バトルテックとは、Catalyst Game Labs社が制作・販売している米国製ボードゲーム、およびそれと連携するTRPGや、コンピュータゲーム・ミニチュアゲームなどの派生商品群に冠された名称である。
版権の都合で「メックウォリアー」という呼称が使用されている場合もあるが、本質的には同一の商品群(世界観)に属する作品を指すと思って問題ない。
概要
元々は、1984年に米国FASA社が開発・販売したボードゲームである。
その後、数々のエキスパンションルールやデータ集、世界観を流用したTRPG拡張ルール『メックウォリアー』などの関連商品が発売され、コンピュータゲーム化も行われた。その後FASA社は倒産したが、WizKidsが版権を継承してウォーハンマー同様のミニチュアゲームである「メックウォリアー: ダークエイジ(MechWarrior: Dark Age)」を発売。さらにWizkidsからライセンス供与を受けたFanPro、のちにCatalyst Game Labsが、ボードゲーム版の製品展開を継続している。
なお、ボードゲーム版の発売当初は、FASA社がサンライズ製アニメーションの米国版権を管理していた会社からライセンスを取得し、「超時空要塞マクロス」や「太陽の牙ダグラム」などのメカデザイン、更にはプラモをそのまま流用していたことでも知られる(現在は独自のデザインを使用)。
日本語版の出版にあたっては、これらのデザイナーの一人である河森正治が再デザインを行ったものが、挿絵として使用された。
日本での展開に関して
グループSNEによってソースブックの日本語訳がかつて富士見書房から発売されていた他、それらを用いたリプレイ集、或いは関連小説、バトルテックを題材としたゲームの邦訳版、或いはアーケードゲーム版のバトルテック(Battletech Centers)が出るなど90年代において非常に活発に動いていた。
しかし、次に出ると予告されていた『テクニカルリードアウト3025』が未出版で終わった事に代表されるように、詳細は不明なれど21世紀に入るか入らないかの時期でグループSNEをメインとする展開は概ね終了してしまっている。
ゲームの邦訳版はその後も幾らか出ていた他、「メックウォリアー: ダークエイジ(MechWarrior: Dark Age)」についてもホビージャパンから邦訳版が出ていたりもしたのだが、これも結局は尻すぼみで打ち切りという形に終わってしまい、遂には日本におけるバトルテックでの公式展開自体が、2010年代に入る前に軒並み消滅する事となってしまった模様。
残されたファンも一定層は残っていた物の、海外から英語版サプリや書籍、あるいはゲームを輸入、自家翻訳し身内とプレイする…といった形で細々と継続していく事となる。
「エンシェント・ナレッジ」など,新作発表も行われたCMON JAPANボードゲーム体験会レポート。「Battletech」復活の兆しも?
そんなバトルテック冬の時代が過ぎていった最中の2024年で遂に動きがあった。
日本語対応で登場の巨大ロボACT最新作『MechWarrior 5: Clans』先行プレイレポ―ゲームとして遊びやすさが大幅に向上!重厚で複雑な世界観をたっぷり楽しめる【特集】
恐らくは云十年ぶりとなる正式な日本語対応作品の登場である。はたしてこれが起爆剤となって日本での展開が再開されるのかは謎だが、一筋の光がさしてきたのは間違いない……と思いたい。
遊び方
ボードゲームとしてのバトルテックのルールは、いわゆる「コマの動かし方」と「攻撃の解決法」が書かれているだけで、実際のプレイは戦闘の背景や互いの編成、勝利条件、特殊ルールなどを定めた「シナリオ」に沿って行われることが多い。ただし、純粋に競技として遊ぶための最大公約数的なシナリオも、以下のように存在する。
- 技術レベル1のオフィシャル機体から4機を選び、小隊を編成する。同型機が複数含まれても良いが、合計重量は210トンに揃えること。
- 基本セットに付属のマップ2枚を縦に連結したフィールドが戦場となる。それぞれの小隊はマップの両端から進入する。
- 勝利条件は、隊長機(他の3機より腕がいい)の撃墜か、一方の投了。隊長機は事前に公開してもいいし、秘匿してもいい。ただし秘匿する場合は、公平のため事前に隊長機を記したメモを入札しておくか、ジャッジ担当者を置くことが望ましい。
また、原語圏で盛んに行われているトーナメント戦では、勝ち進むと次の試合までの間にゲーム内時間で360分の整備時間(メックの各パーツには、整備や交換に必要な時間が設定されている)が与えられ、その枠内で損傷の修理や弾薬の補給などを行う形式となるのが通例……なのだが、よほどのパーフェクト勝ちでも収めない限り、この時間は全ての補修整備を賄うには到底足りない。
そのため、大会後半では腕や足の装甲が無かったり、マシンガンやミサイルの弾が切れているなどというケースはザラにあり、中にはエンジンに致命的命中が入ったままとか、メインの武器が壊れたまま、果ては編制が1~2機欠けている、などという笑うに笑えない光景も珍しくなくなるとか。
上記はあくまで一例で、後のルール改定などを経て所属勢力によって使用できるメックの数が5機や6機の小隊も選べるようになったり
戦力の評価基準も単なる合計重量だけではなく重量や装甲、武装によって算出されるバトルバリュー(BV)と呼ばれる独自の基準で換算されるように変化している。
この辺りは解説するだけでも非常に長くなる為、英語のページだが詳細に説明している「BattleTech What Is Battle Value?」
の記事を紹介するに留めるので、気になる方は其方を参照されたし。
主な用語
- バトルメック
- 全高約10~12メートルの二足歩行型(一部例外あり)陸戦兵器。バトルテック世界の戦場の花形にして主役。骨格となるシャーシを人工筋肉たるマイアマーで包み、その上から一種の複合装甲を載せるという形で構築される
強靭な装甲と、マイアマーによる高い高い地形踏破性能、更にレーザー・ミサイル・実体弾など多彩な火器を搭載し戦車や航空機といった従来型の兵器とは一線を画した攻防性能を誇る。
重量は20トンから重いものでは100トンに達する。軽いメックは機動力に、重いメックは火力と防御力に優れる傾向があるが、基本的に「重さは強さ」である。 - メック同士の戦闘は基本的に、分散する各部位の表面の装甲を削り尽くした後に中枢部分を削り尽くすという非常に手間がかかる消耗戦になり、グループSNEのリプレイで「メックは簡単に壊れるけど、(完全に)壊すのは大変」と評されている。
一方で弾薬や頭部への直撃弾一発で沈んでしまう事も多い為、日本のコアなファンの間では「すごいのか、すごくないのかよく判らない」との見方もある模様。
- 気圏(航空宇宙)戦闘機(Aerospace Fighter ASF)
- バトルメックと同じ技術で作られた宇宙戦闘機。大気圏内でも使用可能。
メックと同等な火力と圧倒的な機動力が売りなのだが如何せん地上戦ゲーであるバトルテック世界では裏方になりがち。そら空襲万歳で全て終わったらメック売れなくなるからね、仕方ないね。
また大気圏内のみで使用可能な従来型戦闘機も一応存在する。 -
ポストを読み込み中です
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- 戦闘車輌(装甲車輛 ”Combat Vehicle”)
- バトルメック以外の戦車や装甲車、ヘリや水上艦艇などを指す。
基本的には陸戦の主力が万能兵器ともいえるメックに移った為に、偵察や哨戒、火力支援といった補助的な役割を担う事が大半……
というのが継承戦争中での常識だったのだが一応はメックと同等の火器を積んでいるのに加えてメックよりも容易に生産できる為、数を揃えて適切な運用さえ行えればメック部隊を手玉に取る事も可能だったり。 - ルール上ではメックよりも部位が少なく被弾が特定個所に集中しやすい為破壊されやすい、更に森や水場、高所といった悪路での踏破性能ではどうしてもメックに及ばないというのが弱点となる。
- 歩兵
- バトルテック世界においても一山いくらの消耗品な皆様。
- 戦場の王者であった戦車でさえ脇役に回った結果、更に十羽一絡げな使い捨てとしての度合いが増してしまう事に………。
ゲーム中の扱いとしても歩兵ユニットに対して与えられるダメージ1ポイントにつき1人の歩兵を除去する扱いの為、マシンガンや火炎放射の掃射を受ければ分隊がポンポン消し飛んでいくのがバトルテックでの日常である。
そんな扱いでも偵察兵や工兵としてはまだ有用だったり、近接さえできればメックに取り付いての対メック攻撃が可能な為ワンちゃん大物食いも狙える以上、メック側としても油断は禁物となる。だから積極的に消し飛ばされるともいう。 - バトルアーマー
- 後の版で登場するパワードスーツ。起源自体は連盟時代の特殊部隊向け装備だが、エクソダス時に持ち出したものを氏族が発展させたのが始まりとなる。
- 詳細な説明はこの後に述べるが、バトルアーマーとは何ぞや?となるとこの動画が非常にわかりやすいので紹介。
- 御覧の通り、メックより遥かに小型な装甲歩兵が機敏に飛び回り、隙を見てメックのコクピットへ取り付いて着た挙句「機体はそのまま、パイロットは死んでもらう!」をマジでやってくるのである。
これを初見で対処する羽目に陥ったIS各国、特にメック戦士が恐怖のドンぞこに叩き落されたのもやむなしといえる。
詳細な解説
上述した通り、いうなれば強化歩兵であり、ジャンプジェットを生かしての対メック攻撃、そしてメックの武装や装甲を分隊(4から6人)を組んでいる歩兵それぞれが持っているという厄介な代物。
ボードゲームにおいては分隊員の内、どの歩兵に命中するかはランダムで判定されるという仕様と、歩兵それぞれがメックの搭載火器にある程度耐えうる(氏族で一般的なエレメンタルアーマーでは装甲点が11点、つまり粒子ビーム砲1発当てても撃墜出来ない)性能を持つ。この為、メックや車両で相手するには数も相まってとにかく面倒臭く、一方の歩兵からすれば携帯火器を幾ら叩き込んでも中々倒せないという、一種の隙間産業の極みとも言える代物。
これらのニッチな性能と初見殺しも相まって氏族侵攻初期ではIS各国を恐怖のどん底に叩き落したが、後には捕獲した機体を元に中心領域でも対抗戦術やコピーしたアーマーが構築されるようになり、ようやく一息つけたのであった……。ちなみにゲーム上においても機動力の問題[1]こそあれ、うまく運用されると兎に角厄介な為、海外のバトルテック関連サイトにおいてもこれ等に対する対処方法が何度も議論されていたりもするそうな。
Battletech:害虫駆除:エレメンタルを殺す方法
- プロトメック
- バトルアーマーより大きいが、バトルメックよりも小さい搭乗型兵器。
追い詰められたとある氏族が持ち出した省コストな新兵器なのだが、使用に当たっては、搭乗者を一種のサイボーグとして改造する必要がある為開発した氏族や入手した他の氏族からしても受けが微妙というニッチ兵器。IS各国に至っては無理して採用する理由も技術もない為、基本運用されていない。 - バトルアーマーと同様、ゲーム上では分隊単位で扱われる。
- ジャンプシップ
- バトルテック世界における恒星間宇宙船。
- 所謂ワープエンジン搭載の物のみがジャンプシップと呼称される。
但し、一度に移動可能な距離は30光年までであり、一度飛ぶと一週間近くかかる再充電も必要となるのに加えてジャンプには恒星等の重力源からの”距離”が必要な為、必然的に恒星系のハビタブルゾーンとはある程度離れた場所(星にもよるが概ね1週間程度かかる距離)でないとジャンプアウトが出来ないという欠陥も存在する。
更に一般的なジャンプエンジンでは船の重量の9割近くがエンジンに持っていかれてしまう為、武装や装甲、更には強力な推進機関も乗せられず、搭載星系内を移動する際には搭載した他の宇宙船を分離して、代行させるのがバトルテック世界の常識となっている。 - ウォーシップ
- ジャンプシップの物よりも効率的なジャンプエンジンを搭載する事でより強力な推進機関と装甲、そしてワープエンジンの急速充電用バッテリーを搭載した宇宙戦闘艦。
専用の武装による軌道上からの対地攻撃から大規模な輸送、他のジャンプシップのサルベージや修理まで多様な仕事をこなしていたが高度な技術(特に推進装置)が必要なのが玉に瑕。
継承権戦争における衰退に伴い中心領域内では一度絶滅していたが連盟時代の遺物を含めたウォーシップを持ち出してきた氏族の侵攻により、IS内でも一度復活……しかけたのだがその後のジハード期に置いての消耗とそれを支えるべき造船所が軒並みふっとばされた結果、
ダークエイジの終わりまでには氏族、継承国家共にごく少数が生き残るまでにまた数を減らしてしまう事となった。陸戦ゲーに不必要かつ関連書籍も碌に売れないからって運営から猿空間送りにされたとは言ってはいけない。 - 降下船(ドロップシップ)
- 宇宙船から地上、あるいは軌道上へ移動するための中型宇宙船。
- 概ね1,000t程度から10万トンまでの幅広い重量帯の物が存在する
上述したジャンプシップに搭載もとい係留されて恒星間を移動する一方、星系内では母船から分離して貨客船として運用される。当然軍用としても多数使用されていて、惑星への強襲揚陸や宇宙空間での護衛、更には着陸後の拠点としても用いられる。
ちなみに降下船よりは小さいが、ASFのような戦闘機より大きなシャトルや小型宇宙船は小型船(Small Craft)と別に分類される、 - 中心領域(Inner Sphere、IS)
- 地球(太陽系)を中心に広がる、広大な宇宙空間。かつての星間連盟の版図であり、継承国家が割拠している。
- 概ね地球から半径450~550光年の宙域を指し、それより遠い周辺部は辺境( Periphery)と呼ばれ、小国や海賊団などが跋扈する無法地域となる。
又ISからは約1000光年、辺境宙域からも約500光年以上離れた宙域は深辺境(Deep Periphery)と呼ばれ、まともな調査も行われていない一種の荒野とも呼べるエリアと化す。
だが、そんな場所でもISから脱出した人類が住み着いた星系や小勢力がまばらとはいえ点在していたりもする。そして氏族の本拠地星系があるのも深辺境の奥地である。 - 星間連盟
- かつて人類が科学技術の栄華を極めていた時代に、地球に存在したテラン覇権国を盟主として成立していた巨大星間国家。辺境宙域を犠牲に繁栄を極めていたがそれに反発を抱いていたリムワールド共和国の奸雄、ステファンアマリスの手によって盟主の地位が簒奪されてしまう。
反発した星間連盟軍(SLDF)による解放戦争、後に「アマリスの乱」と呼ばれる大戦が勃発し、遂には打ち倒すことに成功するも、戦乱で破壊された連盟とテラン覇権国を元に戻す事は叶わずテラン覇権国の代わりとなる新たな盟主を誰にするかで残された各勢力が争うばかりであった。
これに伴う混乱を見限った連盟軍の大半は外宇宙に脱出(エクソダス)した結果、遂に連盟は崩壊。
その後も争い続けた各勢力によって数百年に及ぶ戦乱と、それに伴う科学技術の急速な衰退がはじまる事となる。
- 継承国家(五王家)
- 28世紀後半に星間連盟が崩壊した後、その正統な首長の座を巡って互いに争い始めた大国。
代表的な国家は5つだが新規の国家が増えたり減ったり、或いは既存の国家が分裂したりで増減を繰り返している。程度の差こそあれ、有力な貴族とそれらを統括する王家を中心とする封建体制を敷いているのが特徴。 - 継承権戦争
- 継承国家による中心領域の覇権を懸けた大戦。
開戦劈頭に行われた戦略目標への攻撃の応酬によって、先端技術センターなど科学技術の基幹となる施設や水質浄化プラント、或いは造船所のようなインフラ施設を景気よく破壊したため、科学技術の水準が加速度的に地盤沈下。戦争終盤の31世紀初頭の頃には、ほとんど1980年代並みにまで文明が退化し、戦争の決着がつけられなくなってしまった。
その後も自然発生的な停戦を挟みつつずるずると戦争が継続する……と思いきや長年の戦争を憂いたライラと恒星連邦による大同盟が成立。残る3か国も対抗する筈が内憂と足の引っ張りあいによって満足に連携する事が出来ず、結果数百年ぶりに大規模に国境線が変更される事態と相成ったのである。
- マーリック内戦/アントン・マーリックの反乱
- 第三次継承戦争末期の3014年に発生した自由世界同盟内での大規模反乱。
- 同盟の盟主であるマーリック家内部で発生した内乱であり、これに参加したウルフ竜機兵の”活躍”により、同傭兵団はIS全域にその名声が広まる事となった。
- しかしてその内情は隣国であるカペラやコムスターの思惑が絡み合っていた裏工作の落とし仔であり、竜機兵の非戦闘員が大規模に殺害される等、血なまぐさい結末であった。
ISで起きた反乱としては1年弱と比較的短期間で終わったのだが、この内戦の影響はその後の第四次継承戦争どころかジハード期に至るまでIS各国に深く影を落とす事となる。
- ローニン戦争
- 第四次継承戦争の余波で誕生した自由ラサルハグ共和国を巡る戦争。
分離独立に反発するドラコの現地部隊が中心となって上層部に反発した結果起きた3034年から始まった内乱であり、最終的にはドラコ連合が手持ちの精鋭部隊を投入して漸く鎮圧する事に成功する。 - 3039年戦争
- カペラを踏み潰した恒星連邦とライラの次の目標として選ばれたドラコ連合への大規模攻勢作戦。
ドラコもカペラ同様遂に命運が尽きるか……と思われたが連邦共和国の暗号通信が筒抜けになっていた事や特定勢力の拡大を良しとしないコムスターによる全面支援、そしてドラコの統治者による一世一代のハッタリも合わさり連邦共和国の攻勢を頓挫させる事にこぎつけたのだった。 - 氏族侵攻
