃないよなぁ?」
鬼柳「何だと?」
スヴァロ「そんな考えで俺に挑むつもりならお前・・・死ぬぜぇ?」
鬼柳「・・・」
ジャック「シャルヴァ・・・遊星が先ほど倒したという、奴らの仲間か?」
スヴァロ「ああ、大口叩いといてあっさり負けちまった、あのマヌケの事さ」
遊星「何だと!? ・・・しかし、あの砂時計とこの黒い桜が、何の関係があるというんだ!」
スヴァロ「俺達が闇桜を作り上げたのも全てはまさにあの砂時計のためでね。桜の中に蓄積されていく負の感情をあの砂時計へ送っていたってワケだ!」
遊星「何・・・!」
スヴァロ「人間の意志や魂が集まって、再び破滅への引き金を弾く・・・最高の見世物じゃないか!」
音姫「さくらさんがせっかく植えた桜の木を・・・許せない・・・!」
スヴァロ「もっとも、桜に魂を吸われるわけでもなく、たまに桜に魂を黒く染められるだけで済む人間もいるようではあるけどね」
麻耶&エリカ「「!!」」
スヴァロ「そして、俺がデュエルでお前達を倒した時はお前達もあの中へいくと、解ってるよな?」
ジャック「そうはさせん!消えるのはキサマの方だ!」
スヴァロ「ま、野郎共はそれでいいとして、その時はついでといっちゃ何だがそこの少女達はゼロリバースの糧にする前に闇桜から『愛欲』『傲慢』の成分だけを抽出して、性奴隷にでも仕上げてやろうか!キヒヒヒヒヒ!!」
ヒロイン達「「!?」」「「うわぁ・・・」」
鬼柳「てめえ・・・!!」 クロウ「どこまでも最低なゲス野郎だぜ!!」
渉「ああ是が非でも見てみたい・・・いや違う!!今回は別だ!!」
音姫「弟くん!?絶対に負けちゃダメだからね!!」
由夢「兄さんがこんな人相手に万が一にでも負けるかもしれないだなんて、本気で考えてるの?お姉ちゃん」
スヴァロ「まあいい、ククク・・・では俺のターンだ・・・」
スヴァロ「フフフ・・・俺は手札から『ダークフラワー・ヘリオトロープ』を攻撃表示で召喚する(AT:1600)。このモンスターが召喚に成功した時、手札から攻撃力が同等以下のモンスターを特殊召喚できる・・・俺は手札から『ダークフラワー・ステム』(AT:1000)を召喚してターンエンドだ」
鬼柳「俺のターン!(奴のフィールドに伏せカードは無い、そして恐らくは手札にも・・・)インフェルニティ・デーモンで『ダークフラワー・ヘリオトロープ』を攻撃!」
スヴァロ「クッ・・・(LP4000→3800)」
鬼柳「さらに、手札からインフェルニティ・ビーストを攻撃表示で召喚(AT:1600)。ビーストで、ダークフラワー・ステムを攻撃!」
スヴァロ「ぬう・・・!(LP3800→3200)」
鬼柳「さらにカードを1枚伏せてターンエンドだ。」
遊星「やけにあっさりと自分フィールドのモンスターを破壊させたようだが・・・何か裏があるのか?」
杏「嵐の前の静けさ・・・ってヤツかしらね?」
スヴァロ(ヒッヒ、流石に勘がいいじゃねぇか?まあ、あまり引っ張りすぎても興が冷める事だ、少々早いがヤツを出すとするか・・・)
鬼柳「どうした、テメェのターンだぜ?」
スヴァロ「まあそう焦る事もねぇだろう、そう急かさなくてもきっちりと料理してやるから安心しろよ?今はお前をどういたぶってやろうかとレシピを考えてた所でな・・・よし」
スヴァロ「俺のターン・・・俺は手札から『チェーンフラワー・ダイス』を召喚。(AT:0)そしてこのモンスターが召喚に成功した時、デッキから同名モンスター2体を特殊召喚する!」
ジャック「アレは以前遊星と戦ったヤツの持っていた・・・!」
スヴァロ「ああそうさ、インドラの野郎と同じカードを使うってのが正直気に入らねぇがな。そしてこの3体をリリースして、現れろ!『ダークフラワー・ラフレシア』!」(AT:3600)
鬼柳「な・・・!」
アキ「何なのこの華は・・・!?何というか、禍々しさと妖しさを併せ持ったような・・・」
スヴァロ「ヒャハハハ・・・俺のラフレシアはシャルヴァの奴とは一味も二味も違うぜ?鬼柳京介、もうすぐお前に地獄を味あわせてやる・・・!」
【サテライト初音島・某所】
???「スヴァロギッチがあのモンスターを召喚したようだ…」
???「攻撃も防御も敵わずに妖花の餌食となるか…それとも、あの男はそれ以上の力を発揮して妖花を打ち破るか…見物であるな」
スヴァロ「俺はさらに手札から永続魔法『底知れぬ妬みの宿り木』を発動する!このカードがフィールドに存在する場合、ターン終了時に墓地に存在するダークフラワー・モンスターの数×500ポイントのダメージを相手に与え、与えたダメージと同数のライフを回復する!」
鬼柳「何だと…これは!?」
シュル…シュルル…(鬼柳の両足に漆黒の枝が絡み付いてくる)
鬼柳「枝を通して負の感情が…!? 不快感を催すどころじゃねぇな、こいつは!早く何とかしねぇと…」
スヴァロ「そして宿り木の効果、フィールドにダークフラワーと名の付くモンスターが存在する場合、このカードの発動を罠や効果等で無効化できない!さらにラフレシアのモンスター効果、『1ターンに1度、魔法・罠・モンスター効果でフィールドからカードを除去・破壊する効果を無効にする』!これでお前には逃げ場も無いぜ?ヒャハハハ!!」
スヴァロ「俺はさらに『ダークフラワー・ヘリオトロープ』をもう1体召喚。ここでお前のモンスターを蹴散らしてもいいが、攻撃せずにターンエンドだ。効果も使わない事にするぜ。さぁて、ショータイムの始まりと行くか!」
鬼柳「うわあああああ!!(LP4000→3000)」
スヴァロ「いいねぇ、もっといい声出せよ?(LP3200→4200)さあ、お前のターンだ。攻撃したけりゃ攻撃してこいよ?ハハハハ!」
由夢「でも、これじゃ兄さんが敵を倒せば倒すほど…」
遊星「ああ、墓地にモンスターが増加する事で、宿り木の効果でより多くのライフを吸収される…」
ジャック「だが、あのモンスター達を倒さなければ罠どころではないぞ?」
スヴァロ「ヒヒヒ…何もできねぇままくたばっちまいやがれ!」
鬼柳「俺をあまり嘗めるなよ?前のターン、俺に攻撃を仕掛けなかった事を後悔させてやるぜ!」
鬼柳「俺のターン、確かに破壊でのあの魔法カードは除去できない。だが、これならどうだ!!魔法カード、マジック・パワードレインを発動、相手の場の魔法カード1枚を墓地へ送り、お互いのデッキからカードを5枚墓地へ送る」
遊星「うまい、これならコストとして墓地へ送られ、そのままあのカードを除去できる」
スヴァロ「・・・・ひっかかったな」
鬼柳「何!!」
スヴァロ「底知れぬ妬みの宿る木がフィールドから離れた時、自分フィールド上のダークフラワーを全て破壊し、その攻撃力分のダメージを鬼柳、お前に与える」
杏「そ・・・そんな」
スヴァロ「くたばれ、そして絶望を・・・・・」
放たれる妬みの波動
鬼柳「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」{LP3000→0}
一同「鬼柳!!」
スヴァロ「さーて、次はどいつで・・・・」
鬼柳「・・・・待てよ」
スヴァロ「!!んな・・・・・・」
鬼柳「・・・・っふふふふふふ」{LP0}
スヴァロ「何故だ・・・何故立ち上がっている」
突然、鬼柳の後ろから影が
スヴァロ「な・・・何だアレ」
鬼柳「手札にこのカードが存在する時、自分のライフがカード効果により0になった時、このカード以外のカードを全て墓地へ送り、このモンスター、インフェルニティ・ゼロを特殊召喚できる{DEF0}」
スヴァロ「こ・・・この死神が!」
鬼柳「何とでも言え、俺は・・・キサマを倒さない限り、死ねる物も死ねねぇからな?」
スヴァロ「っ・・・! っ・・・!!」
鬼柳「どうした、自分のエースを自爆させたのがそんなに悔しいのか?だったら、さっさとテメーを片づけてやる。罠カード、リミット・リバースを発動。俺は墓地のインフェルニティ・リベンジャーを特殊召喚する{ATK0}」
クロウ「この流れ・・・」
鬼柳「レベル4のインフェルニティ・デーモンとレベル3のインフェルニティ・ビーストにレベル1のインフェルニティ・リベンジャーをチューニング〈☆4+☆3+☆1=☆8〉死者と生者、ゼロにて交わりし時、永劫の檻より魔の竜は放たれる。シンクロ召喚、出よ、インフィニティ・デス・ドラゴン{ATK3000}」
スヴァロ「クッ・・・・」
鬼柳「バトル、そのまま相手を攻撃だ、デス・ファイア・ブラスト!!」
スヴァロ「くぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」{LP4200→1200}
鬼柳「これで俺はターンエンドだ」
スヴァロ「く・・・俺のターンだ
(こいつは・・・ククク)」
スヴァロ「俺は手札からフィールド魔法を発動する」
ジャック「フィールド魔法?」
スヴァロ「闇の満開、こいつがフィールド上にある限り、お互いのプレイヤーはエンドフェイズに墓地のダークフラワーの数だけライフを500回復する、そして、500のダメージを受ける」
アキ「なんですって!?」
スヴァロ「まだまだだ、俺は手札から魔法カードを発動『天声の服従』!」
全員「!?」
スヴァロ「このカードは相手の八つ星以上のモンスターを奪うことができるんだよぉ!その名を宣言することによって!」
音姫「・・・弟君のデッキには・・・まさか!」
スヴァロ「地縛神 Ccapac Apu」
鬼柳「チッ」
スヴァロ「確かに頂いたぞ。そして魔法カード発動!闇桜の一番星!このカードは墓地にダークフラワーが5体以上いるとき、手札の十つ星モンスターを特殊召喚できる!俺の墓地にはてめぇのおかげで6体のダークフラワーが存在する!よってコイツを召喚!」
鬼柳「・・・・」
スヴァロ「降臨せよ!地縛神 Ccapac Apu!」
スヴァロ「バトル!おまえの神による洗礼を受けるがいい!」
鬼柳「ぐわああああぁぁぁ!」デスカウンター[0→1]
全員「鬼柳!」
スヴァロ「ハハハハ!無様だなあ!そしてエンドフェイズ、俺はライフを回復!{1200→4200}そしてお互いに500のダメージ!{4200→3700}」
鬼柳「クッ・・」デスカウンター[1→2]
スヴァロ「ヒャハハハ!次のターンで終わりだなぁ!」
遊星「まずい、このままじゃ次のターン鬼柳は負ける!」
杏「鬼柳・・・」
鬼柳「へへっ・・・俺のタァーン」
鬼柳「(!?これは)」
スヴァロ「どうしたいいカードが来なくて固まってるのか?手が無いのならサレンダーしてもいいんだぞ。もっともその瞬間お前もあの黒い桜の生贄になるんだけどね。ハハハハ!」
鬼柳「だれがそんなことをするかよ!」
鬼柳「それにサレンダーをするのはむしろお前の方だぜ。」
スヴァロ「なんだとぉ!」
鬼柳「なにせこのターンでお前のライフをゼロにするんだからよ・・・」
スヴァロ「このターンで俺様に勝つだとぉ?へっ寝言は寝てから言いな!」
鬼柳「ふっ、この先起こる出来事を見てお前は果たして同じセリフは言えるかな?」
スヴァロ「何だと!」
鬼柳「手札から永続魔法(マジック)、インフェルニティガンを発動!そして今の俺の手札はゼロ・・・この瞬間このカードを墓地に送る事で墓地のインフェルニティと名のつくモンスターを二体特殊召喚できる!」
スヴァロ「くっ」
鬼柳「俺はレベル4のインフェルニティ・デーモンとレベル3のインフェルニティ・ビーストを墓地から特殊召喚する。」
鬼柳「インフェルニティ・デーモンの効果を発動!手札が0枚の時、デッキから“インフェルニティ”と名のつく一枚手札に加える。俺が手札に加えるのはインフェルニティ・ビートル!そして、インフェルニティ・ビートルを召喚]
遊星「これで鬼柳の場にモンスターが埋まった。どうする気なんだ・・・」
杏「・・・」
鬼柳「さあて、いくぜ!破壊神より放たれし聖なる槍よ、今こそ魔の都を貫け!」
(ピカーッ・・・!)
【学園が見える場所】
????「学園の先に見えるあの龍は・・・まさか」
【再び、新生満足同盟とスヴァロギッチ】
鬼柳「シンクロ召喚!氷結界の龍トリシューラ!!」
スヴァロ「!?氷結界の龍トリシューラだとぉ!」
遊星「あのカードは」
クロウ「まじかよ!」
茜「杏ちゃんのカードのハズなのにどうして京介君がもってるのかな~?」
(数時間前・・・)
鬼柳「このカードは!一体どうゆうつもりだ、杏。」
杏「いいからいいから、このカードがきっと鬼柳の役に立ってくれるハズよ・・・」
鬼柳「(・・・ありがとう。お陰でデュエルの決め手になったぜ・・・)」
鬼柳「氷結界の龍トリシューラの効果発動!相手のフィールド・手札・墓地からそれぞれカードを1枚ずつ除外する。俺はお前のフィールドにある地縛神 Ccapac Apuと手札1枚、墓地にあるカード1枚を除外する!」
」
スヴァロ「くそ!あのカードは伝説の「三幻神」や「シグナーの竜」そして「桜シリーズ」に匹敵する“氷結界の龍”の一体をなぜあいつが・・・」ススヴァロ「だが、こんな所で負けるかよ!」
スヴァロ「リバースカードオープン!罠カード『異次元からの生還』!フィールドや墓地からモンスターを除外される時、除外されたモンスター1体をフィールドへ特殊召喚できる!俺は、トリシューラの効果で墓地より除外された『ダークフラワー・ラフレシア』を特殊召喚!」
遊星「まずいな、また奴のエースモンスターがフィールドへ戻ってくるとは・・・」
スヴァロ「残念だったな!ラフレシアが戻ってきた以上、そのモンスター共にでかいツラはさせねぇ。テメエはこれで終わりだ!」
鬼柳「それがどうした?」 スヴァロ「何!?」
鬼柳「俺が何も考えずに今までカードを伏せていたと思ってるのか?リバースカードオープン!カウンター・トラップ『インフェルニティ・バリア』!手札が0枚で尚且つインフェルニティと名の付くモンスターがフィールドに存在する時、相手の魔法・罠・モンスター効果を無効化し、破壊する。俺はこいつで『異次元からの生還』を破壊。お前のフィールドにモンスターは戻らねぇよ」
スヴァロ「何だと!?バカな、ラフレシアが・・・!」
鬼柳「さて、覚悟はいいな・・・?」
スヴァロ(まさか奴がここまでやるとは・・・だが、奴が攻撃を宣言した瞬間場に伏せたカードを発動すれば結局は俺が勝つがな!さて、攻撃して来)
鬼柳「罠発動『インフェルニティ・ブレイク』!手札が0枚の時墓地に眠るインフェルニティと名の付くカードを1枚除外する事で、相手フィールドのカード1枚を破壊する!俺は墓地のインフェルニティガンを除外する事でその残った伏せカードを破壊!」
スヴァロ「くっ・・・セットしておいたディメンション・ウォールが・・・!」
ジャック「これで奴のフィールドはガラ空き、もはや勝負は見えたか?」
鬼柳「そして、トリシューラでお前にダイレクトアタックだ!」
スヴァロ「おのれ・・・ぐううッ!(LP3700→1000)」
小恋「でも杏、こうなりそうだな~って予測してたの?」
杏「フフ・・・何となく、ね?」
由夢「だから言ったじゃないですか。兄さんが負けるわけがないんだって」
茜「二人で掴んだ勝利・・・見事よね~」
鬼柳「これで終いだ!インフェルニティ・デス・ドラゴンで攻撃!『デス・ファイア・ブラスト』!」
純一(彼の・・・鬼柳京介の本当の力を知るだろうな?)