- 上記の3039年戦争も落ち着き再戦の気配が高まっていた3049年頃、辺境宙域からの通信が途絶えたことに端を処す大規模戦乱。連盟の崩壊に伴いISから脱出していた星間連盟軍が氏族(クラン)を名乗り遂に地球への帰還を開始したのである。
- 序盤こそ圧倒されるもIS側の決死の反撃と氏族側の自壊も合わさり遂には侵攻を食い止めたが、この大戦争による影響は後々まで響く事となったのである。
詳細な解説
氏族の詳細については後述する為ここでは割愛するが、継承戦争で衰退しなかった技術をそのまま保持、発展させていた為ISで漸く復興してきた技術をも圧倒し、そのまま地球にまでなだれ込む……筈だったのだが
如何せん用意できた軍勢があまりにも小規模だった為、占領地域の拡大につれて補給線の長大化と治安維持悩まされるようになり
最後はIS側勢力として参戦したコムスターとの決戦によりクランの侵攻は期限付きとはいえとん挫する羽目に陥ったのであった……。
漸く生まれた時間を利用しIS側は対クランを名目に連盟の再結成を検討しはじめ、この努力は3060年の第2次星間連盟の誕生として結実する事となる。
が、テラン覇権国一強だった最初と異なり盟主は持ち回り、保有戦力もごく一部を除けば傭兵頼りという有様であり、対クランとしては一定の戦果を挙げた物の、連盟内の調停機関としては最初から機能不全を起こしている惨状であった。
一方、この裏では散々裏工作に励んでいたコムスターの一部派閥が内部改革を断行した結果、世俗派と過激派に分裂、後者はワード・オブ・ブレイクと名乗り自由世界同盟に拠点を構える事となる。 - 連邦共和国内戦(シビルウォー)
- 3062年に勃発した連邦共和国内における大規模内乱。
巨大国家の継承権を争う兄妹間による骨肉の争いであり、最終的には元の恒星連邦とライラ同盟(独立時は此方に名称を変更)の大分裂に繋がる事となる。
詳細な解説
名目としては連邦内での内乱なのだが、この混乱は二国の外にも影響を及ぼし、国家の分裂によりそれまでは両者をつないでいた地球周辺の宙域が
権力の空白地帯となった結果、カオスマーチと呼ばれる一種の無政府状態と化した他
復権を目論んだカペラや連邦トップによる欺瞞工作[2]に切れた自由世界同盟の大規模侵攻が引き起こされる等、IS全体を巻き込んだ混乱につながったのであった……。
この内戦は3067年にようやく終結した物の、この年に行われた連盟会議において、カペラ、恒星連邦、ライラ同盟の指導者が
新生スターリーグの失敗を宣言しリーグから離脱するという決定を下し、ここに第二次連盟は7年という短命な寿命を終える事となった。 - ワードオブブレイク騒乱(聖戦、ジハード)
- コムスターから分離した過激派、ワード・オブ・ブレイクが引き起こした中心領域全域に加えて辺境宙域まで大規模に巻き込んで引き起こされた大規模戦乱。
カルト宗教信者の手により大量破壊兵器が容赦なく使用された結果、初期の継承戦争以来の大規模破壊がIS全域にまき散らされる事となる。
詳細な解説
きっかけは星間連盟の継続を迫ったブレイク一派により行われた各継承国家首都に対するウォーシップを用いた”脅迫”だったがブレイク内部の最強硬派の暴走と合わさりあれよあれよという間に戦乱が拡大。質の悪い事に、ブレイク派はそれまではアレス条約という建前の上で一応は自粛されていたABC兵器の大量使用と大規模な破壊工作をも容赦なく使用した為
技術復興で漸く立て直してきた各星系の工業やインフラも容赦なく消し飛ばされていったのであった……。
一方、ISが大規模な戦乱に巻き込まれていた最中、氏族の本拠地宙域でも侵攻の失敗の責任を押し付けあう内ゲバ、更には長年雌伏していたクランの科学者階層の大規模反乱が発生、後にリーヴィング戦争と呼ばれたこの戦乱で一部の氏族は絶賛大混乱中のISへの移住を決行する羽目に陥っていた。過激派の手による騒乱を収めようと諸勢力が奔走する中、ブレイクの捕虜となっていたとある”兵士”が立ち上がって戦乱を収める中核となり遂にはブレイク一派の牙城と化していた地球奪還作戦をも成功に導く事となる。
戦乱がようやく落ち着いたのは3078年、そしてこの中核となった兵士と仲間たちの手によってブレイクの手から解放された地球とその周辺領域を統合した新国家「スフィア共和国」が創設されたのである。
大暗黒時代(ダークエイジ)- ジハード後に成立したスフィア共和国は戦争で疲弊した継承国家と氏族を外交で懐柔し、大規模な軍縮と各国の騒乱の種になっていた国境宙域を代わりに統治するという形をとる事で仮初とはいえ平和をもたらすことに成功していた。が、そうは問屋が卸さないのが関連商品を売らなければならない世界観の悲しさ
そんな平和が半世紀近く続いてた最中の3132年8月、超光速通信網が同時多発的に停止する大事件(ブラックアウト、グレイマンデーとも呼称される)が発生。星間国家を支えていた通信が崩壊した結果、まずは共和国の領域内に存在していた諸勢力が独立勢力と化した他、長年燻っていたスフィア共和国への不満(特にカペラ)も連鎖的に爆発、ここにISにおける戦乱の時代が再開する事となったのである。 - イルクラン時代
- 現在(2025年)時点で最新の時代となる時代。
新たに結成された第三次星間連盟を中核とする時代がメインとなると思われる。
ネタバレとなる為折り畳み
ダークエイジは終わった、混乱の最中に付け込んで遂に地球を奪取しイルカーンとなったウルフ氏族改めウルフ帝国によりスフィア共和国は解体され、氏族による第三次星間連盟の再興が一方的に宣言されたのである。
一方ダークエイジ期の混乱は未だ続いており、遂に空中分解したライラ連邦、無能な国王の手により国境宙域の大半を失った恒星連邦、勢力拡大に成功するも内乱の影響が濃いドラコ連合、同じく拡大に成功するもウルフに首都シーアンが焼き払われたカペラ、ジハード以来の再興に成功するもイルカーンへの攻勢に載せられてしまった自由世界同盟、
更にISに残る各氏族も混乱の余波と内乱で消滅したか半壊したまま…と未だ混乱を極めている。そんな最中において遂に超光速通信が復旧する兆しが出てきていた。
……コムスターを買収し、更には傭兵仲介業にも乗り出したシーフォックス氏族の手によって。 - 傭兵
- 封建制が渦巻くバトルテック世界では常備軍に加えて臨時雇いの傭兵も多数存在する。
ある意味ではバトルテック世界の主役であり、プレイヤーその物。
規模は様々で、メック数機程度と精々10人程度のサポート要員しかいない弱小から下手な正規軍部隊よりも精鋭かつ大規模で、ISの命運さえも直接動かしかねない有力部隊まで様々。
コムスターが運営する傭兵審査委員会(MRB)により契約の締結と履行が保証される為、出す物さえ出せれば相応の戦力(特にメック部隊)がすぐに手に入るという事もあり、扱いの差こそあれ継承国家の全てが大なり小なり傭兵に戦力を依存している。
一方、氏族からすれば国家にコントロールされない軍事力であり、更にクラン侵攻時に散々煮え湯を飲まされた事も相まって、商売最優先で傭兵さえも良いお得意様と見ているシーフォックス氏族以外は傭兵を毛嫌いしている。 - アレス条約
- 星間連盟時代に締結された戦時条約。詳細は省くが、捕虜の人権保護やNBC兵器の使用禁止など、現実のジュネーブ条約に近い内容となっている。
- 継承権戦争の開戦と共に条約が破棄された為に、戦争の初期には見境いの無い破壊や虐殺などが行われた。その後、これ以上の破壊を抑止する為に不文律の形で復活する。
武器
旧技術レベル1、現行ルールで言う所の「Basic」のメックに搭載されている各種の武装について解説。
実弾兵器
実弾兵器の長所は、取得・維持のコストが安く、発熱が少ないこと。
過熱はメックの行動を大きく制約し、時にはそれ自体が致命傷となるため、プレイヤーとしてはゲーム内でも非常に神経を使う部分である。たとえば「あと一押しのダメージソースが欲しいけど熱管理が厳しい」という場合に、オートキャノンが一本あると実にありがたい。
また、一回の射撃で複数のクラスター(ダメージ単位)をばら撒いたり、歩兵や航空機といった特効対象があるなど、様々な特殊効果を持つ武装が多いのも特徴。反面で、重くて嵩張るし、弾切れや被弾誘爆のリスクといった短所も持っている。光学兵器とバランスよく組み合わせるのが賢い使い方と言えるだろう。
余談だが、作中では基本的にどの程度のダメージを与えるかによってのみ兵器のクラスが区分されている為、データ上では同じ扱いの兵器であっても、作中世界で実際に搭載されている武器としてはどの程度の口径なのか、あるいは同時に何発弾を撃ちだしているのかも異なる全く別物だったりするそうな。
- マシンガン
- 全てのメック用武装の中で唯一熱を発生しないという長所を持つ近距離火器。
それを除けば、威力は低いわ射程は短いわで、およそ対メック戦闘では刺身のツマにしかならない。ところが相手が歩兵部隊となると、2D6点(=人)のダメージを与えるという鬼畜兵器と化す。ちなみにトン当たりの弾薬が200射分もあるため、誘爆時の被害が一番でかいという説も。 - クラス2オートキャノン
- 全武装中でも最大の射程を持つ……が、単体ではただそれだけ。活用するには、大口径レーザーや粒子ビーム砲などとのコンビネーションが不可欠。マシンガンと同じダメージしか出せないのでは、対メック戦闘での主力とはなり得ない。しかし、対空レーダーと組み合わせると最強の対空火器となる側面を持つ。特に(気圏戦闘機でない)通常型航空機にとっては一撃必殺レベル。
逆に射程を生かしてメックの射程外からアウトレンジ攻撃を行う為にヘリ等の戦闘車両が積んでる例も割と多かったりする。 - クラス5オートキャノン
- 全てのオートキャノンの中で、最も採用しているメックが多い口径。
クラス2ほどではないが対空射撃用としても優秀。日本語版では「重い」の一事を以って蛇蝎のごとき嫌われ方をしている武装だが、実際のところゲームプレイ中に武装の重量が気になることなどないため、不当な評価と言わざるを得ない。長射程でそこそこダメージが出て全く熱に響かない、大変頼もしい武装である。
……プラス100円のセットメニュー感覚でお手軽にダメージ追加できるバリュー装備、とも言うw - クラス10オートキャノン
- さすがにこのクラスともなると重量対威力の面で文句を言う声は少ない。
特に、この口径は比較的射程も長く、最低射程の制約もないために遠近両用で運用でき、中~重量級メックの主砲として広く用いられている。オリジナル機体を設計する場合でも、70トンを超えた辺りから装備重量より先に装備欄が足りなくなることが増えるため、空き重量を効率よく消化できるオートキャノンや長距離ミサイルは人気が高い。 - クラス20オートキャノン
- 一箇所に20点のダメージを叩き込む必殺武器。
とんでもなく重いし嵩張るし射程も短いしトン当たりの弾薬も少ないが、それを補って余りある問答無用の破壊力。こいつを装備したメックは「ジャガーノート」と呼ばれ、戦場を掃除する役割を期待される(同時に、9ヘクス圏内は無人境と化すことが多い)。使う機会が非常に限られる武装ではあるが、だからこそ一撃必殺のロマンに溢れた「漢の武器」である。 - 短距離ミサイル(2/4/6連)
- 9ヘクス以内の近~中距離をカバーするミサイル。
1クラスターあたり1発で2点ダメージだが、常に全弾当たるわけではない。昔のルールでは命中した全弾が一箇所に集中するハンマーパンチだったが、今は1発ずつバラバラに命中部位を判定するようになった。だからと言って「なーんだ、パワーダウンじゃん」と言うなかれ。装甲が削れて中枢が見えていたりすると、命中回数の多いこの手の武器は致命的命中の確率が急上昇するため、恐ろしい存在となる。なお、発熱と重量はそこそこでトン当たりの弾数も比較的多いので、リソースを圧迫しない使い勝手のいい装備。 - 長距離ミサイル(5/10/15/20連)
- クラス2オートキャノンを除けば最長の射程を誇る長槍。
しかし近距離レンジ7ヘクスに対して最低射程が6ヘクスもあり、接近されるとマトモに当たらない非常にピーキーな面を持つため、運用には一工夫が必要。1クラスターあたり5発でダメージは分散しがちだが、言われるほど威力に欠ける武装ではなく、「コンパクトで長距離用のサブ火器に最適な5連」「トータルでは粒子ビーム砲に匹敵する隠れ主砲の15連」「長距離砲戦の華となる20連」と、それぞれ長所を持っており、使えないと言われる10連でも中量級の主砲や重量級の副次火器として有力な程度の火力は備えている。こいつと中口径レーザーを組み合わせると、お互いの短所を補い合った強力な武装コンビネーションとなる。
光学兵器
光学兵器の長所は、重量が軽く、一発あたりの威力が大きいこと。また、弾薬による射撃回数の制約や誘爆のリスクがないため、補給なしで長期間作戦任務に就く偵察機の武装としても重宝されている。
その一方で、価格や維持のコストが高い、整備に手間が掛かる、発熱が大きい、歩兵などの小さくて数の多い目標が苦手(火炎放射器を除く)、といった短所も持っているため、任務が多彩となるTRPGや試合回数の多い大規模トーナメントでは、必ずしも効果的とは言えない部分もある。もちろん、純粋に対メック戦闘での強さだけを追い求めるなら、必要なリソースに対してダメージ効率の優秀な光学兵器は非常に効果的な選択肢となるが、だからといって光学兵器だけ満載したメックばかり使っていると、マンチキンの謗りは免れないので注意が必要。
- 火炎放射器
- 厳密には光学兵器カテゴリーには当てはまらない武器だが、ゲーム上の特性として光学兵器に近い扱いなので、こちらに分類。
選択ルールなしで遊ぶ場合には、単なるダメージが低くて熱のでかい「使えない武器」だが、選択ルールを採用した途端、地形は焼き払うわ、車両は爆発させるわ、メックは過熱させるわ、歩兵は一撃で部隊の半数焼き殺すわ、と凶悪な追加効果を持つ武器に変貌する。
特に、TRPG版で遊ぶ場合には、偵察兵が部隊の予備メックとなっている軽量級に火炎放射器を持たせて破壊工作を行うというシチュエーションは比較的よく見られたりする。プレイヤーによって評価の大きく異なる、通好みのする武装。
実はメックの核融合炉から取り出したプラズマを吹き付けるという大分物騒な代物らしく、使用に燃料がいらないのもこれが理由だそうな。又、従来式の燃料を消費するタイプの火炎放射器は車両用火炎放射器として別に存在したりもする。 - 小口径レーザー
- グループSNEが日本語版を展開していた頃には絶賛イチオシされていた近距離武装。
RPGドラゴン誌上の読参企画では、こいつを山のように搭載したメックが幅を利かせていた。しかしながら、ここまで射程が短いと、ぶっちゃけ撃つ機会そのものがあんまりない。歩兵相手の武装として有効と言われていたが、ルール改定で「光学兵器で歩兵を撃っても一発で一人しか倒せない」ことになったため、本当に使い道のない装備になってしまった。枯れ木も山の賑わいとは言うが、これを積むくらいなら他に積むべき装備は山のようにあるはず。 - 中口径レーザー
- 射程とダメージと熱のバランスがよく、なおかつ非常に軽量という「使える」装備。
全ての武装の中で、最も搭載しているメックが多いという点からも、使い勝手の良さが伺える。安易にBV(戦闘力評価点)を稼げる武装であるため自作メックの設計でも多用されがちだが、ポリシーとして嫌うプレイヤーも多い。 - 大口径レーザー
- 長射程かつ最低射程がないという万能火器。ダメージも大きい。
なのに取り回しが悪い印象を免れないのは、さすがにこのクラスともなると発熱や重量の面でリソースを食う分量がバカにならない(つまり数を積めない)からだろう。よっぽど近接火力に困っている機体でもなければ、どうせ積むなら粒子ビーム砲に走るし。というわけで、軽~中量級メックの主砲として用いられている場合がほとんどだったりする。 - 粒子ビーム砲
- 一撃あたり10点という大ダメージを叩き込むことができる、バトルテックにおける花形武装。
射程も長く、あらゆるクラスのメックで主砲として幅広く採用されている。もっとも強力なぶん短所も多く、オートキャノンほどではないが重くて嵩張るし、発熱も全ての武装の中で最大(放熱器を追加していないメックが排熱できるギリギリの点数)である。ただし、こういった「一撃に懸ける」武器である点がロマンを感じさせるためか、レーザー満載の安易なメックを嫌うプレイヤーでも、粒子ビーム砲だけは許すという者が少なくない。
格闘武器
メックはパンチやキック、突撃やジャンプして相手を踏みつける攻撃(通称”上空からの死” Death From AboveD=DFA)などの格闘の他に、格闘用の武器が装備可能である。攻撃するには接近しなければならないが、発熱や弾薬の消費を気にする事なく強力な一撃を見舞えるのは非常に魅力的である。
- ハチェット
- メック用の斧で、恒星連邦で開発された。この斧を装備した最初のメック「ハチェットマン」の存在は、後のメック開発に強い影響を与える事になる。
武器としてはメックのt数の2割がそのままダメージ点数となる。
- ソード
- 「ハチェットマン」の能力は恒星連邦の敵対国であるドラコ連合に衝撃を与え、戦場では「ハチェットマン」の鹵獲に躍起になるドラコ兵の姿が見られるようになる。
ところが、鹵獲したまでは良かったものの肝心のハチェットに対してドラコのサムライ達に「ダサい」と言われて敬遠される羽目に……。
何とか格闘武器を手にしたいドラコ連合の技術陣は試行錯誤の末にメック用の刀の開発に奔走し、遂に成功したのであった。
ハチェットと比べると与えるダメージは少ないがその分命中に補正がかかるといった特徴を持つ。
- 棍棒
- 厳密には格闘武器扱いではないが、ここで紹介、
主にマップ上に存在する森林へクスかメックがクリティカルヒットや胴体の破壊を受けて腕や足が吹き飛ばされたへクス上にて拾える使い捨て武器であり
要はその辺で拾ったメックサイズの棒を振り回してぶん殴っているだけである。
これ以外にもクロー(爪)やメイス、チェーンソー、回転鋸なども存在するがキリがないので割愛。
高度ルール/実験ルール(旧レベル2/レベル3)装備
星間連盟時代に製造されていたが製造方法がロストしていた高性能な装備や、技術復興後に新規に開発された装備、或いはクランによって持ち込まれた新装備を指す。
非常に強力な物が多いが、その分入手難易度が高かったりお値段が高かったりとピーキーな物も多い。
ここではその一部を紹介する。
- ウルトラ・オートキャノン(2/5/10/20)
- 基本的には通常のオートキャノンだが、倍速モードというバースト射撃システムが搭載された。
これは消費弾薬と発熱量が二倍になる代わり、2発の砲弾を発射することができるもので、命中時の判定にはミサイル命中表を振って命中数を決定する。高い火力を得られる反面、命中判定で1ゾロを出すと弾詰まりを起こして故障し、以後修理するまで使用不能になる。
さらに上位のレベル3装備では4倍速と6倍速も可能なロータリーオートキャノンという凶暴な代物まである。(故障率も3倍、4倍になるが) - LB-Xオートキャノン(2/5/10/20)
- こちらも基本は通常のオートキャノンだが、クラスター弾頭を発射可能なタイプ。クラスター弾頭を発射した場合、命中時は口径と同じミサイル命中表を振り、1点ごとに命中箇所を判定する。
いわゆる散弾であり全身に満遍なくダメージを与えるいやらしい武器。 - 誘導式短距離ミサイル(2/4/6連)
- 別名ストリークSRM。
発射までは通常の短距離ミサイルと同様だが、命中するとミサイルの命中本数判定表を使わず、全弾命中したという判定で命中箇所を決定する上、命中判定で失敗した場合は発射されない(=弾薬を消耗しない)素敵ミサイル。ミサイルの命中判定が1発ずつバラバラになったのはこいつが原因(SSRM6が頭に当たると問答無用で12点のダメージが降り注ぐため)。欠点として弾薬費が通常の2倍かかる上、弾薬入手が困難でGMの裁量次第では弾の補給もおぼつかないこともある。 - 中距離ミサイル(10/20/30/40連)
- AC10と似たような射程を持つミサイル。1クラスターあたり5点ダメージだが発射数が尋常ではなく、軽メックが不運にも全弾命中などしようものなら一瞬で粉々にされてしまう。発射数が多いため弾代もかさむのが欠点。
- NARCビーコン
- 当たった相手に対するミサイルの命中判定に+2される地味なアイテム。しかしビーコンは戦闘中除去も破壊も出来ず、戦闘終了まで効果が持続するためミサイルの集中砲火が恐くなる。
- 問題は対応したセンサーを積んだミサイルでないと効果が得られず、そのセンサーが付いたミサイルは通常の2倍のお値段がするということである。しかも上記の中距離ミサイルにはセンサー付き弾頭がない。
- 単発式ミサイル(短/中/長各種)
- 一度発射したら使えなくなるミサイルランチャー。ランチャーの装備重量が0.5トン増加する代わり、胴体に予備の弾薬が搭載されなくなる。
- 被弾時の誘爆の心配をしなくていいが、1回しか使えなくなるため、主力武器が別にあり、かつミサイルの弾薬が弱点になっている壁役か、少しでも機体を軽量化したいメック向けの装備となる。
- ATM(アドヴァンスト・タクティカル・ミサイル)(3/6/9/12連)
- クラン侵攻後の氏族が独自に開発した新型兵器。
同じミサイルをスイッチ一つで通常弾頭、高威力かつ短射程(ダメージ3点、射程9HEX)なHE弾、低威力かつ長射程(ダメージ1、射程27HEX)なER弾頭の三種類のモードに切り替える事が出来る。
仕組みとしてはミサイルを多段式にする事[3]でこのような仕組みを達成している模様。 - マルチミサイルランチャー(3/5/7/9連)
- IS版ATMの一種。ただしこちらは同じミサイルランチャーから短距離と長距離ミサイルの両方を発射可能という代物。つまり、弾薬庫はそれぞれ分用意する必要がある。
又、同時発射数を見ての通りこれ単独での一斉射にはあまり向いていない為、LRM満載のミサイルボートにこれとSRMを1t分だけ積んでおいて普段は本職のLRMランチャーと一緒に斉射しつつ敵に接近されたらSRMを放って追い払う……といった感じの運用になる。 - ロケットランチャー(10/15/20連)
- 辺境に存在する宇宙ローマコスプレ集団マリア帝国が開発した新型?装備。
読んで字のごとくの無誘導ロケット砲。上述した中距離ミサイルとコンセプト丸被りだがが此方は標準で単発式ミサイルと同様の打ち切りタイプであり
更に段違いで軽く、なおかつお値段も安い為、最低限の区分けは出来ていたりする。但し射程は中距離ミサイルと比べて短いのが明確な弱点。 - 射程延長型レーザー(小/中/大)
- 通称ER(Extended Range)レーザー。通常のレーザーより射程が3~4へクス延長され、発熱量が1.5倍に増加している。単体で見るとイマイチだが、他の武器と組み合わせての射撃に幅が出る。
- 特に最大射程3だった小口径レーザーは射程が6まで延長されるため、使い勝手がぐっとあがる。
- 射程延長型粒子ビーム砲
- 通称ER(Extended Range)PPC。最大射程23と長射程ミサイル以上を誇り、最小射程なしと極めて使い勝手がいい反面、発熱量が1.5倍のため、ヘタな機体が撃つと大変なことになる。
- パルスレーザー(小/中/大)
- 同じ口径のレーザーと比較すると重い装備だが命中率がよく、さらにモードを切り替えると2つの目標に1/2のダメージで別々に攻撃可能というレーザーマシンガン。1つの目標の2箇所に攻撃、という器用なことは出来ないので注意。
- ガウスライフル/軽ガウスライフル
- いわゆるレールガン。長射程で高威力で発熱も少なく弾薬に誘爆しない夢の兵器。軽ガウスライフルは威力が半分の代わり、射程が延長され弾薬が倍になる。重たいが非常に強力な兵器であり、AC20、PPCとならぶ必殺のロマン武器。
- 欠点はガウスライフル自体が破壊されるとメックに20点ものダメージが問答無用で降り注ぐ点である。
- C3コンピュータ
- メック間の照準システムをリンクさせ、小隊(4機)から中隊(12機)で構築される戦術ネットワークを展開する新装備。
射撃の際にネットワークに参加する任意の機体を基点として、射程距離による修正を適用する効果を持つ。説明が非常にややこしいが、偵察担当が適切に配置されていれば攻撃者が本来は遠距離扱いの武器でも近距離補正扱いで射撃する事が出来、結果的に命中しやすくなるといった塩梅。 - MASC(人工筋肉加速信号回路)
- メック脚部のマイアマーへの信号を増幅し、高速で稼働させる装備。
駆動すればメックの走行MPが歩行(あるいは巡航)速度の倍に強化される。
当然ながら本来想定されている負担以上にシステムを動かす代物の為、ダイス判定に失敗するとメックの移動能力が喪失しかねない諸刃の剣である。 - 高速振動剣
- 人間用の格闘武器をメック用にスケールアップしたもの。元々はグループSNEのリプレイで設定されたオリジナル武器だったが、最新版のルールブックで追加された逆輸入武器。発熱するのが欠点だが破壊力はソードやハチェットより上の必殺級武器である。
- トリプル・ストレングス・マイアマー
- 通称T・S・M。ドラコ連合で開発された新型のマイアマー。発熱による機動力の低下をある程度無視する事が可能になるが、最大の特徴は格闘攻撃の威力が倍増されるというもの。ただし、上記の高速振動剣との組み合わせはさすがに凶悪すぎたので、高速振動剣使用時には効果を発揮しないと設定された。
他に大型だが軽量なXLエンジンやエンドースチール製フレーム、フェロファイバー装甲などもレベル2装備として追加される。
諸勢力一覧。
31世紀の中心領域に割拠する、継承国家もとい愉快な五大王家とそれ以外の様々な諸勢力を紹介。
規模の差こそあれ、どれも何十もの星系を抱える巨大国家だけあって他の国家との対立のみならず、内部も一枚岩ではなく統治者一族の権力争いや有力貴族の蹴落としあいまで様々な暗闘や政治対立が繰り広げられている。
余談だが、IS各国が互いに足を引っ張りあう様を差して、海外では「Crab mentality(カニ脳)」、「カニバケツ」と揶揄する例があるそうな。
継承国家一覧
恒星連邦(ダヴィオン)
惑星の保有数と軍事力は継承国家中でも最強クラスな英系国家。首都惑星は「ニューアヴァロン」。
科学技術の復興に真っ先に乗り出している一方、軍事においても基本メック偏重なバトルテック世界では珍しい戦車や歩兵にもある程度重きを置く諸兵科連合を好むと此方も先進的。後なぜかオートキャノンを偏愛する事でも有名。
第四次継承戦争勃発の引き金を引いたハンス・ダヴィオンとメリッサ・シュタイナーの結婚でライラ共和国と連合した巨大国家「連邦共和国」が誕生しISの統一も目前とされていたが、氏族侵攻とその後の混乱により停滞、最終的にはトップ2人の死後に残された兄妹が骨肉の争いを始めた事で元の2国に分裂、元に戻ってしまう羽目に陥っている。
その後もドラコやカペラを悪玉兼サンドバッグから外す路線変更の影響か大体殴られ役としての不遇枠扱いが続いていたり。ライラと違って大規模分裂してないだけマシではあるのだが……
ジャベリン(30t)、ジャガーメック(65t)、マローダー(75t)が特産品。
ライラ共和国(シュタイナー)
重量こそ正義。ということで保有メックの半分以上を重量級が占める金満貴族国家。
欧州、更に言うならドイツ系国家がモチーフ。首都惑星は「ターカッド」。
グループSNEのリプレイで主要な舞台となったので、日本では一番馴染みが深い国の一つ。
星間連盟時代からの1大工業惑星が残存している事もあり工業力も全国家でもトップに君臨する。
これらの生産力を生かしたごり押し、もとい強襲戦術を得意とする……というのが建前だが、実態は「社交界将軍」と呼ばれるお飾りかつ無能な士官が蔓延っていて練度が必要な機動戦が出来ないというのが実態。快速戦術を好むドラコと相性が悪く継承戦争中押されっぱなしに陥っていたのも当然である。
国名はドネガル保護領、スカイア連邦、タマラー協定領の3国が連合した事に由来する。
3国の立場は一応対等になっているが、現在は「ターカッド」があるドネガル保護領に権限が集中しており、他の2国の反発を招いている。特にタマラー協定領ではドラコ連合に奪われた領土を回復する為の運動がさかんに行われており、この運動の末にラサルハグ自由共和国が建国される事となる。
上記の通り連邦共和国で分裂した後、荒廃した国家を立て直そうとするもブラックアウト後の混乱期において寄りにもよって憎き氏族と手を組んだ結果、裏切られターカッドが陥落、その後巻き起こった大混乱に乗じて遂にタマラー協定が独立する等、第二の自由世界同盟分裂したバルカン半島状態に陥っている。
クルセイダー(65t)、アーチャー(70t)、バトルマスター(85t)、アトラス(100t)が特産品。
ドラコ連合(クリタ)
ド根性と熱血を旨とするサムライ魂の日系国家。首都惑星は「ルシエン」。
荒ぶる戦意は炎の暴風と化し、ときに戦場の外にまで向けられる。鋼の団結と忠誠心はわれらが誇り。でも、ちょっと萌え入ってます。
軍としては高機動メックによる機動戦術を好み、まず”安い”戦闘車両を前座として突っ込ませた後、快速な軽メックや高機動な重メックで引っかき回し、最後に強襲メックの突撃で締める、というのが長年の伝統。
この為、装甲や機動力が中途半端になる中型メックはあまり好まれないという妙な特徴もあったとか。
後述する通り初期はジャパンバッシングもあって悪役国家としての役回りを振られがちだったが、セオドア・クリタが当主になってからは一転して主役級の大活躍を見せる。
なお、男尊女卑の傾向は遥か昔に無くなっており、能力があれば女性でもサムライになれる。ちなみに、ガチレズややおいが普通に見られるとかなんとか。実際、ガチ百合の女性がドラコの当主だった事もある。
近年の展開ではブラックアウト後の混乱に便乗し、宿敵恒星連邦の首都ニューアヴァロンの制圧に一時成功する等大暴れを見せたが、その裏ではクリタ家が断絶しかける内紛を起こしており、その余波とクーデーターもあって半ば自壊。獲得した星系の大半から自ら撤退する羽目に陥っている。
ジェンナー(35t)、ハンチバック(50t)、シャドウホーク(55t)、ドラゴン(60t)が特産品。
自由世界同盟(マーリック)
実は総合的な国力ではダントツ首位の潜在力を秘めた国。首都惑星は「アトレウス」。
しかしながら国家体制は小規模国家の寄り合い所帯の延長線であり名目上のトップであるマーリック家に反発して起こった内乱が季節の風物詩と化している始末。
4度にわたる継承戦争どころかそれ以後の氏族侵攻でも内部のゴタゴタ続きで勢力としては目立たなかったのだが、その最中コムスター過激派のワード・オブ・ブレイクを自国に受け入れてしまった為のが運の尽き。領域内部を1大拠点として利用された挙句、同盟内にも政治的に浸透された結果、他の継承国家や氏族から目の敵にされてしまい各勢力による総攻撃を呼び込んでしまう事となる。
最終的にはカルトの排除に成功するのだがこれらの混乱とトップ層の不振が合わさって元の小国家群に大分裂する羽目に陥っている。
幸い?近年の展開ではブラックアウト後の混乱に乗じて統一運動が再開、漸く分裂した国家を吸収し立て直し始めているのだが……。
尚、一部関連書籍から判明している展開からして氏族もといイルクランのおやつになりそうなのは多分禁句である。
トレビュシェット(50t)、オリオン(75t)、オウサム(80t)が特産品。
カペラ大連邦(リャオ)
清く貧しく慎ましく。質実剛健とはこういうことです。山岳地帯は俺の庭。あと、安くて強いメック求む。首都惑星は「シーアン」。
と、ここまでならただの小国なのだが実態は社会主義中国モチーフの警察国家。小規模な国力を補う為に一般人民を虐げる一方、他国への裏工作も積極的に狙うヤベー連中でもある。
但し策を弄しぎた罰なのか、第四次継承権戦争でしっぺ返しを受け只でさえ小さい国土が3分の1程度にまで縮小しそのまま衰退……と思いきや臥薪嘗胆の挙句名君スン=ツー=リャオの尽力と裏工作の連打によって国土奪還に成功。
その後もジハード期をうまく乗り切りその後の戦間期も秘かに軍備を拡大ブラックアウト後の混乱に乗じて連邦とスフィア共和国に大規模攻勢をかけ領土を掠め取ることに成功している。尚この辺りはあまりにご都合主義な為、海外ではプロットアーマー呼ばわりされていたりもするそうな。
残念ながら最新展開では散々好き放題暴れた報いなのかただのバランス調整の帳尻合わせか最新の展開で首都惑星が軌道爆撃を受け、トップも死亡する事態に陥った模様。
シカダ(40t)、カタパルト(65t)、チャージャー(80t)が特産品。
ラサルハグ自由共和国(マグヌッソン)
3032年にライラ共和国とドラコ連合の間に建国された6番目の継承国家。首都惑星は「レイキャビク」。
タマラー協定領の領土回復運動が実を結んだのと、緩衝地域を欲しがっていた(ついでに、厄介払いがしたい)ライラとドラコ、そしてコムスターの思惑によって成立した。
リアルで言う所の北欧系の住民が多い地域でもあり、現地は過激な独立運動が非常に盛んだったらしくあのドラコでさえ長年手を焼いていたのが手放した理由の一端だったとか。
この辺の現地事情に関しては邦訳されている「グレイデス軍団シリーズ」でも描かれているのだが……リアルの冬戦争を見ての通り非常に根が深く、”あの”ドラコ連合でさえ迎合策を取らざるを得ない程度には根絶出来なかった模様。
当初はカペラよりも領土があったが、3050年の氏族の侵攻(主にウルフとゴーストベア)の矢面に立ちあっという間に壊滅、氏族とコムスターの決戦が行われた惑星「ツカイード」で何とか食い止めた……までは良かったのだが残された領地はあまりに少なく、実質コムスターの保護領扱いとなってしまう。
その後に発生したジハード期の混乱に置いては遂に支配されていた星系経由で緩やかに繋がりがあり、氏族の中では比較的温厚なゴーストベア氏族との統合を決定、合流した両者は『ラサルハグ・ドミニオン』としてIS内に新規国家を立ち上げる事となったのである。
一方ブラックアウト後のダークエイジ期においては統合したゴーストベアに巻き込まれる形で大規模な内乱が発生していた為、メインの役回りからは外されるというまさかの不遇枠となっていたそうな。
セント・アイヴス協定(リャオ)
第4次継承戦争で壊滅したカペラから独立した国家。
しかもリャオ家の後継者の一人が統治者であった父親の狂気から逃れるという理由こそあったものの
実態は恒星連邦のスパイと駆け落ちして独立したという経緯を持つ国家であり当然ながらカペラとの関係は最悪に近い。
そんな状況下でも氏族侵攻後まで何とか独立を維持してはいたものの、3062年から始まった連邦=共和国内戦の裏で遂にカペラの魔の手に陥落し、再統合されてしまったのであった。
チコノフ自由共和国
セントアイヴス同様、第4次継承戦争で壊滅したカペラから独立した国家。
第4次継承戦争中に故郷を守ろうとカペラからの分離独立を目論んだカペラ高官によって建国。
尚、国家の位置がカペラでも地球寄りの宙域で恒星連邦とライラ共和国の連絡路にあたる場所でもあった。この為初期は恒星連邦と同盟していた物の、最終的にはトップが連邦の手により暗殺され残された共和国も”国民投票”で恒星連邦に併合が決定、そのまま吸収される事となる。ショッギョ!ムッジョ!