スヴァロ「くっ・・・ド畜生が・・・!!」
鬼柳「これが・・・」 杏「私たちの・・・」
「力だ!」 「力よ?」
スヴァロ「ぐうわあああああああ!!(LP1000→0)」
・・・
スヴァロ「お、俺が… 負けた!?こんなちっぽけな連中に!?こんな結果認めねぇぞ!絶対に認めねぇ!!」
ニセジャック「さあ、お前の罪を数えろ!」
クロウ「キャラ変わってねぇかお前? …それはともかく、覚悟はできてるんだろうな?」
(起き上がろうとするスヴァロを見下ろしながら取り囲むヒロイン達)
ななか「今まで会ってきた男の人の中でも、最低の部類に入るわね」
茜「平手打ちの1発くらい、いいわよね?」
杏「敗者へのお仕置きがそんなのでいいのかしら、茜? クスッ」
エリカ「ワタシからの御礼も、受け取って頂けますわよね?」
音姫「一応ほどほどにしてねみんな?と、言いたいところだけど…!」
スヴァロ「ま、待ってくれ君達!俺は元々、桜の願いによって行動を強制されてただけなんだ!あぁそうだ!この桜の成長を止める方法を教えよう!それでどうか許してくれ!」
ヒロイン達「・・・」 スヴァロ「…なんてなァ?」
(不意にスヴァロがマントを投げ、一同の視界を晦ました後に上空へ飛び上る)
美夏「しまった!油断したか!」 クロウ「てめえ!待ちやがれ!!」
スヴァロ「お前らごときにやられてたまるかよバーカ!ひとまず今回は戦略的撤退といくぜ!」
少女の声「そうはさせないわ!」 スヴァロ「何だ!?」
スヴァロ「(どういう事だ…花弁への変身ができな…)うぉッ!?」
(一同の頭上で黒い花吹雪へと姿を変え、ようとするがモンスター達に両手足を掴まれ、地面に叩き伏せられる)
スヴァロ「ぅぐはッ!?」 エリカ「どうやら彼を逃がさずに済んだようですわね!」
杏「レッド・デーモンズ・ドラゴンが2体現われて、あいつを取り押さえた…!?こんな事ができるのは…」
ジャック「すまんな、俺一人なら奴を逃がしていたかもしれん。どうやら伊達に、俺の偽者として過ごしているワケではないようだな!」
ニセジャック「フッ、当然だ!牙を研ぎ続けることを忘れたら、キングの名折れであるからな!そして!!」
ジャック2人「「言ったはずだ!この宴のメインディッシュは貴様であるとな!!」」
(ジャック達の声を皮切りに、次々と実体化するモンスター達)
スヴァロ「ひ、ひぎぃ…!?」
クロウ「礼はたっぷりさせてもらうぜ?いい夢見ろよ!」
(以下、皆様のお好きな展開を思い浮かべて下さい)
クロウ「ざまあ見やがれ!これでスカッとしたぜ。 ・・・ん?」
ななか「ちょっとやり過ぎたから・・・ってワケじゃないよね」
(意識の途絶えたスヴァロギッチの身体が、黒い霧と化して完全に消滅)
杏「あの黒い影達と同じように散っていった・・・でも気のせいか、私達の周りを取り巻く黒い気配がまた軽くなったかしら?」
遊星「俺があの男を倒した時と同じように、邪悪な気配が途絶えたという事か」
音姫「成る程、彼がいなくなった事で悪い気配が薄れて、桜の成長がいくらか遅くなったって事なのね。じゃあここからが頑張りどころだね、弟くん達!」
ジャック「そして俺たちが倒した敵もこれで2人目だな、俺たちも、この桜を完全に止めるまで進み続けるぞ!」
一同「おお!!」「うん!!」
鬼柳「で、さっきまで奴に構けてて気づかなかったが、さっき聞こえた声は誰だ?」
少女「やっとアタシに構ってくれたよ~・・・ 初めまして。じゃない人もいるかな?」
ジャック「誰だ、初めて見るな?」
麻耶「あら!?貴女は・・・!」 遊星「知っているのか、委員長?美夏?」
美夏「キ、キサマは!あの時美夏にバナナを、じゃなかった美夏達を助けてくれた・・・!」
【島内某所】
小柄「まさかスヴァロギッチまでやられるとはね・・・!」
コート(封魔)「あの男は勝てるところを調子に乗って失敗したのだ、やられて当然!」
???「まあ、多少計画に遅れるかもしれんが、最後に勝利するのは我らに変わりはない・・・」
小柄「でも、どうするの?いくらセキュリティの脱走者達が協力してくれるとは言え、これは少々やっかいだぞ。何か鬼柳達以外にも邪魔をする者いるみたいだし・・・」
そう言って、球体のモニター?見たいなモノが初音島の幾つもの場所を彼らに見せていた・・・
コート(封魔)「なに、それには及ばん。私に妙案がある。」
小柄「何だ、それは?」
コート(封魔)「なに、彼らの心の闇を少々利用すればよい。そして、この桜の力の一端を利用すれば造作も無いこと。」
???「ほお、よかろう。ならばやってみるがよい。」
・・・
遊星「鬼柳・・・」
鬼柳「地縛神のことだろ?」
遊星「ああ・・・・」
鬼柳「実は俺にもなんでこいつがこんなところにあるかわからない」
遊星「え・・」
鬼柳「こいつは一度・・さくらさんがいなくなったときに俺の手元から消えている。だが、さくらさんが戻ってきても、Ccapac Apuが俺の元に戻ってくることはなかった。」
遊星「じゃぁ、今になって鬼柳の元に帰ってきたのは、この桜が関係しているのか?」
鬼柳「おそらくな・・もしかしたら、あいつらが俺の元に放り込んだのかもしれない。さっきの様に利用するために。」
遊星「・・俺が渡したほうのは?」
鬼柳「野に放った。あいつは俺の元にいるべきではない。ただ、やつらに利用されるのかもしれないな・・・。」
【風見学園にて】
・・・。
遊星「なるほど、そういう事でしたか。大体の事情はわかりました。」
アイシア「いえいえ、話が分かってくれて助かるわ。」
鬼柳「それにしても彼女が純一さんやさくらさんとは昔からの知り合いだったとはな・・・」
ななか「(そう言えば、丁度彼女みたいな娘(こ)の話を昔聞いたような・・・。う~ん何処だったかな?)」
ジャック「ふん、そのなりからは想像出来んが、あの学園長の事を考えれば納得がいく。」
板橋&クロウ「しかし、ああ見えて俺達より年上ってこととなると、ホントの年は・・・(ひそひそ)」
アイシア「こらそこ!女の子に年齢のことでとやかく言うのは失礼だよ!」
板橋「いや、だって・・・」
由夢「そうよ板橋さん失礼ですよ!」
板橋「何で俺だけ。」orz
杏「これがロリババアというものかしら(ボソリ」
アイシア「ひど~い。(笑 私、そんなあばあちゃんじゃ無いのにな。」
遊星「とにかく。アイシアさんも俺たちと一緒に戦ってくれるんですね?」
アイシア「そんな、アイシアで呼んでくれればいいよ。」
音姫「それにしてもおじいちゃん大丈夫かしら・・・」
アイシア「大丈夫、純一なら心配いらないわ。彼の強さは私が保証する。」
鬼柳「ほらよ、杏このカードお前に返すぜ。」
杏「いいの?さっきの様に鬼柳が持ってた方が・・・」
鬼柳「それはお前にとって大事な人から譲られた、いわゆる形見のはずだろ?ならやっぱりお前が持っておくべきだ。」
杏「うん、そうなんだけど・・・」
鬼柳「心配するな。まあ、万が一必要な時がきたらその時はたのむぜ!」)b
茜「も~う、京介君と杏ちゃんたら皆の前で見せつけちゃって。熱いね~」
板橋「なんでいつも鬼柳だけ・・・」
クロウ「まあ、そういうもんだからしょうがねえだろうが。」
遊星「ああ・・・」
ジャック「まったくだ!」
アイシア「あの、杏(さん)でしたっけ?そのカードが貰いものって」
杏「ああ、このカードはね死んだおばあちゃんから譲られたものなの。これだけじゃなくて他のを含め三枚も」
アイシア「そう・・・なんだ。(あの時、純一やさくらに協力してくれた三体の“氷結界の龍”を持つあの人から託されたのね)」
すると、急に黒い影か彼らの前に現れた・・・
???「ふっふっふ。スヴァロギッチまで倒すとは随分とやってくれましたね・・・」
・・・
【サテライト初音島・某所】
ホセ「・・・どうやらまた、悲劇を起こそうとしているやつらがいるようだな」
プラシド「どういうことだ?」
ホセ「外の桜が黒く染まっているのが見えるだろう?あれもその影響だ。・・・ゼロ・リバース、それも今度は世界規模のな」
プラシド「ほう?」
ホセ「不動遊星や鬼柳京介といった人物もかかわっているらしい。・・・事を起こそうとしている連中も強力のようだ、負けるかも知れんな」
プラシド「・・・」
ルチアーノ「お、どこ行くの?」
プラシド「不動遊星を倒すのはこの俺だ、他のやつらに倒されてはつまらん」
ルチアーノ「今流行りのツンデレってやつ?キヒャヒャ」
プラシド「誰がツンデレだ!・・・とにかく、俺は行くぞ」(剣で空間を斬って移動)
ホセ「行ったか」
ルチアーノ「キヒャヒャ・・・それにしても、あんた随分詳しいじゃないか」
ホセ「・・・」
ルチアーノ「ひょっとしてあんたも何か関係あんの?・・・とりあえず僕は自転車部員全員に出動命令出してくるから。あんたも後で来なよ?」
「ここで人類が滅びるか、それともそれを阻止できるか・・・それは、大いなる神のみぞ知る、か」
・・・
【サテライト初音島・桜並木の中】
ルドガー「鬼柳京介、朝倉由夢、待ってろよ・・・」プラシド「(鬼柳京介?確か不動遊星と同じチームの・・・)おい貴様、鬼柳京介の場所を知っているのか?」
ルドガー「なんだ?お前、鬼柳京介の知り合いか?ちょうどいい、私とデュエルしろ」
プラシド「貴様のような虫けらがこの俺に挑もうというのか?まあ肩慣らし程度にはなるか、せいぜい美しく踊って見せろ」
プラシド「俺のターン!俺はモンスターをセットし、カードを2枚伏せてターンエンド」
ルドガー「私のターン!カードを3枚伏せてターンエンド」
プラシド「モンスターを召喚しないのか」
ルドガー「お前のターンだ」
プラシド「・・・俺のターン!貴様が攻めないなら俺から攻めよう!俺は伏せモンスター『ワイズ・コア』(0/0)を反転召喚!
罠発動『ボム・ブラスト』!このターン戦闘していない自分の機械族モンスターを3体まで破壊し、1体につき400ダメージを与える」
ルドガーLP4000→3600
プラシド「『ワイズ・コア』の効果を発動。カード効果で破壊された時、デッキ・手札から『機皇帝ワイゼル∞』
『ワイゼルT』『ワイゼルA』『ワイゼルG』『ワイゼルC』を特殊召喚する!合体せよ、『機皇帝ワイゼル』(2500/2500)」
ルドガー「一度に5体のモンスターだと?」
プラシド「バトル!『機皇帝ワイゼル』よ、虫けらを叩き潰せ!!」
ルドガー「ぐおおうっ!!」LP3600→1100
プラシド「そうだ、貴様ら人間などそのように無抵抗のまま惨めに踊っていればいい!!ハハハハハ」
ルドガー「・・・フフフ」
プラシド「何がおかしい?」
ルドガー「罠発動『無抵抗の真相』直接攻撃を受けたとき手札のレベル1モンスター1体を相手に見せることで、
同名モンスターを手札とデッキから1体ずつ特殊召喚できる!私は『ダーク・スパイダー』(0/0)を2体特殊召喚」
プラシド「そんなモンスターを出したところで壁にすらなりはしない!カードを1枚伏せてターンエンド」
ルドガー「私のターン!『ダーク・スパイダー』1体をリリースし、レベル5の『DT-スパイダー・コクーン』(0/0)を召喚。
『ダーク・スパイダー』効果発動、このカード以外の昆虫族1体のレベルを2上げる」
プラシド「ダークチューナーだと?」
ルドガー「レベル1『ダーク・スパイダー』にレベル7『DT-スパイダー・コクーン』をダークチューニング!闇と闇重なりしとき、冥府の扉は開かれる。光無き世界へ!ダークシンクロ、いでよ『地底のアラクネー』(2400/1200)」
プラシド「だったらどうした!そいつの攻撃力では『ワイゼル』には届かんぞ!」
ルドガー「『アラクネー』の効果発動!相手モンスター1体を装備できる!私は『機皇帝ワイゼル∞』を選択!」
アラクネーATK2400→2400、機皇帝パーツ全滅
プラシド「チッ、パーツカードは『ワイゼル∞』が無ければ場に存在出来ない」
ルドガー「ほう、それは思わぬ誤算だった。行け『アラクネー』奴にダイレクトアタック!!」
プラシドLP4000→1600
プラシド「遊星以外の虫けらにここまでダメージを負わされるとは・・・気に入らん!!俺のターン!!魔法発動『サイクロン』!
装備された『ワイゼル∞』を破壊!さらに魔法カード『貪欲な壺』墓地から『ワイゼル』パーツ5枚をデッキに戻し、カードを2枚ドローする!
罠発動『リミット・リバース』墓地から攻撃力1000以下のモンスターを蘇生する!
『ワイズ・コア』を復活!そして魔法カード『マジック・プランター』罠1枚を墓地に送りカードを2枚ドローする。
『リミット・リバース』が場を離れたことで蘇生した『ワイズ・コア』も破壊される!そして効果発動!出でよ『機皇帝ワイゼル』!!」
ルドガー「またお出ましか」
プラシド「機皇帝ワイゼルは不死身だ!さあ、存分に味わえ!シンクロキラーの力を!!」
ルドガー「シンクロキラー?」
プラシド「『ワイゼル∞』の効果発動!1ターンに1度、相手フィールドのシンクロモンスター1体を吸収する!」
ルドガー「何!?」
ワイゼルATK2500→4900
プラシド「これで決まりだ!!自らのモンスターの力で敗北するがいい!!行け、『機皇帝ワイゼル』!!」
ルドガー「チッ!罠発動『スパイダー・エッグ』!直接攻撃されたとき墓地に昆虫族が3体以上ある場合、その攻撃を無効にし
『スパイダー・トークン』3体を特殊召喚できる!!」
プラシド「虫けらの考えなど百も承知だ!手札を1枚捨て速攻魔法『トラップ・ブースター』手札の罠1枚を
その場で発動できる!俺は『トラップ・スタン』の効果を発動!!このターン全ての罠の効果を無効にする!
これで決まりだ!!虫けらにしてはよく頑張ったとほめてやろう!!」
ルチアーノ「あっ!!『トラップ・スタン』はボクのカードだぞ!!プラシドの奴いつの間に・・・」
プラシド「・・・なぜお前のライフが残っている?」
ルドガー「罠カード『栄誉の贄』を発動した。ライフ3000以下で直接攻撃を受けたとき、それを無効にし
『贄の石碑トークン』2体を特殊召喚する。さらにデッキから・・・『地縛神』を手札に加えることができる!!」
プラシド「じ・・・『地縛神』だと!?」
ホセ「ほう・・・」
ルドガー「私のターンだ・・・フィールド魔法『スパイダー・ウェブ』発動。これで神を呼ぶ条件は・・・全て揃った!!
我が運命の光に潜みし亡者達の魂よ!流転なるこの世界に暗黒の真実を導くため、我に力を与えよ!現れよ『地縛神 Uru』!!(3000/3000)
貴様も神の生贄にしてやる!行け『地縛神 Uru』奴に直接攻撃!!」
プラシド「うおおおおお!!俺は認めん!!貴様ら虫けらの操る貧相な『神』ごときに敗北することなど絶対に!!
罠発動『機皇玉砕』!!自分フィールドの『機皇帝』を全て破壊し、その攻撃力分のダメージを互いに与える!!」
ルドガー「何だと!?」
プラシド「俺は負けん・・・この俺が!イリアステルの3皇帝の一角たるこの俺がッ!!