コムスター
星間連盟の通信公社を前身とする自称中立な組織。厳密には国家とは言えないのだが便宜上ここに掲載。
超光速通信技術とこれの使用料金を基にする信用通貨「Cビル」の発行、更には傭兵の契約仲介など各種の利権を独占した所か、独自に抱える諜報組織「ROM」の工作力を背景に全ての継承国家に対して強大な発言権を持つ暗黒メガコーポ兼宗教団体。
しかしてその実態は、通信設備の保守マニュアルを経典として祝詞を唱え科学技術を崇め奉るカルトであり、それも通信の独占と失われた技術の優位を維持し続ける事で、最終的に自滅した継承国家に代わってコムスターが人類宙域の全てを支配する……という誇大妄想を目論んでいる始末。
この技術の優位を保つという努力も単に連盟時代の優れた技術遺産の発掘を阻止するだけではなく、
各国の科学者暗殺も含めた研究妨害まで含む過激な物であり、早い話継承権戦争に伴う科学技術の衰退は大体此奴らのせいである。
詳細な解説
豊富な資金と裏工作による我が世の春を謳歌していたコムスターであったが第四次継承戦争における
連邦=共和国の設立と拡大阻止に失敗した事をきっかけにケチが付き始める事となる。
戦争中のどさくさに紛れて独自の軍事組織であるコムガードを編成(実際には抱えていた物を公開しただけ)したり連邦=共和国に対抗するドラコにひそかに支援する等、従来路線を取り続け、継承国家の勢力均衡と疲弊を目論んでいたが、そんな最中の3050年に姿を消していた星間連盟軍改め氏族が大規模侵攻を開始、ここを皮切りとしてISの勢力争いに表立って巻き込まれる事となっていく。
最終的には各国家からの信頼を取り戻す為、アナスタシウス・フォヒトが主導した改革が行われるが、
それに反発する過激派が分離独立し、之が後にIS全域を巻き込んだ大規模戦乱「ジハード」を引き起こすワード・オブ・ブレイクの誕生に繋がる事となる。
ジハード後ネタバレ
スフィア共和国結成後においてはジハードの責任を取らされる事となったコムスターは独自の軍隊や諜報機関を運営することを禁じられ、更には長年被っていた宗教的虚飾も排除されるまでに落ちぶれる事となった。正直もっと早くやっておけという話である
残っていたコムガードや諜報組織「ROM」はスフィア共和国が吸収した一方、一応只の電話会社としてでは有る物の組織の存続自体は許される事となったのである。
そんな最中に起きたグレイマンデーもといダークエイジの混乱を真っ先に受けたのもまた彼等であり、資産を切り売りしての超光速通信の再編に奔走する一方、内部に潜んでいた過激派残党が再軍備を試みて決起……するもスフィア共和国により鎮圧、ここにおいて遂に独立勢力としてのコムスターは滅び去り、共和国に吸収されてしまう。
一方、この騒ぎの中でも通信断絶を解消しきれなかった事は、企業としてのコムスターをも着実に追い込んでいき、遂には破産。最終的にはシーフォックス氏族に通信業務を全て買収される事となり、ダークエイジの終了と共に長年暗躍を続けていた暗黒メガコーポとしても完全な消滅を迎えたのであった…。
ワードオブブレイク
コムスターから分離した過激派あるいは保守派によって構成される新組織。略称はWOB。
ただでさえカルト寄りだったコムスターをさらに悪化させた狂信者的、そして一種の寄り合い所帯の派閥でもある。
詳細な解説
彼らの中核となっていたのはコムスターの予言として伝わっていた「インナースフィアは崩壊する運命にあり、コムスターはその旗の下に人類を再統合するために立ち上がる」という一文であり、
当時ぎりぎり成立していた第二次星間連盟に正式に加盟する事によってこの予言の成就に大きく近づくというヴィジョンであった。
が、連邦内戦とそれに伴う連盟の解散はこれに反する物であり、予言自体を否定する物でもあった。過激な手段を取って連盟の再興を訴えたのもこのためである。
しかしその提案が拒否された事により彼らは暴走を開始し遂にはジハードを引き起こしたのであった……。
秘かに用意していたABC兵器やサイボーグ兵士マネイドミニを筆頭にした新戦力などを用いて大いに暴れた物の、最終的に連合を組んだ継承国家と氏族の総攻撃で完全に滅ぼされる事となったのである。尚、大量破壊兵器や奇妙な強化兵士をここまで用意していたのは氏族本拠地宙域攻撃へ用いる為だった、との説もあるそうだが真相は不明。
スフィア共和国
聖戦を勝利に導いたデヴリン・ストーンによって建国された新規国家。
軍備削減と各勢力からの移民、更には各国家の境界宙域に陣取る事によって仮初だが平和を達成するという快挙を成し遂げた…のだがその内情は各勢力のアイデンティティをそのまま残す移民と領域奪還を目指す一部国家により不安定なものであった。
その後発生した大暗黒時代の混乱にまともに対処できず縮小を続け、最後には地球への侵攻を再開した氏族によって陥落、ストーンも殺害され共和国も滅ぼされてしまう事となる。
テラン覇権国(キャメロン)
人類の宇宙進出後から存在していた物の、腐敗しきって機能不全に陥っていた民主主義国家「テラン同盟」に成り代わって誕生した専制国家。
バトルテック世界においてある意味時代錯誤な封建主義を復活させたのも彼らの仕業である。
星間連盟の理念は後の継承国家同士による対外抗争が続いていた戦争の時代(エイジオブウォー)を憂いたテラン覇権が掲げた人類統一のビジョンによって設立された物であり大統一と一応は平和が訪れた事により、ここに人類の黄金時代を迎える事となった……
のだがこれは統合に同意しなかった辺境国家を軒並み踏み潰し、その後も技術搾取と弾圧をし続けた惨状の上に立つ物でもあり当然ながら辺境各国の反感を育み続ける事となる。
これ等の外憂に加え、表立っての反発こそしなかった物の頭を押さえられる事に反発する他の継承国家への対抗も併せ、無茶な規模の軍の維持と装備の備蓄、更には先進技術の独占で優位を保とうとする等、黄金時代でさえも決して安泰といえる立場ではなかったのも事実である。
結局最後はたまりにたまった反発が遂に爆発した「アマリスの反乱」によってキャメロン家は断絶、覇権国も消滅する事と相成ったのである。
辺境国家一覧
中心領域からはずれ荒廃している地域。
一応は統一した勢力を持つ中規模国家が存在しない事もないのだが大半は巨大化した海賊勢力の統治する「蛮王国」や独立した星系が点在する程度となる。
タウラス連合国(カルデロン)
継承戦争時代以後において辺境では最大かつ最強の勢力を持つ国家。
裏工作大好きなカペラと継承国でも最強格の恒星連邦が近いという最悪の立地も相まって大規模な国民皆兵制度と、アレス条約をガン無視して核兵器を用いたベルカ式国防術を国是とする狂犬と化している。
星間連盟へ統合される際に一番抵抗した辺境国家でもあり、この時の恨みからアマリスとリムワールド共和国によるテラン覇権国への反乱に便乗した経歴も持つ。
カノープス統一政体(セントレラ)
自由世界同盟と国境を接する辺境国家。
代々女性が総統となる女系国家でもあり、連盟時代から進んだ医療と星間サーカス団の巡業で知られる。
バトルテック作中で稀に登場する冷凍睡眠装置もここが開発元だったり。
タウラス同様、星間連盟結成前から存在する国家でもあり此方もまたアマリスとリムワールド共和国によるテラン覇権国への反乱に便乗している。
マリア帝国(オレイリィ)
「メックウォリアーRPG」にも記述がある元商人……もとい蛮王をトップとする辺境国家。
カノープスと同じく自由世界同盟と国境を接する宙域に存在する。
始祖であるヨハン・セバスチャン・オレイリィが発見した大量のゲルマニウムを元手とし建国されたのだが
政体を選ぶ際に何を考えていたのか古代ローマ共和国の物を採用、貴族、市民、そして奴隷階級によって構成される国家体制を構築したのである。
その後は辺境や中心領域に向けて奴隷や技術者を求めての襲撃を繰り返していたが、その最中案の定共和制から帝政ローマに移行する羽目にもなっている。
オーリガン連合(アラーノ)
カペラ、タウラス、カノープスの間に存在する辺境国家。
2018年にParadox Interactiveから発売されたシュミレーションゲーム『BATTLETECH』の舞台としてそれまで空白地帯であった場所を利用して新規に用意された外伝的な存在だったが、後に公式設定にも取り入れられた経緯を持つ。
元々は自由世界同盟の植民地地域だったが、継承権戦争期に放置されていた独立した星が連合国家として成立した物の、第四次継承戦争前の3020年代にクーデターが発生、トップであるアラーノ家が王位を簒奪されタウラスをバックとする独裁政権が誕生、それを良しとしない旧王家が緩衝国家の存在を望むカノープスの支援を受けつつレジスタンスとして活動し続け、遂には政権奪還に成功する……という経過がゲーム中で描写された。
しかし内戦の荒廃と政情の不安定化によりアラーノ王家の復帰後も内乱が続き、3028年には国家としての機能を維持できなくなり遂には消滅した…という体での後の時代設定への帳尻合わせが公式サイドから言及されていたのだが
25年1月に出たソースブック『IlKhan's Eyes Only
』で数行程度だが言及され32世紀に置いても何らかの形で残存していたともとれるようになっている。
果たしてオーリガンの明日はどっちだ。
外世界同盟(アヴェラー)
ドラコ連合と恒星連邦の近くの宙域に位置する辺境国家の一つ。
星間連盟結成前の時代に誕生した国家なのだが戦争を批判する平和主義者が設立したという経緯もあり
バトルテック世界では希少な対外拡張をほぼ検討しない勢力となっている。
この対外戦争嫌いという傾向は軍にも現れていて、大半の国家(と氏族)が最強の兵器と扱うバトルメックではなく宇宙防衛用の気圏戦闘機を至高とし、防衛が主体で攻勢に出る能力はほぼ維持していない状態が長年続いていた。
その後の展開だが氏族侵攻後に遠征に来ていたスノーレイヴン氏族と接触した結果何と平和裏に合併
レイヴン同盟として新たな国家を構築する事となる。この辺りの経緯も色々あるのだが非常にややこしいので割愛。
オベロン連邦(グリム)
ライラ共和国からの脱走兵が建国した蛮王国の一つ。
ドラコとラサルハグ自由共和国に近い辺境宙域に存在する。
元は海賊の拠点でしかなかったのだが、地道に内政にも投資し続けた結果辺境宙域では希少な超光速通信施設の誘致にも成功したりと発展していた……のだが位置が位置だけに氏族襲来直後に真っ先に矢面に立たされそのまま制圧されてしまう。ちなみにこの時、近い宙域に存在していたサンタンターの無法者やグレーター・ヴァルキリー領といった蛮王国も同様に踏みつぶされている。
尚、この後の展開だが後の時代に辺境宙域からクラン勢力が撤退し空白地帯になった隙に復活を遂げ、ダークエイジ時代まで存続する事に成功。隣接するクラン相手にもうまく立ち回りつつ勢力を拡大しているそうな。
コンパス座連邦(マッキンタイア)
星間連盟末期に存在した傭兵部隊「ブラックウォリアーズ」と連盟崩壊後の混乱から逃れる為にライラから逃亡した農民集団が寄り集まって結成された蛮王国の一つ。英名はCircinus Federation。
設立の経緯が非常にややこしい国家でもあり、まず連盟末期に自由世界同盟から訴追され逃走した星間連盟軍崩れな傭兵であるブラックウォリアーズが辺境宙域に逃げのびた頃、折よく?アマリス内戦が勃発。ウォリアーズは古巣である連盟軍とそれに協力する民兵組織の訓練に従事する事で首尾よく勢力を維持する事に成功する。
内戦終結後もそのまま帯同してエクソダスに参加する筈……だったのだが手違いで通信が届かなかったため、ウォリアーズはそのまま置いて行かれてしまい、否応なしに現地に定住する羽目に陥る事となる。
一方、連盟の崩壊から逃れた難民集団が流浪の果てにこの星系に到達、一定規模の戦力とそれを支える市民階級が揃った事により、辺境宙域では中規模とはいえ戦力と産業規模を兼ね備えた蛮王国が誕生する事と相成った。
表向きは大統領(難民集団のリーダーであったマッキンタイア家が選挙を経た上で世襲[4])とトップとする代表制民主主義国家である農業国家なのだが、実態は海賊集団であるブラックウォリアーズが軍事もとい襲撃を行い経済を回す盗賊と農民の同盟体制と呼ぶべき代物。
継承戦争での混乱に乗じて勢力拡大を順調に行っていたのだが、クラン侵攻後には遂に海賊襲撃のバックにいた事が露見、外交工作で何とか誤魔化し続けていたのだが、そんな最中近くに存在するマリア帝国との対立が拡大する処か、国内での政治的対立により自戦力の自壊までも招く事になる。
この様な情勢を打破する為、寄りにもよってブレイク派と接近、一時期は産業、軍事含めた急拡大に成功するが、結局はワードオブブレイクの第二の拠点として利用され、最終的にはブレイク派の根絶を決意した自由世界同盟の手により軌道からの爆撃を含めた全面攻勢を浴び、崩壊する事になった。残党