これ以上虫けらごときに負けることなどあってはならないのだァァァァァァッッ!!!!」
(爆音)
ルチアーノ「無茶しやがって・・・」
ホセ「プラシドは犠牲になったのだ・・・我らの目指す新世界、その犠牲にな」
・・・
【再び、風見学園にて】
???「スヴァロギッチまで倒したのには多少驚いた・・・だが、我々の計画を止められると本気で思っているのか?」
鬼柳「それが何だってんだ!」
遊星「お前がなんと言おうが、お前たちの計画は俺達が止めて見せる!」
小柄「随分と自身がある様だね・・・」
コート(封魔)「だが、これを見て果たして同じ事が言えるかな?」
そう言って、鬼柳+遊星達一同の前に幾つもの球体からある映像が映し出された・・・・
小恋「ひどい・・・」
アキ「何てこと、黒い幻影の集団が町の住人を襲っている・・・」
音姫「あっちはセキュリティの脱走者がモンスターを実体化させて襲っているわ」
???「ふははは、見たか!我らの力を!人々が苦しみ悶える姿を・・・たとえお前たちが束になっていこうとも我らの計画はもうすぐに完了するのだ!」
ジャック「ふん!そんな事を俺達が許すと思っているのか!」
遊星「そんなことはさせない!絶対に・・・」
鬼柳「そんな計画・・・俺は満足できないぜ・・・!」
封魔「そのような所で凄んで見せたところで、貴方がたに我々の居場所が解るとでも?」
小柄「そういう事だ。お前達は桜が満開になるまでの僅かな間、島を充ても無く彷徨っているといい」
美夏「倒すべき相手が解っても、どこに行けばいいのか解らなければな・・・」
エリカ「みんなでここまで来たのに・・・打つ手はないというの?」
アイシア「いいえ、解るのよねこれが!」 小柄「何だと!?」
音姫「確かにそうね、アイシアさん!」 封魔「な・・・戯言を!」
アイシア「黒い桜に蓄積された悪意の化身である、貴方達の仲間をもう2人も倒したんだからね?だからもう今は貴方達の発する気配がまる解りなのよ!」
遊星「! 確かに今俺にも解ったぞ・・・島内の特定の場所にのみ、邪悪な気配を感じる。さっきアイツを倒す前までは気づきもしなかった」
ジャック「確かに俺にも解るぞ!黒い気配が!これは赤き龍の力なのか?」
杏「つまり、それが奴らってわけね」
クロウ「なるほど、奴らの居場所さえ解ればあとは簡単だな。とっとと見つけ出して締め上げてやるぜ!」
封魔「・・・まあいいでしょう。貴方達が来るのを楽しみに待つとしましょうか。今の私は貴方達を相手に、逃げる気も隠れる気もありませんのでね?」
小柄「もっとも、俺達の元へ無事に来られるかい? ・・・おっと、そろそろそちらへ『彼女』がやって来たようだ。まあ楽しませてもらおうか?」
(3人の姿が消失) 鬼柳「相変わらずの野郎共だぜ・・・」
小恋「でも、あの人が言ってた『彼女』って誰なのかな?」 茜「さあ、誰だろうね~?」
女性「お久しゅうございます、エリカ様」 一同「!?」 エリカ「その声は!」
・・・
女性「お久しゅうございます、エリカ様」
エリカ「あ・・・貴女は!?まさか、他のセキュリティの脱走者たちと同じように!?しかし、彼女が拘束されていたのはセキュリティではなかったはず・・・!」
小恋「えーと、この人って確か・・・」
ジャック「貴様は、あの時の騒動で捕えられた・・・!」
鬼柳「あの時は・・・楽しかったよなぁ?まさかお前とまた会う事になるとはな!」
女性「何やらただ事ではない事態となっているようですが、このまま待っていても、本星への送還を待つだけですもの?でしたら、最後くらいフォーカスライトの家の者に私自らの手で制裁を与えようと思ったのですよ。この、謎めいた黒い桜が私をそうさせるのでしょうね? ・・・フフフ」
遊星「俺達も聞かされていない、いろいろと込み入った事情があるようだが・・・ 奴らに協力するというなら、お前を倒す!」
エリカ「いいえ!ここは私が受けて立ちますわ!」
由夢「ムラサキさん!?」 ジャック「ムラサキ!?大丈夫なのか?」
エリカ「彼女は・・・ フローラ・クエイシーは私を倒すのが望みなのですからね、ならば私が受けるのが道理というものでしょう?」
フローラ「話が早くて助かりますねエリカ様。予想外に邪魔が入る事が無くてやり易い限りですよ?」
エリカ「ここは私が引き受けますわ!貴方たちは先を急ぎなさい!」
遊星「・・・解った、ではここは頼んだぞムラサキ!」
ななか「エリカちゃんなら、きっと負けないよ!」 ジャック「すまんな!恩に着るぞ!」
エリカ「さっきの借りはこれでチャラよね!ジャック・アトラス!」
(以下、学園の屋上にエリカとフローラのみが残る)
フローラ「さて、リオ達が不在の今、貴女一人に何ができて?」
エリカ「勘違いしないで下さるかしらフローラ?王族とは誇り高く、必要とあらば民や友人の力を借りてまで戦いませんのよ!」
フローラ「フフフ・・・ それは貴女のプライドですか、それとも意地・強がりですか?まあいいでしょう、リオの失意と絶望に満ちた表情が今から楽しみでなりません・・・!」
鬼柳「奴を倒したはいいが、エリカは大丈夫だろうか・・・?」
遊星「ムラサキの事は心配は要らないだろう。 ・・・? 気をつけろ!近くに何かいるぞ!」
(・・とどこからともなくカードが飛んでくる)
茜「キャッ!」 パァン! 渉「イテッ!」
ジャック「大丈夫か!?花咲」
茜「助かったわ~ジャック君、ありがと~」
クロウ「渉!しっかりしろ!」
渉「お・・・俺は大丈夫だ。」
ジャック「誰だ!レディに非道なまねをする輩は!」
クロウ「渉のカタキは、おれが討つ!」
杏(・・・この二人、なんか噛み合ってないわね・・)
??「こ の 俺 だ ! 」
クロウ「この声は・・、ジャック!てめぇ何しやがる!」
ジャック「MA☆TTE!!俺は花咲に飛んできたカードを払っただけだ!」
茜「そうよ~ジャック君は身を呈して私を助けてくれたんだから」
鬼柳「ってことは・・偽の方のジャックか!?」
偽ジャック「そうとも!」
ジャック「貴様・・なぜこんなことを!?」
遊星「おそらく奴も・・・サクラの影響を受けたのでは・・」
ジャック「やはり貴様は、俺がここで完膚なきまでにたたきつぶしてやる!」
鬼柳「今はあまりばらばらになりたくねぇが・・ジャック!すぐ来いよ!」
ジャック「もちろんだ!」
偽ジャック「フン!ならばおれたちの戦いの場を用意しよう!」
偽ジャックから黒いオーラがでて、黒炎がサクラ型のコースを作る
ジャック(やはり桜の影響を受けているようだが…今はそんなことは関係ない! レディに非道なまねをする輩がキングを語るなど許せん!)
「「スピードワールド2、セットオン!」」
「「 ラ イ デ ィ ン グ デ ュ エ ル 、 ア ク セ ラ レ ー シ ョ ン !!!」」
・・・
【初音島の何処か】
封魔「ふふふ・・・まずはジャック・アトラスが我が術中にはまった様だな・・・」
小柄「しかし、まさかあの男があいつらの元にいるとはね・・・」
大ボス「キッカケは違えども元を辿ればあやつも我らに近し存在・・・ゆえに敵対すること等、元よりおかしな話だのだ・・・」
封魔「だから目覚めさせた!私がした事などあの男本来のあるべき姿に戻るキッカケにすぎん・・・」
封魔「さあ、鬼柳京介に不動遊星、そしてそれに与する者たち・・・いずれお前たちにもジャック・アトラスと同じく我の術中を受けてもらうぞ!」
そう言って各々の場所で彼らを監視する三人組であった・・・
・・・
【風見学園・近郊】
ルチアーノ「何やってるんだよ!危うくこっちまで危ない目にあったじゃないか!」
プラシド 「だったらどうした!負けはせずに無事にすんだのだ!文句はあるまい!」
ルチアーノ「だからってなぁ。」
ホセ「二人ともやめろ。今は言い争っている場合ではない。」
ルチアーノ「けど!」
ホセ「それよりも学園の方を見てみろ。なにやら起こっている見たいだぞ。」
プラシド「ん?あれは!」
ルチアーノ「まさかこんな所でお目にかかれるなんて、ちょーびっくりだよ!」
プラシド「どうやら2人のジャック・アトラスがライディングデュエルをしているようだな。」
ホセ「あれは・・・我が自転車部(通称・新世界同盟)が天枷研究所と極秘裏に開発した試作のライディングアンドロイドではないのか!?」
ルチアーノ「でもさ、あれって去年のクリスマスパーティで行方不明にならなかったか?」
プラシド「たしかに・・・あの時、忌々しい生徒会の邪魔さえなけば俺たちの晴れて本当の力を見せつけてやったというのに・・・」
ルチアーノ「お前は勝手に一人で突っ走って最後に失敗しちゃけどな。キャハハハハ!」
プラシド「だまれ!」
ホセ「二人ともやめろ!」
・・・
【風見学園・2人のジャック】
ジャック「先攻は俺だ!ドロー!ダークリゾネイターを守備表示で召喚!カードを二枚伏せてターンエンド!」
ニセジャック「フン!精々いきがるがいい!俺のターン」
{スピードカウンター ジャック0→1 ニセジャック0→1}
ニセジャック「貴様の場にのみモンスターが存在するとき、コイツを召喚する!バイスドラゴン!そしてスピードスペル・スピード・サモン発動!スピードカウンターの合計が5以下のターンに攻撃力1500以下のモンスターを特殊召喚した場合、同名モンスターをデッキから特殊召喚出来る!」
ジャック「フン、ならばトラップ発動!サポートリゾネイター!俺の場にリゾネイターが存在し、相手が特殊召喚した場合、同じ数のリゾネイターを特殊召喚!俺はアクアリゾネイターとフレアリゾネイターを特殊召喚!」
ニセジャック「だがまだ俺はモンスターを通常召喚していない!俺はソード・マスターを召喚!レベル5のバイスドラゴンにレベル3のソード・マスターをチューニング!王者の鼓動、今ここに列をなす!天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚!我が魂、レッドデーモンズドラゴン!」
ニセジャック「さらに俺はシンクロマグネーターを特殊召喚!そして、クリエイトリゾネイターも特殊召喚!この二体のチューナーをそれぞれバイスドラゴンをチューニング!」
ジャック「やはりレッドデーモンズを3体そろえたか!」
ニセジャック「貴様をこのまま闇に葬ってくれる!レッドデーモンズドラゴンの攻撃!」
ジャック「トラップ発動!エクストラ・リゾネイト・トライアングル!このターン特殊召喚が十回以上されており、俺の場にリゾネイターが三体いるとき発動できる!貴様のターンで数えて3ターンの間、全てのモンスターは効果の適用および、攻撃は出来なくなる!」
ニセジャック「だがそのカードは、特殊召喚した回数分スピードカウンターを乗せると言うことを忘れたわけではあるまい」
{スピードカウンター ジャック1→3 ニセジャック1→9}
ニセジャック「また守りを固めたか!守ってばかりでは、俺を倒すことは出来ない!それとも、弱気になったか!?」
ジャック「そうではない!守りが出来るものこそが、戦うことができるのだ!それが貴様にはわかるまい!」
ニセジャック「まあいいだろう!2ターンくれてやる!そのうちに貴様の戦いとやらを見せてみるがいい!」
ジャック「言わせておけば!俺のターン!」
{スピードカウンター ジャック3→4 ニセジャック9→10}
ジャック(だが今の俺にこの状況を打破する手はない・・・)
ジャック「カードを一枚ふせて、ターンエンドだ」
ニセジャック「どうした?やはり貴様は口だけのボンクラか?」
ジャック「黙れ!そんな口、すぐに聞けなくさせてやる!」
ニセジャック「フン、それは貴様の方だとわからぬか?」
・・・
ニセジャック「ふっ、貴様と俺の力の差を思い知らせてやる!!」
ニセジャック「俺のターン、ドロー!」
{スピードカウンター ジャック4→5 ニセジャック10→11}
ニセジャック「俺はマッドデーモンを召喚し、カードを2枚伏せ、ターンエンド!」
ニセジャック「さあ、もっと俺を楽しませろ!」
ジャック「調子に乗りおって・・・俺のターン、ドロー!」
{スピードカウンター ジャック5→6 ニセジャック11→12}
ジャック(っく、これでは・・・)
ジャック「ツインブレーカーを召喚、ターンエンドだ!」
ニセジャック「俺のターン、ドロー!」
ニセジャック「俺は手札から、ダークリゾネーターを召喚!」
ニセジャック「そして、レベル4、マッドデーモンにレベル3、ダークリゾネーターをチューニング!」
ジャック「なんだと!?」
ニセジャック「天頂に輝く死の星よ!地上に舞い降り、生者を裁け!シンクロ召喚、天刑王ブラック・ハンライダー!!」
ジャック「そのカードは・・・」
ニセジャック「天刑王ブラック・ハンライダーがフィールド上に存在するとき、お互いのプレイヤーはシンクロ召喚できない・・・最も、今は効果が無効にされているがな」
ジャック「貴様のモンスターは我が魂レッド・デーモンズでは無かったというのか!?」
ニセジャック「元々あのカードはコピーカード。これこそ、私の真のエースモンスターブラック・ハンライダーDA。」
ジャック「貴様ぁ!?俺を愚弄するか!このニセモノめ」
ニセジャック「それは心外だな。俺はお前のようなキバを抜かれ腑抜けた奴のでは無い。」
ジャック「な!?」
ニセジャック「ここに宣言しよう・・・この絶対王者をこの目で目撃することとなる!」
ジャック「絶対王者だと、ふざけるな!」
ニセジャック「そしてこのターンのエンドフェイズ時、貴様の頼みの綱だったエクストラ・リゾネイト・トライアングルが消える!」
ニセジャック「さあ腑抜けよ!少しでもあがいてみるがいい!」
ジャック「クッ・・・俺の・・・タアァーン!」
{スピードカウンター ジャック6→7 ニセジャック12}
ニセジャック「手がないだろう!ならば負けを認めるがいい!」
ジャック「ほざいていろ!今からこの状況をひっくり返してやろう!」
ニセジャック「ホウ、見せてみろ!」
ジャック「俺はSP-パワーバトンを発動する!デッキからモンスターを墓地に送り、自分の場のモンスター1体の攻撃力を上げる!俺はバイスドラゴンを墓地に送りツインブレイカーの攻撃力を2000アップ!」
ジャック「バトルだ!ツインブレイカーよ!ブラック・ハンライダーに攻撃!ダブル・アサルト!」
ニセジャック「そんな単調な攻撃、通るとでも思ってるのか!?俺は罠カードを発動!ルシファーの魔竜!俺の場の悪魔族が攻撃対象になったとき、その攻撃を自分の場のドラゴン族に移す!」
ジャック「やはりレッドデーモンズに攻撃を移したか!ならば俺はトラップカードを発動する!同族の魔眼!俺が攻撃対象にしたモンスターが俺のデッキに存在する場合、そのモンスターを守備表示にする!」
ニセジャック「クッ!」《ニセジャックLP4000→2400》
ジャック「そしてツインブレイカーの効果により、もう一回攻撃する!ダブル・アサルト第二打!」
ニセジャック「グワアアアアア!」《ニセジャックLP2400→1600》
ジャック「そして、俺はアクア・リゾネイターをリリース!ビックピース・ゴーレムをアドバンス召喚!」
ジャック「レベル5のビックピース・ゴーレムにレベル3のフレア・リゾネイターをチューニング!王者の鼓動、今ここに列をなす!天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚!我が魂、レッドデーモンズドラゴン!」
・・・
ニセジャック「あの状況から巻き返すとは少しは楽しませてくれるじゃないか」
ジャック「ふん、強がりを・・・」
ニセジャック「俺のターン、ドロー!」{スピードカウンター ジャック 7→8}
ニセジャック(・・・来たか)
ニセジャック「俺はロストスターディセントを発動!」
ニセジャック「この効果により、墓地より天刑王ブラックハンライダーを守備表示で特殊召喚する!」
ジャック「だが、ロストスターディセントの効果は無効にされ守備力は0になる」
ニセジャック「俺の真の狙いは、これだ!スピードスペル、スピードフュージョンを発動する!」
ジャック「なにぃ!?」
ニセジャック「俺はこの効果により、レッドデーモンズドラゴンと天刑王ブラックハンライダーを融合!」
ニセジャック「絶対的力で、全ての物を破壊しつくせ!現れよ、天龍王ブラックドラゴン!!(ATK3800)」
ジャック「な・・・」
ニセジャック「このカードシンクロドラゴンモンスターと悪魔族モンスターを素材に融合召喚できる・・・」
ニセジャック「バトルフェイズだ、レッドデーモンズドラゴンでツインブレイカーを攻撃!」
ジャック「く・・・」
{ジャックLP4000→2600}
ニセジャック「さらに、悪魔の刺客を発動、この効果により、貴様の場にデーモントークンを2体を攻撃表示で特殊召喚!(ATK3000)」
ニセジャック「天龍王ブラックドラゴンで、貴様のレッドデーモンズドラゴンを攻撃!!
ジャック「ぐっ!」
{ジャック LP2600→1800}
ニセジャック「そして、天龍王ブラックドラゴンの効果、このカードが攻撃表示モンスターを破壊した時、このカード以外のモンスターを全て破壊する!!」
ジャック「なっ、自分のモンスターごと!?」
ニセジャック「孤高の王に、仲間など不要だ!」
ニセジャック「さらにデーモントークンが破壊された時、貴様に一体につき800のダメージを与える」
ジャック「ぐぁぁ!!」
{ジャック LP1800→200}
ニセジャック「俺はこれでターンエンドだ」
ジャック「うっ・・・俺のターン・・・」
ニセジャック「貴様が前のターン使ったパワーバトンの効果によりドローフェイズはスキップされる」
ジャック「くっ・・・」
ジャック「俺は、スピードカウンターを7個取り除き、カードを一枚ドローする・・・」
ジャック(俺はこのドローでキーカードを引かなければならない・・・だが、奴の場にはレッドデーモンズドラゴンさえ超えるモンスターがいる)
ジャック(さらに俺のライフはあとわずか200しか残っていない・・・!)
ジャック(この状況を打開できるカードを引けるのか・・・!?)
ニセジャック「・・・何を迷っている?」
ジャック「なに!?」
ニセジャック「確かに俺の場には天龍王ブラックドラゴンがいる・・・」
ニセジャック「だが、この程度であきらめるのか!?もし諦めるというのなら、貴様はキングでは、いやジャックアトラスですらありはしない!!」
ジャック「・・・!!いや、まだだ!俺はこの程度で諦めるわけにはいかん!俺を信じてくれた仲間たちにかけて!!」
ニセジャック「ふっ、そうでなくては俺が戦う意味がない」ジャック「・・・ドロー!!!」(・・きた!)
ジャック「俺はスピードスペル 方舟の慈愛を発動!手札を1枚捨て、ライフを半分支払うことで、相手の場のモンスターと同族のモンスターを墓地より特殊召喚する!蘇れ!レッド・デーモンズ・ドラゴン!」
ニセジャック「だが、レッド・デーモンズ・ドラゴンでは、俺の天龍王にはかなわない!」
ジャック「だがこのターン、貴様の天龍王を倒してみせる!」
ジャック「俺は墓地に捨てたトリック・リゾネーターの効果を発動!カード効果で墓地に送られたとき、このカードを特殊召喚することが出来る!」
ジャック「そして、ダーク・スプロケッターを召喚!」
ジャック「レベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴンにレベル3のトリック・リゾネーター、レベル1のダーク・スプロケッターをダブルチューニング!」
ジャック「王者と悪魔、今ここに交わる。荒ぶる魂よ、天地創造の叫びをあげよ。シンクロ召喚!いでよ、スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン!」
ジャック「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンの効果!墓地のチューナーの数だけ攻撃力が500ポイントアップする!」【ATK3500→5500】
ニセジャック「・・・・」
ジャック「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンの攻撃!バーニング・ソウル!」
ニセジャック「グワアアアアアアア!!!」{LP1600→0}
・・・
【学園内を移動中の一同】
クロウ「アイツのさっきの目、ただ事じゃなかったぜ」
由夢「ええ、まるで何かに操られていたような・・・まさか、さっきの人達が!?」
遊星「そうだろうな、だが黒い桜の影響を受けない俺達(ニセジャック含む)にまで直接働きかけてくるとは・・・どうやら本格的に油断できなくなったようだ」
杏「逆に考えれば、敵もそれだけなりふり構わなくなってきたって事ね」
茜「でも、ジャック君達は大丈夫なのかな~?」
鬼柳「アイツ等なら心配はいらねぇだろ。さて、奴らを倒しにいくぜ!」
ななか「そうだね! ・・・あら、あれは誰なのかな?」
クロウ「まだこの学園にも誰かいるってのか?黒い桜の影響は受けてねぇんだろうか? つうか、普段学園でも見ねぇ顔
音姫&小恋&???「「「 キャーーーー!!! 」」」
クロウ「うっせぇな!一挙に叫ぶなっつうの! ・・・で、ありゃ誰だ?」
アイシア「見た感じ、普通の人間じゃないようだけど、例の邪悪な気配が無いよ・・・少なくとも、倒すべき相手ではないようね?」
小恋「ハァ、びっくりした・・・でも、あの子も私たちを見て驚いてるよ? ・・・それに何だか、怖がってるみたいだけど・・・」
幽霊?「み・・・皆さん!? わ・・・私が・・・ 見えるんですか!?」
音姫「この子、もしかして… 幽霊!? あうぅどうしよう…」
幽霊少女「はい、あ、あの!わたしは小鳥遊まひるっていいます!小鳥が遊ぶって書いてタカナシに、平仮名でまひるです」
小恋「呪われたり…しないよね?私達…」
遊星&鬼柳「どうしたんだ、大丈夫かまひる?」「どうしたァ!」
まひる「あ!先輩達じゃないですか!」
クロウ&ななか「2人とも顔見知りだったのかよ!」「面識あったの?遊星くん達…」
鬼柳「まあ、いろいろあってな。」
まひる「何だかこの島、おかしな事になってますね…黒い桜なんて生まれて初めて見ましたよ?といってもわたしもう幽霊なんですけどね」
まひる「しかも何だかさっきは、不気味というか得体の知れない人がこの学園へやってきて、ホントに驚きましたよ~…例えるなら、夏休みの最後の日に、いざ明日の新学期に備えて準備をしていたら夏休みの宿題を何一つやっていなかった事に気づいた時くらい驚きました!」
杏「よく解らない話ね…でも、彼らと違って彼女は敵では無いようね」
まひる「でもこの桜… 何なんですか?それにあの大きな砂時計も…」
遊星「この桜を島に咲かせたのは、お前がさっき見た連中の仕業らしい。詳細は後で話すが、この桜を止めないと島は、いや世界は大変な事になってしまうようなのでな…」
小柄「へぇ…この学園には変わった存在がいるようだな。生きた人間ではないから闇桜に意識を支配されない…か。スヴァロギッチも気づかなかったワケだ。では、これならどうかな?彼女にも、我々に協力してもらうとしようかな!」
まひる「!? …うぅ、何だか急に気分が…! あ…! ああ…!?」
音姫「この気配…!さっきの沢井さんやムラサキさんと一緒だわ!まさか彼女も、黒い桜に意識を!?」
まひる「バンジージャンプの時に、足に紐を付けてない事にジャンプした後から気づいた時って、こんな気分なのかな…!? ああ…! ううう…っ!!」
遊星「大丈夫か!しっかりしろまひる!」
鬼柳「さっきまで何とも無かったのは、まひるが生きた人間じゃないからなのか…?とにかく、奴等がまひるまで手にかけるというならまた俺達で正気に戻してやるまでだぜ!」
由夢「あたし達だけじゃなくこんな女の子まで巻き込むなんて…許せません!」
・・・
【再び、2人のジャック】
ニセジャック(絶対王者)「ぐっ・・・(ガタ」
ジャック「どうだ!このジャック・アトラスの真髄を。」
ニセジャック「ふっ、見事だ・・・それでこそもう一人の俺、確かに見せてもらったぞ・・・」
ジャック「!?お前・・・まさか・・・」
ニセジャック「勘違いするな、俺は隙あらば何時でも寝首を掻く・・・そしてこれからもな・・・ゴフッ」
ジャック「もう言い、喋るな。」
ニセジャック「(これで良い・・・これで、俺の成すべき事は終えた・・・最早思い残すことは(ry・・・)」
(ゲシッ)っと蹴りあげる鈍い音が鳴った。
ニセジャック「!!!貴様、何をする!!!」
ジャック「どうやら大声で叫ぶ力はあるようだな。」
ニセジャック「何のつもりだ!俺は(ry」
ジャック「何を言っている。お前の正体がなんであろうとも俺にはどうでもい事だ、」
ニセジャック「お前・・・」
ジャック「それに、同じ顔した奴が勝手に生を終えようとするのなど俺にとってはた迷惑な話だ。」
ニセジャック「ふん、相変わらずの口ぶりだな。」
ジャック「何度でも言え。立てっるな?」
そう言って、ニセジャックに手を差し伸べるジャックであった・・・
・・・
【サテライト初音島・某所】
純一(若)「!?」
杉並「どうしたのだ?朝倉。」
純一(若)「あっちの方角に黒い霧が晴れたかと思えば、今再び黒い影が覆おうとしている・・・」
杉並「ふむ、あそこは同士鬼柳たちがいると思われる場所。あっちでもかなりの死闘を繰り広げているのであろう・・・」
純一(若)「思えば、あの出来事は今回程ではないにしろ大変な事態だった・・・」
杉並「朝倉?」
純一(若)「俺でさえまともに動けなかった位だ。音夢なんかは正に死線を彷徨う位に・・・あそこでさくらとアイシアが命がけで挑んでくれなきゃどうなっていた事やら・・・」
杉並「・・・」
純一(若)「俺は、あの二人の背負った使命だの業だのいうモノを何知らぬ顔でいるなんて俺にはできない。あいつ等の力になりたいんだ!」
杉並「なればこそ・・・だ、故に我々にもなすべき事をやらなければならない。そうだろう・・・朝倉。」
純一(若)「ああ、分かっているさ、杉並・・・」
そう言って二人は一路、ある目的の為に動いていた・・・
【再び、風見学園内】
小柄の少年によって、操られてしまったまひる。鬼柳達は救い出そうとするが・・・
まひる「・・・」
小柄の影「さあ、ゆけ!シグナー共を粉砕しちゃいな!」
鬼柳「いくぞ!遊星!」
遊星「ああ!何としてでも、まひるを救い出す!」
小柄の少年「おっと。1対2で対戦相手がお前らじゃこっちが不利じゃん。だったら、対戦カードはこっちから選ばさせてもらおうか!魔法発動!悪夢の鉄檻!」
デュエルディスクに魔法カードを差し込んだ瞬間、遊星・鬼柳・クロウ・杏・音姫・小恋・茜の上から鉄檻が降ってきた。
鬼柳「な!」 遊星「しまった!」
クロウ「これじゃあ、動けねえ!」 杏「くっ!」
音姫「きゃ!」 小恋「ふええ!?」
茜「きゃあ!」
小柄の少年「アーハッハッハッハ!これでお前らは動けねえ!しかも、悪夢の鉄檻の中では攻撃することができないからね!お前らはデュエルできないよ!」
クロウ「てめえ!」
小柄「待て待て。そんな怒らないでよ。これで50:50くらいにはなったじゃん。んじゃあな?」
遊星「待て!」
遊星の声は届かず、少年は影の中に消えていった。
鬼柳「くそ!どうすれば!」
由夢「やれやれ。こんなときに焦るなんて兄さんらしくないですよ?」
ななか「そうよ。それに私たちを信用してないの?」
小恋「ななか!由夢ちゃん!」
茜「あなたたちは鉄檻の中にいないということは、選ばれたのはあなたたちってわけね」
クロウ「でも、お前たちで勝てるのかよ!相手は幽霊でも闇桜の力でパワーアップしてるんだぞ!」
由夢「あれ?知らないの?私ダークシグナーを追っ払ったことあるんだよ?」
ななか「私もあるよ!」
鬼柳「そういえば、そんなこと言ってたな」
遊星「どうであれ、今戦えるのは、由夢とななかだけだ!俺は二人を信じる」
杏「そうね。それ以外方法がないもの」
鬼柳「そうだな。お前ら!俺達の満足できるデュエルを見せてくれ!」
音姫「頑張って!由夢!」
由夢「ふふ、言われなくても」
ななか「やってやるわよ!行くよ!由夢ちゃん!」
由夢「うん!」
まひる「・・・ターゲット、確認。目標を粉砕します。」
杏「なんか、ロボットみたいになったわね」
小恋「やっぱり怖いよー・・・」
クロウ「頼むぜ、お前ら!」
『デュエル!!!』
朝倉由夢 LP:4000
VS 小鳥遊まひる LP:8000(ハンデ)
白河ななか LP:4000
・・・
由夢「先行は私です。ドロー。私は、終末の騎士を召喚します。」
由夢「終末の騎士の効果を発動。召喚・反転召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキから闇属性モンスターを1体墓地に送ることができる。私は、ゾンビキャリアを墓地に送ります。カードを1枚セットして、ターンエンドです」
ななか「私のターン!ドロー!手札から永続魔法、ウォーターハザードを発動!このカードがある時、自分フィールドにモンスターがいなければ、1ターンに一度、手札からレベル4以下の水属性モンスターを1体特殊召喚できるわ。私はリチュア・アビスを特殊召喚!」
ななか「リチュア・アビスの効果発動!このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキから守備力1000以下のリチュアと名のついたモンスターを手札に加えることができるわ!私はリチュア・チェインを選択して、召喚!」
ななか「リチュア・チェインの効果で、デッキの一番上のカード3枚を確認。その中に儀式モンスター、儀式魔法カードがあれば、一枚手札に加えることができる。儀式魔法カード、リチュアの儀水鏡を手札に加えるわ」
遊星「ななかは、儀式召喚主軸のデッキか?」
小恋「そうだよ。ななかは強いんだよ」
ななか「そして、残りのカードは好きな順番にして、デッキの一番上に戻すわ。カードを2枚セットして、ターンエンド!」
まひる「・・・私のターン、ドロー。手札から魔法カード、おろかな埋葬を発動。自分のデッキからモンスターを1枚墓地に送る。私はゾンビキャリアを墓地に送る。そして、手札からゾンビマスターを召喚」
まひる「ゾンビマスターの効果を発動。1ターンに1度手札を1枚捨てることで、墓地のアンデッド族モンスターを1体特殊召喚することができる。私は馬頭鬼をコストに、ゾンビキャリアを特殊召喚」
由夢「チューナーモンスターってことは、まさか」
ななか「させないわよ!罠発動!狡猾の落とし穴!」
まひる「!??」
鬼柳「いいぞ!」
ななか「このカードは、自分の墓地に罠が無い時に発動できるわ。フィールド上のモンスター2体を破壊するわ」
ゾンビマスターとゾンビキャリアは、足元に現れた穴へと落ちていった。
ななか「易々とシンクロ召喚はさせないわ!」
小恋「さすがだよ、ななかー!」
ななか「ふふっ!あっという間に終わらせてやるんだから、待ってなさい」
まひる「・・・問題ない。想定済み」
ななか「へ?」
まひる「墓地の馬頭鬼の効果を発動。墓地に存在するこのカードをゲームから除外することで、墓地のアンデッド族モンスター1体を特殊召喚することができる。ゾンビマスターを特殊召喚」
まひる「さらに、ゾンビキャリアの効果発動。手札のカード1枚をデッキの一番上に戻すことで、このカードを特殊召喚することができる。また、この効果を使って特殊召喚したゾンビキャリアは、フィールドから離れたとき、ゲームから除外される」
ななか「あっという間に、元どおりー!??」
まひる「・・・レベル4、ゾンビマスターにレベル2、ゾンビキャリアをチューニング。世界が暗黒に染まりし時、冥界に落ちた王が蘇る。シンクロ召喚!来い、蘇りし魔王 ハ・デス!」
ななか「くっ!止められなかった・・・」
由夢「まだいいよ。このターンはすべてのプレイヤーは攻撃することができないし」
まひる「カードを2枚セットしてターン終了」
由夢「私のターン、ドロー。私は闇の誘惑を発動。デッキからカードを2枚ドローし、その後手札の闇属性モンスターをゲームから除外する。そして、インヴェルズを呼ぶ者を召喚」
由夢「カードを2枚セット。ターンエンド」
ななか「私のターン、ドロー!由夢ちゃん!ここは私にまかせて!」
由夢「はい、お願いします」
ななか「いくわよ!儀式魔法、リチュアの儀水鏡を発動!」
鬼柳「来たな。儀式召喚」
小恋「いいよー!ななかー!」
ななか「召喚するリチュアと名のついた儀式モンスターと同じレベルになるように、自分の手札・フィールドのモンスターを墓地に送るわ。フィールド上のリチュア・チェイン、リチュア・アビス、手札のリチュア・ヴァニティを墓地に送ることで、イビリチュア・ソウルオーガの召喚条件は成立よ!」
クロウ「ん?なんでだ?シャドウ・リチュアのレベルは4。ソウルオーガのレベルは8じゃねえか」
小恋「シャドウ・リチュアには、水属性モンスターの儀式召喚の生贄一体分にすることができるんだよ」
ななか「来なさい!イビリチュア・ソウルオーガ!」
ななか「さらに、ソウルオーガの効果を発動!手札のリチュアと名のついたモンスターを捨てることで、相手フィールド上の表側表示のカードをデッキに戻すわ!」
鬼柳「うめぇな!これなら、ハ・デスを墓地に送ることなく、デッキに戻すことができる」
遊星「アンデッド族は墓地にいてこそ真価を発揮する。効率がいいな。だが、」
クロウ「基本はそれの対策は付き物だぜ?」
遊星「ああ、そのとおりだ」
まひる「・・・リバースカード、オープン。闇の幻影。闇属性モンスター1体を対象として発動したモンスター効果・魔法・罠を無効にし、そのカードを破壊する」
ななか「なんですってえええええ!???」
由夢「全く。もう少し慎重に動いてください。リバースカード、オープン。カウンター罠、神の警告」
ななか「由夢ちゃん!」
音姫「ナイスフォロー!由夢ちゃん!」
由夢「ライフを2000ポイント払って発動。特殊召喚を行うモンスター効果、魔法、罠、召喚、反転召喚、特殊召喚のいずれか1つを無効にして破壊する。闇の幻影を無効にして、破壊!」
由夢 LP:4000→2000(-2000)
ななか「ありがと!由夢ちゃん!いっくわよー!『強烈なる排除(ハード・ゲイザー)』!」
『グワアアアアアアアアアア!!!』
ソウルオーガの口から放たれた激流が、ハ・デスを遠くへ流していった。
ななか「これで、がら空き!行くわよ!ソウルオーガでダイレクトアタック!『絶対崩壊(アブソルート・クラッシュ)』!!!」
ソウルオーガの放つ剛拳が、まひるに放たれる!