リムワールド共和国(アマリス)
星間連盟時代、辺境宙域でタウラスをも上回る勢力を誇った辺境国家の一つ。
強制的に吸収してきた連盟へ積年の恨みを積もらせ長年の暗躍を続けた挙句、最終的にテラン覇権国への反逆を成し遂げ、遂には連盟の崩壊を招いた張本人である。
共和国自体は星間連盟軍の攻勢により真っ先に制圧されていたのだが、連盟の崩壊に伴い無政府地帯と化し完全に崩壊している。
……のだが彼らが残した隠し基地や施設が辺境宙域の更に奥に未だ点在しているとも噂されている。
氏族(クラン)
アマリスの乱終結後、アレクサンドル・ケレンスキー将軍に従い深辺境に逃亡もといエクソダスしたSLDFの末裔。
逃亡したまでは良かったものの逃亡先でも兵士や同行した民間人の文化習俗の違いや不満から内戦を起こしていたのだがそれを鎮圧する為に将軍の息子である薬中ニコラスは中心領域の文化その物を捨て去る必要があると決意
その結果誕生したのが始祖たるニコラスを「Great Father」と仰ぎ、特定の生物をトーテムと祭り、自分たちのシンボルとする20の「氏族」トンチキ集団に再編されたのである。
只の「軍人至上主義兼モンゴル帝国のコスプレイヤー」では?と突っ込んではいけないクイアフ(Quiaff)?[5]
が、首尾よくトップに収まったニコラスもまた、クラン再編の最中に突如として戦死した事により彼の構想もまた中途半端な形で終わる事となる。
残されたクラン一同はアレクサンドルが残した「亡命SLDFがいつかインナースフィアに帰還する」宣言(隠された希望とも呼称される)を鑑み、「中心領域を教え導き星間連盟を復興させるべき」と主張するウォーデン(守護派)と、「野蛮な継承国家を征服し、氏族によって星間連盟を復興させるべき」と主張するクルセイダー(侵攻派)に二分される事となった。
そして長年の対立の末、クルセイダーが主導権を得たことにより、遂に地球へのレコンギスタもとい大規模な侵攻作戦「オペレーション・リバイバル」が開始される事となったのである。
以下作中における展開のネタバレ
氏族誕生のきっかけは28世紀の星間連盟の崩壊まで遡る。
上述した通り、アマリスの乱を鎮圧した後のアレクサンドル・ケレンスキー将軍は残された連盟盟主の座を争う継承国家によって引き起こされるであろう不毛で無益な戦いを嫌い、賛同者を募って中心領域を離れ辺境に脱出、居住可能な惑星で細々と暮らそうと考えに及んだのである。
この考え(強制ではなく、あくまで参加者を募ったのみだったのだが)に賛同し、ともに脱出した星間連盟の軍人は全体の半分以上(一説には3/4とも言われる)にものぼった。
軍人以外にも争いを避けたがった科学者や民間人まで大規模に巻き込んだこの大脱出が星間連盟の崩壊と混乱に拍車をかける事となる。
一方ケレンスキー将軍とともに脱出した軍人たちは長旅の果て、何とか居住可能な星系(ペンタゴンワールド)を発見、そこに定住……したまでは良かったのだがここにおいても結局は元の出自を捨てきれなかった彼等もまたIS同様内乱を起こしその混乱の最中、ケレンスキー将軍やその他の有力者も次々倒れて行く羽目に陥ったのである。
脱出先でも結局ISでの継承戦争と同じ顛末を辿りつつあった最中、ケレンスキー将軍の熱病に侵されて一線を越えかけた息子ニコラスが仲間を募り、第二の〈脱出〉を画策、首尾よく移住先に辿りつき、そこでヤベー薬を決めつつ見たヴィジョンに従って生まれたのが新たな社会「氏族」であった。
従来の争いの元になる出身地や家柄を廃し、純粋かつ名誉ある戦士を選抜し、基準に満たなかった者は下層階級に追い落とし、優れた戦士が全てを取りしきるというガチガチの階級社会である。
結局封建制が続くISと変わっていないのでは?という突っ込みは野暮である。
そして自ら試練に合格したニコラスは自身を大氏族長「イルクラン」と称し氏族の最高支配者に収まったのである。
その後ニコラス引きいる氏族は内乱が続くペンタゴンワールドを制圧、ここに軍人至上主義の階級社会な氏族の歴史が始まる事となった……。
問題はこの名誉と優れた戦士というあいまいな基準を物差しにした事だったのかもしれない。
氏族社会が発展する間に、氏族の中では戦い自体を神聖で崇高なものと考え始め、負けて捕虜になるくらいなら死を選び、卑怯なことをするぐらいなら死を選び、氏族の掟を破るぐらいなら死を選ぶ、サムラーイサムラーイブシドーな蛮族脳に変わっていったのであった。
また彼らは強くなってさらに名誉ある戦士に進歩するという目的の元、神経回路の改造といった人体改造もごく当たり前に行われ始めたのは序の口、遂には強い戦士を求めるあまり高い名誉と戦歴を誇る戦士から採取した遺伝子を用いて、「遺伝子から優秀な戦士」を人工受精で育て、生まれた直後からエリートとしての選抜を始めたのである。
彼らは「トゥルーバース(トゥルーボーン)」と呼ばれ、いつしか氏族の支配者層ほぼ全てを担うようにまでなっていった。一方、恋愛の末に普通に生まれた子供は「フリーバース(あるいはフリーボーン、人腹生まれの意味)」として差別を受け、そもそも戦士になれないか、なれても大半は下層兵士として使い潰される”劣った”人種として見下されたのである。
但し、少数の例外はとして前述の「優秀な戦士」理論に従い、強いことを証明できれば人腹生まれでも戦士として認められる道も残ってはいた。(この辺は割とゆるい氏族もいれば、絶対認めない氏族もいる)
氏族同士の戦いは神判と呼ばれる。神判の目的は究極の生存競争である戦争によってより強い戦士が生き残り、自らの価値を証明し、進歩するためという脳まで筋肉に侵食されているような理屈である。
ただし何でもかんでも戦争で決めていた訳ではなく、単なる腕相撲や酒の飲み比べ、ゲーム対戦、はてはサッカーによる神判をした例もある。
そして長年の氏族同士の対立内ゲバでいくつかの氏族が滅ぶか消え去っていく中、ウォーデンとクルセイダーの対立が続き、最終的には中心領域への帰還もとい侵攻が3050年に再開されたのであった……。
戦士としての名誉を求めつづけた中、生みだされた強力なメックと優れた操縦技術を持つ氏族の戦士たちによって中心領域は瞬く間に敗北し、敗走を続ける。強大な敵の出現に対し、中心領域の各国家や有力傭兵組織による一時的な協力体制を作ってこれを迎撃に移る事になったが薄氷の状態なことには変わりがなかった。
そんな状態がひっくり返ったのは氏族の最終目的地が人類の故郷であり、コムスターの本拠地でもあった地球侵攻という事実が明らかになった時であった。
只の電話会社な自らの独裁の為、継承国家の衰退を望むコムスターといえども[6]地球本体への侵攻を許す事は流石に見過ごせない事態であり、私兵であるコムガードを文字通り総員動員し、クランの侵攻作戦そのものに対する一時的な”拒否”を行う事を決定。
ラサルハグ自由共和国の1惑星丸ごとを舞台とした「ツカイードの戦い」がここに始まる事と相成ったのである。
7つのクランとその麾下である25個銀河隊(ギャラクシー/概ねISにおける連隊相当)とコムガード(50個連隊)が参加した激戦の末、地形の利用と火力の集中という対クランのガンメタを張りまくったコムスターが集結した氏族軍主力を破るのに成功。ここに氏族のIS侵攻は15年の停滞を強制される事となる。
……と、ここで止まればまだ良かったのだが未練たらたらなクルセイダー氏族を中心とし、クラン内部での責任の押し付け合いの果て、「拒絶戦争」と呼ばれる事となるウルフとジェイドファルコンによる戦乱が勃発、ジェイドファルコンが不意打ちでこれに勝利した事により停戦を破り、再侵攻が始まる事となったのである。
停戦が守られない事を理解した中心領域各国家はここにおいて遂にクランに対抗する為、星間連盟の再興を決定、精鋭を集結させ手始めにスモークジャガー氏族の支配領域を完全に奪還する事に成功、更に氏族の本星である「ストラナメクティ」に逆侵攻を仕掛け、30年間の不可侵条約の締結を持って氏族侵攻は終結する事となった。
その後、中心領域は氏族というにぎやかな面子を加えて余計に混乱し続け、カオスマーチでの騒乱や聖戦(ジハード)を経て、大暗黒時代へ突入、そしてついには長年の宿願であった地球への帰還と氏族による独自の星間連盟の設立(イルクラン時代)にたどり着いたのであった……。
それを成功させたのはどう見ても名誉などないだまし討ちと裏工作の果ての産物だったのだが。
氏族一覧
ウルフ (Clan Wolf)(守護派)
最大勢力の氏族。クラン側における主役勢力。
ケレンスキー将軍の息子ニコラスが加入したことから、最も格式高い氏族だと思い込んでいる。
元は守護派閥筆頭だったのだが侵攻派に主導権を握られたのも相まって侵攻に参加する一方、戦争中においても守護派として暗躍する事となる。
その後はすったもんだの挙句、一部分裂してISに亡命したり、氏族全てが丸ごとロンダリングされる等ゴタゴタが続くも、何だかんだ一定以上の戦力を維持し続けた結果
ダークエイジにおいてウルフ帝国と名乗った後、スフィア共和国を制圧し、遂に地球への帰還を成功させる事と相成ったのである。
放浪ウルフ(あるいは亡命ウルフ氏族)(Clan Wolf-in-Exile)
クランのホームワールドから分裂したウルフ氏族の分派。
脱出後はライラ宙域のアークロイヤルに定住し、ライラ同盟(当時)の臣下として激動のジハード時代を生き抜く事となる。
その後のダークエイジにおいては遂に元のウルフ氏族あらためウルフ帝国と合流を果たした為、独立勢力としてはここに消滅する事となった。
ジェイドファルコン (Clan Jade Falcon)(侵攻派)
ウルフ氏族に次ぐ大勢力で、侵攻派の筆頭。
創設時にニコラスの加入を期待していたが実現しなかったため、ウルフ氏族は自他ともに認める宿命のライバル。フリーバースを見下す典型的かつテンプレ的な氏族の一つ。
ダークエイジにおいては民間人もろとも踏みつぶし、敵に恐怖を与えることを最優先する「モンゴルドクトリン」に傾倒した結果最終的に大損害を受け、クランとしては壊滅寸前までに陥った一方、見下されていたクランの商人階級がアリーナ商業同盟を名乗り独立している。
スモークジャガー (Clan Smoke Jaguar)(侵攻派)
ジェイドファルコンと並ぶ侵攻派の代表格。
主にドラコ連合に進行して大きな領土を奪い、極端な差別意識から数々の残虐行為を引き起こして中心領域の憎悪の的となる。特に惑星タートルベイの首都エド・シティを軌道爆撃で破壊した行為は、他の氏族からも強い非難を浴びた。後に新星間連盟軍の大反撃の前に滅ぼされ、戦士階級はほぼ絶滅、残りは他の氏族に吸収されてしまった。
……筈だったのだがイルクランの始まりにおいて過去の星間連盟を否定する為、ウルフ帝国により再興される事となる。
ゴーストベア(Clan Ghost Bear)(侵攻派)
守護派の代表格であるが、中心領域侵攻に参加し、自由ラサルハグ共和国を滅亡寸前に追いやった。
その後、全氏族を挙げて占領地域に移住し、自由ラサルハグ共和国と合邦、「ラサルハグドミニオン」を建国する。
カーストに関係なく家族と認めた内側の一体感は強いという特色を持ち、クラン基準ではあるが下層階級への差別も少ないと言われている一派。
ダークエイジ期ではほぼ動かなかったのだが、その結末において新たな星間連盟が成立し、ベアはこれに参加を要請した……のだがすったもんだの挙句、ウルフ側は国家内部で連盟への参加の意思が統一されていないという名目でドミニオンの参加を拒否
之を受けたベアは参加派と拒否派に分かれて大規模な内戦に突入し、その勢力を大いに減らす事となる。運営の魔の手による露骨なバランス調整ではない、クイアフ?
ノバキャット(Clan Nova Cat)(侵攻派)
「神託」と呼ばれる独自のシャーマニズムに基づいて行動する氏族。傭兵部隊のスノード・イレギュラーズは、この氏族の出身者で占められている。
スモークジャガー氏族とは長年の宿敵同士で、先を争ってドラコ連合に攻め込んだ。
しかし、スモークジャガー氏族の占領地域のレジスタンスを援助したり、中心領域の反撃の際にはドラコ連合と裏取引をするなどして独自路線を歩み、最終的には他の氏族より一足先にクラン宙域を脱出、亡命ウルフ氏族同様、居候先のドラコ連合に臣従することになった。
ダークエイジ期においては氏族内部の異端派がスピリット・キャッツとして分裂したり、一部が出戻りする等、ごたごたしていたがそんな最中、ドラコ内部で発生した後継者争いに巻き込まれる羽目に陥る。
生き残った正統な後継者を擁立したまでは良かった物の、ドラコを牛耳ろうとする佞臣による核攻撃を含めた全面攻勢を受け、ごく少数の脱出者を残し消滅。独自の行動を続けていたスピリット・キャッツのみが独自勢力として生き残る事となる。
ダイヤモンドシャーク/シーフォックス
(Clan Diamond Shark/Clan Sea Fox)(中立?)