まひる「・・・ライフポイントに絶大的ダメージ発生」 LP:8000→5200(-2800)
ななか「私はこれでターン終了よ」
・・・
まひる「・・・私のターン、ドロー。手札から魔法カード、闇の誘惑を発動。デッキからカードを2枚ドローし、その後手札から闇属性モンスターを除外する。リバースカード、オープン。異次元からの埋葬」
ななか「なっっ!?異次元からの埋葬!?」
まひる「ゲームから除外されているモンスターを3枚まで墓地に戻す。私は、私のゾンビキャリア、馬頭鬼、レベル・スティーラーをデッキに戻す」
由夢「レベル・スティーラーを闇の誘惑で除外して、玄米で墓地に・・・」
ななか「闇の誘惑のデメリット効果を利用しちゃってる・・・」
まひる「・・・魔法カード発動。ソウルテイカー」
由夢「なっ!??」
ななか「あれ?ライフ回復しちゃった」
由夢「それどころじゃないですっ!」
まひる「相手のLPを1000ポイント回復するかわりに、相手のモンスター1体破壊する」
ななか「なっなんですってえぇぇぇ!??」
『グワアアァァァァァァァ・・・・・』
ななか「ソウルオーガ!」
由夢「まずい・・・」
まひる「リバースカード、オープン。リビングデッドの呼び声。墓地からゾンビマスターを復活」
まひる「・・・ゾンビマスターの効果発動。ゴブリンゾンビを墓地に送って、ゴブリンゾンビを特殊召喚」
まひる「・・・馬頭鬼の効果により、馬頭鬼を除外して、ゾンビキャリアを特殊召喚」
小恋「またハ・デス!?」
まひる「・・・レベル4、ゴブリンゾンビにレベル2、ゾンビキャリアをチューニング。死を司る竜よ。今こそ姿を現し、愚民に絶望を与えよ。シンクロ召喚!来い、デスカイザー・ドラゴン!」
杏「あら。ハ・デスでは無かったわね」
小恋「でも、攻撃力はソウルオーガより低いし、しかもハ・デスよりも低いよ?」
鬼柳「いや、まだだ」
小恋「ええ!?」
遊星「まひるは恐らく、更なるシンクロ召喚を狙っている」
まひる「・・・ゴブリンゾンビとデスカイザー・ドラゴンの効果を発動。墓地よりアンデッド族モンスターを1体特殊召喚し、デッキから守備力1500以下のアンデッド族モンスターを手札に加える。私は魂を削る死霊を手札に加え、ゾンビキャリアを特殊召喚」
まひる「・・・レベル4、ゾンビマスターにレベル2、ゾンビキャリアをチューニング。世界が暗黒に染まりし時、冥界に落ちた王が蘇る。シンクロ召喚!来い、蘇りし魔王 ハ・デス!」
まひる「・・・さらに、デスカイザー・ドラゴンのレベルをひとつ取り除くことで、レベル・スティーラーを特殊召喚」
レベル・スティーラー 攻撃力:800
まひる「・・・レベル・スティーラーをリリース。龍骨鬼をアドバンス召喚」
まひる「・・・もう一度、レベル・スティーラーを特殊召喚」
レベル・スティーラー 攻撃力:800
遊星「まずい、まひるのフィールドには攻撃力2400ポイントを超えるモンスターが3体・・・。しかも、このままではななかが危ない」
小恋「ななか!」
まひる「・・・バトル。龍骨鬼で攻撃。ターゲット、白河ななか」
ななか「なっ!」
龍骨鬼から放たれる強烈な一撃が、ななかに命中する!
ななか「きゃあ!!!」 LP:5000→2600(-2400)
まひる「・・・デスカイザー・ドラゴンで攻撃。ターゲット、白河ななか。『デス・ブレス』!」
ななか「きゃあああ!!!」 LP:2600→200(-2400)
まひる「・・・排除。レベル・スティーラーで攻撃。ターゲット、白河ななか」
ななか「う・・・。(みんな・・・ごめん・・・・・)」
由夢「何をあきらめてるような顔をしてるんですか。リバースカード、オープン。罠発動。立ちはだかる強敵」
まひる「!??」
レベル・スティーラーとななかの間に、終末の騎士が立ちふさがる。
由夢「返り討ちです」
終末の騎士が、レベル・スティーラーを切り裂く!
まひる「くっ・・・」 LP:5200→4600(-600)
ななか「ありがとう・・・由夢ちゃん」
由夢「お礼は勝ってからにしてください」
ななか「ふふっ、そうだね!」
まひる「・・・白河ななかは致命傷を負っているため、目標変更。ハ・デスで終末の騎士を攻撃。『死の鎮魂歌(デス・レクイエム)』!」
由夢「くっ!」 LP:2000→950(-1050)
クロウ「まずいぜ!あいつらのLPは残り1000を切った!しかも、小鳥遊のフィールドには強力なモンスター3体がいる!やっぱりあいつらじゃ無理なのか!」
遊星「まだだ!あいつらの目はまだ死んではいない!」
杏「そうね。まだまだこれからよ」
茜「それに、あの二人はピンチになったときが一番強いんだから」
まひる「・・・ターン終了」
由夢「さて・・・かったるいなぁ・・・。さっさと家に帰ってお風呂に入って寝たい・・・。まあ、1ターンもあれば十分です。本気でいきます」
クロウ「な・・・。目つきが変わった・・・」
鬼柳「あれは・・・デュエリストとしての目だ。熱い情熱、不屈の炎を感じる」
音姫「由夢ちゃん、やっと本気を出したわね」
ななか「由夢・・・ちゃん?」
由夢「白河さん、あとは私にまかせてください」
由夢「私のターン、ドロー!魔法カード、至高の木の実を発動。自分のライフが相手のライフよりも低い時、ライフを2000ポイント回復する」
由夢「そして、インヴェルズを呼ぶ者をリリース。インヴェルズ・モースを特殊召喚」
由夢「インヴェルズ・モースの効果を発動。インヴェルズと名のついたモンスターライフを1000ポイント払うことで、相手フィールド上に存在するカードを2枚まで手札に戻す」
まひる「!??」
ななか「すごい!」
小恋「ライフを回復したのは、このための伏線・・・」
音姫「いっけー!由夢ちゃん!」
由夢「『インヴェルズ・ハウリング』!」 LP:2950→1950(-1000)
モースの羽から発せられたさざめきが、ハ・デスとデスカイザー・ドラゴンを吹き飛ばす!
まひる「・・・状況、悪化」
由夢「まだです。インヴェルズを呼ぶ者の効果を発動!このカードがインヴェルズのアドバンス召喚のためにリリースされた時、デッキからレベル4以下のインヴェルズと名のついたモンスターを特殊召喚する。インヴェルズの門番!」
由夢「さらに、魔法発動。二重召喚。このターン、もう一度続けてモンスターを召喚できる。門番をリリース。インヴェルズ・ギラファをアドバンス召喚!ギラファはアドバンス召喚するとき、インヴェルズ1体のリリースで済ませることができる」
インヴェルズ・ギラファ 攻撃力:2600
由夢「ギラファの効果発動。アドバンス召喚したとき、相手のモンスター一体を墓地に送ってライフを1000ポイント回復する!『インヴェルズ・ドレイン』!」
ギラファが龍骨鬼を吸収し、由夢のLPに変換する。
まひる「・・・状況、さらに悪化。異常・・・」
クロウ「よっしゃ!モースとギラファの攻撃力の合計は5000!小鳥遊のLPは4600!これが決まれば」
遊星「ふっ」 鬼柳「満足させてもらったぜ」
杏「そうね」 ななか「いっけー!由夢ちゃん!」
由夢「これで、終わりです。モースとギラファでダイレクトアタック!」
モースとギラファがまひるに襲い掛かる!
まひる「きゃあああああああああああああああああああ!!!」
ななか「やったね。由夢ちゃん」
由夢「はい、これで終わりに」
まひる「・・・何を勘違いしてるんですか?」
由夢「へ?」
ななか「はい?」
まひる「私はのライフはまだゼロでは無い・・・デュエルは続行。」
まひる LP:2200
鬼柳「なにぃ!?」
遊星「何だと!?」
ななか「そんな。確かに、あの時由夢ちゃんモンスター2体の攻撃を受けた筈よ・・・なぜなの?」
なひる「インヴェルズ・ギラファの攻撃を受けた・・・その瞬間デッキからの効果・・・発動。」
杏「デッキからの効果を発動ですって」
クロウ「デッキからの効果だと、インチキ効果も大概にしろ。(←お前が言うな」
まひる「自分が2000以上のダメージでライフが0になる時・・・その戦闘を無効」
ななか「そんな・・・さっきの攻撃で決まると思ったのに・・・」
まひる「そして・・・デッキからこのカードを特殊召喚、私が召喚するのは・・・」
渉「な、何だ!?急に地面が揺れてきたぞ」
茜「きゃ~地震!」
杏「まひるが召喚した瞬間に揺れがおきたという事は・・・まさか」
まひる「地縛神・・・Maki Wanuy召喚」
鬼柳「何、地縛神だとぉ!?」
遊星「他にも地縛神が存在したというのか!?」
小恋「きゃあー!こわいよ~!」
まひるが召喚した新たなる地縛神。果たしてその行方は如何に・・・
まひる「地縛神Maki Wanuy・・・召喚」
地縛神Maki Wanuy
★10 闇属性 アンデッド族
攻撃力:????守備力:????
自分が2000以上のダメージを受けてライフが0になる時、その戦闘を無効にして、デッキからこのカードを特殊召喚することができる。
このカードの攻撃力・守備力は、戦闘を無効にしたモンスターの攻撃力と同じになる。
このカードは、対象を取らないモンスター効果・魔法・罠の効果を受けない。
このカードは直接攻撃はできない。
このカードがモンスターと戦闘を行う時、その戦闘を無効にしてそのモンスターを破壊する。その後、破壊したモンスターの攻撃力をこのカードの攻撃力が上回っていれば、相手にこのモンスターの攻撃力分のダメージを与える。
このカードが破壊された時、自分の墓地にあるアンデッド族一体を除外することで破壊を無効にする。
このカードがフィールドから離れたとき、自分は2000ポイントのダメージを受ける。
由夢「地縛神・・・Maki Wanuy」
ななか「大きい・・・何処となく鬼柳君の地縛神に似ている」
小柄「ハハハハ、驚いたか!」
鬼柳「お前は!?」
遊星「コレはお前の仕業か!?」
小柄「この地縛神はこのサテライト初音島に封印された地縛神の一つ、折角だから利用させてもらったよ。」
遊星「しかし、地縛神はフィールド魔法が無ければ本来の力は発揮できない筈。」
小柄「残念だけど、こいつにはその心配はないのさ。」
鬼柳「どういう事だ!」
小柄「既にこの学園自体をフィールド魔法と同じ様に設定したのさ。それに同じ幽霊だけあってこの地縛神を最大限に発揮できるという寸法さ。」
音姫「幽霊とは言え、なんてひどい・・・」
由夢「でも、あのカードがこの娘を支配する楔となってるなら・・・」
ななか「・・・逆に言えばそのモンスターを倒せばあの娘を解放する糸口になるのね。」
小柄「ふふふ、果たしてそう上手くいくかねえ。」
まひる「地縛神Maki Wanuyの効果。攻撃力、守備力は無効にしたインヴェルズ・ギラファの戦闘ダメージと同じになる。」
地縛神Maki Wanuy
攻撃力:2600/守備力:2600
ななか「私のターン。」
ななか「私は手札から魔法カード“地砕き”を発動。これで、まひるちゃんの地縛神を破壊するわ。」
まひる「それは不可能・・・地縛神Maki wanuyの効果発動。」
ななか「え?」
まひる「地縛神Maki wanuyが破壊される時、墓地にあるアンデッド族を一体除外、破壊を無効にする。」
由夢「そんな・・・」
クロウ「なに、破壊を無効化するだと!インチキ効果も大概に・・・」
ななか「なら私は、罠(トラップ)カード《儀水鏡の瞑想術》を発動。」
ななか「墓地にある《リチュア・アビス》と《リチュア・チェイン》を手札に戻す。」
ななか「そして、永続魔法《ウォーターハザード》効果によりリチュア・アビスを特殊召喚」
ななか「アビスのモンスター効果発動。デッキからリチュア・エリアルを手札に加える。カードを2枚伏せ、ターンエンド。」
ななか「(伏せたカードの一枚は月の書。これで、なんとか次のターンは凌げるわ。)」
遊星「とりあえず、なんとか戦況は整えたようだな」
鬼柳「ああ、今のななかじゃこれが精一杯だろう。」
まひる「私のターン・・・バトル。地縛神 Maki wanuyでインヴェルズ・モースに攻撃し、破壊。」
まひる「さらに地縛神 Maki wanuyの効果発動、相手モンスターを戦闘で破壊したとき。破壊したモンスターの攻撃力分相手にダメージを与える。」
LP2950→LP550
由夢「きゃあああ」
鬼柳「由夢ぇ!」
音姫「由夢ちゃん!」
由夢「はあ・・・はあ・・・だ、大丈夫よ、お姉ちゃん。私はまだやれる。」
音姫「由夢ちゃん・・・」
まひる「カードを1枚伏せ・・・ターンエンド。」
由夢「私のターン。」
ドローしたカード《インヴェルズの魔細胞》
由夢「リバースカードオープン、速攻魔法《侵略の一手》。」
由夢「この効果により、フィールドにあるインヴェルズギラファを手札に戻し、デッキからカードを1枚ドローします。」
由夢「そして、自分フィールド上にモンスターが存在しない時、手札からインヴェルズの魔細胞を特殊召喚します。」
遊星「そうか!その手があったか。」
鬼柳「どういう事だ?」
遊星「地縛神Maki wanuyは“破壊”を無効化にするカード。しかし、インヴェルズギラファが召喚に成功したときの効果を使えば、」
音姫「そうか、“破壊”では無く“墓地に送る”訳だから」
クロウ「あの地縛神を倒すことができるって訳か。」
ななか「巧い、さすが由夢ちゃん!」
由夢「えへへへ、そんな事ないですよ。さて、ここから一気に・・・」
まひる「それは無理。この(インヴェルズギラファを手札に戻す)瞬間、あなたの一手を封じます。」
由夢「え?」
まひる「リバースカードオープン、罠カード《マインドクラッシュ》」
由夢「なっ!」
まひる「このカードは相手の手札名を指名することで、そのカードが存在する時、そのカードを墓地に捨てるカード。」
アキ「それって・・・」
クロウ「まずいぞ、由夢の手札には・・・」
まひる「もちろんここで宣言するのは、さっき貴方が手札に戻したインヴェルズギラファ。」
由夢「そんな・・・」(手札からインヴェルズギラファをデュエルディスクの墓地ゾーンへ送る由夢)
鬼柳「くそ、後一歩のところで・・・」
美夏「いや、まだ負けたわけではない!まだ何か手はあるはずだ。」
由夢「折角の千載一遇のチャンスが、このままじゃ・・・(はっ!)」
そう言って、さっき発動した《侵略の一手》の効果でドローしたカードに目をやる由夢
由夢「(これなら・・・もしかしたら何とかなるかも・・・よし!)」
由夢「私は、さっき《侵略の一手》で引いたカードを発動します。魔法カード《天よりの宝札》」
天よりの宝札(原作・アニメ効果)
通常魔法
互いのプレイヤーは手札が6枚になるようにカードを引く。
由夢「この効果により、私と白河先輩、まひるさんはデッキからカードを6枚ドローします。」
ななか「え、私も?(すかさずドロー」
まひる「デッキから6枚ドロー・・・」
クロウ「由夢の奴、ここに来て最強の手札増強カードが来ていたとは」
音姫「由夢ちゃん・・・」
由夢「(きたっ!これなら)私は手札から魔法カード《悪夢再び》」
遊星「よし!いけるぞ、由夢」
由夢「このカードは、墓地にある守備力0の闇属性モンスターを2枚を手札に戻します。」
鬼柳「それって・・・」
由夢「私は墓地にある《インヴェルズ・マディス》、《インヴェルズ・モース》を手札に戻します。」
ななか「いいぞ、由夢ちゃん。」
由夢「《インヴェルズの魔細胞》をリリースして、今度こそ《インヴェルズ・ギラファ》を召喚!」
鬼柳「よし、今度こそインヴェルズ・ギラファが来たぜ。さあ、いよいよ・・・」
由夢「《インヴェルズ・ギラファ》のモンスター効果発動。相手のモンスターを“墓地に送り”ます。さあ、これで貴方の地縛神は・・・」
まひる「残念それは無理。」
由夢「え?」
まひる「《天よりの宝札》の恩恵を受けたのはあなただけじゃない。」
由夢「なに言ってるんですか。貴方には伏せカードは無いんですよ?この状況で・・・」
まひる「手札からモンスター効果発動」
由夢「何っ!」
ななか「いぃぃ!」
まひる「手札から発動するのは、《エフェクト・ヴェーラー》」
鬼柳「おい、遊星。あれって・・・」
星遊「ああ、あれは俺がまひるに譲ったカード。まさかここで・・・」
まひる「このカードを手札から墓地に捨てることにより、インヴェルズ・ギラファの効果は無効」
ななか「そんな~」
クロウ「くそぉ!こんな所で、インチキ効果もいいかげんに・・・」
まひる「貴方の切り札を封じた。これで、私の地縛神を倒すことは不可能」
ななか「由夢ちゃん・・・」クロウ「由夢ぇ!」音姫「由夢ちゃん・・・」遊星「(由夢・・・)」鬼柳「由夢↑!」
由夢「いいえ、問題ないですよ。むしろこのターンで決めます。もちろん、貴方を縛る神もね。」
まひる「何を言っている?」
(遊星テーマ~♪)
由夢「私は魔法カード《二重召喚》を発動。このターン、もう一度通常召喚ができます。そして、手札から《ダーク・スプロケッター》を召喚。」
鬼柳「チューナモンスター。ってことはまさか!?」
音姫「(由夢ちゃん、出すのね?私と同じくお母さんから譲り受け、私のアレと対を成すあの竜(ドラゴン)を・・・)」
由夢「レベル7《インヴェルズ・ギラファ》にレベル1チューナモンスター《ダーク・スプロケッター》をチューニング。」
由夢「闇を操りし黒竜よ、悪の相手を地に陥れろ、シンクロ召喚!暗黒の竜、ダークエンド・ドラゴン」
クロウ「これが、ダークエンド・ドラゴン・・・」
杏「随分とまがまがしいドラゴンね。」
遊星「だが、このドラゴンなら・・・」
(まひるの背後:ドゥアガー「ダークエンド・ドラゴン!?まずいな、どうやらココまでのようだね・・・まあ、相手の力量が解っただけでも良しとするか」)
由夢「ダークエンド・ドラゴンの効果発動。攻撃力を500ポイントダウンする事により相手モンスターを一体、“墓地に送る”。」
ダークエンド:ATK2600→2100
まひる「!?」
由夢「当然指定するのは、地縛神 Maki wanuy。これで、貴方の地縛神は消滅する。“ダーク・イヴァポレイション”!」
Maki wanuy「グオオォォォ」
まひるLP2200→200
まひる「ほぇ、私なにをしてるんでしょうか?」
ななか「よし、まひるちゃんの洗脳が解け始めている。今よ、由夢ちゃん」
クロウ「いけ、由夢ぇ!」音姫「由夢ちゃん!」遊星「由夢!」鬼柳「由夢↑!」小恋「由夢ちゃん」美夏「由夢~!」
由夢「ダークエンド・ドラゴン、プレイヤーにダイレクトアタック。“ダーク・フォッグ”!」
まひる「きゃああああ」
LP200→0
鬼柳「よし!よくやってくれたぜ!」 音姫「流石は由夢ちゃんだよ~!」
小恋「ななかー!ふぇ~ん危なかったよー!」 杏「で、ここからは出られるのかしら私達?」
遊星「この檻に纏わり付いた奴の気配が急に弱まった・・・まひるが敗れたからか?」
鬼柳「そうだな。今なら俺達の力でもこいつを壊せそうだぜ!出て来い、ビースト!」
(鬼柳やクロウ達がモンスター達を実体化して、全員分の鉄檻を破壊)
クロウ「ふぅ、何とか出られたな・・・で、あの小鳥遊とかいう子は大丈夫なのか?」
まひる「・・・ う、う~ん・・・」 鬼柳「おい、しっかりしろ!」
まひる「・・・あ、先輩?」 ななか「京介くん、その子は大丈夫なの?」
遊星「ああ、何とか無事ではあるようだ。」
声「へぇ、意外と容易く敗れちゃったな。思いの他役に立ってくれなかったというか・・・」
一同「!!」 鬼柳「出やがったな!!姿を現しやがれ!」
声「そう怒鳴るなよ?」 鬼柳「うるせぇ!まひるの次はテメェの番だ!覚悟しやがれ!」
声「はいはい。でもしかし、敗れただけならまだしも、まさか僕の持っていた秘蔵カードを1枚失う事になるとはね?モンスターをカードから実体化できる事は聞いていたが、悪夢の鉄檻を壊す程の力とは想定外だったな」
茜「伊達に杏ちゃんや私達と付き合ってるわけじゃないからね~?京介くんは!」
アイシア「わたし達を甘く見てると、ケガじゃすまないわよ?」
遊星「お前も奴と同様に、あの桜から俺達を見ているのか?いや、まずはお前の名前から名乗ってもらおうか?」
声「その姿は・・・! フン、甘く見てると、か。一応その言葉、受け取っておこうかな。で、そっちは名を名乗れって言ってたっけ。・・・闘封神鬼の1人・ドゥアガーとでも名乗っておこうか」
声「それより、水越総合病院に来てみるといい。面白い趣向をまた1つ、用意しておいたよ?僕の所へ来るのを先にするかは、任せるけどね?」
音姫「何なの・・・? 何だか、とても嫌な予感がする・・・!」
由夢「どうしたの、お姉ちゃん?」 ななか「どうしたんですか、朝倉先輩?」
【サテライト初音島のどこか】
封魔「ドゥアガーがスヴァロギッチに代わり、行動を本格的に始めたようですね」
封魔「だが私は、こちらの準備が済むまで迂闊には動けない・・・それまでの一時の間ならば、ひとまずはドゥアガーに任せて大丈夫でしょう」
封魔「さて、お覚悟願いますよ?鬼柳殿・・・そして、彼に付く方々にも・・・ね」
・・・
【???】
砂時計が動く時・・・・・世界は崩壊に導かれる・・・
それが運命なのなら、俺は・・・・一体何をすればいいのか・・・・
違う!!誰が崩壊なんかさせてたまるか。俺は運命を変える、その先にある運命がどんな運命であっても、俺は・・・・初音島を守る。それは自分の為ではない・・・・仲間の為だ!!
・・・
【風見学園・新生満足同盟】
鬼柳「何はともあれ、水越総合病院に行ってみるしかねぇようだな?」
杏「そうね。でも、まひる・・・だったかしら?彼女にも同行してもらった方が安全じゃないかしら?」
まひる「それがですね、私この学園から出られないんですよ・・・」
由夢「大丈夫なの?また危険な事に巻き込まれなきゃいいんですけど・・・」
クロウ「それは問題ないんじゃねぇか?一度奴らの手に掛けられて、免疫みたいなのが多少できてるようだしな」
アキ「それに私達がここを離れる以上、今更彼女達に危害を加えている程敵も暇ではないでしょうからね。あとはこの黒い桜に精神を支配されなければいいのだけれど・・・」
遊星「アイシア、先程ムラサキに渡したあの御守りは、まだあるだろうか?」
アイシア「それは大丈夫だよ?まひるちゃんにもこれを渡せばいいんだよね?どうぞ。」
まひる「うう・・・ありがとうございます!私には先輩達を応援するくらいしかできませんが、頑張って下さい!」
小恋「あとはムラサキさんとジャック君達も無事だといいね・・・」
鬼柳「そっちはもうアイツらを信じるしかねぇだろうな。」
クロウ「でも音姫先輩じゃねぇけど、確かに嫌な予感がビンビンするぜ?でもどうせ罠と解ってんなら、いっそ飛び込んでみるのもいいかもな!」
遊星「牛尾とも合流出来るといいがな。μ達がついているとはいえ、向こうも無事とは限らないだろう」
美夏「μ達を舐めるなよ遊星?」 鬼柳「お前が言うなら間違いねぇな、地縛神コk」
美夏「ジバクシンではない!美夏だ!いい加減にしろ貴様!!」
杏「まあとにかく、水越総合病院へ急ぎましょう?」 一同「おお!」
茜「ムラサキさんやジャック君達に宜しくね~」 まひる「はい!」
・・・
フローラ「私のターン。カードを1枚伏せてターン終了です」
エリカ「(フローラはなかなかの曲者・・・油断出来ないわね)私のターン。私はカードを2枚伏せてターン終了」
フローラ「私のターン。手札から『くの一ウォリアー』(1800/1000)を召喚」
エリカ「(攻めてくるの?来るなら来なさい、手札には『バトルフェーダー』が)」
フローラ「装備カード『反目の従者』発動。『くの一ウォリアー』に装備します。そして魔法カード『シエンの間者』
自分モンスター1体のコントロールをターン終了時まで相手に移すことができます」
エリカ「んな!?」
フローラ「相手を倒す最も簡単な方法は相手に近づくこと・・・私は1度失敗してしまいましたが」
エリカ「フローラ!あなた・・・」
フローラ「『くの一ウォリアー』のコントロールを移されたプレイヤーは手札をランダムに1枚捨てなければならない」
エリカ「・・・私が捨てたのは『ダンディライオン』。
このカードが墓地に置かれたとき『綿毛トークン』(0/0)を2体特殊召喚します」
フローラ「装備カード『反目の従者』の効果発動。装備モンスターのコントロールを移されたプレイヤーにその攻撃力分のダメージを与えます。1800ダメージを受けていただきます」
エリカ「くぅ・・・」LP4000→2200
エリカ「でもターンエンドと同時にこいつのコントロールはあなたに戻る。あなたも同じ目に遭うわよ?」
フローラ「手札のモンスター1体を捨てて『ワン・フォー・ワン』発動。デッキからレベル1モンスター『アメーバ』
(300/350)を特殊召喚します」
エリカ「『アメーバ』・・・まさか!?」
フローラ「魔法カード『死のマジック・ボックス』発動。相手モンスター1体を破壊し自分モンスター1体を相手に渡します。
『アメーバ』のコントロールが移ったとき、一度だけコントローラーに2000ポイントのダメージを与えます」
エリカ「きゃああああああっ!!」LP2200→200
エリカ「(まさか1ターンでここまでやられるなんて・・・これで伏せた『血の代償』は死に札になってしまった・・・)」
フローラ「倒しきれませんでしたか・・・ターン終了です」
エリカ「くっ、私のターン!『アメーバ』をリリースし『雷帝ザボルグ』(2400/1000)をアドバンス召喚!このカードの召喚に成功したときフィールドのモンスター1体を破壊しなければなりません。『綿毛トークン』1体を破壊しますわ」
フローラ「・・・」
エリカ「フローラ、あなたの目を覚まさせてあげるわ!『雷帝ザボルグ』、フローラに直接攻撃!」
フローラ「・・・罠カード『生贄の抱く爆弾』発動!アドバンス召喚された相手モンスターの攻撃宣言時、相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊し、相手に1000のダメージを与える!」
エリカ「な・・・なぜそんなカードを!?」
フローラ「エリカ様・・・あなたはあの頃から何も変わっていないのですね。あの時もエリカ様は私の思った通りに
動いてくれた・・・あなたは私の操り人形に過ぎなかったのですよ!あの時も今も!」
エリカ「つまり・・・私がアドバンス召喚を多用するのを見越してそれを伏せていた、ということね」
フローラ「その通り!さあ、私の前に無様に跪きなさい!!」
エリカ「冗談じゃありませんわ・・・永続罠発動『王宮のお触れ』!フィールド上全ての罠の効果を無効にする!」
フローラ「なっ!?」
エリカ「もうあなたの言いなりにはなりませんわ!王族に名を連ねる一人として、私はこれからあなたを倒す!『ザボルグ』攻撃続行!」
フローラ「墓地から『ネクロ・ガードナー』の効果を発動。墓地から除外して相手の攻撃を一回無効に出来ます」
エリカ「ぬかりないわね・・・ターンエンド」
フローラ「私のターン。・・・ターンエンド」
・・・
エリカ「私のターン。『綿毛トークン』をリリースし『光帝クライス』(2400/1000)をアドバンス召喚。『クライス』の効果、私は伏せた『血の代償』を破壊し1枚ドローしますわ」
フローラ「・・・」
エリカ「『ザボルグ』で直接攻撃!」
フローラ「・・・」LP4000→1600
フローラ「かかりましたね!!やはりあなたは私の思うがまま!私は手札から『冥府の使者ゴーズ』(2700/2500)を
攻撃表示で特殊召喚!」
エリカ「『ゴーズ』・・・自分場上にカードが無いときにダメージを受けると特殊召喚され、そのとき」
フローラ「そうよ!戦闘ダメージを受けた場合、ダメージと同じ攻撃・守備力の『冥府の使者カイエントークン』
(2400/2400)を特殊召喚できる!!ここまでよ、エリカ・フォーカスライト!!兄に詫びなさい、己の無力を!!」
エリカ「・・・ふふっ、それはどうかな?なんて」
フローラ「なっ、何がおかしいの!?」
エリカ「まだ私のターンは続いていますわ。それともう一つ、あなたは頭に血が上りすぎたようね」
フローラ「な・・・な・・・」
エリカ「『ゴーズ』を守備表示で出していれば勝負はわからなかった・・・けど、あなたは攻撃表示で出してくれた。
不測の事態に対応出来ないのがあなたの欠点かも知れないわね」
フローラ「何がおかしいの!?たとえ攻撃表示でも『ゴーズ』の攻撃力は『帝』より上!この事実は変わらない!」
エリカ「兄はあの騒動を利用して国での地位を固めたらしいわね。敵すらも有効活用する・・・それも王族に必要なことなのでしょう」
フローラ「何が言いたいのよ!?早くデュエルを進めなさい!!」
・・・
エリカ「なら行かせてもらうわ。速攻魔法『エネミーコントローラー』発動!」
フローラ「な、速攻魔法!?」
エリカ「そうよ、まだ私のバトルフェイズは終了してないわ!!『エネミーコントローラー』の効果により、
私は『クライス』をリリース。そして、あなたの『ゴーズ』のコントロールをもらうわよ」
フローラ「くっ!」
エリカ「もう1枚!速攻魔法『収縮』発動!相手モンスター1体の攻撃力を半分にする!『カイエントークン』の攻撃力(2400)を半減させるわ!」
フローラ「それでもまだ私のライフは100残る!倒しきれないわよ!!」
エリカ「構わないわ!行け『ゴーズ』!」
フローラLP1600→100
フローラ「だがこれで次のターン・・・『ゴーズ』のコントロールが私に戻ってくれば・・・」
エリカ「次は無いわ・・・ぷっ、くくく・・・」
フローラ「な・・・なにがそんなにおかしい!?」
エリカ「しゅ・・・趣味で入れといたカードなんだけど・・・まさかこんなところで役に立つとは思わなかったわ。
魔法カード『火の粉』相手に・・・に、にひゃ・・・200ポイントのダメージを・・・ぷぷっ」
フローラ「・・・え?」
エリカ「ご、ごめんなさいね、フローラ・・・悪く思わないでね・・・?」
フローラ「そ・・・そんなああああああああああ!!」 LP100→0
・・・
フローラ「私を負かすとは・・・ またお強くなられましたね?エリカ様」(しかもよりによって決め手があのような・・・)
エリカ「フローラ、まさか貴女正気を・・・さっきまでの貴女はまるで人が変わったようだったわね?」
フローラ「貴女にもお解りでしょう、この黒い桜の影響らしいのですよ?私達の星にも存在しない植物だけに、個人的にも少なからず興味があるのも事実なのですけどね」
エリカ「(まさか、ワタシもさっきジャックと会うまではあのような?は、恥ずかしい・・・)そして貴女はこの黒い桜に、あの得体の知れない者達に利用されたと?」
フローラ「そのようなところでございます。この度は、申し訳ありませんでした・・・」
エリカ「それはもういいわ?それより貴女、大丈夫なの?」
フローラ「まさか今更、エリカ様に身を案じて頂けるとは思いませんでしたわ。心配は要りませんよ」
フローラ「それよりも過程はどうあれ、エリカ様を再び手に掛けようとしたのは事実。今回の件も含め、私は本星へ帰ったら改めて裁きを受けようと思います」
エリカ「解りましたわフローラ、お兄様にはワタシから説明致します。だから今は、ワタシやジャック・・・皆様を手伝ってくれるかしら?ワタシも詳しくは解らないのだけど、この黒い桜が島中に咲くとワタシ達は本星へ帰るどころじゃないようですのよ?」
フローラ「勿論です。以前の件、本来ならばエリカ様やリオ様に恩赦をかけて頂いたところを私は・・・」
エリカ「では宜しくね、フローラ」
声「そう易々と、上手くいくと思ってるのかい?」 エリカ「誰!?」
フローラ「その声はさっき会った男・・・ドゥアガー!」 エリカ「アナタはさっきの…」
ドゥアガー「少しは期待したんだけどなァ?結局このザマかよ…まったく」
フローラ「ええ、先程は気の迷いから貴方達に手を貸す約束をしましたが、御免なさい?アレは撤回致しますわ」
エリカ「フローラ…アナタ、あの男とコンタクトがあって?」
ドゥアガー「…許すとでも思ってるのかい?」
(謎のカードをディスクへセットするドゥアガー)
エリカ「何か来る…?気をつけてフローラ!」 ドゥアガー「ハハハ、もう遅い!」
フローラ「それはいかがでしょうね?」
(フローラがドゥアガーに続き、自らのディスクにカードをセットする)
ドゥアガー「何!?そのカードは!」 エリカ「何かが起こっているの?」
フローラ「これこそ、貴方の持つ魔法カードの効果を無効化する解毒剤なのでしょう?このカードが私の元にある限り、貴方はそのカードで私に危害を加える事はできない!」
ドゥアガー「くっ!さっき会った時に僕のデッキから抜き取っていったのか?ある程度正気を保っていたからとはいえ、してやられたぜ?」
フローラ「エリカ様、今はしばしの別れです。近い内に必ず今回の返礼をさせて頂きますので!では!」
エリカ「フローラ!」 (屋上から一人走り去っていくフローラ)
ドゥアガー「行ったか、…まあいい。さて、奴らが軒並みその学園を離れた今、お前は孤立無援だぜ?」
エリカ「うっ… ジャック達も、彼らの元へ向かったようですわね…」
ドゥアガー「フローラの代わりにお前で遊んでやるか!ハハハ!」
??「イヤッッホォォォオオォオウ!」 ドゥアガー「誰だ!うぉッ!?」
(屋上入口からD・ホイールが飛び出し、ドゥアガーを轢き潰す)
エリカ「アナタは杉並!?しかもそのD・ホイールはジャックが乗っていた…!」
まひる「杉並先輩!」 杉並「こちらは大丈夫だ!それより同志の下へ急ぐぞ!」
ドゥアガーの声「チッ!次から次へ邪魔ばかり入ってくるぜ!ひとまず、今は体勢を立て直した方が良さそうだ!じゃあなお前達?」
まひる「間に合いましたよ!よかったですね先輩達!」 エリカ「この子は?」
杉並「それは後で話そう。さあ行こうか?」
エリカ「結局ワタシ、またこのバイクに乗るのね…」 まひる「道に気を付けて下さいねー!」
・・・
(水越総合病院へ移動中の一同)
タッタッタッタッタ(近づいてくる足音)
???「おおっと、ここから先はきかせねーぜ」
クロウ「邪魔だ!!」
遊星「クロウ、まかせた」
クロウ「おうよ、こんなヤツ3ターン以内に終わらせてやる」
モブ「面白い、やってみろ」
クロウ&モブ「デュエル」{LP4000}
モブ「俺のターン、俺は異次元の女戦士を守備表示で召喚{DEF1600}カードを5枚伏せてターンエンド」
クロウ「伏せとけば良いモンじゃねーんだよ!俺のターン」
モブ(来るが良い、伏せカードはインターセプト、ミラーフォース、収縮、それとサイクロン2枚だ。相手がカードを伏せたらサイクロンで粉砕し・・・・)
クロウ「俺はBFー暁のシロッコを攻撃表示で召喚{ATK2000}このモンスターは自分フィールドにモンスターが存在しない場合に召喚できる。そして手札からBF-疾風のゲイルとBF-舞姫のエレサは特殊召喚できる{ATK1300}{ATK100}そして手札からデルタ・クロウ-アンチ・リバースを発動」
モブ「手札からだと!!」
クロウ「その効果により、伏せカード全てを破壊する」
モブ「クッ・・・・」
クロウ「ゲイルの効果により、守備力を半減化{DEF1600→800}そしてレベル2のBF-舞姫のエレサにレベル3のBF-疾風のゲイルをチューニング〈☆2+☆3=☆5〉黒き疾風よ、想いをその翼に乗せ、天空へ舞い上がれ!シンクロ召喚、BF-黒島のシレン{ATK2500}」
モブ「なに!!」
クロウ「さらにBFー黒槍のブラストを特殊召喚{ATK1700}そして魔法カード、アゲインスト・ウィンドを発動し、墓地からエレンを手札に加え、特殊召喚{DEF1900}」
クロウ「そして、舞姫のエレサの攻撃力分のダメージを喰らう{LP4000→3900}そして暁のシロッコの効果により、全てのBFの力を1つに集中させる。黒槍のブラストの攻撃力に全てを集中させる{ATK1700→6300}」
モブ「攻撃力6300だと!!」
クロウ「バトル、黒槍のブラストで女戦士を攻撃、舞姫のエレンの効果により、自分のターンにBFが攻撃する場合、攻撃力を1000ポイントアップさせる{ATK6300→7300}おまけに、黒島のシレンの効果により、BFが破壊したモンスターの効果は無効となる」
モブ「なん・・・だと」
クロウ「ブラック・スパイラル」
モブ「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」{LP4000→0}
渉「うわぁ・・・・・・・」
小恋「1ターンキル・・・・」
牛尾「流石にやりすぎだクロウ」
遊星「先を進もう」
クロウ「まあな」
そして病院に向かうのであった。
・・・
牛尾「お前らも何だかそっちで大変な目に遭ってたようだな?」
鬼柳「だが、何とか切り抜けてきたぜ。今は諸々の事情でムラサキとジャック達が学園に残ってるがな」
牛尾「ほぉ、ジャック達の姿が見えないと思ったらそんな事になってるたァな?」
クロウ「アイツらの事だ、何とかなるだろ。絶対によ?」
牛尾「・・・おっ、どうやら水越総合病院がお見えになったようだぜ?」
遊星「あの建物は・・・確かに。いよいよ見えてきたな」
音姫「あの人が言ってた場所だね・・・ 何だか嫌な予感が膨れ上がってきたよぉ・・・」
鬼柳「そして、ジャックがしょっちゅう運ばれてるトコか」
クロウ「酷い時は2人揃ってな?でもアイツ(ニセ)の方だけ、この病院へ搬送されてるの見た事ねぇんだよなぁ・・・?」
杏「普通の人間とは違うって、自分で言ってたわよ?」
渉「それはともかく、あそこの病院に一体何が待ってるっていうんだ?」
ななか「まさか、ゆずちゃんや慎さんまで・・・? どうしよう・・・」
小恋「大丈夫だよななか、二人ともきっと無事でいてくれるよ?」
由夢「あれ、この風景・・・確か!(手帳を取り出し、パラパラと捲る) やっぱり・・・ あの人がここへ来る!」
クロウ「ん?誰だ、こっちへ猛然と走ってくるぞ?」
茜「凄いスピードだね~ でも、あの走り方って確かどこかで・・・」
少女「やっと見つけたわよ?こんなトコにいたなんてね?アンタ達」 鬼柳「この気配は・・・!」
音姫「まゆき!?まさかまゆきまで沢井さんやムラサキさんと同じように・・・?」
音姫「どうしてしまったのまゆき!?それに今のあのスピード、どこから出してるのよ・・・?」
まゆき「あら、こんなところでどうしたの音姫?それに弟クン達も?何だか知らないけど、あたし今すごく気分がよくて・・・!」
鬼柳「気分がいいなんていう顔には、とても見えないけどな?」
杏「先輩までこんな状態に・・・しかも、何だか少し前の委員長やムラサキよりも、不気味な感じが強い気がするわね」
遊星「ならば、高坂先輩も委員長やムラサキと同じように邪悪な気配を消滅させれば正気に戻るだろうか?」
まゆき「いいわよ、受けて立つわ遊星クン?でも、あたしについて来られるかしら?はぁっ!」
(突然、猛スピードで走り出していくまゆき)
クロウ「な、何じゃありゃあ!?」 杏「遊星や鬼柳のD・ホイールでも追いつけるの・・・?」
鬼柳「まさか奴が言っていた『面白い趣向』ってのはコイツか・・・?満足させてくれるじゃねぇかよ・・・!」
アイシア「だけど今ここで彼女を止めないと、彼女はあの黒い桜に完全に精神を・・・!」
遊星「クッ、今からでもD・ホイールで追い縋るしかないようd・・・ あれは!?」
(ダッダッダッダッ・・・!)