軍事力より商業を重視する氏族。何と戦士より商人の方が実質的な権力を握るという異端である。
中心領域への侵攻も新しい市場の開拓が目的で、首尾よく生き残った結果、ISに定着。
その後は巨大な軍艦を移動都市に改造し(ArcShips、あるいはCargoShipsと呼称される)、宇宙を放浪する商人集団と化すことになる。
ダークエイジ期においても軍事力を背景として商人としての活動を活発化させ最終的には
傭兵仲介業と超光速通信システムの管理権を得るという躍進を遂げる事となる。
尚、名前が2つあるのはトーテムとして選んだ「シーフォックス」が絶滅しかけた[7]ので新たなトーテムとして「ダイヤモンドシャーク」を新たなシンボルもといトーテムとして再選出した事が原因である。その後ISへの定着に伴い、保護していたシーフォックスの生き残りもまた再度生息域が広まった為、改めて元の名前に戻している。
スティールヴァイパー(Clan Steel Viper)(独自)
侵攻派も守護派もケレンスキーの意思を正しく読み取れていない、自分達こそ真にニコラスの意思を実現するものである、と主張する原理主義氏族
その為、ジェイドファルコンより厳格な”伝統”を持ち、フリーバースを見下すどころか軍への参加さえも認めないという過激な主張を持つ。
但しこの思想の為、戦士その質こそ高いが数はダントツで薄く、之が原因ではISへの氏族侵攻の際に碌な戦果を挙げる事が出来ず、本拠地星系に叩き返されるという大恥をかく羽目に陥っている、
その後も碌に活躍を見せることなく、ジハード期に発生したリーヴィング戦争でも敗北、他氏族に吸収されるという最期を迎える事となる。
ヘルズホース(Clan Hell's Horses)(侵攻派)
他の氏族はメック、或いはバトルアーマーを主力とする少数精鋭を基本とするがヘルズホースは歩兵や戦闘車両も取り入れた諸兵科連合を好む特徴を持つ。
この為「ヴィークル氏族」とあだ名されるがその為、他氏族と比べても大規模な部隊を作る事が可能。
又、これによって戦士個人の名誉よりも、氏族全体の名誉と集団の中における個人の役割を大切にするという文化も保っており階級制度自体が緩いという副産物も生んでいる。
クラン侵攻にこそ参加しなかったが、ジハード期に発生したリーヴィング戦争のどさくさ紛れにIS領域に進出、ダークエイジ期まで生き残る事となる。一方取り残された残党はストーンライオン(Clan Stone Lion)としてまた別の道を進む事となった模様。
ブラッドスピリット(Clan Blood Spirit)(自称侵攻派、実態は中立)
氏族間の連絡要員として設立された経緯を持つ氏族。
但し、その役割を果たそうとした結果、クラン創設初期に消された氏族の側に立つ事も多く
それが原因となって他氏族からこぞって狙われてしまうという事態を招いてしまう。
結局、他氏族に愛想を尽かして引き籠もる事となり、ジハード期に居たり遂に本拠地星系を脱出……したのだが最終的に追いかけてきた他氏族に攻撃され続けた結果、結局壊滅する事となる。
バーロック(Clan Burrock)(日和見)
クランの階級社会の中でもつまはじきに合うダークカースト、つまり反逆者、犯罪者の一党と長年繋がっていた氏族。
氏族社会が成立してからしばらくたった後に、階級社会に馴染みきれない一部の戦士が大規模に脱走した過去を持ち、脱走したのは軒並み鎮圧……したのだが、この時取り逃がしたり見逃した連中を起点としてダークカーストとの接触が始まったのである。
最終的にはこの長年の関係がリーヴィング戦争中に暴露され、名誉を失ったとみなした他氏族の総攻撃を受け、そのまま吸収される事となる。
クラウドコブラ(Clan Cloud Cobra)(守護派)
氏族では珍しい気圏戦闘機やウォーシップ、降下船といった宇宙戦力を重視する氏族。
最初の氏族長となった人物が連盟軍の従軍牧師だった影響で地球由来の宗教保護に理解がある氏族でもあり
一時期はISの宗教関係者を自領域に招く事まで行っていたりもする。
リーヴィング戦争は無事に生き残る事が出来たが、これに伴いISとのつながりを絶った為、ダークエイジ期に置いてどうなっているかは不明。
狂気の飛行バトルアーマー「Sylph」
の開発元でもある
コヨーテ(Clan Coyote)(守護派?)
ネイティブアメリカンの神秘主義に基づく伝統を持っていた氏族。
あのオムニメックを作り出した氏族でもあったのだが……これが原因となってリーヴィング戦争の原因となるソサエティの台頭と浸透を許す羽目に陥っている。
リーヴィング戦争は多大な被害を出しつつ何とか生き残った物の、ダークエイジ期に置いて彼らがどうなったかは不明。
ファイアーマンドリル(Clan Fire Mandrill)(侵攻派)
ひとつの氏族内で、遺伝子を同じくする戦士が集まる小派閥(Kindraa、キンドレア)として内ゲバを繰り返す別な意味でヤベー氏族。
この為個々の戦士こそ経験を積んで優秀なのだが彼等が氏族間の政治においてリーダーシップを執る事も出来ず、協力しての戦争をする事さえも困難となっている。
案の定というかリーヴィング戦争ではその無計画さが仇となり壊滅する事となる。
ゴリアテスコーピオン(Clan Goliath Scorpion)(守護派)
戦士としての名誉ではなく過去の歴史、特に星間連盟の遺物を発掘する事に全力を尽くす異端氏族。
これは初代の氏族長が工兵隊出身であり、更に副氏族長は情報参謀だった事に由来を持つ。
この為、氏族としては軽視されがちな情報収集を重視する伝統も持つ。
もう一つの伝統兼問題は戦士として選ばれる試練の際トーテムである蠍の毒をベースとするドラッグを用いる事であり、致死性こそ弱めているがそれでも死亡するか中毒になる戦士が多いという惨状を招いている。どのくらいヤバいかというとトゥルーバースの数がまずそろわない為、フリーバースの戦士を積極的に受け入れないとクランの維持さえ困難になりかねないレベルだそうな。
更にこのドラッグ、服用の際幻想的なビジョンを見せるという副作用があったのだが、この幻覚、何をどう間違えたのか未来や隠された物を垣間見せる[8]という不確かな効能まで有していたのである。
この二つの”伝統”が合わさった結果、彼らの戦士は戦いでの名誉よりも過去の遺産を求めて氏族領域各地を放浪し続けるのを名誉とする奇妙な風習を持つ事となった。
クラン侵攻時は参加を見送り、その後のリーヴィング戦争では星間連盟の生き残りといえる傭兵部隊「エリダニ軽機隊」の派遣部隊を丸ごと吸収[9]したどころか
自分達の「遺伝子から優秀な戦士」を育てるプログラムに取り入れていたことが暴露され本拠地星系から追い出される事となったのだが……
脱出先の深辺境にて、出くわした小国家ヌエバ・カスティーリャを征服し、エスコルピオン・インペリオと改名、更に別の小勢力であるハンザ同盟も侵略し吸収、スコーピオン帝国として辺境宙域に確固たる勢力を築いたのであった。
アイスヘリオン(Clan Ice Hellion)(侵攻派)
獰猛で素早い動きを好む氏族。この為高速機動メックと気圏戦闘機の両者を好む
快速を重視しすぎた結果、考えるより先に動けという思考が重視されるわ、此方が軽い戦力を使っていて相手が重量級や強襲級のメックもとい”重い”敵ならば
氏族が重視するべき1対1の名誉ある戦い(ゼルブリゲン)をガン無視してもいい等、氏族基準でも逸脱した文化を持つまでに至っている。
強硬なクルセイダーでもあったのだが、氏族侵攻においてはノヴァキャットに阻まれ参加が出来ず、之に憤慨した結果出払っている他氏族に無差別攻撃を仕掛け勢力拡大を目論む事となる。
ジハード期においては遂にISにおける他氏族の支配領域への侵入を実行したのだが、これに盛大に失敗。
この失敗で勢力を大幅に減らした結果、それまでに恨みを買いすぎていたのも相まって、他クランの総攻撃を受け壊滅、最終的にはゴリアテスコーピオンに吸収され消滅する事となる。
スノーレイヴン(Clan Snow Raven)(守護派)
クラウドコブラやシーフォックス同様のウォーシップと航空宇宙戦闘機を重視する氏族。
ファイアーマンドリルのような直接的な内戦を引き起こす程ではないが、内部対立が盛んな氏族でもあり
内部では東ローマ帝国(ビザンチン)に例えられる程の権謀術数が繰り広げられているとの事。
当然ながら他氏族からはひとまとめに陰謀屋扱いされている。
クラン侵攻には直接関係する事はなかった彼らだが、3060年代になると勝手に独自にISへの進出を開始
この最中、同じくASFを好む外世界同盟と接触し何故か意気投合し始めた他、ドラコ連合との武力衝突を引き起こすなど順調にトラブルをISに振りまいていく事となる。
その後、外世界同盟との関係を進めた結果、ジハードの終わりまでに両者が合併、レイヴン同盟と名乗る事に。ダークエイジ期も無事に生き延び、イルクラン時代においては星間連盟もといウルフ帝国の下に就き、恒星連邦やカペラへの攻撃を始めた模様。
スターアダー(Clan Star Adder)(侵攻派)
保守的で典型的なクルセイダー氏族……なのだが実用主義と戦略的な視点も持つという特殊な氏族。
他の氏族がクランの始祖「Great Father」として仰ぐニコラスやその父であるアレクサンドル・ケレンスキーをただの有能な指導者としてのみ扱い、さらにトーテムとなる動物も特別扱いこそすれ、神聖視まではしないという異端である。
更にフリーバースや下層階級も団結させた社会を作り、総力戦をも想定するという視点までもつ。
氏族侵攻においてはISの広大な領域を鑑み全氏族による同時攻撃を提案するも、個々の名誉を求める他氏族に却下されるや否や積極的な関与を取りやめた挙句、アイスヘリオン同様にクラン領域での勢力拡大に注力。リーヴィング戦争においても上手く立ち回った結果、クランの本拠地領域で一強体制を築きあげる事に成功する。
しかし、戦争に置いてISとのつながりを絶った為、ダークエイジ期に置いてどうなっているかは不明。
ジハードの後、3080年代に深辺境に位置するハンザ同盟に攻撃を仕掛けた結果、保有していたウォーシップを失い撤退したとも伝わっているようだが……
マングース(Clan Mongoose)(滅亡)
過剰なまでの攻撃性を持ち、全ての氏族に喧嘩を売っていたとされる氏族。
健在だった頃はあの悪名高きスモークジャガーよりも過激だったとか。
更にただ喧嘩を売るだけでなく政治的手腕によっての介入も好むという悪癖を持ち、この為、IS各国が継承戦争に精を出していた裏で遂に堪忍袋の尾が切れたスモークジャガー氏族によって吸収され滅ぼされる事となる。
ウィドウメーカー(Clan Widowmaker)(滅亡)
氏族誕生直後からウルフ氏族と対立していた過激派氏族。
この対立から後述するウルヴァリン氏族の事件においてウルフもといニコラス大氏族長に対する暗殺未遂まで引き起こした結果、最終的に他氏族に吸収される事となったのだが……この際に大氏族長ニコラス・ケレンスキーを流れ弾とはいえ殺害してしまう。
当然ながらこの事に激怒したウルフ氏族(と一部他氏族)からの総攻撃を浴び滅ぶ事となる。
但し、この”活躍”からクランのあぶれ者(特にダークカースト)では彼らのシンボルたる蜘蛛を反抗の証として好んで用いる事に繋がったそうな。
ちなみに、ウルフ竜騎兵団1ヤベー女史もとい《ブラックウィドウ》ことナターシャ・ケレンスキーがこの氏族の末裔を自称しているのもこの事に由来を持つとか。
ウルヴァリン(Clan Wolverine)(殲滅)
ニコラスが制定した氏族という階級社会に初手から反抗していたロックな開明的な氏族。
階層間の行き来を積極的に推奨し、それに伴う成果を次々と上げていた。
ちなみにクラン侵攻において猛威を振るった射程延長型粒子ビーム砲もここが開発元との事。
が、脳筋な階級社会を作った他氏族、とくに創設者たるニコラスがそんな存在を許すはずもなく
最終的に氏族社会全体の反逆としてされ、氏族全体が最大級の罰則であり記録抹消刑でもある「絶滅の神判」を受けて完全に滅ぼされその後の氏族社会においては名前を呼ぶ事さえ許さない最大のタブーとして扱われる事となる。
但し、これらの事態を予想していたウルヴァリン氏族は不十分なれど事前に策定されていた脱出計画を実行し一部が脱出に成功、中心領域に向かって一足早い帰還を果たしたとされている。
継承権戦争中に中心領域のドラコで発生した「ミネソタ・トライブ事件」、あるいはSTEAM版バトルテックで描写された「ドブレフ事件」、更には謎の新型メックブルシャークは彼等が残した痕跡とされている。
一方、宇宙の闇に消えた彼等は分散してISに定着、様々な陰謀に携わる事になった……とも。
要は運営サイドが便利使いできる陰謀ネタ要員であり、おそらく今後においてもはっきりとした描写はなされないと思われる。
ソサエティ(The Society)
脳筋戦士集団が幅を利かせるクランの階級社会に憤る各クランの科学者階級が結成した秘密組織。
クランにおける”優れた”遺伝子を管理する科学者こそが氏族の立役者であるとし、長年反逆を目論んでいた。要はクラン版ワードオブブレイクである。
リーヴィング戦争に置いて自らが長年苦労して構築していた遺伝血統が戦士階級の気まぐれで次々に破壊されていくのを受け遂に決起。
暗黒階級や氏族の一部と手を結んで超光速通信の破壊や大量破壊兵器の濫用までも含む大反乱を引き起こしたのだが、此方もブレイク同様最終的に鎮圧され、崩壊する。
但し、この科学者階級による決起を鎮圧した代償は非常に重く、大半のクランは抱えていた優秀な科学者の大半を自ら消し去る事となったのであった…。
Clan Fox/Clan Punisher
ソースブック「Day of Heroes」でのみ登場する謎?の氏族。
要は設定が固まっていなかった頃に生まれてしまった名前だけの存在なのだが
近年の展開においてとある海賊がClan Punisherと自称する等、ひょっこり出てきたとか。
Clan Spaniel
クラン宙域で放送されている子供向け番組に登場する架空のクラン……
という体際のエイプリルフール企画である。
但し、四月馬鹿企画にも関わらず公式設定として扱われるともスタッフ発言が出ていたりもする。
メック
このゲームの主役とも言えるバトルメック達。その種類は、バリエーションまで含めるとオフィシャル機体だけで数百機以上にも及ぶ。(このほか、プレイヤーが独自にメックを設計するためのルールもある)
これらのメックは、重量(強さ)と性格(適性)という2つの観点から、それぞれいくつかのカテゴリーに分類されている。
重量による分類
- 軽量級(20~35トン)
- このクラスのメックは武装や装甲に回す重量が余り多くないため、正面切って戦うための機体は多くない。その代わり、低出力のエンジンでも高い移動力を得られたり、ジャンプ移動力あたり必要なジャンプジェット重量が軽く済むなど、機動力に大きな恩恵を受けられるようになっている。このため、偵察機が数多くラインナップされているほか、価格の安い機体が多いため、警備・連絡・拠点防衛など、頭数の勝負となる任務に向いた機体も存在する。
- 中量級(40~55トン)
- このクラスでは、長距離ミサイルやオートキャノン、粒子ビーム砲など大型火器を主砲として搭載する余裕が出てくる。また、軽量級ほどではないものの機動力もそこそこ稼ぎやすいため、一芸特化の特定任務専用機から、火力・装甲・機動力のバランスが取れた主戦機まで、ありとあらゆる性格の機体が存在するカテゴリーである。
- 重量級(60~75トン)