由夢「今、ここを走っていったのはもしかして・・・」
まゆき「こんな気分、随分久しぶりだわ!今のあたしは誰にも止められないぞー!っていうのかしら?」
ダッダッダッダッ・・・! (近づいてくる足音)
まゆき「あら、まさか今のあたしについてこれる足を持った人がいたなんてね?しかも誰かと思ったら・・・」
【以下、選択肢を1つ選んで下さい】
{①無茶はしない方がいいですよ、ホセ先生?}
ニア{②出たわね杉並!今日こそ白黒付けさせてもらうわよ!}
{③たっぷり遊んであげようじゃない、ジャック君?}
・・・
???「待たせたな!」
鬼柳「ジャックお前(ry」
ジャック「話は後だ、とにかくこいつを頼む。」
クロウ「って、お前こいつ(ニセジャック)を抱えながらここまで走ってきたのかよ!」
ジャック「さて、急ぐとするかな。」
┗(-w-)┓)┓)┓)┓ 三
杏「まさかジャックがD・ホイールにも乗らずに駆け出していくなんて・・・」
クロウ「だがアイツ、デュエルの時とか今でも時々D・ホイールじゃなく身体一つで走り回ってたりするんだぜ?」
鬼柳「でも一応、前みたくハデに転んで帰ってくるかもしれねぇからその準備くらいはしといた方がいいかもな?」
由夢「でも、本気のジャック先輩があそこまで早く走れるなんて今まで知らなかったから、少なからずオドロキです・・・」
ジャック「生徒会副会長・高坂まゆきよ!今や貴様も堕ちたものだな!」
まゆき「まさか杉並辺りが追って来てるのかと思ったらジャック君だなんてね?ご褒美にお姉さんが遊んであげようかしら?」
ジャック「フン!俺をあまり舐めるなよ?これでも普段は杉並ほど派手に動き回るタチではないのでな!(反転してバック走」
まゆき「まあいいわ、ジャック君だろうが杉並だろうが、今日は徹底的に暴れさせてもらうわよ!覚悟するのね!」
ジャック「今回は俺が高坂まゆきを止める、という訳か。いつもと逆の立場とは滑稽なものだ。まあいい、かかって来い!ムラサキの次は、キサマに纏わり付いた闇を俺が残らず払ってく(ry」
道端の小石に(コツン
ジャック「うわわあああ(ゴツン(ドカン(ズサササ・・・」
クロウ「・・・って、言ってるそばから転倒かよ!」
鬼柳「やっぱそれでこそジャックだな・・・。」
まゆき「あの子、いい走りしてそうだけどよく転ぶのが玉にキズなのよねーさあ、ジャック君に代わってあたしについていける人はいないのかしら?」
茜「ジャック君大丈夫かしら~」
杏「大丈夫よ、なにせバカは死ぬまでな(ry」
遊星「・・・とにかく、今からでもDホイールで追いかけ(ry」
???「ならばこちらが引き受けよう」
まゆき「やっぱり追ってきたわね!杉並!」
杉並「ふっ。闇桜の力ごときにたよるやつに追いつくことなど容易い」
まゆき「ふふっ。何のことか知らないけど、杉並じゃ今の私に勝てないわよ!」
杉並「ふっ。己の力に溺れて冷静さを失っているな。いいだろう。相手になってやる」
まゆき「それはこっちのセリフよ!いっくわよー!」
まゆきはスピードを更にあげる。杉並も、負けじとそれに続く。
やがて、しばらく走っていると・・・。
杉並「ん?この先は秘密回路・・・」
まゆき「ここで、私に追いつけないとデュエルなんてできっこないわよ!」
杉並「ほお、面白い」
秘密回路・・・誰が作ったかはわからない初音島の人間の一部にしか知られていない場所。
その場所は、出口の無い道。
どんなに走っても出口の見えない摩訶不思議なステージさ。
まさに、無限回路だ。
さらに、バリエーションも豊かで、螺旋状の道、傾斜45°の坂道、ごつごつ岩のある道etc。
だが、ここまではまだ普通だ。
なぜなら、明らかに道として成立しないものがあるからだ。
例えば、某ハリネズミヘッジホッグみたく身体が180°反転する道があれば、某四代目火影の息子みたく水の上を走る道や、某蜘蛛男みたく傾斜90°のタワーみたいな道もある。
これこそファンタジーというのだろう。
杉並「全く。ここを作ったやつは何を食ってるんだか・・・」
まゆき「って言っておきながら、ここまで私に遅れをとってないじゃない!」
杉並「ふっ。これも実力さ」
まゆき「っ!むかつくわね!いいわ、今度はデュエルで決着をつけましょう!」
杉並「うむ。少しでも趣向を変えてくれると、こっちも飽きが出ないしな。同じ風景ばかりでは、目が疲れる」
まゆき「いくわよ!」
『ランニングデュエル、アクセラレーション!!!』
杉並 LP:4000 VS 高坂まゆき LP:4000
まゆき「いくわよ!私のターン!(っ!さっそく来たわね!)杉並!目が疲れるなら、ステージを変えてあげるわよ!」
杉並「ほお。フィールド魔法か。いいだろう、来い!」
まゆき「言われずとも!フィールド魔法、竜の渓谷を発動!」
まゆきがカードをデュエルディスクに差し込むと、風景は一変。荒野のそびえる渓谷へと変化した。
杉並「ほお。ロックランミングか。面白い」
まゆき「竜の渓谷の効果を発動よ!1ターンに一度、メインフェイズに手札を1枚捨てることで、自分のデッキからレベル4以下の「ドラグニティ」と名のついたモンスター1体を手札に加えるか、自分のデッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送ることができる!私は後者の効果を選択するわ!手札からドラグニティ-ファランクス、デッキから光と闇の竜を墓地に送るわ。そして、ドラグニティ-ドゥクスを召喚!」
ドラグニティ-ドゥクス 攻撃力:1500
まゆき「ドゥクスの効果を発動!召喚に成功したとき、自分の墓地のレベル3以下のドラグニティと名のついたドラゴン族モンスター1体を装備することができる!ファランクスを装備!そして、ドゥクスの攻撃力は、自分フィールド上に表側表示で存在するドラグニティと名のついたカードの数×200ポイントアップする。
ドラグニティ-ドゥクス 攻撃力:1900(+400)
杉並「ほぉ、竜騎士か。様になっているな」
まゆき「まだよ。私はドゥクスを除外!」
杉並「何!?」
まゆき「このカードは、自分フィールド上に表側表示で存在するドラグニティと名のついたカードを装備したモンスター1体をゲームから除外し、手札または墓地から特殊召喚する事ができる!来なさい!ドラグニティアームズ-レヴァテイン!」
ドラグニティアームズ-レヴァテイン 攻撃力:2600
まゆき「さらに、このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、ドラグニティアームズ-レヴァテイン以外の自分の墓地に存在するドラゴン族モンスター1体を選択し、装備カード扱いとしてこのカードに装備する事ができる。光と闇の竜を装備!」
杉並「光と闇の竜を装備・・・まさか・・・」
まゆき「そうよ!レヴァテインを破壊した瞬間、光と闇の竜も破壊される。その瞬間、光と闇の竜の効果が発動する」
杉並「そして、レヴァテインを特殊召喚し、レヴァテインの効果が発動する。また光の闇の竜を装備する。とんだ無限ループだな」
まゆき「さすがは杉並ね。さあ、このほぼ無敵のレヴァテインを倒せるかしら?カードを1枚セットして、ターンエンドよ」
杉並「無敵か。面白い。ならば俺のコンボで打ち破ってやろう。俺のターン、ドロー!ふっ、いい手札だ。魔轟神獣ガナシアを召喚」
魔轟神獣ガナシア 攻撃力:1600
まゆき「あら、可愛いわね」
杉並「見かけに騙されるな。こいつらは強力だぞ?フィールドに魔轟神と名のついたモンスターがいるとき、手札の魔轟神グリムロの効果を発動。こいつを墓地に捨てることで、デッキから魔轟神と名のついたモンスター1枚を手札に加える。俺は魔轟神獣チャワを手札に加え、効果を発動。メインフェイズに手札の魔轟神を1枚を墓地に捨てることで、こいつを特殊召喚することができる」
魔轟神獣チャワ 攻撃力:200
杉並「さらに、今墓地に捨てた魔轟神クルスの効果を発動。こいつは手札から墓地に捨てられたとき、墓地の魔轟神1体を特殊召喚することができる。こい!魔轟神グリムロ!」
魔轟神グリムロ 攻撃力:1600
まゆき「くっ、やることに無駄が無いわね・・・」
杉並「そして、カードを3枚伏せる」
まゆき「あら?最初のターンでいきなり手札を0枚にするなんて、意外と大胆ね。杉並は」
杉並「何を言う。男は大胆に生きてこそ男というのだろう。行くぞ!レベル4、魔轟神グリムロにレベル1、魔轟神獣チャワをチューニング!今こそ新世界の幕開けの時、改革を起こす力を呼び覚ませ!シンクロ召喚!出でよ!魔轟神レイジオン!」
魔轟神レイジオン 攻撃力:2300
まゆき「シンクロ召喚!?」
杉並「レイジオンの効果を発動!自分の手札が1枚以下の場合、このカードがシンクロ召喚に成功した時、自分の手札が2枚になるまでデッキからカードをドローする事ができる」
まゆき「なるほど、そのためにわざわざ手札を0枚にしたのね。でも、それでどうやってレヴァテインを倒すのかしら?」
杉並「こういう時にルパン三世はこう言う。『お楽しみはこれからだぜ?』リバースカードオープン。魔法カードおろかな埋葬を発動。デッキからモンスター1体を墓地に送る。魔轟神クシャノを墓地に送る。そして、リバースカードオープン。死者転生を発動。手札の魔轟神レイヴンを墓地に捨て、墓地より魔轟神グリムロを手札に加える。グリムロの効果。こいつを墓地に捨て、手札から魔轟神クルスを手札に加える。まだいくぞ。墓地の魔轟神クシャノの効果。手札の魔轟神を墓地に捨てることで、墓地のクシャノを手札に加える。クルスの効果だ。こいつが手札から墓地に捨てられた時、墓地の魔轟神を特殊召喚できる。来い!魔轟神レイヴン!」
魔轟神レイヴン 攻撃力:1300
杉並「レイヴンの効果を発動。手札を任意の数捨てることで、捨てた数分のレベルを上げ、さらに攻撃力も捨てた枚数×400ポイントアップする。俺は手札全てを墓地に送る」
魔轟神レイヴン 攻撃力:2100(+800) レベル:5(+2)
杉並「墓地に送られた魔轟神ケルベラルの効果。こいつが手札から墓地に送られたとき、こいつは特殊召喚できる。出番だ!ケルベラル!」
魔轟神ケルベラル 攻撃力:1000
まゆき「また手札0!そして、まさか・・・」
杉並「そのまさかだ!レベル3、魔轟神獣ガナシアにレベル2、魔轟神ケルベラルをチューニング!2体目のレイジオンをシンクロ召喚!」
魔轟神レイジオン 攻撃力:2300
杉並「レイジオンの効果で、再びカードを2枚ドロー。やはり、俺の引きは神にも匹敵する・・・。手札から貪欲な壺を発動。墓地の魔轟神クルス2枚、魔轟神獣チャワ、魔轟神グリムロ、魔轟神獣ケルベラルの5枚をデッキに戻してシャッフル。カードを2枚ドロー!ふっ。これが神引きというものだ!手札の魔轟神グリムロ2枚の効果を発動!」
まゆき「同じカードを2枚ですって!?」
杉並「こいつらを墓地に捨て、デッキから魔轟神ルリーと魔轟神クルスを手札に加える。そして、リバースカードだ!魔法石の採掘!手札2枚を墓地に捨て、墓地の魔法カードを手札に加える。俺は貪欲な壺を手札に加える。さらに、ルリーとクルスの効果を発動!ルリーは手札から墓地に捨てられたとき、自身を特殊召喚。クルスの効果の対象は魔轟神クシャノだ!」
魔轟神ルリー 攻撃力:400
魔轟神クシャノ 攻撃力:1100
杉並「行くぞ!レベル1、魔轟神ルリーにレベル3、魔轟神クシャノをチューニング!新世界の革命を告げる時、運命の白馬が舞い降りる!シンクロ召喚!掛けろ!魔轟神獣ユニコール!」
魔轟神獣ユニコール 攻撃力:2300
まゆき「い、いくら攻撃力2300のモンスターを大量に出そうと、レヴァテインには敵わないわよ!」
杉並「ほう、動揺してるな」
まゆき「なっ!馬鹿なことを言わないで!ここまではあんたの引き運が良かっただけよ!どうせ手札の貪欲な壺を発動させるんだろうけど、そうそう自分の求めるカードを引かないわ!」
杉並「求めるカードを引かないのは、本当にデッキを信じないからだ」
まゆき「え?」
杉並「己の力、己のデッキのカード達を信じてこそ、俺の引き運は答えてくれる!見せてやろう。俺のデッキとの絆を!貪欲な壺を発動!墓地から魔轟神グリムロを2枚、魔轟神ルリー、魔轟神クルス、魔轟神獣ガナシアをデッキに戻しシャッフル!カードを2枚ドロー!・・・」
まゆき「あら?どうしたのかしら?まさか、いいカードが来なかったのかしら?」
杉並「いや・・・。俺はこいつらに感動している。ここまで・・・ここまで俺の思い通りに動いてくれるとはな!」
まゆき「な!??」
杉並「墓地の魔轟神クシャノの効果を発動!手札の魔轟神獣ガナシアを墓地に捨てて、クシャノを手札に加える。そして、ガナシアの効果を発動。こいつが手札から墓地に捨てられたとき、攻撃力を200ポイント上げて特殊召喚する!
魔轟神獣ガナシア 攻撃力:1800(+200)
杉並「レベル3、魔轟神獣ガナシアにレベル5、魔轟神レイヴンをチューニング!新世界の革命が始まりし時、帝王の雷鳴が地上に轟く!シンクロ召喚!現れろ!魔轟神ヴァルキュルス!」
魔轟神ヴァルキュルス 攻撃力:2900
まゆき「こ、攻撃力2900ですって!?」
杉並「俺はカードを1枚セットし、バトルを行う!」
まゆき「くっ!」
杉並「魔轟神ヴァルキュルスで、ドラグニティアームズ-レヴァテインを攻撃!『AJM(アブソリュート・ジャッジメント)』!」
まゆき「ふふっ、馬鹿ね!攻撃に対して何の対策もしてないとでも思った?リバースカードオープン!罠発動、聖なるバリアーミラー・フォース!」
杉並「そんなもの、今の俺には効かん!ユニコール!『FFJ(ヒフティーン:ヒフティーン・ジャッジ)』!」
ユニコールの角から精白の光線が光の壁に放たれ、光線が壁を貫いた。
そして、壁はガラスのように割れていった。
まゆき「なんですって!?」
杉並「ユニコールの効果を発動。自分の手札と相手の手札の枚数が同じの時、相手のモンスター効果、魔法、罠の発動をすべて無効にする!」
まゆき「なっ!っていうことは・・・」
杉並「攻撃は続行だ!行け!ヴァルキュルス!」
ヴァルキュルスの手から放たれる光の波動が、レヴァテインを切り裂く!
まゆき「くっ!」
まゆき LP:3700(-300)
まゆき「光と闇の竜の効果発動、はするけど・・・」
杉並「当然、ユニコールで無効だな」
まゆき「わ、わたしの無敵フラグが・・・」
杉並「悪いが、この世に無敵など存在しない。この世界に完璧という言葉は最初から存在しないかもな・・・だが、だからこそこの世界は面白い」
まゆき「そんな・・・」
杉並「これで終わりだ。ユニコールとレイジオンでダイレクト・アタック!行け!」
レイジオン2体とユニコールが一斉にまゆきに襲い掛かる!
まゆき「きゃあああああああああああああああああああああああ!!!」
・・・
まゆき「ぐうぅッ!!」
杉並「いかん!」 (全力疾走しながら失神するまゆきを受け止める杉並)
杉並「ふぅ、こちらは何とかなったようだ。だが、これからどうしたものか?」
???「高坂まゆきの身柄は私が引き受けようぞ?」 杉並「貴方は!ホセ長官!」
ホセ「お前の姿が見えたので、勝手ながら後を追走させてもらった。中々成長したようで何よりだな?私も負けてはいられないと言うべきか」
杉並「こちらこそ感謝させて頂きますよ。しかし奴らの力添えとはいえ、この複雑怪奇に入り組んだ無限回廊をここまで走り抜けられるとは長官も全く衰えていない様子ですな?」
ホセ「・・・ ともかく、高坂まゆきの身柄は私が責任を持って、彼らの元へ届けよう。お前は、同志と共に成すべき事を成すがよい」
杉並「了解しました!長官殿もお気をつけて!」 ホセ「はぁッ!!」
【一方満足同盟】
遊星「まさかお前達がいきなり俺達の元へ現れては、協力を申し出てくるとはな・・・?」
由夢「プラシド先輩にルチアーノ君まで・・・何だか裏がありそうですけど、ここは要請を受け入れた方がいいようですね」
クロウ「状況が状況だけど、俺はすんなりとお前達を信用できねぇんだよなぁ?風見学園自転車部の皆さん方よォ?」
プラシド「勘違いするなよ不動遊星?お前達が俺達以外の輩共に倒されるのは我慢がならぬと思っただけだ。よって不本意ながら、ここは俺達も協力させてもらおうと思ったまでだ!」
ルチアーノ「お前も素直じゃないよなぁプラシド?」
音姫「杉並くんと一緒にまゆきを助けてくれた事には感謝するわね、プラシド君?でも、貴方たちはこの黒い桜の影響を受けな」
ルチアーノ「おっと、ホセが戻ってきたようだね?キヒャッヒャッヒャ!」
ななか「あ、まゆき先輩も戻ってきたよ!杉並君が成し遂げてくれたんだ!やったね!」
プラシド「この貸しは高くつくぞ?覚えておけ貴様等!」
・・・
ジャック「では、俺たちは病院に入ろうではないか!」
クロウ「偉そうにおまえが言うんじゃねえ!」
杏「でも急いだ方がいいわよ?」
モブ「おっと、中には入れさせないぜ?」
鬼柳「おもしれぇ、だったら力ずくで入るだけだ」
遊星「頼むぞ、鬼柳」
鬼柳&モブ「デュエル!」
鬼柳「先攻はもらうぜ、俺のターン!」
モブ(いいさ、1ターンくれてやっても俺は勝てる・・・)
鬼柳「インフェルニティ・ガンを発動!この効果で手札のインフェルニティ一体を墓地に捨てる。さらに、インフェルニティ・ウィッチを召喚!」
小恋「なに?あのかわいいモンスター」
渉「あのやろー、あんなカードまで持ったやがったのか、うらやましすぎるぞ!」
クロウ「しかし、誰かに似てねーか?」
鬼柳「インフェルニティ・ウィッチの効果で、手札を一枚墓地に捨てる!アプリコット・インカンネイション!」
モブ「手札を捨ててばっかじゃ俺には勝てないぜ?」
鬼柳「フン、ハンドレスコンボの恐ろしさを、骨身にしみこませてやるぜ!」
モブ「やってみろよ」
鬼柳「俺は二重召喚を発動!インフェルニティ・ビーストを召喚!」
杏「きたわね、ハンドレスコンボ」
鬼柳「インフェルニティ・ガンの効果!手札0の時、このカードを墓地に送り、墓地のインフェルニティを2体まで特殊召喚!さあこい!インフェルニティ・デーモン!インフェルニティ・ビートル!」
鬼柳「そして、インフェルニティ・デーモンが特殊召喚に成功したとき、手札0なら、デッキからインフェルニティと名のつくカードを手札に加えることが出来る!」
鬼柳「そしてそのカードをセットし、インフェルニティ・ビートルの効果!手札0の時、コイツをリリースすることで、デッキのインフェルニティ・ビートル2体を特殊召喚」
モブ「たった1ターンでモンスターを5体も・・・」
鬼柳「そしてリバースカードオープン、インフェルニティ・バースト、俺の場のインフェルニティ1体につき800ポイントのダメージだ」
モブ「馬鹿なああああああああああ」{LP4000→0}
鬼柳「さあ、中に入るぜ」
・・・
水越博士「これはまた・・・トンデモない事になっているようね。詳細は解らないけど、身の回りに起こっている事が現実離れしすぎているというか・・・イマイチパッとこないわ」
グラサンの男「だが、これが今このサテライト初音島に起こっている、ありのままの真実だ。どうかこの状況を打開するために、あなたにも協力願いたい」
水越「モーメントを応用した装置で、遊星粒子を利用して破壊活動を、ねぇ。時限爆弾を使った爆弾テロとでも言われた方がまだすんなり受け入れられるわよ・・・?」
グラサン「ああ、だがこれは水越博士を含む限られた者にしか依頼できない事なのでな。無論、道中の身の安全は私が命に代えても保障する所存」
μ「この状態で博士を外出させるには危険です。私もお供致します」
水越「彼の事は心配いらないわよ、イベール?さっきは私、彼に一度助けられたのだからね・・・」
μ(イベール)「・・・ ですが、私にも博士の身辺警護をさせて頂きたいのです」
グラサン「ああ、それについては私からもお願いする。自体が事態故に、今は人数が多い方がいいだろう」
μ「・・・わかりました」
水越「あとは沢井博士や不動博士も居てくれれば万全なんだけどねぇ・・・それは高望みが過ぎるかぁ。さてと、案内してもらおうかしら?」
グラサン「では行きましょうか水越博士。例の黒い桜の事なら心配は不要。彼らが行動していますのでね」
水越「鬼柳君達の事ね。彼らもいろいろ楽しんでるようだから、私も混ぜてもらおうかな」
μ「博士、荷物の準備が整いました」
水越「私達の誇りでもある不動博士の偉業に、2度も泥を塗られちゃたまらないのよね!砂時計でも時限爆弾でも、直ちに停止させてあげようじゃない?」
グラサン「これで準備は整った・・・ 待っていろ遊星!」
???「これも、神の使いと言う事か」
???「それもそうだな、3極神を持つ限り、アイツ等の力も通用しない、それだけの理由でここに呼び出されたって事か。俺はジャック・アトラスと戦いたいが、どうやらそれ所じゃ無いって事か」
???「・・・ふっ、モーメントを利用した爆発物を止めようとするとは、流石は遊星って事か。破滅の運命さえも変えようとは、大したヤツだ」
さくら「ボクが出来るのは・・・これくらいしか無い。だから・・・後は頼んだよ、義之くん」
1つだけ綺麗に咲いている桜の前で何かの祈りをしているさくらさん。
病院前
義之「ここは・・・・・それに何で俺は」
さくら「聞こえる、義之くん」
義之「この声は・・・さくらさん!これは一体・・・」
さくら「ボクの精一杯の魔力で義之くんを実体化させたの。義之くんのみんなを守りたいと言う強い願いが、それを可能にした」
義之「さくらさん・・・・・」
さくら「っ・・・・そろそろ限界が来ている。だから聞いて義之くん、みんなを・・・・守って・・・・ボクは桜の前から離れられないから・・・だから」
義之「さくらさん?」
さくら「私は大丈夫、知り合いのドラガン、ブレイブ、ハラルドさんに守られているから・・・だから、早く・・・」
義之「さくらさん、分かった、俺は・・・行く」
???「これはこれは懐かしい顔だな」
義之「その声は・・・・・杉並か」
杉並「ここで何をやっているかは聞かんが、周りの状況から推測は付くな」
義之「まぁな、何かイヤな雰囲気になっている。それにあの砂時計は何だ?前遊星の体を借りた時には無かったぞ」
杉並「アレか、気にするな。アレはたかが世界を滅ぼす為の装置らしいからな」
義之「軽々しく言う物じゃ無いだろ、それは」
杉並「なんにせ、アイツ等はこの病院の側か中にいる」
義之「・・・・それじゃ、行くか」
杉並「(フッ)仲間想いなんだな、義之よ」
義之「まぁな」
そして病院へと向かう2人、果たしてその先に存在する運命とは・・・。
杉並「同志桜内よ、何故お前が今また俺の前にやって来れたかは先程の疑問と合わせ、聞かない事としよう。この事態が終息したらお前とは、昔話でもしたいものだな」
義之「そうだな。そして俺は俺で、成すべき事をやるまでだな!無事でいてくれよ・・・兄弟」
【サテライト初音島の、とある桜の木の下にて】
さくら「無事に行ってくれたようだね・・・義之くん?そして、わざわざここまでありがとう」
ハラルド「貴女やアイシア殿の一族とは、私の一族も古くからの知り合いだ。貴女達が立ち向かう危機は、我々の立ち向かうべきものでもある」
ドラガン「そういう事だ。そして、あの少年が貴女の守りたいと思うものなら俺達は協力を惜しまない。もっとも、今の我々は少年を守るために、この桜の木を守り続けなければならないようだが・・・」
ブレイヴ「何の因果か、今は俺達もこうしてクロウ達に協力してるわけだしな。ま、今回はアイツらに見せ場を頂戴させてやるか!」
ハラルド「だが、我らも油断は禁物だぞ?黒い桜の魔力がこちらにも近づいているかもしれぬ・・・」
さくら「義之くん・・・ お願いだから、この桜が枯らせられるまで無事でいて・・・!」
純一「ったく、杉並の奴。水越病院の方を見るなり急に何が“後は頼む”だ!一人押し付けて勝手に行きやがて・・・」
純一「・・・まあ、アイツのことだから何の問題も無いとは思うが、とりあえず杉並から貰ったこいつ(地図か何か)を頼りに行くとしますか。は~あ、かったるい。」
そう言って、一人目的の方へと向かう純一(だったが・・・
????「見つけたよ・・・兄さん」
純一「その声は!?(急に後ろを振り返る)そんな・・・まさか・・・」
純一「そんな・・・なんでお前がこんな所に・・・(しかも俺と同じく若返っている?)」
????「何を言ってるんですか?兄さん・・・さあ、私と一緒にデュエルしよっ。」
純一「今はんな事をしている場合じゃない。いそいでこれからさくらをサポートしなくちゃ・・・」
??「さくら・・・そう、兄さんはさくらを選ぶって言うのね・・・」
純一「お前何を言って・・・」
??「認めない・・・兄さんがさくらを選ぶなんて・・・私は認めない(小声)」
純一「どうしたんだ音夢!?」
音夢「さくらなんか消えてなくなっちゃえばいいのに・・・いなくなればいいのに・・・」
純一「(おかしい!?・・・コレは一体・・・)」
???「ふふふ、どうですか・・・“桜の力”の威力は・・・」
純一「お前は!?」
封魔「お初に掛かります。私『ダークフラワー』“闘封神鬼”のトップ、封魔輪廻と申します。」
純一「そのお前が俺にいったい何の用だ。」
封魔「なに、鬼柳殿や不動遊星、アイシアそして芳乃さくら同様に、今や貴方の存在は最早見過ごすわけにはいかないのですよ。」
純一「お前らの言いなりにならない、としたら?」
封魔「そうだろうと思いまして、ここに面白い趣向をお見せしました。」
純一「と言う事は、これはお前の仕業か!」
封魔「そうです。これはかつて“心の闇”を抱えた者の残留思念を“さくらの力”で生み出した幻影。この幻影で貴方を始末してもらいましょう。」
純一「くっ!」
封魔「ああ、一つ言っておきますが幻影とはいえオリジナルと精神がリンクしておりますので、このまま放っておくと、どのような事になるかは保障しかねますが・・・」
純一「何だと!?なら一刻も・・・」
闇音夢「どうしたんですか兄さん・・・さくらのことなんか忘れて私と一緒に遊びましょう・・・」
純一「今、ここにいるのはかつての“心の闇”を抱えた頃の音夢そのもの、と言ってたな・・・」
純一「その頃のアイツが目の前にいる以上、放っておくわけにはいかないよな・・・なら」
純一 VS 音夢 「「デュエル!」」
LP4000 VS LP4000
所変わって【水越病院周辺にて】
遊星「ひとまずは、まゆき先輩も何とか救出できたようで何よりだ。しかしプラシド達はまゆき先輩だけを預けて一体何処へ…」
ジャック「そんな事はどうでもいい!俺のD・ホイールも戻ってきた事だし、そろそろ本格的に敵戦力の撃滅といきたい所だな!」
杏「まゆき先輩は…目を覚ますまで待つしかないかしらね?」
音姫「雪村さんの言う通りだね…でも私も、まゆきが一緒なら今よりもずっと強くなれるよ…!だから、早く起きて…?」
ななか「今は、そっと待つ事しかできないね…」
エリカ「でも一時はどうなるかと思いましたわ、まさか杉並にD・ホイールごとここまで運ばれるなんて?」
由夢「何にしても、ムラサキさんが無事に戻ってきてくれてよかったですよ?」
鬼柳「あのフローラとかいう女、奴らの手先ってわけじゃなかったのか」
クロウ「いいじゃねぇかそれで?とにかく今は早く奴らのトコへ…」
クロウ「何だ…? 嫌な気配がビンビン伝わってくるぜ…!」
渉「ビンビンどころじゃねぇぞこいつは?何かがやばい… っておい!?一体どうしたんだよお前ら!?」
音姫「どうしちゃったの弟くん!?アイシアさん!?しっかり!」 杏「鬼柳…目を覚まして!」
(鬼柳を含む新生満足同盟の何人かが、突然失神しその場に倒れてしまう)
【???(暗闇の中)】
鬼柳「何だ…俺は一体どうして… !?」
鬼柳「おい…みんなどこへ行ったんだ?暗闇の中に俺だけが一人だと!?俺はついさっきまで遊星達と共に歩いていたはず…」
鬼柳「ん、何だこの鏡は?突然目の前に現れたってのは気味が悪いな?しかもこの鏡、何だか暗い場所の割によく映って見えるぞ…」