- さすがにこのクラスともなると、偵察任務に堪えるほどの機動力を持つ機体は少ない。しかし、その代わりに火器と装甲を大量に搭載する余裕が生じるため、戦列のバックボーンとして主力部隊の中核を為す役割を期待されるカテゴリーである。その役目柄、指揮官機として能力の高いメック戦士が乗っていることも多いため、部隊の中心に位置する重量級メックには厳重な警戒が必要と言われる。
- 強襲級(80トン以上)
- その名の通り、真正面から敵陣に突入し、蹂躙し、突破するために建造されたカテゴリー。ちょっとした地形障害ですぐ足が止まる程度の機動力しか持っていない場合が多いものの、その圧倒的な火器群と装甲防御は、他のメックを鎧袖一触に吹き飛ばすほどの威力を持っている。当然ながら、このクラスのメックは非常に高価で希少な機体ばかりであるため、戦闘の重要な場面において、ここ一番の切り札として投入されるのが普通。
上記以外にも数は少ないが20t以下の超軽量(Ultralight)級、100t以上の超重量(Superheavy)/巨大(Colossal)等も存在する。
性格による分類
日本では単純に「偵察機」、「万能機」、「主戦機」、「支援機」の4種に分けられていた。
- スカウト
- スカウトとは偵察機のこと。高い移動力やジャンプ能力を生かして敵の攻撃をかわしつつ、情報を収集する任務を負っている。その性格上、軽量級メックがほとんどであり、また、貴重な高性能センサーや通信装置を搭載した機体も多いこともあって、正面切っての戦闘に投入されることは少ない。ただし、機動力を生かして敵の背後に回りこみ、装甲の薄い背面を狙い撃ちするような任務を与えられることもある。
- アンブッシャー
- アンブッシャーは遮蔽物を用いた近距離での交戦を好む。
と書けば見栄えはいいのだが実態は装甲が薄かったり射撃装備の射程が短い(あるいはそもそも積んでいない)、果ては低移動力で待ち伏せ”しか”できないメックや車両、そして機動力が皆無な歩兵が取りあえずこの分類に放り込まれる事がしばしば存在する。
(例を挙げると徒歩歩兵では「1」、自動車化歩兵部隊やジャンプパックを背負ったジャンプ歩兵(空挺兵)でも「3」程度である)
一方、隠密性、隠蔽性、輸送性、あるいは単に安い等の特徴を持つ為、人海戦術でのスパム突撃や一種の移動可能な「地雷」としては何とか使える利点も。 - 該当するユニット代表例としては短距離ミサイルをガン積みしたSRMキャリアやみんなのアイドルアーバンメックが一例となる。
- ストライカー
- ストライカーは高い機動力と近接火力を併せ持ち、敵部隊の急所に殺到して短時間に圧倒的な火力投射を見舞う任務を負う。必然的に重量は軽く、機動力と火力に最大限のリソースを振った設計のメックとなるため、大金星を挙げるか犬死にするかの二者択一となることが非常に多く、運用にあたっては、一瞬のチャンスを逃さない高度な戦術眼を要求される。それゆえか、ストライカー系のメックを好むプレイヤーは少なからぬ部分が上級者で占められている。
- スカーミッシャー
- スカーミッシャーは、ストライカーと比べて移動力よりも装甲を重視しており、主力部隊の前衛として重要な地形をいち早く確保したり、敵主力部隊を短時間足止めするような任務を期待されるカテゴリー。また、スカウトよりも生存性に優れることから、敵勢力圏奥深くへの重偵察任務を負うこともある。このように火力・機動力・防御力と全てに渡る総合性能を要求されることから、公式機体においても優秀なスカーミッシャーは非常に少ない。しかしそうであるがゆえに、バッチリ設計の決まったスカーミッシャーは、いずれも名機と呼ぶに恥じない優秀な機体ばかりであり、多くのプレイヤーに愛されている。
- ブロウラー
- ブロウラーは、単機または2機以上で戦列を形成して「戦場の位置を決める」という大切な任務を負う。その任務の性質上、敵の射撃に堪えながら戦線を押し上げるという自己犠牲的な行動を要求されるカテゴリーであり、火力や機動力を差し置いてでも防御力を重視した機体が多い。彼らが形成した戦線に、後方からミサイルボートやスナイパーが長距離射撃を叩き込み、側面からストライカーやスカーミッシャーが敵の急所を突くのが、バトルテックの小隊戦闘における王道の戦術と言われている。
- ミサイルボート
- ミサイルボートは、長距離ミサイルを主兵装とするメックが分類されるカテゴリー。その武装の性質上、射線の通りやすい高台を占拠して戦場にミサイルの雨を降らせるのが主任務だが、多くの場合中口径レーザーを複数装備していることから近接戦闘力もそれなりに持っているため、近寄られてもそれなりに戦えるメックが多い。また、アーチャーやカタパルトなど装甲に自信のある機体の場合は、最前線に突出して敵の後衛を狙い撃つという奇策も存在する。
- スナイパー
- スナイパーは、オートキャノンや粒子ビーム砲など長射程の直射火器を装備したカテゴリー。基本戦術はミサイルボート同様に遠距離からの狙撃だが、これらの火器は長距離ミサイルと違って中~近距離の戦闘でもそれなりに有効であるため、戦闘の後半には前衛とポジションを交代して、積極的に前線へ切り込んでいく役割も求められる。そのためか、ミサイルボートと違って移動に不便な高台よりも、戦場に近い森や林を射点に選ぶプレイヤーが多い。
- ジャガーノート
- ジャガーノートは射程と機動力に欠ける極端な設計のカテゴリーだが、その代償としてクラス20オートキャノンを始めとする極めて強大な近接火力を持っている。敵の猛射に耐え、戦場から干されてもめげず、低い命中率を克服してチャンスをものにすることが求められるため、その見掛けの華やかさに反して乗り手のストレスは大きいが、そのようなピーキーな能力だからこそ、ツボに嵌ったときのカタルシスは何物にも代えがたい。また、拠点防御戦闘など、相手が嫌でも近寄らざるを得ないシチュエーションにおいては、その強大な近接火力は無類の威力を発揮するだろう。
各種メック紹介
- バトルメック(基本ルールセット)
- バトルメック(シティテック)
- バトルメック(メックウォリアーTRPG)
- バトルメック(テクニカルリードアウト3025)
- バトルメック(インナースフィア)
- バトルメック(クランメック)
- バトルテック(その他メック)
- ライフルマン
ルール改訂
バトルテック原語版のルールは、初版(日本語版)から最新版までの間に数々の改訂を経ている。
このうち、特にボード戦闘に大きく関わるポイントについて解説。
ちなみに2025年末現在、更にリニューアルした新ルールが試験中の為、これらの記述もまた変わる可能性が大となる。
関連する海外レビューは此方
バトルテックプレイテストパケット#1:最終感想
バトルテックホットテイク:プレイテストパケット5:航空宇宙
反応フェイズの廃止
初版ルールでは移動フェイズ終了後、上半身を60度回転させる(射界の向きを変える)反応フェイズが設けられていたが、最新版ではこれは廃止され、射撃フェイズに行う射撃宣言と同時に上半身の回転を行うようになった。手順上の面倒が一つなくなってプレイがスピーディに進む改良だが、これによって「移動フェイズに背面に回り込まれたので、反応フェイズに上半身を回して側面を晒す」という小細工が通用しなくなった(上半身を回しても背面を逸らしたことにはならない)ので注意が必要。
短距離ミサイルの命中判定方式変更
初版ルールの短距離ミサイルは、ミサイル命中本数ロールで決定した命中弾が全部一箇所に集中する仕様であり、このため6連が全弾命中して命中箇所が頭だったりすると一撃必殺(どんなメックでも頭部の耐久値は12点が限界)となることもあった。しかし最新版では、短距離ミサイルは命中弾一発ごとに命中箇所を判定する仕様に変更された。これによって「一箇所に大ダメージを叩き込む」という従来のイメージは失われたが、命中箇所判定の回数が増えるということは致命的命中の確率が増えることと同義であるため、これはこれで脅威度の高い武器となっている。
部分遮蔽の処理変更
部分遮蔽とは、遮蔽物に下半身を隠して敵機からの射撃の命中確率を下げること。
初版ルールの部分遮蔽は回避修正+3という高い効果を得られたが、その代わり命中箇所判定が上半身限定となるため、被弾した場合の頭への命中確率が高くなり、敵の腕がいい場合は「部分遮蔽を取るほうが危険」とまで言われていた。そこで現行ルールでは、回避修正を+1に落とす代わりに、命中判定に全身対象のものを使用するように変更されている(足への命中弾は、代わりに遮蔽物に当たった扱いとなる)。これによって回避効果は多少落ちたものの、頭への被弾確率は相当低くなり、腕利き相手でも安心して部分遮蔽を確保できるようになった。
原語版と日本語版の世界観について
バトルテックのユーザコミュニティでは、日本語版ユーザと原語版ユーザの間で、世界観の認識に大きな乖離が存在することが多い。これは、日本語版の展開が英語版初版の翻訳である富士見版で止まってしまっているのに対して、原語版は数次に渡るルールの改定や設定の更新などを経て、公式ストーリーが大きく進展しているためである。以下に、その典型例を示す。
メックの生産と供給
技術力の低下した継承権戦争後期には、核融合エンジンをはじめとする先端テクノロジーは悉く失われ、メックや宇宙船の生産はほとんど不可能、各国は星間連盟時代の遺跡を掘り返して現有戦力を維持している。
しかしながら現在では、作中生産不可能なのは「製品」ではなく「生産ライン(自動工場)」であり、これらが壊れたら取り返しがつかないことから、なるべく負荷をかけないように安全運転しているため、製品の供給が不足している、と設定変更されている(日本語版でも、「バトルテック」と「メックウォリアーTRPG」の記述の相違などに片鱗が見える)。
設定変更の理由には諸説あるが、一番大きいのは後述の「失機者」の設定をなかったことにするためではないかと言われている。
ちなみに、その後の作中の時間経過に伴い遂に自動工場も再建できるようになった、なったのだが、ジハード期に既存の工場群の大半が消し飛ばされる、或いは何らかの被害をうけた為またまた生産数が限られる時代に逆戻りする事態に陥っている。
一方、ジハード以降においてはスフィア共和国が主導する軍縮の機運が高まったのもあり継承国家もメック生産ラインの大半を民生用に転換した為、これまたバトルメックが希少品と化す事になったのであった。
但し、この裏では民生用のメック(インダストリアルメック)を武装させて、間に合わせ、或いは数合わせの戦力としていた他、バトルメックが開発された黎明期に存在した旧式メック関連のデータがドラコ連合のとある有力者の手によりIS全域に無差別にばらまかれた結果、これを元に比較的に研究、生産が可能な「レトロメック」あるいは「プリミティブメック」として生産されていたりもするので大規模工場の生産規模=メックの生産数とは言い難くなっていたりもする。要は細かい生産数を突っ込まれないようにぼかしたのである。ヒドス
失機者
それぞれのメックは再生産不可能な希少品であると同時に、プレイヤーキャラクターたる「メック戦士」にとっての地位と名誉そのもの。領地や爵位などとセットになっている場合も少なくない一子相伝の家宝で、失うことは命の危険や名誉の喪失にとどまらず、一族滅亡の危機に直結する。
……というのは日本語版のお話。
実際に原語版でこの設定を忠実に適用したところ、戦闘開始と同時に双方のメックが全機マップ外に撤退してしまい、「あとの決着は戦車と歩兵でつけてね」というプレイヤーが続出するアホな事態が発生した。このため、前項の通り設定の修正が行われ、現在では31世紀初頭を舞台にプレイする場合でも、失機者の設定は、ほぼ「なかったこと」にされている。
但し、代々伝わる家が保有するメックの存在や、メックを失った際のリスクが高いのは変わりがない為、互いに壊滅する前に降伏、その後に身代金を払って人やメックを取り戻す”文化”はある程度残っているそうな。
レベル2/レベル3装備について
星間連盟時代に製造されていた軽量型エンジンや長射程ビーム、高性能放熱器、軽量骨格、速射オートキャノンといった装備は、日本語版(特にグループSNEが独自に出版したリプレイなど)では、いわゆる「ゲームマスターやシナリオ作者がカスタムメイドでデータを作った主人公用装備」級の扱いを受けていた。
……が。
実際のところ原語版では、これらの装備は「レベル2」カテゴリーという位置づけできちんと規格化された量産品としてルール化されている(確かに、技術力低下によって一時的に生産できなくなっているが……)。つまり、「存在自体が知識から失われた誰も知らない古代遺産」などではなく、「弊社では製造の再開に向けて全力を尽くしております。お客様におかれましてはご迷惑をお掛けして大変申し訳ありませんが、今しばらくお待ちくださいませ」程度のシロモノなのである。
又、後のアップデートで上記のルールでも網羅しきれなくなった為、現在ではレベルという区分さえ消滅して新たなルールに再編されている。
大雑把に解説すると
初心者向けルールであり、中枢とクリティカル、熱の概念を省略する「Quick Start」、
3025年代(所謂第四次継承戦争前夜)におけるISのメックのみで車両や歩兵を省く「Basic」、
公式大会で使用される基準となり、氏族技術含めて広く普及している装備が解禁される「Standard」、
より先進的だが未だ普及しきっていない技術を取り扱う「Advanced」、
その時代では量産されていない完全な試作品か一品物が解禁される「Experimental」、
の合計5種類に区分される。
悪玉勢力
クリタ家率いるドラコ連合は、初期の設定ではいわゆる「悪玉国家」として、「はびこるヤクザ」「狂信的な国民」「エコノミックアニマル」「恐怖政治」などといった1980年代のアメリカにとっての悪役(つまり日本とソ連)のフレーバーを凝縮したイメージで語られており、実際に公式ストーリーに登場するキャラクターも冷酷残忍なタイプが多かった。
90年代以降のJAPANブームに釣られるかのように、この国は公式ストーリー上でもどんどん様変わりして行き、ついには「イノベーション溢れるHENTAI技術と精神的美徳を併せ持った主人公格」にのし上がってしまった。この設定の変遷について、一部では「仁義なき戦いを見ていたつもりが、いつの間にか瀬戸の花嫁になっていた」と形容されることがある。ハリウッド映画しかり、エンターテイメントは時代を映す鏡ということなのかもしれない。
更に時代の移り変わりにより、悪役もとい敵役も宇宙の彼方から襲来した星間連盟軍の遺児たる「クラン」、自由世界同盟を根城とし、IS、氏族関係なく無差別に攻撃したワード・オブ・ブレイク(WOB)といった順に移り変わっていったのである。
2025年現在ではスフィア共和国によって構築された仮初の平和が崩れた結果、各国や氏族の大半が再度戦争を始めた「ダークエイジ」が一端の結末[10]を迎えているが
この内、明確に悪役と言えるのは民間人の虐殺や大量破壊兵器の投入も辞さなくなったジェイドファルコンだろうか。
アーケードゲーム版バトルテック(Battletech Centers)
Virtual Worldが運営していたアーケードゲーム版バトルテック。1990年にサービス開始。
バトルテックセンターという専用の施設の元、日本では1992年~1998年の間随時バージョンアップを行いながら運営されていた。
ゲームセンター回顧録 バブル後期編 バトルテックセンター!
当然ながら当時、日本でプレイできるポリゴンベースのロボットゲーは未だ無く(バーチャロンでさえ95年である)、くさ分け的存在で系譜的には戦場の絆のおじいちゃん。最大8人同時対戦。
最大の特徴はコクピットを模した密閉型の筐体で、ユーザーは基本的にはフットペダル(方向舵)とジョイスティック(上半身の旋回)、レバー(前進後退)を使って操作する。ジョイスティックには3つのボタンがついており、それぞれにどの武器を割り当てるかを画面左右のスイッチで操作する事ができる。武器アサインは後続のバトルテック関係のゲームのそれとほぼ同じ物。実弾系武器は熱量がたまり過ぎると誘爆するため、パージも同スイッチを3つ同時押しする事で行う。
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日本展開時、使えるメックはMadcat、Vulture、Thor、Loki、Thunder、Avatorの6種類で、それぞれPrime、V1~V6のバリエーションが有り、好みのメックを使う事ができた。
残念ながら、1プレイに1000円以上かかる等の御大尽ゲーだった事、更に戦場の絆同様の大規模筐体が必要な事により日本での展開は短命に終わってしまっている
但し、短い運営期間にも関わらず世界大会に参加した日本チームが優勝する等、熱狂的なファンがいたのも事実であった。
展開から40年近く経過した25年現在においては流石の本家アメリカでも流石に稼働停止……と、思いきや
ゲームのみならず筐体自体の更新や再整備を含めて絶賛稼働中であり、バトルテック関連のイベントやコンベンションに出張展開まで行っている模様。
コンピュータゲーム版バトルテック
主にPCゲーム、そしてスーパーファミコンからxbox向け等多数のゲームが発売されている。
但し、百科冒頭で触れた版権問題の都合上、メックの一部は使うことが出来なかったため、特に初期に出たゲームではオリジナルメックが数多く登場しているのも”特徴”となる。
そのためコンピュータゲームからバトルテック世界を知ったユーザーと、ボードゲーム・TRPG版バトルテックユーザーとの間ではメックの知名度に大きな差がある。
まずゲームシステムの都合上(特に古い物において)格闘攻撃がオミットされてしまっているため、キックや体当たりやデスフロムアバブといった要素が通じない場合があったり、日本国内で従来展開されていたバトルテックは3025年頃を舞台にしていたのに対し、90年代以降に出たゲームの殆どがリアルでの展開を反映し、3050年以降の各種イベントをメインの題材にしているのも理由となる。
これ等に加えてゲーム中で描かれたストーリーやメカは基本的に正史とみなされない事も原因……だったのだが何故か近年においてゲームに登場したあれこれを部分的のみだが拾った例が複数確認されていたり。
之が往年のファンへのサービスなのか、本格的に過去要素も拾っていくことを意味しているのかは不明である。尚バトルテック界隈における正史もといカノンの基準については此方を参照されたし
BattleTech: The Crescent Hawks' Inception(1988年)
BattleTech: The Crescent Hawks' Revenge(1990年)
傭兵部隊「クレッセント・ホーク」とそれを率いる「Jason Youngblood」の戦いを扱ったシリーズ。
第4次継承戦争直前の3028年に始まり、最終的にはクラン侵攻の山場、ルーシエン攻防戦までを戦い抜く事となる。
長年非公式か公式か曖昧な扱いを受けていた(おそらくはLAMの存在で)部隊だったが近年では公式設定や関連小説
でも存在が明言されるようになり
、ほぼ正史扱いの存在となっている。
BattleTech Solid 3D simulation of Mech combat(SFC)
傭兵部隊「ダーク・ウィング」の襲撃から唯一生き残った傭兵「Herras Ragen」による復讐劇を描く。
発売はアクティビジョン
何とこの頃からもメックのカスタマイズ要素が実装されていて武装や装甲、果てはヒートシンクやジャンプジェットまで変更が可能であった。
日本では1993年にビクターエンタテインメントからスーパーファミコン向けにバトルテックというタイトルで発売されている。
一方、他作と比べても未だ公式になるか怪しいラインを漂っている
作品の一つである。
MechWarrior 3050(1994年)
3050年の氏族侵攻をクラン視点で描いた作品。
侵攻作戦中にクランの最高指導者イルカーン(大族長)を失った事により混乱に陥った氏族は
次期イルカーン選出までの時間稼ぎの作戦の実施を決定。
何と最強メックの一角たる「マッドキャット」単機で突っ込んでISを引っ掻き回せと言う無茶振り特攻作戦で会った。
日本でも1996年にスーパーファミコン向けにバトルテック3050というタイトルで発売されている。
MechAssault(2002年)
とある辺境の1惑星を舞台とし、IS最強の傭兵組織、ウルフ竜騎兵とワードオブブレイクの戦いを描くアクションゲーム。Microsoft Game StudiosによってX-BOX向けに製作。日本でも同じく「MechAssault」名義で発売され、マルチプレイにも対応していた。
アクションゲームだけあってこの作品も公式ではない非正史作品……筈だったのだが続編と合わせて、これまた近年においてこのゲーム中に出てきた設定を彷彿とさせる要素が公式資料に登場した為
、少なくともこれに近い出来事ならあったのでは?ともとれるようにはなっている。
MechAssault 2: Lone Wolf(2004年)
MechAssaultの続編として同じくX-BOX向けに発売されたサードパーソンビューアクションゲーム。
ストーリーも前作エンディングから引き続き、竜騎兵とブレイクとの争いがメインとなる。
新要素としてはメックのみならずバトルアーマーやVTOL、戦闘車両、そして歩兵としてプレイできるようになった他更にバトルアーマーによる敵メックのハッキング(乗っ取り)までもが可能となっている。
マルチ対戦要素を重視しただけというのは恐らく内緒
MechAssault: Phantom War
MechAssault系列の現行最終作。2006年9月にニンテンドーDS向けとして米でのみ発売された。
ジハード期からダークエイジ期の3134年に舞台を移し、ライラを舞台とし、機能停止した超光速通信システムを巡る戦いを描く。時期が大幅にずれた結果、過去2作とは関係のない独立作品となっているのが特徴。一方、メック以外の車両やバトルアーマーを操作できる要素はそのまま引き継いでいる。
これも前作同様、正史かは2025年時点においては何とも言えない作品の一つである。
実は正式なMechAssault3も予定されていて、情報リークまであったらしいが何らかの理由でキャンセルされたとの事。
MechCommander(1998年)
氏族侵攻末期、新生星間連盟による大規模反攻作戦に先立って行われた「バード・ドッグ作戦」を舞台とする、見下ろし型リアルタイムシミュレーションゲーム。
発売後には追加要素としてMechCommander: Desperate Measuresが登場し、更にその後に両者を一纏めにした「Mech Commander Gold」が発売されている。
日本においてもWindows 95/98向けに「メックコマンダー 完全日本語版」の名前で発売済み。
これも他作同様、正史かは何とも言えない作品……だったのだが
近年出た関連書籍中でゲーム中登場したパイロット達が触れられていたりもするとか。
Mech Commander 2(2001年)
MechCommanderの続編として開発された見下ろし型リアルタイムシミュレーションゲーム。
連邦内戦最中、ケイオス・マーチに存在する惑星カーヴァーVを巡るカペラと連邦の対立を主軸に現地で生き残ろうとする傭兵団の活躍が描かれる。
他作と異なり、ゲーム発売後の早い段階で正史中でこの戦いがあった事が匂わされている作品でもある。
紛争が小規模すぎてその後の流れに碌に影響しなかったのが原因ともいえる。
MechWarrior / バトルテック 奪われた聖杯(1989年)
PC(PC-98およびX68000)向け初代作。親族の陰謀により惑星当主の座を奪われた主人公「Gideon Braver」と彼が率いる傭兵部隊「Blazing Aces」による戦いを描く。
これまた長年非正史作品として扱われていたが、2021年1月15日に出版された関連書籍によって部分的とはいえ遂に公式入りを果たしたとか。
MechWarrior2 31st Century Combat / メックウォーリアー2
1995年にWindows 95用に発売されたコンピューターゲーム。
ウルフかジェイドファルコン、どちらかの氏族を選び、クランメック乗りとしての活躍を描く。
「ツカイードの戦い」の後に起きた氏族間の抗争を通し、最後はIS勢力まで巻き込みつつ互いの殲滅まで戦い抜く事となる。
ちなみに、ウルフとファルコンごとに別のミッションとストーリーラインが用意されている為、単体でもゲームのボリュームがかなり大きい作品だったがそれ等に加えて「Netmech」(1995年)としてネット対戦専用版が出ていた他、拡張パックとしてゴーストベアーの一員としてスモークジャガーと戦う「MW2 Ghost Bear's Legacy」も発表された他「MechWarrior 2 - 31st Century Combat: Arcade Combat Edition」としてプレイステーションとセガサターンにも移植されている。
尚、この作品群が正史扱いかはジェイドファルコンでのストーリーは明確に正史とは異なる一方、
ウルフでのストーリーは正史とある程度一致し、DLCのゴーストベアーに至っては公式サイト上で
DLCで展開したストーリーがそのまま掲載される等
、何とも言えない扱いを受けていた模様。
もうこまけぇ事は(ryの精神で臨むのが一番なのかもしれない。
MechWarrior2 Mercinaries / メックウォーリアー2傭兵部隊(1996年)
前作メックウォーリアー2をエンジンを流用して作られた新作。
今度はISのメック乗りとなって賞金を稼ぎつつ武器やメックを購入して最終的には
クランとコムスターの一大決戦たる「ツカイードの戦い」をめぐるストーリーにまきこまれていく。
この作品もまた長年非正史作品として扱われていたが、後に出た関連書籍によって肉付けされ、少なくとも一部設定が公式入りを果たしたとか。
・MechWarrior3 / メックウォーリアー3(1999年)
ISの精鋭傭兵部隊「エリダニ軽機隊」のメック部隊長として、スモークジャガー氏族の陰謀に立ち向かうストーリー。追加要素として本編のその後を描いたDLC「MW3 Pirate's Moon」も発売され、新規メックやストーリーが追加されたのだが何と之には大抵の作品では悪役となる海賊として戦える新規ストーリーまで付属していた。
この作品も例によって非正史作品の一つ……だったのだがなんとこの作品のノベライズ版『Trial Under Fire』が正規作品として2024年に出版され
、これによってゲームに登場した展開(少なくともDLC以外の本編)が正史入りを果たしている。
・MechWarrior4 Vengeance / メックウォーリアー4(2000年)
クラン進行が終わりを告げ、連邦内戦の嵐が吹き荒れ始めたライラのとある惑星において惑星当主の座をめぐって争うストーリー。
主人公はシュタイナー派の傍系に奪われた立場を取り戻すべく、仲間達と共に戦いを始める事となる。
拡張パックとして「MW4's Mech Paks」と「MW4 Black Knight (BK)」が存在するが
後者の「Black Knight」で追加された新規シナリオでは、新規に登場した傭兵部隊を主人公とし
何と本編主人公とその一党を敵に回し、最終的には全滅させる事となる。
ちなみにこの作品も後に出た関連資料で
ちらほらふれられているのだが、DLCまで含めると何とも言えない扱いとなっている。
やっぱりもうこまけぇ(ry
・MechWarrior4 Mercinaries / メックウォーリアー4傭兵部隊(2002年)
第二次星間連盟後期から連邦内戦、ジハード前夜までの期間において、ISのメック乗りとしてキャンペーンを戦っていくストーリー。
2010年にメック追加などの改良を施した無料版が配布(英語版のみ)、対戦用サーバーも開設されたのだが更新の頓挫と後述するMechWarrior Onlineの登場が相まってアップデート更新が打ち切られてしまった。
MechWarrior Online(2012年)
2012年にβテストが始まり、2013年9月に正式サービスが開始されたオンライン専用タイトル。
個別の百科記事があるため詳細は其方を参照の事。
MechWarrior: Tactical Command(2013年)
Personae Studiosが開発したiPod touch/iPad用ゲーム。
惑星ウィンフィールド上にて、運悪くクラン侵攻に巻き込まれてしまったメック戦士達の脱出と反撃を描く。
日本語非対応だが、現在でも一応?ダウンロードは可能な模様。
MechWarrior: Tactical Command iPhone向けのアプリ
MechWarrior 5: Mercenaries(2019年)
前作MW4の発売から17年以上後に登場した完全新作。
謎の傭兵団「Black Inferno」の急襲を受けて父と彼が率いていた傭兵団「Nik's Cavaliers」のほぼ全てを失った新米メック戦士「Jake Mason」となり傭兵団を立て直しつつ、Black Infernoに対する復讐と事件の真相を追い求めていく事となる。
しかし謎を追うにつれ、自らの出自とコムスターを巡る大規模な陰謀に巻き込まれていく事となり……?
最初はPC版のみだったが21年にはXBoxやPlayStationにも移植される等、バトルテックの人気を立て直すのに一役買った人気作の一つだとか。
残念ながら日本語非対応だが幸いにも有志による日本語化MODが存在している為、気になる方は其方を導入されたし。2025年9月、公式により日本語対応が発表された。発売から6年近くたってからのまさかの対応である。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/MW5Mercs/status/1963365408456777785
巨大ロボ傭兵生活シム『MechWarrior 5: Mercenaries』ファン待望の公式日本語対応が決定!コンソール版でも日本語で楽しめるように
「自分の欲を満たすために活動しています」メカ傭兵生活シム『MechWarrior 5: Mercenaries』湧浦カラン氏インタビュー【有志日本語化の現場から】
人気作だけあってDLCも多数出ており、多数の新規メックや新規依頼の追加に加え、キャンペーンではない完全フリーな傭兵としてプレイできるキャリアモードを実装した「Heroes of the Inner Sphere」、
第四次継承戦争に参加しカペラ侵攻に飛び込む事となる「Legend of the Kestrel Lancers」
新型メック「ハチェットマン」を巡るライラ連邦内での陰謀に関わる「Call to Arms」、ローニン戦争を描く「Rise of Rasalhague」
本編での”借り”を返すようコムスターに迫られた結果、3039年戦争最前線に放り込まれる事態に陥った「The Dragon's Gambit」
ライラ宙域に存在するメックによる興行試合が盛んな惑星ソラリスで戦い抜く「Solaris Showdown」
更に2025年現在に置いても完全新規のDLCとしてクラン侵攻に巻き込まれる新作「Shadow of Kerensky」が発表されている。
作中世界の設定に色々と踏み込んだ作品でもあるが同作の前日譚となる「The Mercenary Life」
が公式サイドより出版されている為、最低でも「Nik's Cavaliers」とクラン先遣隊要員主人公の父親「Nikolai Mason」の存在は正史に含まれると思われる。
MechWarrior 5: Clans(2024年)
MechWarrior 5: Mercenariesの続編として2024年10月17日に発売された最新作。
MW4以来、21年ぶりに日本語に正規対応したゲーム作品でもある。
スモークジャガーの新人メック戦士となり、クラン侵攻の初期からドラコの首都ルーシエンでの攻防戦まで駆け抜けていく事となる。
現在DLCとしてメックのペイントパターンを追加する「Invasion 'Mech Patterns」、アリーナモードなどを追加する「Trials of War」、
新規メックとバトルアーマーをゲーム中に追加する他、ゴーストベアの一員となって戦い抜く中編キャンペーンを追加する「Ghost Bear Flash Storm」、侵攻に参加した全てのクランと地球侵攻を食い止めるために重い腰を上げたコムスターによる一大決戦を舞台とする「Wolves of Tukayyid」の4点が登場している。
基本的に正史のタイムラインと設定に沿って進む作品でもある一方、作中登場するユニット全てが正史の存在なのかは現時点では不明。
さもないとクランメック5機相手を相手取って返り討ちにするバトルテック版ルビコプターが実在する事に……
BATTLETECH (Harebrained Schemes/Paradox Interactive)
2015年に開始されたキックスターターによって開発が開始され、2018年4月25日にPC専用としてSteamで発売されたターン制戦術ゲーム。
辺境宙域に存在する小国「オーリガン連合」を巡る争いを背景に、弱小傭兵団を指揮し戦い抜く事となる。
ゲームシステムはざっくりいうとバトルテック版XCOMといった塩梅。
MW5 Mercenaries同様、公式で日本語化はされてない物の、有志の日本語化MODが作られている為、気になる方は其方を導入されたし。
ちなみに、オーリガン連合の項目でも上述した通り、初期はただの外伝作品であったが後に公式設定に取り入れられたという経緯を持つ出世作でもある。
DLCとしては新メックと小規模イベントを多数追加する「Flashpoint」、
市街戦マップとそれに伴う新規メックや新規ビークル、「Flashpoint」同様の小規模イベントを追加する「Urban Warfare」、そして高難易度なイベント群に加え版権問題で長年封印されていたメック達が遂に復活する「Heavy Metal」の3つが実装されている。
関連動画
メックウォーリア(ボードゲーム/TRPG動画)
MechCommanderシリーズ
MechWarriorシリーズ
MechWarrior2
MechWarrior3
MechWarrior4
MechWarrior5
BATTLETECH (Harebrained Schemes/Paradox Interactive)
BGM集
MMD動画
その他関連動画
関連静画
関連項目
- TRPG
- グループSNE
- 卓ゲ者ホイホイ
- ライフルマンP
- 卓ゲM@ster
- 東方鉄賽機
- シャドウラン
※バトルテックの製作会社であるFASAが手掛けた別作品。
エイプリルフールネタではあるが何と公式にクロスオーバーしたルールブックが存在したりする
。
関連リンク
- Battletech The Board Gamei(英語)

バトルテック(ボードゲーム)のオフィシャルサイト - BattleTechWiki(英語)

バトルテックシリーズの背景世界に関する情報を網羅する非公式wiki - BattleTech Master Unit List(英語)

公式ユニットリスト - Mercenary's Star(日本語)

背景世界に関する日本語ファンサイト。バトルテック世界の歴史や各勢力を中心に解説 - Irregulars(日本語)

バトルテックの各種ルールに加え、ダークエイジ期を中心とした各種設定を解説する日本語サイト - MechWarrior Online 日本語 Wiki
- バトルテック日本語ルール@ ウィキ
脚注
- *装甲車での輸送以外にメックにくっついて運ぶメックデサントが主流。
- *FWLトップの重病の息子を預かって治療していたのだが甲斐なく病死。誤魔化すためにクローンとすり替え、替え玉に仕立て上げようと目論んだ。
- * バトルテック世界のミサイルはフレームまでもが爆発物で構成されている為、ミサイル本体を非常にコンパクトに設計できるとか。
- *きっちり選挙自体はしているのだが代々同じ家の長男が当選もとい継承するのが伝統となっていた。
- *氏族独特の用語で相手に肯定的かあるいは否定的に同意させたい場合、文末に「クイアフ(Quiaff)」か「クイネグ(Quineg)」と付ける。これ以外にも妙な用語、文化が多数ある為、気になる方は此方のページを参照されたし。

- *補足するとこの時までコムスターはISの内部情報を流していた他、一部クラン支配領域における統治を代行する等明確にクラン寄りの動きを見せていた。
- *ちなみにとある氏族が嫌がらせで放った捕食者に食い荒らされた結果である。
- *恐ろしい事に、ビジョンを元に隠されたバンカーを本当に発見する等の成果を上げている。
- *星間連盟の派遣したクラン宙域への駐留部隊だったがジハードの混乱で取り残されていた。
- *25年1月に出たソースブック、『IlKhan's Eyes Only』
で完結を迎えている
子記事
- バトルテック(その他メック)
- バトルメック(基本ルールセット)
- バトルメック(クランメック)
- バトルメック(シティテック)
- バトルメック(テクニカルリードアウト3025)
- バトルメック(メックウォリアーTRPG)
- MechWarrior Online
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